| 【発明の名称】 |
引戸用制動装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】齋藤 和男
【氏名】小宮 弘二
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| 【要約】 |
【課題】簡素な構造で戸板の跳返り開きを防止する。
【解決手段】戸枠A側に取付けられ戸板B側へ突出した板形の制動付与部材1と、戸板B側に取付けられ制動付与部材1に弾圧される制動部材2とを備えてなる。制動付与部材1は制動部材2が没入係止するキャッチ用溝14が形成され、制動部材2は戸板Bの開閉方向へ傾倒可能である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 戸枠側に取付けられ戸板側へ突出した板形の制動付与部材と、戸板側に取付けられ制動付与部材に弾圧される制動部材とを備えてなる引戸用制動装置において、制動付与部材は制動部材が没入係止するキャッチ用溝が形成され、制動部材は戸板の開閉方向へ傾倒可能であることを特徴とする引戸用制動装置。 【請求項2】 請求項1の引戸用制動装置において、制動付与部材はキャッチ用溝に連続して戸板の開き側に戸板側へ突出した突隆部が形成されていることを特徴とする引戸用制動装置。 【請求項3】 請求項1または2の引戸用制動装置において、制動部材に制動付与部材への弾圧力を調整する弾圧調整部を設けたことを特徴とする引戸用制動装置。 【請求項4】 請求項3の引戸用制動装置において、制動部材の弾圧調整部は制動付与部材への当接部分である弾圧先端部の突出限界を規制するストッパ部の位置を可変するものであることを特徴とする引戸用制動装置。 【請求項5】 請求項4の引戸用制動装置において、制動部材のストッパ部は戸板に固定されるハウジングに固定された基軸に支持され弾圧操作部の操作で回動するホルダに支持されていることを特徴とする引戸用制動装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、引戸の閉め動作を制動する引戸用制動装置に係る技術分野に属する。 【0002】 【従来の技術】 一般に、戸には円滑な開閉を奏させるための走行構造が備えられている。このため、強い力で戸板を閉めると、戸板が勢いよく戸枠や他の戸板に衝突してしまうことになる。この衝突を防止する手段としては、戸板の閉め動作の勢いを減衰する制動装置が設備される。 【0003】従来、戸の制動装置としては、例えば、特許2927780号公報に記載のものが知られている。 【0004】この従来の戸の制動装置は、戸枠に配設されたコ字形のレールの内部に板形の制動付与部材を取付け、戸板に支持されレールの内部を走行するランナに制動付与部材に弾圧される制動部材を取付けてなる。制動部材の弾圧力は、ランナに取付けられた回動部材の回動によって起生され、ランナに備えられた調整部材によって調整される。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 前述の従来の戸の制動装置では、コ字形のレールの内部を走行するランナが前提となるため、一般的な引戸には適用することができないという問題点がある。また、構造が複雑であるため、製造コストが嵩むという問題点がある。 【0006】なお、構造が簡素な戸の制動装置としては、戸枠側に取付けられ戸板側へ突出した板形の制動付与部材と、戸板側に取付けられ制動付与部材に弾圧される制動部材とを備えてなるものがある。然しながら、戸板の開き動作の抵抗が強くなることをおそれて制動性能が比較的低く構成されているため、強い力で戸板を閉めると戸板が衝突の反動で跳返り開いてしまうという問題点がある。 【0007】本発明は、このような問題点を考慮してなされたもので、簡素な構造で戸板の跳返り開きを防止することのできる引戸用制動装置を提供することを課題とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】 前述の課題を解決するため、本発明に係る引戸用制動装置は、次のような手段を採用する。 【0009】即ち、請求項1では、戸枠側に取付けられ戸板側へ突出した板形の制動付与部材と、戸板側に取付けられ制動付与部材に弾圧される制動部材とを備えてなる引戸用制動装置において、制動付与部材は制動部材が没入係止するキャッチ用溝が形成され、制動部材は戸板の開閉方向へ傾倒可能であることを特徴とする。 【0010】この手段では、制動付与部材と制動部材とからなる簡素な構造が採用されている。そして、制動付与部材に弾圧され戸板の閉め動作の勢いを減衰する制動部材は、傾倒してキャッチ溝に入り傾倒を復帰させてキャッチ溝に没入係止して戸板の跳返り開きを防止する。 【0011】また、請求項2では、請求項1の引戸用制動装置において、制動付与部材はキャッチ用溝に連続して戸板の開き側に戸板側へ突出した突隆部が形成されていることを特徴とする。 【0012】この手段では、制動部材が大きく傾倒してキャッチ溝に入り傾倒を復帰させてキャッチ溝,突隆部に広い面積で没入係止する。 【0013】また、請求項3では、請求項1または2の引戸用制動装置において、制動部材に制動付与部材への弾圧力を調整する弾圧調整部を設けたことを特徴とする。 【0014】この手段では、弾圧調整部によって制動付与部材への制動部材の弾圧力が適正に調整される。 【0015】また、請求項4では、請求項3の引戸用制動装置において、制動部材の弾圧調整部は制動付与部材への当接部分である弾圧先端部の突出限界を規制するストッパ部の位置を可変するものであることを特徴とする。 【0016】この手段では、弾圧先端部の突出量の調整で制動部材の弾圧力が調整される。 【0017】また、請求項5では、請求項4の引戸用制動装置において、制動部材のストッパ部は引戸に固定されるハウジングに固定された基軸に支持され弾圧操作部の操作で回動するホルダに支持されていることを特徴とする。 【0018】この手段では、弾圧操作部の操作によるホルダの回動で弾圧先端部の突出量が調整される。 【0019】 【発明の実施の形態】 以下、本発明に係る引戸用制動装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0020】この御実施の形態では、下部に戸車装置等を備えた下荷重式の引戸に適用されるものを示してある。 【0021】この実施の形態は、図1〜図3に示すように、戸枠A側に取付けられる制動付与部材1と、戸板B側に取付けられる制動部材2とからなる。 【0022】制動付与部材1は、戸板B側に突出した細長板形に形成されて、戸枠Aに堀込まれた鴨居Aaにネジ3で固定される。この制動付与部材1の制動部材2が当接する面は、戸板Bの開き側から、緩く戸板Bの閉め方向へ突出量を増加させた比較的長い傾斜面11と、戸板Bへ突出が一定な比較的長い平坦面12と、急に戸板Bの閉め方向へ突出量を増加させ続いて急に戸板Bの閉め方向へ突出量を減少させた比較的短い突隆部13と、キャッチ用溝14とが連続して設けられている。 【0023】制動部材2は、箱形の外装形状に形成されて、戸板Bの上面Ba,木口面(側端面)Bbの角部Bcを利用して掘込まれた取付溝Bdに埋込み取付けされる。外装を構成するハウジング21は、戸板Bの取付溝Bdに嵌込まれ、上面Ba側と木口面Bb側とからネジ3でそれぞれ締付固定されて取付けられる。 【0024】ハウジング21の戸板Bの角部Bc寄りの内部には、戸板Bの厚さ方向へ水平に配設された基軸22が固定されている。この基軸22には、変形のコ字形に形成されたホルダ23が回動可能に支持されている。ホルダ23には、弾圧操作部24,弾圧調整部25が連係している。 【0025】弾圧調整部25は、ハウジング21の内部の下部に基軸22と直交する方向へ配設された回動部材であるネジ棒251と、ネジ棒251をハウジング21に回転可能に抜止め支持するワッシャ252と、ネジ棒251に螺合したスライダ253とからなる。スライダ253は、ハウジング21によって回転を規制され、ネジ棒251の回転に伴いネジ棒251の軸方向へ移動する。なお、ネジ棒251の頭部は、戸板Bの木口面Bbに露出して、ドライバ等で回転操作される弾圧操作部24の操作端末241となっている。また、操作端末241の周囲のハウジング21の外壁211には、図3に詳細に示されるように、弾圧操作部24の機能を高めるため、回転方向の矢印242と「強」,「弱」の文字からなる調整方向表示243とが設けられている。 【0026】弾圧調整部25のスライダ253の上端は、ホルダ23の下部に設けられた切込溝231に係止している。ホルダ23の基軸22と反対側には、制動付与部材1への当接部分である弾圧先端部26のハウジング21からの突出限界を規制するピンからなるストッパ部27が設けられている。 【0027】弾圧先端部26は、制動付与部材1へ直接当接するスライダ261と、スライダ261が嵌合されるガイド筒262と、スライダ261,ガイド筒262の間に弾圧収容されたコイルスプリング263とを備え、ホルダ23の内部でストッパ部27を軸として傾倒可能に支持されている。スライダ261は、頂部に制動付与部材1の傾斜面11の傾斜にほぼ対応した傾斜面261aが設けられ、中途部にストッパ部27が挿通される長溝261bが設けられ、下部にコイルスプリング263が挿通される筒形の受座261cが設けられている。ガイド筒262は、上部にストッパ部27が挿通される挿通孔262aが開孔され、中途部にハウジング21の基軸22の近くに設けられた係止部232との間にコイルスプリング28を掛渡す係止部262bが設けられている。 【0028】弾圧先端部26の傾倒域は、前記コイルスプリング28のテンションと、ホルダ23の切込溝231近くに設けられ弾圧先端部26のガイド筒262の下部が当接する突起233とによって規制されている。 【0029】従って、弾圧操作部24の操作端末241を回転操作すると、弾圧調整部25のスライドするスライダ253の上端によってホルダ23の切込溝231が押圧され、ホルダ23が基軸22を中心として回動する。この結果、図9に詳細に示されるように、ストッパ部27の位置が基軸22を中心とする円弧線に沿って昇降し、弾圧先端部26のスライダ261のハウジング21からの突出量が幅S分調整される。 【0030】制動部材2のハウジング21の外壁211には、外観体裁を良好にし弾圧操作部24等を保護するためのカバー4が被せられる。カバー4には、ハウジング21を戸板Bに固定するためのネジ3が挿通されるほぞ穴212に嵌合される係合筒41と、ハウジング21の外壁211に穿孔された取付用小孔213に嵌合される係合ピン42とを備えている。従って、カバー4が確実にハウジング21に装着され不測に離脱することがない。 【0031】この実施の形態によると、傾斜面11を有する制動付与部材1と制動部材2とからなる簡素な構造が維持されている。 【0032】また、この実施の形態では、非制動時に弾圧先端部26の軸線がほぼ垂直になるように設定される。そして、図5に示すように、戸板Bの閉め動作の勢いが制動付与部材1の傾斜面11によって徐々に弾圧される制動部材2の弾圧先端部26によって減衰される。そして、制動を奏している制動部材2の弾圧先端部26は、制動付与部材1との抵抗の増大によっては戸板Bの開き側に傾倒する。この状態で、図6に示すように、制動部材2の弾圧先端部26が動付与部材1の平坦面12を進行する。なお、このときにも戸板Bの閉め動作の勢いが徐々に減衰されている。 【0033】制動部材2の弾圧先端部26が制動付与部材1の突隆部13に到達すると、図7に示すように、弾圧先端部26のスライダ261がガイド筒262の内部に大幅に押込まれる。この結果、戸板Bの閉め動作の勢いが大きく減衰される。即ち、前述の減衰と合わせて2段制動が奏される。従って、戸板Bの閉め動作が確実に減衰され、戸板Bの戸枠Aへの激しい衝突が確実に防止される。 【0034】制動付与部材1の突隆部13を超えた制動部材2の弾圧先端部26は、制動付与部材1のキャット用溝14に没入し、突隆部13に広い面積で係止する。この係止は、コイルスプリング28の引張力によって保持される。従って、戸板Bに衝突の反動が作用しても、戸板Bの跳返り開きを防止することができる。 【0035】戸板Bを開く際には、コイルスプリング28の引張力に抗する力を戸板Bに加えることになる。即ち、図8に示すように、制動部材2の弾圧先端部26を前述の逆方向へ傾倒させ制動付与部材1の突隆部13を超えさせる。 【0036】制動部材2の弾圧先端部26の制動付与部材1に対する弾圧力については、弾圧操作部24の操作により、常に適正に調整することができる。なお、弾圧先端部26のスライダ261のハウジング21からの突出量の調整で弾圧力を調整することは、コイルスプリング283自体の弾力を規制す場合に比して構造の複雑化を避けることができる利点がある。 【0037】以上、図示した実施の形態の外に、上荷重式の引戸に適用することも可能である。 【0038】 【発明の効果】 以上のように、本発明に係る引戸用制動装置は、制動付与部材と制動部材とからなる構造が採用されているため、構造が簡素である効果がある。また、この効果により、製造コストが低減される効果が生ずる。 【0039】さらに、制動付与部材に弾圧され戸板の閉め動作の勢いを減衰する制動部材がが傾倒してキャッチ溝に入り傾倒を復帰させてキャッチ溝に没入係止するため、戸板の跳返り開きを防止することができる効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000169329 【氏名又は名称】アトムリビンテック株式会社 【識別番号】000119449 【氏名又は名称】磯川産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月22日(1999.12.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081271 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 芳春
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| 【公開番号】 |
特開2001−182426(P2001−182426A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月6日(2001.7.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−365616 |
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