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【発明の名称】 スライド式回転ドア装置
【発明者】 【氏名】後藤 正

【要約】 【課題】スライド式回転ドア装置において、ドアパネルの一端を係止するだけでガタ付なく閉鎖状態を保持することができるスライド式回転ドア装置を提供すること。

【解決手段】間口上部に上レールを設け、該上レールを移動するランナーにはドアパネルを吊設し、間口の片側にはコ型をした枠体を旋回可能に取付けると共に、枠体の上下アーム先端をドアパネルの上下端に軸を介して連結し、ドアパネルの前記枠体と反対側の端部に設けられたハンドルを操作することによりドアパネルが回転しながら移動して間口を開閉することができるスライド式回転ドア装置において、閉鎖時前記枠体の回転軸に対応するドアパネルの端部をテーパー面とし、且つ、同回転軸のドアパネルの端部に対応する面をテーパー面とすると共に、枠体の上下アーム先端に軸支されるドアパネルが前記ドアパネルのテーパー面と回転軸のテーパー面の作用により逃げが生じるように構成したことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 間口上部に上レールを設け、該上レールを移動するランナーにはドアパネルを吊設し、間口の片側にはコ型をした枠体を旋回可能に取付けると共に、枠体の上下アーム先端をドアパネルの上下端に軸を介して連結し、ドアパネルの前記枠体と反対側の端部に設けられたハンドルを操作することによりドアパネルが回転しながら移動して間口を開閉することができるスライド式回転ドア装置において、閉鎖時前記枠体の回転軸に対応するドアパネルの端部をテーパー面とし、且つ、同回転軸のドアパネルの端部に対応する面をテーパー面とすると共に、枠体の上下アーム先端に軸支されるドアパネルが前記ドアパネルのテーパー面と回転軸のテーパー面の作用により逃げが生じるように構成したことを特徴とするスライド式回転ドア装置。
【請求項2】 請求項1記載のスライド式回転ドア装置において、ドアパネルのテーパー面と回転軸のテーパー面の作用により逃げが生じるように構成する手段として上下アーム先端部に長孔を形成し、ドアパネルに設けられる軸を該長孔に遊嵌したことを特徴とするスライド式回転ドア装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スライド式回転ドア装置において、ドアパネルの一端を係止するだけでガタ付なく閉鎖状態を保持することができるスライド式回転ドア装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、間口上部に上レールを設け、該上レールを移動するランナーにはドアパネルを吊設し、間口の片側の縦枠にはコ型をした枠体を旋回可能に取付けると共に、枠体の上下アーム先端をドアパネルの上下端に軸を介して連結することによりドアパネルが回転しながら移動して間口を開閉することができるスライド式回転ドア装置は特開平11−50732号公報等多数の公報に開示されているが、ドアを係止する仮施錠する装置及びこの装置を操作するハンドルは前記枠体の取り付け位置と反対側の間口の縦枠側に設けたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなスライド式回転ドア装置にあっては、通常のドアパネルの一端が建具枠の縦枠に蝶着されたドアとは異なり、ドアが開放するときにはランナーの軸部を支点としてドアパネルが旋回するもので、ドアが閉鎖状態を保持するための係止部即ちハンドル操作で施解錠される仮施錠装置がドアパネルの動きを制御する枠体と反対側のドアパネルに設けられており、且つ、ランナーの取り付け位置がその構造上ドアパネルの中央より枠体と反対側の方向に偏っている従来のドア装置にあっては、ドアパネルの仮施錠部と反対側の端部はフリーの状態で風圧等でドアパネルが大きく振れてガタつくという欠点があった。
【0004】そこで、この欠点を解決するために、仮施錠装置を操作するハンドルの動きに連動して左右に往復動し、枠体の回転軸に係脱するロッドをドアパネル内部に貫通して設け、仮施錠装置のラッチボルトとこのロッドによってドアパネルの両端即ち二点を係止してドアパネルの上述の振れを防止していた。
【0005】然しながら、ドアパネルがサッシパネルのような中空のものであれば、ロッドをドアパネル内部に貫通して設けることには何等問題は生じないが、ドアパネルが木製であったり、ガラスを嵌め込んだものであったりした場合には実施が困難であるという問題点があった。
【0006】
【発明の目的】本発明は、スライド式回転ドア装置において、ドアパネルの一端を係止するだけでガタ付なく閉鎖状態を保持することができるスライド式回転ドア装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスライド式回転ドア装置は、間口上部に上レールを設け、該上レールを移動するランナーにはドアパネルを吊設し、間口の片側にはコ型をした枠体を旋回可能に取付けると共に、枠体の上下アーム先端をドアパネルの上下端に軸を介して連結し、ドアパネルの前記枠体と反対側の端部に設けられたハンドルを操作することによりドアパネルが回転しながら移動して間口を開閉することができるスライド式回転ドア装置において、閉鎖時前記枠体の回転軸に対応するドアパネルの端部をテーパー面とし、且つ、同回転軸のドアパネルの端部に対応する面をテーパー面とすると共に、枠体の上下アーム先端に軸支されるドアパネルが前記ドアパネルのテーパー面と回転軸のテーパー面の作用により逃げが生じるように構成したことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の作用】ドアが閉鎖位置にあるときにはドアパネルのハンドルが設けられた端部と反対側の端部を押してもドアパネルの運動は枠体の回転軸に規制されて振れることがなく、ハンドル操作によりドアを開くときにはドアパネルの逃げによりドアパネルの枠体の回転軸による規制が解除されてドアは開放する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明ドア装置の実施の形態を図面について具体的に説明する。
【0010】図1は、本発明装置の正面図、図2は、図1のA−A線における横断平面図、図3は、同正面図、図4は、図3の要部拡大正面図、図5は、回転軸とドアパネルとの関係を表すドア閉鎖時における要部拡大平面図であって、(a)は回転軸とドアパネルに一面だけのテーパー面を形成したもの、(b)は回転軸とドアパネルに対称的なテーパー面を形成したもの、図6は、アームとドアパネルの軸との関係を表すドア閉鎖時における要部拡大平面図、図7は、アームとドアパネルの軸との関係を表す開放初期における要部拡大平面図である。
【0011】1はドアパネル、2はトイレブースの開口部に嵌めこまれた建具枠であって、ドアパネル1は建具枠2の上部枠21に設けられた上レール22を移動するランナー3に吊設され、上レールに沿って移動できるようになっている。
【0012】上記建具枠2の一方の縦枠23側に上下にアーム41、42を取り付けた回転軸43とから成るコ字型の枠体4が上下の軸4a、4aによって旋回可能に取付けられている。
【0013】ドアパネル1は、上下端に設けられた軸11、12枠体4の上下アーム41、42の先端に形成された長孔41a、42aに遊嵌され、枠体4の動きとは関わりなく軸11、12を支点として旋回できるようになっている。
【0014】また、ドアパネル1の閉鎖時における前記枠体4の回転軸43に対応する端部をテーパー面1aとしてあり、同回転軸のドアパネルの端部に対応する面もテーパー面43aとしてある。
【0015】5は、ドアパネル1の縦枠24側に取り付けられたハンドル51及び仮施錠装置たるラッチ錠52とから成るハンドル錠であって、ドア閉鎖時前記縦枠24に設けられたストライキにラッチ錠52のラッチボルトが係合して仮施錠されるようになっている。
【0016】次に、本発明装置の具体的用法を説明する。
【0017】図1、図2のドア閉鎖状態においてドアパネル1の回転軸43側の端部を矢印方向に押してやると、ドアパネル1はランナー3の軸部を支点として反時計方向に旋回しようとするが、縦枠24へのラッチボルトの係止によって回転が規制されているので、ドアパネル1の振れによってテーパー面1aが回転軸43のテーパー面43aに当接し、ドアパネル1と回転軸43の両テーパー面1a、43aの作用によって点線矢印方向の力が生じるだけである。
【0018】この力はドアパネル1を縦枠24に押し付ける方向の小さな力で、相当大きな力がドアパネル1に作用しない限りドアパネル1は移動できないので、風圧等でドアパネルが振れてガタ付くことがない。
【0019】図1、図2のドア閉鎖状態においてハンドル51を回動して仮施錠を解き、ハンドル51を矢印方向に引くと、ドアパネル1はランナー3の軸部を支点として反時計方向に旋回しようとするが、前述のようにドアパネル1のテーパー面1aが回転軸43のテーパー面43aに当接し、両テーパー面1a、43aの作用によってドアパネル1が縦枠24方向に押される。
【0020】このときの力は風圧に比べて大きいため、枠体4のアーム41、42に遊嵌される軸11、12即ちドアパネル1が回転軸43から離れる方向に移動し、テーパー面1a、43a同士の接合が解除され、ドアパネル1は反時計方向に、枠体4のアーム41、42は時計方向に旋回し、回転軸43は時計方向に回転する。
【0021】ドアパネル1はアーム41、42に連結されている関係上、ランナー3の軸部を支点として旋回できない状態になったとき、ドアパネル1をそのまま枠体4方向に押してやると、ドアパネル1を吊っているランナー3が上レール22に案内されて走行し、ドアパネル1は旋回しながら全体が縦枠23側に寄ってきて開口部が全開する。この動作は従来のスライド式回転ドア装置の動作と全く同じであるので、詳細な記述は省略する。
【0022】ドアを閉鎖するときには、前記のドア開放時にドアパネル1が回転軸43から離れており、これを元の位置に戻す必要があるため、ドアパネル1の軸11,12とアーム41,42のそれぞれの間にスプリングを張架して引き寄せる方法を採るか、縦枠24に湾曲面を有するドアガードを設け、ドアを閉鎖するときにこのドアガードの湾曲面にドアパネル1の端部が当接して押し込まれるようにする必要がある。
【0023】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明に係るスライド式回転ドア装置によれば、間口上部に上レールを設け、該上レールを移動するランナーにはドアパネルを吊設し、間口の片側にはコ型をした枠体を旋回可能に取付けると共に、枠体の上下アーム先端をドアパネルの上下端に軸を介して連結し、ドアパネルの前記枠体と反対側の端部に設けられたハンドルを操作することによりドアパネルが回転しながら移動して間口を開閉することができるスライド式回転ドア装置において、閉鎖時前記枠体の回転軸に対応するドアパネルの端部をテーパー面とし、且つ、同回転軸のドアパネルの端部に対応する面をテーパー面とすると共に、枠体の上下アーム先端に軸支されるドアパネルが前記ドアパネルのテーパー面と回転軸のテーパー面の作用により逃げが生じるように構成したもので、ドアパネルの一端をハンドル錠によって係止するだけでガタ付なく閉鎖状態を保持することができるため、従来装置のようにドアパネルを貫通するロッド等を必要とせず、ドアパネルが木製のように中空でなかったり、ガラスを嵌めた化粧ドア等どのようなドアにも適用できて便利である。
【出願人】 【識別番号】592048176
【氏名又は名称】ケージーパルテック株式会社
【出願日】 平成12年5月29日(2000.5.29)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−336345(P2001−336345A)
【公開日】 平成13年12月7日(2001.12.7)
【出願番号】 特願2000−200166(P2000−200166)