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【発明の名称】 ヒンジ
【発明者】 【氏名】関口 正人

【要約】 【課題】扉を見込み方向に移動し易いヒンジとする。

【解決手段】開口枠11に取付けられる枠側ブラケット21に、ピン部材22を第1調整ねじ30で幅方向に移動できるように設けた枠側金具20と、扉15に取付けられる扉側ブラケット41に、ピン支持体42を第2調整ねじ52で見込み方向に移動できるようにした扉側金具40を備え、前記ピン部材22とピン支持体42を回動自在に嵌合して連結したヒンジ。これにより、第2調整ねじ52を回転することで扉側ブラケット41がピン支持体42に対して見込み方向に移動するので、扉15を見込み方向に移動し易い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 開口枠に取付けられる枠側ブラケットにピン部材を、幅方向移動機構で幅方向に移動可能に設けた枠側金具と、扉に取付けられる扉側ブラケットにピン支持体を、見込み方向移動機構で見込み方向に移動可能に設けた扉側金具を備え、前記ピン部材とピン支持体が回動自在に連結されたことを特徴とするヒンジ。
【請求項2】 前記ピン支持体は、扉側ブラケットに見込み方向移動機構で見込み方向に移動可能に設けた軸45と、この軸45の下部に螺合された回転子46と、この回転子46の上面と軸45の下面との間に設けられるスペーサ56を備え、前記回転子46がピン部材の上部に、扉側金具を枠側金具で支持するように回動自在に連結される請求項1記載のヒンジ。
【請求項3】 前記ヒンジは下ヒンジ16と上ヒンジ17を有し、前記下ヒンジ16は扉側金具の重量を枠側金具で支持する形状で、前記上ヒンジ17の扉側金具は、ピン支持凹部76を有する扉側ブラケット71と、この扉側ブラケット71に取付けられてピン支持凹部76とによってピン部材を回動自在に支承する固定部材72で形成した請求項1記載のヒンジ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開口枠に扉を閉じ位置と開き位置に亘って回動自在に取付けるヒンジに関する。
【0002】
【従来の技術】実用新案登録第2604129号公報に示すヒンジが提案されている。このヒンジは、枠側ブラケットにピン支持部を見込み方向調整機構で見込み方向に移動自在に設けた枠側金具と、扉側ブラケットにピン部材を幅方向移動機構で幅方向に移動自在に設けた扉側金具を備え、ピン部材がピン支持部に回動自在に嵌合して枠側金具と扉側金具が回動自在に連結したものである。前述のヒンジを用いて扉を開口枠に取付けることにより、扉を開口枠に取付けた状態で扉を見込み方向、幅方向に移動して建付け調整できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のヒンジであると扉を見込み方向に移動する時には、扉側ブラケット、ピン部材、ピン支持部が枠側ブラケットに対して移動し、移動する部材の数が多く扉が見込み方向に移動しずらい。扉を幅方向に移動する時には、扉と扉側ブラケットのみが幅方向に移動するので、移動する部材の数が少なく扉が幅方向に移動し易い。このために、扉を見込み方向に移動するよりも幅方向に移動する方が容易で、しかも微移動が可能である。
【0004】扉を見込み方向に移動するのは、扉を閉じ位置とした時に開口枠に装着した気密材と扉との当りを強くして気密性を向上したり、弱くして気密材鳴音をおさえ、気密材と扉が正しく当るようにすること、光洩れ防止、ラッチが正しくかかるようにする、ラッチががたつくことがないようにする等を目的とする。扉を幅方向に移動するのは、ラッチの掛り代を調整することを目的とする。このことから、扉を建付け調整する場合、扉を見込み方向に移動させる頻度は、幅方向に移動させる頻度より高い。
【0005】したがって、従来のヒンジは移動する頻度が高い見込み方向への移動がしずらいので好ましくない。
【0006】また、従来のヒンジは扉側金具にピン部材が設けられ、枠側金具にピン支持部が設けてあるので、扉を回動する時に扉とともにピン部材が枠側に固定されたピン支持部に対して回動するため扉回動時に上ヒンジ部分において扉の支持が不安定で、扉の安定感が劣る。
【0007】また、施工時に枠側金具を開口枠に取付けると共に、扉側金具を扉に取付け、扉を運搬等して扉側金具と枠側金具を回動自在に連結して扉を取付けるようにすると、下ヒンジの枠側金具のピン支持部に木屑、ほこり、モルタル等の異物が入り込んで溜ることがあり、そのままの状態で扉を取付けると異物のために音鳴りが生じたり、ヒンジの耐久性が低下する恐れがある。つまり、前述のように施工する場合には開口枠に枠側金具を取付けた後に家屋内への物品の搬入、家屋外への物品の搬出、床仕上げ、内装仕上げ等を行ない、その後に扉を取付けるので、下ヒンジの枠側金具のピン支持部に前述の異物が入り込んで溜ることがある。
【0008】そこで、本発明は前述の課題を解決できるようにしたヒンジを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、開口枠に取付けられる枠側ブラケットにピン部材を、幅方向移動機構で幅方向に移動可能に設けた枠側金具と、扉に取付けられる扉側ブラケットにピン支持体を、見込み方向移動機構で見込み方向に移動可能に設けた扉側金具を備え、前記ピン部材とピン支持体が回動自在に連結されたことを特徴とするヒンジである。
【0010】第2の発明は、第1の発明において前記ピン支持体は、扉側ブラケットに見込み方向移動機構で見込み方向に移動可能に設けた軸45と、この軸45の下部に螺合された回転子46と、この回転子46の上面と軸45の下面との間に設けられるスペーサ56を備え、前記回転子46がピン部材の上部に、扉側金具を枠側金具で支持するように回動自在に連結されるヒンジである。
【0011】第3の発明は、第1の発明において前記ヒンジは下ヒンジ16と上ヒンジ17を有し、前記下ヒンジ16は扉側金具の重量を枠側金具で支持する形状で、前記上ヒンジ17の扉側金具は、ピン支持凹部76を有する扉側ブラケット71と、この扉側ブラケット71に取付けられてピン支持凹部76とによってピン部材を回動自在に支承する固定部材72で形成したヒンジである。
【0012】
【作 用】第1の発明によれば、扉を見込み方向に移動する時には扉側ブラケットがピン支持体に対して見込み方向に移動するだけであるから、扉を見込み方向に移動し易い。したがって、移動する頻度の高い見込み方向の移動がやり易いので、扉の建付け調整が容易にできる。
【0013】また、枠側金具の枠側ブラケットにピン部材が設けてあるので、開口枠に枠側ブラケットを取付け、扉に扉側ブラケットを取付け、そのピン部材とピン支持体を連結して扉を取付けるようにした場合に、枠側ブラケットを開口枠に長期間に亘って取付けたままの状態としても、そのピン部材に異物が付着堆積することがない。したがって、ピン部材とピン支持体を連結して扉を取付けても音鳴りが生じることがないし、ヒンジの耐久性が低下することがない。このことは開口枠下部と扉下部に取付ける下ヒンジにおいて顕著である。
【0014】また、ピン部材は枠側ブラケットを介して開口枠にしっかりと取付けてあるので、扉回動時に扉が安定して支持され扉の安定感が向上する。このことは開口枠上部と扉上部に亘って取付ける上ヒンジにおいて顕著である。
【0015】第2の発明によれば、回転子46を一方向に回転することで軸45と扉側ブラケットが上方に移動し、軸45の下面と回転子46の上面との間に隙間が生じる。この隙間にスペーサ56を設け、回転子46を他方向に回転することで軸45と回転子46がスペーサ56を介して締付け固定される。したがって、枠側金具に対して扉側金具が上方に移動するので、扉の高さを調整できる。
【0016】第3の発明によれば、下ヒンジ16の枠側金具を開口枠の下部寄りに取付け、上ヒンジ17の枠側金具を開口枠の上部寄りに取付ける。下ヒンジ16の扉側ブラケットを扉の下部寄りに取付け、上ヒンジ17の扉側ブラケットを扉の上部寄りに取付ける。前述の状態で扉を持ち上げて下ヒンジ16の扉側金具を枠側金具に連結して扉重量を支えると共に、上ヒンジ17のピン支持凹部76をピン部材に嵌め合せて扉を仮取付けする。この後に固定部材72を取付けて上ヒンジ16の扉側金具と枠側金具を回動自在に連結する。前述のようにして扉を取付けできるから、その扉の取付け作業が容易である。
【0017】
【発明の実施の形態】図1に示すように、建物の開口部10に開口枠11が取付けられ、この開口枠11は上枠12と下枠13と左右の縦枠14で方形状で、この開口枠11に扉15が、下ヒンジ16と上ヒンジ17で閉じ位置と開き位置に亘って前後方向(見込み方向)に回動自在に取付けてある。前記下ヒンジ16は一方の縦枠14の下部寄りと扉15の下部寄りに亘って取付けてある。上記上ヒンジ17は一方の縦枠14の上部寄りと扉15の上部寄りに亘って取付けてある。
【0018】前記下ヒンジ16は図2に示すように、縦枠14の内面14a下部寄りに取付ける枠側金具20と扉15の端面15aにおける下部寄りに取付ける扉側金具40を備えている。前記枠側金具20は枠側ブラケット21と、この枠側ブラケット21に設けたピン部材22を有する。前記枠側ブラケット21は板状の取付部23と、この取付部23と一体的に連続した筒状のピン部材取付部24を有する。その取付部23が縦枠14の内面14aの下部寄りにビス25で固着され、そのピン部材取付部24は縦枠14の前後方向(見込み方向)一端面14bよりも突出している。
【0019】前記ピン部材22は図3に示すように下ねじ部22a、中間角軸部22b、中間フランジ部22c、上軸部22dを有する軸形状で、その中間角軸部22bが枠側ブラケット21のピン部材取付部24に、扉15を閉じ位置とした場合の扉15の幅方向(以下幅方向という)に移動自在に嵌合している。具体的にはピン部材取付部24は見込み方向に相対向した幅方向に向う一対の第1縦片24aと幅方向に相対向した見込み方向に向う一対の第2縦片24bで見込み方向寸法が短かく幅方向寸法が長い角筒状で、その一対の第1縦片24aの内面が、見込み方向に相対向した幅方向に向う一対の摺動ガイド面26を形成している。前記ピン部材22の中間角軸部22bは前記一対の摺動ガイド面26に接する見込み方向に相対向した幅方向に向う一対の平坦摺動面27を有する。これによって、ピン部材22はピン部材取付部24に対して幅方向に摺動自在で、かつ見込み方向には動かないように強固に支持される。
【0020】前記ピン部材取付部24の一対の第2縦片24bには孔28が相対向して形成されている。前記ピン部材22の中間角軸部22bには幅方向に向うねじ孔29が形成してある。図4、図5に示すように、ピン部材22をピン部材取付部24内に挿入して中間フランジ部22cを上面24cに当接し、下ねじ部22aを下面24dより突出する。前記一方の孔28から第1調整ねじ30をねじ孔29に螺合し、その第1調整ねじ30を他方の孔28から突出してスナップリング31等で抜け止めする。
【0021】前述の状態で、第1調整ねじ30を回転することでピン部材22が枠側ブラケット21に対して幅方向に移動する。これによって幅方向調整機構を形成する。前記下ねじ部22aにワッシャ32を挿入すると共に、固定ナット33を螺合してワッシャ32をピン部材取付部24の下面24dに押しつけ、中間フランジ部22cとによってピン部材取付部24の上面24c、下面24dを挟持することでピン部材22を固定する。
【0022】前記扉側金具40は図2に示すように、扉側ブラケット41と、この扉側ブラケット41に見込み方向に移動自在に設けたピン支持体42を備えている。
【0023】前記扉側ブラケット41は板状の取付部43と、この取付部43と一体的に連続したピン支持体取付部44を有する。その取付部43が扉15の端面15aにおける下部寄りにビス43aで固着され、ピン支持体取付部44は扉15の表面よりも突出する。
【0024】前記ピン支持体42は図6に示すように、軸45と回転子46を有する。その軸45は上ねじ部45a、中間角軸部45b、下フランジ部45cを有し、その下面に開口したねじ穴47を有する形状である。この中間角軸部45bが扉側ブラケット41のピン支持体取付部44に見込み方向に移動自在に嵌合している。
【0025】具体的にはピン支持体取付部44は見込み方向に相対向した幅方向に向う一対の第1縦片44aと幅方向に相対向した見込み方向に向う一対の第2縦片44bで見込み方向寸法が長く幅方向寸法が短かい角筒状で、その一対の第2縦片44bの内面が、幅方向に相対向した見込み方向に向う一対の摺動ガイド面48を形成している。前記ピン支持体42の軸45の中間角軸部45bは前記一対の摺動ガイド面48に接する幅方向に相対向した見込み方向に向う一対の平坦摺動面49を有する。これによって、ピン支持体42はピン支持体取付部44に対して見込み方向に摺動自在で、かつ幅方向には動かないように強固に支持される。
【0026】前記ピン支持体取付部44の一対の第1縦片44aには孔50が相対向して形成されている。前記ピン支持体42の軸45の中間角軸部45bには見込み方向に向うねじ孔51が形成してある。前記回転子46は上ねじ部46aと下筒状部46bを有し、その上ねじ部46aが軸45のねじ穴47に螺合して連結される。前記下筒状部46bにはスパナ等の回転工具を嵌合する2面部が形成してある。
【0027】図4、図5に示すように、軸45をピン支持体取付部44内に挿入して下フランジ部45cを下面44cに当接し、上ねじ部45aを上面44dより突出する。前記一方の孔50から第2調整ねじ52をねじ孔51に螺合し、その第2調整ねじ52を他方の孔50から突出してスナップリング53等で抜け止めする。
【0028】前述の状態で、第2調整ねじ52を回転することでピン支持体42が扉側ブラケット41に対して見込み方向に移動する。これによって、見込み方向調整機構を形成する。前記軸45の上ねじ部45aにワッシャ54を挿入して固定ナット55を螺合し、ワッシャ54をピン支持体取付部44の上面44dに押しつけて軸45(ピン支持体42)を固定する。
【0029】図5に示すように、ピン部材22の上軸部22d(ピン部材22の上部)とピン支持体42の回転子46の下筒状部46b(つまり、ピン支持体42の下向き凹部)を嵌合することで枠側金具20と扉側金具40が回動自在に連結され、下ヒンジ16を形成する。
【0030】前述の状態で回転子46を一方向に回転すると軸45が上方に移動し、扉側ブラケット41も軸45とともに上方に移動する。軸45の下フランジ部45cの下面と回転子46の下筒状部46b上面との間に隙間が生じる。この隙間に図5に仮想線で示すスペーサ56を挿入し、回転子46を他方向に回転して軸45と回転子46をスペーサ56を介して締付け固定する。
【0031】これによって、枠側金具20に対して扉側金具40が上方に移動するので、扉15の高さを調整できる。
【0032】前記上ヒンジ17は図2に示すように枠側金具60と扉側金具70を有する。この枠側金具60は下ヒンジ16の枠側金具20と同一形状であるので、各部材の符号を同一として説明を省略する。なお、ピン部材22の上軸部22dは下ヒンジ16のそれよりも長い。
【0033】扉側金具70は扉側ブラケット71と固定部材72を有する。前記扉側ブラケット71は縦板状の取付部73と、この取付部73と一体的に連続したコ字状部74を有する。その取付部73が扉15の端面15aにおける上部寄りにビス75が固着され、コ字状部74は扉15の表面よりも突出する。前記コ字状部74は幅方向に相対向した見込み方向に向う第1縦片74a、第2縦片74bと、幅方向に向う第3縦片74cで見込み方向一方が開口し、かつピン部材22の上軸部22dの径と略同一開口幅の平面コ字形状で、ピン部材支持凹部76を形成している。
【0034】前記第3縦片74cにねじ孔77が形成してある。このねじ孔77に第2調整ねじ78が見込み方向に向けて螺合してある。前記第1縦片74aにねじ孔79が形成してあると共に、ピン部材支持凹部76の開口端部分に抜け止め片80が打ち出し成形によって一体的に設けてある。
【0035】前記固定部材72は横片72aと一対の縦片72bで下向きコ字形状で、横片72aにピン部材22の上軸部22dと略同一径の孔81が形成され、一方の縦片72bに見込み方向に長い長孔82が形成してある。この固定部材72は図7に示すように、その一対の縦片72bがコ字状部74の第1縦片74a外面と第2縦片74b外面に接するように嵌め込んで見込み方向にスライド可能で幅方向には動かないように仮取付けられ、長孔82から固定ボルト83をねじ孔79に螺合して固定される。前記コ字状部74と固定部材72でピン支持体を形成する。
【0036】図4と図7に示すように、ピン部材22の上軸部22dがコ字状部74のピン部材支持凹部76と固定部材72の孔81に挿入し、その上軸部22dの見込み方向一面に第2調整ねじ78が当接する。このようであるから、固定ボルト83を弛めて第2調整ねじ78を回転することでピン部材22が固定部材72とともにコ字状部74に対して見込み方向に移動する。
【0037】固定ボルト83を締付けて固定部材72を固定することで、ピン部材22は扉側ブラケット71に対して見込み方向に動かないように支持される。また、固定部材72の孔81にピン部材22の上軸部22dが嵌合しているから、固定部材72でピン部材22が幅方向に動かないように支持される。なお、ピン部材22の上軸部22dをコ字状部74の第1縦片74aと第2縦片74bで幅方向に動かないように支持しても良い。この場合には固定部材72の孔81は見込み方向寸法が上軸部22dと等しく、幅方向寸法が長い角孔としても良い。この場合には固定ボルト83を上軸部22dと干渉しない位置とする。
【0038】次に扉15を取付ける作業手順を説明する。扉15の端部15aの下部寄り、上部寄りに下ヒンジ16の扉側金具40の扉側ブラケット41、上ヒンジ17の扉側金具70の扉側ブラケット71をそれぞれ取付ける。固定部材72は取り外した状態とする。縦枠14の下部寄りと上部寄りに下ヒンジ16の枠側金具20の枠側ブラケット21、上ヒンジ17の枠側金具60の枠側ブラケット21をそれぞれ取付ける。
【0039】扉15を持ち上げ下ヒンジ16の扉側金具40のピン支持体42(回転子46)を枠側金具20のピン部材22に嵌合して連結し、扉15の下部寄りを縦枠14の下部寄りに回動自在に取付けると共に、扉15の重量を支える。これと同時に上ヒンジ17の扉側金具70の扉側ブラケット71のピン部材支持凹部76を枠側金具60のピン部材22に嵌め合わせ、扉15の上部寄りを縦枠14の上部寄りに仮取付けする。前述のように、ピン部材支持凹部76をピン部材22に嵌め合せる時に抜け止め片80を弾性変形し、この抜け止め片80で嵌め合せた後には抜け出すことが防止されるので、扉15を確実に仮取付けできる。
【0040】固定部材72を取付けてピン部材22の上軸部22dを支持し、枠側金具60と扉側金具70を回動自在に連結する。
【0041】前述のようにして扉15を取付けることで、その扉15の取付け作業が容易である。
【0042】図8に示すように、上ヒンジ17の枠側金具60を、ピン部材22を枠側ブラケット21のピン部材取付部24よりも下方に突出した形状とし、上ヒンジ17の扉側金具70を、コ字状部74が取付部73の下部寄りに一体的に設けた形状としても良い。このようにすれば、上ヒンジ17の扉側金具70の第2調整ねじ78が枠側金具60の第1調整ねじ30よりも下方位置となるので、その第2調整ねじ78を作業者が目視し易いと共に、回転操作し易くなるから、扉15を見込み方向に移動する操作がやり易い。
【0043】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、扉を見込み方向に移動する時には扉側ブラケットがピン支持体に対して見込み方向に移動するだけであるから、扉を見込み方向に移動し易い。したがって、移動する頻度の高い見込み方向の移動がやり易いので、扉の建付け調整が容易にできる。
【0044】また、枠側金具の枠側ブラケットにピン部材が設けてあるので開口枠に扉側ブラケットを取付け、扉に扉側ブラケットを取付け、そのピン部材とピン支持体を連結して扉を取付けるようにした場合に、枠側ブラケットを開口枠に長期間に亘って取付けたままの状態としても、そのピン部材に異物が付着堆積することがない。したがって、ピン部材とピン支持体を連結して扉を取付けても音鳴りが生じることがないし、ヒンジの耐久性が低下することがない。このことは開口枠下部と扉下部に取付ける下ヒンジにおいて顕著である。
【0045】また、ピン部材は枠側ブラケットを介して開口枠にしっかりと取付けてあるので、扉回動時に扉が安定して支持され扉の安定感が向上する。このことは開口枠上部と扉上部に取付ける上ヒンジにおいて顕著である。
【0046】請求項2に係る発明によれば、回転子46を一方向に回転することで軸45と扉側ブラケットが上方に移動し、軸45の下面と回転子46の上面との間に隙間が生じる。この隙間にスペーサ56を設け、回転子46を他方向に回転することで軸45と回転子46がスペーサ56を介して締付け固定される。したがって、枠側金具に対して扉側金具が上方に移動するので、扉の高さを調整できる。
【0047】請求項3に係る発明によれば、下ヒンジ16の枠側金具を開口枠の下部寄りに取付け、上ヒンジ17の枠側金具を開口枠の上部寄りに取付ける。下ヒンジ16の扉側ブラケットを扉の下部寄りに取付け、上ヒンジ17の扉側ブラケットを扉の上部寄りに取付ける。前述の状態で扉を持ち上げて下ヒンジ16の扉側金具を枠側金具に連結して扉重量を支えると共に、上ヒンジ17のピン支持凹部76をピン部材に嵌め合せて扉を仮取付けする。この後に固定部材72を取付けて上ヒンジ16の扉側金具と枠側金具を回動自在に連結する。前述のようにして扉を取付けできるから、その扉の取付け作業が容易である。
【出願人】 【識別番号】000006828
【氏名又は名称】ワイケイケイ株式会社
【出願日】 平成12年5月29日(2000.5.29)
【代理人】 【識別番号】100073818
【弁理士】
【氏名又は名称】浜本 忠 (外2名)
【公開番号】 特開2001−336334(P2001−336334A)
【公開日】 平成13年12月7日(2001.12.7)
【出願番号】 特願2000−157794(P2000−157794)