| 【発明の名称】 |
展示ケースの扉装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】松田 顯
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構成で、ケース本体の開口部に配置された少なくとも一枚以上のガラス板等の扉3を、その幅方向に平行移動したのち、その厚さ方向に平行状に移動させて閉止するとき、密閉位置に正確に配置できるようにする。
【解決手段】前記開口部には、扉3における上下縁部材11、11の間口方向の両端部15、16を案内規制するための一対の案内規制片60、61を固定する。一対の案内規制片60、61における相対向する案内面を、その間隔が開口部の前方で広い誘い込み部に続いて密閉側で平行部となるように構成し、扉を、その厚さ方向と平行な密閉方向に移動させるにつれて、所定の密閉位置に案内するように構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ケース本体の開口部に配置された少なくとも一枚以上のガラス板等の扉を、前記開口部に密閉する位置から扉の厚さ方向と平行状に移動させた後、該扉の間口方向と平行状に移動させるように支持する案内支持手段を備えてなる展示ケースの扉装置において、前記開口部には、扉の間口方向の両端部を案内規制するための一対の案内規制片を備えて、前記扉を、その厚さ方向と平行な密閉方向に移動させるにつれて、所定の密閉位置に案内するように構成したことを特徴とする展示ケースの扉装置。 【請求項2】 前記一対の案内規制片における相対向する案内面を、その間隔が開口部の前方で広い誘い込み部に続いて密閉側で平行部となるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の展示ケースの扉装置。 【請求項3】 前記ケース本体には、前記扉をその厚さ方向と平行状に強制移動させる駆動手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の展示ケースの扉装置。 【請求項4】 前記開口部における密閉位置で隣接する扉との隙間を埋めるための目地部材を、少なくとも一方の扉の縦方向の縁に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の展示ケースの扉装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、博物館等に設置する作りつけ等の展示ケースに係り、より詳しくは、ケース本体の開口部に配置したガラス製等の扉を開閉するようにした展示ケースにおける扉装置の構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】本願出願人は、特開平11−131894号公報等にて、博物館等に設置する展示ケースにおけるケース本体の前面(開口部)を、複数枚のガラス製等の透明な扉にて面一状に並設して密閉状とし、そのうちの少なくとも一枚の扉を、その厚さ方向であってケース本体の前方にずらして他の並設した扉との配置間隔を開けたのち、その幅方向に平行移動させて、前記ケース本体の前面を開放するようにした展示ケースにおいて、前記扉を支持する支持枠の上面に、前記ケース本体の奥方向に向かって広がるように開口した嵌合溝を有する嵌合体を固着し、前記扉の閉止位置(ケース本体が密閉状となるときの位置、以下同じ)における前記支持枠の後方に位置する固定枠に対して前後移動可能に設けた移動ブロックに、前記嵌合溝に嵌まり得る位置決め係合体と前記移動ブロックを前後動させる駆動アクチュエータとを取付ける構成を開示した。 【0003】前記嵌合溝と位置決め係合体との構成は、前記扉を閉止(密閉)位置に規制するための位置規制手段であって、これにより、前記位置決め係合体が前記扉の厚さ方向に前進して前記嵌合溝に嵌まると、前記支持枠ひいては前記扉の左右移動(間口方向の移動)を阻止するとともに、前記扉を閉止位置に位置決めすることができるとするものであった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記構成により閉止するとき、先にケース本体の開口部に引き込んだ扉に対して後から扉を当該扉の厚さ方向に引き込むとき、移動ブロックを、前記駆動アクチュエータにて前後動させることによって、前記位置決め係合体を前記嵌合溝に嵌め込むようにしているから、前記位置規制手段はケース本体側と扉側の両者に設けなければならず、構造が複雑化するという問題があった。 【0005】また、前記位置決め係合体を前記嵌合溝に嵌め込んで前記扉を閉止位置に位置決めするに先立ち、作業者は、前記扉を前記位置決め係合体が前記嵌合溝に嵌まり得るように移動させるが、このときの扉の位置は、作業者が目測にて調節しなければならないから、この位置の調節に手間が掛かるという問題もあった。 【0006】さらに、複数枚のガラス製等の透明な扉を面一状に並べたとき、ケース本体内を気密に保持するには、相隣接する2つの扉のうち少なくとも一方の扉の厚さ内の縦縁部分に縦方向に長い軟質材からなる目地部材を予め張り付けておき、これらの扉を面一状に並べたとき前記目地部材の自由端面同士又は自由端面と相手の扉の厚さ内の縦縁部分とが密接することが望ましいから、前記位置規制手段による位置決め精度を高める必要もあった。 【0007】本発明は、これらの問題を解消した展示ケースにおける扉装置を提供することを目的とするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】この技術的課題を解決するため、請求項1に係る発明の展示ケースの扉装置は、ケース本体の開口部に配置された少なくとも一枚以上のガラス板等の扉を、前記開口部に密閉する位置から扉の厚さ方向と平行状に移動させた後、該扉の間口方向と平行状に移動させるように支持する案内支持手段を備えてなる展示ケースの扉装置において、前記開口部には、扉の間口方向の両端部を案内規制するための一対の案内規制片を備えて、前記扉を、その厚さ方向と平行な密閉方向に移動させるにつれて、所定の密閉位置に案内するように構成したものである。 【0009】そして、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の展示ケースの扉装置において、前記一対の案内規制片における相対向する案内面を、その間隔が開口部の前方で広い誘い込み部に続いて密閉側で平行部となるように構成したものである。 【0010】また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の展示ケースの扉装置において、前記ケース本体には、前記扉をその厚さ方向と平行状に強制移動させる駆動手段を備えたものである。 【0011】さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の展示ケースの扉装置において、前記開口部における密閉位置で隣接する扉との隙間を埋めるための目地部材を、少なくとも一方の扉の縦方向の縁に設けたものである。 【0012】 【発明の効果】請求項1に記載の発明では、前記左右一対の案内規制片を、ケース本体側の開口部に設けるだけであるから、構造が至極簡単になり、製造コストを低減できるという効果を奏する。 【0013】また、前記扉をその厚さ方向であって密閉する方向、つまり扉を開口部に接近させるときのみ、扉の間口方向の両端部が前記案内規制片の間に嵌まって位置規制される構成であるから、扉を間口方向に沿って横移動させるとき、案内規制片の存在が邪魔にならないという効果を奏する。 【0014】請求項2に記載の発明の構成によれば、前記開口部に配置する左右一対の案内規制片の相対向する案内面が、その間隔を、開口部の前方位置では、扉の間口方向の両端部間の寸法より広くした誘い込み部を有するから、扉の停止位置が間口方向に若干ずれていても、前記扉の間口方向の両端部を左右一対の案内規制片の相対向する案内面の間に至極容易に誘い込み案内することができる。また、前記誘い込み部に続いて密閉側(扉の引き込み奥側)で平行部となるから、扉の間口方向の両端部を、前記一対の平行部で左右に移動不能にして位置規制の精度も向上するという効果を奏する。 【0015】請求項3に記載の発明の構成によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加えて、駆動手段により重い扉でも簡単に、且つ軽快に開口部に対して密閉したり、開放するように進退動させることができるという効果を奏する。 【0016】請求項4に記載の発明の構成によれば、閉止位置で面一状に並んだ隣接する扉間の隙間を目地部材にて埋めることにより、展示ケースを確実に密閉できるという効果を奏する。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面(図1〜図10)に基づいて説明する。符号1は、本実施形態における展示ケース等のケース本体を示しており、その前面側(開口部1a側)における上下部には、固定枠2,2をそれぞれ同一垂直面上に配置している。 【0018】扉3,3は、面一状に配置されてケース本体1の開口部1aを密閉し得る透明ガラス板等から成る表面板3aとアルミ押出部材等からなる上下縁枠11とにより構成されている。前記表面板3aの上下縁部の裏面と、左右長手で断面略E字状の上下縁枠11、11の前面とにシリコン樹脂製等の接着剤13を介して固定することにより扉3を構成する。 【0019】各扉3の上下部は、後述する案内支持手段4を介して、前記開口部1aの上下部に設けた固定枠2,2に各々左右移動可能及び前後移動可能に取付けられている。即ち、この案内支持手段4,4によって、前記各扉3は、その厚さ方向(開口部1aに対して接離する前後方向、以下前後方向と称することがある)に平行状に移動させたのちその幅方向(開口部1aに沿った左右方向、以下左右方向又は間口方向と称することがある)に平行移動可能となっている。 【0020】前記各扉3にてケース本体1の開口部1aを閉じた状態においては、前記各扉3における表面板3aが同一垂直面上に位置してこの開口部1aの周縁に設けたパッキン6に密接することにより、当該ケース本体1を密閉している。一方、前記各扉3を面一状に密閉した状態から開放するときには、前記各扉3を、これらが前記パッキン6に密接する面に対して前方向に、所定量だけ前進させるのである。 【0021】また、前記各扉3を前後方向に作動させるため、前記ケース本体1には、駆動手段(詳細は後述する)を前記案内支持手段4に関連させて設けている。 【0022】これら案内支持手段4は、前記各扉3の上下部に対していずれも上下対称状に形成されており、その取付け箇所に拘らず、基本的に同じ構成である。そこで、一つの扉3における下部側に位置する案内支持手段4を代表として、以下、詳細に説明する。 【0023】案内支持手段4は、固定枠2の上面に適宜間隔でボルト止めされた複数個の摺動ブロック7(図1に示す実施形態では、一つの扉3における上下部側に各三つ)と、当該各摺動ブロック7に前後摺動可能に嵌挿された摺動軸7aと、当該各摺動軸7aの先端に固定された左右長手の支持枠9と、この支持枠9の前面(ケース本体1の開口部1a側の側面)に取付けられ、前記上下縁枠11を支持案内するための複数個の垂直転動コロ10とにより構成されている(図1、図2、図3及び図6参照)。 【0024】前記各摺動軸7aの先端に固定された左右長手の支持枠9の前面には、図2に示すように、複数個の垂直転動コロ10を取付けており、これら垂直転動コロ10が、前記上下縁枠11の後面側に開口した左右長手の嵌合溝11a,11bのうち下方のガイド溝としての嵌合溝11aに嵌るように構成している。当該嵌合溝11aの上下内面を前記垂直転動コロ10が転動することによって、前記扉3は、左右摺動可能に支持されている。 【0025】尚、前記上下縁枠11を左右摺動可能にする構成については、前記した形態に限らず、例えば、前記支持枠9と前記上下縁枠11との間に、リテーナで自転可能に保持された多数個のボールを一列状に介挿して、前記上下縁枠11を軽い力で左右摺動可能とするサスペンション手段(図示せず)を採用してもよい。 【0026】駆動手段は、各扉3毎に設けられるものであって、1つの扉3につき1箇所の操作部30と、少なくとも上下1箇所ずつの作動部31、31とを有するものであって、図示実施形態(図1、図4〜図8)では、ケース本体1の上下固定枠2、2のうち下固定枠2の下方の台枠32の前面に左右に適宜隔てて2つの操作部ケース33をボルト、ナット等にて固定する(図1、図4参照)。該操作部ケース33内には、その中央に操作軸34と四隅に従動軸35とを各々軸受36を介して回転自在に配置し、操作軸34と一体回転する大歯車40には各従動軸35に固定した小歯車41を噛み合わせ、1つの操作軸34にて4つの従動軸35を同期させて同じ方向に回転させるように構成する(図5参照)。操作軸34の前端部(角状軸部)34aを操作部ケース33の前面から突出させておく。なお、これらの操作部ケース33及び操作軸34は通常展示ケースの前方から見えないように、上下回動可能な巾木37にて台枠32の前方を覆っており、操作時には、巾木37を倒してから(図1参照)、前記前端部(角状軸部)34aに丸ハンドル等の操作ハンドル38を取り付けて回すように構成されている。 【0027】前記各従動軸35の後端には、後述する各作動部31に回転力を伝達するためのワイヤ42の先端を差し込んで連結用止めネジ43を介して着脱自在に連結する。また操作部ケース33の後板に固定したガイドブロック44には、前記ワイヤ42の外周に被嵌した可撓性を有するアウター管45の端部を差し込み、且つ該アウター管45の端部を一定長さ以上従動軸35の軸心と一致させる(図4参照)ことにより、内径側のワイヤ42の回転を円滑にできるように保証している。これらのワイヤ42つきアウター管45はケース本体1内に配管させる(図1参照)。 【0028】前記作動部31は、各扉3の上下部に対して少なくとも1つずつ(実施形態では、その長手方向に沿って適宜間隔にて2個)配置される。即ち、図6、図7及び図8に示すように、上下各固定枠2にボルト等にて固定したベース46には、前後一対の支持ブロック47、47を立設し、該両支持ブロック47、47間に左右一対のガイド軸48、48を配置すると共にその間にネジ軸49を両支持ブロック47、47に設けた軸受を介して回転のみ自在に配置する。該ネジ軸49に螺合させた移動ブロック50の両端は前記一対のガイド軸48、48に摺動自在に被嵌させる。移動ブロック50に基端をネジ51止めした連結体52の先端を屈曲させて係止片53を形成し、該係止片53を前記支持枠9に穿設した矩形状の係止孔54に遊嵌させる。前記ネジ軸49の基端部には、前記ワイヤ42の他端を差し込んで連結用止めネジ55を介して連結する。ワイヤ42に遊嵌したアウター管45の他端は、前記一方の支持ブロック47に固定したガイドブロック56に差し込み、且つ該アウター管45の端部を一定長さ以上ネジ軸49の軸心と一致させる(図7及び図8参照)ことにより、内径側のワイヤ42の回転を円滑にできるように保証している。 【0029】尚、駆動手段においては、前述の手動にて前記扉3を前後動させる構成に代えて、正逆回転可能な駆動モータもしくは他の駆動アクチュエータを用いても良い。 【0030】次に、前記各扉3を間口方向に沿って移動させたときに、開口部1aに対する閉止位置の近傍にて予め停止させるためのストッパー手段22の構成について説明する。該ストッパー手段22は、前記各案内支持手段4に設けられるものであり、本実施形態では、前記各扉3の上下に対していずれも上下対称状に形成されているので、一つの扉3の上部側に配置されたものを代表として、以下、詳細に説明する。 【0031】ストッパー手段22は、図2及び図9に示すように、前記上下縁枠11における嵌合溝11a,11bのうち上方の嵌合溝11bに対してその長手方向に適宜隔てて複数個貫設した係合ピン23と、前記支持枠9の上面にその長手方向に回動自在で前記係合ピン23に対して前記嵌合溝11bに挟まれた状態で係脱するようにしたストッパー体24と、前記支持枠9の後面に上向き突設して前方向に押圧付勢する弾性片25とにより構成されている。 【0032】前記ストッパー体24及び弾性片25は、それぞれ前記係合ピン23に対応する個数だけ(図9に示す実施形態では、いずれも各扉3に対して二つずつ)備えられている。 【0033】尚、本実施形態における嵌合溝11bは、溝状に形成する必要はなく、例えば、側面視段状に形成して前記係合ピン23をその長手方向に適宜隔てて複数個上向き突設し、当該段状部上を前記ストッパー体24が通過して左右回動するように構成してもよい。また、ストッパー体24と弾性片25とを上下縁枠11に取付け、係合ピン23を支持枠9に取付けるように構成してもよい。 【0034】略扇形状に形成されて前記嵌合溝11bに挟まれた状態で左右回動するストッパー体24は、図9及び図10に示すように、扉3が閉止位置に位置決めされたときに弾性片25と当接する当接部24aと、回動半径R0の略円弧状の部位における中央部に凹み形成した係合凹所24bと、前記略円弧状の部位における左右両端に所定長さLだけ直線状に形成した回動規制部24c,24cと、前記当接部24aと前記各回動規制部24c,24cとの間に形成した肩部24d,24dとにより構成されている。尚、ストッパー手段22は、本実施形態のように、前記各扉3の上下に対して上下対称状に配設されるに限らず、前記各扉3の上下部のうちどちらか一方のみに配設されるようにしてもよい。 【0035】次に、本発明に係る、各扉3がケース本体の開口部1aの所定位置にぴったりと収まり、密閉できるようにした案内規制手段について、説明する。その第1実施形態では、図3及び図11に示すように、前記開口部1aには、扉3における間口方向の両端部(好ましくは表面板3aを裏面で支える上下縁部材11、11のうちのいずれか一方もしくは両方の長手方向の両端部)を案内規制するための一対の案内規制片60、61を備えて、前記各扉3を、その厚さ方向と平行な密閉方向に移動させるにつれて、所定の密閉位置に案内するように構成したものである。 【0036】図3、図11(a)及び図11(b)に示す実施形態では、左右の扉3,3の各々における下縁部材11の長手方向(間口方向)の両端部(端面も含む、以下同じ)15,16を案内規制するため、間口方向の中央部側に取り付ける案内規制片60、60は平面視でやや広幅の略矩形状であり、ケース本体1における横長の固定部材2の上面にネジ63止めする。この場合、案内規制片60に穿設した左右横長孔を介して前記ネジ63の取付け位置を微調節することができる。 【0037】他方の案内規制片61、61は、平面視で厚さ方向の側面が見える板状であって、開口部1aの左右両側端部となるケース本体1における両端の縦支柱64、64の相対向する側面にネジ止めするものである。 【0038】前記案内規制片60の左右両側縁の前方部は平面視で円弧状や傾斜状等の開口部の前方側で前記端部15,16から離れるような形状とし、案内規制片61の前方部は板厚部を削って同じく平面視で円弧状や傾斜状等の開口部の前方側で前記端面15,16から離れるような形状とし、前記一対の案内規制片60、61における相対向する案内面を、その間隔が開口部の前方で広い誘い込み部60a、61aに形成し、該誘い込み部60a、61aに続いて奥側は前記端面15,16と平行な平行部60b,61bとする(図11(a)及び図11(b)参照)。これらの場合、上下縁部材11、11の両端面(両端部)15,16は、扉3の厚さ方向と平行であることが好ましい。さらに、両端面15,16の先端を、図3に示すごとく、円弧状に切欠き形成することにより、前記誘い込み部60a、61aへの誘導が一層円滑になる。 【0039】上記の構成により、前記一対の案内規制片60、61における相対向する案内面を、その間隔が開口部の前方で広い誘い込み部60a、61aに続いて密閉側で平行部60b,61bとなるように構成したものであるから、たとえ案内支持手段4に対して扉3(上下縁部材11、11含めて)が左右移動し得るものであって、ストッパー手段22により、扉3を案内支持手段4に対して固定できるものでも、扉3の密閉時において、所定の密閉位置に正確にセットできるのである。 【0040】特に、本実施形態では、ストッパー手段22による扉3の位置決めが不完全なときに(ストッパー体24が若干ぐらつくとき)、ケース本体1側の前記一対の案内規制片60、61の存在だけで、開口部1aでの所定の密閉位置への扉3の位置決めが至極正確に実行できるのである。 【0041】なお、各扉3の表面板3aの板厚さの部分にて互いに密接して気密保持するための目地部材65として、図3に示すように、断面直角三角形状のものの斜辺を外向きにして、前記各表面板3aの縦方向の側縁に接着剤にて固定するとき、前記構成により、密閉位置で表面板3aが左右(間口方向)にずれないから、対向する表面板3aにおける前記直角三角形状の目地部材65、65の斜辺同士がぴったりと密接できて、気密保持が確実に行える。この場合、目地部材65を透明、軟質の合成樹脂材にて形成すれば、展示ケースとしてケース内の物品の鑑賞時に目地部材65の存在が目障りにならないのである。 【0042】目地部材の形態としては、半円又は半楕円の内径中空状で軟質の合成樹脂材を使用したり、断面略T字状の足部分の両側に鰭条を突設した目地部材を密閉位置で停止させた隣接表面板3a、3aの間の隙間に差し込む構成であっても良い。 【0043】次に、本実施形態に採用されたその他の構成について説明する。 【0044】本実施形態においては、前記各扉3の上下部に前記接着剤13を介して前記各上下縁枠11を固定するようにしているが、前記各扉3の上下部と上下縁枠11との接着剤13による接着面及びケース本体1における開口部1aの周縁に設けたパッキン6が透明な扉3を介して見えなくする(隠す)ため、前記各扉3における対応箇所に塗装膜12を塗布又はシート等を貼着している(図1及び図2参照)。 【0045】このとき、前記接着剤13は前記塗装膜12又はシートの裏面側に充填されるから、前記扉3が不用意に脱落しないようにする安全対策として、前記各上下縁枠11には、鉤爪状突条11cをケース本体1の前方向に突設している(図2参照)。 【0046】また、ケース本体1における開口部1aの上下部にある支持枠9,9には、当該各支持枠9の後面に螺着した連結金具18を介して、ガイドローラ19を、そのローラ面が前記各上下縁枠11に当接するように各々取付け、これにより、前記各扉3の前後方向への振れを防止している(図2参照)。 【0047】以上のように構成された展示ケースとその扉装置において、前記各扉3を開放・密閉する動作並びにそのときのストッパー手段22による横方向の移動停止と案内規制片60、61による位置決めのについて説明する。ここで、一つの扉3における上下側に各々設置された案内支持手段4,4、駆動手段及びストッパー手段22、案内規制片60、61は、上下で同じ動作を行うように構成されている。そこで、以後、一つの扉3の上部側に配置されたものにおける動作を代表として、詳細に説明する。 【0048】まず、図1に示す巾木37を開いて、図4に示す操作部30が現れるようにし、操作ハンドル38を操作軸34の前端部34aに差し込み、所定の方向(時計方向)に回動することにより、1つの操作部30につき4本のワイヤ42を同時に所定方向に回動させる。各作動部31では、前記ワイヤ42を介してネジ軸49を時計方向(右方向)回転のときには、移動ブロック50が前方に移動するから、これに取付けられた連結体52の先端の係止片53が係止孔54を介して支持枠9を前方に押し、図7に示すように、扉3は、前方向(扉3が開口部1aから離れる方向)に所定距離Sだけ押しやられ、ケース本体1が開放される。 【0049】次いで、扉3を閉止位置に位置決めされた状態(図10(A)の状態参照)から左右方向に摺動させると(図10に示す実施形態では右方向に摺動させている)、係合凹所24bに係止していた係合ピン23が、右方向に移動してストッパー体24を右回動させるとともに、係合凹所24bから係合ピン23が離間していく(図10(B)参照)。このとき、図示しないが、ケース本体1の上部側の固定枠2に設けられた二つのストッパー体24,24は、ともに同様の動作を行っている。 【0050】扉3をさらに右方向に摺動させると、前記係合凹所24bの開口部が右側に向くように回動させられたストッパー体24の左側の肩部24dに、このストッパー体24に係止していた前記係合ピン23よりも後方に位置する係合ピン23が衝突して、その通過が阻止される(図10(C)参照)。 【0051】ここで、図10(C)に示すストッパー体24は、その右側の肩部24dが弾性片25に当接して前方向に押圧付勢されるとともに、左右両回動規制部24c,24cの回動半径R1がストッパー体24における略円弧状部の回動半径R0よりも大きいため、左側の回動規制部24cが回動しながら通過すると、嵌合溝16に支えるので、図10(C)に示す姿勢以上にストッパー体24が右回動することを防止されている。 【0052】一方、扉3を閉止位置にて停止するには、まず、図10(C)に示す状態から、扉3を左方向に摺動させる。すると、それに応じて、係合ピン23が左方向に移動して左側のストッパー体24における係合凹所24bに係合し、ストッパー体24を左回動させる(図10(B)参照)。さらに、扉3を左方向に摺動させてストッパー体24を左回動させると、図10(A)に示すように、当接部24aが弾性片25に当接して前方向に押圧付勢され、ストッパー体24の左回動、ひいては、扉3の左方向への摺動を停止させる。 【0053】従って、ストッパー手段22が図9及び図10(C)に示す状態にあるときに扉3が閉止位置となるように、少なくとも一つのストッパー手段22を前記案内支持手段4に取付けることによって、前記扉3を閉止位置に停止させることが至極簡単にできるという効果を奏する。また、ストッパー手段22は、係合ピン23、ストッパー体24及び弾性片25とにより構成されているから、その構造は至極簡単となり、製造コストを低減できるという効果を奏するのである。 【0054】扉3が閉止位置に位置決めされた後は、操作部30における操作ハンドル38を前記と逆方向に回転させて複数のワイヤ42を介して作動部31のネジ軸49を回し、図7、図8に示すように、連結体52を介して支持枠9ひいては扉3は、後方向(扉3が開口部1aに近づく方向)に所定距離Sだけ押しやられ、その裏面をパッキン6に押し付けることになり、ケース本体1は密閉されるのである。 【0055】このとき、前記ケース本体1における開口部1aの左右両側に設けた案内規制片60、61の先端側の誘い込み部60a,61aに、扉3の上下縁部材11、11の両端部15,16が誘い込まれ、次いで平行部60b,61bにて上下縁部材11、11の横移動を完全に規制できるので、密閉位置に正確に停止させることができるのである。 【0056】本発明の展示ケースにおける扉装置は、全ての開口部を開放可能に構成する必要はなく、この構成を用いて、一部を固定扉としてもよいことはいうまでもない。 【0057】本発明は、前記した形態に限らず、様々な態様に具体化できる。本実施形態では、ケース本体1の前面側を密閉する扉3は二枚配置していたが、これに限らず、一枚の扉で密閉するように構成してもよいし、三枚以上の扉で密閉するように構成してもよい。また、本発明における扉装置は、開口部があれば、ケース本体1の前面側のみならず、四方のいずれの面にも設置することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000139780 【氏名又は名称】株式会社イトーキクレビオ
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| 【出願日】 |
平成12年5月24日(2000.5.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079131 【弁理士】 【氏名又は名称】石井 暁夫 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−329739(P2001−329739A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月30日(2001.11.30) |
| 【出願番号】 |
特願2000−153169(P2000−153169) |
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