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【発明の名称】 移動体の案内構造
【発明者】 【氏名】福尾 道宏

【要約】 【課題】固定体および移動体のいずれか一方の側に形成されたカム溝に案内される固定体および移動体の他方の側に設けられた軸に潤滑剤を塗布することなく、カム溝に対し軸を摩擦抵抗少なく案内させるようにする。

【解決手段】固定体2に設けられるスリット状をなすカム溝22と、移動体1に組み付けられると共にカム溝22に差し通される軸10と、カム溝22の溝壁22dに摺接して軸10を中心に回転し得るように軸10に備えられたカラー12とを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 固定体及び移動体のいずれか一方の側に設けられるスリット状をなすカム溝と、固定体及び移動体の他方の側に組み付けられると共に前記カム溝に差し通される軸と、前記カム溝の溝壁に摺接して前記軸を中心に回転し得るように当該軸に備えられたカラーとを有することを特徴とする移動体の案内構造。
【請求項2】 カラーの外周部に、カム溝の一方の溝縁部に引っかかるフランジが形成してあることを特徴とする請求項1記載の移動体の案内構造。
【請求項3】 軸の外周部及びカラーの内周部のいずれか一方に、当該軸を中心とした当該カラーの回転を可能とした状態で、当該軸の外周部及びカラーの内周部の他方に設けた突部に嵌る凹部が設けてあることを特徴とする請求項1記載の移動体の案内構造。
【請求項4】 カム溝の一方の溝縁を縁取るように隆起部が形成してあると共に、この隆起部の突き出し端にカラーのフランジが接するようにしてあることを特徴とする請求項2記載の移動体の案内構造。
【請求項5】 カラー及び少なくともカム溝における当該カラーの摺接される箇所がプラスチック材料により構成されていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の移動体の案内構造。
【請求項6】 固定体が開口を備えた収納箱であり、移動体が当該収納箱の開口を閉塞する位置から開放する位置まで移動操作可能な蓋であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5記載の移動体の案内構造。
【請求項7】 収納箱の側壁にカム溝が形成してあると共に、軸が一端側に頭部を備えており、この軸をその他端側から蓋に設けた軸の差し込み穴を通じて当該頭部が当該差し込み穴に引っかかる位置まで前記カム溝に差し入れていると共に、当該軸の他端側に当該カム溝からの当該軸の抜け出しを阻止する阻止部材を止め付けていることを特徴とする請求項6記載の移動体の案内構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、固定体に移動可能に組み付けられた移動体を規則的に移動操作可能とするための案内構造に関し、より詳しくは、固定体および移動体のいずれか一方の側に設けたカム溝に固定体および移動体の他方の側に設けた軸を案内させて当該移動体を規則的に移動操作可能とする案内構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】開口を備えた収納箱などの固定体に設けたカム溝に、この収納箱の開口を開閉可能に塞ぐ蓋などの移動体に設けた軸を案内させて当該移動体を規則的に移動操作可能とする案内構造がある。(例えば、公開特許公報所載の特開平8−156698号参照)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、かかる案内構造にあっては、従来、移動体の移動操作を円滑に行わしむるために、つまり、かかる移動体の移動操作にあたっての前記軸とカム溝との間の摩擦抵抗を軽減させ、また、かかるカム溝に案内されて軸が移動されるに際しての異音の発生を防止するために、かかる軸の周りにグリスなどの潤滑剤を多量に塗布することを不可欠としていた。
【0004】このため、かかる案内構造を適用した物品などの製造にあたっては、この潤滑剤の塗布工程が必要とされると共に、このように塗布される潤滑剤がかかる物品の最終的な組立作業を行う作業者の手などに付着してしまうなどして当該作業を行い難くしてしまうなどの不都合があった。
【0005】そこでこの発明は、この種の案内構造において、固定体および移動体のいずれか一方の側に形成されたカム溝に案内される固定体および移動体の他方の側に設けられた軸に潤滑剤を塗布することなく、かかるカム溝に対し軸を摩擦抵抗少なく案内させるようにして、かかる移動体の移動操作を円滑に行わしむるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、請求項1記載の発明にあっては、移動体の案内構造を、固定体及び移動体のいずれか一方の側に設けられるスリット状をなすカム溝と、固定体及び移動体の他方の側に組み付けられると共に前記カム溝に差し通される軸と、前記カム溝の溝壁に摺接して前記軸を中心に回転し得るように当該軸に備えられたカラーとを有するものとした。
【0007】かかる構成によれば、前記移動体の移動操作に伴って前記カラーを介して前記カム溝に前記軸を案内させて当該移動体を規則的に移動させることができると共に、当該カム溝の溝壁に摺接されるカラーの回転により当該カム溝による当該軸の案内に伴って生じる抵抗を軽減させることができ、かかる移動体の移動操作を円滑に行わせることができる。
【0008】また、請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の移動体の案内構造がさらに、カラーの外周部に、カム溝の一方の溝縁部に引っかかるフランジが形成してある構成を備えたものとした。
【0009】かかる構成によれば、前記カム溝内に前記カラーを安定的に位置づけさせることができる。
【0010】また、請求項3記載の発明にあっては、請求項1記載の移動体の案内構造がさらに、軸の外周部及びカラーの内周部のいずれか一方に、当該軸を中心とした当該カラーの回転を可能とした状態で、当該軸の外周部及びカラーの内周部の他方に設けた突部に嵌る凹部が設けてある構成を備えたものとした。
【0011】かかる構成によっても、前記カム溝内に前記カラーを回転可能な状態で安定的に位置づけさせることができる。
【0012】また、請求項4記載の発明にあっては、請求項2記載の移動体の案内構造がさらに、カム溝の一方の溝縁を縁取るように隆起部が形成してあると共に、この隆起部の突き出し端にカラーのフランジが接するようにしてある構成を備えたものとした。
【0013】かかる構成によれば、前記カラーのフランジがカム溝の溝縁部にあるカム溝の外方の面にフランジの面全体で接することがなく、当該カラーとカム溝が形成された固定体側との摺接抵抗がいたずらに高くならないようにすることができる。
【0014】また、請求項5記載の発明にあっては、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の移動体の案内構造における、カラー及び少なくともカム溝における当該カラーの摺接される箇所がプラスチック材料により構成されているものとした。
【0015】プラスチック材料により構成された部材同士は、その摺接面に格別の表面処理を施さなくとも、当該摺接による摩擦抵抗がプラスチック材料により構成された部材と金属材料により構成された部材とを摺接させる場合に比し低い。従って、かかる構成によれば、前記カム溝の溝壁に摺接される前記カラーが当該摺接により前記軸を中心に回転されるに至らない場合でも、当該溝壁に沿って当該カラーの外周面を滑らせ易く、前記移動体の移動操作を常時円滑に行わしめることができる。
【0016】また、請求項6記載の発明にあっては、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5記載の移動体の案内構造における、固定体が開口を備えた収納箱であり、移動体が当該収納箱の開口を閉塞する位置から開放する位置まで移動操作可能な蓋であるものとした。
【0017】かかる構成によれば、収納箱の開口を塞ぐ蓋を前記閉塞位置から開放する位置まで円滑に移動操作できるようにして、各種の収納体を適切に構成することができる。
【0018】また、請求項7記載の発明にあっては、請求項6記載の移動体の案内構造をさらに、収納箱の側壁にカム溝が形成してあると共に、軸が一端側に頭部を備えており、この軸をその他端側から蓋に設けた軸の差し込み穴を通じて当該頭部が当該差し込み穴に引っかかる位置まで前記カム溝に差し入れていると共に、当該軸の他端側に当該カム溝からの当該軸の抜け出しを阻止する阻止部材を止め付けている構成を備えたものとした。
【0019】かかる構成によれば、前記カラーを備えた軸を、前記蓋の差し込み穴を通じて前記カム溝内に当該カラーが位置されるように差し入れ、この後、当該軸の他端側に前記阻止部材を止め付けることをもって、前記蓋を前記カム溝により規則的に移動操作可能な状態で前記収納箱に簡単に組み付けることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図11に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について説明する。
【0021】なお、ここで図1は、この発明にかかる案内構造を適用して構成される収納体の要部構成を理解しやすいように、各構成部品を分離して示している。また、図2ないし図7は、かかる収納体の案内構造が適用されている部分を側方から見た状態で示した構成図であり、図2および図3はこの例において移動体1となる蓋1’が水平位置にある状態を、図6および図7は当該蓋1’が起立位置にある状態を、また、図4および図5は当該蓋1’が前記起立位置から水平位置に向けて、または、水平位置から起立位置に向けて移動される過程の状態をそれぞれ示しており、図3、図4、図5、図7の順序で蓋1’の開放動作が進行し、これと逆の順序で蓋1’の閉塞動作が進行する。(なお、図3、図4、図5、図7においては、かかる蓋1’の移動に連動して回動される回動プレート26を想像線で表している。)また、図8は、かかるを蓋1’の移動を規則的になさしめるカム溝22と当該カム溝22に差し通される軸10と当該軸10に回転可能に備えられ当該カム溝22の溝壁22dに摺接されるカラー12の構成を理解しやすいように、これらの構成を断面の状態で示しており、図9ないし図11は、かかるカラー12の構成などの変更例をそれぞれ示している。
【0022】この実施の形態にかかる移動体1の案内構造は、固定体2に移動可能に組み付けられる移動体1を規則的に移動操作可能に当該固定体2に組み付けるために適用されるものである。
【0023】典型的には、固定体2としては、開口を備えた収納箱や引き出し体を備えた各種の固定側部材などが予定される。また、移動体1としては、当該収納箱の開口を閉塞する位置から開放する位置まで移動操作可能に当該収納箱に組み付けられた蓋や、前記固定側部材からの引き出しが可能な状態で当該固定側部材に備えられた引き出し体などが予定される。
【0024】図1ないし図7に示される収納体は、かかる案内構造を適用した一例を示すものである。
【0025】かかる収納体は、上面に開口20を備えた収納箱2’(固定体2)と、この収納箱2’の開口20を塞ぐ水平位置から起立位置まで移動操作可能に当該収納箱2’に組み付けられた板状をなす蓋1’(移動体1)とを備えている。
【0026】かかる収納箱2’は、その側壁21にスリット状をなすカム溝22を有している。また、前記蓋1’には、このカム溝22の設けられた側壁21に向き合う側に、前記収納箱2’の内側から当該カム溝22に差し入れられる丸棒状をなす軸10が備えられている。かかる軸10は、前記蓋1’の内面側に設けられた突出部11に当該蓋1’の前後方向に間隔を開けて二本設けられている。そして、この例では、かかる蓋1’の二本の軸10、10をそれぞれ前記カム溝22に差し入れて、このカム溝22によって当該二本の軸10、10を案内・支持することで当該蓋1’を規則的に移動させるようにしてある。
【0027】具体的には、前記カム溝22は、前記開口20を蓋1’が閉塞する水平位置において当該蓋1’の前端が位置される側を湾曲内側とするように形成された主カム溝22aと、当該蓋1’の水平位置において当該蓋1’の後端側にある前記二本の軸10、10の一方(以下、この一方の軸10を後端軸10bと、他方の軸10を前端軸10aという。)を入り込ませ支持するように前記主カム溝22aから分岐して上方に延びる従カム溝22bとを備えている。
【0028】また、前記収納箱2’の外側には、前記主カム溝22aの湾曲内側に形成された突部23に一端を回動可能に止め付け、かつ、前記蓋1’の前記後端軸10bに備え付けられる後述するカラー12に他端を回動可能に止め付けて、当該主カム溝22aの湾曲内側に巻回部24aを位置させたねじりコイルばね24が備えられている。
【0029】そして、この例にあっては、(1)前記蓋1’の水平位置において、当該蓋1’に設けられた前端軸10aが前記主カム溝22aの上端に位置され、かつ、前記後端軸10bが前記従カム溝22bの上端に位置され、しかも、この水平位置において前記ばね24の両端間の間隔(つまり、前記突部23と後端軸10bとの間の間隔)が最も広くなるようにしてあると共に、(図2および図3)
(2)前記蓋1’の起立位置において、当該蓋1’に設けられた後端軸10bが前記主カム溝22aの下端に位置され、かつ、前記前端軸10aが前記従カム溝22bと主カム溝22aとの連通位置よりやや下方に位置され、しかも、この起立位置においてまた前記ばね24の両端間の間隔が最も広くなるようにしてある。(図6および図7)
(3)さらに、かかる蓋1’の水平位置と起立位置との間においては、前記ばね24の両端間の間隔が狭められるようにしてある。(図4、図5)
【0030】これにより、この例にあっては、かかるばね24の作用により、前記水平位置と起立位置とでは蓋1’の当該水平位置または起立位置に向けた移動を蓋1’を押圧操作などしない限り生じさせない。また、かかる両位置の間では、かかるばね24の作用により、当該水平位置または起立位置に向けた移動が助成可能とされ、蓋1’に水平位置または起立位置に向けた若干の力を作用させるだけでこの力の作用される向きに当該蓋1’を速やかに移動させる。また、前記起立位置から水平位置に向けた蓋1’の移動操作に伴って前記ばね24の作用により前記主カム溝22aから従カム溝22b内に前記後端軸10bを弾み入れて、この従カム溝22bに後端軸10bが入り込んだ位置からは前記前端軸10aを中心に前記蓋1’の後端側を上方に持ち上げるように当該蓋1’を移動させるものとされる。(図4)
【0031】そして、かかる例にあっては、前記前端軸10aと後端軸10bの双方に、前記カム溝22の溝壁22dに摺接して前記軸10を中心に回転し得るようにカラー12が備えられている。
【0032】すなわち、かかる例にあっては、前記軸10の外径よりもやや大きい内径を持った円筒状をなすカラー12に当該軸10を通して当該軸10を中心に当該カラー12が回転可能な状態で当該軸10に当該カラー12を備えさせている。また、前記カム溝22内にかかるカラー12が入り込むように前記軸10に当該カラー12が備えられていると共に、当該カラー12の外径が当該カム溝22の溝壁22d間の間隔(つまり、カム溝22の幅)よりもやや小さくなるようにしてあり、前記蓋1’の移動操作に伴って当該カラー12の外周部が当該カム溝22の溝壁22dに摺接して前記軸10を中心に回転し得るようにしてある。
【0033】この結果、この実施の形態にあっては、前記蓋1’の移動操作に伴って前記カラー12を介して前記カム溝22に前記軸10を案内させて当該蓋1’を規則的に移動させることができると共に、当該カム溝22の溝壁22dに摺接されるカラー12の回転により当該カム溝22による当該軸10の案内に伴って生じる抵抗を軽減させることができ、かかる蓋1’の移動操作を円滑に行わせることができる。
【0034】図9に示されるように、かかるカラー12は単純な円筒状体として構成してあっても良いが、前記例にあっては、カラー12の外周部に、カム溝22の一方の溝縁部に引っかかるフランジ12aが形成している。この例にあっては、かかるフランジ12aは円盤状に構成されており、カラー12の筒軸方向ほぼ中程の位置に形成してある。また、前記収納箱2’の外側にあるカム溝22の溝縁部22eに引っかかるようにしてある。
【0035】この結果、この実施の形態にあっては、前記カム溝22内に前記カラー12を安定的に位置づけさせることができる。
【0036】図10に示されるように、前記軸10の外周部に当該軸10の軸線を巡る向きの環状突部10cを設けると共に、前記カラー12の内周部に当該軸10を中心とした当該カラー12の回転を可能とした状態で、当該軸10の環状突部10cに嵌る環状凹部12bを設け、かかるカラー12内への軸10の差し入れに伴って当該カラー12を弾性的に押し広げさせて当該環状突部10cに環状凹部12bが前記のように嵌るようにして、前記カム溝22内に前記カラー12を安定的に位置づけさせるようにしてあっても良い。
【0037】また、図11に示されるように、かかるカラー12のフランジ12a全体が前記カム溝22の溝縁部22eに引っかかるようにしてあっても良いが、前記例にあっては、前記カム溝22の一方の溝縁を縁取るように隆起部25が形成してあると共に、この隆起部25の突き出し端にカラー12のフランジ12aが接するようにしてある。そして、この例にあっては、前記収納箱2’の外側にあるカム溝22の溝縁を縁取るように当該カム溝22の全周に前記隆起部25が形成してある。また、かかる隆起部25は、前記カラー12のフランジ12aにおける基部側に前記突き出し端を接しさせる幅を持つように形成してある。
【0038】この結果、この実施の形態にあっては、前記カラー12のフランジ12aがカム溝22の溝縁部22eにあるカム溝22の外方の面にフランジ12aの面全体で接することがなく、当該カラー12とカム溝22が形成された固定体2となる収納箱2’側との摺接抵抗がいたずらに高くならないようにすることができる。
【0039】また、前記例にあっては、前記カラー12及びカム溝22における当該カラー12の摺接される箇所をプラスチック材料により構成している。かかる例では、前記収納箱2’を全体としてプラスチック材料により構成している。
【0040】プラスチック材料により構成された部材同士は、その摺接面に格別の表面処理を施さなくとも、当該摺接による摩擦抵抗がプラスチック材料により構成された部材と金属材料により構成された部材とを摺接させる場合に比し低い。この結果、この実施の形態にあっては、前記外周面を前記カム溝22の溝壁22dに摺接させる前記カラー12が当該摺接により前記軸10を中心に回転されるに至らない場合でも、当該溝壁22dに沿って当該カラー12の外周面を滑らせ易く、前記蓋1’の移動操作を常時円滑に行わしめることができる。
【0041】また、前記例にあっては、(1)前記軸10が一端側に円盤状の頭部10dを備えていると共に、(2)前記蓋1’の突出部11に当該蓋1’の左右方向に沿った当該軸10の頭部10dを通し抜けさせない大きさの当該軸10の差し込み穴11aが設けてある。(3)また、前記軸10をその他端側から前記差し込み穴11aを通じて当該頭部10dが当該差し込み穴11aに引っかかる位置まで前記カム溝22に差し入れるようにしていると共に、(4)前記軸10の他端側に当該カム溝22からの当該軸10の抜け出しを阻止する阻止部材を止め付けている。
【0042】この例にあっては、かかる阻止部材は、前記収納箱2’の外側であって、前記カム溝22の湾曲内側に形成された軸突起27に回動可能に組み付けられると共に、前記前端軸10aの他端側への止め付け穴26aと、前記後端軸10bの他端側を摺動可能に納め入れる溝穴26cとを備えた回動プレート26として構成してある。
【0043】具体的には、前記軸10には、その他端側に当該軸10の軸線を巡る環状溝10eが形成してあると共に、前記回動プレート26の止め付け穴26a内には当該止め付け穴26aへの前端軸10aの他端側の差し入れに伴って一旦弾性変形した後弾発して当該前端軸10aの環状溝10eに入り込む弾性突片26bが設けてある。また、かかる回動プレート26の前記溝穴26cの穴壁には、前記後端軸10bの環状溝10eに嵌まる突条26dが当該溝穴26cの延長方向に沿って設けられており、当該回動プレート26の一縁において外方に開放された当該溝穴26cの開放端26eより当該環状溝10eに突条26dをはめ込むようにして当該後端軸10bの他端側を当該溝穴26cに当該溝穴26cに沿って摺動可能な状態で止め付け納めるようにしている。
【0044】この結果、この実施の形態にあっては、前記カラー12を備えた軸10を、前記蓋1’の差し込み穴11aを通じて前記カム溝22内に当該カラー12が位置されるように差し入れ、この後、当該軸10の他端側に前記回動プレート26を止め付けることをもって、前記蓋1’を前記カム溝22により規則的に移動操作可能な状態で前記収納箱2’に簡単に組み付けることができる。
【0045】なお、前記例にあっては、前記蓋1’の水平位置と起立位置との間の当該蓋1’の移動操作に伴って前記軸突起27を中心に前記回動プレート26も回動され、また、前記回動プレート26に設けられた溝穴26cは前記主カム溝22a内から従カム溝22b内への前記後端軸10bの移動を許容するように形成されている。
【0046】
【発明の効果】この発明にかかる移動体の案内構造によれば、固定体および移動体のいずれか一方の側に形成されたカム溝に案内される当該固定体および移動体の他方の側に設けられた軸に潤滑剤を塗布することなく、当該軸に回転可能に備えられたカラーを介して当該軸を前記カム溝に対し摩擦抵抗少なく案内させることができ、かかる移動体の移動操作を円滑に行わしむることができる。
【出願人】 【識別番号】000135209
【氏名又は名称】株式会社ニフコ
【出願日】 平成12年5月1日(2000.5.1)
【代理人】 【識別番号】100077241
【弁理士】
【氏名又は名称】桑原 稔 (外1名)
【公開番号】 特開2001−311354(P2001−311354A)
【公開日】 平成13年11月9日(2001.11.9)
【出願番号】 特願2000−132178(P2000−132178)