| 【発明の名称】 |
プラットホームスクリーンドア装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】永山 哲二
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| 【要約】 |
【課題】駅のプラットホームや天井構造物が変位しても開閉ドアの開閉機能を維持してスクリーンドアを平面的に維持することができるプラットホームスクリーンドア装置を提供する。
【解決手段】車両の側扉の開閉に対応してドアパネル12,13を開閉するプラットホームスクリーンドア装置において、プラットホーム4上の天井構造物8bの軌道側に設けられたヘッダボックス17とプラットホーム4の軌道側に設けられたレールユニット23との間にスクリーンドア15を設け、ヘッダボックス17またはレールユニット23のいずれか一方に、スクリーンドア15を支持した状態でスクリーンドア15におけるスクリーンドア厚さ方向の変位を吸収する支持部を備え、ヘッダボックス17またはレールユニット23のいずれか他方に、スクリーンドア15の上下方向の変位を吸収する変位吸収部を備えたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 プラットホームの軌道側にスクリーンパネルとドアパネルとを連設してスクリーンドアを構成し、到着した車両の側扉の開閉に対応して前記ドアパネルを開閉するプラットホームスクリーンドア装置において、前記プラットホーム上の天井構造物の軌道側に設けられた上部カバーと前記プラットホームの軌道側に設けられた下部カバーとの間に前記スクリーンドアを設け、前記上部カバーまたは前記下部カバーのいずれか一方に、前記スクリーンドアを支持した状態で前記スクリーンドアにおけるスクリーンドア厚さ方向の変位を吸収する支持部を備え、前記上部カバーまたは前記下部カバーのいずれか他方に、前記スクリーンドアの上下方向の変位を吸収する変位吸収部を備えたことを特徴とするプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項2】 前記支持部が前記上部カバーに設けられ、前記スクリーンドアを吊り下げた状態で支持するように構成されている請求項1記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項3】 前記スクリーンパネル用の前記支持部が、前記スクリーンパネルの上端または前記上部カバーのいずれか一方から突設される軸と、いずれか他方に設けられ揺動可能に前記軸と連結される軸受けとから構成される請求項2記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項4】 前記スクリーンパネル用の前記変位吸収部が、前記スクリーンパネルの下端または前記下部カバーのいずれか一方から突設される突出部と、いずれか他方に設けられその突出部を遊嵌した状態で所定深さ収納する貫通孔とから構成される請求項2または3に記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項5】 前記スクリーンパネルと前記下部カバーとの隙間を埋めるブラシ材を、前記スクリーンパネルの下端からその全幅に亘って垂架してなる請求項4記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項6】 前記ドアパネル用の前記支持部が、前記上部カバー内に設けられた走行レールと、その走行レール上を転動する戸車を介して前記ドアパネルを懸架するドアハンガとから構成される請求項2記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項7】 前記走行レールと前記戸車との接触面が、互いに係合し得る円弧状に形成されている請求項6記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項8】 前記ドアパネル用の前記変位吸収部が、前記ドアパネルの下端から垂架された突出部と、前記下部カバーに設けられ、その突出部を遊嵌状態で所定深さ収容するレール溝とから構成される請求項2〜7のいずれかに記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項9】 前記突出部が前記ドアパネルの全幅に亘って形成されたプレートからなる請求項8記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項10】 前記プレートにおける前記レール溝との接触部分に、摩擦低減部材が付設されている請求項9記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項11】 前記スクリーンパネルの一部がプラットホーム内側に向けて開くことのできる非常脱出パネルであり、この非常脱出パネル用の前記支持部が、非常脱出パネルの軸元側上端またはその軸元側上端に対向する前記上部カバーのいずれか一方から突設される軸と、いずれか他方に設けられ揺動可能に前記軸と連結される軸受けとから構成されている請求項2記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項12】 前記非常脱出パネル用の前記変位吸収部が、前記非常脱出パネルの軸元側下端またはその軸元側下端に対向する前記下部カバーのいずれか一方に形成される係合孔と、いずれか他方に突設されその係合孔に挿入される支軸とから構成される請求項11に記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項13】 前記非常脱出パネルの自由端側上端及び下端から、前記上部カバー及び前記下部カバーに設けられた係止孔に対しそれぞれピンを進出または後退させることのできる施錠機構が、前記非常脱出パネルに設けられている請求項11または12に記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項14】 前記係止孔の孔径が、非常脱出パネルのドア厚み方向の変位量に基づいて前記ピンの直径よりも大きく形成されている請求項11〜13のいずれかに記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項15】 前記上部カバーに、前記非常脱出パネルを常時閉じる方向に付勢するドアクローザ本体を収納し、前記ドアクローザ本体から延びるアームの先端をローラを介して前記非常脱出パネルの上框に連結してなる請求項11〜14のいずれかに記載のプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項16】 請求項2のプラットホームスクリーンドア装置において、前記上部カバーを吊り位置調整機構を介して前記天井構造物に接続してなることを特徴とするプラットホームスクリーンドア装置。 【請求項17】 前記吊り位置調整機構が、前記上部カバーの高さを調整する高さ調整部と、前記上部カバーの水平方向の取付位置を調整する水平位置調整部の一方または両方を備えている請求項16記載のプラットホームスクリーンドア装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、乗客の安全を確保する目的でプラットホームの軌道側縁部にスクリーン状に立設されるプラットホームスクリーンドア装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、プラットホームスクリーンドア装置としては、例えば特許第2886824号公報に記載のものが知られている。 【0003】このプラットスクリーンドア装置は、プラットホームの軌道側縁部に固定される架台と、その架台から複数本立てられた柱に架け渡される鴨居梁とを有し、その架台と鴨居梁の間に、引き戸式のドアパネル及びスクリーンパネルを配列することにより全体としてスクリーン状に形成されている。 【0004】上記ドアパネルは、架台及び鴨居梁に設けられた上部レール及び下部レールをガイドとしてドアエンジンにより横方向にスライド移動するようになっており、その開閉動作は車両側扉の開閉に連動するようになっている。 【0005】このようなプラットホームスクリーンドア装置は、通常、柱の高さは天井構造物に届かないものであり、従って柱下部を架台に固定してスクリーンドアを自立させるように構成されている。この種の自立式のものは、架台をレベル調整してプラットホームの軌道側縁部に固定した後は、その架台上に設けられるドアパネル、スクリーンパネル、柱については逐一レベル調整を行う必要がなく、施工が極めて簡単になるという利点がある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラットホームに開放感を持たせるためには、天井壁面までスクリーンドアが延設されていることが好ましく、それによってプラットホームと軌道を仕切ることができれば、列車風を完全に遮断して騒音を低減することができ、さらにはプラットホームを空調しているエネルギを節約することもできる。 【0007】ところが、天井壁面が例えばトンネル内壁から吊り下げられている吊り構造であるような場合には、例えば軟弱地盤が変動することによりプラットホーム及び天井壁面の位置が水平方向或いは垂直方向に変位することがある。従って、プラットホームと天井構造物とをスクリーンドアで連結すると、上記変位が生じた場合にスクリーンドアの上下連結部分に応力が発生してその強度的負担が増大し、変位が大きい場合にはドアパネルの開閉不良等が発生する虞れがある。 【0008】また、変位したプラットホームまたは天井壁面が元の位置に復帰しなければ、スクリーンドアに波打ち現象が発生して見栄えが悪くなるという問題も発生する。 【0009】本発明は以上のような従来のプラットホームスクリーンドア装置における課題を考慮してなされたものであり、プラットホームや天井構造物の変位に拘わらず、スクリーンドアの連結部分に応力を蓄えずドアパネルの開閉機能を維持することができるプラットホームスクリーンドア装置を提供することにあり、また、プラットホームや天井構造物の位置が変化してしまった場合でもスクリーンドアの波打ちを解消して本来の形状を維持することができるプラットホームスクリーンドア装置を提供するものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、プラットホームの軌道側にスクリーンパネルとドアパネルとを連設してスクリーンドアを構成し、到着した車両の側扉の開閉に対応してドアパネルを開閉するプラットホームスクリーンドア装置において、プラットホーム上の天井構造物の軌道側に設けられた上部カバーとプラットホームの軌道側に設けられた下部カバーとの間にスクリーンドアを設け、上部カバーまたは下部カバーのいずれか一方に、スクリーンドアを支持した状態でスクリーンドアにおけるスクリーンドア厚さ方向の変位を吸収する支持部を備え、上部カバーまたは下部カバーのいずれか他方に、スクリーンドアの上下方向の変位を吸収する変位吸収部を備えたプラットホームスクリーンドア装置である。 【0011】請求項2の本発明は、上記支持部が上部カバーに設けられ、スクリーンドアを吊り下げた状態で支持するように構成されているプラットホームスクリーンドア装置である。 【0012】請求項3の本発明は、吊下げ式のスクリーンドアにおいてスクリーンパネル用の支持部が、スクリーンパネルの上端または上部カバーのいずれか一方から突設される軸と、いずれか他方に設けられ揺動可能に軸と連結される軸受けとから構成されるプラットホームスクリーンドア装置である。 【0013】請求項4の本発明は、吊下げ式のスクリーンドアにおいてスクリーンパネル用の変位吸収部が、スクリーンパネルの下端または下部カバーのいずれか一方から突設される突出部と、いずれか他方に設けられその突出部を遊嵌した状態で所定深さ収納する貫通孔とから構成されるプラットホームスクリーンドア装置である。 【0014】請求項5の本発明は、スクリーンパネルと下部カバーとの隙間を埋めるブラシ材を、スクリーンパネルの下端からその全幅に亘って垂架してなるプラットホームスクリーンドア装置である。 【0015】請求項6の本発明は、吊下げ式のスクリーンドアにおいてドアパネル用の支持部が、上部カバー内に設けられた走行レールと、その走行レール上を転動する戸車を介してドアパネルを懸架するドアハンガとから構成されるプラットホームスクリーンドア装置である。 【0016】請求項7の本発明は、上記走行レールと戸車との接触面が、互いに係合し得る円弧状に形成されているプラットホームスクリーンドア装置である。 【0017】請求項8の本発明は、吊下げ式のスクリーンドアにおいてドアパネル用の変位吸収部が、ドアパネルの下端から垂架された突出部と、下部カバーに設けられ、その突出部を遊嵌状態で所定深さ収容するレール溝とから構成されるプラットホームスクリーンドア装置である。 【0018】請求項9の本発明は、上記突出部がドアパネルの全幅に亘って形成されたプレートからなるプラットホームスクリーンドア装置である。 【0019】請求項10の本発明は、上記プレートにおけるレール溝との接触部分に、摩擦低減部材が付設されているプラットホームスクリーンドア装置である。 【0020】請求項11の本発明は、吊下げ式のスクリーンドアにおいてスクリーンパネルの一部がプラットホーム内側に向けて開くことのできる非常脱出パネルであり、この非常脱出パネル用の支持部が、非常脱出パネルの軸元側上端またはその軸元側上端に対向する上部カバーのいずれか一方から突設される軸と、いずれか他方に設けられ揺動可能に軸と連結される軸受けとから構成されているプラットホームスクリーンドア装置である。 【0021】請求項12の本発明は、上記非常脱出パネル用の変位吸収部が、非常脱出パネルの軸元側下端またはその軸元側下端に対向する下部カバーのいずれか一方に形成される係合孔と、いずれか他方に突設されその係合孔に挿入される支軸とから構成されるプラットホームスクリーンドア装置である。 【0022】請求項13の本発明は、上記非常脱出パネルの自由端側上端及び下端から、上部カバー及び下部カバーに設けられた係止孔に対しそれぞれピンを進出または後退させることのできる施錠機構が、非常脱出パネルに設けられているプラットホームスクリーンドア装置である。 【0023】請求項14の本発明は、前記係止孔の孔径を、非常脱出パネルのドア厚み方向の変位量に基づいてピンの直径よりも大きく形成したプラットホームスクリーンドア装置である。 【0024】請求項15の本発明は、上部カバーに、上記非常脱出パネルを常時閉じる方向に付勢するドアクローザ本体を収納し、ドアクローザ本体から延びるアームの先端をローラを介して非常脱出パネルの上框に連結してなるプラットホームスクリーンドア装置である。 【0025】請求項16の本発明は、請求項2の吊下げ式のプラットホームスクリーンドア装置において、上部カバーを吊り位置調整機構を介して天井構造物に接続してなるプラットホームスクリーンドア装置である。 【0026】請求項17の本発明は、上記吊り位置調整機構が、上部カバーの高さを調整する高さ調整部と、上部カバーの水平方向の取付位置を調整する水平位置調整部の一方または両方を備えているプラットホームスクリーンドア装置である。 【0027】請求項1の本発明に従えば、プラットホームと天井構造物との間で発生するパネル厚み方向の変位については支持部で吸収され、上下方向の変位については変位吸収部で吸収される。それにより、プラットホームと天井構造物とにスクリーンドアを架け渡した場合であっても、スクリーンドアの上下連結部分に応力が蓄積されず、また、ドアパネルの開閉機能を維持することができる。 【0028】請求項2及び3の本発明に従えば、上部カバー側に設けられた軸受け(軸)から吊り下げられている軸(軸受け)にスクリーンパネルが接続されて揺動するため、例えば上部カバーがパネル厚み方向の変位した場合にもその変位を前記揺動によって吸収すると同時に、上部カバーにおける軌道方向の捩れも吸収することができる。 【0029】請求項4の本発明に従えば、スクリーンパネル下端に設けられた突出部が下部カバーに設けられた貫通孔に対し遊嵌され且つ所定深さ収納されているため、プラットホームが沈下または天井構造物が上昇する場合に、その上下方向の変位を前記貫通孔内での突出部の出没方向の動きによって吸収することができる。 【0030】請求項5の本発明に従えば、スクリーンパネル下端と下部カバーとの隙間がブラシ材で埋められているため、両者の間を隙間風が通ることを防止できる。 【0031】請求項6の本発明に従えば、ドアパネルを吊り下げているドアハンガの戸車を走行レール上で転動させることにより、ドアパネルを開閉することができる。 【0032】請求項7の本発明に従えば、ドアハンガの戸車が走行レール上を転動するとともに、走行レールの円弧状接触面上でドアハンガが傾斜することができるため、簡単な構成でドアパネル厚み方向の変位を吸収することができる。 【0033】請求項8の本発明に従えば、ドアパネル下端から垂架された突出部が、下部カバーのレール溝に遊嵌されているため、ドアパネル下端の振れを防止することができる。 【0034】請求項9の本発明に従えば、上記突出部としてのプレートがドアパネルの全幅に亘って形成されているため、ドアパネル下端と下部カバーとの間で隙間風が通ることを防止することができる。 【0035】請求項10の本発明に従えば、上記プレートにおけるレール溝との接触部分に摩擦低減部材が付設されているため、ドアパネル開閉時にレール溝で発生する摩擦音を低減させることができる。 【0036】請求項11の本発明に従えば、スクリーンドアの一部に設けられる非常脱出パネルの支持部が、上記スクリーンパネルの支持部と同様に、揺動可能に係合される軸と軸受けから構成されているため、非常脱出パネル厚み方向の変位を吸収することができる。 【0037】請求項12の本発明に従えば、非常脱出パネルの軸元側下端に設けられた支軸(係合孔)が、下部カバーに設けられた係合孔(支軸)に嵌合されているため、上部カバーと下部カバーとの間で発生する上下方向の変位を吸収することができる。 【0038】請求項13の本発明に従えば、非常脱出パネルの手先側については施錠機構が設けられ、非常脱出パネルを通常閉動作させるように機能する。 【0039】請求項14の本発明に従えば、非常脱出パネルの自由端側についても非常脱出パネル厚み方向の変位を吸収することができるため、スクリーンドアの波打ち現象を確実に解消することができる。 【0040】請求項15の本発明に従えば、ドアクローザ本体を上部カバーに配置し、ドアクローザから延びるアームの先端をローラを介して非常脱出パネルの上框に連結したため、非常脱出パネルの揺動に支障を与えず非常脱出パネルを閉位置に復帰させることができる。 【0041】請求項16及び17の本発明に従えば、上部カバーと下部カバーの位置ずれが固定してしまったスクリーンドアに対し、吊り位置調整機構で上部カバーの高さ調整及び水平方向の取付位置調整を行えば、スクリーンドアの波打ち現象を解消することができる。 【0042】 【発明の実施の形態】以下、図面に示した一実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。 【0043】図1は、本発明のプラットホームスクリーンドア装置が適用されるトンネル内のプラットホームの断面構造を示したものである。 【0044】同図において、トンネル1の底部2からは複数の支持脚3が立設され、支持脚3上にプラットホーム4が支持されている。5は軌道6上に敷設されたレールであり、このレール上を車両7が走行する。なお、プラットホーム4下方の空室Aは空気供給用ダクト、空室Bはケーブル配線用ダクト、空室Cは排気ダクトをそれぞれ構成する。 【0045】また、プラットホーム4上の天井構造物8a,8bは、アーチコンクリート1aから複数垂架されたコンクリートハンガ9a,9b,9c等に固定されており、プラットホーム4の軌道側縁部4aとその軌道側縁部4aと対応する天井構造物8bとの間にプラットホームスクリーンドア装置(以下、スクリーンドア装置と略称する)10が設けられている。 【0046】図2において、左右に配置されたスクリーンパネル11,11とそのスクリーンパネル11,11の間に配置されたドアパネル12,13によってスクリーンドアユニット14が構成され、このドアユニットを多数連ねることによってスクリーンドア15が構成されている。ドアパネル12,13はプラットホーム4に車両7が到着するとその車両7の側扉7aの開閉に対応して開閉するようになっている。なお、図中16は、一方のスクリーンパネル11に代えて配設された非常脱出パネルであり、この非常脱出パネル16もスクリーンドア15の一部を構成している。 【0047】図3は図2のD部を拡大して示したものであり、プラットホーム側からスクリーンドアユニット14を眺めたものである。 【0048】同図に示すドアユニット14では、左右方向に開閉する引戸式のドアパネル12,13の左側にスクリーンパネル11が配置され、右側に非常脱出パネル16が配置されている。 【0049】これらの各パネルは、上部カバーとしての筒状のヘッダボックス17から吊り下げられており、そのヘッダボックス17は後で詳しく説明する吊り位置調整機構18を介し、天井構造物8aに固定されたH形鋼19に接続されている。 【0050】ヘッダボックス17内には筒軸方向に走行レール20が備えられ、その走行レール20に対してドアパネル12及び13が吊り下げられている。ドアパネル12における上框の両側から一対のドアハンガ12a,12aが延設され、各ドアハンガ12aの先端部に軸支された戸車12b,12bが、上記走行レール20上を転動するようになっている。ドアパネル13についても同様にドアハンガ13aの戸車13b,13bが走行レール20上を転動する。 【0051】走行レール20と平行してその上方には、駆動スプロケット21aと従動スプロケット21bとに張架され両スプロケット間を周回するタイミングベルト21cが配置されており、そのタイミングベルト21cの下段側にドアパネル12のドアハンガ12aが固定され、上段側にドアパネル13のドアハンガ13aが固定されている。 【0052】従ってドアエンジン21dによって駆動スプロケット21aを正方向または逆方向に回転させると、タイミングベルト21cが矢印G方向またはH方向に移動し、タイミングベルト21cに固定されたドアハンガを介してドアパネル12,13が矢印E,F方向に開かれる。なお、ドアエンジン21dの駆動動作は、ヘッダボックス17内に収容されたコントローラ22によって制御されるようになっている。 【0053】スクリーンパネル11、ドアパネル12,13及び非常脱出パネル16の下端は下部カバーとしてのレールユニット(後述する)23に係合されている。そして、非常脱出パネル16については図4(図3のI−I矢視断面図)に示すように、矢印J方向すなわち、プラットホーム側に向けて開くことができるようになっている。 【0054】図5はスクリーンドア装置10の取付状態を図3のK−K矢視断面図で示したものである。 【0055】同図において、スクリーンパネル11及びドアパネル12は、ヘッダボックス17の内壁17a寄り位置からそれぞれ吊り下げられ、内壁17aとスクリーンパネル11の内壁はプラットホーム側から見て略面一となるように構成されている。一方、レールユニット23は、プラットホーム4の軌道側縁部4aに切り欠かれた階段部4bにアンカーボルト24を用いて固定されており、レールユニット23の上面がプラットホーム上面と略面一となるように構成されている。 【0056】次に、スクリーンドア装置10の各部の構成について説明する。 【0057】(a)スクリーンパネル11の支持構造図6は図5のL部を拡大して示したものである。同図において、スクリーンパネル11の支持構造(支持部)は、ヘッダボックス17におけるプラットホーム側下部に軌道方向に沿って配置された角筒状のフレーム25と、そのフレーム底板部25aの内面に固定され、皿状凹面を有する球面座金(軸受け)26と、その球面座金26の皿状凹面と係合し得る係合凸面を有するワッシャ27と、このワッシャ27と一体化され球面座金26を貫通する六角頭付きボルト(軸)28とを有し、そのボルト28にスクリーンパネル11が接続されている。具体的には、ボルト28のねじ部28aとスクリーンパネル11の上框(上端)11aの天板部に形成された雌ねじ部11bとを螺合させることにより、スクリーンパネル11をヘッダボックス17から吊り下げている。 【0058】上記球面座金26の内径は、ボルト28の外径よりも大きく形成されており、それにより、ボルト28は皿状凹面に沿って揺動することができ、それにより、ヘッダボックス17とレールユニット23との間でパネル厚み方向に発生した変位を吸収することができる。なお、フレーム25とスクリーンパネルの上框11aとの隙間には隙間風を遮断するためのゴム製シール29が装着されている。なお、図中11cはボルト28の螺合部分を補強するための補強板である。 【0059】(b)ドアパネル12の支持構造ドアパネル12の支持構造(支持部)は、軌道方向に沿ってヘッダボックス17内に設けられるフレーム30と、そのフレーム30に対し軽量化を図る目的で固定されるアルミ製の走行レール31と、その走行レール31上を戸車32を介して移動するドアハンガ33と、そのドアハンガ33とドアパネルの上框12dとを接続する接続金具34とから主として構成されている。 【0060】走行レール31は断面略J字状の長尺部材からなり、その取付側端部31aはボルト35を用いてフレーム30に固定され、取付側端部31aから延設される顎部31bの先端に、耐摩耗性の高いSUS製のレール31cが取り付けられている。このレール31cは上向き円弧状の断面を有し、このレール31cと係合するように戸車32の周面は断面円弧状に凹設されている。 【0061】また、戸車32の円弧長Wはレール31cの円弧長wよりも長く形成されている。そして、レール31cの円弧面上を戸車32の周面が滑ることにより、ドアハンガ33は走行レール31に対して矢印M方向に揺動することができ、例えば、ヘッダボックス17が傾斜した場合にも、前記揺動によってドアハンガ33は垂直姿勢を維持することができる。 【0062】なお、レール31cにおける円弧の向きは上記実施形態では上向き凸に形成されているが、逆であってもよい。 【0063】また、戸車32の周面には高密度ウレタンゴムが巻き付けられており、戸車32と走行レールとの摩擦音を低減するようになっている。36a及び36bはドアハンガ33に対する戸車32の取付位置を調整するためのボルトである。36cはガイド車輪であり、ドアパネル12が上下方向に振動した際に、走行レール31の上縁部31cに当接してドアハンガ33の脱落を防止するようになっている。37はドアハンガ33と接続金具34とドアパネルの上框12dを接続して一体化するためのボルトである。38はボルト37による取付部分を補強するための補強板である。39は隙間風を遮断するためのブラシ材である。 【0064】(c)スクリーンパネルの変位吸収構造図7は図5のN部を拡大して示したものである。同図において、スクリーンパネル11の変位吸収構造(変位吸収部)は、スクリーンパネルの下框11dの底板部から下向きに突設されたピン40と、レールユニット23に設けられそのピン40を遊嵌した状態で所定深さL1だけ収納する貫通孔23aとから主として構成されている。 【0065】貫通孔23aに挿入されるピン40の挿入深さL1は、ピン40の全長よりも小さく、ヘッダボックス17の上昇またはレールユニット23の沈下量に基づいて決定され、ピン40の先端からレールユニット底板部23bまでの遊びL2は、ヘッダボックス17の沈下またはレールユニットの上昇が予想される最大上昇量に基づいて決定される。 【0066】図8は、レールユニット23の貫通孔23aに遊嵌されたピン40の振れを小さくする目的で位置決めする構成を示したものであり、同図(a)は平面図を、同図(b)は正面図を示している。 【0067】両図において、レールユニット天板部23cにおける貫通孔23aは3層構造からなり、平面から見て長方形状の切欠き23dを有する天板部23cと、切欠き23dと同形状の切欠きを有し窓枠状に形成された中間板部23eと、中央にピン挿通孔を備えた裏板部23fがこの順に積層されている。 【0068】上記切欠き23d内には、中央にピン挿通孔41aを有し外周縁が切欠き23dに係合し得る長方形状の表プレート41と、ピン挿通孔42aを有し切欠き23dよりも外形寸法を小さくした位置決めプレート42がはめ込まれている。ただし、表プレート41のピン挿通孔はピン40より若干大径に形成されているのに対し、位置決めプレート42のピン挿通孔42aはピン40と略同径に形成され、位置決めプレート42におけるビス挿通孔42bはピン40よりも大径の孔に形成されている。 【0069】従って、位置決めプレート42はピン40を通した状態で切欠き23d内を水平方向に移動させることができ、施工時においてピン40の中心軸と貫通孔23aの中心軸にずれが生じた場合であっても、ピン40と貫通孔23aとを容易に係合させることができる。すなわち、スクリーンパネルの建付け誤差を吸収することができる。また、この構成によれば列車風によるスクリーンパネルのがたつき音を無くすことができる。 【0070】(d)ドアパネル12の変位吸収構造図7に戻って説明する。ドアパネル12の変位吸収構造(変位吸収部)は、ドアパネルにおける下框12eの底板部12fから垂設されたプレート45と、レールユニット23に設けられ上記プレート45の下端部を所定深さL1収容するレール溝46とから主として構成されている。 【0071】プレート45は断面T字形の長尺部材からなり、ドアパネル12の全幅に亘って取り付られている。プレート45におけるレール溝46との接触部分は、摩擦低減部材としての樹脂カバー47で被覆されており、ドアパネル12の開閉時において開閉動作を円滑にし、且つ摩擦音を低減するようになっている。この樹脂カバーに好適な樹脂としては、ABS樹脂,ポリエチレン樹脂等が示される。 【0072】レール溝46は断面U字状に形成されており、レールユニット23の軌道側寄りに配置されている。このレール溝46に挿入されるプレート45の挿入深さL1はヘッダボックス17の上昇またはレールユニット23の沈下予想最大量に基づいて決定され、プレート45の先端からレール溝46底面までの遊びL3は、ヘッダボックス17の沈下またはレールユニットに上昇量に基づいて決定される。 【0073】なお、図中48はプレート45をドアパネル12の下框12eに固定するためのねじである。 【0074】(e)非常脱出パネルの軸元側構造図9は図3に示すO−O矢視断面を示したものである。なお、図6または図7と同じ構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。 【0075】非常脱出パネル16の支持構造(支持部)は、上述した角筒状のフレーム25と、そのフレーム底板部25aの内面に固定される自在軸受け(軸受け)50と、その自在軸受け50によって支持されるボルト(軸)51とを有し、そのボルト51のねじ部51aの上端部には抜け止め用のナット52が螺合され、ねじ部51aの下端部は非常脱出パネル16の上框16aに取り付られた補強部材53に接続されている。 【0076】上記ねじ部51aには樽状の内筒51bが装着され、その内筒51bの外面を、自在軸受け50に収納されているころ50aで支持するようになっている。それにより、ヘッダボックス17とレールユニット23との間でパネル厚み方向に発生した変位を吸収することができる。 【0077】一方、非常脱出パネル16の変位吸収構造(変位吸収部)は、非常脱出パネルにおける下框16bの底部に凹設された筒状の係合孔16cと、レールユニット23から上向きに突設され上記係合孔16cと係合する大径からなる支軸54とから主として構成されている。この支軸54の上端部には支軸54の軸芯回りに回転自在な環状ローラ54aが備えられ、この環状ローラ54aは係合孔16cの内面と接触しながら回転するようになっている。なお、55は支軸54をレールユニット23の天板部23cに固定するためのねじである。 【0078】(f)非常脱出パネル16の手先側構造図10は図3に示すP−P矢視断面を示したものである。 【0079】同図において、非常脱出パネル16は開閉させる必要があるためその手先側はスクリーンパネル11のような支持機構を備えず、単にヘッダボックス17とレールユニット23とに施錠を行うようになっている。 【0080】詳しくは、ヘッダボックス17における角筒状のフレーム25とレールユニット23とに対し、グレモン錠と呼ばれる施錠機構のピンを係脱させるようになっている。この施錠機構60は、本体60aと、いわゆるパニックレバーと呼ばれる操作部60bと、本体60aから上向き及び下向きに延設された上ロッド60c及び60dと、上ロッド60c及び下ロッド60dの先端にそれぞれ設けられたピン60e,60fと、上ロッド60cを上向きに付勢する圧縮コイルスプリング60gとから主として構成されており、下ロッド60dは本体60aに内蔵された図示しないラック・ピニオン機構を介して上ロッド60cの移動方向と逆方向に連動するようになっている。 【0081】本体60aに位置する支点60iを中心として操作部60bを矢印Q方向に押し下げると、上ロッド60cは圧縮コイルスプリング60gの付勢力に抗して下がり、同時に、下ロッド60dは上記ラック・ピニオン機構により上ロッド60cと連動して上がり、ピン60e及び60fがフレーム25の係合孔25b及びレールユニット23の係合孔23dからそれぞれ離脱し、施錠が解除されるようになっている。図中、破線で示した位置から実線で示した位置にピン60e,60fが後退する。 【0082】従って、操作部60bを押し下げた状態で非常脱出パネル16をプラットホーム側に押すと、図4に示した矢印J方向に開くことができる。車両火災のような非常時にはこの開かれた非常脱出パネル16を通り、車両内の乗客は車両7からプラットホーム4に避難することができる。 【0083】(g)非常脱出パネル用ドアクローザ図11は図4のR部を拡大したものである。 【0084】同図において、非常脱出パネル16上のヘッダボックス17内には二点鎖線で示すドアクローザ本体70が収容されており、そのドアクローザ本体70の出力軸から延びるアーム70aの先端部70bは、非常脱出パネル16における上框16aと連結されている。 【0085】アーム先端部70bには垂直軸回りに回転自在なローラ70cが備えられ、そのローラ70cは、非常脱出パネル16における上框16aの天板部に形成されている凹溝16dに嵌合され、その凹溝16dに沿って移動するようになっている。 【0086】また、ローラ70cと凹溝16dとの間には若干の隙間が確保されており、ヘッダボックス17とレールユニット23との相対位置がパネル厚み方向が変位した場合であってもその変位を吸収することができるようになっている。 【0087】上記ドアクローザは、手動で開かれた非常脱出パネル16を閉じる方向に付勢し、非常時以外は速やかに非常脱出パネル16を閉じてプラットホーム4と軌道6とを隔離し、それにより乗客の安全を確保するように機能する。 【0088】(h)パネル同士のシール構造図12は、スクリーンパネル同士11,11及びドアパネル同士12,13の接続部分を拡大して示したものである。 【0089】同図において、スクリーンパネル11,11の各接続側にはパネル全高に亘って縦溝11e,11fが形成されており、各縦溝11e内にゴム製シール材80,81が装着されている。各シール材80,81は互いに斜めに係合するように形成されており、それぞれの先端部に空室80a,81aが縦方向に設けられている。従ってシール材同士80,81が突き合わされると、その空室80a,81aが弾性変形して接触効果を高めるようになっている。 【0090】また、ドアパネル12及び13の接続側についてもパネル全高に亘って縦溝12f,12gが形成されており、各縦溝12f内にゴム製シール材82,83が装着されている。各シール材82,83の先端部は互いに雄雌に係合するようになっており、シール材同士82,83が突き合わされると、それらの先端部が係合される。従って隙間風を遮断しつつドアパネル同士12,13を確実に当接させることができる。 【0091】(j)ヘッダボックス17の吊り位置調整機構図13は図5に示した吊り位置調整機構18を拡大して示したものである。 【0092】同図において、吊り位置調整機構18は所定のピッチでH形鋼19に配設されており(図3参照)、H形鋼19の底板部19aにスペーサ90を介して固定される固定部材91と、その固定部材91に対して水平方向に移動させることのできる可動部材92とを有し、その可動部材92にヘッダボックス17が固定されている。 【0093】上記固定部材91は、一対のL形鋼91a,91aとそれらを接続する接続プレート91bと補強板91cとを一体化したものであり、4本のボルト93を用いてH形鋼19の底板部19aに固定されている。 【0094】一方、可動部材92は、L形鋼92aとそのL形鋼92aの縦板部略中央に溶接された補助L形鋼92bとから構成されている。この補助L形鋼92bの横板部92cは、固定部材91から垂設されたボルト95に螺合され、一対のナット96で挟み込むようにしてそのボルト95に固定されている。 【0095】可動部材92は2本のボルト97によって固定部材91の縦板部91dに接続されるが、その縦板部91dには縦方向(Y方向)の長孔91a′が形成されており、ボルト97はその縦方向長孔97d′に沿って昇降させることができる。また、可動部材92の縦板部92dには横方向(X軸方向)の長孔92d′が形成され、補助L形鋼92bも同様に横方向(X軸方向)の長孔92c′が形成されている。従って、固定部材91に対して可動部材92を縦方向及び横方向にそれぞれ移動させることができ、結果としてヘッダボックス17の高さ位置とパネル厚み方向位置とを調整することができる。 【0096】なお、98はL形鋼92aの横板部92bとヘッダボックス17とを接続するためのボルトである。 【0097】また、接続プレート91bの下面にはU字状のブラケット99が取り付られ、そのブラケット99に形成されたX−X軸方向の長孔を介してボルト100が垂設されている。このボルト100は、ボルト98,98の略中間位置でヘッダボックス17を支持している。101はそのボルト100に螺合されたナットである。上記ボルト100は、ヘッダボックス17の中心線が吊り位置調整機構18の中心線よりもプラットホーム側に位置していることにより、調整時においてヘッダボックス17が軌道側に移動しようとする動きを抑止するためのものである。 【0098】図14は図13(b)のS−S矢視平面図であり、各ボルトの配置を示している。同図において、H形鋼から垂下されるボルト93,93は、L形鋼91aにおけるX−X方向両端部を支持し、ボルト95は補助L形鋼94を介して可動部材92の略中央を支持し、固定部材91と可動部材92を接続しているボルト97,97は縦板部91dのX−X方向両端部に取り付けられ、ボルト100はヘッダボックス17の軌道側端部を支持している。 【0099】次に上記構成を有するスクリーンドア装置の動作を、図15に示す模式図を用いて説明する。 【0100】同図(a)はヘッダボックス17が軌道側に変位した場合、同図(b)はレールユニット23が軌道側に変位した場合、同図(c)はレールユニット23が沈下した場合を示している。 【0101】図15(a)においてヘッダボックス17が軌道側にΔs変位した場合、図6に示すスクリーンパネル11を支持しているボルト28が球面座金26上で傾斜してスクリーンパネル11を傾斜させるとともに、この状態でドアハンガ33の戸車32は走行レール31に対して傾斜した状態のまま同レール31上を転動することができる。 【0102】一方、スクリーンパネル11下端から垂設されているピン40は、貫通孔23aに対し傾斜するとともに、ドアパネル12から垂設されているプレート45もレール溝46に対し傾斜する。その結果、スクリーンパネル11とドアパネル12は各支持構造にて吊り下げ角度を変更し、ヘッダボックス17の変位を吸収することができる。 【0103】また、図15(b)においてレールユニット23が軌道側に変位した場合も、スクリーンパネル11及びドアパネル12の傾き方向が図15(a)とは逆の関係になるだけでありレールユニット23の変位を吸収することができる。 【0104】さらにまた、図15(c)においてプラットホーム4が沈下(また天井構造物8bが上昇)した場合には、図7に示したように、沈下量Δhに応じてピン40が貫通孔23aから引き出されるとともにプレート45がレール溝46から引き出される。それにより、ヘッダボックス17とレールユニット23とを上下方向における相対変位を吸収することができる。 【0105】また、地盤の変動によって例えば変位Δs及びΔhが回復できなくなってしまった場合には、図13に示した吊り位置調整機構18によって調整を行えばよい。 【0106】まず、図15(a)のように変位した場合、まずボルト95の締め付けを緩めた状態でボルト97,97の締め付けを緩め、固定部材91と可動部材92との接続を解除し、ヘッダボックス17を接続している可動部材92をプラットホーム側にΔs移動させる。 【0107】図15(b)にように変位した場合、まずボルト95の締め付けを緩めた状態でボルト97,97の締め付けを緩め、固定部材91と可動部材92との接続を解除し、ヘッダボックス17を接続している可動部材92を軌道側にΔs移動させる。 【0108】また、図15(c)にように変位した場合、ボルト97,97の締め付けを緩めた状態でボルト95の締め付けを緩め、ヘッダボックス17及びスクリーンドアを吊り下げている可動部材92を自重で下降させ、それにより、可動部材92をΔhに下降させる。 【0109】上記した各調整を単独または組み合わせて実施することにより、ヘッダボックス17の位置を垂直方向及び水平方向に調整することができる。 【0110】なお、本発明におけるスクリーンパネル用支持部は、上記実施形態ではスクリーンパネル11側に設けたボルト28を、ヘッダボックス17側に設けた球面座金26で受けるように構成したが、この逆に、ヘッダボックス17側から垂設したボルトにスクリーンパネル11側に設けた球面座金を吊り下げることもできる。 【0111】また、上記支持部の構成については上記ボルト28及び球面座金26に限らず、ヘッダボックス17に対しスクリーンパネル11を少なくともその厚み方向に揺動させることができるものであれば、任意の軸受け構造、任意の軸継手構造を採用することができる。 【0112】また、スクリーンパネル用変位吸収部は、上記実施形態ではスクリーンパネル11側から垂設したピン40をレールユニット23側に設けた係合孔23aに挿入するように構成したが、この逆に、レールユニット23側から立設したピンをスクリーンパネル11側に設けた係合孔に挿入するものであってもよい。 【0113】また、図16は図10に示した非常脱出パネルの変形例を示したものである。なお、同図において、図10と同じ構成要素については同一符合を付してその説明を省略する。 【0114】図16において、非常脱出パネル16の上側に設けられたピン60eは、平常時、フレーム25の底面に挿入されている。詳しくは、フレーム25底面に21×21mmの角孔(係止孔)25cを有するプレート25d(図17のT−T矢視底面図参照)が取り付けられており、その角孔25dに対して直径20mmのピン60eが遊びを持って挿入されている。なお、25eはプレート25dをフレーム25に固定するための固定ねじである。 【0115】一方、非常脱出パネル16の下側に設けられたピン60fは、平常時、レールユニット23の上面に挿入されている。詳しくは、レールユニット23の天板部23cに23×23mmの透孔23e′を有する表板23e(図18のU−U矢視斜視図参照)が固定ねじ23fで取り付けられており、その透孔23e′を通じて直径20mmのピン60fがレールユニット23に挿入されるようになっている。 【0116】また、23gは、天板23cに固定ねじ23hを用いて固定される裏板である。この裏板23gの中央部には21×21mmの角孔(係止孔)23iが形成され、その透孔23iの周囲に枠23jが形成されている。この枠23jは天板23cに形成された四角孔23c′に遊嵌されるようになっており、さらに固定ねじ23hを挿通させるための貫通孔23g′をいわゆるばか孔に形成することにより、裏板23gの固定位置を調整することができるようになっている。 【0117】23kは表板23eと天板23cと裏板23gとを一体に固定するための固定金具であり、固定ねじ23hと螺合し得るナット23lが固着されている。 【0118】なお、上記角孔25cとピン60eとの遊び、及び透孔23iとピン60fとの遊びは、予想されるヘッダボックス17の変位量或いはレールユニット23の変位量に基づいて適宜決定される。また、係止孔を角孔としているのは、ピンを角孔の辺に対して点接触させることによりピンの摺動抵抗を小さくするためである。 【0119】このようにグレモン鍵のピン60e及びピン60fを、上下の角孔25c及び角孔23iに遊嵌した状態で非常脱出パネル16を支持するように構成したものは、ヘッダボックス17及びレールユニット23の少なくともいずれか一方が変位した場合であっても、スクリーンパネル11やドアパネル12と同様にその変位を吸収することができるようになる。 【0120】なお、図16中、符合102は近接スイッチを示しており、この近接スイッチ102はピン60eが近接しているとき、すなわち、非常脱出パネル16が閉じているときに信号を出力する。それにより、非常脱出パネル16の開閉状態を例えば集中制御室で管理することができるようになっている。 【0121】また、本発明において上記実施形態では、上部カバーとしてのヘッダボックスに支持部を設け下部カバーとしてのレールユニットに変位吸収部を設けたが、この逆に、ヘッダボックスに変位吸収部を設けレールユニットに支持部を設けることもできる。このように構成した場合には、パネルを吊り下げるドアハンガ33に代えて走行レール31上に別の戸車を介してスクリーンパネルを起立させる手段を設け、ドアエンジンやコントローラはレールユニット側に収容する。また、レール溝から埃や水が侵入することを防止するシール対策を施す必要がある。 【0122】また、本発明のプラットホームスクリーンドア装置は、上記実施形態ではトンネル内のプラットホームに対する場合を例示したが、これに限らず、プラットホームと天井構造物にスクリーンドアを架け渡してプラットホームと軌道を遮断する任意のプラットホームに適用することができる。 【0123】 【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、請求項1の本発明によれば、プラットホームと天井構造物との間で発生するパネル厚み方向の変位については支持部で吸収され、上下方向の変位については変位吸収部で吸収されるため、プラットホームと天井構造物とをスクリーンドアで連結した場合であっても、プラットホームと天井構造物との間に生じる相対変位によって開閉ドアの開閉機能が損なわれず、しかも平面的なスクリーンドア構造を維持することができる。 【0124】請求項2及び3の本発明によれば、スクリーンパネル上端に設けられ上部カバーに設けられた軸受け(軸)に吊り下げられている軸(軸受け)が揺動可能に構成されているため、上部カバーがパネル厚み方向に変位した場合に限らず軌道方向における上部カバーの捩れも吸収することができる。 【0125】請求項4の本発明によれば、スクリーンパネル下端に設けられた突出部が下部カバーに設けられた貫通孔内に対して進退することができるため、プラットホームが沈下または天井構造物が上昇する場合に、その上下方向の変位を吸収することができる。 【0126】請求項5の本発明によれば、スクリーンパネル下端と下部カバーとの間で隙間風が通ることをブラシ材によって遮断することができる。 【0127】請求項6の本発明によれば、ドアパネルを吊り下げているドアハンガの戸車を走行レール上で転動させることにより、ドアパネルを開閉することができる。 【0128】請求項7の本発明によれば、ドアハンガの戸車が走行レール上を転動し且つ走行レール上で傾斜することができるため、特別な軸受けを必要とせず簡単な構成でドアパネル厚み方向の変位を吸収することができる。 【0129】請求項8の本発明によれば、ドアパネルの下端から突出部を垂架させて下部カバーのレール溝に遊嵌したため、ドアパネル下端の振れを防止することができる。 【0130】請求項9の本発明によれば、プレートがドアパネルの全幅に亘って形成されているため、ドアパネル下端と下部プレートとの間を隙間風が通ることを防止することができる。 【0131】請求項10の本発明によれば、上記プレートにおけるレール溝との接触部分に摩擦低減部材を付設したため、ドアパネルの開閉を円滑にし且つ摩擦音を低減させることができる。 【0132】請求項11の本発明によれば、スクリーンドアの一部に設けられる非常脱出パネルの支持部が、上記スクリーンパネルの支持部と同様に、揺動可能に係合される軸と軸受けから構成されているため、非常脱出パネル厚み方向の変位を吸収することができる。 【0133】請求項12の本発明によれば、非常脱出パネル軸元側下端に設けられた支軸(係合孔)が、下部カバーに設けられた係合孔(支軸)に嵌合されているため、上部カバーと下部カバーとの間で発生する上下方向の変位を吸収することができる。 【0134】請求項13の本発明によれば、非常脱出パネルの手先側については施錠機構が設けられ、非常脱出パネルを通常閉動作させることができる。 【0135】請求項14の本発明によれば、非常脱出パネルの自由端側についても非常脱出パネル厚み方向の変位を吸収することができるため、スクリーンドアの波打ち現象を確実に解消することができる。 【0136】請求項15の本発明によれば、ドアクローザ本体を上部カバーに配置し、ドアクローザから延びるアームの先端をローラを介して非常脱出パネルの上框に連結したため、非常脱出パネルの揺動に支障を与えず非常脱出パネルを閉位置に復帰させることができる。 【0137】請求項16及び17の本発明によれば、上部カバーと下部カバーの位置ずれが固定してしまったスクリーンドアに対し、吊り位置調整機構で上部カバーの高さ調整及び水平方向の取付位置調整を行えば、スクリーンドアの波打ち現象を解消することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004019 【氏名又は名称】株式会社ナブコ
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| 【出願日】 |
平成13年2月8日(2001.2.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067828 【弁理士】 【氏名又は名称】小谷 悦司 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−311351(P2001−311351A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月9日(2001.11.9) |
| 【出願番号】 |
特願2001−32377(P2001−32377) |
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