| 【発明の名称】 |
ダンパーヒンジ |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 直和
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| 【要約】 |
【課題】構造が簡単で安価に製作できる、とくに洋式便器の便座・便蓋のように自立状態を維持し、急激な落下の防止を要求される、開閉体の開閉用に用いて好適なダンパーヒンジを提供する。
【解決手段】本体部側へ取り付けられるケース体と、このケース体に係止されその内部中心部軸方向を貫通すると共に、該ケース体より突出した突出部分に開閉体の取付部を設けた回転シャフトと、この回転シャフトを中心部に挿通させつつ前記ケース体内に固定されたその縁部側軸方向にリング状のフリクション溝を設けた単数又は複数のフリクション部材と、前記シャフトに拘束されつつその縁部側軸方向に設けた翼部を前記フリクション部材のフリクション溝に圧入させた単数又は複数のブレーキディスクと、前記フリクション溝と翼部との間に充填させた粘性オイルとで構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 本体部側へ取り付けられるケース体と、このケース体に係止されその内部中心部軸方向を貫通すると共に、該ケース体より突出した突出部分に開閉体の取付部を設けた回転シャフトと、この回転シャフトを中心部に挿通させつつ前記ケース体内に固定されたその縁部側軸方向にリング状のフリクション溝を設けた単数又は複数のフリクション部材と、前記シャフトに拘束されつつその縁部側軸方向に設けた翼部を前記フリクション部材のフリクション溝に圧入させた単数又は複数のブレーキディスクと、前記フリクション溝と翼部との間に充填させた粘性オイルとで構成したことを特徴とする、ダンパーヒンジ。 【請求項2】 前記フリクション溝は幅の広い部分と狭い部分を有することを特徴とする、請求項1に記載の洋式便器の便座・便蓋開閉用ヒンジ。 【請求項3】 前記翼部は幅の厚い部分と薄い部分を有することを特徴とする、請求項2に記載のダンパーヒンジ。 【請求項4】 前記フリクション溝は適宜位置に自立用突起を設け、この自立用突起と翼部の幅の狭い部分が開閉体の自立時に圧接するように成すと共に、前記ブレーキディスクには前記自立用突起の間を通過する膨出部を設けたことを特徴とする、請求項2又は3のいずれかに記載のダンパーヒンジ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、とくに洋式便器の便座や便蓋のような開閉体を自立状態で保持させ、閉成時に急激に落下させないようにする際に用いて好適なダンパーヒンジに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、洋式便器の便座や便蓋は、便器本体の後部に開閉用ヒンジによって該便器本体に対し開閉可能に取り付けられているが、とくに閉成時に急激に落下して便器本体や便蓋の場合は便座に衝突し、大きな音を立てるため、便座や便蓋の急激な落下を緩衝する流体ダンパー付きの開閉用ヒンジが公知である。 【0003】他方、この流体ダンパー付きの開閉用ヒンジは、便座や便蓋の急激な落下を緩衝できても、便座や便蓋を自立状態で保持させるには他の手段を必要とすることから、コンプレッションスプリングを作用させたカム機構付きの開閉用ヒンジも公知である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上述した開閉用ヒンジは、いずれも構造が複雑となり、製作コストが高くつくという問題があった。 【0005】この発明の目的は、構造が簡単で安価に製作できる、とくに洋式便器の便座・便蓋等の開閉体の開閉用に用いて好適なダンパーヒンジを提供せんとするにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上述した目的を達成するためにこの発明は、本体部側へ取り付けられるケース体と、このケース体に係止されその内部中心部軸方向を貫通すると共に、該ケース体より突出した突出部分に開閉体の取付部を設けた回転シャフトと、この回転シャフトを中心部に挿通させつつ前記ケース体内に固定されたその縁部側軸方向にリング状のフリクション溝を設けた単数又は複数のフリクション部材と、前記シャフトに拘束されつつその縁部側軸方向に設けた翼部を前記フリクション部材のフリクション溝に圧入させた単数又は複数のブレーキディスクと、フリクション溝と翼部との間に充填した粘性オイルとで構成することによって、フリクション溝と、このフリクション溝内に圧入した翼部とでフリクショントルクを創出するものである。 【0007】その際にこの発明は、フリクション溝を幅の広い部分と狭い部分を有するように構成したり、前記翼部を幅の厚い部分と薄い部分を有するように構成することができる。 【0008】そしてこの発明は、フリクション溝の適宜位置に自立用突起を設け、この自立用突起と翼部の幅の狭い部分が開閉体の自立時に圧接するように成すと共に、ブレーキディスクには前記自立用突起の間を通過する膨出部を設けることができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下にこの発明の一実施の形態を洋式便器の便座や便蓋の開閉用ヒンジとして説明するが、この発明に係るダンパーヒンジは、洋式便器の便座や便蓋の開閉用ヒンジ以外にも開閉体の開閉時に緩衝を必要としたり、開閉体を自立状態で保つ必要のある場合に広く応用されるものである。図面によれば指示記号1は例えば洋式便器の便器本体のような本体部2側へ取り付けられるケース体であり、このケース体1はとくに図3に示したように、一端部に挿通孔1aを有する壁部1bを有し、他端部を開放させた角状のもので、内部に断面蒲鉾形状の収装孔1dが設けられると共に、両側に便器本体側へ取り付けるための取付部1c,1cが突設されている。 【0010】このケース体1の内部中心部軸方向には回転シャフト3が挿通孔1aを介して挿通され、一端部を壁部1bへ取付ネジ4で係止用ワッシャー5aを介して固定させた押え用ワッシャー5bで軸方向へ抜け出ないように係止されつつ、回転可能に取り付けられている。この回転シャフト3は中央部より一方に片寄った部分に鍔部3aを有し、この鍔部3aを挟んで両側の軸部を断面略小判形状に変形させ取付部3bと軸部3cを形成させてある。上述した押え用ワッシャー5bは、その中心部に設けた平面小判形状の係合孔5cへ断面小判形状の回転シャフト3の先端を挿通させることにより該回転シャフト3に拘束され、該回転シャフト3と共に回転するように構成されている。 【0011】ケース体1内部には、例えばNBR等のゴム製の弾性を有する材料で構成したフリクション部材6,7と、例えばABS樹脂製のブレーキディスク8がその各中心部に設けた円形挿通孔6a,7aと変形係止孔8aへ回転シャフト3の軸部3cを挿通させつつ収納されており、ケース体1の開放端側には、蓋体9がその中心部に設けた円形孔9aに回転シャフト3を挿通させつつ嵌着されている。さらに詳しくは、フリクション部材6,7は断面略蒲鉾形状であり、そのうちケース体1の両側に位置するフリクション部材6は、その縁部側の片面にのみ内側へ多数の凹凸部を設けた、リング形状のフリクション溝10が軸方向に刻設されることによって設けられているが、フリクション部材7は、その縁部側の両面に内側へ多数の凹凸部を設けたリング状のフリクション溝11,11が軸方向に刻設されることによって設けられている。 【0012】さらにフリクション部材6,7は、ケース体1内部に固定されており、回転シャフト3の回転によってともに回転することがない。各フリクション溝10,11の形状は、とくに図7に示したように、幅の広い部分10a,11aと幅の狭い部分10b,11bを交互に設けると共に各フリクション溝10,11の内側と外側に位置する部分に各一対の自立用突起10c,10c・11c,11cが180°の間隔を置いて設置されている。 【0013】ブレーキディスク8は円盤状であり、その両側に前記フリクション溝10,11へ圧入された翼部12,12が変形係止孔8aを挟んで対向位置に設けられている。このブレーキディスク8は回転シャフト3に拘束されており、該回転シャフト3と共に回転する。各翼部12,12は、とくに図8に示したように、厚い部分12a,12aと薄い部分12b,12bを有し、薄い部分12b,12bの先端には外側へ膨出した膨出部12c,12cが設けられている。 【0014】そして、溝部10,11と翼部12,12との間には、図示してない粘性グリスが充填されると共に、回転シャフト3がケース体1より突出した部分に形成された断面略小判形状の取付部3bには、想像線で示した便座等の開閉体13のブラケット部14が挿入係止されている。 【0015】したがって、図6に想像線で示した便座等の開閉体13を例えば便器本体のような本体部2に対して閉じた状態の時には、同図に示したように、ブレーキディスク8の翼部12の厚い部分12aはフリクション部材5,6のフリクション溝10,11の幅の狭い部分10b,11bに圧入しているが、開閉体13を開くと、ブレーキディスク8の翼部12がフリクション溝10,11の幅の狭い部分10b,11bより脱し、開閉体13は開かれる。開閉体13が90°まで開かれると、図5に示したように、ブレーキディスク8の翼部12の薄い部分12bに設けた膨出部12cが自立用突起10c,11cの間を通過し、自立用突起10c,11cで薄い部分12bを挟むので、この圧接力により手を離しても自然落下することなく、停止保持される。この自立用突起10c,11cは、翼部12と接触する部分に粘性グリスが常に存在するので、接触部の油切れに対して翼部12の微少回転角度で油膜を形成できることから、その磨耗や貼り付きを防止することができるものである。 【0016】次に、用を足して開閉体13を閉じる際には、翼部12の膨出部12cがフリクション溝10,11の自立用突起10c,11cを脱する際の若干の抵抗(クリック感)に遭遇するが、開閉体13を下押しすることによって閉じられる。開閉体13が便器本体1に対し閉じられるにつれて、翼部12の厚い部分12aが、フリクション溝10,11の幅の狭い部分10b,11bへ圧入されることによるくさび効果によって、急激に閉じてしまうことがないものである。このように便座1の閉成時における速度減少並びに緩衝効果はフリクション溝10,11の持つ弾性と、粘性グリスによる潤滑かつ粘性効果と、くさび効果により得られるものである。 【0017】このようにして開閉体13の全開成時における安定自立が図られ、かつ、開閉体13の閉成時における衝撃を和らげることができるものである。 【0018】尚、以上説明したことは、開閉させる開閉体13が便蓋のような場合でも同じことであり、この発明に係る開閉体のダンパーヒンジは、便蓋の開閉用ヒンジとしても用いることができるものである。 【0019】また、便座や便蓋の開閉体用として用いた場合の中間開成保持位置は、自立用突起の位置を変えることによって変えることができる。小用を足す場合には、必ずしも便座や便蓋を全開位置の90°以上の角度まで開く必要はないことから、60°とか70°の位置で停止保持させるように構成することも可能である。 【0020】さらに、フリクション部材とブレーキディスクの枚数は、上述した実施の形態のものに限定されない。さらに枚数が多い場合もあるし、ブレーキディスク1枚にその左右に添わせるフリクション部材2枚、或はブレーキディスクの片側に添わせるフリクション部材1枚とすることができる。 【0021】さらに、フリクション部材をシャフトに拘束させて、ブレーキディスクをケース体側へ固定させることもできよう。そして、この発明に係るダンパーヒンジは、上述した洋式便器の便座や便蓋の開閉用ヒンジとして以外にも、開閉体を開成状態で安定保持させ、閉成時に急激に閉じないようにすることが必要とされる開閉体の開閉用として広く用いられるものであることは上述した。 【0022】 【発明の効果】この発明は以上のように構成したので、次のような効果を奏し得る。 【0023】請求項1のように構成すると、回転シャフトを回転させると、共に回転するブレーキディスクの翼部がフリクション部材のフリクション溝内を圧接摺動することから、このブレーキ作用により、回転シャフトの取付部に洋式便器の便座や便蓋のような開閉体のブラケットを取り付けると、該開閉体の急激な落下を防止し、ソフトに閉止することを可能ならしめるものである。また、構造が簡単であるので、製作コストも下げることができるものであり、従来技術の流体ダンパーを用いるもの等に較べて開閉体の開成時の弾ね上げに対して応答性に優れているものである。 【0024】請求項2のように構成すると、フリクション溝の幅の狭い部分で、局部的に強いブレーキ作用を行うことができるものであることから、ブレーキ動作を行う範囲を選定し、とくに開閉体の閉成時の緩衝作用に効果を有するものである。 【0025】請求項3のように構成すると、請求項2の幅の狭いフリクション溝でブレーキディスクの翼部の幅の厚い部分を強く挟むことにより、より効果的にブレーキ作用を行う範囲を特定することができるものである。 【0026】請求項4のように構成すると、フリクション部材のフリクション溝の自立用突起の間を通過する翼部の膨出部によって、開成時からの閉成時にクリック感を出し、開いた開閉体を特定の開成位置で、翼部の幅の狭い部分を挟むことによって自然落下させることなく、安定的に停止保持させることができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000124085 【氏名又は名称】加藤電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年4月26日(2000.4.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076831 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 捷雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−311348(P2001−311348A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月9日(2001.11.9) |
| 【出願番号】 |
特願2000−126637(P2000−126637) |
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