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【発明の名称】 スライド式開閉ドア装置
【発明者】 【氏名】向出 敬秀

【要約】 【課題】回転しながらスライドして間口を開閉するドアであって、ドアパネルを上アームによって支えるコ型枠体がドアパネルの厚み内に収まって外観を損わないようにしたスライド式開閉ドア装置の提供。

【解決手段】上アーム4の高さ寸法はドアパネル1を吊設するに必要な大きさとするが、幅寸法はコ型枠体の縦桟3より小さくし、ドアパネル1を閉じた場合には、上アーム4が同じ高さにあるガイドレール2に当らないようにし、ガイドレール2にはドアパネル上端に取着されて湾曲したガイド支持部材8の先端に軸支したガイドローラ9を遊嵌している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 間口の上部にはガイドレールを取付け、片側には継手を介して縦桟と上下アームから成るコ型枠体を旋回可能に取着し、上下アームの先端にドアパネルを回転自在に支持すると共に上端に取着したガイドを上記ガイドレールに遊嵌し、ドアパネルが回転しながらガイドレールに沿ってスライドすることで開閉するスライド式開閉ドア装置において、上アームにてドアパネルを吊設する形式とする為に上アームの高さ寸法は大きくするがその幅寸法は縦桟の幅寸法より小さくしてドアパネルが閉じた際にはドアパネル面から突出しない程度に収めることが出来、またガイドレールには当ることなくほぼ同じ高さに並設し、そして上アーム先端に形成した穴を挿通した軸の先端を上端に固定したプレートに連結してドアパネルを吊設し、さらにドアパネル上端にはガイド支持部材を取着すると共に先端部を屈曲してドアパネルの中立面から位置ズレして軸支したガイドをガイドレールに遊嵌したことを特徴とするスライド式開閉ドア装置。
【請求項2】 ドアパネルを吊設する為の軸としてネジを使用し、該ネジを上記上アームの先端穴を挿通し、ドアパネル上端に固定したプレートのネジ穴にネジ先端を螺合し、該ネジが緩まないように止めネジで止着した請求項1記載のスライド式開閉ドア装置。
【請求項3】 ドアパネルの両側に進退可能にロックを取付け、ハンドル操作で両ロックを解除するように機能する連動装置をドアパネル内部に備えた請求項1、又は請求項2記載のスライド式開閉ドア装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1枚の大きなドアパネルをスライドして開閉することが出来るスライド式開閉ドア装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】間口幅が大きくても容易に開閉することが出来るドア装置として、1枚の大きなドアパネルが回転しながらスライドするようにしたものが知られている。これは図6に示すようにスライド式開閉ドア装置と称されるものであり、ドアパネルが回転しながら移動(スライド)して間口を開閉することが出来るドア装置であり、間口上部にはガイドレール(イ)を設け、該ガイドレール(イ)に沿って移動するガイド(ロ)はドアパネル(ハ)の上端に突出し、又間口の片側にはコ型をした枠体(ニ)を旋回可能に取付けると共に、枠体(ニ)の上下アーム(ホ)、(ヘ)先端をドアパネル(ハ)の上下端に軸(ト)、(ト)を介して連結している。
【0003】そこで、このように構成したスライド式開閉ドア装置では、ドアパネル(ハ)に取着しているハンドルを押すならば、該ドアパネル(ハ)はガイドを軸として回転し、しかもドアパネル(ハ)の回転に伴って枠体(ニ)が旋回することで、ドアパネル(ハ)はガイドレール(イ)に沿って片側へスライドする。同じ大きさのドアパネルを間口片側に設けた蝶番を介して開閉する場合に比較して、簡単に開閉操作が出来る。
【0004】ところで、大きなドアパネル(ハ)はコ型枠体(ニ)に軸支されて支持され、特に同図に示す場合には下アーム(ヘ)にドアパネル(ハ)が載った状態で支えられ、その為に下アーム(ヘ)はドアパネル(ハ)の重量に耐え得るように太くなっている。しかし、該下アーム(ヘ)を太くすれば、ドアパネル下端と床面との間に残る隙間が大きくなり、間口を閉じても気密性や遮音性が損われる。逆に、ドアパネル(ハ)を上アーム(ホ)に吊設するようにすれば上アーム(ホ)を太くしなければならず、ドアパネル上端とガイドレール間の隙間が大きくなる。
【0005】そこで、ドアパネル(ハ)を支持するコ型枠体(ニ)を該ドアパネル面から外れた位置に配置することで、上アーム(ホ)を太くしてドアパネル(ハ)を吊設すると共に、ドアパネル上端とガイドレール(イ)の隙間を小さくすることが出来る。しかしこのような構造では枠体(ニ)が大きく露出してしまい、スライド式開閉ドア装置の外観が損われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のスライド式開閉ドア装置には上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこれら問題点であり、ドアパネルを上アームにて支える上吊形式にすると共に、アームをドアパネルの厚み内に収めた(ドアパネル面からはみ出さないように収めた)スライド式開閉ドア装置を提供する。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明のスライド式開閉ドア装置の基本的な構造は従来と同じであって、ドアパネルとコ型枠体の組み合わせて構成されている。コ型枠体は間口片側に蝶番等の継手を介して取付けられ、間口上部に設けているガイドレールにはドアパネル上端に突出したガイドが遊嵌されている。ドアパネルを支えるコ型枠体は上吊形式として上アームは太くしているが、ドアパネルを閉じた際には上アームはドアパネルの厚み内に収まり、そしてガイドレールは上アームと並設されている。
【0008】コ型枠体は縦桟の上端から水平に延びる上アームと下端から水平に延びる下アームを有し、上下アームはその幅寸法が縦桟の幅寸法に比較して小さくなっている。すなわち約半分の幅に切り欠かれ、上アーム先端から下方へ延びる軸にドアパネルは吊設されるが、ドアパネル上端に取着した軸受けプレートに形成した穴には上記軸の下端が嵌って抜けないようにネジ止めされている。
【0009】又ドアパネルの上端にはガイド支持部材が取着され、ガイド支持部材の先端にはガイドレールに嵌って移動することが出来るガイドが取付けられている。ドアパネルを閉じた状態ではコ型枠体がドアパネル面から飛び出すことなく、又ガイドレールもドアパネル面から大きくはみ出すことなく取付けられている。以下、本発明に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
【実施例】図1、図2は本発明のスライド式開閉ドア装置を示している実施例であり、縦断面と横断面をそれぞれ示している。同図の1はドアパネル、2はガイドレール、3は縦桟、4は上アーム、5は下アームを表わし、縦桟3と上下アーム4,5にて構成されるコ型枠体は間口の片側に取着されている蝶番6に取付けられて旋回することが出来る。
【0011】間口上部の上桟7には下側を開口したガイドレール2が取付けられ、このガイドレール2にはドアパネル1の上端に固定したガイド支持部材8に軸支しているガイドローラ9が嵌っている。図1はドアパネル1が閉じている場合であり、コ型枠体の上アーム4及び下アーム5はドアパネル1と平行を成し、ガイドレール2とも平行となっている。
【0012】この場合、上アーム4及び下アーム5はドアパネル1の表面からはみ出さないように収まり、又ガイドレール2はドアパネル1の上端と大きな隙間を残すことなく近接し、ガイドレール2と上アーム4はほぼ同じ高さに位置して上桟7とドアパネル1との間に配置されている。図3にコ型枠体を示しているように、縦桟3の上端には上アーム4が固定されて水平に延び、又下端には下アーム5が固定されて水平に延びている。
【0013】そして縦桟3の幅Dは上アーム4の幅dより大きくなっていて、又下アーム5の幅Mは縦桟3の幅Dより小さくて上アーム4の幅dより大きくなっている。すなわち、上アーム4は縦桟3と同じ幅でなく、細くなっていることでドアパネル1が閉じてドアパネル1と平行状態となる場合には、前記図1に示すようにガイドレール2と接することなく平行に収まることが出来る。
【0014】そしてドアパネル1はコ型枠体に取付けられるが、上アーム4の先端に吊設される為に、該上アーム4の高さ寸法(厚さ)は大きくなっている。一方の下アーム5の高さ寸法(厚さ)は小さく、ドアパネル1の下端と床面間に大きな隙間が残らないようになっている。又上アーム4は縦桟3の上端に溶接されているだけでなく、上アーム4の基部には脚10を固定して下方へ延ばし、この脚10を縦桟3の空間に嵌めた状態で溶接している為に、ドアパネル1の荷重には十分耐え得る強度を有している。
【0015】図4は図1のA―A断面拡大図であり、ドアパネル1の上端にはプレート11がネジ止めされ、このプレート11の中央にはネジ穴12が設けられ、このネジ穴12に上アーム4から下方へ延びるネジが螺合している。ネジは上アーム4の先端に貫通している穴13に挿通され、上アーム4の下方へ突出するネジ先端はプレート11のネジ穴12に螺合してドアパネル1を吊設することが出来る。そしてネジ穴12に螺合したネジが緩まないように、側方から止めネジ13が螺合している。
【0016】図5はドアパネル1の上方に取付けられるガイドローラ9の取着構造であるが、ドアパネル1の上端にはプレートを曲げ成形したガイド支持部材8をネジ止めし、その先端にガイドローラ9が回転自在に軸支されている。このガイド支持部材8は、図1に示すようにガイドローラ9がガイドレール2に遊嵌する為にドアパネル1の中立面から側方へ位置ズレして配置されている。
【0017】ところで、図2に横断面をもって示すドアパネル1は閉じているが、ハンドル14を操作して両ロック15,15を解除し、ドアパネル1を開くならば、該ドアパネル1はガイドローラ9を中心軸として回転し、しかも上下アーム4,5の旋回にてドアパネル1は縦桟側へ引き寄せられる。すなわち、回転しながらスライドして間口が開かれる。勿論、該ドアパネル1の開閉動作は従来のスライド式開閉ドア装置と同じである。
【0018】そして間口に嵌められるドア枠の側桟16,16には、ドアパネル1を閉じた際に当る戸当り17が取着され、又ドアパネル1を開いた際に当る戸当り18,19が取付けられている。ドアパネル1の内部には両ロック15,15をハンドル操作で連動させる為の連動装置20が備わっている。すなわち、ハンドル14を回転することで両ロック15,15は後退してドアパネル1を開くことが出来る。
【0019】以上述べたように、本発明のスライド式開閉ドア装置は、ドアパネルをコ型枠体の上下アームにて支持し、間口上部に取付けたガイドレールにはドアパネル上端に突出したガイドローラを遊嵌し、そしてドアパネルが閉じた場合には上アームをガイドレールと同じ高さにて並設すると共にドアパネル面からはみ出さないように収めたものであり、次のような効果を得ることが出来る。
【0020】
【発明の効果】本発明のスライド式開閉ドア装置では上アームにてドアパネルを吊設した構造としていて、その為に上アームは太くなっているが、コ型枠体の縦桟とは幅寸法を小さくしている。したがって、ドアパネルを閉じる際には上アームがガイドレールに当ることはなく、ドアパネル面からはみ出さない構造とすることが出来る。すなわちコ型枠体はドアパネルの幅内に収まり、概観的には好ましいスライド式開閉ドア装置となる。
【0021】又ドアパネルは上アームの先端穴を挿通したネジが上端に取着したプレートのネジ穴に螺合して吊設され、いたって簡単な吊設構造と成る。そしてドアパネルに取着したガイド支持部材を湾曲させて中立面から位置ズレした先端に取付けたガイドローラは、間口上部であるがドアパネルの中立面からズレた位置に設けたガイドレールに遊嵌され、ドアパネルの開閉スライドをガイドする。
【出願人】 【識別番号】000105693
【氏名又は名称】コマニー株式会社
【出願日】 平成12年3月28日(2000.3.28)
【代理人】 【識別番号】100087169
【弁理士】
【氏名又は名称】平崎 彦治
【公開番号】 特開2001−271552(P2001−271552A)
【公開日】 平成13年10月5日(2001.10.5)
【出願番号】 特願2000−88319(P2000−88319)