| 【発明の名称】 |
調整蝶番 |
| 【発明者】 |
【氏名】太田 吉英
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| 【要約】 |
【課題】例えば使用状態での扉の前後方向位置を調整可能な、構造が簡単で安価に実施し得る歯車方式の調整蝶番を提供すること。
【解決手段】一方の羽根板3に、当該羽根板3の板面に沿った方向で且つ支軸4に対する直交方向に相対移動可能に取付用部材5を装着し、当該取付用部材5を前記相対移動方向に位置調整する位置調整手段30を併設した蝶番であって、前記位置調整手段30が、前記取付用部材5側の真円形又は非真円形の支承孔18に相対回転不能に内嵌する固定内嵌部材31と、この固定内嵌部材31に設けられたラックギヤ部34と、このラックギヤ部34に咬合する歯車部33を内端に備えた駆動用軸体32と、この駆動用軸体32を前記一方の羽根板3の外側から回転操作するために当該一方の羽根板3に設けられ且つ前記駆動用軸体32が相対回転可能に嵌合する受動孔19とから構成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】支軸により互いに開閉自在に軸支された一対の羽根板の内、少なくとも一方の羽根板に、当該羽根板の板面に沿った方向で且つ前記支軸に対する直交方向に相対移動可能に取付用部材を装着し、当該取付用部材に対し前記一方の羽根板を前記相対移動方向に位置調整する位置調整手段を併設した蝶番であって、前記位置調整手段が、前記取付用部材側の支承孔に相対回転不能に内嵌する固定内嵌部材と、この固定内嵌部材に設けられたラックギヤ部と、このラックギヤ部に咬合する歯車部を内端に備えた駆動用軸体と、この駆動用軸体を前記一方の羽根板の外側から回転操作するために当該一方の羽根板に設けられ且つ前記駆動用軸体が相対回転可能に嵌合する受動孔とから成る、調整蝶番。 【請求項2】取付用部材に設けられた前記支承孔が真円形であり、一方の羽根板に設けられた前記受動孔が、前記支軸と平行な縦長である、請求項1に記載の調整蝶番。 【請求項3】前記固定内嵌部材の周面には、軸心方向と平行な突条が一体成形され、この突条を前記取付用部材側の真円形支承孔の内面に食い込ませるように当該真円形支承孔に固定内嵌部材が圧入されている、請求項2に記載の調整蝶番。 【請求項4】前記固定内嵌部材の周辺から突起が突設され、前記取付用部材側の真円形支承孔には、前記突起が嵌合する凹部が連設され、当該凹部と突起とが嵌合するように取付用部材側の真円形支承孔に前記固定内嵌部材が内嵌固定されている、請求項2に記載の調整蝶番。 【請求項5】取付用部材に設けられた前記支承孔が非真円形であり、固定内嵌部材が当該非真円形の支承孔に相対回転不能に嵌合する非真円形であり、一方の羽根板に設けられた前記受動孔が、前記駆動用軸体と同心状の真円形である、請求項1に記載の調整蝶番。 【請求項6】前記駆動用軸体と歯車部との間に小径軸部が設けられ、前記固定内嵌部材には、当該固定内嵌部材の周面から切り込み形成され且つ前記小径軸部が貫通する切り欠き溝が設けられ、この切り欠き溝に沿うように前記固定内嵌部材の裏面側に前記ラックギヤ部が設けられている、請求項1〜5の何れかに記載の調整蝶番。 【請求項7】取付用部材が、合成樹脂製本体と、この本体の裏面側に装着される金属製座板とから成り、前記本体に、当該本体に取り付けられる羽根板に設けられた調整方向の横長孔に対応する貫通孔と前記支承孔とが設けられ、前記座板に、前記貫通孔を貫通して前記羽根板を本体に固定する固定用ビスが螺合するねじ孔が設けられている、請求項1〜6の何れかに記載の調整蝶番。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、家具の扉や通路を開閉する扉の取り付けに利用される蝶番、特に取り付けられた扉を、閉じた状態での前後方向に調整し得る調整蝶番に関するものである。 【0002】 【従来の技術】この種の調整蝶番は、支軸により互いに開閉自在に軸支された一対の羽根板の内、少なくとも一方の羽根板に、当該羽根板の板面に沿った方向で且つ前記支軸に対する直交方向に相対移動可能に取付用部材を装着し、当該取付用部材を前記相対移動方向に位置調整する位置調整手段を併設して成るものであるが、従来の前記位置調整手段は、偏心カムを利用したものが一般的であった。 【0003】この偏心カム利用の位置調整手段を備えた従来の調整蝶番は、構造が簡単でしかも回転操作方向を変えなくとも、一方向回転操作だけで前後何れ方向にも調整し得るメリットがあるが、回転操作抵抗が大きく、軽く円滑に調整することができない。従って、用途によっては、軽く円滑に前後調整することのできる歯車方式の位置調整手段を備えた蝶番が望まれる場合があるが、歯車方式のものは構造が複雑で大掛かりとなり、大巾なコストアップにつながって実用的ではなかった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は上記のような従来の問題点を解消し得る調整蝶番を提供することを目的とするものであって、その手段を後述する実施形態の参照符号を付して示すと、支軸4により互いに開閉自在に軸支された一対の羽根板1,3の内、少なくとも一方の羽根板3に、当該羽根板3の板面に沿った方向で且つ前記支軸4に対する直交方向に相対移動可能に取付用部材5を装着し、当該取付用部材5を前記相対移動方向に位置調整する位置調整手段30を併設した蝶番であって、前記位置調整手段30が、前記取付用部材5側の支承孔18に相対回転不能に内嵌する固定内嵌部材31と、この固定内嵌部材31に設けられたラックギヤ部34と、このラックギヤ部34に咬合する歯車部33を内端に備えた駆動用軸体32と、この駆動用軸体32を前記一方の羽根板3の外側から回転操作するために当該一方の羽根板3に設けられ且つ前記駆動用軸体32が相対回転可能に嵌合する受動孔19とから構成されている。 【0005】上記構成の本発明の調整蝶番を実施するに際し、具体的には、偏心カム方式の蝶番にも応用し易いように、取付用部材5に設けられる前記支承孔18を真円形とし、一方の羽根板3に設けられる前記受動孔19を、前記支軸4と平行な縦長とすることができる。この場合、前記固定内嵌部材31の周面には、軸心方向と平行な突条38を一体成形しておき、この突条38を前記取付用部材5側の真円形支承孔18の内面に食い込ませるように当該真円形支承孔18に固定内嵌部材31を圧入固定することができる。勿論、前記固定内嵌部材31の周辺から突起31aを突設しておき、前記取付用部材5側の真円形支承孔18には、前記突起31aが嵌合する凹部18aを連設し、当該凹部18aと突起31aとが嵌合するように取付用部材5側の真円形支承孔18に前記固定内嵌部材31を内嵌固定することも可能である。 【0006】又、歯車方式専用に構成するときは、取付用部材5に設けられる前記支承孔18を矩形等、非真円形とすると共に、固定内嵌部材31も当該非真円形の支承孔18に相対回転不能に嵌合する非真円形とし、一方の羽根板3に設けられる前記受動孔19を、前記駆動用軸体32と同心状の真円形とすることもできる。 【0007】更に、前記駆動用軸体32と歯車部33との間に小径軸部36を設け、前記固定内嵌部材31には、当該固定内嵌部材31の周面から切り込み形成され且つ前記小径軸部36が貫通する切り欠き溝37を設け、この切り欠き溝37に沿うように前記固定内嵌部材31の裏面側に前記ラックギヤ部を34設けることができる。 【0008】又、取付用部材5を、合成樹脂製本体6と、この本体6の裏面側に装着される金属製座板7とから構成し、前記本体6に、当該本体6に取り付けられる羽根板3に設けられた調整方向の横長孔10a,10bに対応する貫通孔11a,11bと前記支承孔18とを設け、前記座板7に、前記貫通孔11a,11bを貫通して前記羽根板3を本体6に固定する固定用ビス12a,12bが螺合するねじ孔13a,13bを設けることができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下に本発明の好適実施形態を添付図に基づいて説明すると、図1及び図2に於いて、1は取付用孔2を備えた取付用羽根板、3は調整用羽根板、4は両羽根板1,3を互いに開閉自在に枢着する支軸である。調整用羽根板3には取付用部材5が装着されている。図3及び図7に示すように、取付用部材5は、合成樹脂製の本体6と、当該本体6の裏面側に嵌合された金属製座板7と、金属製カバー板8とから成るものである。 【0010】本体6の表面側には、調整用羽根板3を、当該羽根板3の板面に沿った方向で且つ前記支軸4に対する直交方向に相対移動可能に嵌合する、一側辺開放の矩形状凹入部9が設けられ、調整用羽根板3の上下2箇所に当該調整用羽根板3の移動方向と平行に設けられた横長孔10a,10bから挿入して、本体凹入部9の底面に設けられた上下2つの貫通孔11a,11bを貫通させた2本の固定用皿ビス12a,12bを、座板7に設けられた上下2つのねじ孔13a,13bに螺合締結することにより、調整用羽根板3、本体6及び座板7の3者を一体化している。 【0011】又、本体凹入部9の底面には、上下2箇所に大径の貫通孔14a,14bが設けられ、この貫通孔14a,14b内に遊嵌する頭部を備えた調整用ビス15a,15bが座板7に設けられた上下2つのねじ孔16a,16bに螺合し、これら両調整用ビス15a,15bの頭部に対応するように、調整用羽根板3の遊辺から上下2つの切り込み溝部17a,17bが設けられている。調整用ビス15a,15bは、切り込み溝部17a,17b間より回転操作し得るもので、その頭部が切り込み溝部17a,17bの裏面側の両側縁に当接する。 【0012】更に、本体凹入部9の底面には、上下方向中央位置に於いて、大径の真円形支承孔18が設けられ、この真円形支承孔18に対応するように、調整用羽根板3には、支軸4と平行な縦長受動孔19が設けられている。本体6の裏面側には、前記真円形支承孔18の底面を形成するように突出部20が突設され、この突出部20に、前記真円形支承孔18と同心状の小径の貫通軸孔21が設けられている。なお、座板7には、突出部20が嵌合する切り欠き凹部22が設けられ、本体6の裏面側に嵌合された座板7の裏面と本体6の裏面(前記突出部20の裏面を含む)とが面一になるように構成されている。なお、座板7が重なる本体6の裏面部分は、当該本体6の周囲より内側に入り込んだ状態で突出しており、図2に示すように、取り付け時の埋め込み部分5aを形成している。 【0013】カバー板8は、本体6の表面側に重ねられることにより、本体凹入部9との間に調整用羽根板3の収納空間を形成するもので、本体6の支軸4のある側とは反対側の側辺に重なる折曲側壁部23を備えると共に、固定用皿ビス12a,12bを回転操作するための貫通孔24a,24b、調整用ビス15a,15bを回転操作するための、大径の貫通孔14a,14bと同程度の大径の貫通孔25a,25b、本体6の真円形支承孔18と略同程度の大径の操作用窓26、及び四隅に取付用座ぐり孔27を備えている。本体6及び座板7には、カバー板8の取付用座ぐり孔27と合致するように、四隅に取付用孔28,29が設けられている。 【0014】取付用部材5に対する調整用羽根板3の位置調整手段30は、本体6の真円形支承孔18に相対回転不能に嵌合固定される固定内嵌部材31と、当該固定内嵌部材31より小径で調整用羽根板3の縦長受動孔19に内嵌する駆動用軸体32と、この駆動用軸体32の内端に同心状に連設された歯車部33と、この歯車部33に咬合するように前記固定内嵌部材31に設けられたラックギヤ部34とから構成されている。 【0015】図4に示すように、駆動用軸体32は、その表面側にプラスドライバー先端嵌合用の回転操作用溝35を備える共に、裏面側の歯車部33とは同心状で小径軸部36により一体に連結されている。又、固定内嵌部材31には、図5に示すように、周面一箇所から直径方向に切り込み形成され且つ前記駆動用軸体32の小径軸部36が貫通し得る巾の切り欠き溝37が設けられ、この切り欠き溝37に沿うように当該固定内嵌部材31の裏面側に前記ラックギヤ部34が一体成形され、更に、周面の複数箇所に軸心方向と平行な突条38が一体に突設されている。 【0016】しかして、図6に示すように、固定内嵌部材31の切り欠き溝37に横から駆動用軸体32の小径軸部36を嵌合させることにより、ラックギヤ部34に歯車部32が咬合する状態で固定内嵌部材31に駆動用軸体32を組み合わせ、この状態の固定内嵌部材31を、図7に示すように、取付用部材6の本体6の真円形支承孔18に、切り欠き溝37の方向が支軸4に対し直交する向き(調整用羽根板3の横長孔10a,10bと平行な向き)となるように圧入し、以て、突条38を真円形支承孔18の内周面に食い込ませることにより、固定内嵌部材31を前記本体6に固定している。 【0017】なお、固定内嵌部材31の裏面側には、切り欠き溝37に対しラックギヤ部34のある側とは反対側に、ラックギヤ部34に咬合する駆動用軸体32の歯車部33を当該ラックギヤ部34との間で挟むように、切り欠き溝37と平行に突出壁部39が設けられ、この突出壁部39とラックギヤ部34とが真円形支承孔18の底面に当接することにより、歯車部33が自由回転できる空間を真円形支承孔18の底面との間に形成している。なお、真円形支承孔18の底面に同心状に設けられている貫通軸孔21は、上記構成の位置調整手段30には利用されないので、無くとも良い。 【0018】上記のように位置調整手段30を取付用部材5の本体6に組み付けたならば、当該本体6の凹入部9に調整用羽根板3を、その縦長受動孔19に位置調整手段30の駆動用軸体32が嵌合するように内嵌させ、2本の固定用皿ビス12a,12bを、調整用羽根板3の横長孔10a,10b及び本体6の貫通孔11a,11bを貫通させて座板7のねじ孔13a,13bに螺合締結することにより、調整用羽根板3、本体6及び座板7の3者を一体化している。勿論、座板7のねじ孔16a,16bには、頭部が本体6の大径貫通孔14a,14bから突出するように2本の調整用ビス15a,15bが取り付けられており、従って、上記のように調整用羽根板3の取り付けにより、2本の調整用ビス15a,15bの頭部が調整用羽根板3の切り込み溝部17a,17bの両側縁に当接し、本体6に対する調整用羽根板3の傾きが設定される。 【0019】上記構成の調整蝶番の使用方法の一例を説明すると、図2に示すように、取付用羽根板1に対し支軸4を介して支持されている調整用羽根板3側の取付用部材5を開閉扉40の取付側端面41に取り付ける。このとき、図示のように取付用部材5の本体6の裏面側に突出する、座板7を含む埋め込み部分5aを開閉扉40の取付側端面41に形成した凹部に埋め込むように取り付ける。この取り付けに際し、取付用部材5のカバー板8を本体6に被せ、このカバー板8の四隅の取付用座ぐり孔27から本体6及び座板7の四隅の取付用孔28,29を貫通させた木ねじを開閉扉40の取付側端面41にねじ込むことにより、カバー板8を同時に取り付けることができる。勿論、予め座板7及びカバー板8を本体6の両側に、別のねじや接着剤により固定しておいても良い。 【0020】調整蝶番の取付用羽根板1は、開閉扉40を閉じたときに当該開閉扉40の取付側端面41に隣接する側枠42の内側面43に、取付用孔2と木ねじとを利用して取り付けられる。通常、開閉扉40は、その上下2箇所を上記調整蝶番により側枠42に取り付けられる。このようにして取り付けられた開閉扉40を図2に示すように閉じたとき、開閉扉40の表面の位置を各調整蝶番のレベルで前後方向(図1、図2及び図7のFR方向)に調整する必要があるときは、位置調整手段30の駆動用軸体32を操作用窓26から回転操作し得るように当該開閉扉40を開き、カバー板8の貫通孔24a,24bを利用して固定用皿ビス12a,12bを弛緩させ、取付用部材5(本体6)に対して調整用羽根板3が前後方向(図1、図2及び図7のFR方向)に横動可能な状態にした後、駆動用軸体32の回転操作用溝35にドライバーの先端を掛けて当該駆動用軸体32を正方向又は逆方向に回転操作する。 【0021】駆動用軸体32の回転により、本体6に固定内嵌部材31を介して固定状態にあるラックギヤ部34に咬合する歯車部33が一体に回転して、当該駆動用軸体32そのものがラックギヤ部34に沿って転動することになる。即ち、駆動用軸体32が固定内嵌部材31の切り欠き溝37に沿って横動することになり、この駆動軸体32の横行運動が調整用羽根板3の縦長受動孔19を介して当該調整用羽根板3に伝達され、取付用部材5(本体6)に対して調整用羽根板3が前後方向(図1、図2及び図7のFR方向)に移動することになる。 【0022】図7Aは、駆動用軸体32が前後方向移動範囲の略中央位置にある状態を示し、図7Bは、駆動用軸体32の正転駆動により当該駆動用軸体32が後方(R方向)に制限位置まで移動して、取付用部材5(本体6)に対し調整用羽根板3が後方(R方向)に最大限引き込まれた状態を示し、図7Cは、駆動用軸体32の逆転駆動により当該駆動用軸体32が前方(F方向)に制限位置まで移動して、取付用部材5(本体6)に対し調整用羽根板3が前方(R方向)に最大限押し出された状態を示している。 【0023】上記のように駆動用軸体32の正逆回転操作により調整用羽根板3を取付用部材5(本体6)に対し前後方向(図1、図2及び図7のFR方向)に必要量だけ移動させて、閉じた開閉扉40の表面の位置を各調整蝶番のレベルで前後方向に出し入れ調整したならば、固定用皿ビス12a,12bを締結して、調整用羽根板3を取付用部材5(本体6)に固定すれば良い。なお、上記の前後方向の位置調整により駆動用軸体32も調整用羽根板3と一体に前後方向に移動することになるが、当該駆動用軸体32は、常にカバー板8側の操作用窓26の開口領域内にあって、回転操作できなくなることはない。又、上記の前後方向の位置調整により、本体6側の調整用ビス15a,15bの頭部は、調整用羽根板3側の切り込み溝部17a,17bの両側縁に当接した状態で当該切り込み溝部17a,17bに沿って相対移動することになるが、常にカバー板8側の大径貫通孔25a,25bの開口領域内にあって、必要に応じて回転操作することができる。 【0024】閉じた開閉扉40の位置を左右方向(図2のY方向)に位置調整しなければならない場合は、前記のように開閉扉40を開いた状態で固定用皿ビス12a,12bを弛緩させ、取付用部材5(本体6)に対して調整用羽根板3の固定を解除した後、カバー板8側の大径貫通孔25a,25bを利用して調整用ビス15a,15bをねじ込みねじ戻し方向に回転操作する。 【0025】調整用ビス15a,15bをねじ込み方向に回転操作した場合は、その後、固定用皿ビス12a,12bを締結することにより、調整用ビス15a,15bの位置での本体凹入部9の底面と調整用羽根板3との間の隙間が小さくなり、調整用羽根板3は、本体凹入部9の支軸4のある側の側縁との当接部を支点にして、図2に於いて時計方向に揺動し、支軸4の位置が開閉扉40から離れる方向(右方)に移動するので、開閉扉40が図2に於いて側枠42から離れる方向(左方)へ移動する。逆に、調整用ビス15a,15bをねじ戻し方向に回転操作した場合は、調整用ビス15a,15bによって調整用羽根板3の外側辺(支軸4のある側とは反対側)が本体凹入部9の底面から押し出され、これら調整用ビス15a,15bの位置での本体凹入部9の底面と調整用羽根板3との間の隙間が大きくなり、調整用羽根板3は、本体凹入部9の支軸4のある側の側縁との当接部を支点にして、図2に於いて反時計方向に揺動し、支軸4の位置が開閉扉40に接近する方向(左方)に移動するので、開閉扉40が図2に於いて側枠42に近づく方向(右方)へ移動することになる。この調整後、固定用皿ビス12a,12bを締結して、調整用羽根板3を取付用部材5(本体6)に固定すれば良い。 【0026】上記構成の調整蝶番に於ける位置調整手段30を、従来のカム方式のものと替える場合は、図3に示すように、取付用部材5の本体6の真円形支承孔18に回転可能に内嵌し得る直径のカム本体50の外側で偏心位置に、調整用羽根板3の縦長受動孔19に丁度嵌合し得る直径の偏心軸部51を突設して成るカム52が使用される。このカム52の偏心軸部51には、その表面側にプラスドライバー先端嵌合用の回転操作用溝53が形成されている。 【0027】上記のカム52は、図8に示すように、そのカム本体50を取付用部材5の本体6の真円形支承孔18に内嵌すると共に、偏心軸部51を調整用羽根板3の縦長受動孔19に嵌合させるように、取付用部材5に組み込む。なお、図8に示すように、カム本体50の裏面側に、当該カム本体50と同心状に、前記真円形支承孔19の底部に設けられた小径貫通軸孔21に回転可能に内嵌する小径軸部54を突設しておくことができる。 【0028】上記カム52を利用したカム方式の調整蝶番によれば、先に説明した歯車方式の位置調整手段30と同様に、固定用皿ビス12a,12bを弛めた状態で、カム52の偏心軸部51をドライバーで正逆回転操作することにより、取付用部材5の本体6の真円形支承孔19内で自転するカム本体50に対し偏心軸部51が公転し、この偏心軸部51の公転運動の内、図8の前後方向(F方向又はR方向)の成分のみが縦長受動孔19を介して調整用羽根板3に伝達され、取付用部材5の本体6に対し調整用羽根板3が前後方向に移動することになる。この前後方向の位置調整後に固定用皿ビス12a,12bを締結すれば良い。 【0029】図8Aは、カム52の偏心軸部51が前後方向移動範囲の略中央位置にある状態を示し、図8Bは、偏心軸部51がカム本体50に対し後方(R方向)に最大量公転移動して、取付用部材5(本体6)に対し調整用羽根板3が後方(R方向)に最大限引き込まれた状態を示し、図8Cは、偏心軸部51がカム本体50に対し前方(F方向)に最大量公転移動して、取付用部材5(本体6)に対し調整用羽根板3が前方(R方向)に最大限押し出された状態を示している。 【0030】なお、先の歯車方式の位置調整手段30に於いて、取付用部材5の本体6の真円形支承孔18に対する固定内嵌部材31の固定方法は、先の実施形態に於ける突条38を利用した圧入固定方法に限定されない。例えば、突条38を設けないで、真円形支承孔18に内嵌させた固定内嵌部材31と真円形支承孔18の周辺部との間の境界部分をかしめる方法でも良いし、図9に示すように、固定内嵌部材31の周辺から突起31aを突設し、前記取付用部材5の本体6の真円形支承孔18には、前記突起31aが嵌合する凹部18aを連設し、当該凹部18aと突起31aとが嵌合するように前記真円形支承孔18に固定内嵌部材31を内嵌固定する方法でも良い。 【0031】上記実施形態では、主たる部品を偏心カム方式と歯車方式とに兼用できるように構成したが、歯車方式専用に構成するときは、図10に示すように、取付用部材5側(合成樹脂製本体6)に設けられる支承孔18は真円形に限定されない。例えば、ラックギヤ部34を備えた固定内嵌部材31を例えば矩形状とし、前記支承孔18は、矩形状の固定内嵌部材31を相対回転不能に嵌合させることのできる矩形状に構成することができる。勿論この場合は、羽根板3に設けられる前記受動孔19も縦長とする必要はなく、駆動用軸体32と同心状で当該駆動用軸体32が相対回転可能に嵌合する真円形の受動孔19であれば良い。 【0032】 【発明の効果】以上のように実施し得る本発明によれば、一方の羽根板(調整用羽根板)が取り付けられる取付用部材側の支承孔にラックギヤ部を備えた固定内嵌部材を内嵌固定するだけで、当該取付用部材側にラックギヤ部を構成することができ、当該ラックギヤ部に咬合する歯車部を内端に備えた駆動用軸体を前記一方の羽根板(調整用羽根板)の受動孔に嵌合させるだけで歯車方式の調整蝶番を組み立てることができ、歯車方式の調整蝶番の構造が簡単になり、安価に実施することができる。 【0033】特に、請求項2に記載の構成によれば、一方の羽根板(調整用羽根板)が取り付けられる取付用部材側の真円形支承孔にカム本体が内嵌すると共に、当該カム本体の偏心位置に突設された偏心軸部が、前記調整用羽根板に設けられた縦長受動孔に嵌合する、従来のカム方式の調整蝶番の前記取付用部材側の真円形支承孔と前記調整用羽根板側の縦長受動孔とをそのまま利用して、固定内嵌部材を前記真円形支承孔に内嵌して適当な方法で固定するだけで、位置調整を直線的に軽く円滑に行わせることができる歯車方式の位置調整手段を備えた調整蝶番を簡単に構成することができる。 【0034】換言すれば、カム本体と偏心軸部とから成るカムと、ラックギヤ部を備えた固定内嵌部材と歯車部を備えた駆動用軸体とから成る歯車ユニットとを予め準備しておくことにより、他の主要部材、即ち、羽根板や取付用部材等はそのままで、カム方式の調整蝶番と歯車方式の調整蝶番の何れでも簡単に構成することができるばかりでなく、従来のカム方式の調整蝶番を歯車方式の調整蝶番に作り替えることも、極めて簡単容易に行える。 【0035】請求項2に記載の構成を採用する場合、請求項3に記載の構成によれば、カム方式の調整蝶番に於ける取付用部材側に特別な改造を施すことなく、取付用部材側の真円形支承孔に対する固定内嵌部材の内嵌固定が簡単に行える。更に、請求項4に記載の構成によれば、取付用部材側の真円形支承孔に対する固定内嵌部材の固定強度を大きくすることができると共に、当該固定内嵌部材のラックギヤ部の方向を正確且つ容易に位置調整方向に固定することができる。 【0036】又、請求項5に記載の構成によれば、取付用部材に対し羽根板が調整行程限に達しているにもかかわらず、駆動用軸体を強く回転操作した結果、固定内嵌部材が自転して、所期の調整作用が行えなくなるような不都合を解消することができ、歯車方式専用の調整蝶番として効果的に活用することができる。 【0037】更に、請求項6に記載の構成によれば、ラックギヤ部を備えた固定内嵌部材と歯車部を備えた駆動用軸体とから成る歯車ユニットの組み立てが簡単に行える。又、請求項7に記載の構成によれば、合成樹脂製本体により支承孔等を含む全体の形状(構造)を容易に成形することができ、しかも、金属製座板のねじ孔により羽根板の取付強度を十分に高めることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】592166126 【氏名又は名称】株式会社中尾製作所
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| 【出願日】 |
平成12年4月7日(2000.4.7) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−271549(P2001−271549A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月5日(2001.10.5) |
| 【出願番号】 |
特願2000−105818(P2000−105818) |
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