| 【発明の名称】 |
防水用ゲート |
| 【発明者】 |
【氏名】岡本 弘司
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| 【要約】 |
【課題】倒伏状態にある防水扉の基端部とピットの壁面との間に、スキマが生じないようなヒンジ部を採用した防水用ゲートを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、床面4のピット5内に、防水扉6を回転自在に支持するヒンジ部36が配設され、防水扉6が、常時は倒伏されてピット5を覆う一方、非常時はピット5内に収容された押上げ手段10により起立されて通路2の少なくとも下部領域を閉鎖するよう構成されており、ヒンジ部36が、ピット5に第一部位40aにて枢支され且つ防水扉6に第二部位40bにて枢支されるリンクプレート40を備え、防水扉6が、倒伏状態から所定角度に傾斜するまでは、第二部位40bを中心として回転する一方、所定角度の傾斜状態から起立するまでは、リンクプレート40と共に第一部位40aを中心として回転する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 床面(4)に凹設されたピット(5)内に、防水扉(6)を回転自在に支持するヒンジ部(36)が配設され、該防水扉(6)が、常時は倒伏されてピット(5)を覆う一方、非常時はピット(5)内に収容された押上げ手段(10)により起立されて通路(2)の少なくとも下部領域を閉鎖するよう構成された防水用ゲートにおいて、前記ヒンジ部(36)が、ピット(5)に第一部位(40a)にて枢支され且つ防水扉(6)に第二部位(40b)にて枢支されるリンクプレート(40)を備え、前記防水扉(6)が、倒伏状態から所定角度に傾斜するまでは、第二部位(40b)を中心として回転する一方、所定角度の傾斜状態から起立するまでは、リンクプレート(40)と共に第一部位(40a)を中心として回転するよう構成されたことを特徴とする防水用ゲート。 【請求項2】 前記防水扉(6)又は前記リンクプレート(40)の何れか一方に係合部(8)が形成されると共に、何れか他方に被係合部(42)が形成され、係合部(8)と被係合部(42)との係合によって、第二部位(40b)を中心とした防水扉(6)の回転が規制される請求項1記載の防水用ゲート。 【請求項3】 前記防水扉(6)が第二部位(40b)を中心として回転する間、リンクプレート(40)の回転を規制する固定手段が設けられてなる請求項1又は2記載の防水用ゲート。 【請求項4】 床面(4)に凹設されたピット(5)内に、防水扉(6)を回転自在に支持するヒンジ部(36)が配設され、該防水扉(6)が、常時は倒伏されてピット(5)を覆う一方、非常時はピット(5)内に収容された押上げ手段(10)により起立されて通路(2)の少なくとも下部領域を閉鎖するよう構成された防水用ゲートにおいて、前記ヒンジ部(36)が、防水扉(6)に第一部位(59a)にて枢支される上部リンク(59)と、該上部リンク(59)の中間部位(59c)に第一部位(60a)にて枢支され且つピット(5)に第二部位(60b)にて枢支される下部リンク(60)と、前記上部リンク(59)の第二部位(59b)をスライド自在に支持するガイド体(62)とを備え、前記防水扉(6)が、倒伏状態から所定角度に傾斜するまでは、上部リンク(59)の第一部位(59a)を中心として回転する一方、所定角度の傾斜状態から起立するまでは、上部リンク(59)及び下部リンク(60)と共に該下部リンク(60)の第二部位(60b)を中心として回転するよう構成されたことを特徴とする防水用ゲート。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、建物内や地下施設が雨水等により浸水するのを防止すべく、該建物や地下施設への出入口に設置される防水用ゲートに関する。 【0002】 【従来の技術】都市部においては、その保水能力の低さにより、集中豪雨や大型の台風による建物内や地下施設への浸水が頻発し、多くの資産被害が生じている。このため、従来より、建物や地下施設への出入口に防水用ゲートを設置するという施策が講じられている。 【0003】従来の防水用ゲートとしては、例えば実公平1−44704号公報のものが公知である。この防水用ゲートは、図7に示す如く、床面70に埋設されたピット72に、防水扉73を押上げ・起立させるための伸縮ロッド75を備えた押上げ手段74を略水平に配置してその押上げ手段74の基端を水平な枢軸77に枢着し、さらに、リンク78を伸縮ロッド75の先端に設けると共に、該リンク78と当接可能な傾斜案内部79を伸縮ロッド75の先方位置に設けた構成となっている。 【0004】また、前記防水扉73は、その一端側がリンクヒンジ80によってピット72に支持されており、モータ81を回転させて伸縮ロッド75を伸長させることで、伸縮ロッド75の先端が傾斜案内部79によって斜上向きに案内され、常時はピット72を覆って床面70と略面一な防水扉73が、ヒンジ部としてのリンクヒンジ80を中心として回転しながら垂直方向に起立するようになっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の防水用ゲートに使用されるリンクヒンジ80にあっては、構造上、防水扉73の基端部73aとピット72の壁面72aとの間に大きなスキマが生じ、また、このスキマは、リンクヒンジ80の据付精度、機械精度によって助長されるものであるため、このスキマに足が取られて通行人が転倒しないよう、例えば補助デッキや目隠し板等を設ける必要があった。 【0006】そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、倒伏状態にある防水扉の基端部とピットの壁面との間に、スキマが生じないようなヒンジ部を採用した防水用ゲートを提供することを課題とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明に係る防水用ゲートは、床面4に凹設されたピット5内に、防水扉6を回転自在に支持するヒンジ部36が配設され、該防水扉6が、常時は倒伏されてピット5を覆う一方、非常時はピット5内に収容された押上げ手段10により起立されて通路2の少なくとも下部領域を閉鎖するよう構成された防水用ゲートにおいて、前記ヒンジ部36が、ピット5に第一部位40aにて枢支され且つ防水扉6に第二部位40bにて枢支されるリンクプレート40を備え、前記防水扉6が、倒伏状態から所定角度に傾斜するまでは、第二部位40bを中心として回転する一方、所定角度の傾斜状態から起立するまでは、リンクプレート40と共に第一部位40aを中心として回転するよう構成されたことを特徴とする。 【0008】上記構成からなる防水用ゲートによれば、防水扉6が、倒伏状態から所定角度に傾斜するまで(第一工程)は、第二部位40bを中心として回転し、所定角度の傾斜状態から起立するまで(第二工程)は、リンクプレート40と共に第一部位40aを中心として回転するようになっている。防水扉6の倒伏状態にあっては、第二部位40bと防水扉6の基端部とが略水平な位置関係にあるため、第一工程の初期段階においては、防水扉6の基端部が下方向に移動するようにして防水扉6が回転する。従って、防水扉6の基端部とピット5の壁面とを近接させた場合でも、防水扉6の基端部とピット5とが干渉することは無い。 【0009】また、本発明に係る防水用ゲートは、請求項2記載の如く、前記防水扉6又は前記リンクプレート40の何れか一方に係合部8が形成されると共に、何れか他方に被係合部42が形成され、係合部8と被係合部42との係合によって、第二部位40bを中心とした防水扉6の回転が規制される構成を採用可能である。 【0010】従って、かかる場合、第二部位40bを中心として回転する防水扉6が所定角度になった時、係合部8と被係合部42とが係合し、第二部位40bを中心とした防水扉6の回転が規制される。しかる後は、第二部位40aを中心とした回転に移行するのである。 【0011】さらに、本発明に係る防水用ゲートは、請求項3記載の如く、前記防水扉6が第二部位40bを中心として回転する間、リンクプレート40の回転を規制する固定手段が設けられてなる構成を採用することが望ましい。 【0012】これによれば、第一工程において、防水扉6とリンクプレート40がそれぞれバラバラに回転するようなことは無くなる。即ち、防水扉6が第二部位40bを中心として回転する間は、固定手段がリンクプレート40の回転を規制し、防水扉6が第一部位40aを中心として回転する間は、固定手段によるリンクプレート40の回転が解除される。 【0013】また、本発明に係る防水用ゲートは、請求項4記載の如く、床面4に凹設されたピット5内に、防水扉6を回転自在に支持するヒンジ部36が配設され、該防水扉6が、常時は倒伏されてピット5を覆う一方、非常時はピット5内に収容された押上げ手段10により起立されて通路2の少なくとも下部領域を閉鎖するよう構成された防水用ゲートにおいて、前記ヒンジ部36が、防水扉6に第一部位59aにて枢支される上部リンク59と、該上部リンク59の中間部位59cに第一部位60aにて枢支され且つピット5側に第二部位60bにて枢支される下部リンク60と、前記上部リンク59の第二部位59bをスライド自在に支持するガイド体62とを備え、前記防水扉6が、倒伏状態から所定角度に傾斜するまでは、上部リンク59の第一部位59aを中心として回転する一方、所定角度の傾斜状態から起立するまでは、上部リンク59及び下部リンク60と共に該下部リンク60の第二部位60bを中心として回転するよう構成されたことを特徴とする。 【0014】上記構成からなる防水用ゲートによれば、防水扉6が、倒伏状態から所定角度に傾斜するまで(第一工程)は、上部リンク59の第一部位59bを中心として回転し、所定角度の傾斜状態から起立状態まで(第二工程)は、上部リンク59及び下部リンク60と共に該下部リンク60の第二部位60bを中心として回転するようになっている。防水扉6の倒伏状態にあっては、上部リンク59の第一部位59aと防水扉6の基端部とが略水平な位置関係にあるため、第一工程の初期段階においては、防水扉6の基端部が下方向に移動するようにして防水扉6が回転する。従って、防水扉6の基端部とピット5の壁面とを近接させた場合でも、防水扉6の基端部とピット5とが干渉するようなことは無くなるのである。また、第二工程においては、上部リンク59は、その第二部位59bがガイド体62上をスライドしつつ、下部リンク60の第二部位60bを中心として回転するものである。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。 【0016】本実施形態に係る防水用ゲートは、図1に示す如く、ヒンジ部36に回転自在に支持された防水扉6を押上げ装置10により起立させて、出入口1の通路2の両側に立設された柱状の当板3に押し当てることで、通路2の下部領域を閉鎖し、雨水等の通路2内への侵入を規制するものである。 【0017】前記押上げ装置10は、図2にも示す如く、軸周りに回転可能なネジ軸体としてのボールネジ14を備えたアクチュエータ11と、防水扉6を屈伸動作によって起立位置・倒伏位置に回転させるリンク系30とを主要構成としている。 【0018】前記アクチュエータ11の本体12には、原動軸体としてのシャフト(図示しない)の一部及びボールネジ14の基端側が、軸心を互いに直交させて挿入されている。そして、シャフトの一部及びボールネジ14の基端側のそれぞれには、互いに噛合する歯車(図示しない)が固着されており、シャフト及びボールネジ14は、互いに直交する回転軸をもって協働可能になっている。 【0019】また、前記シャフトの基端側には、カップリング15aが固着されており、このカップリング15aがモータ16の駆動軸16aに固着されたカップリング15bと係合していることで、モータ16の駆動軸16aが回転すると、シャフト、さらにはボールネジ14が回転するようになっている。 【0020】さらに、前記本体12は、床面4に掘られたピット5の底面5aに固着されたブラケット18によって回転自在に支持されており、ボールネジ14は、基端側を支点として垂直面に沿って回転可能になっている。尚、この本体12の回転軸は、シャフト及びモータ16の駆動軸16aと同軸にして設けられているため、モータ16がピット5の底面5aに固着されていても、本体12の回転が阻止されることはない。 【0021】また、前記本体12の先端には、測方に伸びる第一プレート体20が固着され、一方、ボールネジ14の先端には、第一プレート体20と対向するように第二プレート体21が挿通されている。そして、一対のプレート体20,21は、ボールネジ14と平行に配されたガイドシャフト22によって固定されている。 【0022】前記リンク系30は、防水扉6の裏面及びピット5の底面5aに枢支され、該リンク系30が伸長すれば、防水扉6が起立する方向に回転し、リンク系30が屈曲すれば、防水扉6が倒伏する方向に回転するようになっている。 【0023】即ち、前記リンク系30は、防水扉6の裏面(本実施形態においては、防水扉6の中央部)に一端側31aが枢支される第一リンク31と、該第一リンク31の他端側31bに一端側32aが枢支され且つピット5の底面5aに固着されたブラケット33に他端側32bが枢支される第二リンク32とからなる。 【0024】本実施形態では、第一リンク31及び第二リンク32は、真っ直ぐな帯板状であって、お互い略同一長さに形成され、また、第一リンク31及び第二リンク32は、ボールネジ14を挟んで左右位置に二対設けられて、ボールネジ14の回転面と平行な垂直面に沿って屈伸するようになっている。 【0025】また、前記ボールネジ14には、該ボールネジ14の回転に伴って軸長方向に移動する可動体23が装着されている。該可動体23は、ボールネジ14に螺合されるナット24と、該ナット24を保持するホルダー25とからなり、この二つ24,25が互いに平行な一対の第二リンク32,32に挟まれた格好となっている。そして、ホルダー25の両側面に、第二リンク32の途中位置(一端側32aと他端側32bとの間の位置、本実施形態においては、第二リンク32の中央部)に挿通された二本のピン26,26の先端部分が挿入されることで、該ホルダー25は、第二リンク32,32に回転自在に支持される。 【0026】さらに、前記二本のピン26,26のうち、ガイドシャフト22側のピン26bは、もう一方の先端部分がガイドシャフト22に外挿されたガイド体28の側面に挿入されている。従って、可動体23とガイド体28とは、ピン26bを中心として相対的に回転することができるが、ボールネジ14の軸長方向における相対的な移動は規制されるようになっている。 【0027】また、前記ヒンジ部36は、図1又は図3(イ)に示す如く、ピット5の底面5a上に固着されるベース37と、該ベース37から立設されるブラケット38と、該ブラケット38にピン39を介して第一部位40a(本実施形態においては、リンクプレート40の一端側)が回転自在に支持されるリンクプレート40と、ベース37から立設され、リンクプレート40と当接可能なストッパー45と、リンクプレート40の回転を規制する固定機構48と、リンクプレート40及びストッパー45を連結する伸縮自在なダンパー57とからなる。 【0028】また、前記リンクプレート40の第二部位40b(本実施形態においては、リンクプレート40の他端側)には、円弧状の切欠部41が形成されており、この切欠部41に防水扉6の端部に設けられた円柱状の被支持体7が挿入されている。従って、防水扉6は、被支持体7を中心として回転可能となっている。尚、リンクプレート40がストッパー45に当接した状態において、切欠部41(リンクプレート40の第二部位)は、ピン39の中心(リンクプレート40の第一部位)を通る鉛直線よりストッパー45側にずれた位置に形成されている。 【0029】また、前記防水扉6の端部であって、被支持体7の近傍には、円柱状の係合体(係合部)8が設けられる一方、リンクプレート40には、その一端側40aと他端側40bとの間に、防水扉6の回転に伴って回転移動する係合体8を挿入可能な挿入溝(被係合部)42が形成されている。尚、この挿入溝42は、防水扉6が所定角度(約40〜60度の範囲内)傾斜した状態で、係合体8と挿入溝42の底部と係合するような深さに形成されている。 【0030】前記固定機構48は、本実施形態の場合、リンクプレート40の下縁に形成された円弧状の切欠部43にピン体54を係入させておくことで、リンクプレート40の回転を規制するものである。即ち、該固定機構48は、リンクプレート40の下方位置に略水平に配された棒状のネジ体50と、該ネジ体50に螺着されるナット等の止着体51と、ネジ体50に挿通されるスライド体52とを備え、止着体51及びスライド体52に、それぞれリンク片53の一端側が枢支されると共に、二つのリンク片53,53の他端側が互いに枢支され、さらに、ピン体54がリンク片53,53の他端側に枢支される構成となっている。 【0031】しかも、前記ネジ体50には、スライド体52を止着体51側に付勢するためのコイルバネからなる弾性体56が介装されている。さすれば、弾性体56によってスライド体52が止着体51側に押圧され、スライド体52と止着体51の間隔が狭められることで、二つのリンク片53,53が屈曲して、ピン体54がネジ体50の軸心から離間(リンクプレート40に接近)する方向に移動するように作用する。従って、ピン体54は、弾性体56の弾性復元力によって常時リンクプレート40側に付勢された状態となって、リンクプレート40の切欠部43への係入状態が維持されるため、所定の力を加えない限り、リンクプレート40は、ピン体54との係合によって回転が規制されている。 【0032】本実施形態に係る防水用ゲートは、以上の構成からなるたり、次に、この防水用ゲートにおける防水扉6の作動態様について説明する。 【0033】まず、図1及び図3(イ)に示す如く、防水扉6が倒伏状態にある時、リンクプレート40は、ストッパー45に当接しており、防水扉6の倒伏方向への回転が規制されている。かかる状態で、リンクプレート40に形成された切欠部43には、ピン体54が係入しており、リンクプレート40は、防水扉6の起立方向への回転も規制されている。従って、リンクプレート40は、全く回転できない状態に固定されている。 【0034】かかる状態において、アクチュエータ11が作動して、ボールネジ14が回転すれば、これに伴い、可動体23はボールネジ14の先端側に向けて移動し、この可動体23の移動によって、リンク系30は起き上がりながら次第に伸長していく。そして、リンク系30が次第に伸長していくことで、防水扉6は、被支持体7(リンクプレート40の第二部位40b)を中心として起立方向に回転していくこととなる。 【0035】次に、回転による防水扉6の傾斜角が大きくなると、図4及び図3(ロ)に示す如く、防水扉6の係合体8がリンクプレート40の挿入溝42の底部と係合して、第一部位を中心とした防水扉6の回転が規制される。従って、しかる後は、防水扉6は、リンクプレート40と共にピン39(リンクプレート40の第二部位40a)を中心として回転するようになる。 【0036】この時、リンクプレート40も回転することで、ピン体54は、リンクプレート40の切欠部43から外れ、さらに、リンクプレート40の外周との当接によって下方に押圧される。さすれば、リンク片53,53が伸長され、スライド体52は、弾性体56を押し縮めながら止着体51から離間する方向に移動することとなる。即ち、リンクプレート40に所定の力が加わった場合、ピン体54は、その付勢力に抗してリンクプレート40の切欠部43から外れるようになっているため、該リンクプレート40は、防水扉6の起立方向への回転が許容されるのである。 【0037】そして、さらに、ボールネジ14が回転して、リンク系30が起き上がりながら伸長していった結果、図5及び図3(ハ)に示す如く、防水扉6が起立して、当板9に押し付けられる。この時、当板3に貼着された水密ゴム9,…が防水扉6の表面に密着することとなるため、止水時における水密性が得られ、漏水を好適に防止することができる。 【0038】尚、防水扉6が倒伏状態に復帰する際には、まず、ダンパー57に働く収縮方向への付勢力により、防水扉6及びリンクプレート40がピン39を中心として一体的に回転する。そして、リンクプレート40がストッパー45と当接した後は、リンクプレート40の回転が規制されるため、防水扉6が被支持体7を中心として単独で回転するようになっている。 【0039】以上のように、本実施形態に係る防水用ゲートは、ボールネジ14とこれに螺合するナット24との相対位置変化によって防水扉6を作動させる機構であるため、ボールネジ14に対するナット24の位置に関わらず、安定した押上げ力が得られ、且つ、剛性低下の心配もない。従って、防水扉6の重量制限を受けることなく、大型の防水用ゲートにも採用することができる。 【0040】また、ボールネジ14に対するナット24の位置は、該ボールネジ1 4の回転量をもって制御(把握)することができるため、防水扉6を倒伏位置及び起立位置間の任意の位置に好適に位置決めすることができる。 【0041】尚、本発明に係る防水用ゲートは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて種々の変更が可能である。 【0042】例えば、上記実施形態において、リンク系30は、防水扉6の裏面に一端側31aが枢支される第一リンク31と、該第一リンク31の他端側31bに一端側32aが枢支され且つピット5の内面に他端側32bが枢支される第二リンク32とからなるが、一端側31a,32a、及び他端側31b,32bの概念は、リンク31,32の最端部位にのみ限定されるものではない。 【0043】また、上記実施形態において、可動体23は、第二リンク32の一端側32aと他端側32bの間で支持されているが、これも限定されるものではなく、例えば、第一リンク31と第二リンク32との枢支部位や、第一リンク31にて可動体23を支持するものであってもよい。 【0044】さらに、上記実施形態において、軸体としてのボールネジ14は、その軸心を防水扉6の回転軸と直交させるように配置しているが、斜めの場合や平行な場合も考えられ、それに応じてリンク系30の形状、配置等が決定される。 【0045】そして、アクチュエータ11をブラケット33とヒンジ部36との間に配し、リンク系30を引き起こして防水扉6を起立させるようにしてもよい。 【0046】また、軸体と可動体の組合せは、ボールネジ14とナット24にのみ限定されず、要は、軸体の回転によって可動体が軸長方向を移動する構成であれば、本発明の意図するところである。 【0047】さらに、上記実施形態においては、モータ16の駆動軸16aとボールネジ14とを直交させた配置にしているが、本発明においては、モータ16の駆動軸16aとボールネジ14とを同軸もしくは平行にした配置であってもよい。 【0048】また、モータは、電動モータや油圧モータ等が採用可能であるが、例えば、本体12から臨出させた軸17(図2参照)、モータ16の駆動軸16a、あるいはボールネジ14に噛合する減速機等を手動で回転させることで、ボールネジ14を回転させるようにしてもよい。 【0049】さらに、上記実施形態においては、アクチュエータ11のブラケット18、リンク系30のブラケット33、ヒンジ部36のブラケット38をピット5の底面5aに固着するようにしたが、本発明は、これに限定されず、ピット5の壁面に固着するようにしてもよい。 【0050】また、本発明に係る防水用ゲートの作動方法としては、スイッチを設けてマニュアル的に作動させるもののほか、水量を検知して自動的に作動させるものであってもよい。 【0051】さらに、本発明に係るヒンジ部36は、上記実施形態に限定されず、例えば図6に示すものも採用可能である。即ち、図6(イ)のヒンジ部36は、上記実施形態のピン体54によりリンクプレート40の回転を規制するという構成の代わりに、防水扉6に円柱状のガイド体7aを設ける一方、ストッパー45にガイド体7aを挿入可能なガイド溝46を設けた構成である。このガイド溝46の側縁46aは、回転に伴うガイド体7の移動軌跡と略同心円状に形成されているため、防水蓋6が所定角度に傾斜するまで、ガイド体7aとガイド溝46の側縁46aとの当接状態は維持され、リンクプレート40の回転が規制されるのである。 【0052】図6(ロ)のヒンジ部36は、リンクプレート40の回転を規制する構成として、ダンパー57を採用したものである。このダンパー57は、防水扉6が回転して係合体8と挿入溝42の底部とが係合した後、押上げ装置10の付勢によって伸長するように調整されている。 【0053】また、上記実施形態、及び図6(イ)、図6(ロ)のヒンジ部36は、何れも第二部位40bでの回転が防水扉6の係合体8と挿入溝42の底部との係合によって規制された後、第一部位40aを中心として回転する構成を採用しているが、図6(ハ)のヒンジ部36は、くの字状の上部リンク59の一端側(第一部位)59aを防水扉6の裏面に枢支し、該上部リンク59の屈曲位置(中間部位)59cに、下部リンク60の一端側(第一部位)60aを枢支し、下部リンク60の他端側(第二部位)60bをベース61に枢支し、さらに、ベース61に固着立設されたガイド体62に形成された直線状のガイド溝62aに、上部リンク59の他端側(第二部位)59bのピン63を挿入した構成となっている。この構成により、防水扉6は、まず、上部リンク59の一端側(第一部位)59aを中心として回転し、しかる後、所定の傾斜角になると、重心の変化により、上部リンク59及び下部リンク60と共に下部リンク59の他端側(第二部位)60bを中心として回転するようになっている。 【0054】尚、図3に示すベース37及びブラケット38、図6(ハ)に示すベース61は、本発明においては、ピット5の概念に含まれるものである。 【0055】 【発明の効果】以上の如く、本発明に係る防水用ゲートは、請求項1記載の如く、防水扉が、倒伏状態から所定角度に傾斜するまでは、リンクプレートの第二部位を中心として回転し、所定角度の傾斜状態から起立状態までは、リンクプレートと共に該リンクプレートの第一部位を中心として回転する構成であり、また、請求項4記載の如く、防水扉が、倒伏状態から所定角度に傾斜するまでは、上部リンクの第一部位を中心として回転し、所定角度の傾斜状態から起立状態までは、上部リンク及び下部リンクと共に該下部リンクの第二部位を中心として回転する構成であり、防水扉の回転初期段階においては、防水扉の基端部が下方向に移動するようにして該防水扉が回転するものであるため、防水扉の基端部とピットの壁面とを近接させた場合でも、防水扉の基端部とピットとが干渉するようなことは無くなる。従って、従来の防水用ゲートのように、防水扉の基端部とピットの壁面との間に生じた大きなスキマに足が取られて通行人が転倒しないようにするための、例えば補助デッキや目隠し板等を設ける必要が無い。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000241290 【氏名又は名称】豊国工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月8日(2000.3.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074332 【弁理士】 【氏名又は名称】藤本 昇 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−254563(P2001−254563A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月21日(2001.9.21) |
| 【出願番号】 |
特願2000−63808(P2000−63808) |
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