トップ :: E 固定構造物 :: E05 錠;鍵;窓または戸の付属品;金庫




【発明の名称】 冷蔵庫等におけるスライド扉の脱輪防止装置
【発明者】 【氏名】黒田 義憲

【要約】 【課題】冷蔵庫等のスライド扉の脱輪を確実に防止する。スライド扉の開閉の際、抵抗が非常に小さく、扉の開閉を軽く行なう。レールおよび脱輪防止用ローラの磨耗を大幅に軽減する。耐久性を増大する。小型あるいは軽量のスライド扉にも対応する。幅狭品である縦長スライド扉の製作を可能とする。把手の扉下部への取付けを可能とする。

【解決手段】スライド扉の脱輪防止装置は、冷蔵庫1 等の戸車走行用レール3の外側面に、凸条7 がレール3 の全長にわたって設けられている。スライド扉10の各扉吊り具11の内側面に、凸条7 の下方近くに位置して戸車12の浮上がり時に該凸条7 の下面に当たる脱輪防止用ローラ15が取り付けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷蔵庫等におけるスライド扉の戸車走行用レールの外側面に凸条がレールの全長にわたって設けられ、スライド扉の戸車付き扉吊り具の内側面に、凸条の下方近くに位置して戸車の浮上がり時に該凸条の下面に当たる脱輪防止用ローラが取り付けられている、冷蔵庫等におけるスライド扉の脱輪防止装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば冷蔵庫、冷凍庫、保管庫、あるいは保冷庫等(以下、冷蔵庫等という)におけるスライド扉の脱輪防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷蔵庫等においてスライド扉をスライドさせる方法として、レール上に戸車を載せ、その戸車に扉を吊り込む方法が多くとられてきた。そして、この場合には、スライド扉の脱輪防止手段として、扉の自重により、戸車がレールから外れないようにするか、またはスライド扉の戸車を具備する扉吊り具の内側面に、戸車の浮上がりを防止する樹脂製または金属製の横長直方体形状を有する角形ブロックが取り付けられ、これに対して、レールの外側面に角形ブロックの上方近くに位置するように外方凸条が設けられて、スライド扉の開閉の際に、角形ブロックがレール側の外方凸条の下面に沿うように移動することにより、脱輪防止が図られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のスライド扉の脱輪防止手段では、前者の場合には、小型の扉や軽量の扉に対応することが難しいという問題があった。また、後者の場合には、角形ブロックがレール側の外方凸条の下面にいわゆる面接触することにより、角形ブロックが磨耗し、脱輪しやすくなるし、またスライド扉の開閉の際の抵抗が非常に大きくなり、扉の開閉操作が重く、このため無理(乱暴)な開閉が行なわれやすく、扉吊り具や角形ブロックに損傷が生じて、耐久性が劣るとともに、ひどい場合には、レール側の外方凸条が削れてしまい、脱輪しやすくなるという問題があった。また従来は、角形ブロックがレール側の外方凸条の下面に面接触すると、スライド扉の開閉の抵抗が大きいので、縦長形状を有するスライド扉は従来技術では製作の範囲外となっており、例えば左右両開きスライド扉の幅狭品の製作に対応することができず、また把手の扉下部への取付けができないという問題があった。
【0004】この発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、スライド扉の扉吊り具に脱輪防止のためにローラを取り付けることにより、スライド扉の脱輪を確実に防止することができ、しかもレール側凸条と脱輪防止用ローラとの接触抵抗が非常に小さく、スライド扉の開閉をスムーズに軽く行なうことができて、レール側凸条および脱輪防止用ローラの磨耗を大幅に軽減することができ、耐久性にすぐれており、小型あるいは軽量のスライド扉にも対応することができるとともに、幅狭品である縦長スライド扉の製作が可能であるし、把手の扉下部への取付けも可能である、冷蔵庫等におけるスライド扉の脱輪防止装置を提供しようとするにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、この発明による冷蔵庫等におけるスライド扉の脱輪防止装置は、スライド扉の戸車走行用レールの外側面に凸条がレールの全長にわたって設けられ、スライド扉の戸車付き扉吊り具の内側面に、凸条の下方近くに位置して戸車の浮上がり時に該凸条の下面に当たる脱輪防止用ローラが取り付けられていることを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0007】なお、実施形態は、この発明をスライド扉が右方片開きである冷蔵庫に適用した場合を示すものである。
【0008】この明細書において、左右は、図2を基準とし、左とは図2の図面紙葉の表側、右とは同裏側をいうものとする。また内とは冷蔵庫の内側、外とは同外側をいうものとする。
【0009】この発明の第1実施形態を示す図1〜図4を参照すると、冷蔵庫(1) の庫壁の外面に、庫口(2) の上方を通過して右側方にのびるアルミニウム中空押出形材製の戸車走行用レール(3) が所要数のL形ブラケット(4) により取り付けられている。スライド扉(10)は、いわゆる右方片開きであり、スライド扉(10)の上壁上面に左右一対の扉吊り具(11)(11)が取り付けられ、各扉吊り具(11)の上端寄り部分に戸車(12)が枢軸(14)によって片持ち状にかつレール(3) 側に突出するように取り付けられていて、これらの戸車付き扉吊り具(11)(11)を介してスライド扉(10)がレール(3) にスライド自在に吊り下げられている。なお、この実施形態では、レール(3) は幅広で、戸車案内用凸条(5) が最も外側に、これの内側に2つのナット嵌込み用内部拡大溝(6)(6)がそれぞれレール(3) の長手方向に設けられている。
【0010】この発明によるスライド扉(10)の脱輪防止装置においては、戸車走行用レール(3) の外側面に、凸条(7) がレール(3) の全長にわたって設けられている。そして、スライド扉(10)の各扉吊り具(11)の内側面に、凸条(7) の下方近くに位置して戸車(12)の浮上がり時に該凸条(7) の下面に当たる脱輪防止用ローラ(15)が取り付けられている。この脱輪防止用ローラ(15)の枢軸(17)は、軸受部材(16)により片持ち状に支持されており、軸受部材(16)は一対のねじ(18)によって扉吊り具(11)の内側面に戸車(12)の下側近くに位置するように取り付けられている。
【0011】上記スライド扉(10)の脱輪防止装置によれば、冷蔵庫(1) のスライド扉(10)がレール(3) 上を移動するさい、レール(3) 上を走行する戸車(12)の浮上がり時に、各扉吊り具(11)の内側面に設けられた脱輪防止用ローラ(15)が凸条(7) の下面に当たる結果、戸車(12)の浮上がりを阻止することができ、これによってスライド扉(10)の脱輪を確実に防止することができる。またこのとき、脱輪防止用ローラ(15)は凸条(7) 下面といわゆる線接触するとともに、脱輪防止用ローラ(15)は凸条(7) 下面との摩擦接触により回転させられるため、戸車(12)の浮上がり時に脱輪防止用ローラ(15)が凸条(7) の下面に当たる際の力が、レール(3) の凸条(7) の長手方向に変換されることになり、従って、接触抵抗が非常に小さく、スライド扉(10)の開閉操作を小さい力でスムーズに軽く行なうことができる。またレール(3) 側の凸条(7) および脱輪防止用ローラ(15)の磨耗を大幅に軽減することができ、従って耐久性にすぐれている。また、スライド扉(10)が小型あるいは軽量である場合にも、充分に脱輪防止の作用を果たすことができ、小型あるいは軽量のスライド扉(10)にも対応することができる。
【0012】なおその他、戸車走行用レール(3) のスライド扉開放側の右端部(3a)上には、弾性ストッパ(21)を有するストッパ装置(20)が備えられている。そして図示のものは、ストッパ装置(20)に、先端部に一対の戻止め小ローラ(23)(23)を有する揺動アーム(22)が備えられており、冷蔵庫(1) のスライド扉(10)がレール(3) 上を移動して来て停止する前に、先に戸車(12)の上端部が揺動アーム(22)の小ローラ(23)に当たって、衝撃力が分散され、その後、スライド扉(10)の戸尻側の扉吊り具(11)の右側張出壁部(13)がこのストッパ(21)に当たるため、スライド扉(10)の停止する際の衝撃が緩和されて、扉吊り具(11)の吊元部分への負荷を軽減することができ、またスライド扉(10)の跳ね返り力も小さくなり、戸車(12)の戻止めを確実に果すことができて、スライド扉(10)が庫口(2) 側に戻されることがなく、スライド扉(10)の全開時に、扉(10)を確実に停止状態に保持することができるようになされている。また戸車走行用レール(3) のスライド扉開放側の左端部(3b)上には、弾性ストッパ(21)のみを有するストッパ装置(20)が備えられている(図1参照)。また、冷蔵庫(1) の庫口(2) の外側近くの所定箇所には、スライド扉(10)を庫口(2) 周縁部の三方枠に押し付けて密閉するための扉下端部押付けローラ(8) が配置されている(図2参照)。
【0013】なお、図示は省略したが、この発明によるスライド扉(10)の脱輪防止装置は、冷蔵庫(1) のスライド扉(10)が左方片開きで、いわゆる勝手違いである場合にも全く同様に適用されるものである。
【0014】図5は、この発明の第2実施形態を示すものである。ここで、上記第1実施形態の場合と異なる点は、冷蔵庫(1) のスライド扉(10)(10)が左右両開きであり、かついわゆる幅狭品である縦長形状を有しているとともに、各スライド扉(10)の把手(19)が、扉(10)の高さの中央より下部に取り付けられている点にある。
【0015】この発明によれば、このような縦長形状を有するスライド扉(10)であっても、スライド扉(10)の各扉吊り具(11)に脱輪防止用ローラ(15)が取り付けられているから、レール(3) 上を走行する戸車(12)の浮上がり時に、扉吊り具(11)内側面の脱輪防止用ローラ(15)が凸条(7) の下面に当たって、戸車(12)の浮上がりを阻止することができ、これによってスライド扉(10)の脱輪を確実に防止することができる。しかも脱輪防止用ローラ(15)は凸条(7) 下面といわゆる線接触するとともに、戸車(12)の浮上がり時に脱輪防止用ローラ(15)が凸条(7) の下面に当たる際の力が、レール(3) の凸条(7) の長手方向に変換されるため、接触抵抗が非常に小さく、従って、スライド扉(10)の開閉操作を小さい力でスムーズに軽く行なうことができ、従来技術では製作の範囲外となっていた幅狭品としての縦長形状を有するライド扉(10)の製作が可能であり、また把手(19)の扉(10)下部への取付けも可能である。
【0016】この第2実施形態のその他の点は、上記第1実施形態の場合と同様であるので、図面において同一のものには同一の符号を付した。
【0017】なお、上記実施形態においては、この発明によるスライド扉の脱輪防止装置を、冷蔵庫(1) に適用した場合を示したが、この発明は、その他、冷凍庫、保管庫、あるいは保冷庫等のスライド扉にも、全く同様に適用されるものである。
【0018】
【発明の効果】この発明による冷蔵庫等におけるスライド扉の脱輪防止装置は、上述のように、スライド扉の戸車走行用レールの外側面に凸条がレールの全長にわたって設けられ、スライド扉の戸車付き扉吊り具の内側面に、凸条の下方近くに位置して戸車の浮上がり時に該凸条の下面に当たる脱輪防止用ローラが取り付けられているもので、この発明によれば、スライド扉の扉吊り具に脱輪防止のためにローラを取り付けているから、スライド扉の脱輪を確実に防止することができる。しかも脱輪防止用ローラはレール側の凸条下面といわゆる線接触するとともに、脱輪防止用ローラは凸条下面との摩擦接触により回転させられるため、戸車の浮上がり時に脱輪防止用ローラが凸条の下面に当たる際の力が、レール側凸条の長手方向に変換されることになり、従って、接触抵抗が非常に小さく、スライド扉の開閉操作を小さい力でスムーズに軽く行なうことができる。またレール側凸条および脱輪防止用ローラの磨耗を大幅に軽減することができ、従って耐久性にすぐれている。また、スライド扉が小型あるいは軽量である場合にも、充分に脱輪防止の作用を果たすことができ、小型あるいは軽量のスライド扉にも対応することができる。さらに、幅狭品である縦長形状を有するスライド扉の製作が可能であるし、把手の扉下部への取付けも可能であるという効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000002004
【氏名又は名称】昭和電工株式会社
【出願日】 平成12年2月18日(2000.2.18)
【代理人】 【識別番号】100060874
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 瑛之助 (外4名)
【公開番号】 特開2001−227233(P2001−227233A)
【公開日】 平成13年8月24日(2001.8.24)
【出願番号】 特願2000−41143(P2000−41143)