| 【発明の名称】 |
蝶 番 |
| 【発明者】 |
【氏名】中本 祐昌
【氏名】迫 勝則
【氏名】久保 仁典
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| 【要約】 |
【課題】「左吊元用」「右吊元用」を別個に製造する必要がなく、両者兼用の蝶番を提供する。
【解決手段】ヒンジ結合された第一,第二プレート31,32の先端部にそれぞれ結合された枠側ベース部材41とドア側ベース部材42を備えた蝶番で、第二プレート32には切り込み52,その上下には孔51,51が形成され、ドア側ベース部材42は、ドアの厚み方向に左右対象の形状で、ドアから突出することなくドア端部に埋設され、ドア側ベース部材にはドア厚み方向に貫通し、第二プレート32の先端部をドアの表側からも裏側からも差込み案内可能なスリット44が形成されるとともに、ドア側ベース部材42の中央にはスリット44に案内された第二プレート32の切り込み52に差し込まれる支軸63,その上下には第二プレート32の孔51,51を係止する突起部62を有する板ばね部材61が設けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 後端部同士がヒンジ結合された第一プレートと第二プレートの先端部にそれぞれ結合された、開口枠に取付けられる枠側ベース部材とドア端部に取付けられるドア側ベース部材を備え、開口枠に対してドアが回動自在に保持されるよう構成された蝶番であって、前記第二プレートは、ドア側ベース部材に対して分離可能であり、その先端中央には切り込みが形成されるとともに該切り込みを挾む上下には孔が形成され、前記ドア側ベース部材は、ドアの厚み方向に左右対象の形状で、ドアから突出することなくドア端部に埋設され、しかもドア側ベース部材にはドアの厚み方向に貫通し、第二プレートの先端部をドアの表側からも裏側からも差込み案内可能なスリットが形成されるとともに、ドア側ベース部材の中央にはスリットに案内された第二プレートの前記切り込みに差し込まれる支軸が設けられるとともに該支軸を挾む上下には第二プレートの前記孔を係止する突起部が設けられた伸縮自在の板ばね部材が設けられていることを特徴とする蝶番。 【請求項2】 前記第二プレートの後端部は、第一プレートの後端部に対して調整螺子により上下方向に移動自在に結合され、しかも第一プレートの先端部は、枠側ベース部材に形成された第一プレートの板厚よりも幅広の長孔に挿入され調整螺子により長孔内で第一プレートの厚み方向に移動自在に結合されるとともに、第一プレートの先端側面に形成された凹溝に、枠側ベース部材の前記長孔の側面に設けられた回動自在の凸条片が嵌合することにより枠側ベース部材に対して接離調整自在に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の蝶番。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、開口枠及びドアに取付けられ、ドアを回動自在に保持する蝶番であって、ドアが裏返して使用されるときにも付け替え不要であり、左右兼用ドアに便利な蝶番に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ドアに使用される蝶番として、開口枠に取付けられる開口枠側半部とドア側に取付けられるドア側半部が分離可能であって、上下抜き差し可能なものが多い。この蝶番には、ドアが開かれる側からみて、ヒンジが左側に位置する「左吊元用」と右側に位置する「右吊元用」の2種類があるが、表裏いずれかの側に偏って付けられているので、「左吊元用」、「右吊元用」の兼用が不可能であった。 【0003】そのため、一般には、ドア発注時に、「左吊元用」又は「右吊元用」の指定が必要であり、開口枠、ドアに、予めそれに対応する蝶番が取付けられ、出荷されている。従って、梱包時には、開口枠、ドアのいずれに対しても、「左吊元用」又は「右吊元用」の表示がされるが、それでも配送時に誤配されることがあった。また、製品の種類も、各型について、「左吊元用」、「右吊元用」の2種類が必要となるのであり、メーカーとしても、「左吊元用」、「右吊元用」の生産比率をどうするか、需要を予測しながら、操業を進めなければならなかった。 【0004】さらに、リフォーム等に伴って、一旦取付けられたドアの開き方向を変更する場合、上記従来の蝶番によっては、左右の変更は一切不可能である。それに対して、本出願人やその他から左右兼用可能な蝶番が提案されている(実開平4−52177、実開平4−41075、実開昭59−175573、実開昭59−146477、実開昭59−128876、実開昭59−10474、実開昭58−195763、特開昭57−68482、特開昭55−16171、特開昭48−59243、実開平5−75378、特開平10−246055、実開平5−75378)。 【0005】左右兼用可能な蝶番の一つとして旗蝶番と称されるものがある。これは、図8に示すように、開口枠に取付けられる、鉛直軸Xを持つ開口枠側半部91、ドアに取付けられる、鉛直軸Xに外嵌される鉛直軸筒Pを持つドア側半部92が、いずれも裏返されるか、同じ面内での反転させられることによって、左右兼用可能に構成されている。 【0006】また図9に示すもの(特開昭48−59243,特開昭59−128876等)は、いずれも鉛直軸筒Pを持つ、2片の半部95が、1本の鉛直軸Xを、鍔FFを隔てて上下に共用するよう構成されており、図10に示すように、開口枠10又はドア20に対していずれも裏返し、同じ面内での反転によって、軸筒の位置を変更可能に構成されている。これは、ドア側半部がドアの表裏を2等分する平面に対して対称に形成され、ドアの表裏いずれの側にも偏らず付けられているため、ドアを鉛直中心線を軸に裏返し、左右逆にされ、鉛直軸X、鉛直軸筒Pが常にドアが開かれる側に来るよう取付けられれば、「左吊元用」、「右吊元用」いずれにも転換可能である。 【0007】すなわち、それによれば、例えば、ドアに一旦取付けられたもので、ドアの開き方向の変更が必要になった場合、先ずドア側半部は、その固定用のネジが全部取り外され、ドアから離された後、反転等され、再びドアに取付けられる。以上のようにして、ドアの開きの方向の変更はできるが、それには、上述のように、全ての固定用のネジ全部の取り外し、再度取付け等、かなりの手数が掛かるという問題点がある。 【0008】その他、この蝶番の取付け方向の変更によって、再度の取付け時にネジの締め付けが不十分であったり、同一の取付け穴が使用されると、ネジの保持力が大幅に低下してしまい、最悪の場合、ドアが脱落する恐れもある。 【0009】結局、現場でこの蝶番の取付け方向の変更作業を行うには、作業負担が大き過ぎ、特に短時間で、多数のドアを取付ける集合住宅の施工では、負担増は一層顕著となり、事実上不可能である。従って、左右兼用と称していても、実際には、工場出荷時の段階で、予めドアに取付けられ、梱包にそれぞれの「右吊元用」「左吊元用」といった、取付け方向を表示する従来からの処理が現在も一般的である。 【0010】なお、ネジの保持力低下に関して、補足すると、蝶番がドア本体に取付けられるネジ(強度上の理由から、30〜40mm程度の木ネジを4〜6個を必要とする。)は、完全に捩じ込まれていないと、ドアの開閉によって緩みが生じ、長期間使用していると脱落の恐れがあり、施工現場でこの作業を行うには、手回しのドライバーでは不十分で、電導ドライバー等の動力工具が必要である。作業者の熟練の程度によって、捩じ込み不十分で、強度の低下も懸念される。さらに、蝶番が一旦取外され、再度取付けられるため、ドアには取付け穴の跡が多数残り、美観を損なうと同時に、木ネジ保持力が低下する恐れもある。 【0011】その他に、水平方向抜き差し型と称して、ドアのドア側半部に、ドアの厚さ方向(表裏方向)から開口枠側半部の水平片を挿入可能な挿入口が設けられた、左右兼用のものも提案されている(特開平9−317300)。これは、施工現場でのドアの開きの方向の変更の場合、ドアへのドア側半部の一旦撤去と再取付けといった作業は不要であるが、水平片の固定ネジに緩みが生じた場合に、ドアが脱落する恐れがある。また、開口枠側半部の位置変更は出来ないため、開口枠の左右兼用は不可能である。従って、開口枠は左右用が夫々別個に必要である。 【0012】また、ドア搬送時の梱包について考察すると、図8乃至図10に示すものは鉛直軸筒Pがドアから突出するため、蝶番に傷のおそれがあったり、梱包が大掛かりとなるといった問題がある。なお、ドアハンドルLについてはネジ1本で取り付けられているため搬送時には簡単に取り外し可能であるが、蝶番については4本〜6本の木ネジを必要とし取り外しに多くの時間がかかるため、蝶番を予めドアに取付けた状態で出荷されるが一般的である。 【0013】すなわち、蝶番の鉛直軸筒Pが、図10に示すように、ドア本体から突出しているため、外部からの衝撃により変形破損しやすい。また、図11に示すように、突出した蝶番の鉛直軸筒Pを保護するために、ドア梱包用ダンボール101の他に更に蝶番保護用緩衝材102を必要とする。更に鉛直軸筒P以外の平面部分は空洞部となるため、この部分にも高さ調整用緩衝材103等の充填材を必要とする。したがって、図12に示すように、ドア単体を梱包した場合に比較して梱包の厚さは2倍以上となり、緩衝材の量も多くなる。しかも、空洞部分が大きいので梱包状態で積層すると不安定になりやすく、特にトラック等の搬送時には荷崩れの危険性がある。 【0014】また図8乃至図10に示すような、上下抜き差し式の蝶番の場合、ドアを一旦持ち上げて開口枠側の鉛直軸Xに鉛直軸筒Pを落とし込むようにして取り付けるので、ドア上部にはこの鉛直軸Xの長さ以上の空間が必要で、最低10cm程度の空間が無いとドアの取り付けができず、周囲の状況によっては取り付けが困難となってしまうという問題がある。 【0015】 【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的とするところは、上記従来例の欠点を解消し、「左吊元用」「右吊元用」を別個に製造する必要がなく、しかも梱包や現場での取付けが簡単な両者兼用の蝶番を提供することにある。 【0016】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達するために請求項1に記載の発明は、後端部同士がヒンジ結合された第一プレート(31)と第二プレート(32)の先端部にそれぞれ結合された、開口枠(10)に取付けられる枠側ベース部材(41)とドア(20)端部に取付けられるドア側ベース部材(42)を備え、開口枠(10)に対してドア(20)が回動自在に保持されるよう構成された蝶番であって、第二プレート(32)は、ドア側ベース部材(42)に対して分離可能であり、その先端中央には切り込み(52)が形成されるとともに切り込み(52)を挾む上下には孔(51,51)が形成され、ドア側ベース部材(42)は、ドア(20)の厚み方向に左右対象の形状で、ドア(20)から突出することなくドア(20)端部に埋設され、しかもドア側ベース部材(42)にはドア(20)の厚み方向に貫通し、第二プレート(32)の先端部をドア(20)の表側からも裏側からも差込み案内可能なスリット(44)が形成されるとともに、ドア側ベース部材(42)の中央にはスリット(44)に案内された第二プレート(32)の切り込み(52)に差し込まれる支軸(63)が設けられるとともに支軸(63)を挾む上下には第二プレート(32)の孔(51,51)を係止する突起部(62)が設けられた伸縮自在の板ばね部材(61)が設けられていることを特徴とする。 【0017】また請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、第二プレート(32)の後端部は、第一プレート(31)の後端部に対して調整螺子(36,37)により上下方向に移動自在に結合され、しかも第一プレート(31)の先端部は、枠側ベース部材(41)に形成された第一プレート(31)の板厚よりも幅広の長孔(43)に挿入され調整螺子(47,49)により長孔(43)内で第一プレート(31)の厚み方向に移動自在に結合されるとともに、第一プレート(31)の先端側面に形成された凹溝(45)に、枠側ベース部材(41)の長孔(43)の側面に設けられた回動自在の凸条片(46)が嵌合することにより枠側ベース部材(41)に対して接離調整自在に結合されている。 【0018】なお、上記の課題を解決するための手段に記載された括弧内の記号は図面及び後述する発明の実施の形態に記載された記号に対応するものである。 【0019】請求項1に記載の発明によれば、第二プレートとそれに結合された第一プレートそしてその第一プレートに結合された枠側ベース部材から構成される部品が、ドア側ベース部材に対して分離可能で、それらはドア側ベース部材に形成されたスリットに簡単に差し込むだけでワンタッチでドア表側にもドア裏側にも何度でも取付けることができる。よって、左吊元用・右吊元用のいずれか現場の要求に簡単にかつ迅速に応じることができる。これにより、第一プレート,第二プレート及び枠側ベース部材からなる部品をドア側ベース部材から取外した状態で梱包することができる。しかも、ドア側ベース部材は、ドアから突出することなくドア端部に埋設されるので搬送時の安定性が良い。 【0020】特に上述したワンタッチの構造は、第二プレートの2つの孔をそれぞれ係止する2つの突起部からなり、スリットに対する第二プレートの挿入時に切り込みがドア側ベース部材に設けられた支軸に差し込まれるようになっているので、第二プレートは円滑に挿入されるとともに、挿入後には支軸及び2つの突起部によって強固に支持される。 【0021】また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、調整螺子によって、開口枠に対してドアを上下方向,ドア閉時のドア面に沿った左右方向,及びドア閉時のドア厚み方向にそれぞれ移動させることができるので、取付けの際あるいは取付け後に微調整する場合に有効である。 【0022】 【発明の実施の形態】本発明の実施形態例について図面を参照して説明する。図1に示すように、開口枠10はドア20を回動可能に保持する上下一対の蝶番H,Hが付けられた蝶番側縦枠材11と,ハンドルLの回動によってドア20から進退するラッチR1を受け入れ可能なラッチ受け具R2が付けられた、蝶番側縦枠材11と同長のラッチ受け具側縦枠材12と,両者の上端部間に挿入、結合された上枠材13と,より構成される。 【0023】蝶番Hは、図2乃至図4に示すように、後端部同士がヒンジ結合された第一プレート31と第二プレート32と、それら第一プレート31と第二プレート32の先端部にそれぞれ結合された枠側ベース部材41とドア側ベース部材42よりなり、それによって、開口枠10に対してドア20が回動自在に保持されるよう構成されている。図2に示すように枠側ベース部材41は開口枠10に取付けられ、ドア側ベース部材42はドア20の端部に取付けられる。 【0024】さらに詳細に説明すると、第二プレート32は、ドア側ベース部材42に対して分離可能であり、第二プレート32の先端中央には矩形状の切り込み52が形成されるとともに、その切り込み52を挾む上下には孔51,51がそれぞれ形成されている。 【0025】ドア側ベース部材42は、ドア20の厚み方向(表裏方向)に左右対象の形状であり、ドア20端部に埋設され、ドア20から突出することなく、複数のねじNによって固定される。すなわち、その幅(最大の幅)はドア20の端面の幅に等しく、ドア20端面から、開口枠10側に突出しないものである。また、ドア側ベース部材42には、ドア20の厚み方向に貫通し、第二プレート32の先端部をドア20の表側からも裏側からも差込み案内可能なスリット44が形成されている。さらに、ドア側ベース部材42には、スリット44に案内された第二プレート32を係止するロック機構が設けられている。なお、図示は省略したが第二プレート32の挿入方向とは逆側のスリット44に開口部を覆うキャップを装着してもよい。 【0026】ロック機構は、伸縮自在の板ばね部材61,61と板ばね部材61,61の表面に突設された突起部62,62とからなり、ドア側ベース部材42の中央に設けられた支軸63を挾む上下にそれぞれ設けられている。板ばね部材61,61は、スリット44に挿入された第二プレート32に当接する間は収縮するが、挿入にしたがって第二プレート32に設けられた上下の孔51,51の位置に突起部62,62の位置が達すると伸長して孔51,51を係止するようになっている。この係止時に、第二プレート32の切り込み52は支軸63に差し込まれて支持される。支軸63は第二プレート32のスリット44への挿入の案内を円滑にするとともに挿入後には第二プレート32を突起部62,62とともに支持して係止による固定を強化している。これにより、先端部に枠側ベース部材41が結合された第二プレート32とドア側ベース部材42との結合は、ワンタッチで行うことができる。 【0027】またスリット44を介して突起部62,62に相対向するドア側ベース部材42の位置には孔64,64が形成されていて、突起部62,62による係止を解除させるには、孔64,64にドライバー等の棒状先端部を差し込み突起部62,62に当接させ押し込むことにより行われる。すなわち、これにより伸長した板ばね部材61,61が収縮させられ、突起部62,62が押し込まれることにより係止が解除される。 【0028】第一プレート31の後端部には、図7に示すように、筒状部36が設けられている。筒状部36には切欠き部が設けられたカラー38が嵌め込まれ、カラー38が一体化された筒状部36は、第二プレート32の後端部の上下に間をあけて設けられた筒状の軸受部33,33の間に、鉛直軸35を介して回動自在に取付けられる。軸受部33,33の内側に設けられたねじ部に、鉛直軸35の上下から高さ調整ねじ37,37が螺合されている。調整ねじ37,37の内側には鉛直軸35を受ける凹部37aが形成され、その逆の外側には六角ねじが嵌合される孔37bが形成されている。調整ねじ37は軸受部33よりも長く、調整ねじ37を上下方向に移動することにより調整ねじ37の端部を筒状部36に当接させ、これにより第一プレート31の後端部が、第二プレート32の後端部に対して上下方向に移動自在になるようにされている。その結果、開口枠10に対するドア20の上下方向の微調整が可能となる。調整ねじ37,37の上下には装飾用キャップ39,39が取付けられている。 【0029】次に第一プレート31の先端部は、枠側ベース部材41に形成された縦長孔43に挿入されている。そして、図4に示すように、第一プレート31の先端上側面は加工されて凹溝45が形成されている。一方、枠側ベース部材41の縦長孔43の側面にはねじ47によって回動自在の凸条片46が設けられ、凸条片46が凹溝45に嵌合することにより枠側ベース部材41に対して第一プレート31の先端部は接離調整自在に結合されている。すなわち、図4においてねじ47を時計方向に回動することにより第一プレート31の先端部は枠側ベース部材41から離間する方向(OUT方向)に移動し、逆にねじ47を反時計方向に回動することにより第一プレート31の先端部は枠側ベース部材41に接近する方向(IN方向)に移動する。その結果、開口枠10に対するドア20の前後方向(ドア20を閉じた場合のドア20の厚み方向)の微調整が可能となる。この微調整によりドア20が開口枠10から離間した状態を、図5の(a)に示し、ドア20が開口枠10に接近した状態を、図5の(b)に示す。 【0030】また、第一プレート31の先端部が挿入される、枠側ベース部材41に形成された縦長孔43の幅は、図5,図6に示すように、第一プレート31の板厚よりも幅広(第一プレート31が最低限挿入可能な幅に余裕の空間を加えたもの)に設定され、第一プレート31が縦長孔43内で第一プレート31の厚み方向に移動自在にされている。そして、第一プレート31の先端部は固定ねじ48により枠側ベース部材41に固定され、その固定ねじ48の取付位置より先には調整用イモねじ49が取付けられている。調整用イモねじ49の調整により、第一プレート31はその厚み方向に移動自在にされている。その結果、開口枠10に対するドア20の左右方向(ドア20を閉じた場合のドア20の厚み方向及び上下方向にともに直角な方向)の微調整が可能となる。この微調整により第一プレート31が枠側ベース部材41の内側(ドア閉時のドア20側となる図6の下側)に移動してドア20閉時にはドア20の端部が枠側ベース部材41から離間する状態を、図6の(a)に示し、第一プレート31が枠側ベース部材41の外側(ドア閉時のドア20とは逆側となる図6の上側)に移動してドア20閉時にはドア20の端部が枠側ベース部材41に接近する状態を、図6の(b)に示す。 【0031】なお、固定ねじ48を緩めると第一プレート31の先端部は調整用イモねじ49が取付けられた状態で上述した凸条片46を回動するねじ47の作用により枠側ベース部材41に接離自在になるように固定ねじ48が貫通する第一プレート31の孔31aは横長孔にされ、また調整用イモねじ49が移動可能な空間が枠側ベース部材41に形成されている。また枠側ベース部材41には、固定ねじ48及び調整用イモねじ49を外側から調整できるように調整工具挿入用の孔41a,41bが形成されている。 【0032】以上のように構成された蝶番によれば、枠側ベース部材41が結合された第一プレート31とそれにヒンジ結合された第二プレート32からなるものは、ドア側ベース部材42に対して分離型であり、ドア20の表側からも裏側からも容易に取付けることができるので、現場の要求が左吊元用・右吊元用いずれであっても、その要求に迅速に対応可能である。この場合には所定位置で枠側ベース部材41を開口枠10にねじN止めすればよい。また、梱包時にドア20にはドア側ベース部材42だけが埋設されドア表側又は裏側に突出部はないので、図12に示したように、ドア単体を梱包した場合と同様の厚さにすることができる。よって、特に緩衝材等を特に必要とすることなく梱包は簡単である。 【0033】 【発明の効果】以上のとおり請求項1に記載の発明によれば、第一プレート,第二プレート及び枠側ベース部材からなる部品は、ドア側ベース部材に対して分離可能で、それらはドア側ベース部材に形成されたスリットに簡単に差し込むだけでワンタッチでドア表側にもドア裏側にも何度でも取付けることができるので、左吊元用・右吊元用のいずれか現場の要求に簡単にかつ迅速に応じることができる。また、ドア表側からドア裏側、あるいはその逆に移動させる場合に、従来のように木ネジ等を外したり取付けることは不要であるので、施工が簡単で、しかも木ネジ等の保持力の低下等のデメリットを考慮する必要はない。これにより、第一プレート,第二プレート及び枠側ベース部材からなる部品をドア側ベース部材から取外した状態で梱包することができるので、搬送時に外部からの衝撃で変形破損するおそれはなく、搬送時の安定性が良い。しかも余分な緩衝材を必要としないのでコストの低廉が図れる。しかも、ドア側ベース部材は、ドアから突出することなくドア端部に埋設されるので、搬送時の安定性はより良い。 【0034】特に上述したワンタッチの構造は、第二プレートの2つの孔をそれぞれ係止する2つの突起部からなり、スリットに対する第二プレートの挿入時に切り込みがドア側ベース部材に設けられた支軸に差し込まれるようになっているので、第二プレートは円滑に挿入されるとともに、挿入後には支軸及び2つの突起部によって強固に支持される。 【0035】さらに、上下抜き差し式の蝶番の場合、ドアを一旦持ち上げて開口枠側の鉛直軸に鉛直軸筒を落とし込むようにして取り付けるので、ドア上部にはこの鉛直軸の長さ以上の空間が必要で、最低10cm程度の空間が無いとドアの取り付けができず、周囲の状況によっては取り付けが困難となってしまうが、本発明によれば、枠側ベース部材に結合された第一プレートにヒンジ結合された第二プレートをドア側ベース部材に水平に挿入するだけでよいので、ドア周囲に障害物があったり、ドア上部に殆ど空間がない場合にでも対応できる。 【0036】また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、調整螺子によって、開口枠に対してドアを上下方向,ドア閉時のドア面に沿った左右方向,及びドア閉時のドア厚み方向にそれぞれ移動させることができるので、取付けの際あるいは取付け後に微調整する場合に有効である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000145437 【氏名又は名称】株式会社住建産業
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| 【出願日】 |
平成12年2月14日(2000.2.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100105175 【弁理士】 【氏名又は名称】山広 宗則 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−227230(P2001−227230A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月24日(2001.8.24) |
| 【出願番号】 |
特願2000−35766(P2000−35766) |
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