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【発明の名称】 引き戸の支持構造
【発明者】 【氏名】西田 勇

【要約】 【課題】下レールに載って走行して間口を開閉する引き戸であって、下レールの溝底にゴミや細かい砂が溜まっても、戸車の転動に支障をきたすことのない、又外輪が割れたり欠けることのない引き戸の支持構造の提供。

【解決手段】下レール2は逆台形を成した溝3を有し、溝底8から斜め上方へ立ち上る内側面9,9を有し、戸車4の外輪縁が両内側面9,9に当接して溝底8との間に隙間11を残している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下端に戸車を取着した引き戸を下レールに載せて支持する構造において、戸車はベアリングを介してリング状外輪が回転自在と成っており、下レールには逆台形を成した溝であって、溝底から斜め上方へ立ち上る内側面を有し、戸車の外輪縁が両内側面に当接して溝底との間には隙間を残したことを特徴とする引き戸の支持構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は戸車を下端に取着している引き戸が下レールに載って支える支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】戸車を備えている引き戸は床面に敷設している下レールに載って支えられ、同時に下レールに沿って移動することが出来る。図2は従来の下レールに戸車が載っている場合の断面を示しているが、(a)に示す引き戸(イ)の戸車(ロ)の外輪には凹溝(ハ)が形成され、下レール(ニ)に設けている凸部(ホ)が上記凹溝(ハ)に嵌っている。したがって戸車(ロ)は横ズレすることなく凸部(ホ)に沿って転動することは出来るが、引き戸(イ)に衝撃が加わるならば戸車(ロ)の外輪が割れたり欠けたりする。
【0003】(b)の場合も(a)に示したように、戸車(ロ)の外周には凹溝(ハ)が形成され、この凹溝(ハ)に下レール(ニ)の凸部(ホ)が嵌っている為に、引き戸(イ)に作用する衝撃で戸車(ロ)の外輪が割れたり欠けたりする。又凸部(ホ)の両側に設けている凹部(ヘ)、(ヘ)の底にはゴミが溜まり、戸車(ロ)の転動に支障を来す。
【0004】(c)に示す引き戸(イ)の戸車(ト)の外輪は外周に凹溝を持たず、下レール(ニ)に形成している凹部(チ)に戸車(ト)が嵌って凹部底を転動する。したがって引き戸(イ)に衝撃が作用しても戸車(ト)の外輪が割れたり欠けたりすることはないが、凹部底にゴミが溜まり、戸車(ト)はこのゴミの上を転動することになる。したがって、転動に支障を来すだけでなく、細かい砂が溜まるならば戸車(ト)の外輪と接して金属音が発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の引き戸を支持ガイドする下レールには上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこの問題点であり、ゴミが下レールの溝底に溜まっても戸車の転動に支障を来すことなく、又外輪が割れたり欠けることのない支持構造を提供する。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明に係る引き戸の支持構造は、引き戸下端に戸車を取着し、この戸車がガイドされて走行する下レールとで構成されている。戸車はリング状の外輪を有し、この外輪はベアリングを介して軸に取付けられており、そして外輪は下レールの溝に嵌っている。外輪は外周面が溝底に接することなく、溝底との間には僅かな隙間を残して外輪の両縁が溝の両内側面に当っている。
【0007】上記溝の断面は逆台形を成し、溝底からは傾斜して立ち上る内側面を有しており、戸車の外輪の両縁はこの内側面に当って支持されている。したがって、溝底にゴミや砂が溜まっても戸車外輪に接することはなく、戸車の走行に支障がなく、走行に際して騒音の発生はない。又外輪には引っ張り応力に作用はなく、外輪が割れたり欠けたりするすることもない。以下、本発明に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0008】
【実施例】図1は本発明に係る引き戸の支持構造を表わしている実施例である。同図の1a,1bは引き戸、2は下レールを示し、下レール2には2本の溝3a,3bが所定の間隔をおいて平行に形成され、これら溝3a,3bに沿って上記引き戸1a,1bがガイドされて走行することが出来る。
【0009】引き戸1a,1bはその下端に戸車4a,4bが取着され、戸車4a,4bはリング状外輪10a,10bを有しており、この戸車4a,4bの外輪10a,10bは溝3a,3bに嵌っている。戸車4の外輪10の材質はステンレスが用いられて、軸にベアリングを介して回転自在に取付けられ、溝3に嵌って回転することにより引き戸1は移動して間口を開閉することが出来る。
【0010】上記下レール2は床5に敷設されているが、コンクリートに埋設されているアンカーボルト6,6…の上端に溶接されてレール台7が取付けられ、このレール台7上に下レール2が載っている状態で敷設されている。勿論、レール台7と下レール2は分離しないようにスポット溶接などで固定されている。
【0011】ところで、下レール2はステンレス板を成形したもので、同図に示すように2本の溝3a,3bが互いに平行を成して設けられている。この溝3a,3bは逆台形断面をしていて、溝底8a,8bの両側から斜め上方へ立ち上る内側面9a,9a,及び9b,9bを形成している。
【0012】上記溝3の溝幅M1は戸車外輪10の幅M2より小さくなっている為に、外輪10は溝底8に接することは出来ず、外輪10の縁が内側面9,9に当接している。したがって、溝底8と外輪10との間には僅かな隙間11が残され、この隙間の範囲においてゴミが溜まっても外輪10と接することはない。そこで、戸車の走行に支障をきたすことはなく、細かい砂が溜まることで外輪10が接触して金属音が発生することもない。
【0013】一方、外輪10は両縁にて内側面9,9に接することが出来、内側面9,9からは反力P,Pが作用して外輪10の縁に働くことになる。しかしこの反力P,Pは外輪10を圧縮する力となって働く為に、外輪10が割れたり、欠けることはない。以上述べたように、本発明に係る引き戸の支持構造は、下レールに逆台形の溝を形成し、この溝内側面に戸車の外輪縁が当るように支持したものであり、次のような効果を得ることが出来る。
【0014】
【発明の効果】本発明の引き戸の支持構造は、引き戸下端に取着した戸車を下レールの溝に外輪を嵌めたものであり、この場合、溝は逆台形を成していて、戸車の外輪縁が溝内側面に当接している。したがって溝底と外輪との間には僅かな隙間が残され、溝にゴミや細かい砂が溜まっても戸車の転動に何ら支障はなく、走行に際して金属音などの騒音を発することはない。
【0015】そして傾斜した内側面からは反力として外輪の両側から力が作用するが、この力はあくまでも圧縮力である為に、引き戸に衝撃が作用しても外輪が割れたり欠けたりすることはない。
【出願人】 【識別番号】000105693
【氏名又は名称】コマニー株式会社
【出願日】 平成11年12月24日(1999.12.24)
【代理人】 【識別番号】100087169
【弁理士】
【氏名又は名称】平崎 彦治
【公開番号】 特開2001−182422(P2001−182422A)
【公開日】 平成13年7月6日(2001.7.6)
【出願番号】 特願平11−365984