| 【発明の名称】 |
ヒンジ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】越川 伸市郎
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| 【要約】 |
【課題】製造コストの安価なヒンジ装置を提供する。
【解決手段】二つの支持筒部11,21のうち、外側に位置する支持筒部11の外側の端部には、底部11aを形成する。内側に位置する支持筒部の内周面には、係止溝43を形成する。この係止溝43の支持筒部11側を向く端面を係止面43とする。ヒンジ体3の端部には、係止片45を設ける。この係止片45は、その先端部がヒンジ体3の径方向内側へ向かうように弾性変形することによってキー溝41の底面を越える。その後、係止片45は、その先端部がヒンジ体3の径方向内側へ向うように弾性的に復帰変形することにより、係止溝43に嵌り込む。そして、係止片45は、その先端面が係止面43に突き当たることにより、ヒンジ3が支持筒部21から抜け出るのを阻止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機器本体および回転体に互いの軸線を一致させてそれぞれ設けられた支持筒部と、各支持筒部に一端部と他端部とがそれぞれ挿入され、それによって上記機器本体と回転体とを回動可能に連結するヒンジ体とを備えたヒンジ装置において、上記二つの支持筒部のうちの一方の支持筒部(以下、この一方の支持筒部を第1支持筒部と称し、他方の支持筒部を第2の支持筒部と称する。)の内周面と上記ヒンジ体との間に、上記ヒンジ体が上記第1の支持筒部から少なくとも一方向へ抜け出るのを阻止する係止機構を設けたことを特徴とするヒンジ装置。 【請求項2】 上記係止機構が、上記第1の支持筒部の内周面に形成された係止凹部と、上記ヒンジ体にその径方向へ変位可能に設けられ、上記ヒンジ体の径方向外側へ変位して上記係止凹部に嵌り込む係止部とを有し、上記係止部は、上記第1の支持筒部の軸線方向を向く上記係止凹部の側面に突き当たることにより、上記ヒンジ体が上記第1の支持筒部から一方向へ抜け出るのを阻止することを特徴とする請求項1に記載のヒンジ装置。 【請求項3】 上記係止部が、基端部が上記ヒンジ体に一体に設けられ、先端部が上記ヒンジ体の径方向へ変位することができるように全体が弾性変形可能な係止片であることを特徴とする請求項2に記載のヒンジ装置。 【請求項4】 上記第1、第2の支持筒部のうちの一方の支持筒部は、その一端部に底部を有し、他端部が開口し、他方の支持筒部は、両端部が開口しており、上記係止機構は、ヒンジ体が上記一方の支持筒部側から上記他方の支持筒部側へ向かって上記二つの支持筒部から抜け出るのを阻止することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒンジ装置。 【請求項5】 上記一方の支持筒部が互いの軸線を一致させて二つ設けられるとともに、上記他方の支持筒部が互いの軸線を一致させて二つ宛て設けられており、上記一方の二つの支持筒部は、それぞれの底部を外側に位置させて軸線方向へ互いに離れて配置され、上記他方の二つの支持筒部は、軸線方向に互いに離れ、かつ上記一方の二つの支持筒部の内側にそれぞれ隣接するように配置され、互いに隣接する二組の支持筒部に上記ヒンジ体がそれぞれ挿入されていることを特徴とする請求項4に記載のヒンジ装置。 【請求項6】 上記機器本体および上記回転体がそれぞれ携帯電話の電話機本体と蓋体とであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のヒンジ装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、携帯電話やノート型パソコン等の機器本体とこれを開閉する回転体とを回転可能に連結するためのヒンジ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、この種のヒンジ装置は、機器本体および回転体にそれぞれ設けられ支持筒部と、ヒンジ体とを備えており、ヒンジ体の一端部と他端部とが機器本体の支持筒部と回転体の支持筒部とにそれぞれ挿入される。これにより、機器本体と回転体とが回動可能に連結されている。 【0003】ところで、ヒンジ体を支持筒部に挿入する場合には、まず機器本体および回転体の各支持筒部の軸線を一致させる。その後、ヒンジ体を一方の支持筒部から挿入する。そして、ヒンジ体の一端部を、一方の支持筒部を貫通させて他方の支持筒部に挿入するようにしている。 【0004】ヒンジ体をこのようにして支持筒部に挿入した場合には、ヒンジ体が支持筒部から抜け出ることも可能である。そこで、ヒンジ体が支持筒部から抜け出るのを防止するために、一方の支持筒部の一端部に底部を形成する一方、この底部と対向するヒンジ体の一端部に底部を貫通する軸部を形成する。そして、底部を貫通して支持筒部から外部に突出した軸部の先端部に止め輪等のストッパ部材を嵌め込むことにより、ヒンジ体が支持筒部から抜け出るのを防止している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記のようにしてヒンジ体の抜け止めをした場合には、ストッパ部材が必要になるとともに、ストッパ部材を装着する工程が必要になる。このため、部品点数および製造の手間が増加し、製造コストが高くなるという問題があった。また、底部を貫通した軸部およびストッパ部材が外部から見えないようにするために、底部を一方の支持筒部の内側の端部に形成するとともに、この一方の支持筒部を他方の支持筒部の内側に配置している。ところが、そのようにすると、ヒンジ体が挿入される他方の支持筒部の外側の開口部が露出してしまう。このため、その開口部を化粧蓋等によって塞がなければならなず、化粧蓋の分だけ部品点数が増えるとともに、化粧蓋の取付工程が増えるため、製造費がより一層嵩んでしまう。しかも、化粧蓋で他方の支持筒部の開口部を塞いだとしても、化粧蓋と支持筒部との間にはそれらの境界を示す線が現われるため、美観を低下させるという問題があった。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、機器本体および回転体に互いの軸線を一致させてそれぞれ設けられた支持筒部と、各支持筒部に一端部と他端部とがそれぞれ挿入され、それによって上記機器本体と回転体とを回動可能に連結するヒンジ体とを備えたヒンジ装置において、上記二つの支持筒部のうちの一方の支持筒部(以下、この一方の支持筒部を第1支持筒部と称し、他方の支持筒部を第2の支持筒部と称する。)の内周面と上記ヒンジ体との間に、上記ヒンジ体が上記第1の支持筒部から少なくとも一方向へ抜け出るのを阻止する係止機構を設けたことを特徴としている。この場合、上記係止機構が、上記第1の支持筒部の内周面に形成された係止凹部と、上記ヒンジ体にその径方向へ変位可能に設けられ、上記ヒンジ体の径方向外側へ変位して上記係止凹部に嵌り込む係止部とを有し、上記係止部は、上記第1の支持筒部の軸線方向を向く上記係止凹部の側面に突き当たることにより、上記ヒンジ体が上記第1の支持筒部から一方向へ抜け出るのを阻止することが望ましい。特に、上記係止部が、基端部が上記ヒンジ体に一体に設けられ、先端部が上記ヒンジ体の径方向へ変位することができるように全体が弾性変形可能な係止片であることが望ましい。また、上記第1、第2の支持筒部のうちの一方の支持筒部は、その一端部に底部を有し、他端部が開口し、他方の支持筒部は、両端部が開口しており、上記係止機構は、ヒンジ体が上記一方の支持筒部側から上記他方の支持筒部側へ向かって上記二つの支持筒部から抜け出るのを阻止することが望ましい。特に、上記一方の支持筒部が互いの軸線を一致させて二つ設けられるとともに、上記他方の支持筒部が互いの軸線を一致させて二つ宛て設けられており、上記一方の二つの支持筒部は、それぞれの底部を外側に位置させて軸線方向へ互いに離れて配置され、上記他方の二つの支持筒部は、軸線方向に互いに離れ、かつ上記一方の二つの支持筒部の内側にそれぞれ隣接するように配置され、互いに隣接する二組の支持筒部に上記ヒンジ体がそれぞれ挿入されていることが望ましい。さらに、上記機器本体および上記回転体がそれぞれ携帯電話の電話機本体と蓋体とであってもよく、他のものであってもよい。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態について図1〜図13を参照して説明する。図3は、この発明が適用された携帯電話Aを示すものであり、この携帯電話Aは、電話機本体(機器本体)Bと蓋体(回転体)Cとを備えている。電話機本体Bと蓋体Cとは、左右一対のヒンジ装置1A,1Bとによって回動可能に連結されている。 【0008】ヒンジ装置1A、1Bは、次のように構成されている。すなわち、図3および図4に示すように、電話機本体Bの一端部(蓋体C側の端部)には、一対の支持筒部11,12が形成されている。一対の支持筒部11,12は、互いの軸線を一致させ、かつ軸線方向へ互いに離れて配置されている。各支持筒部11,12は、内側(互いに隣接する側)の端部が開口し、外側の端部が底部11a,12aによってそれぞれ閉じられている。 【0009】図3および図5に示すように、蓋体Cの電話機本体B側の端部には、両端が開口した一対の支持筒部21,22が形成されている。一対の支持筒部21,22は、支持筒部11,12と同一の内径および外径を有しており、互いの軸線を一致させ、かつ軸線方向へ互いに離れて配置されている。しかも、一対の支持部21,22は、支持筒部11,12間に入り込むことができるよう、外側の間隔が一対の支持筒部21,22の内側の間隔とほぼ同一になっている。したがって、一方の支持筒部21は支持筒部11とその内側において隣接し、他方の支持筒部22は支持筒部12とその内側において隣接している。また、一対の支持筒部12の間には、連結部13が形成されている。この連結部13は、外径および内径が支持筒部21,22と同一の半円筒状をなしており、両端部が支持筒部11,12にそれぞれ連なっている。 【0010】互いに隣接する支持筒部11,21;12,22には、ヒンジ体3の一端部と他端部とがそれぞれ挿入されている。このヒンジ体3,3を介して支持筒部11,12;12,22がそれぞれ回動可能に連結され、ひいては電話機本体Bと蓋体Cとが回動可能に連結されている。支持筒部11,21およびヒンジ体3によってヒンジ装置1Aが構成され、支持筒部12,22およびヒンジ体3によってヒンジ装置1Bが構成されている。 【0011】ヒンジ装置1Aのヒンジ体3は、支持筒部21側から支持筒部11側へ向う方向へは底部11aによって抜け止めされ、支持筒部11側から支持筒部21側へ向う方向へは、次の係止機構4によって抜け止めされている。ヒンジ装置1Bのヒンジ体3も、支持筒部22側から支持筒部12側へ向う方向へは底部12aによって抜け止めされ、支持筒部12側から支持筒部22側へ向う方向へは係止機構(図示せず)によって抜け止めされている。ヒンジ装置1bの係止機構は、ヒンジ装置1Aの係止機構4とは左右対称である。そこで、ここではヒンジ装置1Aの係止機構についてのみ説明する。 【0012】図1および図2に示すように、支持筒部21の内周面には、その軸線に沿って一端から他端まで延びるキー溝41が形成されている。一方、ヒンジ体3の外周面にキー部42が形成されている。このキー部42がキー溝41に嵌り込むことにより、ヒンジ体3の他端部が支持筒部21に回転不能に連結されている。 【0013】上記キー溝41の底面には、キー溝41に沿って延びる係止凹部43が形成されている。この係止凹部43は、キー溝41と同一の幅を有しており、支持筒部11側の端部が開放され、逆側の端部が閉じられている。この閉じられた端部の端面が、支持筒部21の軸線方向支持筒部11側を向く係止面44になっている。なお、係止凹部43の支持筒部11側の端部については閉じておいてもよい。 【0014】上記キー部44の支持筒部11から離れた端部には、係止片45が一体に形成されている。この係止片45は、キー部44と同一の幅を有し、かつヒンジ体3の周方向においてキー部44と同一位置に配置されている。係止片45は、支持筒部11から離れる方向へ向かうにしたがってヒンジ体3の径方向外側へ向うように傾斜しており、その高さ(ヒンジ体3の外周面から係止片45の先端までの高さ)は、係止凹部43の深さ(支持筒部21の内周面からの深さ)とほぼ同一か若干深くなっている。また、係止片45の先端面は、ヒンジ体3をその先端部が底部11aにほぼ接触するまで支持筒部21から支持筒部11へ挿入したとき、係止面44と対向するように配置されている。しかも、係止片45は、その先端部がヒンジ体3の径方向へ変位することができるように全体が弾性変形可能になっている。それにより、ヒンジ体3をその支持筒部21から挿入すると、係止片45がキー溝42の底面に接触し、ヒンジ体3の挿入にしたがってヒンジ体3の径方向内側へ向って弾性変形される。そして、係止片45の先端が係止凹部42に達すると、係止片45がヒンジ体3の径方向外側へ向かって弾性的に復帰して係止凹部43に入り込むようになっている。係止片45が係止凹部43に入り込んだ状態では、ヒンジ体3が支持筒部11側から支持筒部21側へ向って抜け出ようとすると、係止片45の先端面が係止面44に突き当たる。これにより、ヒンジ体3が支持筒部21から抜け出ることが阻止されている。 【0015】上記ヒンジ装置1A,1Bによって電話機本体Bと蓋体Cとを連結する場合には、図3に示すように、支持筒部11,12間に支持筒部21,22を入り込ませる。そして、各筒部11〜22の軸線を一致させる。次に、ヒンジ装置3を連結部23側から支持筒部21および支持筒部11に順次挿入する。勿論、この場合には、キー部44および係止片45を後側にし、逆側から支持筒部21,11に順次挿入する。他方のヒンジ装置3も同様に連結部23側から支持筒部22および支持筒部12に順次挿入する。ヒンジ体の先端が底部11a(12a)にほぼ接触するまでヒンジ体3を挿入すると、係止片45が係止溝43に入り込み、係止面44と係合する。これにより、ヒンジ体3が支持筒部11(12)側から支持筒部21(22)側へ向け出ることが阻止される。また、電話機本体Bと蓋体Cとがヒンジ装置1A,1Bによって回転自在に連結される。 【0016】このように、ヒンジ装置1A,1Bにおいては、ヒンジ体3を支持筒部11,21;12,22に単に挿入するだけでよく、止め輪等によって抜け止めする必要がない。したがって、その分の部品点数および手間を省くことができる。また、外側に配置された支持筒部11,12の外側の端部が底部11a,12aによって閉じられているので、化粧蓋を用いる必要がなく、その分だけ部品点数を減らすことができるとともに、化粧蓋を装着する手間を省くことができる。よって、ヒンジ装置1A,1Bの製造費を低減することができる。しかも、化粧蓋が用いられておらず、支持筒部11,12の外側の端部が底部11a,12aによって閉じられていないので、支持筒部11,12の外側にそれと化粧蓋との境界を示す線が現われることがない。したがって、美観を向上させることができる。なお、支持筒部21,22の内側の開口部が開いたままであるが、これは蓋体Cで電話機本体Bを閉じた状態では外部から目視されないので問題になることはない。 【0017】次に、ヒンジ体3の詳細な構成についてヒンジ装置1Aを例にして説明する。図6〜図8に示すように、ヒンジ体3は、一対のヒンジ部材5,6、可動部材7およびこれらを連結する連結軸8を主な構成要素としている。 【0018】一方のヒンジ部材5は、支持筒部21に挿入されるものであり、図6〜図8および図9に示すように、円筒部51を有している。この円筒部51は、支持筒部11の内径とほぼ同一の外径を有しており、支持筒部11側の一端(以下、先端と称し、他端を後端と称する)が開口し、後端部に底部52が形成されている。円筒部51の後端部外周面には、上記キー部42が形成され、さらにキー部42から後方へ向って係止片45が形成されている。したがって、ヒンジ部材5は、支持筒部21に回動不能に挿入され、蓋体Cと一体に回動する。また、円筒部51には、その先端面から後端面まで延びる一対のガイド溝53,53が周方向に180°離れて配置形成されている。このガイド溝53,53が形成されることにより、円筒部51の周壁部が2分されている。底部52の中央部には、上記連結軸8によって回転自在に貫通される支持孔54が形成されている。 【0019】他方のヒンジ部材6は、支持筒部11に挿入されるものであり、図6〜図8および図11に示すように、支持筒部11の内径とほぼ同一の外径を有する円板部61を有している。この円板部61の底部11a側の端面には、これを横断するように直径線上を延びるキー部62が形成されている。このキー部62に対応するキー溝11bが上記底部11aに形成されている。そして、キー溝11bにキー部62が挿入されることにより、ヒンジ部材6が支持筒部11に回動不能に連結され、電話機本体Bと一体に回動するようになっている。また、ヒンジ部材6には、その円板部61の一端面中央部からキー部62まで貫通する断面略四角形をなす連結孔63が形成されている。 【0020】上記連結軸8は、図6〜図8に示すように、円板状をなす頭部81と、この頭部81の一端面中央部に一体に形成された断面円形の主軸部82と、この主軸部82の先端面中央部に形成された断面略四角形の固定軸部83と、この固定軸部83の先端面に形成された加締め部84とを同一軸線上に有している。主軸部82の頭部81側の端部は、上記ヒンジ部材5の支持孔54に相対回動自在に挿入されている。固定軸部83は、ヒンジ部材6の連結孔63に回動不能に挿入されている。そして、固定軸部83が連結孔63に挿入された後、加締め部84が加締められることにより、ヒンジ部材6が主軸部82の先端面に押し付けられた状態で固定軸部83に固定されている。したがって、一対のヒンジ部材5,6は、連結軸8を介して回動自在に連結されており、電話機本体Bと蓋体Cとが相対回動すると、ヒンジ部材5,6が相対回動する。 【0021】上記可動部材7は、図6〜図8および図10に示すように、ヒンジ部材6側の端部に円形の端板部71を有している。この端板部71の中央部には、貫通孔72が形成されている。この貫通孔72には、連結軸8の主軸部82が相対回動自在に、かつ摺動自在に挿通されている。端板部71には、ヒンジ部材5側へ向って延びる1対のガイド腕73,73が周方向に180°離れて配置形成されている。端板部71およびガイド腕73,73の外径は、支持筒部11の内径とほぼ同一であり、支持筒部11に回動自在に、かつ摺動自在に設けられている。また、ガイド腕73,73は、ヒンジ体5のガイド溝53,53に摺動自在に嵌り込んでいる。したがって、可動部材7は、ヒンジ部材5に対してはガイド溝53の長手方向(支持筒部11,21の軸線方向)へ移動可能で、かつ回動不能であり、ヒンジ部材6に対しては支持軸部11,21の軸線方向へ移動可能、かつ回動可能である。 【0022】連結軸8の主軸部82には、コイルばね(付勢手段)9が外挿されている。このコイルばね9は、その一端部がヒンジ部材5の底部52に突き当たり、他端部が可動部材7の端板部71に突き当たることにより、ヒンジ部材5の底部52を連結軸8の頭部81に押し付ける一方、可動部材7の端板部71をヒンジ部材6の円板部61に押し付けている。 【0023】図6に示すように、円板部61と端板部71との接触面間には、係合機構100が設けられている。この係合機構100は、上記コイルばね9の付勢力により蓋体Cを電話機本体Bに対して所定の回動位置に維持するためのものであり、電話機本体Bと蓋体Cとを組み立てる際にそれらを組立位置に維持する機能と、蓋体Cが電話機本体Bに突き当たってその前面を覆った閉位置、およびこの閉位置から所定角度(例えば160°程度)だけ回動した開位置に維持する機能との両者を有している。 【0024】まず、前者の機能を達成するための構成を説明すると、図11〜図13に示すように、円板部61の可動部材7側の端面には、一対の係合凹部101,101が形成されている。この係合凹部101,101は、径方向に延び、周方向に180°離れて配置されている。一方、端板部71のヒンジ部材6側の端面には、係合突出部102,102が周方向に180°離れて配置形成されている。この係合突出部102は、係合凹部101とほぼ同様の断面形状を有しており、係合凹部102に嵌合可能である。係合突出部102が係合凹部101んだ状態では、コイルばね9の付勢力により、ヒンジ部材6と可動部材7とが節度をもって回動不能に連結され、ヒンジ部材5,6が可動部材7を介して節度をもって回動不能に連結される。これによって、ヒンジ部材5のキー部42および係止片45とヒンジ部材6のキー部62との位置関係が一定に維持される。 【0025】上記キー部42および係止片45が嵌り込むキー溝41および係止溝43と、キー部62が嵌り込むキー溝11bとは、電話機本体Bと蓋体Cとのなす角を所定の角度にすると、特にこの実施の形態では開位置における電話機本体Bと蓋体Cとのなす角度より若干大きい170°程度の角度にすると、キー溝41および係止溝43とキー溝11bとの位置関係が、係合突出部102が係合凹部101に嵌合した状態でのキー部42および係止片45とキー部62との位置関係と同一になるように設定されている。したがって、電話機本体Bと蓋体Cとのなす角度を所定の角度にするとともに、係合突出部102を係合凹部101に係合させ、その状態でキー部42とキー溝41とを位置合わせすれば、ヒンジ体3を支持筒部21から支持筒部11に単に挿入するだけで、キー部42および係止片45をキー溝41および係止溝43に嵌め込むことができるとともに、キー部62をキー部11bに嵌め込むことができる。よって、ヒンジ体3の支持筒部11,21への組み付けを容易に行うことができる。 【0026】次に、蓋体Cを閉位置または開位置に維持する機能を達成するための構成について説明すると、図12に示すように、上記係合凹部101の両側には、係合凹部101に沿って延びる係合凹部103,104がそれぞれの一側部を係合凹部101の側部と重ね合わせた状態で形成されている。なお、一方の係合凹部101の両側に形成された係合凹部103,104と、他方の係合凹部101の両側に形成された係合凹部103,104とは、点対称に配置されている。 【0027】図13に示すように、係合突出部102,102が係合凹部101,101に嵌った状態(この状態では電話機本体Bと蓋体Cとのなす角度がほぼ170°になっている。)から蓋体Cを閉位置側へ向かう方向(図13において矢印X方向)へほぼ10°回動させると、蓋体Cが開位置に位置するようになっている。そして、この開位置においては、係合突出部102,102の一方の側部が係合凹部103,103の側部に乗り上がる。この結果、コイルばね9が蓋体Cを可動部材7およびヒンジ部材5を介して閉位置側から開位置側へ向う方向(図13において矢印Y方向)へ付勢する。しかるに、電話機本体Bと蓋体Cとは、組立完了後にはそれらの間に設けられたストッパ部(図示せず)によって同方向への回動が阻止されている。したがって、蓋体Cは開位置に維持される。 【0028】蓋体Cを矢印X方向へ回動させて閉位置に位置させると、係合突出部102,102の他方の側部が係合凹部104,104の側部に乗り上がる。この結果、蓋体Cがコイルばね9により開位置側から閉位置側へ向う方向(図13において矢印X方向)へ付勢される。しかるに、閉位置においては蓋体Cが電話機本体Bに突き当たっており、それ以上回動することができない。したがって、蓋体Cは閉位置に維持される。 【0029】なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。例えば、上記の実施の形態においては、係止凹部42を蓋体Cの支持筒部21,22に形成しているが、電話機本体Bの支持筒部11に,12に形成してもよい。また、キー部44と係止片45とを周方向の同一個所に形成しているが、周方向の異なる個所に形成してもよい。さらに、弾性変形可能な係止片45に代えて、ヒンジ体3のヒンジ部材5にその外周面から出没可能な係止部材を設け、この係止部材を弾性部材によってヒンジ自体3の径方向外側へ向って付勢してもよい。 【0030】 【発明の効果】以上説明したように、この発明のヒンジ装置によれば機器本体と回動体とを回動可能に組み付けるための手間を軽減することができるとともに、部品点数を減らすことができ、それによってヒンジ装置の製造費を大幅に低減することができるという効果が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000107572 【氏名又は名称】スガツネ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月28日(1999.12.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085556 【弁理士】 【氏名又は名称】渡辺 昇
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| 【公開番号】 |
特開2001−182416(P2001−182416A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月6日(2001.7.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−372566 |
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