| 【発明の名称】 |
耐震扉安全装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 俊治
|
| 【要約】 |
【課題】地震の発生時には確実にロック機構を作動させて扉体の開放を防止し、地震終了後は、特別な操作や工具を必要とせずに、簡単にロック機構を解除可能とする。また、通常の開閉動作に於いては、部品相互の接触音等の生じない、静かな扉体の開閉動作を可能とする。
【解決手段】本体2に開閉可能に扉体1を配置し、地震時の振動で移動可能に配置した可動体10の移動に伴い、支持軸8を介してシーソー状に回動可能にシーソー体7を配置する。このシーソー体7の側面にシーソー体7の回動に伴って位置を移動して、扉体1に配置した規制片20に係合する係合片18を突設する。また、規制片20を、一定以上の力が加えられた時に位置移動及び復元が可能となるよう係合部25にて回動を規制する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 本体に開閉可能に扉体を配置したものに於いて、地震時の振動で移動可能に配置した可動体の移動に伴い、本体に支持した支持軸を支点としてシーソー状に回動可能であるシーソー体と、このシーソー体の側面に突出しシーソー体の地震時の回動に伴って位置を移動し、この移動時にのみ扉体に配置した規制片に係合する係合片と、この係合片と地震時にのみ係合可能な規制片を、一定以上の力が加えられた時に位置移動及び復元が可能となるよう規制する係合部とから成る事を特徴とする耐震扉安全装置。 【請求項2】 規制片は、係合片と係合状態で一定以上の力が加わる事により位置移動した場合に、地震によりシーソー状に回動したシーソー体の外面を押圧してこのシーソー体を元位置に復元可能とした事を特徴とする請求項1の耐震扉安全装置。 【請求項3】 規制片は、係合部を弾性変形して乗り越える事により、一定の可動範囲内を往復移動する事を特徴とする請求項1又は2の耐震扉安全装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、地震の発生に伴う揺れや収納物の移動によって扉体が開放されることを防止する耐震扉安全装置に係るものである。 【0002】 【従来の技術】従来、地震の発生に伴う揺れや収納物の移動によって扉体が開放される事を防止する耐震扉安全装置としては、特許第2877798号公報記載の発明の如く、扉体にロック機構を設けたものが存在する。このロック機構は、扉体に設けた係合突部と、左右に拡縮して係合突部の係合と離脱を可能とする本体側の保持体とから構成している。そして、扉体の通常の開閉動作時には、保持体が自在に拡縮して係合突部の係合と離脱を行う事により、扉体の開閉動作を何ら支障なく行う事ができる。 【0003】そして、扉体の閉鎖時に地震が発生した場合には、ロック機構が作動して保持体の拡開を阻止する。そのため、保持体からの係合突部の離脱が不能となるので、揺れや収納物の追突等による扉体の開放を防止できるものであった。また、地震終了後は、扉体の開閉動作を行う事により、ロック機構を容易に解除する事ができ、通常の扉体の開閉動作が可能となるとともに、次の地震の発生に備える事ができるものであった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来品では、扉体の開閉を行うたびに、係合突部と保持体との係合音及び係合解除音が発生するため、病室や会議室等、静かな場所や状況下で使用するには問題があった。また、扉体を開放した状態で地震が発生したり、本体に何等かの強い衝撃が加えられた場合には、本体側でロック機構が作動して、保持体の拡開が不能となるため、保持体への係合突部の係合ができなくなり、扉体の閉鎖もロック機構の解除も行えなくなっていた。従って、扉体の通常の開閉動作を回復するには、工具を差し込んで保持体のロックを解除する等、ロック解除作業に特別な操作や工具が必要となり、手間の掛かるものであった。特に、高所に設置したロック機構では、その解除に多くの手間や危険を伴っていた。 【0005】本発明は上述の如き課題を解決するため、扉体の通常の開閉動作にはロック機構の作動や部品相互の接触音等を生じる事のない、静かな扉体の開閉動作を可能とするものである。また、地震の発生時には確実にロック機構を作動させて、扉体の開放防止を行うが、このロック機構を作動させるために特別の操作や工具等を全く不要とする。また、地震の終了後のロック解除も、特別な操作や工具を必要とせずに、通常の扉体の開閉動作を行うだけで簡単に解除可能とするとともに次の地震の発生に備える事ができるようにする。更に、扉体開放時にロック機構が作動した場合も、そのロック機構の解除と扉体の閉鎖を、特別な操作や工具等を必要とせず、扉体の開閉動作にて簡単に行えるようにする。 【0006】尚、本明細書中にて扉体とは、蝶番等の軸を支点として開閉する観音開き方式、片開き方式は勿論、ガイドレールに従って摺動する引き戸、アコーデオンドア等も含むものである。また、本体とは、前記扉体を接続する建造物は勿論、キャビネット、壁面、机、食器棚、冷蔵庫、その他の家具等も含むものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述の如き課題を解決するため、本体に開閉可能に扉体を配置したものに於いて、地震時の振動で移動可能に配置した可動体の移動に伴い、本体に支持した支持軸を支点としてシーソー状に回動可能であるシーソー体と、このシーソー体の側面に突出しシーソー体の地震時の回動に伴って位置を移動し、この移動時にのみ扉体に配置した規制片に係合する係合片と、この係合片と地震時にのみ係合可能な規制片を、一定以上の力が加えられた時に位置移動及び復元が可能となるよう規制する係合部とから成るものである。 【0008】また、規制片は、係合片と係合状態で一定以上の力が加わる事により位置移動した場合に、地震によりシーソー状に回動したシーソー体の外面を押圧してこのシーソー体を元位置に復元可能としたものであっても良い。 【0009】また、規制片は、係合部を弾性変形して乗り越える事により、一定の可動範囲内を往復移動するものであっても良い。 【0010】 【作用】本発明は、上述の如く構成したものであるから、地震の発生していない通常の状態では、可動体の移動は起こらないので、シーソー体が支持軸を介してシーソー状に回動する事もなく、通常位置を保っている。従って、シーソー体の側面に突設した係合片と、扉体に設けた規制片とが係合する事はないし、係合片と規制片、その他の部品相互が接触する事もない。そして、通常時は、従来のような不快な接触音等を生じる事なく、静かに扉体の開閉を行う事ができる。その結果、病室や会議中等の静かな場所や状況下での使用にも適したものとなる。 【0011】次に、地震が発生すると、激しい振動が本体及び扉体に加えられるから、シーソー体内に配置している可動体は、シーソー体内で位置を移動する。この可動体の位置移動に伴って、シーソー体は支持軸を支点としてシーソー状に回動する。この回動により、シーソー体側面に突出した係合片が規制片方向に移動し、この規制片と係合する。この係合片と規制片との係合により、ロック機構が作動し、扉体の開放動作を規制するものとなる。 【0012】そのため、強い振動や収納物の追突等によって扉体に開放方向の強い衝撃が加えられても、係合片と規制片との係合が解除される事はなく、扉体は強い地震によっても開放される事がないものである。 【0013】そして、地震の終了後にロック状態を解除して、扉体の通常の開閉動作を回復するには、まず上記のロック状態から扉体を開放方向に強く開放動作する。この開放動作により、規制片と係合片とが互いに強く接触し、規制片にはシーソー体方向に一定以上の強い押圧力が掛かる。この押圧力により、規制片は係合部による規制に抗して回動し、シーソー体方向に位置移動を行うとともに、この移動位置に於いて係合部に係合固定され、復元方向への移動を規制される。 【0014】次に、扉体の閉鎖動作を行うと、規制片がシーソー体の外面に接触してこれを押し上げるので、シーソー体は、支持軸を支点として復元方向に回動し、地震発生前の状態に復帰する。このシーソー体の元位置への復帰により、係合片と規制片との係合を解除する事ができる。更に、規制片によるシーソー体外面の押圧の反作用により、規制片にも復元方向に一定以上の力が作用する。そのため、規制片自身も係合部の規制に抗して復元方向に回動し、元位置に復帰する。このシーソー体と規制片の元位置への復帰により、ロック機構が解除されるとともに、係合片及びシーソー体と規制片とは非接触状態となる。 【0015】上述の如く、扉体の開閉動作を行うだけで、ロック機構の解除が完了し、再び通常の扉体の開閉動作を円滑に行う事ができるとともに、次の地震に備える事ができる。このように、本発明に於いては、特別な操作や工具を必要とする事なく、扉体の通常の開閉動作を行うだけで、地震発生時の扉体の開放防止と、この開放防止のロック状態を解除する事が可能となるものである。また、このロック機構も、地震発生時に確実に作動して、扉体の開放を防止可能となる。 【0016】また、従来技術では、扉体解放時に地震が発生しロック機構が作動した場合、扉体の閉鎖を行えなくなり、ロック機構の解除には特別な操作や工具等が必要であった。しかし、本発明では、このような状況でも、扉体の閉鎖とロック機構の解除を、特別な操作や工具を必要とする事なく簡単に行う事ができる。その作用を説明すると、扉開放時に地震が発生した場合、本体側でロック機構が作動して、シーソー体が位置移動する。この状態で扉体の閉鎖動作を行うと、規制片の外面が係合片の先端に突き当たる。そして、扉体の閉鎖動作を続けると、係合片は、規制片により押し上げられて係合片が規制片を乗り越えた後、この規制片に係合片が係合するとともに、扉体の閉鎖が完了する。この規制片による係合片の押し上げにより、扉体の閉鎖動作を円滑に行う事ができる。 【0017】また、上記係合片と規制片との係合により、扉体はロック状態のままであるが、扉体の開放動作と閉鎖動作を順次行う事により、ロック機構を簡単に解除して通常の扉体の開閉動作を行う事ができるようになるものである。 【0018】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に於て説明すれば、(1)は扉体で、キャビネット、食器棚、冷蔵庫、その他の家具等の本体(2)に蝶番等の適宜の連結具やマグネットキャッチ(図示せず)等を介して開閉可能に接続している。そして、この連結具やマグネットキャッチ等、扉体(1)の開閉のための装置とは別個に、扉体(1)の開放を防止するロック機構を設けている。 【0019】その構成は、本体(2)に螺子等の固定具(9)で固定板(3)を固定して、本体(2)の一部を形成するとともに、この固定板(3)の下方に、支持片(4)を一定の間隔を介して一対突出している。そして、この支持片(4)に、上面を開口し収容部(5)を設けた箱形のシーソー体(7)を接続している。この支持片(4)とシーソー体(7)とは、支持片(4)とシーソー体(7)の下端に各々設けた支持孔(6)に、支持軸(8)を挿通する事により接続し、この支持軸(8)を介してシーソー体(7)をシーソー状に揺動可能としている。 【0020】そして、このシーソー体(7)の収容部(5)に、一定の重量を有するとともに地震時の振動で移動可能なボール等の可動体(10)を、移動可能に収納している。この可動体(10)は、通常時は図2に示す如く、支持軸(8)を介して扉体(1)とは反対側の、シーソー体(7)の一方壁(11)側に位置する。そのため、シーソー体(7)は、この一方壁(11)を固定板(3)の支持壁(13)に突き当てるとともに、上端を固定板(3)の天面及び本体(2)に突き当てた状態で、水平状態に配置されている。 【0021】そして、地震時に可動体(10)が支持軸(8)を介して他方壁(12)側に移動すると、シーソー体(7)は支持軸(8)を支点として回動するが、図3に示す如く、一方壁(11)の上端中央に突設した係止突起(14)が、固定板(3)に突き当たるので、シーソー体(7)は斜めに配置されるとともに、必要以上の回動が規制され、収容部(5)からの可動体(10)の脱落を防止している。 【0022】また、可動体(10)は、人が歩いたり、扉体(1)の通常の開閉動作を行う等の際に生じる通常の振動によって移動することの無いよう、移動の規制手段を形成する。その一例として、本実施例では、シーソー体(7)の一方壁(11)側の底壁(15)に係合溝(16)を設け、この係合溝(16)にボール状の可動体(10)を係合する事により、通常の振動によっては可動体(10)の移動を生じないようにしている。 【0023】また、収容部(5)と支持軸(8)との配置関係は、地震の発生していない状態で、可動体(10)が配置される側の、一方壁(11)と支持軸(8)との距離よりも、地震発生時に可動体(10)が移動して配置される、他方壁(12)と支持軸(8)との距離を大きく形成する。 【0024】このように形成することにより、地震発生時に係合片(18)方向に移動した可動体(10)が、一方壁(11)方向に移動しにくいものとし、また、仮に移動しても、ロックを解除する一方壁(11)側に安定し難いものとし、地震発生時に可動体(10)が他方壁(12)側に移動した状態が持続するものとしている。そして、継続する地震の振動によって、可動体(10)が復元しシーソー体(7)を地震発生前の状態に復帰する事がないようにしている。 【0025】更に、シーソー体(7)は、他方壁(12)から底壁(15)にかけての外面を、円弧状に成形して復元テーパー(17)を設けるとともに、この復元テーパー(17)の上部に、扉体(1)方向にテーパー状に突出する係合片(18)を設けている。この係合片(18)は、シーソー体(7)の回動に伴って一体に回動する。そして、この復元テーパー(17)及び係合片(18)に臨ませて、係合片(18)の係合と復元テーパー(17)の押圧を行う規制片(20)を配置している。 【0026】この規制片(20)は、固定具(9)にて扉体(1)に固定した収納ケース(21)内に収納するとともに、基端部の両側に突設した回動突起(22)を、収納ケース(21)両側の係合孔(23)に係合し、回動突起(22)を支点として規制片(20)をシーソー体(7)方向に回動可能としている。 【0027】また、収納ケース(21)に、一定以上の力で弾性変形可能とした係合部(25)を突設し、この係合部(25)を、規制片(20)の基端部中央に開口した係合開口(24)の上部辺(29)に係合する事により、規制片(20)の回動を規制している。即ち、この係合部(25)の規制により、規制片(20)は多少の押圧力や振動が加わっても、回動する事はないが、一定以上の力が加わった時は、係合部(25)の規制力に抗して、上部辺(29)が係合部(25)を乗り越えてシーソー体(7)方向に回動し、位置を移動する。また、この移動先でも、規制片(20)の上部辺(29)に係合部(25)が係合し、規制片(20)が容易に回動する事のないように係合固定するが、一定以上の力が加わると、上部辺(29)が係合部(25)を乗り越えて復元方向に回動し、規制片(20)が元位置に復帰するものである。 【0028】尚、収納ケース(21)は、規制片(20)の通常位置に於いて、両側壁(26)の内面に、テーパー状の段部(27)を形成するとともに、規制片(20)の移動側に係止突起(28)を突設する事により、規制片(20)の可動範囲を規制している。そして、通常時は、規制片(20)はテーパー状の段部(27)に突当係合する事により、この規制片(20)の押圧面(30)は、シーソー体(7)方向にテーパー状に配置されるとともに、扉体(1)の閉鎖時には、この押圧面(30)と復元テーパー(17)とが接触しないような位置関係としている。 【0029】また、規制片(20)が係合部(25)を介してシーソー体(7)方向に位置移動し、係止突起(28)に突当係合した場合は、扉体(1)の閉鎖時に於いて、押圧面(30)はシーソー体(7)の復元テーパー(17)と接触してこれを押し上げ可能とするとともに、押圧の反動で規制片(20)自身も元位置方向に回動可能な位置関係となるよう、各部品を形成している。 【0030】上述の如く構成したものに於て、地震の発生していない通常の状態では、図2に示す如く、シーソー体(7)の係合溝(16)に可動体(10)が係合し、多少の振動では移動を生じる事はない。そのため、シーソー体(7)が回動する事はなく、一方壁(11)を固定板(3)の支持壁(13)に突き当てるとともに、上端を固定板(3)の天面及び本体(2)に突き当て、シーソー体(7)は水平状態に配置されている。一方、扉体(1)側の規制片(20)は、係合部(25)により段部(27)側に係合固定され、回動を規制されている。 【0031】このような配置により、シーソー体(7)の係合片(18)と規制片(20)とが係合する事はなく、ロック機構は作動していないから、扉体(1)の通常の開閉動作を自在に行う事ができる。また、シーソー体(7)と規制片(20)とが何ら接触する事がないから、ロック機構の部品相互の接触音等を生じる事のない、静かな扉体(1)の開閉動作が可能となる。 【0032】次に、地震が発生すると、激しい振動が本体(2)及び扉体(1)に加えられるから、シーソー体(7)の収容部(5)内に配置している可動体(10)は、図3に示す如く、収容部(5)内で係合片(18)側に位置を移動する。この可動体(10)の位置移動に伴ってシーソー体(7)は重心を変化させ、支持軸(8)を支点としてシーソー状に回動する。 【0033】このシーソー体(7)の回動に連動して、側面に突出した係合片(18)も規制片(20)方向に移動し、図3に示す如く、この規制片(20)に係合する。この係合により、ロック機構が作動して、扉体(1)の開放が規制される。従って、強い振動や収納物の追突等によって扉体(1)に開放方向の強い衝撃が加えられても、この係合片(18)と規制片(20)との係合が解除される事はなく、扉体(1)が開放される事がないものである。 【0034】また、シーソー体(7)は、地震の発生していない状態で可動体(10)が配置される側の、一方壁(11)と支持軸(8)との距離よりも、地震発生時に可動体(10)が移動して配置される、他方壁(12)と支持軸(8)との距離を大きく形成しているから、シーソー体(7)の重心は可動体(10)の移動と相俟って他方壁(12)方向に偏るものとなる。また、シーソー体(7)の回動により、シーソー体(7)は図3に示す如く傾斜し、この傾斜方向の下端に可動体(10)が配置される。その結果、地震の継続による衝撃によって、シーソー体(7)が復元し係合片(18)と規制片(20)との係合を解除する事はなく、扉体(1)の開放防止効果を高めている。 【0035】次に、地震の終了後にロック機構を解除して、扉体(1)の通常の開閉動作を回復するには、まず、上記図3の状態から扉体(1)を開放方向に強く開放動作する。この開放動作により、図4に示す如く、規制片(20)の上部辺(29)が係合片(18)に強く突き当たり、この上部辺(29)が係合部(25)を弾性変形させながら、係止突起(28)方向に回動する。 【0036】そして、図5に示す如く、規制片(20)の上部辺(29)は係合部(25)を乗り越えて係止突起(28)方向に位置移動するとともに、移動後は係止突起(28)及び係合部(25)により係合固定される。この位置移動により、規制片(20)は、復元テーパー(17)との接触及び押圧が可能な状態となる。ちなみに、この状態では、図5に示す如く、扉体(1)は僅かに開放されるが、ロック状態は解除されていないため、通常の大きな開放はできない。 【0037】次に、上記の開放動作で僅かに開放した扉体(1)の閉鎖動作を行うと、規制片(20)の押圧面(30)が、図6に示す如く、シーソー体(7)の復元テーパー(17)と接触してこれを押し上げる。この押し上げにより、支持軸(8)を支点としてシーソー体(7)が回動し、図7に示す如く地震発生前の水平状態に復帰する。 【0038】また、このシーソー体(7)の復帰時点では、図7に示す如く、扉体(1)と本体(2)との間には隙間が存在し、扉体(1)は完全に閉鎖されてはいない。そして、扉体(1)を完全に閉鎖しようとすると、その押圧力で規制片(20)の押圧面(30)が復元テーパー(17)に強く突き当たり、図8に示す如く、規制片(20)の上部辺(29)は係合部(25)を乗り越えて、元位置側に移動するので、規制片(20)は、図2に示す如き地震発生前の状態に復帰する。この規制片(20)及びシーソー体(7)の元位置への復帰により、ロック状態が解除され、扉体(1)の通常の開閉動作が可能となるとともに、次の地震に備える状態となる。 【0039】このように、本発明に於いては、地震発生時の扉体(1)の開放を防止するためのロック機構を、特別な操作を必要とする事なく、確実に作動する事ができ、優れた扉体(1)の開放防止効果を得る事ができる。また、地震終了後は、扉体(1)の通常の開閉動作を行うだけで、ロック状態を簡単に解除する事が可能である。 【0040】また、従来技術では、扉体の開放時に地震が発生してロック機構が作動すると、扉体の閉鎖やロック解除を行う事ができなくなるため、ロック解除のための特別な操作や工具等を必要とし、復帰に手間が掛かっていた。しかし、本発明では、扉体(1)が開放した状態でロック機構が作動しても、何ら支障なく扉体(1)の閉鎖を行う事ができるとともに、特別な操作や工具を必要とせずに簡単にロック状態を解除する事ができる。 【0041】即ち、扉体(1)を開放した状態で地震が発生すると、可動体(10)の移動によりシーソー体(7)が支持軸(8)を支点としてシーソー状に回動し、本体(2)側に於いてロック機構が作動する。しかしながら、扉体(1)を開放しているので、係合片(18)と規制片(20)とが係合する事はないし、規制片(20)も位置移動する事はなく、通常位置に係合固定されている。 【0042】この状態で、扉体(1)の閉鎖動作を行うと、その閉鎖過程で、図9に示す如く、係合片(18)の先端が規制片(20)の押圧面(30)と接触する。そして、規制片(20)が本体(2)方向に移動するのに伴って、図10に示す如く、係合片(18)がテーパー状の押圧面(30)にて次第に押し上げられる。そして、最終的にこの押圧面(30)を乗り越えて、図3の如く、係合片(18)は規制片(20)と係合するとともに、扉体(1)の閉鎖も完了する。 【0043】従って、本発明では、扉体(1)の開放時に地震が発生しても、扉体(1)を何ら支障なく閉鎖する事ができる。ただし、扉体(1)を閉鎖しただけでは、係合片(18)と規制片(20)との係合により、扉体(1)がロック状態となっているので、前述と同様に図4〜図8に示す如き扉体(1)の開閉動作を行う事により、ロック状態を解除する事ができ、通常の扉体(1)の開閉動作を行う事が可能となる。 【0044】 【発明の効果】本発明は上述の如く構成したものであるから、地震の発生時には確実にロック機構を作動するが、このロック機構を作動するための特別な操作を全く不要とするとともに、地震終了後は、ロック解除のための特別の操作や工具等を用いなくても、通常の扉体の開閉動作を行うだけで、簡単にロック機構を解除する事が可能となる。そして、通常の扉体の開閉動作を回復可能となるとともに、次の地震の発生に備える事ができる。 【0045】また、扉体の通常の開閉動作時は、部品相互の接触音を生じる事がなく、静かな扉体の開閉動作が可能となる。更に、扉体の開放時にロック機構が作動しても、扉体の閉鎖を確実に行う事ができるとともに、扉開閉動作により、ロック機構の解除も簡単に行う事が可能となる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000119449 【氏名又は名称】磯川産業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年6月9日(2000.6.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068191 【弁理士】 【氏名又は名称】清水 修
|
| 【公開番号】 |
特開2001−349123(P2001−349123A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月21日(2001.12.21) |
| 【出願番号】 |
特願2000−174145(P2000−174145) |
|