| 【発明の名称】 |
錠 前 |
| 【発明者】 |
【氏名】北島 裕嗣
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| 【要約】 |
【課題】小型で且つ僅かなレバーハンドルの回動操作でラッチを退入させて開扉できる錠前を提供する。
【解決手段】ハブ20の回動に応じて錠本体10からラッチ14を突出・退入させる錠前1であって、ハブ20の回動に応じた駆動力を伝達する伝達部材19と、伝達部材19を介して伝達された駆動力によってラッチ14を退入駆動する駆動片18とを有し、駆動片18は一端が錠本体10に回動自在に枢支されると共に他端がラッチ14の後部に係合された構成とされている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ハブの回動に応じて錠本体からラッチを突出・退入させる錠前であって、前記ハブの回動に応じた駆動力を伝達する伝達部材と、該伝達部材を介して伝達された駆動力によって前記ラッチを退入駆動する駆動片とを有し、該駆動片は一端が錠本体に回動自在に枢支されると共に他端が前記ラッチの後部に係合された構成とされており、前記ハブの回動に応じて前記伝達部材が駆動されると、該伝達部材によって前記駆動片が前記枢支点を中心として回動駆動され、これによって前記ラッチを退入させることを特徴とする錠前。 【請求項2】 前記ラッチの後部にはロッドが接続されており、前記駆動片が当該ロッドに係合されていることを特徴とする請求項1に記載の錠前。 【請求項3】 前記伝達部材が前記駆動片の前記枢支点近傍に係合された構成とされており、該伝達部材が駆動されると前記駆動片の回動によって前記ラッチを前記伝達部材の移動量を超える移動量で駆動することを特徴とする請求項1または2に記載の錠前。 【請求項4】 前記駆動片が、付勢手段によって前記ラッチを突出させる方向へ付勢されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の錠前。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、錠本体からラッチが突出・退入する錠前に係り、更に詳しくは、僅かなドアハンドルの回転でラッチを退入させることができ、且つ小型化したものに関する。 【0002】 【従来の技術】家屋などの建築物の扉にはラッチ錠が広く使用されている。図4(a)はラッチ錠100の一例を示したもので、本体ケース104と正面板105で成る錠本体101を有し、錠本体101に設けられた開口部102からラッチ103が突出・退入するようにされている。 【0003】ラッチ103の後端部にはロッド107が接続され、ロッド107の中間部は本体ケース104を切り起こして成されたガイド板108で支持されている。このガイド板108とラッチ103先端部との間のロッド107には、突出用のばね109が装着されている。ロッド107の後端部には座板110が固着され、この座板110にハブ111の突出部112が係合している。また、ハブ111の角孔113には、ドアハンドルに固定された角芯(不図示)が貫通し、ドアハンドルの操作に応じてハブ111が回動するようにされている。 【0004】このラッチ錠100では、常時は、ラッチ103はばね109によって付勢されて錠本体101の開口部102から突出している。ドアハンドル(不図示)を操作するとハブ111が回動し、ハブ111の突出部112で座板110を後方(図において右方向)へ移動させる。これによって、図4(b)に示したように、ラッチ103を錠本体101内へ退入させて解錠するものである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、このようなラッチ錠100では、図4(b)に示したように、ラッチ103を錠本体101内に退入させるためにハブ111を30〜40度程度も回動しなければならず、ハンドルを同じ角度だけ操作する必要があった。一般に、握力の弱いお年寄りや体の不自由な人にとってレバーハンドルを大きな角度回すことは困難であり、勢いレバーハンドルに寄り掛かって回すようなことが多く、ハンドルが大きく傾斜してよろける事故などが懸念されるものであった。 【0006】そこで、ハブ111の突出部112を長くし、長い突出部112の先端でロッド107を駆動させる構成も検討された。しかし、このような構成ではロッド107とハブ111とを離して配しなければならず、ラッチ錠100自体を小型化することができない弊害が生じていた。このため、小型で且つ僅かなレバーハンドルの回動操作でラッチを退入させて開扉できるラッチ錠の開発が待たれていた。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記事情に鑑みて提案される本発明は、ハブの回動に応じて錠本体からラッチを突出・退入させる錠前であって、ハブの回動に応じた駆動力を伝達する伝達部材と、この伝達部材を介して伝達された駆動力によってラッチを退入駆動する駆動片とを有し、この駆動片は一端が錠本体に回動自在に枢支されると共に他端がラッチ後部に接続されたロッドに係合された構成とされている。この構成では、ハブの回動に応じて伝達部材が駆動されると、伝達部材によって駆動片が枢支点を中心として回動駆動されてラッチを退入させる。この錠前によれば、ハブの駆動力を伝達部材と駆動片とを介してラッチに伝えている。これにより、ラッチとハブとの相互の配置上の制約が緩和されるので、少ないスペースを有効に利用した構造が採れる。 【0008】前記本発明の錠前において、ラッチの後部にはロッドが接続されており、駆動片がこのロッドに係合された構成とすることもできる。 【0009】また、前記本発明において、伝達部材が駆動片の枢支点近傍に係合された構成とすることもできる。則ち、駆動片の枢支点を所謂支点とし、駆動片がラッチに係合する部分を所謂作用点とした場合、伝達部材が駆動片に係合する所謂力点を枢支点の近傍に設ける構成を採ることもできる。この錠前によれば、支点と作用点との距離が支点と力点との距離に比べて充分大きくなるので、力点に加えられる移動量が等価的に拡大されて作用点を移動させる。則ち、伝達部材の移動量を超える移動量でラッチを退入駆動することができ、結果としてハブの僅かな回動でラッチを退入させることができる。また、伝達部材の移動に応じて駆動片に対する伝達部材の係合位置を漸次変化させることも可能である。この構成によれば、伝達部材の移動、則ちハブの回動に応じてラッチの移動量を漸次変化させることが可能である。 【0010】前記本発明において、駆動片が、付勢手段によってラッチを突出させる方向へ付勢された構成とすることもできる。この構成によれば、駆動片とラッチとの係合に遊びが生じる場合であっても、駆動片が常にラッチを突出させる方向へ付勢するのでラッチのがたつきが生じない。 【0011】 【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の実施形態に係る錠前1を示したもので、錠本体10を有し、錠本体10に設けられた開口部13からラッチ14が突出・退入するものである。錠本体10は、本体ケース11と正面板12によって構成される。本体ケース11にはフランジ部15が設けられ、該フランジ部15と正面板12には、両者を連通する開口部13が設けられている。 【0012】ラッチ14の後端部には短いロッド16が接続され、後述するようにロッド16には断面「コ」字状の係合金具17が取り付けられている。この係合金具17には駆動片18の一端が係合しており、駆動片18の他端は枢支点18aによって本体ケース11に回動自在に枢支されている。伝達ロッド(伝達部材)19は円柱形状であり、座部19bが左右移動自在に貫通して装着されると共に、両端には座板19aと座部19cが取り付けられている。 【0013】この伝達ロッド19は、座板19a寄りのロッド部分が本体ケース11に固定されたガイド板10aで支持され、後述するように座部19b,19cの間のロッド部分は駆動片18を貫通している。また、伝達ロッド19の後端部の座板19aは、本体ケース11に回動自在に取り付けられたハブ20の上部突出部20aに係合している。この伝達ロッド19の座部19bとガイド板10aとの間の伝達ロッド19部分には、突出用のばね21が装着されている。尚、常時は移動金具22がばね23の付勢力を受けて、ハブ20の下部突出部20bをストッパ24に当接させている。この錠前1では、常時は伝達ロッド19に装着されたばね21によって座部19bは左方へ付勢されており、この付勢力によって駆動片18は左方へ回動付勢されてラッチ14を本体ケース11から突出させている。 【0014】図2は、本発明の実施形態に係る錠前1の主要部を分解斜視図で示したものである。ラッチ14の後端部には短いロッド16が接続されており、ロッド16の後端部には座板16aが固着されている。ロッド16には断面が「コ」字状の係合金具17をスリット17aがロッド16に嵌入するようにして取り付け、ロッド16の上部から係止板17bを挿入することによって係合金具17をロッド16に固定させている。 【0015】駆動片18は、面取された平板部分を接続部分18cの両端部分で折り曲げて断面が「コ」字状になるように平板部分を対向させた形状をしている。平板部分の一端には枢支点18aが設けられ他端側で駆動部18bを形成している。接続部分18cの中央には、伝達ロッド19を貫通させる貫通孔18dが開けられている。枢支点18aは本体ケース11に固定されたピン(不図示)に挿入され、本体ケース11に対して回動自在に枢支されている。この駆動片18には伝達ロッド19が貫通すると共に後述するように係合金具17に係合している。尚、枢支点18aにはつるまきばね24が取り付けられて駆動片18を常に時計方向に付勢しており、係合金具17との係合の遊びによるがたつきを抑えている。 【0016】伝達ロッド(伝達部材)19は円柱状に成されており、後端部(図において右方側)には円板状の座板19aが取り付けられている。この伝達ロッド19には、ばね21と傾斜面を有する座部19bが挿入され、更に、駆動片18の貫通孔18dが挿入されている。そして伝達ロッド19の前端部(図において左方側)には球面を有する座部19cがかしめて取り付けられている。 【0017】伝達ロッド19が貫通した駆動片18の駆動部18b,18bは、ラッチ14に取り付けられた係合金具17内にロッド16を跨いで係合するように取り付けられている。尚、ばね21はガイド板10aと座部19bとの間のロッド部分に装着されているので、座部19bを左方に付勢することによってラッチ14を突出側に付勢している。 【0018】ハブ20は円筒状の中心部の上下にアーム状の突出部を設けた形状に成されている。中心部にはドアハンドルの角芯(不図示)を貫通させる角孔20cが開けられ、その上方には上部突出部20aが、下方には下部突出部20bが設けられている。上部突出部20aは二股状に分割されており、各々の上部突出部20a,20aの間に伝達ロッド19が挿入され、上部突出部20aと伝達ロッド19の座板19aが当接して係合されている。 【0019】次に、本発明の実施形態に係る錠前1の動作を、図3(a),(b)を参照して説明する。図3(a)に示すように、常時は、ばね21が伝達ロッド19の座部19bを左方へ付勢している。これにより、駆動片18が時計方向に回動付勢され、駆動片18に係合したラッチ14の先端部は開口部13から突出している。 【0020】ドアハンドル(不図示)の操作によりハブ20が時計方向へ回動をすると、ハブ20の上部突出部20aが伝達ロッド19の座板19aを後方(図において右方)へ押動する。伝達ロッド19が右方へ移動すると、伝達ロッド19の座部19cによって駆動片18の接続部18cが押圧され、駆動片18は枢支点18aを中心にして反時計方向へ回動を始める。則ち、駆動片18の枢支点18aを所謂支点とし、接続部18cの押圧点を所謂力点とした力が加わることにより、駆動部18bは所謂作用点として係合金具17を右方へ押動する。これにより、ラッチ14は本体ケース11内へ退入を始める。 【0021】ハブ20の回動が進んで15度程度に至ると、図3(b)に示すように、ラッチ14は本体ケース11内へ完全に退入して解錠状態に至る。つまり従来の錠前に比べてハブ20の1/3程度の回動で解錠可能である。 【0022】尚、本実施形態の錠前1では、伝達ロッド19の座部19cを球面状に形成しており、これによって座部19cと接する駆動片18の接続部18cの位置を駆動状況に応じて漸次変化させている。則ち、ハブ20の回動初期には座部19cによって枢支点18aから離れた接続部18cを押圧し、ハブ20の回動が進むに連れて座部19cは次第に枢支点18aに近い接続部18cを押圧するようにしている。従って、ハブ20の回動初期には、駆動片18に大きい回動力を加えてラッチ14を強い力で退入させ、回動が進むに連れて駆動片18を大きく回動させてラッチ14の退入移動量を増大させるようにしている。 【0023】このように、本発明の実施形態に係る錠前1によれば、ハブ20の回動力を伝達ロッド(伝達部材)19と駆動片18とを介してラッチ14に伝えることにより、ハブ20とラッチ14との相互の配置上の制約を緩和し、更に、駆動片18によってハブ20の回動を等価的に拡大させた回動を得てラッチ14を退入させている。この構成によって、錠本体10を小型化しつつハブ20の僅かな回動で解錠させることを実現している。 【0024】尚、前記した説明では、伝達ロッド19,駆動片20の材質については特に触れていないが、金属素材や樹脂素材など適宜の素材を用いて製することができる。特に、伝達ロッド19の座板19aや座部19b,19cなどは摩擦の小さい樹脂材料などを好適に用いることができる。 【0025】 【発明の効果】本発明によれば、僅かなドアハンドルの回動操作で解錠できるのでお年寄りや体の不自由な人にも使いやすく、しかも小型化した錠前を提供できる。 【0026】
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| 【出願人】 |
【識別番号】000147442 【氏名又は名称】株式会社西製作所
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| 【出願日】 |
平成12年5月16日(2000.5.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100100480 【弁理士】 【氏名又は名称】藤田 隆
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| 【公開番号】 |
特開2001−323707(P2001−323707A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月22日(2001.11.22) |
| 【出願番号】 |
特願2000−143803(P2000−143803) |
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