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【発明の名称】 キャビネットドアのためのロックシステム
【発明者】 【氏名】テオドラス ヨハネス マリア シュミッツ

【要約】 【課題】可能な限りコンパクトなロッキングシステムを提供する。

【解決手段】歯車(20)が内部に回転可能な手法で配置されたロックハウジング(40)を持つロッキングシステム(2)について述べられ、その歯車はハンドル(10)の中央シャフト(11)によって回転可能であり、ロックハウジング(40)の内側にスライド可能な手法で配置され開口部(131)が設けられたバー部材(71、81、90)と噛み合う。ロッキングシステムの組み立ては使用位置で実行される。中央シャフト(11)はドアパネル(1)を通して挿入され、歯車(20)はこの中央シャフトの自由端に直接取り付けられる。状況により1本、あるいはそれ以上のバー部材(71、81、90)が歯車(20)に結合する。ロックハウジング(40)は、歯車(20)及びバー部材(71、81、90)の上方をスライドされる底のないキャップの形状を有し、ドアパネル(1)に対して固定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ドアパネル(1)を通して伸び、ドアパネル(1)の前面側(1A)に位置した制御ハンドル(10)とドアパネル(1A)の背面側(1B)に位置した自由端(14)を持つ中央シャフト(11)と、ドアパネル(1)の背面側(1B)に固定されたロックハウジング(40)と、ロックハウジング(40)の内側にスライド可能に配置され、側面側の壁(431 、432 )の内壁に沿ってガイドされる少なくとも1つのバー部材(71、81、90)と、回転のために前記中央シャフトの自由端に連結し、前記バー部材(71、81、90)の開口部(131)に噛み合う歯(22)を持ち、ロックハウジング(40)の内側に回転可能に配置された歯車(20)とを含み、歯車(20)は前記中央シャフト(11)の自由端に直接取り付けられ、ロックハウジング(40)は底のないキャップの形状を有することを特徴とするロッキングシステム。
【請求項2】 請求項1によるロッキングシステムにおいて、中央シャフト(11)から離れて面するその軸端で、歯車(20)は回転のためにロックハウジング(40)の回転ベアリング(62)を通してガイドされる円筒状のガイドカラー(63)を持ち、該回転ベアリング(62)は、ハウジング(40)の上部壁(42)にある円形の穴(61)の周縁の形状を有することを特徴とするロッキングシステム。
【請求項3】 請求項2によるロッキングシステムにおいて、ハウジング(40)の前記上部壁(42)は実質上平坦であることを特徴とするロッキングシステム。
【請求項4】 上記の請求項のいずれかによるロッキングシステムにおいて、歯車(20)は互いに正反対に位置する2つの末端歯(22Z )を持ち、ロッキングシステム(2)の閉鎖状態でのその接続ラインの位置は、前記スライド可能なバー部材(71、81、90)に対して実質上垂直であり、歯車(20)は前記末端歯(22Z )に隣接する4つのストップ歯(22X 、22Y )を持ち、その寸法は前記閉鎖状態において歯車(20)に面するバー部材(71、81、90)の表面にちょうど接するようにされていることを特徴とするロッキングシステム。
【請求項5】 請求項4によるロッキングシステムにおいて、前記ストップ歯(22X 、22Y )は、前記末端歯(22Z )に対して実質上垂直に向いている平面に関して斜めにされることを特徴とするロッキングシステム。
【請求項6】 上述の請求項のいずれかによるロッキングシステムにおいて、前記歯車(20)は、望ましくは四角形の形状である輪郭を持つ穴(21)を有し、中央シャフト(11)の自由端は、歯車(20)の前記穴にフィットし、望ましくはねじの切られた軸方向の穴を内部に持つ突起(14)を含むことを特徴とするロッキングシステム。
【請求項7】 上述の請求項のいずれかによるロッキングシステムにおいて、回転のために歯車(20)に結合したロッキングリップ(50)を含むことを特徴とするロッキングシステム。
【請求項8】 請求項6に従属する請求項7によるロッキングシステムにおいて、ロッキングリップ(50)は、歯車(20)の前記輪郭で規定される穴の輪郭に対応する輪郭の穴を有し、中央シャフト(11)の突起(14)は、歯車(20)の前記輪郭で規定された穴の軸方向の長さよりも短い長さを有し、歯車(20)の前記輪郭で規定された穴とロッキングリップ(50)の前記輪郭で規定された穴にフィットする輪郭による連結片が備えられていることを特徴とするロッキングシステム。
【請求項9】 ドアパネル(1)の開放側のエッジ(1C)に沿ってフィットすべく、制御ハンドル(10)と自由端を持つ中央シャフト(11)と、中央シャフト(11)の自由端に直接取り付けるのに適した歯車(20)と、開口部(131)を持ち、歯車(20)の歯(22)と噛み合うのに適するバー部材(71、81、90)と、歯車(20)の回転と、バー部材(71、81、90)のスライドをガイドするような形態で、歯車(20)とバー部材(71、81、90)の互いに噛み合った組み合わせ体を装着するのに適した、底のないロックハウジング(40)とを含むことを特徴とするロッキングシステム。
【請求項10】 請求項9によるロッキングシステムにおいて、歯車(20)は互いに正反対に位置する2つの末端歯(22Z )と、前記末端歯(22Z )に対して実質上垂直な平面に関して斜めにされた、前記末端歯(22Z )に隣接する4つのストップ歯(22X 、22Y )を含むことを特徴とするロッキングシステム。
【発明の詳細な説明】【0001】本発明はドアのロッキングシステム、電気機器のためのハウジングのアクセスドアで特に使用可能なシステムであり、とりわけキャビネットドアのためのロッキングシステムに関する。
【0002】電気機器、特にデータ処理や電気通信処理のための機器は、それを保護するため普通エレクトロニクスハウジングに据え付けられる。このためマウンティングラックは、普通従来の19インチシステムとして保護される電気機器を内部に据え付けるべく、ハウジングに配置される。このタイプの電気機器の寸法は、ハウジングの外側の寸法と同様に規格化されている。しかしながら、この分野では従来の19インチシステムからメートル法のシステムへの転換が進行しており、その場合に保護される機器の寸法は、従来の19インチシステムの寸法と比べると若干大きい。この新規の機器に、ハウジングの存在下でメートル法の寸法を持たせること、メートル法の機器の新規の寸法に正確に適合する、そのようなハウジングにおいてマウンティングラックを据え付けること、しかしハウジングそのものの外側の寸法は変化しないこと等も望まれる。ハウジングに対するアクセスドアがロッキングシステムを備え、このロッキングシステムではキャビネットドアの内側に多数の部品が位置し、これらの部品が新規のメートル法のシステムによるより大きな機器のボタン、スイッチ、ケーブルコネクタなどの突出部材に接触する可能性がある、ということがここでの問題点である。それゆえ、可能な限りコンパクトなロッキングシステムを提供することは本発明の重要な目的である。
【0003】右利き用、あるいは左利き用のドアを持つキャビネットや、1ポイント、2ポイントあるいは3ポイントのロックを持つドアのような様々なタイプのエレクトロニクスハウジングが存在する。1ポイントロックのケースではドアは側面のエッジにロッキングリップを持ち、2ポイントのロッキングシステムのケースでは、ドアはその上部エッジと底部エッジにロック機能を持ち、3ポイントシステムのケースではドアは、その側面のエッジに1ポイントのロッキングシステムと同様にロッキングリップを、そして2ポイントシステムと同様にその上部と底部のエッジにロック機能を持つ。上述した全ての状況において使用可能であり、可能な限り部材の少ないロッキングシステムを提供することは本発明の更なる目的である。
【0004】周知の通り、2ポイントロックのための1ハンドルのロッキングシステムは、ドアのそれぞれの上部エッジ、底部エッジでロックを達成すべく、ハンドルからそれぞれ上方、下方に配向された2本のロッキングバーを含む。ロックとその解除のそれぞれをもたらすべく、ハンドルを回すことによって前記ロッキングバーは垂直方向に移動する。この目的のために、ロッキングバーには、ハンドルに結合した歯車が噛み合う等間隔の穴が設けられる。現在まで実際に使用されてきたロッキングシステムの場合では、前記歯車は、互いに分離不能に結合した実質上同一の2つのハーフハウジングから成るブロック状のハウジングに、回転可能に据え付けられている。左利き用、右利き用の双方のドアで使用可能とさせるべく、ドア表面上で異なる2方向に向けて、つまりハウジングを互いに180度回転させて据え付けることが可能である。これは、ドアパネルに平行な中央平面に関して歯車のハウジングが対称構造であることを意味し、その結果、歯車のハウジングは前記平面の垂直方向に比較的大きな寸法を持つ。
【0005】これらの寸法がより小さいロッキングシステムを提供することが本発明の目的である。特に、本発明は、ロッキングリップとドアパネルの間の軸距離を可能な限り短縮したロッキングシステムを提供することを目的としている。
【0006】1ポイントのロッキングシステムのケースでは、鉛直方向のバーは存在しないが、ハンドルを停止させるべく、等間隔の穴を持つスライド可能なバー部材が歯車のハウジングに事実上収容され、上述した歯車と噛み合う。これに反して2ポイント、そして3ポイントのロッキングシステムのケースでは、上述したロッキングバーが事実上存在する。どのロッキングバーもそうであるように、従来のロッキングシステムのケースでは歯車が歯車のハウジングに取り囲まれており、一方で歯車のハウジングはそれを壊さない限り開けることができないため、歯車のハウジングは、1ポイント、2ポイント、あるいは3ポイントのシステムのいずれかのみで形成可能であり、歯車のハウジングの製造の際に、予めその選択をしなければならない。これは歯車の製造の際に不便であり、比較的多くの異なる部材をストックとして保管しなければならないということを意味する。
【0007】それゆえ、ドアの全てのタイプに少数の部材で使用可能となるロッキングシステムを提供することが、本発明の更なる目的である。
【0008】本発明の重要な態様によれば、歯車は制御ハンドルの中央シャフトに直接取り付け、ハウジングは、前記歯車が制御ハンドルに取り付けられるまでは歯車を覆うように固定されていない底のないハウジングである。そのため、ロッキングシステムを1ポイント、2ポイントあるいは3ポイントのどのタイプで使用するか、そして左利き用、あるいは右利き用のどちらのタイプで使用するのかということは、ロッキングシステムがドアに固定される時まで決定する必要はない。
【0009】本発明におけるこれらの、そして他の態様、特徴、利点は、同じ参照数字が同様、あるいは同等のパーツを示す、図を参照した本発明によるロッキングシステムの好ましい実施例の以下の記述によってより詳細に説明される。
【0010】図1Aと図1Bは、閉鎖位置で、3ポイントでロッキングシステム2が取り付けられたドアプレート1のパーツのそれぞれ前面と背面を示すのに対し、図2Aと図2Bは開けられた位置、または開放位置でのロッキングシステム2の同様の斜視図を示す。本例において、ドア1は右利き用のドアであり、これにより使用者の位置からの概要が示され、ヒンジはドアの右手側のエッジに沿って配置される。
【0011】ロッキングシステム2は、ドアパネル1に対して回転可能な中央シャフト11と、ドアパネル1に対して実質上垂直に向けられた回転軸11Aを含む。中央シャフト11の回転のために、ロッキングシステム2は、前記中央シャフト11に実質上垂直に向けられた制御ハンドル10を含む。技術的な機能において必須では無いが、図1Aに示されるように、閉鎖状態でのロッキングシステム2において、制御ハンドル10が垂直の定位を持つこと、そして図2Aに示されるように、ロッキングシステム2が閉鎖位置から開放位置へ移される時に、中央シャフト11が90°以上回転することが望ましい。閉鎖位置から開放位置への制御ハンドル10の回転移動は、図2Aの曲線の矢印P1によって示される。
【0012】ロッキングシステム2は、本例ではドアパネル1の左側エッジである外側エッジ1Cの近傍に取り付けられる。ロッキングリップ50は中央シャフト11に結合される。ロッキングシステム2の閉鎖位置で、ロッキングリップ50は中央シャフト11から、ドアパネル1の外側エッジ1Cに方向づけられ、そのことにより、ロッキングリップ50が、対応するロッキングリップ上で作用することができ、あるいは保護キャビネットの上方コーナに作られた、対応するロッキング開口部と組み合うことができる。前記ロッキングリップ50の閉鎖位置は図1Bに明瞭に示される。中央シャフト11が、制御ハンドル10によってロッキングシステムの開放位置に回転される時、図2Bの矢印P2によって示されるように、ロッキングリップ50は、ドアパネル1の外側エッジ1Cから離れて回転する。
【0013】実施例に示されるロッキングシステム2はまた、ドアパネル1の底部エッジと上部エッジのそれぞれの方向であって、ドアパネル1の背面壁1Bに沿って実質上垂直方向に伸びる2本のロッキングバー70と80を含む。これらのロッキングバー70と80は垂直方向に移動可能にされ、後述する方法によって前記中央シャフトに連結し、中央シャフト11の回転によりロッキングバー70と80の軸方向の移動が生ずる。ロッキングシステム2が閉鎖位置にある時、ロッキングバー70と80の垂直方向の延在長は比較的長い。この位置にある時、ドアパネル1の底部エッジ及び上部エッジのそれぞれと保護キャビネットの底部エッジ及び上部エッジのそれぞれとの間のロックが達成され、このようなロックは従来の方法によっても達成されることができ、説明を簡潔にするためにここでは例示しない。図2Bの矢印P3とP4でそれぞれ示されるように、ロッキングシステム2を開放位置へ導くため、中央シャフト11が制御ハンドル10によって回転される時、ドアパネルの底部エッジにおけるロックを解除するため底部ロッキングバー70は上方に動き、ドアパネル1の上部エッジにおけるロックを解除するため上部ロッキングバーは下方に動く。
【0014】ロッキングシステム2は更に、ドアプレート1の背面側1Bにねじ41によって固定されたロックハウジング40を含む。ロックハウジング40の形状は実質上ブロック状であり、その上部壁42はドアパネル1に対して実質上平行に延び、2つの側面壁431 と432 は実質上鉛直に、そしてドアパネル1に対して実質上垂直に伸び、2つの末端側面壁441 と442 は実質上水平に、そしてドアパネル1に対して実質上垂直に伸びる。底部ロッキングバー70の上部端部71と上部ロッキングバー80の下部端部81は、スライドによる方法でロックハウジング40内でガイドされる。
【0015】ロッキングバー70と80は原則として、適切であるならばどのような輪郭断面を持っても良い。例示でのロッキングバー70と80は、実質的に方形の輪郭断面である小板の形状を持つ。一方で比較的単純な製造の可能性は、それによって比較的大きな強度と結びつき、他方では、スライドさせてガイドするためのロックハウジング40は単純な構造とされ得る。本例では、ドアパネル1の開放側エッジ1Cに面するロックハウジング40の第1の側面壁431 の内壁に支えられる上部ロッキングバー80の下部端部81と、前記開放側のエッジ1Cから離れて面するロックハウジング40の第2の側面壁432 の内壁に支えられる底部ロッキングバー70の上部端部71が示される。通路開口部451 は、この目的のために底部ロッキングバー70の上部端部71の断面輪郭に対応する輪郭の開口部であり、ロックハウジング40の底部端面側の壁441 に配置される。底部端面側の壁441 にある前記通路開口部451 は、ロックハウジング40の第2の側面壁432 に直接連結する。
【0016】ロックハウジング40の鉛直寸法、言い換えればその側面の長さは十分大きくすることが可能であるため、開放位置でのロッキングバー70と80の端部71と81は、ハウジング40に完全に組み合わさる。しかしながら、実施例で示されているものでは、開放位置において、底部垂直ロッキングバー70の上部端部71は、上部端面側の壁442 で、ロックハウジング40から突出する。この目的のため、通路開口部462 が、第2の側面壁432 につながる上部末端面側の壁442 に配置される。同様の方法で、通路開口部461 が、閉鎖位置で上部ロッキングバー80の底部端部81を通すべく、第1の側面壁431 につながる底部端面壁441 に配置される。従って、ロックハウジング40は、中央シャフト11の回転軸11Aを通して延びる中央平面の鉛直方向に対して実質的に鏡像対称である。
【0017】図1Bと図2Bの背面斜視図では、ロッキングバー70と80は適切な方法で曲げられる事が示されている。上部垂直ロッキングバー80に関して言えば、底部端部81がS字ベンド82を経由して中央部材83に通じることが分かる。底部垂直ロッキングバー70も同様に、S字ベンドを経由して上部端部71に連結することが可能な中央部材73を持つが、実施例で示されているものでは、二つの反対のS字ベンド72Aと72B、及びそれらの間に配置されている直線部材72Cを経由して上部端部71に連結する。図1Bに点線で示される通り、実質上U字型の部材72A、72B、72Cによって、底部ロッキングバー70はスペース3から十分に離れ、ここでは閉鎖位置において、ロック機構を制御ハンドル10に備えさせる事ができるが、簡略化のためこのロック機構は図に例示しない。前記S字ベンド82、72A、72Bは、垂直ロッキングバー70と80の前記中央部材73と83が互いに直線上に配置されるように、適切な大きさで形成される。
【0018】ロッキングバー70と80は、ロックハウジング40から算出された、ドアパネル1の垂直寸法に対応する長さを持つ事が可能であり、そのためそれぞれのロッキングバー70と80は、ロックハウジング40からドアパネル1の底部エッジと上部エッジのそれぞれに完全に一致して伸びる。しかしこれでは、ロッキングバー70と80が比較的大きな寸法を持たねばならず、また、ロッキングバー70と80は、問題となるロッキングシステム2が取り付けられる場所でのそれぞれのドアパネルの寸法をとるために作られなければならない。そのため、ロッキングバー70と80は、例えば20〜40cmのオーダーで、予め定められた長さを持ち、そしてロックハウジングから離れて面するそれらの端部において、ロッキングバー70と80がそれぞれの延長バーに連結するための連結手段を持つことが好ましい。もし、そのような連結手段が、様々な軸位置での連結をもたらすべく設計され、そのためロッキングバー70と80の全長がその各々の延長バーに設定できるならば、全長が可変のロッキングバーを作るために、使用用途は標準の長さを持つ延長バーで作ることができる。このような連結手段は、延長バーに配置された穴と結合しないロッキングバー70と80から突出する直角方向のピンを含む。
【0019】ロッキングシステム2を示した実施例は、いわゆる3ポイントタイプであり、これは保護キャビネットに対するドアパネル1のロックが3ポイント、すなわち、ロッキングリップ50による開放側エッジ1Cにおいて、そして底部ロッキングバー70と上部ロッキングバー80によるそれぞれの底部エッジ、上部エッジで達成される事が可能である。しかし、ロックはロッキングリップ50のみで達成することが可能であり、そのためロッキングバー70と80は省略可能となり、このケースではロッキングシステムは1ポイントタイプとして示される。もし、ロッキングバー70と80のみによってロックが達成されるならば、ロッキングリップ50を省略し、ロッキングシステムは2ポイントタイプとして示される。
【0020】図3Aは、従来のロックハウジング140の概略斜視図である。図3Bはその水平縦断面の概略を示し、図3Cはその横断面の概略を示している。
【0021】従来のロックハウジング140は閉じた箱の形状を有し、互いに同一で、互いに分離不能に固定された二つのハウジング部材140Aと140Bから形成される。歯車120はハウジング140に回転可能に配置され、その歯車120は中央に配置した一般的には四角形の貫通口121を持つ。歯車120の歯122は図3Bの縦断面と図3Cの横断面で示され、それらの端部はロックハウジング140の側面壁431 と432 の内壁の近傍まで延びることが明瞭に見受けられる。ロッキングバー70と80の端部71と81の側面図も、前記ロッキングバー70と80の前記端部71と81がロックハウジング140の内側に配置され、側面壁の内部表面に沿って延びる時、歯車120の連続する歯122が噛み合う多数の穴を持つ前記端部を例示するために、図3Bに示される。そして、前記歯車120の回転が前記ロッキングバー70と80の軸方向移動を生み出すことは明瞭となる。
【0022】ロッキングバー70と80の最大の軸方向の移動区間は、前記ロッキングバーに互いに隣接して配置された穴131の数によって決まる。この例では、5個の穴131は約4mmの幅であり、穴の間の距離は約2mmで示されている。そして、ロッキングバー70と80の最終的な位置は、最初の穴131の前、あるいは最後の穴131の後の位置でのロッキングバー70と80にノックする歯122により決まる。それゆえ、ロッキングバー70と80の合計の軸方向の移動区間は23mmである。
【0023】図2Bの矢印P3とP4に示された、このケースにおけるロッキングバー70と80の閉鎖位置から開放位置への軸方向の移動は、歯車120の、ある方向への回転、すなわち図3Bにおける左側、そして図2Aの矢印P1に示される制御ハンドル10の、ある方向への回転に対応する。上述した通り、この従来のロックハウジング140のケースでは、ハウジング部材140Aと140Bは互いに分離不能に固定され、最外部に近い穴131に近接したバー部材132は歯車120の歯122のストップを形成し、そのため従来のロックハウジング140からロッキングバー70と80を取り去ることは不可能である。内部に歯車120が据え付けられ、内部でロッキングバー70と80がスライドすべく取り付けられたロックハウジング140は、それゆえ完全なユニットを形成する。このユニットが左利き用のドア、右利き用のドアの双方で利用可能となり、それにより開放位置の方向におけるロッキングバーの移動が歯車120の右側への回転に対応する位置においても可能となるために、上述したロックハウジング140、歯車120、及びロッキングバー70と80により形成されたユニットは、回転軸11Aに対する中央鉛直平面に対して鏡像対称となる。ドアパネル1上でのロックハウジングの取り付け中は、取り付けの方向はドアのタイプに合わされる。とりわけ、上部ハウジング部材140Aは上部壁42と共に図3Aに示され、第2のハウジング部材140Bの対応する壁142は底部壁である。上述した通り、従来のロックハウジング140は、二つのハウジング部材140Aと140Bの間の接触面に対して鏡像対称であり、そのためロックハウジング140を上下逆に固定することが可能となり、その場合、第1のハウジング部材140Aは下方に面する。
【0024】図3Cは、ドアパネル1の背面壁1Bに取り付けられた従来のロックハウジング140の断面を示している。制御ハンドル10の装飾用のフレーム12はドアパネル1の前面壁1Aに固定され、このフレーム12は前面壁1Aからドアパネル1の穴を通してドアパネルの背面壁1Bまで延びる突起13が設けられている。ドアパネル1にある前記穴は方形の形状であり、突起13も同様の形状で前記穴に固定される。前記穴の寸法はロックハウジング41の寸法よりも若干小さく、周縁のエッジ143は底面142に配置され、その周辺のエッジは、ドアパネル1の前記穴を通して突出する装飾用のフレーム12の前記突起13の一部の外周と接する。ロックハウジング140が正位置にある時、装飾用のフレーム12に対する、またドアパネル1に対する前記周辺のエッジ143の回転のために、その位置で固定される。図3Cと図3Aでは、そのような周辺のエッジ143がロックハウジング140の上部壁42にも備えられていることが見受けられる。この上部周辺のエッジは図示の配置方向では無効であるが、ロックハウジング140が他の外周で固定される時、回転ロック機能が達成される。
【0025】図3Bと図3Cに明瞭に示される通り、従来の歯車120は中央ディスク123を持ち、前記歯122は前記ディスク123の周囲に配列される。上部ガイドリング124Aはディスク123の上部表面に配置され、底部ガイドリング124Bはディスク123の底部表面に配置される。ハウジング140の底部壁から支持テーブル125Bが上方に延び、ロックハウジング140の上部壁42から支持テーブル125Aが下方に延びる。ディスク123はわずかな遊びをもって、上部支持テーブル125Aの底部表面と底部支持テーブル125Bの上部表面の間に配置される。この遊びとは、ディスク123の回転は可能であるが、ロックハウジング140に対する歯車120の軸方向の移動は実質上妨げられるというものである。側面方向では、歯車120は上部支持テーブル125Aにある円形の穴によって支えられ、この穴は歯車120の上部リング124Aの周囲に対してわずかな放射状の遊びを持って延び、底部支持テーブル125Bにおける対応する穴も底部リング124Aの周囲に沿って延びる。
【0026】使用状態では、制御ハンドル10の中央シャフト11はドアパネル1の前面部から装飾用のフレーム12にある開口部にまで延び、そうすることで前記突起13の背表面まで伸びる。制御ハンドル10の中央シャフト11のこの突起部をフィットさせるために、底部支持テーブルは開口部、あるいは調節エリア128Bを含む。対称であるため、上部支持テーブルは同等の調節エリア128Aを持つ。中央シャフト11前方の自由端から、輪郭を持つ突起14は、制御ハンドル10と歯車120の間の回転結合のために、歯車120の穴121へ延びる。
【0027】簡略化のため図示しないが、ロックハウジング140はねじによって装飾用のフレーム12に固定可能であり、装飾用のフレーム12は制御ハンドル10のためにベアリングを含む。図3Aから図3Cでは示されないロッキングリップ50の固定のために、前記ロッキングリップはねじ手段によって歯車120に固定され、その目的のために中央シャフト11には中央ねじ穴が設けられる。
【0028】図3Cで明瞭に見受けられる通り、制御ハンドル10の回転軸の方向に沿って計測された従来のロックハウジング140の軸方向の寸法、言い換えれば図3Cの文字Hによって示される寸法は比較的大きい。支持テーブル125Aと125Bがディスク部材123の両側に存在しなければならないという目的のために、歯車120はロックハウジング140で完全に取り囲まれるように位置している。対称にさせるべく、ディスク123はガイドリング124Aと124Bとが、その上部側とその底部側の両方に配置されることが不可欠であり、底部支持テーブル125Bと上部支持テーブル125Aの両方は、中央シャフト11の端部にフィットするだけの十分な大きさを持つ調節エリア128Aと128Bを持つことが不可欠である。それに加え、ロックハウジング140は、周辺のエッジ143をその上部表面とその底部表面に備えることが不可欠である。これらの理由から、前記寸法Hは明らかに大きい。その結果、ドアパネル1の背表面1Aからのロッキングリップ50の距離は明らかに大きい。
【0029】図4Aは、本発明によるロックハウジング140の好ましい実施例を図3Aと同等の斜視図で示し、図4Bは図3Cと同等の横断面を示す。
【0030】図4A−図4Bは本発明によるロッキングシステムが、従来のロッキングシステムに比べ大きく簡略化されたことを示す。本発明による新規のロッキングシステムは、制御ハンドルの存在下においても使用可能とするために、制御ハンドル10の部品11、12、13は図3Cに見られるそれらと同じである。歯車20と四角形の形状であることが好ましい穴21は、本発明では制御ハンドルの中央シャフト11の自由端14に直接固定される。底部のないハウジング40は、歯車20の上に位置し、ハウジングは上部壁42に通路開口部61、歯車20の上部カラー部材63の周囲に沿って延在するエッジ62を持つ。簡略化のため図示しないが、ハウジング40はねじ手段によって装飾用のフレーム12に直接固定される。同様に簡略化のため図示はしないが、歯車20はねじ手段によって中央シャフト11に固定される。1ポイント、あるいは3ポイントシステムのために、ロッキングシステムがロッキングリップ50を含むならば、前記ロッキングリップ50は前記ねじ手段によって歯車20そして/あるいは中央シャフト11に保持される。
【0031】上記では、ロッキングシステムは、2ポイントあるいは3ポイントシステムの場合には、2つのロッキングバー70と80を含むことができると述べた。前記ロッキングバーはロックハウジングの側面壁43の内壁に、スライドが可能となるように保持されている。上述したように、従来のロックハウジングの場合は、バーは常にハウジングに結合し、そこから取り外すことはできない。しかしながら、本発明によるロッキングシステムの場合は、左利き用、あるいは右利き用のドアの問題、ロッキングバー70と80が適切な方法で歯車20の一方あるいは他方(図4Bの左、あるいは右)に結合するかどうか、そして底のないハウジング40が、これが歯車20と取り付けされたバー70と80の上を軸方向にスライドすることによって、歯車20と取り付けされたバー70と80の上に位置するかどうか等のことは、ドアパネル1へのロッキングシステムの取り付けの際に決定される。この結果、ユニットを形成するハウジング部材140Aと140Bから成るハウジング140、歯車120、及び二つのバー70と80を予め組み立てたり、それらをストックとして保管する必要は無く、部材は使用位置の要求に応じて組み立てることが可能である。軸方向のスライドによるハウジング40の取り付けが可能となることは、端部面側の壁441 にある通路開口部451 と461 が、この端部面側の壁441 の底部端部まで延びるという事実、さらに同様のことが端部面側の壁442 にある通路開口部452 と462 (図4Aでは見られない)にも当てはまることから、図4Aにて明白に見受けられる。
【0032】図4Bの断面から見受けられる通り、組み立ての最中に左利き用、または右利き用のドアのロック、そして要求された1ポイント、2ポイントあるいは3ポイントでのロックが、バー70と80の歯車20の右側あるいは左側への配置、そしてその時にのみ生じるハウジング40の取り付けによって、本発明によるロッキングシステム2に適用されるため、従来の歯車120とは異なり、歯車20は鏡像対称である必要はない。この結果、歯車20はより効率的な形状を有することが可能であり、さらに歯車20の歯22とドアパネル1の間の軸方向の長さを短くすることが可能である。
【0033】さらに、上部壁を完全に平坦にすることが可能であり、上面に沿った周辺のエッジ143は省略可能であり、さらに逆の状態における中央シャフト11の端部をフィットさせるべく、開口部(128A)は上部側に配置される必要がないため、ロックハウジング40の全長Hは従来のロックハウジング140の全長Hに比べ、圧縮されていることが図4Bで明白に見受けられる。
【0034】図5はロッキングシステムが閉鎖状態にある時の、歯車20、及び2つのロッキングバー70と80の、それと連結状態にある2つの端部部材71と81の上面の概略を示している。ハウジング40は図5に示していない。図5におけるロッキングシステムを閉鎖位置から開放位置へ動かすために、左側への歯車20の回転が必要であり、逆に、右側への歯車の回転によって、ロッキングシステムが図5に示される閉鎖位置へ達する。閉鎖位置はストップとして認識され、歯車20(そしてハンドル10)はそれ以上回転されないことが望ましい。バー70と80の最後の開口部131が到達しているために、歯車20はそれ以上回転できないということが図5で明白に見受けられる。互いに正反対に位置し、これら最後の開口部131と噛み合う2つの歯22は、以後" 末端歯" という言葉で示される。
【0035】閉鎖位置でロッキングバー70と80に接触し、そのため歯車20の更なる回転を防ぎ、末端歯22Z に直接隣接して位置する歯車20の歯22Y は、以後"ストップ歯" という言葉で示される。対称性が要求されるため、閉鎖位置での末端歯22Z は、例示の通りロッキングバー70と80に対して実質上垂直の位置にある。末端歯22Z がロッキングバー70と80の開口部131に比較的深く連結する時、ストップ歯22Y の寸法がフィットすることを可能とすべく、例示されるようにストップ歯22Y は、閉鎖位置でロッキングバーの内部表面に一致する平面に関して斜めにされることが望ましい。
【0036】末端歯22Z に隣接する別の側面に位置する歯車20の歯22X もストップ歯であり、同様の方法によって斜めにされている。実施例で示されているものでは、ストップとしての機能を果たしていない。しかしながら、もしロッキングバー70と80の位置が、左利きあるいは右利きのドアでロッキングシステムが適切なものとなるべく互いに変化するのならば、閉鎖位置でこれら別のストップ歯22X は、歯車20の更なる回転を防ぐ(この時図5では左側へ)。
【0037】もし、ロッキングシステムが1ポイントのロックで使用されるならば、上述したロッキングバー70と80は省略可能である。それらの代わりに、1本の補助ロッキングバー90(2本使用されても良いが、1本で十分である)が歯車20に連結する。この補助ロッキングバー90は、上述したロッキングバー70と80の末端と同等の形状と開口部を持ち、歯車20との相互作用も同様であるが、補助ロッキングバーの長さは前記ロッキングバー70と80のそれよりも短くすることが可能である。
【0038】もし、ロッキングシステムが1ポイント、あるいは3ポイントのものであるならば、ロッキングリップ50(図1B参照)が歯車20に固定される。1つの実施例でのロッキングリップ50は、そこに穴を持つプレートの形状を有し、その穴の輪郭は歯車20の穴の輪郭と一致する。それは四角形の輪郭であるのが有利である。歯車20の穴において、連結スリーブが中央シャフト11の自由端14に配置され、その連結スリーブは、一方で歯車20に対するこの連結スリーブの回転ロック、他方でロッキングリップ50に対する連結スリーブの回転ロックを達成する外側輪郭を持つ。連結スリーブは四角形の外側輪郭を持つのが良い。連結スリーブの長さは、中央シャフト11の自由端14に配置された連結スリーブがロッキングリップ50の穴にまで延びるが、ロッキングリップ50の上部表面上に突き出ないということが、有利である。
【0039】このように本発明では、開口部131を持ち、ロックハウジング40の内側にスライド可能な手法で配置されたバー部材71、81、90と連結状態にあり、ハンドル10の中央シャフト11によって回転可能な手法で配置された歯車20を内側に持つロックハウジング40を持つ、ロッキングシステム2を提供する。ロッキングシステムの組み立ては使用位置で実行される。中央シャフト11はドアパネル1を通して挿入され、歯車20はこの中央シャフトの自由端に直接固定される。状況しだいで、1つあるいはそれ以上のバー部材71、81、90が歯車20に連結する。ロックハウジング40は、歯車20、及びバー部材71、81、90の上方で移動する底のないキャップの形状を有し、そしてドアパネル1に対して固定される。
【0040】本発明の範囲は上述した例に限定されず、しかしその様々な変形や修正が、付与された請求項で定義された本発明の目的から逸脱することなく可能となることは、当業者にとって明白である。
【出願人】 【識別番号】501068341
【氏名又は名称】ミンケルス プロダクツ ベスローテン フェンノートシャップ
【出願日】 平成13年2月19日(2001.2.19)
【代理人】 【識別番号】100071272
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 洋介 (外1名)
【公開番号】 特開2001−271544(P2001−271544A)
【公開日】 平成13年10月5日(2001.10.5)
【出願番号】 特願2001−41479(P2001−41479)