| 【発明の名称】 |
スライド扉のロック装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】松田 昭彦
【氏名】新妻 亨一
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| 【要約】 |
【課題】ロック解除が容易に、且つ、確実に行えて扉をスムーズに開放できるスライド扉のロック装置を得る。
【解決手段】スライド扉のロック装置10は、ラッチ・アーム26をハウジング20の底面20Aに設けたアーム支持軸34に取付けて扉の上下方向に回動可能とし、板バネ44によってロック方向へ付勢する。ハウジング20の孔58にはリッド28の軸部56を挿入してリッド28を底面20A方向へ揺動可能に軸支し、リッド裏面28Aにはラッチ・アーム26のカム部54に対応する突起部64を形成する。これにより、扉を開けるためにハウジング20に手を掛けると、リッド28が押され、突起部64がカム部54を押圧してラッチ・アーム26のロックを解し、同時に、ハウジング20の内壁面20Cに手を掛け扉が開けられる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 スライド扉の引手部に取付けられた凹形状のハウジングと、前記ハウジングに設けられ、前記スライド扉の上下方向に回動して戸当たり部に設けられたロック部にロックされるロック部材と、前記ロック部材を前記ロック部とのロック方向へ付勢する第一の付勢手段と、前記ハウジングを覆うように配置され、ハウジングの底面方向へ移動可能な蓋部材と、前記蓋部材と前記ロック部材との間に設けられ、蓋部材の底面方向への移動動作をロック部材のロック解除方向への回動動作に変換する動作変換手段と、を有することを特徴とするスライド扉のロック装置。 【請求項2】 前記動作変換手段はカム手段であることを特徴とする請求項1に記載のスライド扉のロック装置。 【請求項3】 前記蓋部材を前記ハウジングの前面側へ付勢する第二の付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスライド扉のロック装置。 【請求項4】 前記蓋部材が前記ハウジングに揺動可能に軸支されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のスライド扉のロック装置。 【請求項5】 前記蓋部材は、前記ロック部方向の側端部に切欠きが設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のスライド扉のロック装置。 【請求項6】 前記ロック部材は合成樹脂で形成され、前記第一の付勢手段がロック部材に一体的に設けられた弾性部材であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のスライド扉のロック装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、スライド扉のロック装置に関し、特に、収納庫等に用いるスライド扉のロック装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、収納庫や書庫等に用いられるスライド式の扉は、地震などのときに扉が開いて収納物や書籍が飛び出さないようにするため、引き手部分にラッチ機構を設けて扉を閉じた状態にロックできるものが知られている。 【0003】例えば、図9及び図10(A)、(B)に示す実開昭58−126363号公報のスライド扉のロック装置100は、扉(引戸)120の前面に取付けられて、垂直な軸を支点として揺動できるように設けられた引手プレート102と、先端に係合凹部104を備えたラッチ部材106とから成っている。 【0004】ラッチ部材106は、施錠位置と解除位置とに変位できるよう軸108を介してケーシング110に回動自在に取付けられるとともに、スプリング112によって常時施錠位置に付勢されており、引手プレート102を扉開放方向に押したときに、引手プレート102の揺動と連動してラッチ部材106が解除位置に変動するよう構成されている(図10(A)の二点鎖線位置)。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のロック装置100では、扉120の開き方向(図中矢印A方向)に対して引手プレート102の動作方向(図中矢印B方向)が合わないため、すなわち、ロック解除操作によって引手プレート102が揺動し、プレート面が扉開放方向に対して傾くため(図10(B)の二点鎖線位置)、手が外れやすく、力を掛けにくい構造である。 【0006】このため、開閉時の摩擦抵抗が大きい扉を開ける際は、引手プレート102を押してロックを解除しつつ、そのまま再ロックしない位置まで扉120を少し開けてから、持ちやすい引手本体114に手を掛け直した方が力を入れ易いこともあり、扉のロック解除から開放への動作が連続せず煩雑となってしまう。 【0007】逆に、扉下面にローラー等が取付けられて開閉力が軽くなっている場合では、引手プレート102を押すことで扉も開こうとしてしまうため、バー116から離脱するラッチ部材106(係合凹部104)の摩擦抵抗が増加し、引手プレート102の動作が重くなる、あるいはロックが外れにくくなるなど、操作性が悪くなる問題がある。 【0008】一方、凹形状とされた引手本体114には埃やゴミなどがたまり易く、それらによる動作不良が懸念される。 【0009】また引手プレート102は、扉120を閉じてロックする際にラッチ部材106の傾斜ガイド面118がバー116に当接してから乗り越えるまでの間、自由に揺動できる状態となり、揺動範囲内でガタつく可能性がある。これにより、ロック時にスプリング112によって付勢されるラッチ部材106が引手プレート102に当たり、さらにラッチ部材106に押された引手プレート102がケーシング110に当接するため、騒音や振動が大きくなる問題もある。 【0010】本発明は上記事実を考慮して、スライド扉のロック解除が容易に、且つ、確実に行えて扉をスムーズに開放できるとともに、埃やゴミなどによる動作不良の発生を押さえることを第1の目的とし、さらに、ロック時の騒音や振動を低減させることを第2の目的とたスライド扉のロック装置を提供することを課題とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、スライド扉の引手部に取付けられた凹形状のハウジングと、前記ハウジングに設けられ、前記スライド扉の上下方向に回動して戸当たり部に設けられたロック部にロックされるロック部材と、前記ロック部材を前記ロック部とのロック方向へ付勢する第一の付勢手段と、前記ハウジングを覆うように配置され、ハウジングの底面方向へ移動可能な蓋部材と、前記蓋部材と前記ロック部材との間に設けられ、蓋部材の底面方向への移動動作をロック部材のロック解除方向への回動動作に変換する動作変換手段と、を有することを特徴としている。 【0012】請求項1に記載の発明では、戸当たり部に設けられたロック部にロックするロック部材が、スライド扉の引手部に取付けられたハウジングに、スライド扉の上下方向に回動可能に設けられており、第一の付勢手段によってロック部とのロック方向へ付勢されてロックされる。 【0013】そして、スライド扉を開けるためにハウジングに手を掛けると、ハウジングを覆うように配置された蓋部材が押され、ハウジングの底面方向へ移動する。この蓋部材の底面方向への移動動作は、蓋部材とロック部材との間に設けられた動作変換手段によってロック部材の回動動作に変換され、これにより、スライド扉のロックが解除される。同時に、蓋部材が凹形状をしたハウジング底面側に移動することでハウジング前面側の内壁面が露出し、そのままハウジングに手を掛けスライド扉を開けることができる。 【0014】このように、スライド扉を開ける際は、ロックを解除するのための操作を特別意識することなく、ハウジングに手を掛けるだけで蓋部材が押され、ロックが解除される。 【0015】また、蓋部材をハウジングの底面方向へ移動するよう構成することで、ロック解除が行われる間、すなわち、蓋部材を押してハウジングに手を掛けようとしている間は、スライド扉にスライド方向の外力が作用することはない。このため、ロック部からロック解除するロック部材の回動動作を負荷で妨げることはなく、蓋部材の動作に大きな抵抗が生じたり、ロックが解除されないなどの不具合が解消される。 【0016】これらにより、スライド扉のロック解除が容易、且つ、確実に行え、扉をスムーズに開放することができる。 【0017】また、蓋部材をハウジング前面に配置してハウジングを覆うことにより、埃やゴミなどがハウジングに蓄積しにくくなり、それらが装置内部に入って引き起こされる動作不良が防止される。さらに、蓋部材をハウジングの前面に揃えて面一に配置するよう構成すれば、ハウジング前面の凹凸がなくなることで外観も良好となり、好適である。 【0018】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスライド扉のロック装置において、前記動作変換手段はカム手段であることを特徴としている。 【0019】請求項2に記載の発明では、動作変換手段をカム手段とすることにより、蓋部材の移動動作をロック部材の回動動作に変換する手段が簡単な構成によって実現できる。 【0020】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のスライド扉のロック装置において、前記蓋部材を前記ハウジングの前面側へ付勢する第二の付勢手段が設けられていることを特徴としている。 【0021】請求項3に記載の発明では、ロック部材と別体に構成した蓋部材を第二の付勢手段によってハウジング前面側へ付勢しているため、ロック動作でロック部材が回動しても、蓋部材はハウジング前面位置に保持され、ガタつくことがない。よって、ロック時の衝撃が緩和され、騒音や振動が低減する。 【0022】また、押されてハウジング底面方向へ移動した蓋部材の戻り性も向上できる。 【0023】請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のスライド扉のロック装置において、前記蓋部材が前記ハウジングに揺動可能に軸支されていることを特徴としている。 【0024】請求項4に記載の発明では、蓋部材をハウジングに揺動可能に軸支して、ハウジング底面方向への移動を可能としている。これにより、蓋部材の取付構造を簡単にできる。 【0025】請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のスライド扉のロック装置において、前記蓋部材は、前記ロック部方向の側端部に切欠きが設けられていることを特徴としている。 【0026】請求項5に記載の発明では、蓋部材の両側端部のうちロック部方向、すなわちスライド扉を閉める方向の側端部に切欠きを設けることによって、ハウジングの扉閉塞方向の内壁面が常に露出された状態となる。これにより、スライド扉を閉じるときは、蓋部材を押すことなく容易にハウジングが持てる。 【0027】請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のスライド扉のロック装置において、前記ロック部材は合成樹脂で形成され、前記第一の付勢手段がロック部材に一体的に設けられた弾性部材であることを特徴としている。 【0028】請求項6に記載の発明では、ロック部材を付勢する第一の付勢手段を、合成樹脂製のロック部材に一体的に設けた弾性部材とすることにより、弾性部材を備えたロック部材を成型加工によって容易に製作できる。また弾性部材は、ロック部材をハウジングに取付けることで共に装着されるため、組み付けも簡単になる。 【0029】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。 【0030】図1には、本発明の一実施形態に係るスライド扉のロック装置10(以下、単にロック装置10と呼ぶ)を適用したスチール製のキャビネット12が示されている。 【0031】ロック装置10は、キャビネット12に引き違い式に開閉するよう設けられた左右のスライド扉14、16の各引手部に図示のように取付けられて使用される。ここでは、ロック装置10の各部を左右対称に構成することで左右の扉用に使い分けており、以下、図2〜図6に示す左側のスライド扉14を用いてロック装置10の詳細説明をする。 【0032】ロック装置10は、図2及び図3に示すように、スライド扉14の引手部に形成された矩形状の装置取付穴15に装着される凹形状のハウジング20と、ハウジング20の底面20Aに取付けられ、スライド扉14の上下方向(図中矢印C方向)に回動してキャビネット12の戸当たり22に設けられたラッチ受け24にロック可能なラッチ・アーム26と、ハウジング20の前面20Bと面一に配置されるとともに、ハウジング底面20A方向へ揺動可能に軸支されたリッド28とを備えている。 【0033】これらハウジング20、ラッチ・アーム26、及びリッド28は、合成樹脂(POM)からなる成形品とされており、弾性力によって撓み変形が可能な構造とされている。 【0034】ハウジング20は、凹形状本体の前面側周縁が張出部30とされてその左外側縁から2個のツメ31が突出しており、装置取付穴15に形成された切欠き15Aにツメ31を引っ掛け、本体の右外側面に設けられたテーパー状の引掛け部32を装置取付穴15に押し込んで、スライド扉14に取付ける構造である。取付け状態では、ハウジング20の本体外周が装置取付穴15に嵌合するとともに、張出部30と、ツメ31及び引掛け部32とがスライド扉14を挟持することで、ガタの発生が押さえられている。 【0035】図3に示すように、ハウジング底面20Aのほぼ中央には、ラッチ・アーム26を取付けるためのアーム支持軸34が突設されている。 【0036】アーム支持軸34は、先端部分が二股に分割されてそれぞれにテーパー形状の鍔部36が形成されており、この二股の軸先端部分が内方へと弾性変形することにより、ラッチ・アーム26の孔38の挿入を可能としいる。また軸部の径は、孔38の内径よりも僅かに小さくされている。 【0037】そしてラッチ・アーム26の挿入状態(図4参照)では、軸先端部分がもとの状態に拡開し、鍔部36によってラッチ・アーム26が保持されることになり、これによって、ラッチ・アーム26はアーム支持軸34に回動可能に支持されている。 【0038】また、ハウジング底面20Aにはさらに、アーム支持軸34を中心とし底面20Aに沿った水平線Hを挟んで、略L字型のリブ40A、40Bが対向して形成されており、ストッパー・ピン42A、42Bが上下対称位置に突設されている。 【0039】上記の水平線Hよりも下側に位置するリブ40Aの凹部には、ラッチ・アーム26の後端部分から下方へ略く字状に屈曲して延出している板バネ44の先端部が当接して(図5参照)ラッチ・アーム26をロック方向(反時計回転方向)へ付勢しており、付勢されたラッチ・アーム26は、アーム支持軸34よりもアーム先端側に位置するストッパー・ピン42Aに当接してほぼ水平に保たれている。 【0040】一方、ラッチ・アーム26の裏面には、アームの上部に位置するストッパー・ピン42Bとの対応位置に、ピン径よりも幅が広くされた溝46が形成されており、ラッチ・アーム26のロック解除方向(時計回転方向)への回動範囲は、溝46の端部がストッパー・ピン42Bに当接することで規制されるようになっている(図6参照)。 【0041】なお、ここでは使用していない上側のリブ40Bは、ロック装置10を右側のスライド扉16に用いる際に、ハウジング20が上下逆さまに取付けられて下側に移り、その状態で同様に、右扉専用のラッチ・アーム(図示省略)の板バネを支持するものである。またこのときは、ストッパー・ピン42A、42Bも上下が入れ替わり、機能が逆転することになる。 【0042】このようにしてロック方向へ付勢されているラッチ・アーム26は、先端部分のカマ48(下向き)がハウジング20の本体左側面部分に形成された方形の開口50を挿通し、扉側端面の切欠き52から突出して、ラッチ受け24に係合する構成となっている。また、アーム後端部分には、後述するリッド28の突起部が摺接するカム部54が形成されている。 【0043】ここで、まずリッド28を説明すると、リッド28は平板状で、外形がハウジング20の本体開口部よりも一回り小さい矩形とされており、リッド裏面28Aには、軸心が揃えられて上下各方向を向いた2個の軸部56が設けられている。 【0044】この軸部56は、リッド28の上下端面からそれぞれ少し内側に配置されており、リッド28全体を撓ませることによって、ハウジング内壁面20Cの上部及び下部に形成された孔58に挿入されるようになっている。孔58の内径は、軸部56の軸径よりも僅かに大きくされており、これによってリッド28は、ハウジング20の底面20A及び前面20B方向に揺動可能となっている。 【0045】また、上側の軸部56にはスプリング(つる巻きバネ)60が挿着されて、リッド28をハウジング前面20B側へ付勢している。この付勢状態では、リッド28の一方の側端面28C(軸部56配設側)がハウジング20の内壁面20C(開口50側)に当接して揺動範囲が規制され、リッド表面28Bがハウジング前面20Bに揃う構成とされている。 【0046】さらにリッド28には、側端面28C側の端縁部が一部除肉されて切欠き62が形成されており、これによって、リッド28が付勢状態にあっても、ハウジング20の扉閉塞方向の内壁面20Cが一部露出した状態となっている。 【0047】そして前述したように、リッド28の裏面28Aには、ラッチ・アーム26のカム部54に対応する位置に、突起部64が形成されている。突起部64は、カム部54のカム面と接触する先端部分が面取りされて、面接触(摺接)するようになっており、リッド28がハウジング前面20B側に付勢され、ラッチ・アーム26がロック方向へ付勢された状態で、カム面に達する長さ寸法とされている。 【0048】一方のカム部54は、カム面が手前から奥に向かって上向き傾斜面となっており、リッド28が揺動して突起部64に押されることで、下方へ移動するようになっている。これにより、ラッチ・アーム26は時計方向に回動し、ラッチ受け24に係合しているカマ48が外れて、スライド扉14のロックが解除されることになる。 【0049】なお、本実施の形態のハウジング20には、リッド28が取付けられた本体開口部の右隣に、ネーム・プレート装着部66(凹部)も設けられている。 【0050】次に、本実施形態の作用を説明する。 【0051】キャビネット12の戸当たり22に当接してロック状態にあるスライド扉14を開けるには、図7に示すように、ロック装置10のリッド28をスプリング60の付勢力に抗して押し込む。すると、リッド28がハウジング底面20A方向へ揺動し、リッド裏面28Aの突起部64がカム部54を押圧して、ラッチ・アーム26が図5のロック位置から図6のように回動し、スライド扉14のロックが解除される。同時に、ハウジング20の扉開放方向の内壁面20Cが露出し、その露出部分に手を掛けてそのままスライド扉14が開けられる。 【0052】また、スライド扉14を閉めるには、図8に示すように、リッド28をハウジング底面20A方向へ押すことなく、切欠き62によって露出しているハウジング内壁面20Cに手を掛けて扉を閉塞方向へ移動できる。 【0053】以上説明したように、本実施形態に係るスライド扉のロック装置10では、スライド扉14を開ける際、ロックを解除するのための操作を意識することなく、ハウジング20に手を掛けるだけでリッド28が押され、ロック解除できる。また、リッド28がハウジング底面20A方向へ揺動することにより、ロック解除の間はスライド扉14がスライド方向に動くこともなく、ラッチ受け24から外れるラッチ・アーム26のカマ48とラッチ受け24と間に余分な摩擦抵抗が発生することはない。したがって、リッド28の動作が重くなったり、ロックが解除されないなどの不具合もなくなる。 【0054】よって、スライド扉14のロック解除が容易、且つ、確実に行え、スムーズな扉開放が可能となる。 【0055】また、ラッチを扉の厚み方向に移動させてロック及びロック解除する構造の場合、ラッチの作動スペースを確保する必要から、ロック装置や扉の厚みが増し、無駄なスペースを生じる問題があるが、本実施の形態では、ラッチ・アーム26がスライド扉14の上下方向に回動する構成であるため、厚み方向でのスペースにも無駄がない。 【0056】また、リッド28がハウジング20の前面側に配置されてハウジング内部を覆っていることにより、埃やゴミなどが装置内部に入って引き起こされる動作不良も防止できる。さらにここでは、リッド表面28Bがハウジング前面20Bに揃えられていることで凹凸もなく、フラット・サーフェイスとなって美観も良い。 【0057】また、ラッチ・アーム26と別体に構成したリッド28は、通常は、裏面28Aの突起部64が板バネ44によりロック方向へ付勢されているラッチ・アーム26のカム部54に当たっていることで、ハウジング前面位置に保持された状態となっている。 【0058】しかし本実施の形態では、さらにスプリング60によってハウジング前面側へ付勢しているため、ロック動作ではラッチ・アーム26のみが回動してラッチ受け24にロックし、リッド28はハウジング前面位置にそのまま保持されガタつくことがない。よって、リッドが付勢されていない従来のような構造や、例えば、ラッチ・アームとリッドが一体化した構造などよりも、ロック時の衝撃が緩和され、騒音や振動が低減する。 【0059】また、リッド28をハウジング20に揺動可能に軸支してハウジング底面方向への移動を可能としているため、リッド28の取付構造も簡単である。 【0060】ここで、本実施の形態のように、縦方向(扉上下方向)寸法が比較的大きいリッド28では、突起部64(及びカム部54)とリッド28を支えている上下の軸部56との距離が離れてしまう。このため、ハウジング底面方向へ揺動したリッド28を前面側へ戻す手段が、上記したような、板バネ44の付勢力で移動するカム部54によって突起部64を押し戻す構成のみでは、軸部56とハウジング20の孔58との間の摩擦抵抗が増加し、リッド28の戻りを悪くさせる恐れがある。 【0061】しかし上述したように、本形態ではリッド28を前面側へ付勢するスプリング60を個別に設けているため、その戻り性も良好である。 【0062】また、リッド28の両側端部のうちロック部方向、すなわちスライド扉14を閉める方向の側端部に切欠き62が設けられていることにより、リッド28を押すことなくハウジング20を持って容易にスライド扉14が閉められる。 【0063】さらに、ラッチ・アーム26を合成樹脂製としてロック方向へ付勢するための板バネ44を一体的に設けたことにより、板バネ44を備えたラッチ・アーム26を成形加工によって容易に製作でき、装置への組み付けも簡単である。 【0064】なお、本実施の形態では、ラッチ・アーム26をハウジング20の底面20Aに取付けているが他の部位に設けることも可能であり、さらにリッド28をハウジング20に揺動可能に軸支してハウジング底面20A方向へ移動させているが、平行にスライドさせる構造であってもよい。また、リッド28の移動動作をラッチ・アーム26の回動動作に変換しているカム部54と突起部64とは、配置を逆にすることも可能である。 【0065】また、リッド28の移動動作からラッチ・アーム26の回動動作を得る手段は、本形態のようなカム部54及び突起部64から構成されるカム手段以外にも採用可能であり、例えば、ラックとピニオン・ギア等から構成される機構手段が適用できる。 【0066】さらに、ラッチ・アーム26をロック方向へ付勢させる板バネ44は、本形態のような一体構造ではなく、別体として、金属製の板バネや圧縮コイルバネ等を採用してもよい。 【0067】さらに本発明は、本実施の形態にようなキャビネット12以外に、スライド式に開閉する扉を備えた種々の家具に適用でき、さらには建築物等にも利用可能である。 【0068】 【発明の効果】本発明のスライド扉のロック装置は上記構成としたので、第1にはロック解除を容易に、且つ、確実に行えて扉がスムーズに開放できるとともに、埃やゴミなどによる動作不良の発生が押さえられ、第2にはロック時の騒音や振動が低減できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001351 【氏名又は名称】コクヨ株式会社 【識別番号】000135209 【氏名又は名称】株式会社ニフコ
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| 【出願日】 |
平成12年3月3日(2000.3.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079049 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 淳 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−248352(P2001−248352A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月14日(2001.9.14) |
| 【出願番号】 |
特願2000−58551(P2000−58551) |
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