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【発明の名称】 回動扉の開放補助機構
【発明者】 【氏名】土川 善司

【要約】 【課題】扉前面に設けた脚踏み式のペタルでラッチを外すだけで扉が自然に半開きの状態まで開放することのできる身障者にやさしい回動扉の開放補助機構を提供する。

【解決手段】柱枠Bに対してヒンジCを介して回動可能に取り付けられ且つ閉鎖姿勢を保持するラッチ9を備えた回動扉Aであって、この扉を閉鎖した姿勢において扉のヒンジ側端面1とこの端面に隣接する柱枠Bの側面2の何れか一方に、扉Aを常時開放方向に弾力的に付勢する弾性部材3が設けられ、前記ラッチ9を解錠位置に後退させる脚踏みペタル11が扉Aの前面下方に設けられている構造。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 柱枠(B)に対してヒンジ(C)を介して回動可能に取り付けられ且つ閉鎖姿勢を保持するラッチ(9)を備えた回動扉(A)であって、この扉を閉鎖した姿勢において扉のヒンジ側の端面(1)とこの端面に隣接する柱枠(B)の側面(2)の何れか一方に、扉(A)を常時開放方向に弾力的に付勢する弾性部材(3)が設けられており、前記ラッチ(9)を解錠位置に後退させる脚踏みペタル(11)が扉(A)の前面下方に設けられている、回動扉の開放補助機構。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は主として建築構造物における回動扉の開放補助機構に関するもので、殊に身障者に便利な自然開放機能を備えた回動扉の開放補助機構関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に建築構造物の部屋出入口等に設けられている回動扉には閉鎖姿勢を保持するラッチが設けられ、解放時に把手を押し下げてラッチを外し、同時に扉を手前又は奥に押して開いている。このような動作は健常者であれば全く気にならないが、身障者、殊に脳性麻痺等のように手足の運動機能に重い傷害のある身障者にとっては把手を肘等で押し下げる操作と、扉を開放する操作の二つの動作を必要として面倒なものとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、扉前面に設けた脚踏み式のペタルでラッチを外すだけで扉が自然に半開きの状態まで開放することのできる回動扉の開放補助機構を提供することにより、上記の課題を解決することを主たる目的とするものでる。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為に本発明では次のような技術的手段を講じた。即ち、本発明にかかる回動扉の開放補助機構にあっては、柱枠Bに対してヒンジCを介して回動可能に取り付けられ且つ閉鎖姿勢を保持するラッチ9を備えた回動扉Aであって、この扉を閉鎖した姿勢において扉のヒンジ側端面1とこの端面に隣接する柱枠Bの側面2の何れか一方に、扉Aを常時開放方向に弾力的に付勢する弾性部材3が設けられ、前記ラッチ9を解錠位置に後退させる脚踏みペタル11が扉Aの前面下方に設けられている構造とした。
【0005】前記弾性部材3はヒンジCとは別体に形成してもよく、或いはヒンジCに一体的に組み込んで形成してもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図1ないし図6に示した実施例に基づき説明する。図において符号Aは回動扉を示すものであって、柱枠Bに対しヒンジCを介して回動可能に取り付けられている。本実施例ではこのヒンジCは、図3に示すように左右2枚の羽根板7,7が枢軸8を介して回動可能に連結されている所の、一般に板ヒンジと呼ばれているものが使用されているが、柱枠Bに対して回動扉Aをフリーな状態で回動自在に取り付けることのできるヒンジであればどのようなものであってもよい。
【0007】更に、扉Aの前記ヒンジCを設けた側とは反対側の端部に閉鎖姿勢を保持するためのラッチ9と、このラッチ9の係合を解除する把手10が取付けられている。このラッチ9は一般に回動扉に取り付けられている公知のものであって、図5に示すようにスプリング(図示外)により通常突出方向に付勢されて柱枠Bに形成された凹部9bに嵌合する雄体9aを備え、把手10(図1並びに図2参照)を下方に回動することにより雄体9aを解錠位置に後退させる構造となっている。
【0008】また図3に示すように、前記回動扉Aを閉鎖した姿勢において扉Aを常時開放方向に弾力的に付勢する弾性部材3が設けられている。本実施例においてこの弾性部材3は、扉Aの端面1に出没自在に埋め込まれて扉Aを常時開放方向に弾力的に付勢する弾性突出棒体3aによって形成されている。この弾性突出棒体3aは、一端に開口部4を有する筒状ケース5に出没自在に収納され、ケース内に収納したスプリング6の押圧力をうけて前記開口部4から常時突出されている。
【0009】更に、前記把手10を回動してラッチ9の雄体9aを解錠位置に後退させるペタル11が扉Aの前面下方に設けられている。このペタル11はホルダー12によって扉Aに上下摺動自在に保持された連結アーム13を介して把手10に連結されており、このペタル11を足で押し下げることにより雄体9aが解錠位置に後退し、ペタルから足を離すと元位置に復帰するように形成されている。
【0010】上記の構成において、扉Aを閉鎖すると、図2に示すように弾性突出棒体3aがスプリング6に抗してケース5内に後退する。扉Aはラッチ9によって閉鎖姿勢が保持されるが弾性突出棒体3aの押圧力によって常時開き方向に付勢されている。この状態でペタル11を足や杖等で押し下げてラッチ9の係合を解除すると、前記弾性突出棒体3aの押圧力によって扉は自然に半開きの状態に開放する。このため手足の運動機能に重い傷害のある身障者にとってペタル11を押し下げる操作だけで容易に扉を開けることができる。この場合、ラッチ9の解錠位置に置いて、解錠動作を確実なものとするために一般的にラッチの雄体9aの先端と嵌合凹部9bとの間に所要のクリアランスLが設定されているため、ペタル11から足を離してラッチ雄体9aが嵌合凹部9bに再び係合するより先に扉Aが弾性突出棒体3aの押圧力により開放方向に移動し、このタイムラグによりラッチが係合することがない。勿論、動作をより確実なものとするために、予め前記クリアランスLを更に大きく設定してもよい。
【0011】尚、前記ペタル11の連結アーム13を保持するホルダー12は、例えば図6に示すように、上下に相対する側方に向かって開口するチャック12a、12aを備えた回転板12bを枢軸12cを介して回動可能に固定基板12dに取り付け、この固定基板12dを扉Aの前面所定箇所に取り付けて回転板12bを連結アーム12に向かって回動させてチャック12aに嵌め込むことにより簡単に連結アーム12を保持させることができる。
【0012】以上本発明の一実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造のみに限定されるものではない。例えば弾性部材3は、例えばトーションスプリングをヒンジCに一体的に組み込んで形成することも可能である。その他本発明ではその構成要件を備え、かつ本発明の目的を達成し、下記の効果を奏する範囲内において適宜改変して実施することができるものである。
【0013】
【発明の効果】本発明は上記のごとく構成したものであるから、手足の運動機能に重い傷害のある身障者にとってペタルを足や杖等で押し下げる操作だけで容易に扉を開けることができて扉開放操作の負担を軽減することができるといった優れた効果がある。
【出願人】 【識別番号】391006902
【氏名又は名称】土川 善司
【出願日】 平成12年3月3日(2000.3.3)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−248351(P2001−248351A)
【公開日】 平成13年9月14日(2001.9.14)
【出願番号】 特願2000−58209(P2000−58209)