トップ :: E 固定構造物 :: E05 錠;鍵;窓または戸の付属品;金庫




【発明の名称】 壁埋込みユニットおよび壁体
【発明者】 【氏名】平田 恒一郎

【氏名】平田 青志

【要約】 【課題】スペースを有効利用できる壁埋込みユニットと壁体を提供する。

【解決手段】壁埋込みユニット20は、壁面8のユニット取付け用孔10内に位置するユニット基体11を備える。このユニット基体11は、扉体2側に開口した開口部12およびこの開口部12から進入する扉体2の取手部3bを収容可能な取手収容部13を有する。このユニット基体11内には緩衝体15を設けるとともに、扉体2の取手部3bの移動を規制可能な規制位置と、取手部3bの移動を規制不可能な退避位置との間を移動するストッパ体16を設ける。全開状態にある扉体2と壁面8との間には無駄なスペースがない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 壁面に表面側が突出しない状態で取り付けられ、扉体側に開口された開口部、およびこの開口部から進入する前記扉体の取手部を収容することが可能な取手収容部を有するユニット基体を備えたことを特徴とする壁埋込みユニット。
【請求項2】 取手収容部内に設けられ、扉体の取手部と接触して衝撃を吸収する緩衝体を備えたことを特徴とする請求項1に記載の壁埋込みユニット。
【請求項3】 ユニット基体に設けられ、扉体の取手部の移動を規制する規制位置と、前記取手部の移動を可能にする退避位置との間を移動するストッパ体を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の壁埋込みユニット。
【請求項4】 ストッパ体は、扉体の取手部の取手収容部側への移動により規制位置から退避位置に移動し、前記取手部が前記取手収容部に収容されると前記規制位置に復帰することを特徴とする請求項3に記載の壁埋込みユニット。
【請求項5】 扉体側に開口された開口部、およびこの開口部から進入する前記扉体の取手部を収容することが可能な取手収容部を有する壁面を備えたことを特徴とする壁体。
【請求項6】 取手収容部内に設けられ、扉体の取手部と接触して衝撃を吸収する緩衝体を備えたことを特徴とする請求項5に記載の壁体。
【請求項7】 壁面に設けられ、扉体の取手部の移動を規制可能な規制位置と、前記取手部の移動を規制不可能な退避位置との間を移動するストッパ体を備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載の壁体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スペースを有効利用することのできる壁埋込みユニットおよび壁体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、開き戸等の扉体は壁面の近くに回動可能に設置され、この扉体には、扉体を開閉するための突出状の取手部が取り付けられているもので、例えば、扉体の壁面との対向する側の面には、扉体の取手部が壁面に強く衝突することを防止する戸当りを突出状に設けたり、扉体が風にあおられることを防止するあおり止めを突出状に設けたりすると共に、床面上に、戸当りを兼ねたあおり止めを突出状に設けることもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、いずれの場合も、戸当り等は、扉体の壁面との対向面や床面から大きく突出して位置するので、掃除の邪魔になるばかりでなく、物等を不用意に引っ掛けてしまう問題があり、かつ、戸当り等を設けることにより、全開状態にある扉体と壁面との間に無駄なスペースができてしまう問題もある。
【0004】この発明はかゝる現状に鑑み、掃除の邪魔にならず、物等を不用意に引っ掛けることを防止でき、かつ、スペースを有効利用できる壁埋込みユニットおよび壁体を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するため、この発明の請求項1記載の壁埋込みユニットは、壁面に表面側が突出しない状態で取り付けられ、扉体側に開口された開口部、およびこの開口部から進入する前記扉体の取手部を収容することが可能な取手収容部を有するユニット基体を備えたものである。
【0006】この発明はかゝる構成を採用したことによって、壁面に表面側が突出しない状態で取り付けられたユニット基体の取手収容部にて、開口部から進入する扉体の取手部を収容できるので、全開状態にある扉体と壁面との間の無駄なスペースをなくすことが可能となり、前記ユニット基体の表面側が壁面から突出していないため、ユニット基体自体が掃除の邪魔になることがなく、ユニット基体自体に物等を不用意に引っ掛けることもない。
【0007】この発明の請求項2に記載の壁埋込みユニットは、請求項1に記載の壁埋込みユニットにおいて、取手収容部内に設けられ、扉体の取手部と接触して衝撃を吸収する緩衝体を備えたものであって、取手収容部内に設けた緩衝体が、扉体の取手部と接触して衝撃を吸収するので、全開状態にある扉体と壁面との間に従来のような戸当り等の緩衝体を位置させることなく、扉体の損傷等を防止する。
【0008】また、請求項3に記載の壁埋込みユニットは、請求項1又は2に記載の壁埋込みユニットにおいて、ユニット基体に設けられ、扉体の取手部の移動を規制する規制位置と、前記取手部の移動を可能にする退避位置との間を移動するストッパ体を備えたものであって、ストッパ体を退避位置から規制位置へと移動させることで、扉体が風にあおられて不用意に移動すること等を防止可能である。
【0009】さらに、請求項4に記載の壁埋込みユニットは、請求項3に記載の壁埋込みユニットにおいて、前記ストッパ体は、扉体の取手部の取手収容部側への移動により規制位置から退避位置に移動し、前記取手部が前記取手収容部に収容されると前記規制位置に復帰するものであって、ストッパ体が、扉体の取手部の取手収容部側への移動により規制位置から退避位置に移動し、扉体の取手部が取手収容部に収容されると規制位置に復帰するので、ストッパ体を手等で直接操作する必要がなく、扉体を簡単にロック可能である。
【0010】一方、この発明の請求項5に記載の壁体は、扉体側に開口された開口部、およびこの開口部から進入する前記扉体の取手部を収容することが可能な取手収容部を有する壁面を備えたものであって、壁面の取手収容部にて、開口部から進入する扉体の取手部を収容できるので、従来の戸当り等のように掃除の邪魔になったり、物等を不用意に引っ掛けたりすることがなく、かつ、全開状態にある扉体と壁面との間の無駄なスペースをなくすことが可能となる。
【0011】また、請求項6に記載の壁は、前記請求項5に記載の壁において、取手収容部内に設けられ、扉体の取手部と接触して衝撃を吸収する緩衝体を備えたものであって、取手収容部内に設けた緩衝体が、扉体の取手部と接触して衝撃を吸収するので、全開状態にある扉体と壁面との間に従来のように戸当り等の緩衝体を位置させることなく、扉体の損傷等を防止する。
【0012】さらに、請求項7に記載の壁は、請求項5又は6に記載の壁において、壁面に設けられ、扉体の取手部の移動を規制可能な規制位置と前記取手部の移動を規制不可能な退避位置との間を移動するストッパ体を備えたものであって、ストッパ体を退避位置から規制位置へと移動させることで、扉体が風にあおられて不用意に移動すること等を防止可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の壁体の一実施の形態の構成を、図面を参照して説明する。図2において、1は扉で、この扉1は、上下方向に長手方向を有する木製等の細長矩形板状の開き戸等の扉体2を備えており、この扉体2は、図示しない蝶番等により幅方向の一端部を中心として開口方向Oおよび閉鎖方向Cに向って回動する。なお、扉体2は、全閉状態となって図示しない被閉鎖部を閉鎖する。
【0014】この扉体2の幅方向の他端部には、ドアノブとなるレバーハンドル等の一対の取手部3a,3bが長さ方向である上下方向の略中央位置に取り付けられ、一方の取手部3aは扉体2の一方の面である前面から突出し、他方の取手部3bは扉体2の他方の面である後面から突出している。なお、前後一対の取手部3a,3bの各々は、軸方向が扉体2の前後水平方向に一致した図示しない共通の支軸を中心として同期的に連動回動する。
【0015】一方、この扉1の近くには壁体5が設置されており、この壁体5は、複数の板部材6、複数の柱部材7等にて構成された壁面8を備えている。
【0016】この壁面8は、図2に示されるように、扉体2の全開状態時には、扉体2の近接位置で扉体2と平行に位置し、扉体2の後面と向き合うが、壁面8と全開状態にある扉体2との間には、ほとんどスペースがない。
【0017】また、この壁面8の所定の一部分、すなわち、全開状態にある扉体2の取手部3bと対向する部分には、凹状のユニット取付け用孔10が、一対の柱部材7間に位置した状態で形成されている。
【0018】このユニット取付け用孔10には、金属製等の外形略直方体形状で箱形状のユニット基体11が、表面側が突出しない状態で固定的に取り付けられている。
【0019】このユニット基体11は、図1に示すように、扉体2側に開口した開口部12を有しているとともに、この開口部12から進入する取手部3bを収容することが可能な取手収容部13を有している。
【0020】また、このユニット基体11の取手収容部13の奥側の内面14aには、取手部3bと接触して衝撃を吸収することのできる、比較的軟質なゴム製等の略円柱形状の緩衝体15が固定的に取り付けられており、この緩衝体15は取手収容部13内に位置している。
【0021】さらに、このユニット基体11の取手収容部13の側面14bには、扉体2の取手部3bの移動を規制する進出位置である規制位置と、取手部3bの移動を可能にする後退位置である退避位置、との間を進退して移動可能な可動体であるストッパ体16が取り付けられており、このストッパ体16は取手収容部13内に位置している。
【0022】このストッパ体16の先端部には、取手部3bと接触する曲面状の接触部17が形成されていると共に、このストッパ体16は、図示しない付勢手段にて取手部3b側に向って常時付勢されている。
【0023】したがって、ストッパ体16は、開口方向Oに向って回動中の扉体2の取手部3bが接触部17に接触した場合に、この接触部17にて、力の作用方向が変換されることに基づいて、扉体2の取手部3bによる取手収容部13側への移動により規制位置から退避位置へと付勢手段の付勢力に抗して移動する。
【0024】その結果、ストッパ体16は、扉体2の取手部3bが取手収容部13に進入して収容され、この取手部3bによる押圧が解除した後には、図示しない付勢手段の付勢力により、退避位置から規制位置に復帰する。
【0025】なお、ユニット基体11の開口部12の周縁部には、フランジ部19を形成したもので、このフランジ部19は板部材6の外面に接触した状態でユニット取付け用孔10の外に位置するが、ユニット基体11のフランジ部19以外の部分はユニット取付け用孔10内に位置し、ユニット基体11,緩衝体15,ストッパ体16等にて壁埋込みユニット20を構成している。
【0026】つぎに、前記一実施の形態の作用を説明する。まず、図示しない被閉鎖部を開口させるために、例えば、全閉状態にある扉体2の前面側の取手部3aを利用して扉体2を押すと、扉体2が開口方向Oに向って回動し、この回動途中で、扉体2の取手部3bがストッパ体16の接触部17に接触する。
【0027】すると、ストッパ体16は、扉体2の取手部3bによる押圧力で規制位置から退避位置に移動し、その結果、扉体2の取手部3bが、ユニット基体11の取手収容部13に進入して収容される。
【0028】なお、扉体2の取手部3bが取手収容部13に進入した後には、ストッパ体16は、付勢手段からの付勢力で退避位置から規制位置に復帰し、扉体2がストッパ体16で自動的にロックされた状態になる。このロック状態は、扉体2の取手部3bを操作しない限り、維持される。
【0029】また、扉体2の取手部3bが取手収容部13内に入り込んで、扉体2が全開状態になった際には、取手部3bが緩衝体15に衝突し、扉体2の取手部3bとユニット基体11との間での衝撃が緩和される【0030】一方、図示しない被閉鎖部を扉体2で閉鎖しようとする場合は、全開状態にある扉体2の前面側の取手部3aを握って所定角度だけ回動させると、この回動に連動して扉体2の後面側の取手部3bが同じ方向に同じ角度だけ回動する。
【0031】そして、扉体2の両取手部3a,3bが所定角度回動した状態を保持しつつ、扉体2の前面側の取手部3aを手前に引くと、取手部3bとストッパ体16とが互いに干渉することなく、扉体2が閉鎖方向Cに回動し、扉体2にて被閉鎖部が閉鎖される。
【0032】このようにして、前記一実施の形態によれば、壁面8のユニット取付け用孔10内に位置するユニット基体11の取手収容部13にて、扉体2の取手部3bを収容できるので、全開状態にある扉体2と壁面8との間の無駄なスペースが存在せず、スペースの有効利用を図ることができる。
【0033】また、壁埋込みユニット20のユニット基体11は、壁面8のユニット取付け用孔10内に位置し、壁面8の扉体2と対向する側の面から表面側が突出してないため、壁面8の拭き掃除の際に壁埋込みユニット20自体は邪魔にならず、さらには、壁埋込みユニット20自体に物等を不用意に引っ掛けることがなく、例えば、壁埋込みユニット20に躓くこともなく、お年寄り、子供にやさしい商品といえる。
【0034】さらに、緩衝体15が、扉体2の取手部3bとユニット基体11との間での衝撃を緩和するので、扉体2の損傷、壁面8の損傷等を防止でき、ストッパ体16が、扉体2が全開状態になった際にこの扉体2をロックするので、扉体が風にあおられて開口方向Oへ不用意に回動することを防止できる。
【0035】さらに、このストッパ体16は、人が手等で直接触れて操作する必要がないため、従来の戸当りを兼ねたあおり止めとは異なり、わざわざしゃがんで操作する必要もなく、扉体2をきわめて簡単にロックできる。
【0036】前記一実施の形態における壁埋込みユニット20のユニット基体11は、図3に示すように、物品収容具21に形成されたユニット取付け用孔10aに取り付けた構成としてもよく、この物品収容具21は、壁面8aに組み込まれ、この壁面8aの一部を構成している。
【0037】また、この物品収容具21は、壁埋込みユニット20の上下位置に位置する複数、例えば、二つの収容部22a,22bを有し、これらの収容部22a,22bの各々は、図示しない開口部が扉等の閉塞体23a,23bにて開閉可能に閉塞されている。
【0038】また、前記いずれの実施の形態においても、緩衝体15およびストッパ体16の両方を備えた構成として説明したが、図示しないが、例えば、緩衝体15およびストッパ体16のいずれか一方のみを備えた構成でもよく、さらには、緩衝体15およびストッパ体16の両方とも備えない構成でもよい。
【0039】さらに、前記いずれの実施の形態においても、壁面8,8aには、扉体2側に開口した開口部12、およびこの開口部12から進入する取手部3bを収容することが可能な取手収容部13を有するユニット基体11を取り付けた構成として説明したが、例えば、ユニット基体11を用いることなく、壁面8,8aに扉体2側に開口した開口部12、およびこの開口部12から進入する取手部3bを収容可能な取手収容部13を設けた構成でもよい。
【0040】
【発明の効果】この発明の壁埋込みユニットによれば、壁面に表面側が突出しない状態で取り付けられたユニット基体の取手収容部にて、開口部から進入する扉体の取手部を収容できるので、全開状態にある扉体と壁面との間の無駄なスペースをなくすことが可能となり、全開状態にある扉体と壁面とを互いに近づけることができ、スペースを有効利用でき、ユニット基体は表面側が壁面から突出していないため、従来の戸当り等に比べて、掃除の邪魔にならず、物等を不用意に引っ掛けることを防止できる。
【0041】また、この発明の壁埋込みユニットによれば、取手収容部内に設けた緩衝体が扉体の取手部と接触して衝撃を吸収するので、全開状態にある扉体と壁面との間に従来のように戸当り等の緩衝体を位置させることなく、扉体の損傷等を防止できる。
【0042】また、この発明の壁埋込みユニットによれば、ストッパ体を退避位置から規制位置へと移動させることで、扉体が風にあおられて不用意に移動すること等を防止でき、ストッパ体が、扉体の取手部の取手収容部側への移動により規制位置から退避位置に移動し、扉体の取手部が取手収容部に収容されると規制位置に復帰するので、ストッパ体を手等で直接操作する必要がなく、扉体を簡単にロックできる。
【0043】一方、この発明の壁体は、壁面の取手収容部にて、開口部から進入する扉体の取手部を収容できるので、従来の戸当り等のように掃除の邪魔になったり、物等を不用意に引っ掛けたりすることがなく、かつ、全開状態にある扉体と壁面との間の無駄なスペースをなくすことが可能となり、全開状態にある扉体と壁面とを互いに近づけることができ、スペースを有効利用できる。
【0044】また、この発明の壁体は、取手収容部内に設けた緩衝体が、扉体の取手部と接触して衝撃を吸収するので、全開状態にある扉体と壁面との間に従来のように戸当り等の緩衝体を位置させることなく、扉体の損傷等を防止でき、ストッパ体を退避位置から規制位置へと移動させることで、扉体が風にあおられて不用意に移動すること等を防止できる。
【出願人】 【識別番号】395021066
【氏名又は名称】ナイス株式会社
【出願日】 平成12年2月21日(2000.2.21)
【代理人】 【識別番号】100069903
【弁理士】
【氏名又は名称】幸田 全弘
【公開番号】 特開2001−227225(P2001−227225A)
【公開日】 平成13年8月24日(2001.8.24)
【出願番号】 特願2000−42238(P2000−42238)