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【発明の名称】 車両用電子キー装置
【発明者】 【氏名】小沼 吉樹

【要約】 【課題】投げドアによるロック時にも電子キーの車室内への置き忘れを確実に防止する。

【解決手段】車両ドア付近の車外のみに携帯機と通信可能な領域42/44を有する無線通信機3,3a/4,4aを設けるとともに、車両ドアの開放かつロック状態が検出され、次に車両ドアの閉じ状態が検出されると携帯機と無線通信を行い、携帯機との通信が不能な場合は車両ドアをアンロックして警告を行う。また、携帯機との通信が可能な場合は携帯機からIDを受信し、携帯機のIDと登録IDとが一致しない場合は車両ドアをアンロックして警告を行う。これにより、携帯機の車室内への封じ込め状態を確実に検出して防止することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】携帯機と車載装置とを有し、前記携帯機のIDと前記車載装置のIDとが一致した場合に車両ドアのロックを許可する車両用電子キー装置であって、無線通信機と、IDを記憶するメモリとを前記携帯機に備えるとともに、車両ドア付近の車外のみに前記携帯機と通信可能な領域を有する無線通信機と、予め登録されたIDを記憶するメモリと、車両ドアの開閉状態を検出するドア開閉検出手段と、車両ドアのロック状態およびアンロック状態を検出するドアロック状態検出手段と、車両ドアの開放かつロック状態が検出された後に車両ドアの閉じ状態が検出されると前記携帯機と無線通信を行い、前記携帯機との通信が不能な場合は車両ドアをアンロックして警告を行う駆動制御手段とを前記車載装置に備えることを特徴とする車両用電子キー装置。
【請求項2】携帯機と車載装置とを有し、前記携帯機のIDと前記車載装置のIDとが一致した場合に車両ドアのロックを許可する車両用電子キー装置であって、無線通信機と、IDを記憶するメモリとを前記携帯機に備えるとともに、車両ドア付近の車外のみに前記携帯機と通信可能な領域を有する無線通信機と、予め登録されたIDを記憶するメモリと、車両ドアの開閉状態を検出するドア開閉検出手段と、車両ドアのロック状態およびアンロック状態を検出するドアロック状態検出手段と、車両ドアの開放状態が検出されているときにアンロック状態からロック状態への変化が検出され、次に車両ドアの閉じ状態が検出されると前記携帯機と無線通信を行い、前記携帯機との通信が不能な場合は車両ドアをアンロックして警告を行う駆動制御手段とを前記車載装置に備えることを特徴とする車両用電子キー装置。
【請求項3】請求項1または請求項2に記載の車両用電子キー装置において、前記駆動制御手段は、前記携帯機との通信が可能な場合は前記携帯機からIDを受信し、前記携帯機のIDと前記登録IDとが一致しない場合は車両ドアをアンロックして警告を行うことを特徴とする車両用電子キー装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗員が携帯する電子キーと車載装置との間で無線通信を行い、IDを照合してドアの施解錠やエンジンの始動を行う車両用電子キー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両ドアの外部に設けられたドアロックスイッチを操作してID照合を行い、ドアのロック/アンロックを行う車両用電子キー装置が知られている。この種の装置には、車両のドアを開けたときに車室内に設置した磁場発生アンテナにより磁場を形成するとともに、電子キーにより磁場の強度を検出し、磁場強度の変化がない場合は電子キーの車室内への置き忘れと判断して警告するものがある(例えば、実用新案登録第2511202号公報参照)。
【0003】また、車両のドアを開けた状態でドアロックノブまたは集中ドアロックスイッチを操作してドアロック機構をロック状態にし、ドアアウトサイドハンドルを引いたままドアを閉じてドアロックを行う、いわゆる”投げドアによるロック”が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の車両用電子キー装置では、電子キーを車室内に置き忘れたまま、上述した投げドアによるロック操作が行われると、電子キーの置き忘れを検出できずにドアがロックされ、キーが車室内に封じ込められてしまうことがある。例えば、磁場発生アンテナにより運転席周辺のみに磁場が形成される場合には、後部座席に電子キーを置き忘れるとそれを検出することはできない。
【0005】したがって、車室内の広い範囲に磁場を形成する必要があり、1台の大型磁場発生装置を用いるか、あるいは車室内の各所に複数個の小形磁場発生装置を設置しなければならず、その上、それらの磁場発生装置の電力消費量が多くなるという問題がある。
【0006】本発明の目的は、投げドアによるロック時にも電子キーの車室内への置き忘れを確実に防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明の一実施の形態を示す図1〜図5に対応づけて本発明を説明すると、(1) 請求項1の発明は、携帯機20と車載装置1とを有し、携帯機20のIDと車載装置1のIDとが一致した場合に車両ドア40,43のロックを許可する車両用電子キー装置であって、無線通信機21と、IDを記憶するメモリ22bとを携帯機20に備えるとともに、車両ドア40,43付近の車外のみに携帯機20と通信可能な領域42,44を有する無線通信機3,3a、4,4aと、予め登録されたIDを記憶するメモリ13bと、車両ドアの開閉状態を検出するドア開閉検出手段8a、8bと、車両ドア40,43のロック状態およびアンロック状態を検出するドアロック状態検出手段10a,10bと、車両ドア40,43の開放かつロック状態が検出された後に車両ドア40,43の閉じ状態が検出されると携帯機20と無線通信を行い、携帯機20との通信が不能な場合は車両ドア40,43をアンロックして警告を行う駆動制御手段11,13,14とを車載装置1に備え、これにより上記目的を達成する。
(2) 請求項2の発明は、携帯機20と車載装置1とを有し、携帯機20のIDと車載装置1のIDとが一致した場合に車両ドア40,43のロックを許可する車両用電子キー装置であって、無線通信機21と、IDを記憶するメモリ22bとを携帯機20に備えるとともに、車両ドア40,43付近の車外のみに携帯機20と通信可能な領域42,44を有する無線通信機3,3a、4,4aと、予め登録されたIDを記憶するメモリ13bと、車両ドア40,43の開閉状態を検出するドア開閉検出手段8a,8bと、車両ドア40,43のロック状態およびアンロック状態を検出するドアロック状態検出手段10a,10bと、車両ドア40,43の開放状態が検出されているときにアンロック状態からロック状態への変化が検出され、次に車両ドア40,43の閉じ状態が検出されると携帯機20と無線通信を行い、携帯機20との通信が不能な場合は車両ドア40,43をアンロックして警告を行う駆動制御手段11,13,14とを車載装置1に備え、これにより上記目的を達成する。
(3) 請求項3の車両用電子キー装置は、駆動制御手段11,13,14によって、携帯機20との通信が可能な場合は携帯機20からIDを受信し、携帯機20のIDと登録IDとが一致しない場合は車両ドア40,43をアンロックして警告を行うようにしたものである。
【0008】上述した課題を解決するための手段の項では、説明を分かりやすくするために一実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が一実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の効果】(1) 請求項1の発明によれば、車両ドア付近の車外のみに携帯機と通信可能な領域を有する無線通信機を設けるとともに、車両ドアの開放かつロック状態が検出された後に車両ドアの閉じ状態が検出されると携帯機と無線通信を行い、携帯機との通信が不能な場合は車両ドアをアンロックして警告を行うようにしたので、携帯機の車室内への封じ込め状態を確実に検出して防止することができ、従来のように1台の大型無線通信機や多数個の小形無線通信機を設置して携帯機の置き忘れを検出する場合に比べて、装置コストとバッテリー消費電力の低減を図ることができる。
(2) 請求項2の発明によれば、車両ドア付近の車外のみに携帯機と通信可能な領域を有する無線通信機を設けるとともに、車両ドアの開放状態が検出されているときにアンロック状態からロック状態への変化が検出され、次に車両ドアの閉じ状態が検出されると携帯機と無線通信を行い、携帯機との通信が不能な場合は車両ドアをアンロックして警告を行うようにしたので、請求項1の上記効果と同様な効果が得られる。
(3) 請求項3の発明によれば、携帯機との通信が可能な場合は携帯機からIDを受信し、携帯機のIDと登録IDとが一致しない場合は車両ドアをアンロックして警告を行うようにしたので、請求項1の上記効果と同様な効果が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は一実施の形態の車載装置の構成を示し、図2は携帯用電子キーの構成を示す。また、図3はイグニッションノブを示す。一実施の形態の車両用電子キー装置は、車両の例えばインストルメントパネル内などに設置される車載装置1(図1)と、乗員が携帯可能な電子キー20(図2)と、イグニッションノブ30(図3)により操作されるイグニッションスイッチユニット(不図示)とを備えている。
【0011】電子キー20にはアンテナ21、電子キーコントローラー22およびバッテリー23などが内蔵されている。電子キーコントローラー22はCPU22aと不揮発性メモリ22bなどの周辺部品から構成され、アンテナ21を介して車載装置1と無線通信を行う。不揮発性メモリ22bには、車両の運行を許された者を識別するためのIDが記憶されている。バッテリー23は電子キーコントローラー22に電力を供給するための交換可能な電池である。
【0012】電子キー20には従来のイグニッションキーのようなキープレートがなく、乗員が携帯しやすい例えばカード型に形成されている。また、車載装置1には電子キー20を収納するキーシリンダーユニットが設置されず、乗員は車両に搭乗しても電子キー20を携帯したままでよい。そのため、この一実施の形態では、従来の車両用電子キー装置のキーシリンダーユニットに代えて、図3に示すようなイグニッションノブ30により操作されるイグニッションスイッチユニット(不図示)が、運転席側のインストルメントパネルに設置される。このイグニッションスイッチユニットには電子キー20を挿入する必要はない。
【0013】イグニッションノブ30により操作されるイグニッションスイッチユニット(不図示)は、イグニッションノブ30の回転に連動して作動するイグニッションスイッチ5〜7と、ステアリングホイールをロックするステアリングロックユニット16とを備えている。ステアリングロックユニット16は、イグニッションノブ30をロックして回転操作を禁止するためのノブ回転禁止ラッチ(不図示)を有し、この回転禁止ラッチを解除側に駆動することによってイグニッションノブ30とステアリングホイールの回転操作が可能になる。
【0014】図3に示すように、ステアリングホイールのロック(LOCK)位置にあるイグニッションノブ30を押し込むとキースイッチ5がオンする。また、イグニッションノブ30をエンジンを作動させるイグニッションオン(ON)位置に回すとイグニッションオン・スイッチ6がオンする。さらに、スターターによりエンジンを始動するエンジンスタート(START)位置に回すとエンジンスタート・スイッチ7がオンする。
【0015】スイッチ8a、8bはそれぞれ、運転席ドアおよび助手席ドアの開閉状態を検出するスイッチであり、ドアが開放されるとオンし、閉じられるとオフする。
【0016】また、スイッチ9a、9bはそれぞれ、運転席ドアおよび助手席ドアのドアロック動作を開始させるためのドアロックスイッチである。図4に示すように、運転席ドアロックスイッチ9aは運転席ドア40のドアアウトサイドハンドル41周辺の車外に設けられ、車両のドアをロックするときに車外から操作される。なお、図4には運転席ドアのみを示すが、助手席ドアにも同様にドアアウトサイドハンドル周辺の車外にドアロックスイッチ9bが設けられる。
【0017】スイッチ10a、10bはそれぞれ、運転席ドアおよび助手席ドアのロック/アンロック状態を検出するスイッチであり、ドアロック機構(不図示)がロック状態にあるときにオフし、アンロック状態にあるときにオンする。
【0018】車載装置1は電子キー20と無線通信を行うための送受信機2、3、4、12を備えている。送信機2は運転席シートまたは運転席天井部に設置され、アンテナ2aから”エンジン始動信号”などを運転者が携帯する電子キー20へ送信する。
【0019】送信機3は、図5に示すように、運転席ドア40のドアアウトサイドハンドル41の周辺に設置され、ドアアンテナ3aから”ドアロック信号”および”ドアアンロック信号”などを運転席ドア近くの乗員が携帯する電子キー20へ送信する。なお、運転席ドアアンテナ3aの指向性を調整することによって、ドアアンテナ3aを介して車載装置1と携帯機20との間で無線通信が可能な領域を、運転席ドア40付近の車外のみの領域42とする。この通信可能領域42は、運転席ドア40付近の、乗員がドアロックスイッチ9aを操作してドアロックを行う範囲をカバーできる程度の狭い領域でよい。
【0020】同様に、送信機4は助手席ドア43のドアアウトサイドハンドル周辺に設置され、ドアアンテナ4aから”ドアロック信号”および”ドアアンロック信号”などを助手席ドア近くの乗員が携帯する電子キー20へ送信する。なお、ドアアンテナ4aの指向性を調整することによって、ドアアンテナ4aを介して車載装置1と携帯機20との間で無線通信が可能な領域を、助手席ドア43付近の車外のみの領域44とする。この通信可能領域44は、助手席ドア43付近の、乗員がドアロックスイッチ9bを操作してドアロックを行う範囲をカバーできる程度の狭い領域でよい。
【0021】受信機12は車両後部のリヤーパーセルに設置され、アンテナ12aを介して電子キー20から送られる”エンジン始動要求信号”、”ロック要求信号”、”アンロック要求信号”、IDなどを受信する。
【0022】施解錠コントローラー13はCPU13aと不揮発性メモリ13bなどを備え、ドアロックアクチュエーター14を駆動制御して運転席ドア、助手席ドアおよび後部座席ドアのロック、アンロックを行う。不揮発性メモリ13bには、車両の運行を許可された運転者のIDが予め記憶されている。
【0023】エンジンコントローラー15はCPU15aと不揮発性メモリ15bなどを備え、スロットルバルブ制御装置(不図示)、燃料噴射装置(不図示)および点火装置(不図示)を駆動制御してエンジン2の回転速度と出力トルクを制御する。
【0024】パッシブコントロールユニット11はCPU11aと不揮発性メモリ11bなどを備え、送受信機2、3、4、12を介して電子キー20と無線通信を行い、イグニッションスイッチ5〜7、ドアスイッチ8a、8b、ドアロックスイッチ9a、9bおよびロック状態スイッチ10a、10bの動作状態に応じて施解錠コントローラー13およびエンジンコントローラー15を制御し、車両ドアのロック、アンロックを行うとともに、エンジンの始動、停止を行う。
【0025】ブザー17は電子キー20の置き忘れなどを警告するためのブザーであり、吹鳴したときに車外の乗員が聞き取れる場所に設けられる。なお、ブザー17の代わりにスピーカーを設け、音声により警告するようにしてもよい。
【0026】次に、図6に示すフローチャートにより、一実施の形態の動作の概要を説明する。ステップ1において、運転席ドアまたは助手席ドアのドアアウトサイドハンドル41が開放側に操作されると不図示のドアハンドルスイッチがオンする。ドアハンドルスイッチがオンすると、ステップ2で車載装置1と電子キー20との間でドアアンロックに関する交信を行う。具体的には、運転席ドア40の送信機3,3aまたは助手席ドア43の送信機4,4aから電子キー20へ”ドアアンロック信号”を送信する。電子キー20は、車載装置1から”ドアアンロック信号”を受信したら車載装置1へ”アンロック要求信号”とIDを送信する。
【0027】施解錠コントローラー13は、受信機12で電子キー20からの”アンロック要求信号”とIDを受信し、受信IDをメモリ13bに記憶されている登録IDと照合する。ステップ3で、受信IDと登録IDとが一致したら、ドアロックアクチュエーター14を制御して車両ドアをアンロックする。
【0028】ステップ4で運転者が乗車し、ステップ5でイグニッションノブ30によりエンジン始動のための操作がなされると、ステップ6で車載装置1と電子キー20との間で交信を行い、エンジンの始動を許可するためにIDの照合を行う。ID一致の照合結果が得られると、ステップ7でエンジンを始動する。ステップ8で車両の運行が終了してイグニッションノブ30によりエンジン停止操作が行われると、ステップ9でエンジンを停止する。
【0029】ステップ10で運転者が降車した後、ステップ11で運転席ドア40または助手席ドア43のドアロックスイッチ9a、9bが操作されると、ステップ12で車載装置1と電子キー20との間で交信を行い、ドアロックを許可するためにIDの照合を行う。ID一致の照合結果が得られると、ステップ13で車両ドアをロックする。
【0030】一方、電子キー20を使用しないで上述した”投げドアによるロック”を行う場合は、運転者が降車した後のステップ14で、車両のドアを開けた状態でドアロックノブ(不図示)または集中ドアロックスイッチ(不図示)を操作してドアロック機構(不図示)をロック状態にし、ドアアウトサイドハンドルを引いたままドアを閉じてドアロックを行う(投げドアによるロック)。
【0031】投げドアによるロックが行われた場合は、ステップ15で車載装置1と電子キー20との間で交信を行い、電子キー20の車室内への封じ込めを検出する。電子キー20と車載装置1との間で交信ができない場合、あるいは交信はできたがID照合の結果、不一致であった場合は、電子キー20が車室内へ封じ込められていると判断し、ステップ16でドアをアンロックして電子キー20の置き忘れを警告する。
【0032】次に、図6のステップ14〜16の投げドアによるロック処理について、図7および図8により詳細に説明する。ステップ21,22において、運転席ドア40または助手席ドア43で上述した投げドアによるロック操作が行われたかどうかを確認する。
【0033】まずステップ21において、運転席ドアスイッチ8aがオンで、かつ運転席ドアのロック状態スイッチ10aがオフしているか、つまり運転席ドア40を開放した状態でドアロックノブ(不図示)または集中ドアロックスイッチ(不図示)を操作して運転席ドアロック機構(不図示)をロック状態にしたかどうかを確認する。さらに、助手席ドアスイッチ8bがオンで、かつ助手席ドア43のロック状態スイッチ10bがオフしているか、つまり助手席ドア43を開放した状態でドアロックノブ(不図示)を操作して助手席ドアロック機構(不図示)をロック状態にしたかどうかを確認する。
【0034】運転席ドア40または助手席ドア43が開放されたままロック状態にされた場合は、ステップ22へ進む。ステップ22では、運転席ドア40または助手席ドア43のドアスイッチ8a、8bがオンからオフに変化したかどうか、つまり、運転席ドア40または助手席ドア43が閉じられたかどうかを確認する。
【0035】運転席ドア40または助手席ドア43で、投げドアによるロック操作が行われたときはステップ23へ進む。運転席ドア40で投げドアによるロック操作が行われたときは、運転席ドア40の送信機3およびドアアンテナ3aから電子キー20へ”ドアロック信号”を送信する。一方、助手席ドア43で投げドアによるロック操作が行われたときは、助手席ドア43の送信機4およびドアアンテナ4aから電子キー20へ”ドアロック信号”を送信する。
【0036】電子キー20は、ステップ24で車載装置1から”ドアロック信号”を受信するとステップ25へ進み、車載装置1へIDを送信する。
【0037】上述したように、運転席側ドアアンテナ3aを介して無線通信が可能な領域42を運転席ドア40付近の車外のみに設定し、また、助手席側ドアアンテナ4aを介して無線通信が可能な領域44を助手席ドア43付近の車外のみに設定したので、乗員が電子キー20を携帯して運転席ドア40付近の車外か、あるいは助手席ドア43付近の車外にいるときだけ、車載装置1と電子キー20との間で無線通信が可能である。したがって、車載装置1と電子キー20との間で無線通信が可能な場合は、乗員が電子キー20を携帯しており、電子キー20が車室内に置き忘れられていないと判断することができる。
【0038】車載装置1は、ステップ26で電子キー20からIDを受信したかどうかを確認し、受信したらステップ27へ進む。ステップ27では、施解錠コントローラー13で受信IDと登録IDとを照合する。ID一致の照合結果が得られた場合は処理を終了する。
【0039】ステップ26で電子キー20からIDを受信できなかった場合、すなわち電子キー20との間で通信ができなかった場合、あるいはステップ27で受信IDと登録IDとが一致しなかった場合は、乗員が電子キー20を携帯していないと判断しステップ28へ進む。
【0040】ステップ28ではカウンターNに3を設定してステップ29へ進み、施解錠コントローラー13を制御してドアロックアクチュエーター14により運転席ドア40および助手席ドア43をアンロックする。ステップ30で、運転席ドア40および助手席ドア43のロック状態スイッチ10a、10bがともにオンしているかどうか、つまり運転席ドア40および助手席ドア43のドアロック機構がともにアンロック状態にあるかどうかを確認し、アンロック状態にあればステップ31へ進む。
【0041】運転席ドア40および助手席ドア43がロック状態のままになっている場合はステップ32へ進み、カウンターNをデクリメントしステップ33へ進む。ステップ33ではカウンターNが0になったかどうかを確認し、0になったらステップ31へ進み、0でなければステップ29へ戻ってふたたび運転席ドア40と助手席ドア43のアンロックを行う。つまり、運転席ドア40および助手席ドア43のドアロック機構がアンロック状態になるまで3回、アンロック動作を実行する。
【0042】運転席ドア40および助手席ドア43のアンロック処理後のステップ31で、ブザー17を吹鳴して電子キー20を車室内へ置き忘れたことを警告する。
【0043】以上説明したように一実施の形態によれば、車両ドア付近の車外のみに電子キー20と通信可能な領域42/44を有する送受信機3/4およびアンテナ3a/4aを設けるとともに、車両ドア40/43の開放かつロック状態が検出された後に車両ドア40/43の閉じ状態が検出されると電子キー20と無線通信を行い、電子キー20との通信が不能な場合は車両ドア40/43をアンロックして警告を行うようにしたので、電子キー20の車室内への封じ込め状態を確実に検出して防止することができ、従来のように1台の大型無線通信機や多数個の小形無線通信機を設置して携帯機の置き忘れを検出する場合に比べて、装置コストとバッテリー消費電力の低減を図ることができる。また、電子キー20との通信が可能な場合は電子キー20からIDを受信し、電子キー20のIDと登録IDとが一致しない場合は車両ドア40/43をアンロックして警告を行うようにしたので、上記と同様に、電子キー20の車室内への封じ込め状態を確実に検出して防止することができる。
【0044】《投げドアによるロック操作の他の検出例》上述した一実施の形態では、図7のステップ21,22において投げドアによるロック操作を検出したが、この投げドアによるロック操作の他の検出方法を説明する。
【0045】図9は、変形例の投げドアによるドアロック処理を示すフローチャートである。なお、図7および図8に示す投げドアによるドアロック処理と同様な処理を行うステップの図示と説明を省略する。ステップ41〜43において、運転席ドア40または助手席ドア43で投げドアによるロック操作が行われたかどうかを確認する。
【0046】まずステップ41において、運転席ドアスイッチ8aまたは助手席ドアスイッチ8bがオンしているか、つまり運転席ドア40または助手席ドア43が開放されたかどうかを確認する。続くステップ42で、運転席ドア40のロック状態スイッチ10aまたは助手席ドア43のロック状態スイッチ10bがオンからオフに変化したか、つまりドアロックノブまたは集中ドアロックスイッチにより運転席ドア40または助手席ドア43のドアロック機構がアンロック状態からロック状態に切り換えられたかどうかを確認し、ロック状態に切り換えられたらステップ43へ進む。
【0047】ステップ43では、運転席ドア40または助手席ドア43のドアスイッチ8a、8bがオンからオフに変化したかどうか、つまり、運転席ドア40または助手席ドア43が閉じられたかどうかを確認する。
【0048】運転席ドア40または助手席ドア43で投げドアによるロック操作が行われたときは図7のステップ23へ進み、上述したと同様に電子キー20と車載装置1との間で交信を行う。
【0049】このように、この変形例によれば、車両ドア付近の車外のみに電子キー20と通信可能な領域42/44を有する送受信機3/4およびアンテナ3a/4aを設けるとともに、車両ドア40/43の開放状態が検出されているときにアンロック状態からロック状態への変化が検出され、次に車両ドア40/43の閉じ状態が検出されると電子キー20と無線通信を行い、電子キー20との通信が不能な場合は車両ドア40/43をアンロックして警告を行うようにしたので、電子キー20の車室内への封じ込め状態を確実に検出して防止することができ、従来のように1台の大型無線通信機や多数個の小形無線通信機を設置して携帯機の置き忘れを検出する場合に比べて、装置コストとバッテリー消費電力の低減を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
【出願日】 平成13年3月9日(2001.3.9)
【代理人】 【識別番号】100084412
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 冬紀
【公開番号】 特開2001−349110(P2001−349110A)
【公開日】 平成13年12月21日(2001.12.21)
【出願番号】 特願2001−66265(P2001−66265)