| 【発明の名称】 |
車両用ドアハンドル装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】井戸上 佳之
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| 【要約】 |
【課題】ハンドル体の操作角度に対するトーションスプリングの変位を小さくすることにより、ハンドル体の操作を軽快にする。
【解決手段】従来はブラケット軸部12にコイル部13cを貫通保持されていたトーションスプリング13を、ブラケット軸部12からオフセットした位置にカウンタウェイト23の貫通により保持させる。操作に伴い一方の脚部13aが第一摺接子14に摺接する。ハンドル体20の操作角度に対するトーションスプリング13の変位が小さく、ハンドル体20を軽快に操作できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両用ドアに固定されるブラケットと、前記ブラケットに対し旋回可能に保持されるハンドル体と、を備えた車両用ドアハンドル装置であって、前記ブラケットと前記ハンドル体とのいずれか一方にはトーションスプリングのコイル部を前記ハンドル体の旋回軸からオフセットした位置に保持させ、同じく他方には前記トーションスプリングの一方の脚部が摺接すべき摺接子を固設し、前記コイル部と前記摺接子との近接に伴う前記一方の脚部と前記摺接子との摺接により前記トーションスプリングが変位し、これにより前記ハンドル体が前記ブラケットに対向する方向に付勢されることを特徴とする車両用ドアハンドル装置。 【請求項2】 請求項1に記載の車両用ドアハンドル装置であって、前記ハンドル体はカウンタウェイトを備え、前記トーションスプリングはそのコイル部に対する前記カウンタウェイトの貫通により前記ハンドル体に保持されることを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両のドアに装着され、その開閉のために用いられる車両用ドアハンドル装置に関する。 【0002】 【従来の技術】プルタイプの車両用ドアハンドル装置としては、例えば図6(a)(b)に示すように、ブラケット1とハンドル体2とからなる構成が提案されている。この構成では、ブラケット1に設けられたブラケットアーム6と、ハンドル体2に設けられたハンドルアーム7とを、これらを貫通する軸3により回動自在に軸着し、これによりハンドル体2をブラケット1に対して旋回可能に保持している。 【0003】軸3は、その中間部においてトーションスプリング4のコイル部5を貫通しており、トーションスプリングの一方の脚4aはブラケット1の背面に当接され、また他方の脚4bは、ハンドル体2に設けられた係止部2aに係止され、ハンドル体2はこれによりブラケット1に対向する方向に常時付勢されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来例では、ハンドル体2の操作角度がそのままトーションスプリング4の変位となるため、操作角度に応じてトーションスプリング4の反力が大きくなり、ハンドル体2の操作フィーリングが悪いという問題点がある。 【0005】そこで本発明の目的は、ハンドル体の操作角度に対するトーションスプリングの変位を小さくすることにより、ハンドル体を軽快に操作しうる車両用ドアハンドル装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】第1の本発明は、車両用ドアに固定されるブラケットと、前記ブラケットに対し旋回可能に保持されるハンドル体と、を備えた車両用ドアハンドル装置であって、前記ブラケットと前記ハンドル体とのいずれか一方にはトーションスプリングのコイル部を前記ハンドル体の旋回軸からオフセットした位置に保持させ、同じく他方には前記トーションスプリングの一方の脚部が摺接すべき摺接子を固設し、前記コイル部と前記摺接子との近接に伴う前記一方の脚部と前記摺接子との摺接により前記トーションスプリングが変位し、これにより前記ハンドル体が前記ブラケットに対向する方向に付勢されることを特徴とする車両用ドアハンドル装置である。 【0007】第1の本発明では、トーションスプリングのコイル部と摺接子との近接に伴うトーションスプリングの一方の脚部と摺接子との摺接によりトーションスプリングが変位し、これによりハンドル体がブラケットに対向する方向に付勢される。 【0008】したがって、上記従来例のようにハンドル体の操作角度がそのままトーションスプリングの変位となる構成に比して、操作角度に対するトーションスプリングの変位を小さくすることができ、これにより、ハンドル体を軽快に操作することができる。 【0009】第2の本発明は、第1の本発明の車両用ドアハンドル装置であって、前記ハンドル体はカウンタウェイトを備え、前記トーションスプリングはそのコイル部に対する前記カウンタウェイトの貫通により前記ハンドル体に保持されることを特徴とする車両用ドアハンドル装置である。 【0010】第2の本発明では、トーションスプリングを、ハンドル体に固定されるカウンタウェイトにより保持することとしたので、トーションスプリングの保持のための部材を新たに設ける必要がなく設計上有利である。その上、ハンドル体を軽快に操作できる本発明の構成においても、カウンタウェイトの作用により、車両の横衝突などの際にハンドル体への衝撃加速度の作用によってハンドル体が外方に振られドアが開く事態を防止できる。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明の実施形態について以下に説明する。図1および図2において、本発明の実施形態に係る車両用ドアハンドル装置30は、ドア開閉操作用のハンドル体20を、ブラケット10に対し旋回可能に保持して構成されている。ブラケット10の背面部には、二個を一組とするブラケットアーム11が二組、上向きに突設されている。各組のブラケットアーム11の間を結んで、ブラケット軸部12が樹脂一体成形により形成されている。 【0012】ハンドル体20は、把手部21に一対のハンドルアーム22を上向きに突設した構成であり、ハンドルアーム22の図中上端部にはカウンタウェイト23が着脱可能に装着されている。 【0013】図3に示すように、ハンドルアーム22は軸保持部24を備えている。カウンタウェイト23(図4参照)は、ハンドルアーム22に設けられた取付穴22aに取り付けられる。カウンタウェイト23の重量は、ハンドル体20の平常姿勢(すなわち、図4のように把手部21が閉じた姿勢)において、ブラケット軸部12の軸心12cを含む横方向の対称面に関し、ハンドル体20の把手部21側の重量とカウンタウェイト23を含むハンドルアーム22側の重量とがバランスするように設定されている。したがって、車両に横衝突など横方向の衝撃が加わった際にも、衝撃加速度によりハンドル体20が開こうとする力を打ち消すように、カウンタウェイト23に力が加わり、これによりハンドル体20が外方に開いてドアのロックを解除する事態を防止できる。なお、22bは車両用ドアハンドル装置30によるロック操作およびアンロック操作を行う操作ロッド(図示せず)が接続される接続穴である。 【0014】図3において、ブラケット軸部12は、円柱面の一部である外周面12aと、その円柱面の軸心を含む平面である切欠面12bとを備えており、その断面が半円形となっている。 【0015】軸保持部24は、ブラケット軸部12の外周面12aとほぼ同じ曲率をもつ弧状面である内周面24aを有すると共に、この内周面24aに臨むセンタリング突起24bを備えている。そしてセンタリング突起24bと内周面24aとの間には、ブラケット軸部12の半径にほぼ等しい開口幅の開口部24cが形成されている。この開口部24cの開口幅は、図3に示す状態、すなわちハンドル体20をブラケット10に組み付ける姿勢において、ブラケット軸部12が通過しうる間隔に設定されている。センタリング突起24bの内側肩部24dは、ブラケット軸部12の切欠面12bにおける軸心12cに当接するように配置されている。 【0016】ブラケット10には、ハンドルアーム22が通過できる寸法の溝10aが形成されており、ハンドルアーム22はここからブラケット10に挿入される。そして軸保持部24をブラケット軸部12に対向させた姿勢のままハンドル体20を上昇させ、ブラケット軸部12を軸保持部24の開口部24cに通過させることにより、ハンドル体20がブラケット10に対して旋回自在に保持される。 【0017】また、図2に示すとおり、ブラケット10のブラケットアーム11には、第一摺接子14が設けられている。第一摺接子14は、図4および図5に示すように、トーションスプリング13の一方の脚部13aが摺接すべきものであり、脚部13aの脱落を防ぐための鍔部(図2参照)が設けられている。他方、トーションスプリング13の他方の脚部13bが摺接すべき位置には、第二摺接子15がブラケットアーム11と一体に設けられている。第二摺接子15にも、脚部13bの脱落を防ぐための鍔部(図2参照)が設けられている。第二摺接子15の上面は、図4に示すとおり円柱面を形成しており、その中心はブラケット軸部12の軸心12cにほぼ一致している。 【0018】そしてトーションスプリング13は、組み付けの際にそのコイル部13cをカウンタウェイト23が貫通することにより、ハンドル体20に一体的に保持される。この組み付けの際には、トーションスプリング13は、その脚部13aが第一摺接子14に、また脚部13bが第二摺接子15にそれぞれ押し付けられた状態で保持される。 【0019】しかして、以上のとおり構成された車両用ドアハンドル装置30では、ハンドル体20の把手部21を引き上げることにより、ハンドル体20が図中時計方向に旋回して図5の姿勢となるが、この動作の過程において、トーションスプリング13のコイル部13cと第一摺接子14との近接に伴うトーションスプリング13の一方の脚部13aと第一摺接子14との摺接により、トーションスプリング13が変位して、その脚部13aと脚部13bとのなす開き角が拡大し、これによりハンドル体20が反時計方向、すなわち把手部21がブラケット10に向けて閉じる方向に付勢される。したがって、把手部21から手を離すとハンドル体20は図4に示す平常姿勢に復帰する。 【0020】ここで、上記従来例ではハンドル体2の操作角度がそのままトーションスプリング4の変位となっていたのに対し、本実施形態ではトーションスプリング13のコイル部13cをハンドル体20の旋回軸であるブラケット軸部12の軸心12cからオフセットした位置に保持させた結果、ハンドル体20の操作角度に対するトーションスプリング13の変位が小さい。したがって本実施形態では、従来例に比してハンドル体20を軽快に操作することができる。 【0021】また本実施形態では、トーションスプリング13を、ハンドル体20に固定されるカウンタウェイト23により保持することとしたので、トーションスプリング13の保持のための部材を新たに設ける必要がなく、部品点数を減少できる上、狭いブラケット10の近傍の空間内にスペース上の余裕をもって各部材を配置でき、設計上有利である。その上、上述のとおりハンドル体20を軽快に操作できる本実施形態の構成においても、カウンタウェイト23の作用により、車両の横衝突などの際にハンドル体20への衝撃加速度の作用によってハンドル体20が外方に振られドアのロックが解除される事態を防止できる。 【0022】なお、本実施形態における第二摺接子15は、その上面を円柱面とし、またその中心をブラケット軸部12の軸心12cにほぼ一致することとしたが、第二摺接子15の形状を他の形状としたり、その位置をブラケット軸部12の軸心12cから離れた位置としてもよい。さらに、第二摺接子15はブラケット10にでなくハンドル体20に固定することとしてもよく、この場合には第二摺接子15は脚部13bと摺接するというよりは単に当接、つまりハンドル体20の旋回の際に第二摺接子15と脚部13bとの関係が変化しないこととなる。 【0023】また、本実施形態では、トーションスプリング13をハンドル体20に保持させ、その一方の脚部13aをブラケット10に固定された第一摺接子14に摺接させる構成としたが、逆にトーションスプリング13をブラケット10に保持させる一方でハンドル体20に第一摺接子14と同様の摺接子(図示せず)を設け、両者を摺接させる構成としてもよい。この場合に第二摺接子15はブラケット10とハンドル体20とのいずれに設けてもよい。しかして、かかる構成も上記実施形態と同様の効果を得ることができ、本発明の範疇に属するものである。 【0024】また、本発明の構造が、上記実施形態に示したプルライズタイプの車両用ドアハンドル装置30だけでなく、グリップタイプの車両用ドアハンドル装置にも適用できることは勿論である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000185617 【氏名又は名称】小島プレス工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月7日(2000.6.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075258 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−349102(P2001−349102A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月21日(2001.12.21) |
| 【出願番号】 |
特願2000−170079(P2000−170079) |
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