| 【発明の名称】 |
自動車用キーレスエントリー装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】森薗 和則
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| 【要約】 |
【課題】エンジン始動操作の場合などにもIDコードを確認するようにして盗難防止性を向上させたキーレスエントリー装置において、特別な検出手段を設けないで使用者の乗車を検出する。
【解決手段】使用者の乗車を検出する人体検知部5としてブレーキペダルまたはクラッチペダルを流用し、これが踏み込まれたことにより使用者の乗車を検出してエンジン8を始動できるようにした。従って、自動車に必ず備えられているペダルを使用者の検出に用いるため、装置の構成が簡単になると共にコストを低減することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子キーが受信機から所定の距離以内にあることが検出されるとロック装置を解錠し、所定の距離以内にあることが検出されないとロック装置を施錠するように構成された自動車用キーレスエントリー装置において、電子キーから所定のIDコードを受信した状態で、且つブレーキペダルまたはクラッチペダルが踏み込まれたことにより使用者の乗車が検出された時に、エンジン始動が可能な状態となるように構成されたことを特徴とする自動車用キーレスエントリー装置。 【請求項2】 上記ブレーキペダルまたはクラッチペダルが踏み込まれたことを、ストップランプスイッチまたはクラッチスイッチの動作で検出するようにした請求項1記載の自動車用キーレスエントリー装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用のキーレスエントリー装置におけるエンジンの起動制御に関するものである。 【0002】 【従来の技術】電子キーが受信機から所定の距離以内にあることが検出されるとロック装置を解錠し、所定の距離以内にあることが検出されないとロック装置を施錠するようにした自動車用のキーレスエントリー装置は公知であり、電子キーは自動車内に設けられている受信機から電磁誘導によって送信される起動信号を受けて起動して、識別用のIDコードを含む応答信号を受信機に対して送信するように構成されている(例えば特開平9−125776号公報参照)。またこのようなキーレスエントリー装置には、単にドアのロック装置を動作させるだけでなく、使用者が乗車した後の操作、例えばエンジン始動操作の場合などにもIDコードを確認するようにして盗難防止性を向上させたものもある。 【0003】このような乗車後におけるIDコード確認機能を備えた装置においては、使用者(運転者)が乗車したことを検出した時にエンジンの始動を行えるようにするために、使用者の乗車を検出する手段を設けており、このために装置の構成が複雑になり、またコストが高くなる等の問題が生じていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】この発明はこの点に着目し、特別な検出手段を設けないで使用者の乗車を検出することにより、上記のような問題を解決することを課題としてなされたものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するために、この発明では、上述のような構成の自動車用キーレスエントリー装置において、電子キーから所定のIDコードを受信した状態で、且つブレーキペダルまたはクラッチペダルが踏み込まれたことにより使用者の乗車が検出された時に、エンジン始動が可能な状態となるようにしている。 【0006】このような構成により、自動車に必ず備えられているブレーキペダルまたはクラッチペダルの状態で使用者を検出することができるのであり、特別な検出手段を設ける必要がないため装置の構成が簡単となり、コストを低減することが可能となる。なお、これらのペダルの踏み込みが検出された後はペダルを踏み続ける必要はない。 【0007】また、上記ブレーキペダルまたはクラッチペダルが踏み込まれたことを、自動車に必ず備えられているストップランプスイッチまたはクラッチスイッチの動作で検出するようにしており、スイッチのオンオフによって確実に検出することができるので高い信頼性が得られる。 【0008】 【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を説明する。図1は装置全体及び電子キーの構成を示すブロック図、図2は受信機側のやや詳細な構成を示すブロック図、図3は起動用アンテナの取り付け位置を示す自動車の平面図、図4乃至図7は制御の手順を示したフローチャートである。図において、1はこの発明に係るキーレスエントリー装置、2は電子キー、3は受信機である。 【0009】電子キー2は原則として使用者が所持しているものであり、21はアンテナ、22は起動検知部、23は記憶部、24は送信回路、25は電池25aを備えた電源部、26は制御部、27は送信用アンテナである。アンテナ21は受信機3との間の信号の授受を電磁誘導によって行うコイルアンテナであり、起動信号を受信するとそのエネルギーが起動検知部22を経て制御部26に送られて制御部26が起動するように構成されており、この起動によって例えば半導体スイッチがオンされて電源部25の電池25aが制御部26に接続される。記憶部23は所定の車内用IDコードと車外用IDコードとを記憶しており、このIDコードが送信回路24からアンテナ27に送られ、受信機3に対して電波が発信される。制御部26は上述のような制御機能を備えたものであり、例えばマイクロチップ等を用いて構成されている。 【0010】受信機3は自動車に設けられているものであり、31は起動用アンテナ、32は起動信号発生部、33は受信回路、34は制御部、35は受信用アンテナである。アンテナ31は電子キー2との間の信号の授受を電磁誘導によって行うコイルアンテナであり、起動信号発生部32が発生した起動信号を電子キー2に対して送信し、また電子キー2から送られたIDコードをアンテナ35で受信すると、これを受信回路33を経て制御部34に入力するようになっている。 【0011】制御部34は後述するような各種の制御機能を備えたもので、ドアロック装置4、人体検知部5、ステアリングロック装置6、その他の入出力回路7、エンジン8等が接続されており、例えばマイクロコンピュータを用いて構成されるが、自動車全体の制御を行うために設けられているマイクロコンピュータをこの制御部34として利用することもできる。 【0012】ドアロック装置4はドアのラッチ部を駆動してロックあるいはアンロックを行うもので、駆動用のロックモータ4a及びロックリンクスイッチなどでロックの状態を検出するロックセンサ4bを備えている。また人体検知部5は電子キー2を携行している使用者が乗車したか否かを検出するもので、オートマティック車ではストップランプスイッチ5aが、またマニュアル車ではクラッチスイッチ5bがこの人体検知部5として利用される。ステアリングロック装置6はロックシヤフトを駆動してステアリングのロックあるいはアンロックを行うもので、駆動用のソレノイド6a及びイグニッションスイッチの回動状態を検出するための検出スイッチ部6b等を備えている。 【0013】その他の入出力回路7は、例えばハザードランプ駆動回路7a、シフト位置検出スイッチ7b、パーキングブレーキスイッチ7c等を備えている。また、エンジン8にはスタータ8aが備えられている。なお、以上の構成はこの発明の実施に必要な機器や部材を例示したものであり、これら以外に自動車に必要なその他の機器や部材も適宜備えられているが、この発明に直接関係がないので説明は省略する。 【0014】図3において、9は自動車の車体、91は運転席側のフロントドア、91aはその窓ガラス、92は運転席側のリヤドア、92aはその窓ガラス、93はセンターピラーである。アンテナ31は例えば適宜のケースに収納してセンターピラー93の車室側内面の上部に取り付けられている。すなわち、センターピラー93の車室側内面は鉄板で覆われておらず、また上部の前後はガラスであるため、電磁誘導の電磁波は鉄板に妨害されることがほとんどなく、送受信は電子キー2が車外にある時でも特に問題なく行われる。 【0015】車室外向け用起動信号の到達距離は車室内向け用起動信号の到達距離よりも大きいことが必要であり、このためにはそれぞれに専用のアンテナを設けるなどの対策が実施されるのが普通である。しかし、この実施の形態では受信機3から電子キー2に対して起動信号を送信する際に、車外向け用は無変調の起動信号を送信し、車室内向け用は変調された起動信号を送信するようにしている。ここで、無変調の信号とは搬送波のみのもの、変調された信号とは所定のリクエストコード(受信機から電子キー側に送信するIDコード)を含む状態に変調された信号のことであり、変調の方式は任意である。 【0016】電子キー2が車室外にある時にはリクエストコードを識別する必要はなく、まず制御部26が起動するに足るだけの強さの起動信号を受信できればよい。このため、受信機3から出力される無変調の起動信号は極めて弱いものであっても差し支えなく、車室外向け用起動信号の到達距離は実質的に大きくなるので、アンテナ31は車室外向け用と車室内向け用に共用されている。従って、取り付けスペースも1個分で済むことになり、しかもセンターピラー93には、アンテナの取り付け用としてかなり大きなスペースを確保できるので、アンテナ31としては比較的大形で高出力なコイルアンテナを使用することができるのである。 【0017】次に、上述の装置の動作と制御の手順について図4以下のフローチャートによって説明する。図4は電子キー2側のフローチャート、図5乃至図7は受信機3側のフローチャートである。 【0018】図5のステップS11及びステップS12に示すように、待機状態では受信機3は起動信号発生部32で車室外向け用の無変調の起動信号を発生し、これを例えば3秒間隔でアンテナ31から発信している。一方、電子キー2の制御部26には、起動信号を受信するのに必要な電源は供給されており、図4に示すように電子キー2を携行している使用者が車両に近付き、電子キー2が受信機3からの電磁誘導による電磁波の起動信号を受信するようになると(ステップS1)、制御部26が起動して電源部25が制御部26に接続される(ステップS2)。これによって制御部26は正常な動作が可能となり、受信した起動信号が変調された車室内向け用のものであれば所定の車内用IDコードを発信し、無変調の車室外向け用のものであれば所定の車外用IDコードを発信する(ステップS3)。その後、ステップS1に戻る。 【0019】図5はドアのアンロックが行われる場合の手順を示しており、受信機3は上述のように電子キー2が発するIDコードを受信するまでは待機状態が継続されるが(ステップS11及びステップS12)、IDコードを受信するとそれが車外用IDコードと一致するか否かが判定され(ステップS13)、一致すればステップS14に進み、一致しなければステップS11に戻る。 【0020】ステップS14では、ドアロック装置4に対してアンロック信号が例えば0.5秒出力され、ロックモータ4aがアンロック方向に駆動されてドアの施錠が解除されると共に、ロックセンサ4bからロック装置4がロック状態からアンロック状態になったという信号が受信機3に送られる。そしてステップS15でハザードランプ7aを作動させ、所定時間点灯あるいは点滅させてアンロックされたことを使用者に報知する。なお、この動作の際に既にアンロック状態であった時にはハザードランプ7aの作動は行われない。 【0021】図6は上記のアンロック動作後にドアが開閉される場合の手順を示したものである。まずステップS21でドアが開かれたか否かが判定され、開かれた場合には無変調の起動信号の出力間隔が例えば0.5秒となり(ステップS22)、IDコードが車外用と一致するか否かが判定される(ステップS23)。起動信号の出力間隔が短くなるのは、電子キー2が通信エリア内にあることを確実に検出できるようにするためである。そしてステップS24またはステップS25に進み、ステップS22に戻るループの手順がドアが閉じられるまで繰り返されるが、コードが一致した状態でドアが閉じられれば使用者が乗車したか、あるいはドアの近くに居る状態でドアが閉じられたと判定されて図7の手順に進み、コードが一致しない状態や、コードが読めない状態でドアが閉じられれば、使用者以外の人がドアを閉じたと判定されてステップS11の待機状態に戻る。 【0022】なお、ステップS21でドアが開かれることなく使用者が車から離れたような場合にはステップS26に進む。この場合には電子キー2が到達距離以上に離れることによってIDコードの照合ができなくなるので、一定時間、例えば4秒経過後にステップS27に進み、ロック信号が例えば0.5秒出力されてロックモータ4aをロック方向に駆動してドアを再び施錠する。また、ロックセンサ4bからロック装置4がアンロックからロックの状態になったという信号が発せられる。そしてステップS28でハザードランプ7aを作動させてロックされたことを報知し、ステップS11の待機状態に戻る。なお、この動作の際に既にロック状態であった時にはハザードランプ7aの作動は行われない。 【0023】図7はステップS24でドアが閉じられたと判定されてから以後の手順を示したものであり、まず使用者が乗車したことを人体検知部5によって検知し、その信号が受信機3に入力される(ステップS31)。この例はオートマティック車の場合であって、エンジンを始動する時に必ず操作されるブレーキの状態によって乗車を検知するようになっており、人体検知部5のストップランプスイッチ5aがオンされるとステップS32に進み、起動信号が変調された車室内向け用のものに変わって連続して出力されるようになる。この時には、電子キー2は使用者の胸ポケットなどに入れられて受信機3のアンテナ31の近くに位置しているから、アンテナ31から出力される車室内向けの変調された起動信号は確実に受信される。 【0024】これに応じて、電子キー2からは図4のステップS3によって車内用IDコードが発信されるので、このIDコードが車内用と一致するか否かがステップS33で判定される。そして一致しなければステップS11の待機状態に戻るが、一致すれば次のステップS34に進む。なお乗車後ブレーキが踏まれるまでは、ステップS31からステップS42、ステップS24を経てステップS31に戻るループの手順が繰り返される。 【0025】ステップS34では、その他の入出力回路7のシフト位置検出スイッチ7bとパーキングブレーキスイッチ7cでシフトレバーとパーキングブレーキの状態が判定され、シフトレバーがパーキング位置にあり、パーキングブレーキが引かれている場合には、ステアリングロック装置6のソレノイド6aが駆動されてアンロックされる(ステップS35)。続いてスイッチ部6bでイグニッションスイッチの回動状態が検出され(ステップS36)、スタート位置まで回動されて始動モードになっている場合にはステップS37で再度IDコードが確認され、一致すればエンジン始動許可信号が制御部34から出力されてスタータ8aが駆動され、エンジン8が始動する。このように、IDコードの確認がドアのアンロックの時とエンジン始動の時の2回行われるのであり、高い盗難防止性が実現される。なお、IDコードが一致しない場合にはステップS11の待機状態に戻る。 【0026】こうしてエンジン8が始動した後は起動信号は不要であり、また誤動作を防ぐために停止され(ステップS38)、この状態はエンジンが停止されるまで継続される(ステップS39)。エンジン8が停止すると、ステップS40で無変調の起動信号の出力が例えば0.5秒間隔で再開され、ステップS31に戻って以後の手順が繰り返される。ここで、ステップS34でシフトレバーがパーキング位置にない場合、パーキングブレーキが引かれていない場合、及びステップS36で始動モードになっていない場合のいずれかであればステップS41に進む。そしてストップランプスイッチ5aがオンされているとステップS34に戻って以後の手順が繰り返され、オンされていない場合はステップS40からの手順が繰り返される。 【0027】次に、運転を終えて使用者が自動車から離れる場合には、ブレーキは踏まれていないためステップS31からステップS42に進む。そしてドアが開かれるれるまではステップS42、ステップS24を経てステップS31に戻るループの手順が繰り返され、ドアが開かれると、ステップS24からステップS22、ステップS23を経てステップS24に戻るループの手順が繰り返される。 【0028】ここで、使用者が車外に出てドアを閉じると、ステップS24、ステップS31、ステップS42を経てステップS24に戻るループの手順がしばらくは続くが、電子キー2が使用者と共に遠ざかってIDコードの照合ができなくなると、それから一定時間例えば4秒経過してステップS43に進み、ロック信号が出力されてロックモータ4aがロック方向に駆動され、ドアが施錠される。また、ロックセンサ4bからロック装置4がアンロックからロックの状態になったという信号が発せられ、ステップS44でハザードランプ7aを作動させてロックされたことが報知された後、ステップS11の待機状態に戻る。なお、この動作の際に既にロック状態であった時にはハザードランプ7aの作動は行われない。 【0029】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発明のキーレスエントリー装置は、電子キーから所定のIDコードを受信した状態で、且つブレーキペダルまたはクラッチペダルが踏み込まれたことにより使用者の乗車が検出された時に、エンジン始動が可能な状態となるようにしたものである。従って、自動車に必ず備えられているブレーキペダルまたはクラッチペダルを使用者の検出に用いており、特別な検出手段を設ける必要がないため、装置の構成が簡単になると共にコストを低減することが可能となる。 【0030】また、上記ブレーキペダルまたはクラッチペダルが踏み込まれたことを、自動車に必ず備えられているストップランプスイッチまたはクラッチスイッチの動作で検出するようにしたものでは、スイッチのオンオフによって確実に検出することができ、高い信頼性を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000138462 【氏名又は名称】株式会社ユーシン
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| 【出願日】 |
平成12年5月29日(2000.5.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084799 【弁理士】 【氏名又は名称】篠田 實
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| 【公開番号】 |
特開2001−336329(P2001−336329A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月7日(2001.12.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−158769(P2000−158769) |
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