| 【発明の名称】 |
自動車のドアロック制御システム |
| 【発明者】 |
【氏名】尾野 久雄
【氏名】谷 厚範
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構成で携帯型発信機の状態を受信ユニット側で検出することのできる自動車のドアロック制御システムを提供すること【解決手段】 携帯型送信機10は、所定間隔でIDコードを含む信号を送出する。受信ユニット20は、携帯型発信機からの信号を受信し、その受信の有無に基づきドアロック機構を制御し、解錠/施錠を行わせる。また、信号の受信の有無は、発信機状態判定部27にも与える。一方、IGキー検出部26により、ACCやIGがONになっているか否かを判断し、発信機状態判定部27に送る。発信機状態判定部では、ACC,IGがONのときに前記信号の受信が確認されない場合には、バッテリー切れや故障等の異常と判断し、状態報知部28を用いて警報を出力する。
【解決手段】携帯型送信機10は、所定間隔でIDコードを含む信号を送出する。受信ユニット20は、携帯型発信機からの信号を受信し、その受信の有無に基づきドアロック機構を制御し、解錠/施錠を行わせる。また、信号の受信の有無は、発信機状態判定部27にも与える。一方、IGキー検出部26により、ACCやIGがONになっているか否かを判断し、発信機状態判定部27に送る。発信機状態判定部では、ACC,IGがONのときに前記信号の受信が確認されない場合には、バッテリー切れや故障等の異常と判断し、状態報知部28を用いて警報を出力する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定の間隔で信号を送出する携帯型発信機と、この携帯型発信機から送出される前記信号の受信状況に基づき、自動車のドアロック機構に対して作動指令信号を出力する受信ユニットを備え、前記作動指令命令は、前記信号を受信後、前記信号を受信しなくなった際に前記自動車のドアを施錠するための命令を含むものである自動車のドアロック制御システムにおいて、前記受信ユニットは、前記自動車のエンジンが動作中か否かを判定する判定手段と、前記判定手段が前記動作中と判定され、かつ前記信号の受信が確認されない場合に警報を出力する警報手段を備えたことを特徴とする自動車のドアロック制御システム。 【請求項2】 前記作動指令命令は、前記信号を受信した際に前記自動車のドアを解錠するための命令を含み、前記携帯型発信機は、内蔵されるバッテリーの電圧が一定電圧以下の場合に、前記所定の間隔で行う信号の送出を停止する信号自動送信停止機能と、マニュアル操作部からの命令に従い、前記信号を送出する信号強制送信機能とを備え、前記一定電圧は、前記信号強制送信機能による信号の送信が少なくとも1回行えるレベル以上に設定されているものであることを特徴とする請求項1に記載の自動車のドアロック制御システム。 【請求項3】 所定の間隔で信号を送出する携帯型発信機と、この携帯型発信機から送出される前記信号の受信状況に基づき、自動車のドアロック機構に対して作動指令信号を出力する受信ユニットを備え、前記作動指令命令は、前記信号を受信した際に前記自動車のドアを解錠するための命令を含むものである自動車のドアロック制御システムにおいて、前記携帯型発信機は、内蔵されるバッテリーの電圧が一定電圧以下の場合に、前記所定の間隔で行う信号の送出を停止する信号自動送信停止機能と、マニュアル操作部からの命令に従い、前記信号を送出する信号強制送信機能とを備え、前記一定電圧は、前記信号強制送信機能による信号の送信が少なくとも1回行えるレベル以上に設定されているものであることを特徴とする自動車のドアロック制御システム。 【請求項4】 所定の間隔で信号を送出する携帯型発信機と、この携帯型発信機から送出される前記信号の受信状況に基づき、自動車のドアロック機構に対して作動指令信号を出力する受信ユニットを備え、前記携帯型発信機は、前記バッテリーの電圧に応じて、前記信号を送出する間隔を変更する送出間隔制御機能を有し、前記受信ユニットは、前記信号の受信間隔を測定する間隔測定手段を備え、その間隔測定手段で検出した前記受信間隔に基づき、前記バッテリーの状態を検出する機能を備えたことを特徴とする自動車のドアロック制御システム。 【請求項5】 前記送出間隔制御機能は、RC回路を含み、前記バッテリー電圧の低下に伴う前記RC回路を構成するコンデンサへの充電時間或いは放電時間の変化を利用するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の自動車のドアロック制御システム。 【請求項6】 前記受信ユニットは、前記検出したバッテリーの状態を報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項4または5に記載の自動車のドアロック制御システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、所定の間隔で信号を送出する携帯型発信機と、この携帯型発信機から送出される前記信号の受信状況に基づき、自動車のドアロック機構に対して作動指令信号を出力する受信ユニットを備えた自動車のドアロック制御システムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】使用者の手元にある携帯型発信機が定期的に出力する信号を自動車のドアロック機構に繋がった受信ユニットで受信できるか否かにより自動車(車両)のドアの旋錠や解錠の制御を行うドアロック制御システム(「キーレスエントリー」と称されることもある)がある。 【0003】一般的に、このようなシステムに用いられる携帯型発信機はIDコードで変調された微弱な電波を一定の間隔で発信している。そして、受信ユニットでは受信回路で受信したIDコードをデコーダによって検出・照合し、このデコーダの出力を基に車両のドアロック機構をコントローラによって制御(ドアの旋錠/解錠)している。従って、ドアの鍵穴にマニュアル錠をさし込んで使用者が直にドアを旋錠/解錠しなくても携帯型発信機を持ち歩くだけで、自動車に近づくと自動的にドアの解錠が行われ、自動車から離れると自動的に旋錠されるので便利である。 【0004】しかしながら、車両から離れている間に携帯型発信機のバッテリーが切れたり、故障が発生した場合には、携帯型発信機からは信号が送出されないので、その後使用者が自動車に近づいたとしても受信ユニットは信号を受信しないため、ドアが自動的には解錠されない。また、携帯型発信機を置き忘れなどして使用者が不携帯の場合にも同様のことが生じる。 【0005】同様に、使用者が乗車中に携帯型発信機の電池が切れたり故障があった等の異常状態の場合、受信ユニットは、携帯型発信機からの信号を受信しない状態が継続するので、使用者が自動車から離れていっても、ドアの旋錠が自動的に行われないことになる。また、携帯型発信機を置き忘れなどして使用者が不携帯の場合にも同様のことが生じる。 【0006】そして、乗車する際に生じる上記した解錠されないという問題の場合には、使用者が携帯型発信機の異常に気がつかず、ドアを開けようとしても鍵がかかっている状態のままであるので、遅くともそのときに気がつき、通常のキー(マニュアル鍵)を用いて解錠することができるので、さほど影響が少ない。 【0007】しかし、降車時に生じる施錠されないという問題の場合には、使用者が携帯型発信機の異常に気がつかず、使用者は自動的に鍵がかかるものと思い込み自動車から離れてしまうという問題がある。すると、ドアに鍵がかかっていない自動車が放置されるため、防犯上好ましくない。 【0008】そこで、従来では特開平6−108720に開示されているように、携帯型発信機から受信ユニットに向けて出力されるIDコード中に、携帯型発信機のバッテリー電圧の情報を含ませるようにしたものがある。このように構成すると、携帯型発信機の電池(バッテリー)の残量が少なくなってきた場合や実際にバッテリー切れが起こった場合には、電池の交換を促すような警報を受信ユニット側で行わせることができる。 【0009】従って、車両から離れる際には携帯型発信機の電池切れに注意が行き届きやすくなるので、携帯型発信機の電池切れが起こってもマニュアル錠による旋錠をしないまま車両から離れてしまうような事態を防ぎやすくなる。また、使用者は携帯型発信機の電池の交換を好適なタイミングで行いやすくなり、車両への乗り降りの際に不意にマニュアル錠の使用を余儀なくされることが少なくなる。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来の発明では携帯型発信機の内部に内部バッテリーの電圧を測定する電圧検出部を設け、その電圧の大きさを示す信号または電圧が低くなったことを示す警報信号等を送出し、受信ユニットに電池の状態を知らせるようにしている。従って、システム全体、特に携帯型発信機の回路構成が複雑で部品点数が増し、コスト高となる。また、携帯型発信機から出力されるデータ量が増加するため電池の消耗が早くなってしまう。 【0011】また、携帯型発信機を携帯せずに使用者が車両に乗り込んでしまった場合や発信機に故障が発生した場合に、それらのことを乗車中に使用者が気づかないことによりドアが旋錠されないまま車両から使用者が離れてしまうという問題は、依然として解決されていない。 【0012】本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、上記した問題を解決し、簡単な構成で消費電力を少なくしながら携帯型発信機の内部バッテリーの状態や故障の発生の有無、或いは、携帯型発信機の不携帯等を受信ユニット側で認識し、使用者に知らせることができる自動車のドアロック制御システムを提供することにある。 【0013】 【課題を解決するための手段】上記した目的を達成するために、本発明に係る自動車のドアロック制御システムでは、所定の間隔で信号を送出する携帯型発信機と、この携帯型発信機から送出される前記信号の受信状況に基づき、自動車のドアロック機構に対して作動指令信号を出力する受信ユニットを備え、前記作動指令命令は、前記信号を受信後、前記信号を受信しなくなった際に前記自動車のドアを施錠するための命令を含むものである自動車のドアロック制御システムにおいて、前記受信ユニットは、前記自動車のエンジンが動作中か否かを判定する判定手段と、前記判定手段が前記動作中と判定され、かつ前記信号の受信が確認されない場合に警報を出力する警報手段を備えて構成した。 【0014】ここで、「エンジンが動作中」とは、実際にエンジンが始動していることでもよいし、さらにACCがON等のように、エンジンの始動の準備がされている場合等も含むようにしてもよい。また、「受信が確認されない」とは1回でも受信されなければ確認されないと判断しても良いし、複数回連続して、受信できない場合にはじめて受信が確認されないと判断するようにしても良い。 【0015】この発明によれば、エンジンが動作中であれば、運転者(携帯型発信機の使用者)は自動車に乗車中か少なくともその周囲にいるという前提にたち、係る前提条件の元では携帯型発信機が正常に動作していれば、受信ユニットはその携帯型発信機からの正規の信号を受信することができる。従って、エンジンが動作中にもかかわらず、信号を受信できない場合には、携帯型発信機のバッテリーが切れたり、故障などの理由から信号を送出できないと予想できる。従って、異常と判断して警報を出力することにより、使用者(運転者)に注意を促す。すると、使用者は、降車時には自動的にドアロックが施錠されないことを知るので、キー操作などにより施錠することができる。 【0016】上記した発明を前提とし、前記作動指令命令は、前記信号を受信した際に前記自動車のドアを解錠するための命令を含み、前記携帯型発信機は、内蔵されるバッテリーの電圧が一定電圧以下の場合に、前記所定の間隔で行う信号の送出を停止する信号自動送信停止機能と、マニュアル操作部からの命令に従い、前記信号を送出する信号強制送信機能とを備え、前記一定電圧は、前記信号強制送信機能による信号の送信が少なくとも1回行えるレベル以上に設定されるように構成することもできる。 【0017】また、係る機能は単独で実現することもできる。つまり、所定の間隔で信号を送出する携帯型発信機と、この携帯型発信機から送出される前記信号の受信状況に基づき、自動車のドアロック機構に対して作動指令信号を出力する受信ユニットを備え、前記作動指令命令は、前記信号を受信した際に前記自動車のドアを解錠するための命令を含むものである自動車のドアロック制御システムにおいて、前記携帯型発信機は、内蔵されるバッテリーの電圧が一定電圧以下の場合に、前記所定の間隔で行う信号の送出を停止する信号自動送信停止機能と、マニュアル操作部からの命令に従い、前記信号を送出する信号強制送信機能とを備え、前記一定電圧は、前記信号強制送信機能による信号の送信が少なくとも1回行えるレベル以上に設定されているようにすることができる。 【0018】この発明によれば、たとえ、自動車への接近にともないドアロックが自動的に解除されない場合であっても、マニュアル操作部(実施の形態では、マニュアル操作スイッチ)の操作により、キーをキー穴に挿入して操作することなくドアロックを解錠することができる。そして、このようにマニュアル操作部のみによる解錠しかできなくなると、バッテリーの交換時期に来たことを知ることができる。 【0019】さらに別の発明としては、所定の間隔で信号を送出する携帯型発信機と、この携帯型発信機から送出される前記信号の受信状況に基づき、自動車のドアロック機構に対して作動指令信号を出力する受信ユニットを備え、前記携帯型発信機は、前記バッテリーの電圧に応じて、前記信号を送出する間隔を変更する送出間隔制御機能を有し、前記送出間隔制御機能は、前記バッテリーの電圧が低いほど、前記間隔を長くするものであり、前記受信ユニットは、前記信号の受信間隔を測定する間隔測定手段を備え、その間隔測定手段で検出した前記受信間隔に基づき、前記バッテリーの状態を検出する機能を備えて構成することができる。そして、前記受信ユニットは、前記検出したバッテリーの状態を報知する報知手段を備えるとよい。 【0020】この発明では、バッテリーの状態、つまり残容量(電圧値)をある程度段階的に知ることができるので、急にバッテリー切れで使用不能となることがなく、例えば、残量が減ってきた場合には、予め予備のバッテリー(電池)を用意しておくなどの準備ができ、また、使用者もそろそろバッテリー切れになることを知ることにより、解錠/施錠が確実に行われたかを注意するようになるので、バッテリー切れに伴う影響を可及的に抑制できる。そして、携帯型発信機は、電圧値の情報をデータとして送出するわけではないので、消費電力等は変わらない。 【0021】そして、前記送出間隔制御機能は、ハード・ソフトの各種の方式により実現できるが、例えばRC回路を含み、前記バッテリー電圧の低下に伴う前記RC回路を構成するコンデンサへの充電時間或いは放電時間の変化を利用するようにするとよい。このようにすると、簡単な回路でもって実現できる。しかも、電圧が低下するほど送信間隔を長くすると、単位時間あたりのバッテリーの消費を抑制でき、省電力化が図れる。 【0022】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自動車のドアロック制御システムの好適な実施の形態を説明する。図1に示すように、本システムは、所定の信号を送出する携帯型発信機10と、自動車内の所定位置に設置され、前記信号の受信状況に基づいて自動車のドアロック装置の電気錠に対して解錠/施錠のための制御命令を送る受信ユニット20とから構成される。 【0023】携帯型発信機10は、所定のタイミングでIDコードや動作信号を送出する送信制御部11と、その送信制御部11から送出される信号を受けて、外部に向けて信号(電波)を発信する送信部12及び送信アンテナ13と、前記IDコードの送出タイミング(送信間隔)を制御する間欠動作制御部14と、前記動作信号を送るためのマニュアル操作スイッチ15と、バッテリー16を有している。 【0024】すなわち、間欠動作制御部14からのタイミング信号を受けた送信制御部11は、IDコードを送信部12に与える。これにより、携帯型発信機10からは、所定の間隔で間欠的にIDコードを含む信号が送出される。そして、この送出されるIDコードを含む信号は、送信部12並びに送信アンテナ13等の性能により決定される一定の送信範囲内に届くので、携帯型発信機10を持った使用者が受信ユニット20を搭載した自動車に近づき、受信ユニット20が上記送信範囲内に入ると、受信ユニット20が係る信号を受信し、携帯型発信機10が近く(一定の距離内)に存在することがわかる。このように、間欠的に信号を送出することにより、バッテリー16の消耗を防いでいる。 【0025】また、間欠動作制御部14は、例えばタイマやカウンタ等から構成され、一定の同一間隔毎にタイミング信号を出力するように構成できる。なお、本発明では、送出間隔は、必ずしも同一に行う必要はなく、異なっていても良い。 【0026】さらに、本形態では、バッテリー16の電圧値を監視し、一定の電圧以下になると信号を送信しないようにしている。この機能を実現するためには、例えばバッテリー16の出力端子、或いは電源ラインにコンパレータを接続し、基準電圧と比較する。そして、コンパレータの出力と間欠動作制御部14の出力のアンドをとり、コンパレータへの入力が基準電圧以下の場合には、タイミング信号が送信制御部11に与えられないようにすることができる。或いは、そのコンパレータの出力を間欠動作制御部14へのコントロール信号として使用し、基準電圧以下の場合には、間欠動作制御部14自体が動作しない(そもそもタイミング信号が出ない)ようにしても良い。もちろん、他の構成も可能である。 【0027】マニュアル操作スイッチ15は、施錠スイッチ15aと解錠スイッチ15bを備えている。これら各施錠,解錠スイッチ15a,15bは、図示省略するが、携帯型発信機10の表面に設置され、押しボタン,スライドスイッチなどの使用者が操作可能とするものである。そして、いずれかのスイッチがONになると、それを検知した送信制御部11が、所定の動作信号を送出する。つまり、施錠スイッチ15aがONになる(閉じる)と、IDコードとともに施錠命令信号を出力する。また、解錠スイッチ15bがONになる(閉じる)と、IDコードとともに解錠命令信号を出力する。なお、本形態では、各スイッチ15a,15bの一端をそれぞれアースに落としているので、送信制御部11は、各スイッチ15a,15bの接続端子がLowかHigh(Open)かにより判断できる。 【0028】これより、使用者は、後述するように携帯型発信機10を持ち歩くことにより、自動車に対する接近/離反に基づき自動的にドアロックの解錠/施錠をすることができるとともに、マニュアル操作スイッチ15を操作することにより、任意のタイミングでドアロックの解錠や施錠を行うことができる。 【0029】そして、上記したIDコード(信号)の自動送信を停止する電圧値を、送信不能(回路が動作不能)になる電圧値よりも一定のマージンを取って高く設定しておくことにより、所定間隔での送信ができなくなり、自動的なドアロックの解錠や施錠ができなくなっても、マニュアル操作スイッチ15を操作することによりドアロックの解錠/施錠をすることができる。 【0030】なお、上記した自動的な信号の送出を停止する電圧値としては、旋錠スイッチ15a,解錠スイッチ15bのどちらかをONにすることで送信部12から適正な信号レベルの出力により受信ユニット20へ送信が行える複数回分の電力消費量に相当する電力がバッテリー16に残っている程度に設定することである。換言すると、バッテリー電圧が一定の電圧以下になり信号(IDコード等)の自動送信が停止し、単に携帯型発信機10を携帯したまま自動車に接近/離反しただけでは自動的にドアロックの解錠/施錠が行われなくなったとしても、マニュアル操作スイッチ15の押下により、キーの操作をすることなく、任意のタイミングでドアロックの解錠/施錠を得ることができる。 【0031】その結果、使用者は、上記自動車に対する接近/離反ではドアロックの解錠/施錠が行われず、マニュアル操作スイッチ15の押下でのみドアロックの解錠/施錠が行えるようになると、バッテリー16の交換時期が来たと知ることができる。しかも、このように交換時期が来たことを知った後でも、所定回数分はマニュアル操作スイッチの押下によって、ドアロックの解除/施錠が行えるので便利である。 【0032】さらにまた、適切な交換時期を知ることができるので、バッテリー16の残量があるにもかかわらず早めに交換をしてしまうおそれも可及的になくなり、バッテリー(電池)をほぼ最後まで有効利用できるので好ましい。 【0033】一方、受信ユニット20は、対となる携帯型発信機10から所定の間隔で信号(IDコードで識別)を受信し始めると自動車の電気錠をアンロック(解錠)し、受信していた信号(IDコード)が確認されなくなると電気錠をロック(施錠)するようになっている。そして、具体的には、以下のように構成される。 【0034】図1に示すように、受信ユニット20は、携帯型発信機10から送出される信号を受信アンテナ21で受信するとともに、受信部22にて所定の電気信号に変換した後、CPU23内の信号判定部24に与えられる。この信号判定部24は、受信した信号のIDコードを検知し、対応する携帯型発信機10からのものか否か(登録された正規のIDコードと一致するか否か)を判断し、さらに強制命令である動作信号の有無並びにその種類を判断する。 【0035】そして、信号判定部24の出力は、車両制御部25に与えられる。車両制御部25は、信号判定部24から与えられる信号の受信の有無情報に基づき自動車のドアロックの解錠/施錠の可否の判断を行い、その判断結果に基づき必要な命令信号をドアロック機構31に向けて出力するようになっている。 【0036】具体的には、車両制御部25は、信号判定部24で正規のIDコードの受信が開始されたと判定された場合、つまり、それまで一定期間以上にわたって正規のIDコードの受信が無い状態から正規のIDコードを受信した場合には、携帯型発信機10の送信可能範囲内に受信ユニット20すなわち自動車が存在することになるので、その自動車に使用者が近づいたと判断できるので、解錠命令を出力する。 【0037】なお、解錠命令を発するタイミング(条件)としては、新たに正規のIDコードが受信された場合にすぐに出力するようにしても良いし、受信開始後さらに一定期間正規のIDコードを受信し続けた場合に解錠命令を出力するようにしても良い。また、操作コード(解除)を受信した場合にも解錠命令を出力する。この解除命令を受けたドアロック機構31が、電気錠を操作し、ドアロックを解除する。 【0038】一方、正規のIDコードの受信が途切れた場合には、携帯型発信機10の送信可能範囲外に受信ユニット20が位置、すなわち自動車と携帯型発信機10との距離が一定以上離れたと判断し、施錠命令を出力する。この施錠命令の発生タイミングも、連続して受信している状態において、受信できなくなった(1回目)ならすぐに施錠命令を発しても良いし、受信できなくなった状態が一定期間継続した場合に、施錠命令を出力するようにしても良い。また、操作コード(施錠)を受信した場合にも施錠命令を出力する。この施錠命令を受けたドアロック機構31が、電気錠を操作し、ドアロックを施錠(ロック)する。 【0039】このように携帯型発信機10,受信ユニット20を構成すると、受信ユニット20は使用者が携帯型発信機10を携帯した状態で自動車(車両)に近づくことにより、自動的に自動車のドアロックが解錠され、マニュアルでのキー操作をすることなくドアを開けることができる。また、自動車から降車後、携帯型発信機10を携帯した状態で自動車から離れていくと、一定距離(携帯型発信機10から送出される信号の伝達可能距離)を過ぎた際にドアロックが自動的に施錠される。さらに、マニュアル操作スイッチ15の押下に基づき、所望のタイミングでキー操作をすることなくドアロックの解錠/施錠を行うことができる。これが、本形態の基本機能である。 【0040】ここで、本発明では、実装された自動車のイグニッションキ−スイッチ(ACCライン又はイグニッションライン)32に接続され、車両の始動(イグニッションラインON)若しくは始動準備(ACCラインON)が整ったか否かを判断するIGキー検出部26(CPU23内)を設ける。 【0041】そして、信号判定部24並びにIGキー検出部26の出力を、発信機状態判定部27に与えるようにしている。この発信機状態判定部27は、信号判定部24から与えられる信号の受信の有無情報と、IGキー検出部26から与えられるエンジンの始動・始動準備の有無情報を受け取り、その2つの情報から携帯型発信機10の状態、つまり、バッテリー切れや故障などの動作不能状態になっているか否かを判定し、その判定結果に基づいて状態報知部28の動作を制御するようにしている。 【0042】すなわち、例えば乗車中にバッテリー切れや故障その他の原因により、携帯型発信機10から正規のIDコードを含む信号が送出されなくなると、当然のことながら受信ユニット20でも正規のIDコードが受信できなくなる。この場合に、上記した判定基準に従えば、自動車から降車する際には既に受信ユニット20(車両制御部25)は正規のIDコードを受信していないので、その状態からさらに使用者が離れて行ったとしても、「正規のIDコード受信中から、受信しなくなる」といった、受信状態の切り替えのポイントが発生しないので、そのままではドアロックを自動的に解錠することができない。 【0043】そこで、本形態では、2つの情報に基づき、携帯型発信機10が故障,バッテリー切れ等の異常状態になっているか否かを判定し、その判定結果を状態報知部28を用いて使用者に知らせることにより、携帯型発信機10が異常状態にあり、自動車から離れても自動的に施錠されないことを警報するようにしている。そして、発信機状態判定部27における判定アルゴリズムは、以下のようになっている。 【0044】すなわち、IGキー検出部26の出力から、「エンジンの始動・始動準備有り」の場合で、所定の期間以上正規のIDコードを含む信号を受信しない場合には、異常と判断するようにしている。 【0045】エンジンが始動等している場合には、通常は運転者、つまり携帯型発信機10を持っている人は、車両内にいるか、少なくともその周囲(携帯型発信機10から送出される電波が受信ユニット20に届く範囲)に存在していると言える。従って、「エンジンの始動・始動準備有り」の状態にもかかわらず、正規のIDコード(対となる携帯型発信機10からの信号)を受信できない場合には、バッテリー切れ,故障,不携帯などの異常状態が発生していると推定できる。従って、上記のように異常と判定し、状態報知部28を介して異常であることを警報出力するようにした。 【0046】このように、状態報知部28を介して警報出力することにより、使用者(運転者)は、自動的に施錠されないことを知ることができるので、キー(マニュアル鍵)を操作して施錠したり、仮に、マニュアル操作スイッチ15(施錠スイッチ15a)を押下して施錠を試みた場合でも、確実に施錠されたかを注意して確認することを促すことができる。よって、そのまま自動車から離れて施錠されないというおそれを可及的に抑制できる。 【0047】なお、本形態では携帯型発信機10からは、間欠的に信号が送出される。従って、異常と判定する上記した所定の期間は、送信間隔を考慮して決定することになる。つまり、所定の期間は、少なくとも、携帯型発信機10の送信間隔よりも長い期間に設定する必要がある。 【0048】さらに、例えば、携帯型発信機10がIDコードを含む信号を送出したにもかかわらず、周囲の電波状況,受信ユニット20内の信号処理エラー等により、携帯型発信機10からの信号を受信しないと判定されるおそれがある。係る場合を考慮し、異常判定のための所定の期間を、送信間隔のn倍以上に設定し、1回さらにはn回連続して、正規の信号を受信しない場合でも直ぐには警報出力はせず、それよりも長い期間にわたって正規の信号を受信しない場合に警報を出力するようにしてもよい。 【0049】状態報知部28としては、ランプ,LED,液晶ディスプレイなどの表示手段でも良いし、ブザー,音声等を用いても良いし、複数併用しても良い。さらに、異常状態を報知するのみならず、異常でない場合にもその旨報知(例えばランプ,LEDの色や数を変える)するようにしてもよい。また、ランプ,LED等の表示手段の場合には、正常な場合に発光させ、異常状態になった場合には消灯するというように、消極的に異常状態を報知するようにしてもよい。 【0050】なお、上記した実施の形態では、携帯型発信機10に一定の電圧値以下で信号の自動送信を停止する機能及びその自動送信を停止してもマニュアル操作スイッチ15の操作により動作信号を送信することができる機能を設け、受信ユニット20側に、エンジンの動作状態と信号の受信状況に基づいて携帯型発信機10の状態を判断する機能を設けたが、本発明はこれに限ることはなく、少なくとも一方の機能があれば良い。 【0051】図2は、本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態では、上記した第1の実施の形態を基本とし、受信ユニット20側でバッテリー16の電圧値の状態をより細かく監視できるようにしている。 【0052】すなわち、携帯型発信機10では、間欠動作制御部14が、バッテリー16の電圧値に応じてタイミング信号の出力間隔、つまり、自動送信するIDコードを含む信号の送信間隔を電圧値に応じて増減させる。そして、本形態では、バッテリー16の電圧値が低くなるほど送信間隔が長くなるように制御した。 【0053】これを受けて、受信ユニット20には、受信間隔測定部29を設けた。すなわち、この受信間隔測定部29には、正規のIDコード(信号)の受信に伴い信号判定部24から出力される検出パルスを入力するようにし、その検出パルスの発生間隔を求め、その求めた発生間隔を、発信機状態判定部27に与える。 【0054】発信機状態判定部27は、受け取った発生間隔に基づいてバッテリー16の状態、すなわち電圧値を推定し、その推定した結果を状態報知部28を介して報知する。この判定は、図3に示すように、例えば受信した各信号の立ち上がり(立ち下がり等にしてもよいが)の間隔tnを計測した場合に、バッテリーの正常範囲をt2以上t3未満とし、交換時期が近づいてきているバッテリーLowの範囲をt3以上t5未満となるように、各基準時間を設定する。 【0055】すると、発信機状態判定部27は、3つの基準時間t2,t3,t5に基づいて、与えられた受信間隔に基づき、以下の4つの状態の区別をし、その区別した結果に基づき所定の制御信号を状態報知部28に与える。なお、図3の場合、2回目までの受信信号は、正常範囲と判断され、3,4回目の受信信号はLowと判断される。そして、その次は期間t5経過しても信号が受信されないので、バッテリー切れと判断される。もちろん、この区分数は任意であり、これ以上でもこれ以下でも良い。さらには、各境界点をどちらの区分に含めるかも任意に設定できるのは言うまでもない。 ■ t<t2 :発信機異常・故障■ t2≦t<t3 :正常■ t3≦t<t5 :Low■ t5<t :自動送出不可・バッテリー切れまた、状態報知部28を用いた報知の方法としては、例えば状態報知部28がインジケータを備え、バッテリーの残量に応じてインジケータの表示レベルを増減するようにすることができる。また、複数の色の発光ダイオードやランプを用意し、バッテリーの電圧値の現象に応じて色を替える(青→黄→赤等)ようにすることもできる。 【0056】このように段階的に携帯型発信機10に内蔵されるバッテリー16の電圧値を報知することにより、使用者はバッテリー容量がなくなり、自動的な信号の送出がいきなり停止されて慌てたり、さらには、無くなったことに気が付かずにそのまま(施錠することなく)自動車から離れてしまうことがなくなる。そして、予め交換時期が近づいていくことを知ることができるので、例えば予備の電池を購入したり、持ち歩くことなどができ、スムーズかつ適正な時期でバッテリーの交換をすることができ、必要以上に早めの交換をして使用可能な電池を無駄に捨てることもなくなる。 【0057】さらに、電圧値情報は、信号を送出する送信間隔を変えることにより受信ユニットに教える構造としたため、携帯型発信機10から送出する信号は、IDコード等のドアの開閉制御に必要な情報のみですみ、電圧値情報を別途送る必要がないので、電力消費も抑えられる。 【0058】そして、本形態のように、電圧値が少なくなるほど、信号を送出する間隔を長くすると、省電力効果がさらに高まり、電池をより長持ちさせることができるという副次的効果も生じる。 【0059】一方、上記したようにバッテリー16の電圧値に応じて送出間隔を変更する間欠動作制御部14の機能としては、例えば、電圧値を検出し、それに応じてタイマで計時する期間を変更することにより実現できる。 【0060】また、例えば図4に示すようにRC回路を用い、コンデンサCへの充電時間がバッテリー電圧が低下するほど長くなることを利用し、バッテリー16の電圧値が下がるほど送出する間隔が長くなるように構成することもできる。係る構成によれば、簡単な回路でもって送出間隔を制御できるので好ましい。 【0061】すなわち、同図に示すように送信制御部11をスタンバイ(STBY)付きCPUで構成する。そして、このCPUにRC回路を含むタイマ回路を接続することにより、間欠動作制御部14を構成する。つまり、バッテリーとアースの間に抵抗R1とコンデンサC1を直列に挿入し、抵抗R1とコンデンサC1の接続点aをCPUのCTRL端子(起動トリガの出力:オープンコレクタ)に接続する。さらにこの接続点aは、抵抗R2を介してトランジスタTR1のベースに接続する。また、電源電圧Vccに接続されるトランジスタTR1のエミッタ(接続点b)を、CPUのSTBY端子に接続する。 【0062】このように構成すると、CPUの起動トリガ(CTRL)の出力(オープンコレクタ)がLになると、接続点aがアースに落ちるのでコンデンサC1が放電されるとともにタイマ回路がリセットされる。このとき、トランジスタTRもOFFとなるので、接続点b、つまりCPUのSTBY端子はHとなる。 【0063】次いで、CTRL端子がHになると、バッテリー16から抵抗R1を介してコンデンサC1の充電が開始される。コンデンサC1への充電が進むにつれて接続点aの電圧が図5に示すように徐々に上昇し、接続点aの電圧がしきい値(Th)になるとトランジスタTR1がONになり、接続点b、つまりCPUのSTBY端子はLとなる。 【0064】これにともない、CPUは動作モードに入り、所定の処理、つまり、IDコードを含む信号を生成するとともに送出する処理等を行い、一定時間t1経過後に、トリガをかける。つまり、CPUのCTRL端子の出力をLに落としてタイマ回路をリセットした後、Hに戻す。 【0065】上記した処理を繰り返し行うことにより、コンデンサC1への充電サイクルごとに信号が送出されることになる。そして、この充電サイクルは、RC時定数とバッテリー16の容量(電圧値)により定まり、図4に示すように、電圧値が低くなるほどしきい値Thに達するまでに要する充電時間が長くなり、送出間隔も長くなる。 【0066】なお、その他の構成並びに作用効果は、上記した第1の実施の形態と同様であるので、対応する部材に同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。すなわち、簡単に説明すると、携帯型発信機10側においては、マニュアル操作スイッチ15を設け、そのマニュアル操作スイッチ15に基づく解錠/施錠命令信号の送出可能な電圧を残して信号の自動送出を停止する機能(しきい値Thを調節することによっても対応できる)を設けているが、この機能は必ずしも設けなくても良い。 【0067】また、受信ユニット20側では、エンジンの始動状態と信号受信状況(受信の有無)による携帯型発信機のバッテリー切れの有無や携帯/不携帯の判定機能も併用しても良いが、受信間隔に基づく判定で兼用できるので、特に併用しなくても問題はない。 【0068】さらにまた、受信間隔に基づく判断であるが、携帯型発信機10が近くにいない場合には、当然のことながら信号は受信しないので受信間隔は無限大となり、そのままでは、バッテリー切れを示す警報を出力しつづけることになる。そこで、例えば一定期間信号を受信しない場合には、状態報知部28を用いた警報出力を停止するようにしてもよい。 【0069】また、通常は待機状態として受信部22並びに信号判定部24のみ動作させておき、信号を受信した場合に受信ユニット全体に電源を供給して動作可能状態とし、信号を受信しなくなると待機状態に戻すようにしてもよい。さらに、第1の実施の形態と同様に、IGキー検出部26によりエンジンが始動等していることが検出されている間、受信間隔に基づく警報を行い、停止等している場合には、警報を停止するようにしてもよい。 【0070】なおまた、上記した実施の形態では、バッテリー16の電圧値の低下に伴い送出間隔を長くするように制御したが、本発明はこれとは逆に送出間隔を短くするように制御してもよい。また、その変化は図4に示すRC回路のように連続的に変化するようにしても良いし、離散的に段階的に変化するようにしても良い。そして、変化は、増加・減少等各種の態様がある。 【0071】 【発明の効果】以上のように、本発明では、簡単な構成で消費電力を少なくしながら携帯型発信機の内部バッテリーの状態や故障の発生の有無、或いは、携帯型発信機の不携帯等を受信ユニット側で認識し、使用者に知らせることができる。よって、使用者は、ドアロックが施錠されないまま自動車から離れていくことも可及的に抑制できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391001848 【氏名又は名称】ユピテル工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月26日(2000.5.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092598 【弁理士】 【氏名又は名称】松井 伸一
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| 【公開番号】 |
特開2001−336327(P2001−336327A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月7日(2001.12.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−156935(P2000−156935) |
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