| 【発明の名称】 |
自動解錠機能を備えたドア開放装置及びドア開放システム |
| 【発明者】 |
【氏名】野田 英樹
【氏名】村上 正雄
|
| 【要約】 |
【課題】平常時に手動で開閉することができるとともに電気的制御を利用して繁雑な解錠操作を省略することのできる地震対応ドア開放装置を提供する。
【解決手段】地震感知器12と、室内側に設けられ解錠信号を出力するタッチスイッチ14と、ドア4を施錠または解錠する施錠機構5と、ドア4を開き方向に押し出す押出し機構10と、地震感知器12及びタッチスイッチ14から出力される信号に基づいて施錠機構5及び押出し機構10を制御するコントローラ13とを備え、コントローラ13は、地震感知信号を受けたときに施錠機構5を解錠した後に押出し機構10を動作させてドア4を開放させ、また、解錠信号を受けたときに施錠機構5のみ動作させてドア4の解錠操作を省略することを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 地震を感知して地震感知信号を出力する地震感知器と、ドアを施錠または解錠する施錠機構と、前記ドアを開き方向に押し出す押出し機構と、前記施錠機構による施錠動作を解除させる解錠信号を出力する解錠信号出力手段と、前記地震感知器及び前記解錠信号出力手段から出力される各信号が与えられ、前記施錠機構及び前記押出し機構をそれぞれ制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、与えられた信号が地震感知信号である場合に、前記施錠機構を解錠動作させた後に前記押出し機構を動作させてドアを開放させ、また、与えられた信号が解錠信号である場合には、前記押出し機構を動作させず前記施錠機構のみ解錠動作させるように構成されていることを特徴とする自動解錠機能を備えたドア開放装置。 【請求項2】 前記解錠信号出力手段が、室内のドア近傍に設けられ所定の操作を行うことによって解錠信号を出力する操作体から構成されている請求項1記載の自動解錠機能を備えたドア開放装置。 【請求項3】 前記解錠信号出力手段が火災検知手段からなり、その火災検知手段から出力される火災検知信号を解錠信号として前記制御手段に与えるように構成されている請求項1記載の自動解錠機能を備えたドア開放装置。 【請求項4】 前記制御手段から前記施錠機構及び前記押出し機構に対して出力される指令を遮断して前記ドアを閉状態に保持するドア閉鎖手段を備えてなる請求項1〜3のいずれかに記載の自動解錠機能を備えたドア開放装置。 【請求項5】 前記ドアが、玄関ドア、非常ドアの少なくとも一方を含む請求項1〜4のいずれかに記載の自動解錠機能を備えたドア開放装置。 【請求項6】 前記解錠信号が前記制御手段に与えられたときに解錠されたことを報知する報知手段が備えられている請求項1〜5のいずれかに記載の自動解錠機能を備えたドア開放装置。 【請求項7】 前記報知手段は、前記地震感知信号が前記制御手段に与えられ、押出し機構も動作したときに報知を行なうように構成されている請求項6記載の自動解錠機能を備えたドア開放装置。 【請求項8】 前記施錠機構が、ラッチボルト、デッドボルト、ドアチェーンのうちの少なくとも1以上または全部を含む請求項1〜7のいずれかに記載の自動解錠機能を備えたドア開放装置。 【請求項9】 地震を感知して地震感知信号を出力する1つの地震感知器と、この地震感知器から分配される地震感知信号を受けて動作する複数のドア開放ユニットとから構成されるドアシステムであって、前記ドア開放ユニットが、室内側に設けられ触れることによって解錠信号を出力する操作体と、ドアを施錠または解錠する施錠機構と、前記ドアを開き方向に押し出す押出し機構と、前記地震感知器及び前記操作体から出力される各信号が与えられ、前記施錠機構及び前記押出し機構をそれぞれ制御する制御部とを備え、この制御部は、与えられた信号が地震感知信号である場合に、前記施錠機構を解錠動作させた後に前記押出し機構を動作させてドアを開放させ、また、与えられた信号が解錠信号である場合に、前記施錠機構のみ解錠動作させて手動による解錠操作を省略できるように構成されていることを特徴とする自動解錠機能を備えたドアシステム。 【請求項10】 地震を感知して地震感知信号を出力する1つの地震感知器と、火災の発生を検知して火災検知信号を出力する火災検知手段と、この地震報知器及び火災検知手段から出力される信号を受けて複数の非常ドアを開閉制御する制御装置とから構成されるドアシステムであって、前記各非常ドアに、ドアを施錠または解錠する施錠機構と、ドアを開き方向に押し出す押出し機構とが備えられ、前記制御装置は、与えられた信号が地震感知信号である場合に、前記施錠機構を解錠動作させた後に前記押出し機構を動作させてドアを開放させ、また、与えられた信号が火災検知信号である場合には、前記押出し機構を動作させず施錠機構のみ解錠動作させ、手動によって開放される場合を除いて前記非常ドアを閉状態に保持するように構成されていることを特徴とする自動解錠機能を備えたドアシステム。 【請求項11】 地震感知信号の出力に拘わらず前記施錠機構を解錠動作させた後に前記押出し機構を動作させ、前記非常ドアを強制的に開放させる非常開放スイッチを備えてなる請求項10記載の自動解錠機能を備えたドア開放システム。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動的に解錠を行う機能を備えたドア開放装置及びドア開放システムに関し、より詳しくは、地震や火災等の災害に対応して開閉制御を行うように構成されたドア開放装置及びドア開放システムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】マンション等の玄関扉は、強震に見舞われるとその戸枠が変形して扉が開放できなくなることがある。特に、縦揺れが発生した場合、下層階では建物全体の自重が局所的に加わることによって生じる変形が著しく、居住者が閉じ込められて脱出できなくなるという危険性がある。 【0003】そこで、地震によって建物が変形する前に自動的に玄関扉を開放して避難路を確保することのできる扉開放装置が提案されている。 【0004】例えば特開平10−88933号公報に記載の扉開放装置では、扉の施錠及び解錠を電気的に行なうようにするとともに、扉を開放するためのプランジャを設け、地震の初期微動を地震感知器が検知すると、制御装置が解錠を行なった後、プランジャを突出させて扉を開放させるようになっている。 【0005】なお、通常の施錠機構は、鍵が付いておらず仮締めを行なうためのラッチボルトと、鍵で本締めを行なうためのデッドボルトとを備えているため、制御装置が解錠を行なう場合にはラッチボルトとデッドボルトの両方を解錠方向に移動させることになる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種の扉開放装置では、平常時の扉の施錠,解錠動作においても電気錠を作動させることになるため、電気錠の劣化が避けられない。また、手動で施錠,解錠を行なう既存の扉に上記扉開放装置を別途設けようとすると、滅多に作動することのない扉開放装置を備えることになり、不経済であり、且つ見栄えも悪い。 【0007】また、上記扉開放装置は、個人の住宅に限らずビルや公共の建物についても適用が検討されている。例えば図書館のような公共の建物では扉開放装置の適用対象として非常ドアが示される。これらの非常ドアは、通常、防犯の目的で閉じておかなければならないが、災害が発生した時には上述したマンション等の玄関扉と同様に、屋内に残された人の非難路を確保するために開放できなければならない。ところが、非常ドアは災害発生時の避難口としての性質を持っているため、地震だけでなく火災の発生も考慮して開放制御を行う必要がある。しかしながら、地震や火災の発生に応じて適切に開放動作するドアは実現されていない。 【0008】本発明は以上のような従来の扉開放装置における課題を考慮してなされたものであり、第一の目的は、地震時には電気的に制御して扉を自動的に開放することができ、地震時以外の場合には、電気的制御を利用してラッチボルト,デッドボルト等からなる施錠機構のみ解錠させることにより、手動によるドアの開放を支援するドア開放装置を提供することにあり、第二の目的は、地震発生時或いは火災発生等において複数のドアの開放を集中制御することのできるドア開放システムを提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成するためになされた発明において、請求項1の発明は、地震を感知して地震感知信号を出力する地震感知器と、ドアを施錠または解錠する施錠機構と、ドアを開き方向に押し出す押出し機構と、施錠機構による施錠動作を解除させる解錠信号を出力する解錠信号出力手段と、地震感知器及び解錠信号出力手段から出力される各信号が与えられ、施錠機構及び押出し機構をそれぞれ制御する制御手段とを備え、制御手段は、与えられた信号が地震感知信号である場合に、施錠機構を解錠動作させた後に押出し機構を動作させてドアを開放させ、また、与えられた信号が解錠信号である場合には、押出し機構を動作させず施錠機構のみ解錠動作させるように構成されている自動解錠機能を備えたドア開放装置である。 【0010】請求項2の発明は、解錠信号出力手段が、室内のドア近傍に設けられ所定の操作を行うことによって解錠信号を出力する操作体から構成されている自動解錠機能を備えたドア開放装置である。 【0011】請求項3の発明は、解錠信号出力手段が火災検知手段からなり、その火災検知手段から出力される火災検知信号を解錠信号として制御手段に与えるように構成されている自動解錠機能を備えたドア開放装置である。 【0012】請求項4の発明は、制御手段から施錠機構及び押出し機構に対して出力される指令を遮断してドアを閉状態に保持するドア閉鎖手段を備えてなる自動解錠機能を備えたドア開放装置である。 【0013】請求項5の発明は、ドアが、玄関ドア、非常ドアの少なくとも一方を含む自動解錠機能を備えたドア開放装置である。 【0014】請求項6の発明は、解錠信号が前記制御手段に与えられたときに解錠されたことを報知する報知手段が備えられている自動解錠機能を備えたドア開放装置である。 【0015】請求項7の発明は、報知手段は、地震感知信号が制御手段に与えられ、押出し機構も動作したときに報知を行なうように構成されている自動解錠機能を備えたドア開放装置である。 【0016】請求項8の発明は、施錠機構が、ラッチボルト、デッドボルト、ドアチェーンのうちの少なくとも1以上または全部を含む自動解錠機能を備えたドア開放装置である。 【0017】また、上記第二の目的を達成するためになされた発明において、請求項9の発明は、地震を感知して地震感知信号を出力する1つの地震感知器と、この地震感知器から分配される地震感知信号を受けて動作する複数のドア開放ユニットとから構成されるドアシステムであって、ドア開放ユニットが、室内側に設けられ触れることによって解錠信号を出力する操作体と、ドアを施錠または解錠する施錠機構と、ドアを開き方向に押し出す押出し機構と、地震感知器及び操作体から出力される各信号が与えられ、施錠機構及び押出し機構をそれぞれ制御する制御部とを備え、この制御部は、与えられた信号が地震感知信号である場合に、施錠機構を解錠動作させた後に押出し機構を動作させてドアを開放させ、また、与えられた信号が解錠信号である場合に、施錠機構のみ解錠動作させて手動による解錠操作を省略できるように構成されている自動解錠機能を備えたドアシステムである。 【0018】請求項10の発明は、地震を感知して地震感知信号を出力する1つの地震感知器と、火災の発生を検知して火災検知信号を出力する火災検知手段と、この地震報知器及び火災検知手段から出力される信号を受けて複数の非常ドアを開閉制御する制御装置とから構成されるドアシステムであって、各非常ドアに、ドアを施錠または解錠する施錠機構と、ドアを開き方向に押し出す押出し機構とが備えられ、制御装置は、与えられた信号が地震感知信号である場合に、施錠機構を解錠動作させた後に押出し機構を動作させてドアを開放させ、また、与えられた信号が火災検知信号である場合には、押出し機構を動作させず施錠機構のみ解錠動作させ、手動によって開放される場合を除いて非常ドアを閉状態に保持するように構成されている自動解錠機能を備えたドアシステムである。 【0019】請求項11の発明は、地震感知信号の出力に拘わらず施錠機構を解錠動作させた後に押出し機構を動作させ、非常ドアを強制的に開放させる非常開放スイッチを備えてなる自動解錠機能を備えたドア開放システムである。 【0020】請求項1の発明に従えば、設定された震度以上の揺れが発生すると、地震感知器から地震感知信号が出力され制御手段に与えられる。制御手段は地震であることを判断して施錠機構を解錠動作させ、次に押出し機構を動作させてドアを開き方向に押し出す。 【0021】一方、解錠信号出力手段から解錠信号が出力されると、制御手段はドアの開きが指示されたと判断して施錠機構を解錠するが、施錠機構のみ解錠し押出し機構は作動させない。この場合、例えばドアを押すという所定の操作を行えばドアを簡単に開けることができる。 【0022】請求項2の発明に従えば、例えば操作体に触れる等の所定の操作を行うと解錠信号が出力されて制御手段に与えられ、制御手段は施錠機構を解錠する。従って、荷物で両手が塞がれている場合、握力の低下した高齢者が操作する場合、或いはまた、早くドアを開けたい場合等において、その操作体に触れるだけの簡単操作でドアの施錠を解除することができる。すなわち、地震対応ドア開放装置の解錠機能を平常時にも有効利用することができる。 【0023】請求項3の発明に従えば、火災検知手段から出力される火災検知信号が解錠信号として制御手段に与えられ、施錠機構を解錠することができる。従って火災が発生した場合において、押出し機構を動作させないで避難路以外のドアを閉じておくことができるため延焼を防止することができる。 【0024】請求項4の発明に従えば、ドア閉鎖手段を操作すると制御手段から施錠機構及び押出し機構に出力される指令が遮断されるため、ドアが閉状態に保持される。外出時にこのドア閉鎖手段を操作しておくと、留守の間に地震を感知してドアが開くことがなく防犯に備えることができる。また、火災検知手段を備えた構成において、このドア閉鎖手段を操作しておくと、例えば建物内が無人となる夜間時に人の出入りを禁止することができる。 【0025】請求項5の発明に従えば、火災発生時において非常ドアの施錠が解除されるため、避難路を確保することができる。 【0026】請求項6の発明に従えば、施錠機構の解錠されたことが報知手段によって報知されるため、操作体を操作してドアを開放させたときにドアの閉め忘れを防止することができる。また、非常ドアが開かれていることが報知される。 【0027】請求項7の発明に従えば、地震感知信号が出力され施錠機構の解錠と押出し機構の押出しが共に動作するときに報知手段が動作するため、例えば警報が吹鳴し表示ランプが点灯すると、暗闇の中でも音及び光を頼りにして避難者をドアまで誘導することができる。すなわち、上記したドアの閉め忘れ防止と避難誘導とに使い分けることができる。 【0028】請求項8の発明に従えば、ラッチボルト、デッドボルト、ドアチェーンを同時に解錠させることができるため、例えば火災等の地震以外の緊急避難時に素早くドアを開けることができる。 【0029】請求項9の発明に従えば、1つの地震感知器から出力される地震感知信号が複数のドア開放ユニットに分配され、各ドアを一斉に開放することができるため、アパート、マンション、寮等の集合住宅において各居住者の避難路を確保することができる。 【0030】請求項10の発明に従えば、1つの地震感知器から出力される地震感知信号に基づいて制御装置が複数の非常ドアを開閉制御し、施錠機構を解錠動作させた後に押出し機構を動作させてドアを開放させる。火災検知手段から火災検知信号が出力されると、制御部は各非常ドアについて押出し機構を動作させずに施錠機構のみ解錠動作させ、手動によって開放される場合を除いて非常ドアを閉じた状態に保持する。それにより、非常ドアを閉じて延焼を防止するが、避難者が避難する場合には手動操作によって開放することができる。しかも、各非常ドアを一斉に解錠することができるため、災害発生時の非常ドア開閉動作を集中管理することができる。 【0031】請求項11の発明に従えば、緊急開放スイッチを押下すると、地震感知信号または解錠信号の有無に拘わらず制御手段が非常ドアを強制的に開放するため、施錠が解除されている非常ドアに避難者を誘導することができる。 【0032】 【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。 【0033】図1は、本発明に係るドア開放装置1の構成を概略的に示したものである。なお、同図は室内側からドア開放装置を見たものである。 【0034】同図において、壁2に設けられた出入口の戸枠3内にドア4が開閉自在に配置されており、このドア4の手先側に施錠機構5と解錠機構6を内蔵した錠箱7が配置されている。 【0035】この錠箱7の上部にはドアチェーン8の係止具8aを係合させるためのチェーン受け金具9が配置され、このチェーン受け金具9と対向する戸枠3側にドアチェーン8の固定端8bが固定されている。 【0036】戸枠3の上部手先側には地震時にドア4を押し出すための押出し機構10が取り付けられ、上部軸元側には、開放されたドア4を閉じるためのドアチェック11が取り付けられている。 【0037】ドア4近傍の右側壁面には地震を感知する地震感知器12が取り付けられ、この地震感知器12はその下方に配置されたコントローラ13と接続されている。地震感知器12は揺れが所定値(例えば震度4)以上になると地震感知信号S1を出力するようになっている。 【0038】ドア4近傍の左側壁面には解錠信号出力手段としてのタッチスイッチ14が取り付けられ、上記コントローラ13に接続されている。このタッチスイッチ14は、室内側から人が触れることによって解錠信号S2を出力するようになっている。 【0039】図2は、上記ドア開放装置1の制御回路を示したものである。 【0040】同図において、制御手段としてのコントローラ13の入力側には地震感知器12及びタッチスイッチ14が接続され、出力側には解錠機構6及び押出し機構10が接続されている。 【0041】コントローラ13には、設定スイッチとしての外出設定スイッチ13a、リセットスイッチ13b、バッテリチェックスイッチ13c、テストスイッチ13d及び電源スイッチ13eが接続されている。 【0042】ドア閉鎖手段としての外出設定スイッチ13aは外出時に押下するものであり、コントローラ13の動作をロックしてドア4の開放を行なわないようにするものである。リセットスイッチ13bは、コントローラ13を初期状態に復帰させるためのものである。バッテリチェックスイッチ13cは、ドア開放装置1を動作させるために必要な電源が確保されているかどうかを確認するためのものである。テストスイッチ13dは、解錠機構6及び押出し機構10が正常動作するかどうか確認するためのものである。そして電源スイッチ13eはコントローラ13に電源を供給または電源の供給を停止させるためのものである。 【0043】13fは電源表示ランプであり、コントローラ13を動作させるための商用電源が正常に供給されている場合に点灯する。 【0044】13jはバッテリ表示ランプであり、バッテリチェックスイッチ13cが押されたとき、バッテリ13iが作動電圧を保持していれば点灯する。 【0045】13gは動作表示ランプ、13hは警報ブザーであり、それぞれドア開放装置1が動作を開始し、リセットスイッチ13bが押下されるまでの期間点灯および吹鳴する。上記動作表示ランプ13g及び警報ブザー13hは報知手段として機能する。 【0046】130はマイクロプロセッサからなる制御部であり、判断部131と、解錠制御部132と、遮断部133と、タイマー部134を有し、判断部131は、コントローラ13に与えられた信号が地震感知信号S1であるか解錠信号S2であるかを判断する。解錠制御部132は上記各スイッチから出力される信号及び判断部131から出力される信号を受けて後述する各種指令を出力する。遮断部133は外出設定スイッチ13aからドア閉鎖信号S3が出力されたときに解錠制御部132から出力される指令を遮断し、外出設定スイッチ13aが押下されていないときは、解錠制御部132から出力される指令を解錠機構6及び押出し機構10に出力する。 【0047】タイマー部134は、解錠機構6に対して解錠指令S4を出力した後に遅れて押出し機構10に対して押出し指令S5を出力するように、タイミングを計時するためのものである。 【0048】なお、電源表示ランプ13f、動作表示ランプ13g及びバッテリ表示ランプ13jについては解錠制御部132と直接接続されている。また、13iは地震による停電時において商用電源に切り換えて制御部130に電源を供給するためのバッテリである。 【0049】図3は錠箱7内に組み込まれた施錠機構5及び解錠機構6の構成を示したものである。 【0050】施錠機構5は、錠箱7の下部に配置されるデッドボルト501、ラッチボルト502を有している。 【0051】ラッチボルト502は、圧縮コイルばね502aの付勢力により、ラッチボルト502を収容している筒状のケース502bから突出する方向(図中、右方向)に押圧されており、ケース502bは、横方向に平行して配置されたガイド502c及び502dにガイドされながら左右方向に往復移動できるようになっている。 【0052】また、ケース502bはドアノブ504と連動して移動する。詳しくは、コイルばね502eはその内部にドアノブ504の回転軸504aを挿通した状態でその回転軸504aと接続されており、回転操作されたドアノブ504を常に元の位置に復帰させるようになっている。 【0053】ドアノブ504を時計回りに回転操作すると、回転軸504aのカム504bがケース502bを後退させ、ケース502bに収容されているラッチボルト502も同時に後退するため、受け金具3aとの係合が解除される。このとき、カム504bと連動してピン504cも後退するため、コイルばね502eがその付勢力に抗して撓むことになる。 【0054】ドアノブ504から手を離すと、コイルばね502eの復元力によってドアノブ504が元の位置に戻されるため、ケース502bが突出する方向に移動し、それによりラッチボルト502がドア4の側面から突出し、受け金具3aと係合する。 【0055】一方、デッドボルト501は、室内側からサムターン503(図1参照)を操作することにより、また、室外から鍵で操作することにより施錠、解錠できるようになっている。 【0056】デッドボルト501は、横方向に平行して配置されたガイド501a及び501bをガイドとして左右方向に往復移動できるようになっている。なお、ガイド501bは上述したガイド502cと共通の部材で構成されている。また、501cはデッドボルト501の突出限界を規制するためのストッパである。 【0057】デッドボルト501の後部にはスライド部501dが設けられており、引張りコイルばね501eによって図中左方向に付勢されているが、サムターン503の回転軸503aに固定されたカム503bが、スライド部501dの後面に当接してその移動を拘束している。すなわち、デッドボルト501が受け金具3a内に突出した状態で保持され施錠される。 【0058】サムターン503を回転操作すると、カム503bが矢印A方向に回転し、スライド部501dが引張りコイルばね501eの引張り力によって後退され、デッドボルト501が受け金具3aから離脱する。すなわち、解錠状態となる。 【0059】なお、図3はデッドボルト501及びラッチボルト502がそれぞれ進出した状態、すなわち、施錠された状態を示している。 【0060】図中二点鎖線で示す解錠装置6は、デッドボルト501、ラッチボルト502及びドアチェーン8を同時に解錠するための解錠ロッド600と、その解錠ロッド600を解錠方向(図中右方向)に移動させるための圧縮コイルばね601と、解錠動作のトリガとして機能するトリガ機構602と、そのトリガ機構602を作動させる電磁ソレノイド603とから主として構成されている。 【0061】上記解錠ロッド600は、貫通孔を有する後側支持部604及び前側支持部605をガイドとして左右方向に往復移動できるようになっており、ロッド後端部に、電磁ソレノイド603のロッドピン603aが係止される小径部分からなる係止部600aが形成され、ロッド中央寄りに第1てこ棹606を作動させるための第1ブロック600bが取り付けられ、ロッド前端部に第2てこ棹607を揺動させるための第2ブロック600cが取り付けられている。 【0062】後側支持部604と第1ブロック600bとの間には圧縮コイルばね601が配置されており、第1ブロック600bを矢印B方向に付勢することにより解錠ロッド600を移動させることができるようになっている。 【0063】電磁ソレノイド603の非動作時には、圧縮コイルばね603bによってロッドピン603aは上向きに付勢され、解錠ロッド600の係止部600aと係合している。したがって解錠ロッド600は後退した状態で保持されている。ところが、電磁ソレノイド603のコイルに通電されると、ロッドピン603aが吸引され圧縮コイルばね603aの付勢力に抗して下降するため、ロッドピン603aと係止部600aとの係合が解除され、解錠ロッド600は圧縮コイルばね601の付勢力によって矢印B方向に押し出される。 【0064】このとき、第1ブロック600bが移動することにより、その第1ブロック600bの下部に設けられたピン600dが第1てこ棹606の上端部606aを矢印B方向に押すため、支点606bを中心として下端部606cが矢印C方向に移動する。それにより、ケース502bが後退させられ、ラッチボルト502が受け金具3aから離脱して解錠される。ただし、第1てこ棹606の下端部606cは、ケース502bの上板に設けられたスリット(図示しない)を貫通してケース502b内に挿入されている。 【0065】また、第1ブロック600bの前側下角部はカム503bから延設された凸片503b´に当接しており、第1ブロック600bが凸片503b´を押しながら矢印B方向に移動すると、カム503bが矢印A方向に回転するため、引張りコイルばね501eの引張り力によってスライド部501dが後退し、それによりデッドボルト501が解錠される。 【0066】また、錠箱7の上部にはチェーン受け金具9が設けられている。 【0067】図4はチェーン受け金具9の構成を示したものであり、図3のD−D矢視断面図に相当する。 【0068】図4(a)において、チェーン受け金具9は、ドアチェーン8の係止具8aが挿入されるスリット状の溝部900を有する筒状部材からなり、溝部900の左側端部に係止具8aを挿通させるための円形孔901が形成されている。 【0069】このチェーン受け金具9は、錠箱7に設けられた回転軸505を支点として矢印E方向に揺動し得るように錠箱7とは別部材で構成されている。902はチェーン受け金具9の自由端部903と錠箱7との間に張架された引張りコイルばねであり、解錠ロッド600が動作していないときにチェーン受け金具9を錠箱7側に引き寄せ、両者を一体にしている。 【0070】また、自由端部903と対向して錠箱7側に係止爪904が配置されており、この係止爪904は、圧縮コイルばね905に付勢されて矢印F方向に突出しており、自由端部903と係合してチェーン受け金具9が揺動しないように保持している。 【0071】この係止爪904は、図3に示した第2てこ棹607と連結されている。詳しくは、第2てこ棹607に形成されている長孔607a内に、係止爪904から突設されたピン904aが係合されており、第2てこ棹607が、607bを支点として矢印G方向に揺動することによって係止爪904を往復移動するようになっている。すなわち、係止爪904は、第2ブロック600cが動作していないときは図4(a)に示すように、左側に進出して自由端部903を係止する。また、第2ブロック600cが右側に移動し、圧縮コイルばね905の付勢力に抗して第2てこ棹607を矢印G方向に移動させたときは後退してその係止を解除し、チェーン受け金具9が回転軸505を支点として自由に揺動できるようになる。 【0072】チェーン受け金具9が自由になった状態でドア4が開かれると、図4(b)に示すように、チェーン受け金具9の溝部900をすべりながらドアチェーン8の係止具8aが矢印H方向に移動し、溝部900の自由端側が開放されるため、係止具8aはチェーン受け金具9から外れて解錠される。 【0073】地震感知器12は、従来公知の機械式センサを利用することができる。機械式センサ12としては、例えば皿体上に鋼球を乗せ、揺れがないときは皿体の中央に位置する鋼球が、皿体の中心を貫通して配置されたプッシュロッドを自重で押下することによりスイッチをOFFさせ、揺れが発生したときは鋼球が皿体の中心から外れることによってプッシュロッドの押下が働かずスイッチがONして信号を出力させるものが一般的である。 【0074】しかしながら地震感知器は、上述した機械式センサに限らず電子式の加速度計を利用して振動を感知する電子式センサを利用することもできる。 【0075】図5は押出し機構10の構成を示す平面図である。 【0076】同図において押出し機構10は戸枠3の上部に設けられており、ケース100内に、ドア4の開閉方向に沿って配置される押しロッド101を有し、この押しロッド101は、その後端に配置された圧縮コイルばね102によって矢印I方向(ドア開放方向)に付勢されている。 【0077】押しロッド101の前端部寄りには周方向に凹溝101aが形成されており、この凹溝101a内に対して係止ピン103が係脱できるようになっている。この係止ピン103は、電磁ソレノイド104が作動したときにリンク機構を介して矢印J方向に後退するようになっている。 【0078】リンク機構は、電磁ソレノイド104の出力軸104aにピンで連結された中間アーム105aと、その中間アーム105aの上端からピンでT字状に連結される一対のリンク105b及び105cを有し、一方のリンク105bが上記係止ピン103とピン103aで連結されている。なお、中間アーム105aは圧縮コイルばね105bによって常に伸長する方向(矢印I方向)に付勢されている。 【0079】上記リンク機構において、電磁ソレノイド104のコイルが励磁されると出力軸104aが吸引されて中間アーム105aが引き込まれ、リンク105b及び105cが破線で示すようにV字状に変位する。それにより、係止ピン103が矢印J方向に引っ張られ、押しロッド101の凹溝101aから離脱する。係止ピン103と凹溝101aの係合が解除されると、圧縮コイルばね102の付勢力によって押しロッド101がケース100の前面100aから突出し、ドア4を押し開ける。 【0080】次に上記構成を有するドア開放装置1におけるコントローラ13の動作を図6に示すフローチャートに従って説明する。 【0081】電源スイッチ13eが投入されると、遮断部133は外出設定スイッチ13aがONされているかどうかを判断し(ステップS1)、YESであれば、遮断部133の回路を開いて解錠制御部132から出力されるすべての信号を遮断する(ステップS2)。すなわち、外出設定スイッチ13aが操作された場合には、室内に居住者がいないと判断し、地震が発生した場合であってもドア4が開かないようにロックし、防犯に備えることができる。 【0082】上記信号の遮断はリセットスイッチ13bがONされるまで継続される(ステップS3)。 【0083】ステップS1において、外出設定スイッチ13aがOFFであれば、判断部131は地震感知器12から地震感知信号S1が出力されているかどうかを判断し(ステップS4)、YESであれば、地震が発生していると判断し、遮断部133を通して解錠指令S4を解錠機構6に与える(ステップS5)。ただし、このときの遮断部133は回路を閉じている。 【0084】解錠指令S4を受けた解錠機構6では、電磁ソレノイド603が作動してロッドピン603aが係止部600aから離脱し、解錠ロッド600が矢印B方向に移動し、第1ブロック600bが第1てこ棹606を介してケース502bを矢印C方向に後退させ、ラッチボルト502を解錠させる。また、解錠ロッド600に設けられた第1ブロック600bがカム503bを矢印A方向に回転させてスライド部501dを後退させるため、デッドボルト501も同時に解錠される。 【0085】さらにまた、解錠ロッド600に設けられた第2ブロック600cが、第2てこ棹607を矢印G方向に移動させるため、チェーン受け金具9は係止爪904による係止が解除されて錠箱7と別体となり、自由に揺動できる状態となる。 【0086】この時点でデッドボルト501、ラッチボルト502及びドアチェーン8のすべてが解錠状態となる(ステップS6)。 【0087】次いで解錠制御部132は、解錠機構6に対して解錠指令S4を出力した後、解錠動作に必要な時間(0.2〜0.5秒)をタイマー部134で経過した後に、押出し機構10に対して押出し指令S5を出力する。 【0088】押出し機構10では、押出し指令S5を受けて電磁ソレノイド104のコイルが励磁され、出力軸104a及びリンク機構を介して係止ピン103が矢印J方向に引っ張られるため、係止ピン103と押しロッド101の凹溝101aとの係合が解除され、押しロッド101が突出し、ドアチェック11の戻り力に抗してドア4を押し開ける(ステップS7)。従って、ドア4の開き量は、伸長された押しロッド101の移動量で決まる。この状態でドア4は戸枠3との重なり(軸元側)が少ない状態で開かれることになる。 【0089】また、ドア4が開くとき、ドアチェーン8の係止具8aはチェーン受け金具9における溝部900をすべりながら矢印H方向に移動し(図4(a)参照)、溝部900の自由端側が既に開放されていることにより、係止具8aはチェーン受け金具9から外れることができる。 【0090】解錠機構6と押出し機構10がともに動作すると、解錠制御部132は警報ブザー13hを鳴らすとともに動作表示ランプ13fを点灯させ、ドア4が開放されたことを報知する(ステップS8)。また、このように音声及び視覚で報知することにより、停電であっても避難者をドア4まで誘導することができる。従って居住者は地震時に冷静且つ迅速に避難することができる。 【0091】なお、上記ステップS8において、警報ブザー13hの吹鳴及び動作表示ランプ13fの点灯は、リセットスイッチ13bを押下することによってOFFさせることができる。 【0092】次に、ステップS4においてNOの場合、すなわち、地震感知器12が地震を感知してない状態でタッチスイッチ14に触れると(ステップS9)、解錠信号S2が判断部131で認識されて解錠制御部132に与えられ、解錠制御部132は解錠指令S4のみ解錠機構6に出力する(ステップS10)。この場合も、上述した解錠動作と同様にデッドボルト501、ラッチボルト502及びドアチェーン8が解錠状態となり(ステップS11)、ステップS8に戻って警報ブザー13hを吹鳴し、動作表示ランプ13fを点灯させる。ただし、押出し機構10は作動しない。 【0093】上記ステップS9→ステップS11の解錠処理は、地震時以外の場合であっても解錠装置6の解錠機能を利用して、ドア4の解錠操作を簡便にさせるためにある。 【0094】例えば両手が荷物で塞がっているような場合、握力が低下した高齢者が操作するような場合、上肢に障害を持つ人が操作するような場合、或いは火災や急病人の発生で一刻も早くドア4を開ける必要があるような場合に、タッチパネル14に触れるだけでデッドボルト501、ラッチボルト502及びドアチェーン8のすべてを瞬時に解錠することができる。なお、警報ブザー13h及び動作表示ランプ13fを吹鳴及び点灯させるのは、施錠機構5の閉め忘れ防止を促すためである。 【0095】このように、従来の地震対応ドア開放装置では滅多に発生することのない地震だけのために解錠機構6を設けていたが、本実施形態では平常時のドア解錠操作にもその解錠機構6を有効に利用することができる。 【0096】なお、デッドボルト501、ラッチボルト502及びドアチェーン8がすべて施錠された状態において、居住者がサムターン503を回転操作してデッドボルト501を解錠し、ドアチェーン8をチェーン受け金具9から外し、さらにドアノブ504を回してラッチボルト502を解錠させた時は、通常のドアと同様に手動でドア4を開くことができ、開かれたドア4はドアチェック11の戻り力が働いて自動的に閉じられる。このとき、ラッチボルト502のみが受け金具3aと係合していることになる。 【0097】このように手動でドア4が開かれ閉じられた直後であっても、地震感知器12が揺れを感知すると、その手動操作に関係なく解錠機構6が働き、デッドボルト501、ラッチボルト502及びドアチェーン8を解錠させる。ただし、この場合は解錠が機能するのはラッチボルト502だけである。 【0098】次いで押出し機構10が作動してドア4を押し開く。押出し機構10における押しロッド101の押出し力は、ドアチェック11よりも大きい値に設定されているが、ドア4が開くときにはドアチェック11の戻り力に抗してドア4を押すことになるため、ドア4が急激に開くことがない。従ってドア4の外側にいる人がドア4に不意に接触してしまうという不都合を回避することができる。 【0099】また、押出し機構10によってドア4が開放された後の復旧動作は以下の通りである。 【0100】ドア4が開放された後に、リセットスイッチ13bを押すと、制御部130は電源投入時の初期状態に復帰する。この状態で、ドア4を閉じる方向に押すと、図5に示したように、ドア4内面と当接している押しロッド101が圧縮コイルばね102に抗して後退し、押しロッド101の凹溝101aが係止ピン103と対向する位置まで後退すると、両者が係合される。すなわち、押しロッド101が引き込まれた状態で保持される。それにより、押出し機構10の復旧が完了する。 【0101】なお、押しロッド101が後退するときは、リセットスイッチ13bの押下によって電磁ソレノイド104は作動しておらず、圧縮コイルばね105bが中間アーム105aを伸長させているため、係止ピン103は突出方向(矢印J方向と逆方向)に付勢されている。 【0102】また、ドア4が閉じられた状態で施錠機構5のサムターン503を、通常操作よりも若干強い力で施錠方向に回すと、図3に示したように、カム503bが、解錠ロッド600に嵌装されている圧縮コイルばね601の付勢力に抗して第1ブロック600bを矢印B方向と逆方向に移動させるため、解錠ロッド600が縮小方向に移動し、その後端部に形成されている係止部600aにロッドピン603aが係合する。一方、カム503bの他方側は引張コイルばね501eの引張り力に抗してスライド部501dを矢印B方向に移動させるため、デッドボルト501が突出されて施錠が行なわれる。 【0103】また、解錠ロッド600が矢印B方向と逆方向に移動することにより、てこ棹606の下端部606cがケース504aを矢印C方向と逆方向に移動させるため、ラッチボルト502が突出され施錠が行なわれる。それにより、解錠機構6の復旧が完了する。 【0104】さらにまた、ドアチェーン8の係止具8aを放出したチェーン受け金具9は、引張りコイルばね902によって元の位置に復帰されており、この状態で解錠ロッド600の第2ブロック600cが矢印B方向と逆方向に移動することによって第2てこ棹607が、圧縮コイルばね905の付勢力によって矢印G方向と逆方向に揺動し、それにより、係止爪904は、戻されたチェーン受け金具9の自由端部903と係合して、チェーン受け金具9と錠箱7とを一体にする。すなわち、溝部900の自由端側が閉じられる。それにより、チェーン受け金具9の復旧が完了する。 【0105】なお、タッチスイッチ14が操作された場合には押出し機構10は作動していないため、上記した解錠機構6のみを復帰させることになる。 【0106】また、本実施形態の施錠機構5におけるデッドボルト501、ラッチボルト502、及びドアチェーン8は既存のものを利用しており、その施錠機構5に解錠機構6を付加している。従って従来の施錠機構5に改良を加えるだけで地震対応ドア開放装置を実現することができる。しかも、デッドボルト501、ラッチボルト502、及びドアチェーン8の施錠及び解錠は、コントローラ13によって制御される解錠機構6とは無関係に手動でも操作することができるため、慣れた操作習慣を変更する必要がなく使い勝手が良いという利点もある。 【0107】慣れた操作習慣を変更するとは、例えば鍵の操作を半回転から一回転にするとか、またはドアの開放に特別のボタン操作を押下するといった従来の解錠操作とは異なる操作を行なうことであり、この場合、操作者が特別な注意を払わなければならず使い勝手が悪くなる。 【0108】図7は、本発明に係るドア開放システムの構成を示したものである。なお、同図において図1と同じ構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。 【0109】前述したドア開放装置1は、住宅毎に個別に設けられる構成を示したものであるが、図7に示すものは例えばマンション等の集合住宅に対して適用されるドア開放システムを示している。 【0110】同図においては、地震感知器20を集合住宅における管理された位置に1つ設け、その地震感知器20が揺れを検知したときにその地震感知器20から出力される信号を各部屋のコントローラ13に分岐して与えることにより、複数の地震対応ドア開放装置ユニットU1〜U3を同時に制御できるようにしたものである。 【0111】このように構成したドア開放システムによれば、地震発生時にドア4を一斉に開放して居住者の避難路を確保することができる。また、この場合、地震感知器を複数設ける必要がないため、地震感知器として加速度計を利用した高価な電子式センサを採用する場合にコスト面で有利となる。 【0112】また、外出設定スイッチ13aが押下されている部屋については、解錠機構6がロックされているため、地震を感知してもドア4が開放されることがない。従って部外者の侵入を防止することができる。また、ドア4が一斉に開放されてもドアの開き量は前述した実施形態で説明した通り、押しロッド101の移動量分に規制されているため、開かれたドア4が避難通路の障害となることもない。 【0113】もちろん、各部屋毎にタッチスイッチ14が設けられているため、ハンズフリーでドア4を開けることもできる。 【0114】図8は、本発明に係るドア開放システムの別の構成を示したものである。同図に示すドア30は、ビルや公共の建物等に配置されている複数の非常ドアを示しており、各非常ドア30は管理室Rから集中制御されるように構成されている。なお、同図において図1と同じ構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。 【0115】この非常ドア30は通常施錠されて人の出入りが禁止されているが、手動で解錠すれば、一般の開きドアと同様に開閉できるようになっている。 【0116】非常ドア30には、施錠機構とその施錠機構を解除するための解錠機構とを内蔵した錠箱31が備えられており、この錠箱31内の各機構は、手動操作される場合を除いて管理室R内のコントローラ(制御装置)32によって制御されるようになっている。なお、錠箱31にはドアノブ31aが設けられ、非常ドア外面にはシリンダー錠が設けられている。 【0117】一方、管理室Rの壁面には地震感知器12及び火災検知手段としての火災報知器33が取り付けられ、上記コントローラ32と接続されている。この火災報知器33は、火災によって生じる熱、または煙を感知して火災検知信号を出力し、火災の発生及びその場所を管理室Rに通報する従来公知のものであるが、本実施形態では上記火災検知信号を解錠信号として利用している。 【0118】上記コントローラ32には、警備員が非常ドア30を緊急開放させるための非常開放スイッチ34が接続されており、そのコントローラ32には地震発生時において上記施錠機構及び解錠機構を非動作状態にロックするための非作動スイッチ(ドア閉鎖手段)35が備えられている。なお、図中32aは作動確認ランプであり、32bは警報ブザーである。 【0119】図9は上記コントローラ32によるドア開放制御の内容を示すフローチャートである。 【0120】同図において、コントローラ32の電源がONされると、非作動スイッチ35が押下されているかどうかを判断し(ステップS20)、押されているとリセットスイッチがONされるまで非作動状態を保持する(ステップS21→22)。 【0121】上記非作動スイッチ35を押下すると非常ドア30は開閉不能となる。この非作動スイッチ35は、例えばビルにおいて社員、警備員が退出して夜間建物が無人となるときに人の出入りを禁止する目的で押下されるものである。 【0122】次に、地震発生時のドア開放制御について説明する。 【0123】昼間において建物内に人がいる場合は、非作動スイッチ35は押下されておらず、この状態で、地震が発生すれば、コントローラ32はまず火災報知器33から火災検知信号が出力されているかどうかを判断する(ステップS23)。 【0124】火災が起きていなければステップS23でNOと判断され、ステップS24においてYES、すなわち、地震感知器12から地震感知信号が出力されていると判断される。 【0125】その地震感知信号を受けたコントローラ32は、解錠信号をすべての非常ドア30に対して一斉に出力し(ステップS25)、各非常ドア30の錠箱31内にある施錠機構(具体的には本締まり錠及び三角ラッチ)を解錠機構を介して解除する(ステップS26)。次いで解錠後に押出し指令を出力して押出し装置10を作動させ非常ドア30を戸先側で約10cm開く程度に開放する。 【0126】上記解錠機構が作動するとき、コントローラ32に備えられた作動確認ランプ32aが点灯し、同時に警報ブザー32bが吹鳴する。 【0127】作動確認ランプ32aの点灯及び警報ブザー32bの動作はリセットスイッチがONされるまで保持される(ステップS29→28)。 【0128】一方、火災が発生した場合には、ステップS23でYESと判断され、コントローラ32は解錠指令をすべての非常ドア30に対して一斉に出力して(ステップS30)錠箱31内の施錠機構を解錠する(ステップS31)。 【0129】ただし、火災発生時においては、コントローラ32は地震発生時とは異なり、押出し装置10を作動させない。従って非常ドア30は手動で開けない限り開かれない。このように非常ドアを閉じておくことにより、火災による延焼を防止することができ、且つ煙の広がることを防止することができる。 【0130】建物内に取り残された避難者が非常ドア30から避難する場合には、上記したように施錠機構がコントローラ32によって解除されているため、非常ドア30のドアノブ31aを回せば非常ドア30を手動で開放することができる。従って避難者はその非常ドア30を通じて安全に避難することができる。 【0131】非常ドア30の施錠が解錠されると、作動確認ランプ32aが点灯し警報ブザー32bが吹鳴する。従って、避難後における非常ドア30の施錠忘れを防止することができる。 【0132】上述したドア開放システムによれば、地震または火災が発生した場合においてそれらの災害の状況に応じてドアを適切に開放制御することができる。 【0133】なお、上記実施形態では複数の非常ドアを集中制御するシステムについて示したが、管理室Rを住宅として置き換え、非常ドアを玄関ドアとすればドア開放装置を構成することになる。 【0134】 【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、請求項1の本発明によれば、設定された震度以上の揺れが発生すると、施錠機構が解錠された後、押出し機構が動作してドアが押し開かれるため、居住者が閉じ込められるのを防止することができる。一方、解錠信号が出力されると、施錠機構のみ解錠して押出し機構は作動させないため施錠状態のみ解除することができる。それにより、手動でドアを開く際に繁雑な解錠操作を省いてその開放操作を支援することができる。また、従来、非常時にのみ作動させていたドア開放装置を平常時のドア開放操作においても有効に利用することができる。 【0135】請求項2の本発明によれば、操作体に触れる等の所定の操作を行うと解錠信号が出力されて制御手段に与えられ、制御手段は施錠機構を解錠する。従って、荷物で両手が塞がれている場合、握力の低下した高齢者が操作する場合、或いはまた、早くドアを開けたい場合において、その操作体に触れるだけの簡単操作でドアの施錠を解除することができる。 【0136】請求項3の本発明によれば、火災検知手段が作動すると、火災検知信号が解錠信号として制御手段に与えられ、施錠機構を解錠することができる。従って、火災が発生した場合において、避難路以外のドアを閉じておくことができ延焼を防止することができる。 【0137】請求項4の本発明によれば、ドア閉鎖手段を操作すると制御手段から施錠機構及び押出し機構に出力される指令が遮断されるため、ドアが閉状態に保持される。外出時にこのドア閉鎖手段を操作しておくと、留守の間に地震を感知してドアが開くことがなく防犯に備えることができる。また、火災検知手段を備えた構成において、このドア閉鎖手段を操作しておくと、例えば建物内が無人となる夜間時に人の出入りを禁止することができる。 【0138】請求項5の本発明によれば、火災発生時において非常ドアの施錠が解除されるため、避難路を確保することができる。 【0139】請求項6の本発明によれば、施錠機構の解錠されたことが報知手段によって報知されるため、操作体を操作してドアを開放させたときにドアの閉め忘れを防止することができる。また、非常ドアが開かれていることが報知される。 【0140】請求項7の本発明によれば、地震感知信号が出力され施錠機構の解錠と押出し機構の押出しが共に動作するときに報知手段が動作するため、例えば警報が吹鳴し表示ランプが点灯すると、暗闇の中でも音及び光を頼りにして避難者をドアまで誘導することができる。すなわち、上記したドアの閉め忘れ防止と避難誘導とに使い分けることができる。 【0141】請求項8の本発明によれば、ラッチボルト、デッドボルト、ドアチェーンを同時に解錠させることができるため、例えば火災等の地震以外の緊急避難時に素早くドアを開けることができる。 【0142】請求項9の本発明によれば、1つの地震感知器から出力される地震感知信号が複数のドア開放ユニットに分配され、各ドアを一斉に開放することができるため、アパート、マンション、寮等の集合住宅において各居住者の避難路を確保することができる。 【0143】請求項10の本発明によれば、地震感知器から地震感知信号が出力されると施錠機構が解錠された後に押出し機構が動作して非常ドアを開放させることができ、火災検知手段から火災検知信号が出力された場合は、押出し機構を動作させずに施錠機構のみ解錠させ、手動によって開く場合を除いて非常ドアを閉じた状態に保持することができる。それにより、火災時には非常ドアを閉じて延焼を防止する一方、避難者が避難する場合には手動操作によって開放することができる。しかも、各非常ドアを一斉に解錠することができるため、災害発生時の非常ドア開閉動作を集中管理することができる。 【0144】請求項11の本発明によれば、緊急開放スイッチを押下すると、地震感知信号または解錠信号の有無に拘わらず制御手段が非常ドアを強制的に開放するため、施錠が解除されている非常ドアに避難者を誘導することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000004019 【氏名又は名称】株式会社ナブコ
|
| 【出願日】 |
平成12年6月13日(2000.6.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067828 【弁理士】 【氏名又は名称】小谷 悦司 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−336326(P2001−336326A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月7日(2001.12.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−176866(P2000−176866) |
|