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【発明の名称】 制御装置
【発明者】 【氏名】酒井 学

【要約】 【課題】本体機10(車載機)と携帯機20間で双方向無線通信を行い、所定の携帯機であることの照合確認をした上で車両ドアの自動開錠等を行う制御装置(車両のハンズフリーエントリー装置)において、消費電力の低減等を図る。

【解決手段】本体機10が、リクエスト信号を間欠的に送信し、これに対する携帯機20からのアンサー信号を受信すると、このアンサー信号に含まれる認証コードの照合判定を行い、この判定結果が肯定的であれば、例えばドアハンドルセンサ32によるドアハンドル操作の検出を待って開錠制御を実行する準備状態に移行するとともに、アンサー信号を受信した後(設定時間A経過後)に、リクエスト信号の発信間隔Tを通常値よりも長く設定する構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 使用者が携帯可能な携帯機と、制御対象を含む物に搭載、付設、又は接続され、前記携帯機との間で無線通信を行って所定の携帯機であることを照合確認した上で制御対象の所定の動作を実現するための制御処理を実行する本体機とを有する制御装置であって、前記制御対象の所定の動作に関連する前記携帯機、使用者又は前記物の動作を検出する検出手段を備え、前記携帯機は、前記本体機から無線送信されるリクエスト信号を受信することを条件として、予め登録された認証コードを含むアンサー信号を無線送信する機能を有し、前記本体機は、前記リクエスト信号を間欠的に無線送信し、前記アンサー信号を受信すると、前記アンサー信号に含まれる認証コードが予め登録された認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば、前記照合確認がなされたとして、前記検出手段による検出を待って前記制御処理を実行する準備状態に移行する機能と、前記アンサー信号を受信した後に、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値よりも長くする機能とを有することを特徴とする制御装置。
【請求項2】 前記本体機は、前記準備状態において前記検出手段による検出がなされると、前記制御処理を実行し、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値に戻す機能を有することを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項3】 前記本体機は、前記準備状態に移行した時点から所定の制限時間内に前記検出手段による検出がなされないと、前記準備状態を解除し、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値に戻す機能を有することを特徴とする請求項1又は2記載の制御装置。
【請求項4】 前記本体機は、前記準備状態において前記リクエスト信号に対して前記アンサー信号を受信しなくなると、前記準備状態を解除し、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値に戻す機能を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の制御装置。
【請求項5】 前記携帯機は、使用者が操作する操作部を有し、この操作部が操作されると、対応する操作信号を無線送信する機能を有し、前記本体機は、前記準備状態において前記操作信号を受信すると、前記準備状態を解除して、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値に戻す機能を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の制御装置。
【請求項6】 使用者が携帯可能な携帯機と、制御対象を含む物に搭載、付設、又は接続され、前記携帯機との間で無線通信を行って所定の携帯機であることを照合確認した上で制御対象の所定の動作を実現するための制御処理を実行する本体機とを有する制御装置であって、前記制御対象の所定の動作に関連する前記携帯機、使用者又は前記物の動作を検出する検出手段を備え、前記携帯機は、前記本体機から無線送信されるリクエスト信号を受信することを条件として、予め登録された認証コードを含むアンサー信号を無線送信する機能を有し、前記本体機は、前記リクエスト信号を間欠的に無線送信し、前記アンサー信号を受信すると、前記アンサー信号に含まれる認証コードが予め登録された認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば、前記照合確認がなされたとして、前記検出手段による検出を待って前記制御処理を実行する準備状態に移行する機能と、前記アンサー信号を受信した時点から所定の制限時間内に前記検出手段による検出がなされないと、前記準備状態を解除するとともに、前記リクエスト信号の間欠的な送信を中断した停止状態に移行する機能とを有することを特徴とする制御装置。
【請求項7】 前記本体機は、前記停止状態において前記検出手段による検出がなされると、前記停止状態を解除して、前記リクエスト信号の間欠的な送信を再開する機能を有することを特徴とする請求項6記載の制御装置。
【請求項8】 前記携帯機は、使用者が操作する操作部を有し、この操作部が操作されると、対応する操作信号を無線送信する機能を有し、前記本体機は、前記停止状態において前記操作信号を受信すると、前記停止状態を解除し、前記リクエスト信号の間欠的な送信を再開する機能を有することを特徴とする請求項6又は7記載の制御装置。
【請求項9】 前記使用者が携帯可能な携帯機と、制御対象を含む物に搭載、付設、又は接続され、前記携帯機との間で無線通信を行って所定の携帯機であることを照合確認した上で制御対象の所定の動作を実現するための制御処理を実行する本体機とを有する制御装置であって、前記制御対象の所定の動作に関連する前記携帯機、使用者又は前記物の動作を検出する検出手段を備え、前記携帯機は、前記本体機から無線送信されるリクエスト信号を受信することを条件として、予め登録された認証コードを含むアンサー信号を無線送信する機能を有し、前記本体機は、前記リクエスト信号を間欠的に無線送信し、前記アンサー信号を受信すると、前記アンサー信号に含まれる認証コードが予め登録された認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば、前記照合確認がなされたとして、前記検出手段による検出を待って前記制御処理を実行する準備状態に移行する機能と、前記アンサー信号を受信した後に、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値よりも長くする機能と、前記アンサー信号を受信した時点から所定の制限時間内に前記検出手段による検出がなされないと、前記準備状態を解除するとともに、前記リクエスト信号の間欠的な送信を中断した停止状態に移行する機能とを有することを特徴とする制御装置。
【請求項10】 前記本体機は、前記準備状態において前記検出手段による検出がなされると、前記制御処理を実行し、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値に戻す機能を有することを特徴とする請求項9記載の制御装置。
【請求項11】 前記本体機は、前記停止状態において前記検出手段による検出がなされると、前記停止状態を解除して、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値に戻すとともに、前記リクエスト信号の間欠的な送信を再開する機能を有することを特徴とする請求項9又は10記載の制御装置。
【請求項12】 前記本体機は、前記準備状態において前記リクエスト信号に対して前記アンサー信号を受信しなくなると、前記準備状態を解除し、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値に戻す機能を有することを特徴とする請求項9乃至11の何れかに記載の制御装置。
【請求項13】 前記携帯機は、使用者が操作する操作部を有し、この操作部が操作されると、対応する操作信号を無線送信する機能を有し、前記本体機は、前記準備状態において前記操作信号を受信すると、前記準備状態を解除して、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値に戻す機能と、前記停止状態において前記操作信号を受信すると、前記停止状態を解除して、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値に戻すとともに、前記リクエスト信号の間欠的な送信を再開する機能とを有することを特徴とする請求項9乃至12の何れかに記載の制御装置。
【請求項14】 前記物は乗物であって、前記制御対象は乗物のドアの施錠又は開錠を行う錠装置であり、前記制御処理は、前記錠装置の施錠動作又は開錠動作を実現する制御信号出力であることを特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載の制御装置。
【請求項15】 前記検出手段は、乗物のドアハンドルを操作するために、このドアハンドル又はその付近に接近又は接触した使用者の身体を検出するドアハンドルセンサであることを特徴とする請求項14記載の制御装置。
【請求項16】 前記本体機と携帯機間の無線通信は、高周波の電磁波によるものであることを特徴とする請求項1乃至15の何れかに記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のエントリーシステムなどの利便性と防犯性が求められるシステムにおいて、認証コードの照合確認(いわゆるID認証)を伴う動作(例えば車両のドアの開錠動作)を使用者のめんどうな操作を要することなく実現する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の制御装置を含むシステムとしては、例えば、近年では広く普及している車両のキーレスエントリーシステムがある。これは、使用者が携帯可能な携帯機と、制御対象側(この場合、車両側)に設置された本体機(この場合、車載機)とを有し、これらの間で無線通信により認証コードの照合確認を行い、この照合結果が一致であることを必要条件として、前記本体機の制御により所定の制御対象(この場合、車両ドアの錠装置)の所定の動作(開錠動作や施錠動作)を実現するものである。そして、このようなシステムの初期的かつ一般的なものは、携帯機に設けられた特定のボタンなどを使用者が操作することで、携帯機から認証コードを含む特定の操作信号(例えば車両ドアの開錠指令)が無線送信され、これを受信した本体機がその受信信号中に含まれる認証コードが予め本体機に設定されている認証コードに対応していることを確認した上で(即ち、照合確認した上で)、所定の制御対象を制御するための所定の制御処理(例えば、車両ドアの開錠のための制御信号出力)を行う構成、即ち、携帯機(この場合、送信機)から本体機(この場合、受信機)への一方向の通信のみが行われる単方向通信式のものである。なお、上述した携帯機のボタンなどの操作手段は、1個だけの場合もあるし、複数設けられて複数の操作(例えば、車両ドアの施開錠の他、トランクの開錠、エンジンの始動等)が可能なものもある。ところが、このような単方向通信式のものは、上述したように、必ず使用者のなんらかの操作をきかっけとして信号を送信する構成である(即ち、使用者の意識的ななんらかの操作が必ず必要となる)ため、使用者の利便性を高めるには限界がある。
【0003】そこで近年では、携帯機と本体機との間で双方向通信を行って、必要な照合確認を行った上で制御対象の動作を実現するより高度な装置が提案され一部実用化されつつある。例えば、車両のキーレスエントリーシステムとしては、通信可能範囲に入った携帯機が、本体機から送信されるリクエスト信号を受信すると、認証コードを含む信号を本体機に対して送信する双方向通信式のものが登場している。このような双方向通信式のものでは、前記リクエスト信号をきっかけ(トリガ)として認証コードを含むアンサー信号を本体機に対して自動送信することが可能となるので、使用者がなんら操作をしなくても、制御対象の所定の動作を実現することができる。例えば、車両のエントリーシステムでは、携帯機を携帯した使用者が対応する本体機を搭載した特定の車両のドアに近づくだけで、上記双方向通信が成立して施錠状態にあったそのドアの錠装置に開錠指令が自動的に出力され、自動的に車両ドアが開錠されるといったことが可能となる。なお、このように基本的に使用者の意識的な操作を要さず車両ドアの開錠又は施錠動作を実現するより利便性の高いエントリーシステムは、一般的なキーレスエントリーシステムの発展型として、ハンズフリーエントリーシステム(或いは、スマートエントリーシステム)などと呼ばれ、車両の商品価値を高めるものとして市場ニーズが高まっている。
【0004】ところで、このハンズフリーエントリーシステムのようなシステムの制御装置(本体機と携帯機とを含む装置)としては、本体機から携帯機に向けて100〜150kHz程度の低周波電磁波を出力する第1の方式(本体機から携帯機に対して電力伝送を行う場合)と、300MHz帯(UHFバンド)の高周波電磁波を出力する第2の方式(前記電力伝送を行わない場合)の、大きく分けて2通りの方式が考えられる。このうち、第1の方式は、携帯機が本体機から送信される電磁波を検波・整流して電源とし、電源としての電磁波が供給されたら(即ち、電力伝送を受けたら)、この電磁波をリクエスト信号として扱って携帯機が認証コードを含むアンサー信号を本体機に対して返信し、本体機側では、この返信されたアンサー信号に含まれる認証コードの照合確認を行った上で車両ドアの開錠などを行うものである。なお、この第1の方式としては、携帯機で必要な電力を全て本体機からの電力伝送でまかなうタイプ(内蔵電池が不要なもの)と、例えば電力伝送の電力を内蔵回路の起動用としてのみ使用してその後の電力(例えば、アンサー信号の送信用電力)を内蔵電池によってまかなうものとが原理的には可能である。一方、第2の方式は、携帯機が、内蔵電池のみを通信用電源として備え、この電池の電力を使って受信状態を常に保持し、車両側からのリクエスト信号(高周波)を受信したときに、携帯機が認証コードを含むアンサー信号を本体機に対して高周波で返信し、本体機側では、この返信されたアンサー信号に含まれる認証コードの照合確認を行った上で車両ドアの開錠などを行うものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したような双方向通信式の装置は、従来以下のような課題を有していた。
(1)使用者の利便性をより向上させるためには、本体機側からの前記リクエスト信号(電力伝送のための電磁波含む)の送信を間欠的に行うようにして(即ち、トリガを要することなくリクエスト信号が例えば定期的に出力される構成として)、携帯機を携帯した使用者が通信可能範囲内に接近したときに、少なくとも前記照合確認が即座かつ事前に完了するようにする必要があるが、この場合、特に携帯機の電池が著しく消耗する恐れがある。というのは、例えば携帯機を携帯した使用者が、通信可能範囲内(例えば、自車両の近く)に不用意に長時間とどまった場合などには、間欠的に送信されるリクエスト信号を携帯機が毎回受信して、その都度アンサー信号を携帯機が送信する動作を繰り返すことになるからである。
(2)また、本体機においてアンサー信号の受信と照合確認がなされると、即座に(無条件に)所定の制御動作(車両ドアの開錠等)を行う構成であると、例えば携帯機を携帯した使用者が通信可能範囲内を通過する度に、なんらかの制御動作が毎回実行されてしまい、かえって利便性が低下したり、防犯性が低下する恐れがある。
(3)また、第1の方式の場合、電力伝送用の低周波電磁波を十分広い範囲に送信するために、本体機側の電力伝送用アンテナが大型化し、その設置が容易ではなく、装置コストの面でも不利になる実用上の問題がある。
【0006】なお、上記問題点(1),(2)を解消するために、制御対象の所定の動作(例えば、車両ドアの開錠動作)に関連する使用者等の所定の動作(例えば、車両ドアを開けようとして車両ドアのハンドル(ノブ)に手をかける動作)を検出する検出手段(例えば、ドアハンドルセンサ)を設けて、この検出手段の検出動作をトリガとして前記リクエスト信号の送信を実行するトリガー方式(リクエスト信号を常時間欠的に送信しない構成)が考えられる。しかし、この場合には、前記検出手段の検出動作があってはじめて前記照合確認のための双方向通信(リクエスト信号の送受信とアンサー信号の送受信)がなされるため、制御対象の所定の動作がその分遅れて実行され、使用者の利便性や快適性をより高める円滑な動作が実現できないという問題が生じる。例えば、ドアハンドルへの使用者の手の接近等を検出するドアハンドルセンサの検出動作をトリガとして、リクエスト信号の送信を行うハンズフリーエントリーシステムにあっては、例えば施錠状態にあるドアから乗車しようとする使用者(携帯機を携帯した者)が、そのドアに接近しただけでは、リクエスト信号等の送受信も照合確認もそのドアの開錠動作も実行されず、そのドアハンドルに手をかけた後、若干の待ち時間(前記双方向通信や照合確認等に要する時間)を経過したときに、はじめてそのドアの開錠動作が実行されるため、若干の不便さがある。
【0007】またなお、上述した電池の消耗の問題(1)は、前述した第2の方式(電力伝送を行わず、携帯機の内蔵電池が必須な構成)の場合に特に問題となる。第1の方式の場合には、少なくとも受信状態を電池の電力で保持する必要がないため、内蔵電池を備える構成であったとしても、第2の方式に比較して電池の消耗がそれほど問題とならないからである。そこで本発明は、前述したような双方向通信式の制御装置であって、上述したような問題点が解消され、使用者の利便性や防犯性がより高く、特に携帯機の消費電力が格段に低減される制御装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この出願の第1の発明による制御装置は、使用者が携帯可能な携帯機と、制御対象を含む物に搭載、付設、又は接続され、前記携帯機との間で無線通信を行って所定の携帯機であることを照合確認した上で制御対象の所定の動作を実現するための制御処理を実行する本体機とを有する制御装置であって、前記制御対象の所定の動作に関連する前記携帯機、使用者又は前記物の動作を検出する検出手段を備え、前記携帯機は、前記本体機から無線送信されるリクエスト信号を受信することを条件として、予め登録された認証コードを含むアンサー信号を無線送信する機能を有し、前記本体機は、前記リクエスト信号を間欠的に無線送信し、前記アンサー信号を受信すると、前記アンサー信号に含まれる認証コードが予め登録された認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば、前記照合確認がなされたとして、前記検出手段による検出を待って前記制御処理を実行する準備状態に移行する機能と、前記アンサー信号を受信した後に、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値よりも長くする機能とを有するものである。
【0009】この発明によれば、例えば所定の携帯機を携帯した使用者が、制御対象を含む物(例えば、車両)のなんらかの動作(例えば、車両ドアの開錠と開動)を実現すべく、制御対象を含む物(本体機側)に接近すると(通信可能範囲内に接近すると)、リクエスト信号の送受信とアンサー信号の送受信、及びこれに伴う認証コードの照合確認が予め自動的に実行されて、本体機は前記準備状態に移行する。そして、例えば使用者がその後、前記制御対象の所定の動作に関連する動作(例えば、車両ドアのドアハンドルに手をかける動作)を行うと、前記検出手段(例えば、ドアハンドルセンサ)がこれを検出するので、前記所定の動作を実現する制御処理(例えば、車両ドアを開錠させる制御信号出力)が即座に(待ち時間なく)かつ自動的に実行される。しかも、例えば携帯機を携帯した使用者が通信可能範囲内に接近して通信(リクエスト信号の送受信とアンサー信号の送受信)が一旦成立すると、リクエスト信号の発信間隔が通常値よりも長くなり、リクエスト信号とアンサー信号の送信頻度がその分低減される。このため、特に電力を消費する送信動作の回数が、携帯機と本体機において低減され、相当な節電効果がある。したがって、本体機からリクエスト信号を間欠的に送信する(トリガなしで基本的に常に送信する)構成でありながら、特に携帯機の電池の消耗が抑制され、携帯機の電池寿命をより実用的なレベルまで向上できる。
【0010】なおここで、「制御対象を含む物」は、制御対象自体である場合も当然あり、また具体的には、例えば車両(四輪車や二輪車)などの乗物、機械、機器、建造物又は設備などがあり得る。また、「制御対象の所定の動作」には、例えば、乗物等のドアやトランク或いは盗難防止装置等の開錠又は施錠、或いは乗物の搭載物(エンジン等)の稼働又はその稼働許可などがある。なお、乗物の搭載物としては、例えば、エンジンやモータ等の駆動源、トランスミッションなどの駆動機構、エアコン、オーディオ、ナビゲーションシステム、照明等があり得る。このうち、例えば駆動源や駆動機構については、本発明が適用されて照合確認が必要となれば、第3者が容易に稼働操作(例えば、エンジン始動操作)できなくなるため、特に乗物自体の盗難防止に役立つ。また、「検出手段」としては、例えば、前記制御対象が車両ドアの錠装置である場合のドアハンドルセンサ(ドアハンドルへの使用者の手などの接近や接触を検出するセンサ)やドアハンドル作動センサ(ドアハンドルの作動を検出するセンサ)、又はドアセンサ(ドアの開閉を検出するセンサ)などがあり得る。また、前記制御対象が車両の駆動源である場合(前記所定の動作がこの駆動源の始動等である場合)には、例えば、車両の運転席に携帯機を携帯した使用者(運転者)が着座したこと、或いは使用者が車両の操作具(ハンドルやブレーキペダル等)に手や足を近づけたことなどを検出するセンサがあり得る。また、「検出手段」として、携帯機や使用者の本体機又は前記物に対する相対移動(接近や後退)を検出するセンサ等を設けてもよい。また、「リクエスト信号を間欠的に無線送信し」とは、基本的に所定の発信間隔でリクエスト信号を送信することを意味するが、必ずしも常に継続的に一定間隔でリクエスト信号を送信することを意味しない。例えば、アンサー信号を受信する受信動作のために、このリクエスト信号の送信が所定の発信間隔を越えて中断してもよい。また、「前記アンサー信号を受信した後に、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値よりも長くする」には、アンサー信号を受信した直後に前記発信間隔を長くする態様もあり得るし、アンサー信号を受信してから所定の遅延時間が経過した後に、前記発信間隔を長くする態様でもよい。また携帯機は、通常はリクエスト信号を受信してアンサー信号を返信できる状態(以下、稼働状態という)に保持されている必要があるが、このような稼働状態に固定されている必要はない。つまり、例えば使用者が操作可能な起動スイッチ(電源スイッチでもよい)が携帯機に設けられていて、このスイッチをオフにしておくと、上記稼働状態が解除され、この状態では携帯機の消費電力がゼロ(又は略ゼロ)となる態様もあり得る。また、上述した携帯機や本体機の機能は、例えばマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)を含む制御回路により実現できる。
【0011】なお、リクエスト信号の発信間隔(送信間隔)が通常値よりも長く設定された状態は、応答性が低下する不利があるので、このような不利が実害とならないように、適度なタイミングでこの状態を解除する必要があり、この解除の態様としては、例えば以下の構成があり得る。即ち、前記準備状態において前記検出手段による検出がなされると、本体機が前記制御処理(例えば車両ドアの開錠又は施錠制御)を実行するとともに、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値に戻す構成、又は、前記準備状態に移行した時点から所定の制限時間内に前記検出手段による検出がなされないと、本体機が前記発信間隔を通常値に戻す構成、或いは、前記準備状態において前記リクエスト信号に対して前記アンサー信号を受信しなくなると、本体機が前記発信間隔を通常値に戻す構成があり得る。また、携帯機に設けられた操作部が操作されることにより送信される操作信号(例えば、一般的な単方向式キーレスエントリーシステムの開錠操作信号又は施錠操作信号などと同様なもの)を、前記準備状態にある本体機が受信すると、本体機が前記リクエスト信号の発信間隔を通常値に戻す構成でもよい。このような構成であれば、前記発信間隔が長く設定された状態が不必要に長引いて、応答性が低下する問題が回避される。
【0012】また、前記準備状態は、検出手段が作動するだけで制御対象の所定の動作が自動的に実行されてしまう状態であり、防犯性が低下する不利があるので、このような不利が実害とならないように、適度なタイミングでこの準備状態を解除する必要があり、この解除の態様としては、例えば以下の構成があり得る。即ち、前記準備状態に移行した時点から所定の制限時間内に前記検出手段による検出がなされないと、前記本体機が前記準備状態を解除する構成、或いは、前記準備状態において前記リクエスト信号に対して前記アンサー信号を受信しなくなると、本体機が前記準備状態を解除する構成があり得る。また、携帯機に設けられた操作部が操作されることにより送信される操作信号を、前記準備状態にある本体機が受信すると、本体機が前記準備状態を解除する構成でもよい。このような構成であれば、前記準備状態が不必要に長引いて、防犯性が低下する問題が回避される。
【0013】また、本出願の第2の発明の制御装置は、使用者が携帯可能な携帯機と、制御対象を含む物に搭載、付設、又は接続され、前記携帯機との間で無線通信を行って所定の携帯機であることを照合確認した上で制御対象の所定の動作を実現するための制御処理を実行する本体機とを有する制御装置であって、前記制御対象の所定の動作に関連する前記携帯機、使用者又は前記物の動作を検出する検出手段を備え、前記携帯機は、前記本体機から無線送信されるリクエスト信号を受信することを条件として、予め登録された認証コードを含むアンサー信号を無線送信する機能を有し、前記本体機は、前記リクエスト信号を間欠的に無線送信し、前記アンサー信号を受信すると、前記アンサー信号に含まれる認証コードが予め登録された認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば、前記照合確認がなされたとして、前記検出手段による検出を待って前記制御処理を実行する準備状態に移行する機能と、前記アンサー信号を受信した時点から所定の制限時間内に前記検出手段による検出がなされないと、前記準備状態を解除するとともに、前記リクエスト信号の間欠的な送信を中断した停止状態に移行する機能とを有するものである。
【0014】この発明によれば、前記第1の発明と同様に、例えば所定の携帯機を携帯した使用者が、制御対象を含む物のなんらかの動作を実現すべく、制御対象を含む物に接近すると(通信可能範囲内に接近すると)、リクエスト信号の送受信とアンサー信号の送受信、及びこれに伴う認証コードの照合確認が予め自動的に実行されて、本体機は前記準備状態に移行する。そして、例えば使用者がその後、前記制御対象の所定の動作に関連する動作を行うと、前記検出手段がこれを検出するので、前記所定の動作を実現する制御処理が即座に(待ち時間なく)かつ自動的に実行される。しかも、例えば携帯機を携帯した使用者が通信可能範囲内に接近して通信が一旦成立してから、検出手段による関連動作の検出がなされないまま使用者が通信可能範囲内に居続けると、前記制限時間を経過した時点で、リクエスト信号の送信が停止された停止状態になり、この停止状態ではリクエスト信号に対する応答であるアンサー信号の送信も結果的に停止した状態とる。このため、例えば携帯機を携帯した使用者が検出手段を作動させることなく制御対象側(本体機側)の近くに単にとどまった場合に、リクエスト信号とアンサー信号の送信が無限に繰り返されることが回避され、携帯機と本体機の消費電力を節約することができる。特に、携帯機において、このように送信動作が繰り返し長時間継続的に実行されることは、携帯機の電池消耗をいたずらに進行させ、携帯機のより実用的な電池寿命が得られ難くなる恐れがあるが、本発明であると、このような問題点が良好に解消される。
【0015】なお、上記停止状態は、より高度なハンズフリー機能が制限される不利があるので、このような不利が実害とならないように、適度なタイミングで上記停止状態を解除する必要があり、この解除の態様としては、例えば以下の構成があり得る。即ち、前記停止状態において前記検出手段による検出がなされると、本体機が前記停止状態を解除して、前記リクエスト信号の間欠的な送信を再開する構成、又は、携帯機に設けられた操作部が操作されることにより送信される操作信号を、前記停止状態にある本体機が受信すると、本体機が前記停止状態を解除して、前記リクエスト信号の間欠的な送信を再開する構成でもよい。
【0016】また、本出願の第3の発明の制御装置は、前記第1の発明の特徴と、前記第2の発明の特徴とを併せ持ったものである。即ち、本体機が、前記リクエスト信号を間欠的に無線送信し、前記アンサー信号を受信すると、前記アンサー信号に含まれる認証コードが予め登録された認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば、前記照合確認がなされたとして、前記検出手段による検出を待って前記制御処理を実行する準備状態に移行する機能と、前記アンサー信号を受信した後に、前記リクエスト信号の発信間隔を通常値よりも長くする機能と、前記アンサー信号を受信した時点から所定の制限時間内に前記検出手段による検出がなされないと、前記準備状態を解除するとともに、前記リクエスト信号の間欠的な送信を中断した停止状態に移行する機能とを有することを特徴とするものである。
【0017】この発明によれば、例えば車両のエントリーシステムに適用された場合(検出手段がドアハンドルである場合)、消費電力が少なく、防犯性及び利便性の高い次のようなハンズフリーエントリーシステムの動作が可能となる。即ち、例えば所定の携帯機を携帯した運転者が、車両に搭乗しようとして車両に近づくと(通信可能範囲内に接近すると)、リクエスト信号の送受信とアンサー信号の送受信、及びこれに伴う認証コードの照合確認が予め自動的に実行されて、本体機は前記準備状態に移行する。そして、運転者がその後、前記制限時間内に例えばドアハンドルに手をかけると(検出手段であるドアハンドルセンサを作動させると)、車両ドアが例えば施錠状態の場合には即座に(待ち時間なく)自動開錠される。このため、認証コードの照合確認をこの開錠動作の必要条件とする構成でありながら、運転者は、例えば車両ドアが施錠状態にある場合でも、開錠及び前記照合確認のための意識的な操作をなんら行うことなく、車両に接近して単にドアハンドルに手をかけてドアを開ける操作をすれば、そのまま車両に即座に搭乗できる(つまり、より高度なハンズフリーエントリーが実現される)。
【0018】しかも、運転者が通信可能範囲内に接近して通信が成立すると、まず、リクエスト信号の発信間隔が例えば2秒から10秒に長くなり、リクエスト信号とアンサー信号の送信頻度がその分低減される。このため、特に電力を消費する送信動作の回数が、携帯機と本体機において低減され、相当な節電効果がある。したがって、本体機からリクエスト信号を間欠的に送信する(トリガなしで基本的に常に送信する)構成でありながら、特に携帯機の電池の消耗が抑制され、携帯機の電池寿命をより実用的なレベルまで向上できる。また、例えば運転者が自車両の近くで立ち話等をしているために、運転者が通信可能範囲内に接近してから例えばドアハンドルに手をかけるまでの時間がさらに長引いた場合(或いは、乗車等の意志がなく最終的にドアハンドルに手をかけないまま、なんらかの理由で自車両の近くに居続けている場合)には、前記制限時間(例えば10分)を経過した時点で、リクエスト信号の送信が停止された停止状態になり、この停止状態ではリクエスト信号に対する応答であるアンサー信号の送信も結果的に停止した状態とる。このため、携帯機を携帯した運転者が車両のドアを操作ることなく(ドアハンドルに手をかけることなく)自車両の近くに単にとどまった場合に、リクエスト信号とアンサー信号の送信が無限に繰り返されることが回避され、この点でも携帯機と本体機の消費電力を節約することができる。特に、携帯機において、このように送信動作が繰り返し長時間継続的に実行されることは、携帯機の電池消耗をいたずらに進行させ、リクエスト信号の発信間隔(即ち、アンサー信号の発信間隔)を前述したように長く変更したとしても、携帯機のより実用的な電池寿命が得られ難くなる恐れがある(即ち、システム全体のより高いレベルでの実用化が困難になる)が、本発明であると、このような問題点が良好に解消される。
【0019】なお、この第3の発明の制御装置の場合にも、上記準備状態や、リクエスト信号の発信間隔が長く変更された状態や、上記停止状態は、適度なタイミングで解除される必要があるが、その態様は、前述した第1又は第2の発明の場合と同様でよい。また、各発明(上記第1,第2,第3の発明)の制御装置における、本体機と携帯機間の無線通信(リクエスト信号とアンサー信号の送受信を含む通信)は、高周波の電磁波(電力伝送に不向きな程度の高周波であり、例えば300MHz帯)によるものであることが好ましい。この場合には、電力伝送が実用上不可能であるため、前述した電池の消耗の問題が顕著であり、各発明の効果(特に消費電力の低減効果)がより有効なものとなる。また、高周波のみを使用する構成であれば、アンテナが小型化されて(或いは、その個数が低減されて)設置が容易となるため、装置の小型化やコスト低減を図る上で格段に有利となるし、また、通信可能なデータ量が増加する利益も得られる。なお、ここでの「電磁波」には、少なくとも狭義の電波の他、赤外線等も含まれる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。本形態例は、車両のハンズフリーエントリーシステムの制御装置に本発明を適用した例である。この装置は、図1に示すように、携帯機10と、車両に搭載した本体機20とよりなる。携帯機10は、通信用周波数(例えばUHFバンド内の周波数)で信号を無線通信するための携帯機側通信手段(送信回路11、受信回路12、及びアンテナ13)と、少なくとも認証コード(IDコードなどとも呼ばれる)を記憶する携帯機側記憶手段14と、携帯機全体の制御や必要な情報処理を行うマイコンを含む制御回路15と、内蔵電池16とを備える。また、この携帯機10の操作表面には、押しボタン式の操作部である施錠用スイッチと開錠用スイッチ(図示省略)が設けられている。また、図1において、符号1は、車両ドアの錠装置の駆動源であるモータ(ドアロックアクチュエータ)を示し、また符号2は、車両のバッテリーを示す。
【0021】ここで、送信回路11や受信回路12などの詳細構成については、本発明は特に限定されず、少なくとも公知の各種構成が採用できるので、特に説明しない。主要な要素の概要を説明すると、送信回路11や受信回路12は、アンテナ13を介して所定の通信用周波数で無線通信するための回路(変調回路や復調回路、或いは発信回路等)などを備えるものである。また制御回路15は、CPU,ROM,RAMや入出力回路を備える。また、携帯機側記憶手段14は、認証コードを記憶する書き込み消去可能な不揮発性のメモリ(例えば、EEPROM)よりなる。
【0022】また、制御回路15は、そのマイコンの動作プログラム設定等によって、以下のような処理動作を実行する機能を有する。即ち、図2に示すように、まず定常時は、スタンバイモードの動作を実行する。即ち、間欠的に受信回路12を作動させて受信動作を間欠的に行う。そして、この間欠的な受信動作のいずれかで本体機20から無線送信されるリクエスト信号を受信すると、携帯機側記憶手段14に予め登録された認証コードを含むアンサー信号を無線送信する機能を有する。また、図示省略した施錠用スイッチ又は開錠用スイッチが操作されると、認証コードを含む施錠操作信号、或いは認証コードを含む開錠操作信号を無線送信する機能も有する。なお、これら施錠操作信号又は開錠操作信号が送信され、これらが本体機20で受信されると、本体機20の制御機能で照合確認がなされた上で車両のドアを即座に施錠又は開錠する動作が実行される。即ち、携帯機10と本体機20とよりなる本形態例の制御装置は、一般的なキーレスエントリーシステムの制御装置(前述した単方向通信式のもの)と同じ機能をも実現する構成となっている。
【0023】一方、本体機20は、図1に示すように、ドアセンサ31やドアハンドルセンサ32などのセンサ類と、本体機ユニット20aとを備える。ここで、ドアセンサ31は、車両のドアの開閉状態を検出するセンサであり、近年の四輪自動車等には、エントリーシステムとは無関係に通常標準装備されているものである。また、ドアハンドルセンサ32は、車両のドアハンドルを操作するためにこのドアハンドル又はその付近に接近又は接触した使用者の身体(例えば手や指)を検出する例えば近接スイッチである。なお、ドアセンサ31やドアハンドルセンサ32は、後述するように、ドアの施錠又は開錠動作を制御する際のトリガを形成するための検出手段(本発明の検出手段)を構成している。また、ドアハンドルセンサ32の代わりに、或いはドアハンドルセンサ32に加えて、ドアハンドル作動センサ(図示省略)を設けてもよい。ドアハンドル作動センサは、ドアハンドルが引かれると検出信号を出力するなんらかのセンサである。
【0024】そして、本体機ユニット20aは、所定の通信用周波数で信号を無線通信するための本体機側通信手段(送信回路21、受信回路22、アンテナ23)と、認証コードを記憶する本体機側記憶手段24と、本体機全体の制御や必要な情報処理を行うマイコンよりなる制御回路25と、電源回路26と、駆動回路27とを備える。ここで、本体機側通信手段等の詳細構成については、本発明は特に限定されず、少なくとも公知の各種構成が採用できるので、特に説明しない。主要な要素の概要を説明すると、送信回路21や受信回路22は、アンテナ23を介して所定の通信用周波数で無線通信するための回路(変調回路や復調回路、或いは発信回路等)よりなるものである。また制御回路25は、CPU,ROM,RAMや入出力回路を備える。また、本体機側記憶手段24は、認証コードを記憶する書き込み消去可能な不揮発性のメモリ(例えば、EEPROM)よりなる。また、電源回路26は、車両に搭載されたバッテリー2を入力電源として、必要な電圧変換や電圧の安定化処理等を行う回路を有するものであり、本体機ユニット20aの電力消費要素に基本的に常に電源供給を行っている。
【0025】また、上記制御回路25は、そのマイコンの動作プログラム設定等によって、以下のような処理動作を実行する機能を有する。即ち、通常状態(後述する準備状態や停止状態でない定常状態)では、図2に示すように、認証コードを含むリクエスト信号を通常値としての発信間隔T(例えば、2秒程度)で間欠的に送信するとともに、その間の期間(リクエスト信号を送信していない期間)には、間欠的に受信回路22を機能させて受信動作を実行する。そして、リクエスト信号の送信後に携帯機10からアンサー信号を受信すると、このアンサー信号に含まれる認証コードが本体機側記憶手段24に予め登録された認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば照合確認がなされたとして、ドアハンドルセンサ32(検出手段)による検出を待って車両ドアの開錠等を実行する準備状態に移行し、前記アンサー信号を受信した後に(所定の遅延時間A経過後に)、リクエスト信号の発信間隔(発信間隔T)を通常値よりも長くし(例えば、10秒程度とし)、この準備状態に移行した時点から所定の制限時間B内にドアハンドルセンサ32による検出がされないと、前記準備状態を解除するとともに、リクエスト信号の間欠的な送信を中断する停止状態に移行する機能を有する(詳細後述する)。
【0026】なお、本体機20側の制御機能としては、上述したような双方向通信によって照合確認がなされた上で実行される制御機能以外にも、例えば次のような機能が設けられている。即ちこの場合、本体機20は、携帯機10の説明で既述したように、携帯機10の操作部(例えば、前述した施錠用スイッチや開錠用スイッチ)の操作によって、携帯機10から送信された操作信号(例えば、認証コードを含む施錠操作信号)を受信すると、認証コードの照合確認をした上でその操作信号に含まれる指令に応じた動作(例えば、車両ドアを施錠する動作)を実現する制御信号出力を実行する機能(即ち、一般的な単方向通信式のキーレスエントリーシステムと同じ機能)をも有している。また、本体機20においてリクエスト信号が発信されたのに、アンサー信号が受信されないということは、携帯機10(又はこれを携帯した使用者)が通信可能範囲外にあるということを意味する。このため、本体機20は、携帯機10の車両(又は本体機20)に対する相対移動(通信可能範囲内に接近しているか、或いは通信可能範囲外に後退したか)を検出する本発明の検出手段としても機能する(後述する図3のステップS3参照)。なお以下では、場合によって、携帯機10の存在位置を検出するこのような本体機20の機能を携帯機検出機能という。
【0027】次に、本体機20における制御回路25の特徴的な制御処理について、図3のフローチャートに従って説明する。制御回路25(マイコン)は、所定電源が供給された起動状態では、以下の処理をエンドレスで実行する。まず、ステップS1では、発信間隔タイマがタイムアップしたか否か(設定値に到達したか否か)を判定し、タイムアップしていれば、発信間隔タイマのカウント値を初期化してステップS2に進み、タイムアップしていなければステップS9に進む。なお、発信間隔タイマは、発信間隔T(リクエスト信号の発信間隔)を計時するためのタイマであり、後述するステップS8,S13,S18において設定値が設定されるものである。次にステップS2では、リクエスト信号を送信する。そしてステップS3では、アンサー信号を受信したか否か判定し、受信していればステップS4に進み、受信していなければステップS14に進む。次いでステップS4では、省電力タイマをカウントアップする(計時動作を進行させる)。なお、省電力タイマは、アンサー信号が受信された時点からの経過時間を計時するためのタイマであり、後述するステップS8,S13,S18において設定値が設定されるものである。
【0028】次に、ステップS5では、省電力タイマのカウント値が後述する設定値B(制限時間)に到達してタイムアップしたか否か判定し、タイムアップ状態であれば、省電力タイマのカウント値を初期化してステップS6に進み、そうでなければステップS17に進む。次いでステップS6では、認証コードの照合確認の成否を表すIDコード一致フラグの値を「0」(照合確認の非成立を示す値)にする。そしてステップS7では、ドアハンドルセンサ32がONした状態(検出状態)にあるか否か判定し、検出状態であればステップS8に進み、検出状態になっていないとこのステップS7の判定を繰り返し実行して処理の進行を停止させる。なお、このステップS7の処理では、ドアハンドルセンサ32の代わりに、ドアセンサ31を用いることもできる。
【0029】その後ステップS8では、省電力タイマの設定値として設定値A(例えば、約1分)を設定するとともに、発信間隔タイマの設定値を比較的短い通常値(例えば、約2秒程度)に設定した後、ステップS2に戻る。一方、ステップS9では、発信間隔タイマをカウントアップする(計時動作を進行させる)。次いでステップS10では、IDコード一致フラグの値が「1」か否か判定し、「1」であればステップS11に進み、そうでなければステップS1に戻る。そしてステップS11では、ドアハンドルセンサ32がONした状態(検出状態)にあるか否か判定し、検出状態であればステップS12に進み、検出状態になっていないとステップS1に戻る。
【0030】次に、ステップS12では、車両ドアが施錠状態にある場合に、車両ドアの錠装置を開錠させる制御処理(モータ1を開錠方向に作動させる制御信号出力)を実行する。この結果、施錠状態にある車両ドア(左右前後全てのドアでもよいし、例えばトリガを形成したドアハンドルセンサ32が設けられた側のドアのみでもよい)の錠装置が自動的に開錠される。なお、このステップS12を経ると、省電力タイマのカウント値を初期化して、ステップS13に進む。そして、ステップS13では、省電力タイマの設定値として設定値A(例えば、約1分)を設定するとともに、発信間隔タイマの設定値を比較的短い通常値(例えば、約2秒程度)に設定した後、ステップS1に戻る。一方、ステップS14では、IDコード一致フラグの値が「1」か否か判定し、「1」であればステップS15に進み、そうでなければステップS1に戻る。次いでステップS15では、IDコード一致フラグの値を「0」に戻す。次に、ステップS16では、開錠状態にある車両ドアの錠装置を施錠動作させる制御処理(モータ1を施錠方向に作動させる制御信号出力)を実行する。この結果、開錠状態にある車両ドア(左右前後全てのドアであることが好ましい)の錠装置が自動的に施錠される。なお、このステップS16を経ると、省電力タイマのカウント値を初期化して、前記ステップS13に進む。
【0031】次に、ステップS17では、省電力タイマのカウント値が設定値A(遅延時間)に到達してタイムアップしたか否か判定し、タイムアップ状態であれば、ステップS18に進み、そうでない場合にはステップS19に進む。なお、このステップS17に処理が進んだ時点で、省電力タイマの設定値として設定値Bが設定されていて、省電力タイマのカウント値が設定値A以上で設定値B未満の場合には、ステップS18に進む。そして、ステップS18では、省電力タイマの設定値として設定値Aが設定されている場合(発信間隔タイマの設定値が短い通常値の場合)に、省電力タイマの設定値として設定値B(例えば、約10分)を設定するとともに、発信間隔タイマの設定値を比較的長い値(例えば、約10秒程度)に設定した後、ステップS1に戻る。一方、ステップS19では、ステップS3で受信したと判定されたアンサー信号に含まれる認証コードが本体機側記憶手段24に予め登録された認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば照合確認がなされたとして、ステップS20に進み、そうでなければ(照合不一致の場合には)、ステップS13に進む。そして、ステップS20では、認証コードの照合確認の成否を表すIDコード一致フラグの値を「1」(照合確認の成立を示す値)にする。なお、このステップS20を経ると、前記ステップS13に進む。
【0032】以上の制御処理によれば、通常時は短い周期(例えば、2秒程度)でリクエスト信号が送信され(ステップS1,S2,S8,S13)、このリクエスト信号の送信後に携帯機10からアンサー信号を受信すると、このアンサー信号に含まれる認証コードが本体機側記憶手段24に予め登録された認証コードに対応しているか否かが判定され(ステップS3,S19)、この判定結果が肯定的であれば照合確認がなされたとして、この場合ドアハンドルセンサ32(検出手段)による検出(ステップS11)、或いは前記携帯機検出機能による検出(ステップS3)を待って車両ドアの開錠(ステップS12)又は施錠(ステップS16)を実行する準備状態(この場合、前記IDコード一致フラグの値が「1」である状態)に移行する(ステップS20)。また、アンサー信号の受信を開始した後に、上記ドアハンドルセンサ32等による検出がなされないまま、所定の遅延時間(設定値A;例えば1分程度)が経過すると、リクエスト信号の発信間隔Tが通常値よりも長い値(例えば、10秒程度)に変更される(ステップS17,S18)。そして、アンサー信号の受信を開始した後に、上記ドアハンドルセンサ32等による検出がなされないまま、所定の制限時間(設定値B;例えば10分程度)が経過すると、前記準備状態が解除されるとともに、リクエスト信号の間欠的な送信が中断する停止状態に移行する(ステップS5,S6,S7)。この場合、この停止状態は、ステップS7の判定が否定的となった状態のまま処理の進行が停止し、その結果ステップS2の間欠的実行が停止されることによって実現されている。
【0033】なお、前記準備状態においてドアハンドルセンサ32(検出手段)による検出がなされると、施錠状態にある車両ドアの開錠の制御処理が実行され(ステップS10,S11,S12)、リクエスト信号の発信間隔が通常値に戻される(ステップS13)。また、前記準備状態において前記携帯機検出機能による検出(携帯機10が通信可能範囲外に後退したことの検出)がなされると、開錠状態にある車両ドアの施錠の制御処理が実行され(ステップS3,S14,S16)、リクエスト信号の発信間隔が通常値に戻される(ステップS13)。また、前記停止状態においてドアハンドルセンサ32(検出手段)による検出がなされると、前記停止状態が解除されて、リクエスト信号の発信間隔が通常値に戻されるとともに、リクエスト信号の間欠的な送信が再開される(ステップS7,S8)。また、前記準備状態において送信するリクエスト信号に対してアンサー信号を受信しなくなると、前記準備状態が解除され(ステップS3,S14,S15)、リクエスト信号の発信間隔が通常値に戻される(ステップS13)。
【0034】このため、本形態例の制御装置では、消費電力が少なく、防犯性及び利便性の高い次のようなハンズフリーエントリーシステムの動作が可能となる。即ち、例えば所定の携帯機10を携帯した運転者が、車両に搭乗しようとして車両に近づくと(通信可能範囲内に接近すると)、リクエスト信号の送受信とアンサー信号の送受信、及びこれに伴う認証コードの照合確認が予め自動的に実行されて、本体機20は前記準備状態に移行する。そして、運転者がその後、前記制限時間(設定値B)内にドアハンドルに手をかけると(或いはドアハンドルを引くと)、前述したドアハンドルセンサ32が検出信号を出力するので、車両ドアが施錠状態の場合には即座に(待ち時間なく)自動開錠される。このため、認証コードの照合確認をこの開錠動作の必要条件とする構成でありながら、運転者は、車両ドアが施錠状態にある場合でも、開錠及び前記照合確認のための意識的な操作をなんら行うことなく、車両に接近して単にドアハンドルに手をかけてドアを開ける操作をすれば、そのまま車両に即座に搭乗できる(つまり、より高度なハンズフリーエントリーが実現される)。また、携帯機10を携帯した運転者が通信可能範囲内(車室内でもよい)に居て前記準備状態となっている状態から、車両を離れて通信可能範囲外に移動した場合、車両ドアが開錠状態の場合には即座に自動施錠される(つまり、車両ドアの施錠し忘れのない防犯性の高いハンズフリーエントリーシステムが実現される)。なお、携帯機10を携帯した運転者が車両に乗車した状態から、ドアを開けて降車し、次いでドアを閉めて車両から離れる際にも、この自動施錠が通常実行される。というのは、適正な携帯機10を携帯した運転者が車両に乗車した状態では、前述した準備状態か停止状態の何れかになっているが、運転者が車両から降車する際には、通常、ドアの開閉のためにドアハンドルに手をかけるから、停止状態であったとしても、その時点で停止状態が解除され、即座にリクエスト信号等の送受信及び照合確認が実行され、瞬時に準備状態となる(即ち、通信可能範囲外に出るときには、ほとんどの場合準備状態となっている)からである。なお、上記準備状態(車両ドアの施錠のための準備状態)となる必要条件(この場合、上記停止状態を解除する条件)として、ドアハンドルスイッチ32の検出動作の代わりに、ドアスイッチ31の検出動作(例えば、車両ドアの開閉動作の検出)を設定してもよい。このようにすると、使用者が車両に乗車した状態から、ドアを開けて降車し、次いでドアを閉める時点までに、ドアハンドルに触れなくても上記リクエスト信号等の送受信及び照合確認が必ず実行されて準備状態に移行し、その後車両から離れる際に(通信可能範囲外に離れる際に)、ドアの自動施錠が必ず実行される。
【0035】しかも、運転者が通信可能範囲内に接近して通信(リクエスト信号の送受信とアンサー信号の送受信)が成立してから、ドアハンドルの操作がなされないまま運転者が通信可能範囲内に居て前記遅延時間(設定値A;例えば1分)が経過すると、リクエスト信号の発信間隔が例えば2秒から10秒に長くなり、リクエスト信号とアンサー信号の送信頻度がその分格段に低減される。このため、特に電力を消費する送信動作の回数が、携帯機10と本体機20において低減され、相当な節電効果がある。したがって、本体機20からリクエスト信号を間欠的に送信する(トリガなしで基本的に常に送信する)構成でありながら、特に携帯機10の電池の消耗が抑制され、携帯機10の電池寿命をより実用的なレベルまで向上できる。また、例えば運転者が自車両の近くで立ち話等をしているために、運転者が通信可能範囲内に接近してからドアハンドルに手をかけるまでの時間がさらに長引いた場合(或いは、乗車等の意志がなく最終的にドアハンドルに手をかけないまま、なんらかの理由で自車両の近くに居続けている場合)には、前記制限時間(設定値B;例えば10分)を経過した時点で、前述したようにリクエスト信号の送信が停止された停止状態になり、この停止状態ではリクエスト信号に対する応答であるアンサー信号の送信も結果的に停止した状態とる。このため、携帯機10を携帯した運転者が車両に乗車することなく(ドアハンドルに手をかけることなく)自車両の近くに単にとどまった場合に、リクエスト信号とアンサー信号の送信が無限に繰り返されることが回避され、この点でも携帯機10と本体機20の消費電力を節約することができる。特に、携帯機10において、このように送信動作が繰り返し長時間継続的に実行されることは、携帯機10の電池消耗をいたずらに進行させ、リクエスト信号の発信間隔(即ち、アンサー信号の発信間隔)を前述したように長く変更したとしても、携帯機10のより実用的な電池寿命が得られ難くなる恐れがある(即ち、システム全体のより高いレベルでの実用化が困難になる)が、本形態例であると、このような問題点が良好に解消される。
【0036】なお、リクエスト信号の発信間隔Tが通常値よりも長く設定された状態は、前述したように車両ドアの開錠又は施錠制御が実行されたとき(前記ステップS12,S16,S13参照)、或いは、前記停止状態においてドアハンドルに例えば運転者が手をかけたとき(前記ステップS7,S8参照)に解除されて、前記発信間隔Tが通常値に戻される。このため、発信間隔Tが長く設定された状態が不必要に長引いて、応答性が低下する問題が回避される。即ち、発信間隔Tが長く設定された状態がいつまでも継続すると、携帯機10を携帯した使用者が新たに車両に(通信可能範囲内に)接近しても、即座にリクエスト信号等の送受信が実行されず、事前の照合確認(前記準備状態への移行)が遅れて、使用者がドアハンドルに手をかけても開錠動作が即座に実行されない恐れがあるが、本形態例であれば、このような不具合発生の可能性がほとんどなくなる。
【0037】また、前記停止状態は、ドアハンドルに例えば運転者が手をかけたときに解除される(前記ステップS7参照)。このため、省電力のための前記停止状態が不必要に長引いて、より高度なハンズフリー機能が制限された状態が継続される恐れが解消される。即ち、前記停止状態においては、例えば使用者がドアハンドルに手をかけてドアハンドルセンサ32が検出状態にならない限り、リクエスト信号の送信が再開されないため、結果的に既述したトリガ方式(ドアハンドルセンサなどの検出手段の検出をトリガとしてリクエスト信号を出力する方式)となる。そしてこのトリガ方式は、前述したような待ち時間が存在する短所があり、より円滑なハンズフリーエントリーが実現できない。しかし本形態例の場合には、このような停止状態は、その後の最初の1回のトリガ(この場合、ドアハンドルセンサ32の検出動作)によって即座に解除される(つまり、例えばトリガ方式のエントリー動作が1回だけあれば解除される)。このため、上述のトリガ方式の不具合が実際に発生する頻度は僅かで、実用上問題にならない。また本形態例では、前記準備状態が、携帯機10を携帯した使用者が車両から離れて、本体機20がアンサー信号を受信しなくなると解除される(前記ステップS3,S14,S15)。このため、ドアハンドルセンサ32が検出状態になるだけで(ドアハンドルに手をかけるだけで)車両ドアが開錠される前記準備状態が不必要に維持されることによる弊害(防犯性の低下)も解消されている。
【0038】なお、本発明は上記形態例に限定されるものでなく、各種の変形や態様があり得る。例えば、上記実施の形態ではドアの開錠動作又は施錠動作についてしか具体例を挙げなかったが、本発明はドアの開錠等に限られず、各種の制御対象や制御内容があり得ることは課題を解決するための手段の欄で記述のとおりである。即ち、携帯機と本体機間の無線通信により照合確認を行った上でなんらかの制御を行う装置であれば、車両のエントリーシステム等以外にも広く適用することができる。また、上記実施の形態においては、一旦通信が成立すると、所定の遅延時間(設定値A)が経過した後に、リクエスト信号の発信間隔を長くしているが、一旦通信が成立すると、即座に(遅延時間を設けないで)リクエスト信号の発信間隔を長く変更する態様もあり得る。また、このような発信間隔の変更を行わないで、節電のための構成としては、制限時間(設定値B)経過後のリクエスト信号の停止のみを行う構成(例えば、図3におけるステップS17,S18が削除されたような構成)もあり得る。また逆に、制限時間(設定値B)経過後のリクエスト信号の停止を行わないで、節電のための構成として、上記発信間隔の変更のみを行う構成(例えば、図3におけるステップS5〜S8が削除されたような構成)もあり得る。また、リクエスト信号の発信間隔を長くした状態や、前述の準備状態或いは停止状態が、一般的なキーレスエントリー操作(携帯機に設けられた操作部の操作によるなんらかの遠隔操作)を行うと解除される構成としてもよい。なお、ここでの遠隔操作は、上記各状態の解除のみを目的とするものでもよいし、それ以外のもの(例えば、車両ドアの開錠のための遠隔操作)であってもよい。
【0039】また、上記実施の形態において、携帯機10にはさらに複数のスイッチが設けられ、これに対応して各種の遠隔操作(マニュアル操作)が可能な構成とされていてもよい。例えば、トランクやエンジンルーム又は燃料補給口等の開閉を遠隔操作するためのスイッチや、暴漢に襲われたときなどに車両のクラクションを鳴らすためのパニックスイッチなどが、適宜設けられていてもよいことはいうまでもない。また、リクエスト信号には、なんらかの固有コード(防犯性の観点から開錠等のための認証コードでないことが好ましい)を含ませてもよい。例えば、車両のエントリーシステムでは、同型式のエントリーシステムを搭載した他の車両が近くに複数台存在しているような状況で使われることが十分あり得るため、このような状況で他車の本体機から送出されたリクエスト信号を携帯機が受信し、その都度認証コードを含むアンサー信号を携帯機が送信しないように、他車との識別のために携帯機においても上記固有コードの照合確認を行った上でアンサー信号を返信するようにしてもよい。また、例えば本体機の構成は、図1に示した構成に限られず、例えば駆動回路27を含むモータ1のコントロールユニットが、本体機側通信手段等を含むユニットと別個に設けられているタイプもあり得る。
【0040】
【発明の効果】本発明の制御装置によれば、例えば所定の携帯機を携帯した使用者が、制御対象を含む物(例えば、車両)のなんらかの動作(例えば、車両ドアの開錠と開動)を実現すべく、制御対象を含む物(本体機側)に接近すると(通信可能範囲内に接近すると)、リクエスト信号の送受信とアンサー信号の送受信、及びこれに伴う認証コードの照合確認が予め自動的に実行されて、本体機は前記準備状態に移行する。そして、例えば使用者がその後、前記制御対象の所定の動作に関連する動作(例えば、車両ドアのドアハンドルに手をかける動作)を行うと、前記検出手段(例えば、ドアハンドルセンサ)がこれを検出するので、所定の動作を実現する制御処理(例えば、車両ドアを開錠させる制御信号出力)が即座に(待ち時間なく)かつ自動的に実行される。しかも、本体機がリクエスト信号の発信間隔を変更する機能を有する場合には、例えば携帯機を携帯した使用者が通信可能範囲内に接近して通信(リクエスト信号の送受信とアンサー信号の送受信)が一旦成立すると、リクエスト信号の発信間隔が通常値よりも長くなり、リクエスト信号とアンサー信号の送信頻度がその分低減される。このため、特に電力を消費する送信動作の回数が、携帯機と本体機において低減され、相当な節電効果がある。したがって、本体機からリクエスト信号を間欠的に送信する(トリガなしで基本的に常に送信する)構成でありながら、特に携帯機の電池の消耗が抑制され、携帯機の電池寿命をより実用的なレベルまで向上できる。また、本体機がリクエスト信号の送信を停止した停止状態に移行する機能を有する場合には、例えば携帯機を携帯した使用者が通信可能範囲内に接近して通信が一旦成立してから、検出手段による関連動作の検出がなされないまま使用者が通信可能範囲内に居続けると、所定の制限時間を経過した時点で、リクエスト信号の送信が停止された停止状態になり、この停止状態ではリクエスト信号に対する応答であるアンサー信号の送信も結果的に停止した状態とる。このため、例えば携帯機を携帯した使用者が検出手段を作動させることなく制御対象側(本体機側)の近くに単にとどまった場合に、リクエスト信号とアンサー信号の送信が無限に繰り返されることが回避され、携帯機と本体機の消費電力を節約することができる。特に、携帯機において、このように送信動作が繰り返し長時間継続的に実行されることは、携帯機の電池消耗をいたずらに進行させ、携帯機のより実用的な電池寿命が得られ難くなる恐れがあるが、本発明であると、このような問題点が良好に解消される。
【出願人】 【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
【出願日】 平成12年5月31日(2000.5.31)
【代理人】 【識別番号】100096699
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿嶋 英實
【公開番号】 特開2001−336321(P2001−336321A)
【公開日】 平成13年12月7日(2001.12.7)
【出願番号】 特願2000−161852(P2000−161852)