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【発明の名称】 グローブボックス用ストライカ及びその成形方法
【発明者】 【氏名】姜 鎮煕

【要約】 【課題】自動車のクラッシュパッドにヒンジ結合されたグローブボックスのロッキングを支持するためのグローブボックス用ストライカ及びその成形方法を提供する。

【解決手段】少なくとも一つ以上の設置孔13が形成されており、その設置孔13に螺合されるスクリューにより前記クラッシュパッドの内壁に固定される装着部11と、前記装着部11と一体で形成され、前記装着部11の水平基準線上で上方に所定角度折曲された掛け金部15と、前記掛け金部15の表面に合成樹脂または合成ゴム素材でコーティングされた騒音防止部材19とを具備し、金属板母材セット段階(S1)、穿孔加工及び第1ノッチング加工段階(S2)、第2ノッチング加工段階(S3)、掛け金部の面加工段階(S4)、折曲加工段階(S5)、及び第3ノッチング加工段階(S6)を含む前工程段階(S7)と後工程段階(S8)とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車内のクラッシュパッドにヒンジ結合されるグローブボックスのロッキングを支持するためのものであって、少なくとも一つ以上の設置孔が形成されており、その設置孔に螺合されるスクリューにより前記クラッシュパッドの内壁に固定される装着部と、前記装着部と一体で形成され、前記装着部の水平基準線上で上方に所定角度折曲された掛け金部と、前記掛け金部の表面に合成樹脂または合成ゴム素材でコーティングされた騒音防止部材とを含むことを特徴とするグローブボックス用ストライカ。
【請求項2】 前記掛け金部は丸く巻かれて中空に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のグローブボックス用ストライカ。
【請求項3】 所定厚さと幅を有して横方向に長く形成された金属板母材をプログレッシブ加工設備にセットする金属板母材セット段階と、前記金属板母材をパンチングして所定直径の設置孔をあける穿孔加工を実施し、前記金属板母材の第1部分をノッチングして掛け金孔を形成する第1ノッチング加工段階と、前記金属板母材の第2部分をノッチングして掛け金部を形成するように荒削り加工する第2ノッチング加工段階と、前記掛け金部を整削り加工する面加工段階と、前記掛け金部を水平基準線上で上方に所定角度屈曲させる折曲加工段階と、前記金属板母材の第3部分をノッチングして装着部を形成する第3ノッチング加工段階と、前記前工程を経た製品の表面に塗装を実施し、合成樹脂または合成ゴムを射出して掛け金部の表面全体または一部分に騒音防止部材をコーティングする後工程段階とを含むことを特徴とするグローブボックス用ストライカの成形方法。
【請求項4】 前記面加工段階は、前記掛け金部の角をラウンド加工することを特徴とする請求項3に記載のグローブボックス用ストライカの成形方法。
【請求項5】 前記面加工段階は、前記掛け金部の角が概略八角形をなすように面取り鍛造加工をすることを特徴とする請求項3に記載のグローブボックス用ストライカの成形方法。
【請求項6】 前記ラウンド加工段階後に、前記掛け金部の形状及び/又は寸法を正確に校正するリストライキング段階をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のグローブボックス用ストライカの成形方法。
【請求項7】 前記面取り鍛造加工段階後に、前記掛け金部の形状及び/又は寸法を正確に校正するリストライキング段階をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のグローブボックス用ストライカの成形方法。
【請求項8】 前記面加工段階は、荒削り加工された掛け金部を丸く巻いて中空が形成されるようにカーリング加工することを特徴とする請求項3に記載のグローブボックス用ストライカの成形方法。
【請求項9】 前記カーリング加工段階後に、前記掛け金部の形状及び/又は寸法を正確に校正するリストライキング段階をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のグローブボックス用ストライカの成形方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両のグローブボックスをロッキングするためのストライカ及びそのストライカの成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車には多様なサイズの物を収納できる所がいくつか備えられ、比較的大きい物を保管でき自動車の外部から物を引き出せるトランクルームと、比較的小さくて軽い物を保管して自動車の室内で運転者と乗客が容易に引き出せるグローブボックスがある。
【0003】図1に示したように、前述したようなグローブボックス2は、自動車の助手席全面に設置されたクラッシュパッド1に設置されるものであって、上部が開放されたグローブボックス2の下部をクラッシュパッド1にヒンジ結合してそのクラッシュパッド1内に出入自在にしたものである。そして、グローブボックス2には、クラッシュパッド1の内部でそのグローブボックス2を選択的に開閉するように止め手段3が設置されている。また、クラッシュパッド1の内壁には前述した止め手段3と相補的にロッキングされるストライカ4が固定スクリュー5により固定されている。
【0004】したがって、グローブボックス2は、普通止め手段3がストライカ4にロッキングされてクラッシュパッド1の内部に挿入されており、搭乗者がグローブボックス2に収納された物を取り出す時、止め手段3を操作してストライカ4とのロッキング状態を解除してクラッシュパッド1の外部に引き出す。
【0005】図2に示したように、前述したようなストライカ4は、クラッシュパッド(図1の1)の内壁に装着されるブラケット6と、止め手段(図1の3)と相互ロッキングされる掛け金7を具備する。ところが、このような従来のストライカ4は、ブラケット6と掛け金7を各々別に成形して溶接式に固定するため、ブラケット6及び掛け金7を成形するためのそれぞれの成形設備、ブラケット6と掛け金7を溶接するための溶接設備及びその成形設備と溶接設備を運用するための生産人力を各々配置しなければならない点で人的物的資源が必要以上に増加する。また、ブラケット6と掛け金7の成形及びこれを溶接する一連の工程が複雑であるため生産性が落ち、これに従って製品生産コストが高くなり相対的な競争優位を確保できないという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記のような問題点を改善するために創出されたものであって、装着部と掛け金部が一体で形成されて製造工程が簡単で、製品生産コストが低いグローブボックス用ストライカ及びその成形方法を提供することをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成するために本発明に係るグローブボックス用ストライカは、自動車のクラッシュパッドにヒンジ結合されるグローブボックスのロッキングを支持するものであって、少なくとも一つ以上の設置孔が形成されており、その設置孔に螺合されるスクリューにより前記クラッシュパッドの内壁に固定される装着部と、前記装着部と一体で形成され、前記装着部の水平基準線上で上方に所定角度折曲された掛け金部と、前記掛け金部の表面に合成樹脂または合成ゴム素材でコーティングされた騒音防止部材とを備えることを特徴とする。
【0008】また、本発明に係るグローブボックス用ストライカの成形方法は、所定厚さと幅を有して横方向に長く形成された金属板母材をプログレッシブ加工設備にセットする金属板母材セット段階と、前記金属板母材をパンチングして所定直径の設置孔をあける穿孔加工を実施し、前記金属板母材の第1部分をノッチングして掛け金孔を形成する第1ノッチング加工段階と、前記金属板母材の第2部分をノッチングして掛け金部を形成するように荒削り加工する第2ノッチング加工段階と、前記掛け金部を整削り加工する面加工段階と、前記掛け金部を水平基準線上で上方に所定角度屈曲されるように折曲する折曲加工段階と、前記金属板母材の第3部分をノッチングして装着部を形成する第3ノッチング加工段階と、前記前工程を経た製品の表面に塗装を実施し、合成樹脂または合成ゴムを射出して掛け金部の表面全体または一部分に騒音防止部材をコーティングする後工程段階とを含むことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る望ましい実施例を添付した図面を参照して詳細に説明する。図3に示したように、本発明に係るグローブボックス用ストライカ20は、車両用クラッシュパッド(図1の1)の内壁に固定される装着部11と、前記装着部11と一体で形成された掛け金部15と、前記掛け金部15の表面にコーティング形成された騒音防止部材19とを具備する。
【0010】これをより詳細に説明すれば、前記装着部11は、車両内部の助手席前面に設置されたクラッシュパッド(図1の1)の内壁に固定されるものであって、少なくとも一つ以上の設置孔13が形成されている。即ち、前記装着部11は設置孔13にスクリューが螺合されることによってクラッシュパッドに固く固定される。
【0011】参考に、前記クラッシュパッド1には手袋、サングラス、自動車登録証のような物を収納するための公知のグローブボックスが前後回動自在にヒンジ結合されており、そのグローブボックスには後述する掛け金部15にかかってロッキングされる公知の止め手段(図1の3)が設けられる。
【0012】一実施例に係る前記掛け金部15は、装着部11と一体化するようにその装着部11から延長形成され、装着部11の水平基準線上で上方に所定角度折曲され、掛け金孔17が形成されていて前述したグローブボックスの止め手段がロッキングされる。また、前記掛け金部15の断面を調べれば、中空が形成されない円形状をなしているが、本発明はこれに限定されずに六角形または八角形などの多角形状にすることもできる。
【0013】前記騒音防止部材19は、合成樹脂または合成ゴム、例えば熱可塑性樹脂からなり、掛け金部15の表面全体または一部分に射出成形されてコーティングされることが望ましい。即ち、前記騒音防止部材19は、グローブボックスの止め手段が掛け金部15にロッキングされている時、止め手段と完全密着されて車両が走行する途中で激しい振動が発生したとしても騷音の発生を防止する。
【0014】図4に示したように、他の実施例としての掛け金部25は、パンチで丸く巻いて中空25aを形成する場合もある。そして、前記掛け金部25の外周には前述したような騒音防止部材19がコーティングされる。
【0015】以下、前述したような構成を有する本発明の実施例に係るグローブボックス用ストライカの成形方法を詳細に説明する。図5に示したように、本発明に係るグローブボックス用ストライカの成形方法は大きく、金属板母材を備えて加工設備にセットする金属板母材セット段階(S1)と、前記金属板母材に設置孔を形成するための穿孔加工を実施し第1部分をノッチングして掛け金孔を形成する穿孔加工及び第1ノッチング加工段階(S2)と、前記金属板母材の第2部分をノッチングして掛け金部が形成されるように荒削り加工する第2ノッチング加工段階(S3)と、前記掛け金部の面状を整削り加工する面加工段階(S4)と、前記掛け金部を上方に所定角度屈曲されるように折曲する折曲加工段階(S5)と、前記金属板母材の第3部分をノッチングして装着部を形成する第3ノッチング加工段階(S6)とを有する前工程段階(S7)と、前記前工程段階(S7)を経た製品の表面に塗装を行い、合成樹脂または合成ゴムを射出して掛け金部の表面に騒音防止部材をコーティングする後工程段階(S8)とを含む。
【0016】付加的に、前記面加工段階(S4)は掛け金部の角を円形状でラウンド加工したり(S4a)、八角形状をなすように面取り加工を実施でき(S4b)、これらの形状及び寸法を正確に校正するためにリストライキング(Restriking)をさらに実施する場合もある(S4c)。
【0017】このような工程をより詳細に説明すれば、先ず、図6に示したように、所定厚さ及び幅を有し横方向に長く形成された金属板母材10を備え、前記金属板母材10をプレス加工設備、例えばプログレッシブ加工設備にセットする(S1)。その後、図7に示したように、穿孔加工を実施して所定直径を有する一対の設置孔13を母材10の長さ方向に沿って多数個形成し、金属板母材10の第1部分31をパンチで第1ノッチング加工して掛け金孔17を形成する(S2)。ここで、第1部分31は掛け金孔17の面積を有する金属板母材10の一部分である。
【0018】次に、図8に示したようにパンチを用いて金属板母材10の第2部分32を第2ノッチング加工して掛け金部15を形成する(S3)。即ち、掛け金部15の胴体が概略直四面体状の角をなすように荒削り加工する。ここで、前記第2部分32は掛け金部15に延びた金属板母材10の一部分である。その後、掛け金部15の角を面加工する(S4)。
【0019】上記の面加工段階(S4)をさらに説明すれば、図9に示したように、掛け金部15の角が概略円形状をなすようにラウンド加工を実施する(S4a)。即ち、図10に示したように、半円溝が形成された通常的なダイDに掛け金部15をセットし、そのダイDの溝に対応するように半円溝が形成された通常的なパンチPでプレスすることによって荒削り加工された掛け金部15の角を打って円形をなす。これとは違って、図11に示したように、扁平なダイD上に掛け金部15をセットし、円形溝が形成されたパンチPでプレスした後、図12に示したように、掛け金部15をダイDの円形溝にセットし、扁平な面を有するパンチPでプレスして掛け金部15の角を丸く面加工する場合もある。その後、前述したような過程を選択的に再び実施してリストライキングを実施する(S4c)。これは円形の掛け金部15の形状及び寸法を正確に校正するためである。
【0020】一方、図13に示したように、ダイDの半八角形状溝に掛け金部15をセットし、ダイDの溝に対応するように半八角形状の溝が形成されたパンチPでプレスすることによって、断面が八角形状をなすように角を鍛造する面取り鍛造加工を実施する場合もあり(S4b)、前述したようなリストライキングを実施する場合もある(S4c)。ここで、前記掛け金部15の面状は、前述したような面取り鍛造加工により形成された八角形状だけでなく、六角形状または多角形状になりうる。
【0021】その後は、図14及び図15に示したように、整削り加工された掛け金部15を後述される装着部11の水平基準線上で上方に屈曲されるようにバンディングする折曲加工段階(S5)で、バンディング用パンチPを用いて掛け金部15を一定角度だけ折曲する。
【0022】その後、図16に示したように、図面に仮想線で示されている第3部分33を第3ノッチング加工して装着部11を形成する(S6)。ここで、前記第3部分33は装着部11に延長された金属板母材10の一部分である。
【0023】前述したような前工程段階(S7)の加工が完了すれば、その完成製品の表面を所定色で塗装し、図17に示したように合成樹脂または合成ゴム、望ましくは熱可塑性樹脂を掛け金部15の表面全体または一部分にコーティングする後工程を実施する(S8)。すると、本発明に係るグローブボックス用ストライカの成形が完了する。付加的に、塗装を実施する前に熱処理工程を実施する場合もある。
【0024】一方、図18に示したように、本発明の他の実施例に係るグローブボックス用ストライカの成形方法は、前述した一実施例の成形方法とほとんど類似であるが、掛け金部の幅を2倍程度で広く加工する点や、このような掛け金部に中空が形成されるように丸くカーリング加工し(S4d)、カーリング加工された掛け金部の形状及び寸法を正確に校正するためのリストライキングを実施する点が違う(S4e)。
【0025】これをより詳細に説明すれば、図19に示したように、第1ノッチング加工を実施して掛け金孔27の大きさを一実施例の掛け金孔の大きさより相対的に小さく形成した後、第2ノッチング加工を実施して掛け金部25を形成する。その後、図20に示したように、掛け金部25を丸く巻くカーリング加工を実施して中空を形成する(S4d)。即ち、図21に示したように、パンチPを用いて掛け金部25をプレスすることによって第1カーリング加工を実施し、図22及び図23に示したように、第2及び第3カーリング加工を順次に実施して掛け金部25の胴体を丸く巻いて中空を形成する。次に、先に示した図23に示したように、リストライキングを実施して円形で巻かれた掛け金部25の形状及び寸法を正確に校正する(S4e)。その後の工程は一実施例の工程と同一なので、詳細な説明は省く。
【0026】以上、いくつかの例をあげて本発明に対して説明したが、前述した例の変形や組合によって本発明の範ちゅうを外れない範囲内で他の形態のストライカが当業者により具体化されうる。
【0027】
【発明の効果】以上、説明したように本発明に係るグローブボックス用ストライカ及びその成形方法は、装着部と掛け金部を一体で形成して製造工程が簡単で、これにより生産性が向上し製品生産コストが低くなるだけでなく、品質の信頼性が高くて相対的な競争優位をさらに確保できる。
【出願人】 【識別番号】500445538
【氏名又は名称】姜 鎮煕
【出願日】 平成12年9月25日(2000.9.25)
【代理人】 【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
【公開番号】 特開2001−329724(P2001−329724A)
【公開日】 平成13年11月30日(2001.11.30)
【出願番号】 特願2000−290227(P2000−290227)