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【発明の名称】 パソコン等の器具の盗難防止用ケーブル連結具
【発明者】 【氏名】北村 史朗

【要約】 【課題】片手で簡単に取付けできるノート型パソコン等の器具の盗難防止用ケーブル連結具を提供する。

【解決手段】ケーブル72とパソコン80とを繋ぐパソコンの盗難防止用のケーブル連結具であって、主プレート20と補助プレート40とを、スリット82への挿入方向に対して平行な向きにスライド可能に係合して構成され、主プレート20は、ベース板22と、該ベース板22の先端に形成された差込片24と、該差込片24の先端に差込片24と直交するよう突設された抜止め片26とを具え、補助プレート40は、主プレート20に対して、前記主プレート20の差込片24の突設方向と平行な向きにスライド可能に係合したスライド板42と、該スライド板42を差込片24の突設方向にスライドさせたときに、差込片24と重なり、逆向きにスライドさせたときに、差込片24とは重ならないよう突設された回止め片44とを具える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 パソコン(80)等の器具の本体ケーシング(84)に開設された盗難防止用のスリット(82)に挿入され、固定構造物(88)への連結用ケーブル(72)とパソコン(80)等の器具とを繋ぐ盗難防止用ケーブルの連結具であって、主プレート(20)と補助プレート(40)とを、スリット(82)への挿入方向に沿ってスライド可能に係合して構成され、主プレート(20)は、ベース板(22)と、該ベース板(22)の先端に突設した差込片(24)と、該差込片(24)の先端に側方へ向けて突設された抜止め片(26)とを具え、補助プレート(40)は、主プレート(20)に対して、前記主プレート(20)の差込片(24)の突設方向に沿ってスライド可能に係合したスライド板(42)と、該スライド板(42)を差込片(24)の突設方向にスライドさせたときに、差込片(24)と重なり、逆向きにスライドさせたときに、差込片(24)との重なりが外れるように突設された回止め片(44)とを具え、主プレート(20)と補助プレート(40)には、差込片(24)と回止め片(44)とを重ねた状態で、互いに対応一致する係止部(28)(48)が形成されており、該係止部(28)(48)にケーブル(72)を取り付け、又は錠(70)を用いてケーブル(72)を連結することを特徴とするパソコン等の器具の盗難防止用ケーブル連結具。
【請求項2】 補助プレート(40)のスライド板(42)は、コ字状に形成され、凹部空間(59)に主プレート(20)がスライド可能に嵌められ、主プレート(20)のベース板(22)は、前記スライド板(42)よりも、幅広く形成されている請求項1に記載のパソコン等の器具の盗難防止用ケーブル連結具。
【請求項3】 主プレート(20)又は補助プレート(40)の一方には、プレート(20)(40)のスライド方向に対して直角に側方に向けて開口(32)する切り込み(30)が開設されており、他方のプレートには、前記切り込み(30)のスライド移行路に対向した領域に切り込み(50)が開設されており、該切り込み(50)は、補助プレート(40)を主プレート(20)に対してスリット(82)への挿入方向にスライドさせたときに前記切り込み(30)の開口(32)と一致する開口(52)を有し、補助プレート(40)を主プレート(20)に対してスリット(82)からの引き抜き方向にスライドさせたときに、切り込み(50)の開口(52)を閉じる爪(54)が形成されている請求項1又は請求項2に記載のパソコン等の器具の盗難防止用ケーブル連結具。
【請求項4】 係止部(28)(48)は、差込片(24)と回止め片(44)とを重ねた状態のときに一致して貫通するようにベース板(22)とスライド板(42)に開設された孔(36)(56)であり、該孔(36)(56)に錠(70)又はケーブル(72)を通すことによって、主プレート(20)と補助プレート(40)との相対的なスライドを妨げて固定される請求項1乃至請求項3の何れかに記載のパソコン等の器具の盗難防止用ケーブル連結具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノート型パソコン等の器具を盗難から護るためのケーブルを連結する連結具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ノート型パソコンの店頭や陳列台などからの盗難を防止するために、ノート型パソコン(80)の本体ケーシング(84)には、矩形のスリット(82)が開設されている。このスリット(82)に、ケーブル(72)が連結可能な連結具(10)を挿入し、ケーブル(72)を柱などの固定構造物に掛けておくことにより、パソコン(80)の持ち出しを防止できる(図1参照)。その種連結具(90)として、特開平11−148262号公報には、図9に示すように、先端に掛止部(91)が形成された掛金具(92)と、該掛金具(92)に対し着脱可能に嵌まり合う扁平な卵形のカバー(93)からなる連結具(90)を開示している。上記連結具(90)は、パソコン側のスリット(82)に掛金具側の掛止部(91)を挿入して掛金具(92)を90度捻った後、掛止部(91)の回止めとして、掛金具(92)を覆うようにカバー(93)に突設している規制片(94)(94)をスリット(82)に挿入するものである。カバー(93)と掛金具(92)を貫通して開設されたコード連通孔(95)(95)にワイヤを掛け回すことによってカバー(93)と掛金具(92)とは一体化され、掛止部(91)をスリット(82)から抜くことはできないため、このワイヤの端部を固定構造物に繋ぐことによって、パソコン(80)の持ち出しは防止される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、掛金具(92)の掛止部(91)をスリット(82)に挿入した後、掛金具(92)から手を離すと、掛金具(92)がスリット(82)に吊り下がったり、スリット(82)から脱落することがあり、カバー(93)を装着できない。このため、掛金具(92)を片手で押さえたままで、他方の手でカバー(93)を挿入する必要があった。しかしながら、掛金具(92)、カバー(93)は共に小型であり、また、スリット(82)は、図1に示すように、ノート型パソコン(80)の下面に近い側部に形成されているから、両手で連結具(90)を取り付ける操作は困難であり、作業性が悪い問題があった。
【0004】また、上記連結具(90)では、ノート型パソコン(80)の盗難は防止できるが、付属するマウスやその他の外部接続機器の盗難を防止できないため、別途これらの盗難防止について策を講じなければならなかった。
【0005】本発明の目的は、片手で簡単に取付けできるノート型パソコン等の器具の盗難防止用のケーブル連結具を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明のノート型パソコン等の器具の盗難防止用連結具(10)は、パソコン(80)等の器具の本体ケーシング(84)に開設された盗難防止用のスリット(82)に挿入され、これを固定構造物(88)に連結されたケーブル(72)に繋ぐものであって、主プレート(20)と補助プレート(40)とを、スリット(82)への挿入方向に沿って互いにスライド可能に係合して構成され、主プレート(20)は、ベース板(22)と、該ベース板(22)の先端に形成された差込片(24)と、該差込片(24)の先端に差込片(24)の両側方に向けて突設された抜止め片(26)とを具え、補助プレート(40)は、主プレート(20)に対して、前記主プレート(20)の差込片(24)の突出方向に沿ってスライド可能に係合したスライド板(42)と、該スライド板(42)の先端に突出し、スライド板(42)を差込片(24)の突出方向にスライドさせると、差込片(24)と重なり、逆向きにスライドさせると、差込片(24)との重なりが外れる回止め片(44)とを具え、主プレート(20)と補助プレート(40)には、差込片(24)と回止め片(44)とを重ねたときに、互いに一致する係止部(28)(48)が形成されており、該係止部(28)(48)にケーブル(72)を取り付け、又は錠(70)を用いてケーブル(72)を連結し、主プレート(20)と補助プレート(40)とをスライドしないように固定するものである。
【0007】
【作用及び効果】本発明の主プレート(20)と補助プレート(40)は、スライド可能に係合して構成されているから、片手で連結具(10)を掴んで、主プレート(20)の抜止め片(26)をスリット(82)に挿入して90度回転させ、そのまま、補助プレート(40)の回止め片(44)を差込片(24)と重なるようにスリット(82)に押し込むだけで、連結具(10)をスリット(82)に取付けでき、作業性が良好である。連結具(10)をスリット(82)に取り付けた後、係止部(28)(48)に錠(70)などを通し、主プレート(20)と補助プレート(40)が相対的にスライドしないように固定すると共に、ケーブル(72)等を連結すればよい。
【0008】抜止め片(26)がスリット(82)の内側に当接しているので、主プレート(20)がスリット(82)から抜け落ちることはなく、また、差込片(24)と回止め片(44)が重なった状態でスリット(82)に挿入されているので、連結具(10)は回転せず、連結具(10)をスリット(82)から取り外すことはできない。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の連結具(10)を用いて、ノート型パソコン(80)と固定構造物(88)とをケーブル(72)によって連結した状態を示す説明図、図2は、本発明の連結具(10)の分解斜視図、図3及び図4は、連結具(10)の平面図、図5は、図4の断面図、図6乃至図8は、連結具(10)をパソコン(80)のスリット(82)に装着する手順を示している。ノート型パソコン(80)の本体ケーシング(84)に開設されているスリット(82)は、長辺が約7mm、短辺が約3mm、ケーシング(84)の厚さは約3mmであり、後述する連結具(10)の先端の抜止め片(26)、差込片(24)及び回止め片(44)は、夫々スリット(82)の形状に合わせた大きさに形成される。なお、本発明の連結具(10)は、パソコン(80)とケーブル(72)との連結のみに用いられるのではなく、上記と同様のスリット(82)を開設することによって、ビデオやラジオ、携帯電話、ナビゲーション機器等の器具の盗難防止に利用することもできる。
【0010】図2乃至図5に示すように、本発明の連結具(10)は、主プレート(20)と補助プレート(40)とをスライド可能に係合して構成される。主プレート(20)は、金属材料や樹脂材料から形成され、図3(a)に示すように、ベース板(22)と、該ベース板(22)の先端に突設された差込片(24)と、差込片(24)の先端に両側方へ向けて突出した抜止め片(26)とを具える。ベース板(22)は、矩形の板体であって、後述する補助プレート(40)とスライド可能に係合するための一対の長孔(38)(38)がスリット(82)への挿入方向と平行な向きに開設されている。長孔(38)(38)は、本体ケーシング(84)の厚さとほぼ同じ長さを有しており、後述するとおり、補助プレート(40)のピン孔(58)(58)に嵌められたスプリングピン(60)(60)がスライド可能に嵌まっている。また、ベース板(22)には、補助プレート(40)を主プレート(20)に対して固定するための係止用孔(36)が開設されている。
【0011】ベース板(22)の側部には、さらに、マウスや周辺機器のコード(86)を通して固定するための切り込み(30)が、挿入方向に対し略直角に開設されている。切り込み(30)は、主プレート(20)と補助プレート(40)とのスライド長さを最大幅とし、深さは、固定されるマウス等のコード(86)の太さや本数に応じて適宜設定される。
【0012】ベース板(22)の先端に突設される差込片(24)は、本体ケーシング(84)のスリット(82)内で回転させることができる太さであり、長さはケーシング(84)の厚さよりも僅かに長く形成される。なお、差込片(24)の形状は、角柱形状、円柱形状、楕円柱形状などにすることができる。
【0013】差込片(24)の先端に形成される抜止め片(26)は、スリット(82)に挿入可能な大きさであって、スリット(82)に対して挿入した後、90度回転させると、抜止め片(26)が本体ケーシング(84)の内面に当接して抜け落ちない長さに形成される。例えば、抜止め片(26)の長辺が、少なくともスリット(82)の短辺よりも長く、スリット(82)の長辺よりも短くなるように形成される。抜止め片(26)は、図4に示すように、差込片(24)の両側に突出する形状(T字型)としてもよいし、一方にのみ突出する形状(L字型)にしてもよい。また、断面は、角柱形状、円柱形状、楕円柱形状などにすることができる。
【0014】補助プレート(40)は、図2、図3(b)及び図5(a)(b)に示すように、コ字状に折り曲げられ、間に主プレート(20)が嵌まる凹部空間を形成しているスライド板(42)と、スライド板(42)の上下先端から夫々突設された回止め片(44)とから構成される。スライド板(42)の凹部空間(59)には、前記主プレート(20)のベース板(22)がスライド可能に嵌められており、凹部空間(59)の深さは、主プレート(20)を凹部空間(59)中に最も後退させたときに、ベース板(22)の先端がスライド板(42)の先端と揃う深さよりも少し深く形成されている。スライド板(42)には、主プレート(20)の長孔(38)(38)との対応位置に夫々ピン孔(58)(58)(58)(58)が開設されており、対向するピン孔(58)(58)には、長孔(38)(38)を貫通してスプリングピン(60)が嵌められている。ピン孔(58)は、スライド板(42)の先端と主プレート(20)のベース板(22)が揃っているとき、つまり、主プレート(20)が後退した状態で、長孔(38)(38)の先端と向かい合う位置に開設される。
【0015】スライド板(42)の先端に突設された回止め片(44)(44)は、主プレート(20)の差込片(24)と同一垂直面内みにあって、重なり可能に形成されており、突出長さは、差込片(24)とほぼ同じに形成されている。回止め片(44)(44)は、差込片(24)と重ねた状態では、スリット(82)内で回転しないように形成する。なお、連結具(10)をスリット(82)に装着したときの安定度を高めるためには、一方の回止め片(44)の外側端部から他方の回止め片(44)の外側端部までの長さをスリット(82)の長さよりも僅かに短くし、また、回止め片(44)(44)の幅をスリット(82)の幅よりも僅かに薄くすることが望ましい。回止め片(44)(44)を、図示の如くスライド板(42)の上下両側に形成し、又は、一方のみに形成することもできる。
【0016】さらに、スライド板(42)には、前記主プレート(20)の切り込み(30)のスライド移行路と対向する位置に切り込み(50)が開設されている。切り込み(50)は、スライド板(42)の先端側が開口(52)しており、スライド板(42)の屈曲側から先端側に向けて爪(54)が突設されている。該爪(54)は、主プレート(20)の長孔(38)の先端側と補助プレート(40)のピン孔(58)(58)のスプリングピン(60)とが当接したときに、主プレート(20)の切り込み(30)の開口(32)を塞ぐ長さに形成されている。
【0017】上記構成の盗難防止用連結具(10)をノート型パソコン(80)に装着する方法について説明する。連結具(10)の装着前に、予め、パソコン(80)を繋ぐケーブル(72)を柱や机の脚などの固定構造物(88)に連結しておく。連結方法は、ケーブル(72)の一端にループ(74)を形成しておき、ケーブル(72)を固定構造物にかけて、該ループ(74)にケーブル(72)を通す方法を例示できる。ケーブル(72)として、金属製のワイヤケーブルや、これを樹脂被覆したケーブルを例示できる。なお、ケーブル(72)の他端には、ケーブル(72)を錠(70)に接続するためのリング(76)を形成しておく。
【0018】連結具(10)を装着するには、まず、図6に示すように、補助プレート(40)をずらして下げ、主プレート(20)を補助プレート(40)の先端から突出させる。なお、図4に示すように、ベース板(22)をスライド板(42)よりも幅広く形成しておくと、主プレート(20)を突出させて、使用者の親指と人差し指で連結具(10)の両側を掴めば、主プレート(20)と補助プレート(40)の両方の板(22)(42)に指が当たるから、主プレート(20)を補助プレート(40)から突出した状態で保持できる。この状態で、抜止め片(26)をスリット(82)に位置合わせし、その儘。抜止め片(26)及び差込片(24)をスリット(82)に挿入する。スリット(82)に差込片(24)まで挿入した後、連結具(10)を左右何れかに90度捻る(図7矢印参照)。なお、スリット(82)が図7に示すように、横向きに開設されている場合には、切り込み(30)にマウス等のコード(86)を挿入する際に、切り込み(30)(50)の開口(32)(52)が上に向くように連結具(10)を回転させ、コード(86)を主プレート(20)の切り込み(30)に挿入する。スリット(82)が縦方向に開設されている場合には、何れの方向に回転させてもよい。
【0019】次に、図8に示すように、補助プレート(40)を主プレート(20)に対して本体ケーシング(84)側に押し込み、回止め片(44)をスリット(82)に差し込んで、係止孔(36)(56)どうしを位置合わせする。補助プレート(40)をスライドさせることによって、差込片(24)と回止め片(44)が重なり、連結具(10)の回転が阻止される。また、抜止め片(26)が本体ケーシングの内壁に当たるので、連結具(10)の引き抜き方向に移動させることもできなくなる。さらに、切り込み(30)は、補助プレート(40)の爪(54)によって閉じられるから、コード(86)の取り外しもできなくなる。
【0020】位置合わせを行なった後、係止孔(36)(56)に南京錠などの錠(70)を通し、且つ図1に示すように、該錠(70)にケーブル(72)のリング(76)を通すことによって、主プレート(20)と補助プレート(40)がスライドしないように固定され、連結具(10)がパソコン(80)に装着され、パソコン(80)と固定構造物(88)がケーブル(72)を介して連結される。なお、係止孔(36)(56)にケーブル(72)を通し、ケーブル(72)が抜け落ちないように錠(70)でケーブル(72)を固定するようにしてもよい。
【0021】上記連結具(10)によれば、連結具(10)のスリット(82)への差込みを片手で行なうことができるから、作業性にすぐれ、また、主プレート(20)と補助プレート(40)は、離脱不能であるから、一方の部品を紛失することもない。
【0022】上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
【出願人】 【識別番号】500202687
【氏名又は名称】有限会社ケイ・ワイ・ティ
【出願日】 平成12年5月12日(2000.5.12)
【代理人】 【識別番号】100066728
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 敏之 (外2名)
【公開番号】 特開2001−323705(P2001−323705A)
【公開日】 平成13年11月22日(2001.11.22)
【出願番号】 特願2000−139328(P2000−139328)