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【発明の名称】 キーレスエントリー装置の解錠サービス方法
【発明者】 【氏名】植田 努

【氏名】植田 有美

【氏名】木村 文則

【要約】 【課題】リモコンキーの紛失等のために解錠することができなくなったユーザーからの要請に応じて速やかな解錠サービスを実施することが可能な、キーレスエントリー装置の解錠サービス方法を提供する。

【解決手段】各キーレスエントリー装置の受信機に設定された識別コードを特定するための識別コード情報と、そのキーレスエントリー装置を使用するユーザー130の住所、氏名等のユーザー情報とを、相互に関連付けてデータベース142に格納し、ユーザー130から解錠要請を受けた場合には、そのユーザーに係るユーザー情報及び識別コード情報を前記データベース142から読み出し、その読み出した情報を用いて解錠サービスを実施する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 それぞれがリモコンキーと受信機とを備え、リモコンキーは受信機に対し識別コードを含んだコード信号を送信し、受信機は受信したコード信号中の識別コードが当該受信機に設定されている識別コードと一致する場合に錠前機構を動作させるように構成された複数のキーレスエントリー装置について、各キーレスエントリー装置の受信機に設定された識別コードを特定するための識別コード情報と、そのキーレスエントリー装置を使用するユーザーの住所、氏名等のユーザー情報とを、相互に関連付けてデータベースに格納し、ユーザーから解錠要請を受けた場合には、そのユーザーに係るユーザー情報及び識別コード情報を前記データベースから読み出し、その読み出した情報を用いて解錠サービスを実施することを特徴とする、キーレスエントリー装置の解錠サービス方法。
【請求項2】 各キーレスエントリー装置の受信機に、当該受信機と対をなすリモコンキーに対応する識別コードを記憶した第1記憶装置と、前記識別コードとは異なる識別コードを記憶した第2記憶装置とを設け、受信したコード信号中の識別コードが前記いずれかの識別コードと一致する場合に錠前機構を動作させるように構成するとともに、データベースには前記第2記憶装置に記憶されている識別コードに係る識別コード情報をユーザー情報とともに格納して解錠サービスの実施に用いるようにする請求項1に記載のキーレスエントリー装置の解錠サービス方法。
【請求項3】 解錠サービスの実施後に、そのサービスの対象となったキーレスエントリー装置の受信機の第2記憶装置を、別の識別コードを記憶したものと取り替えるとともに、それに応じて、データベースに格納されている識別コード情報を書き替えるようにする請求項2に記載のキーレスエントリー装置の解錠サービス方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キーレスエントリー装置のユーザーがリモコンキーを紛失した場合等に必要となる解錠(開錠)サービスを、コンピュータのデータベースに格納した識別コード情報及びユーザー情報を用いて行う、キーレスエントリー装置の解錠サービス方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】いわゆるキーレスエントリー装置は自動車用のものが広く普及しているが、最近では防犯効果を高める等の目的で、住宅・事務所・店舗等における玄関等の出入口のドアに適用されるケースも増えてきている。
【0003】従来、この種のキーレスエントリー装置は、ユーザーが携帯可能な送信機としてのリモコンキーと、そのユーザーの住宅等に取り付けられて、ドアの錠前機構を動作させる受信機とから構成されている。リモコンキーは、操作スイッチと、識別コードを記憶したROM(read onlymemoryのこと:以下同意である)等の記憶装置とを備えており、前記操作スイッチを操作すると、前記識別コードを含んだコード信号を電波や赤外線等によって送信するようになっている。一方、受信機も、識別コードを記憶したROM等の記憶装置を備えており、リモコンキーからのコード信号を受信すると、そのコード信号中の識別コードが当該受信機の記憶装置に記憶されている識別コードと一致するか否かを判定し、一致する場合にのみ、ドアの錠前機構を動作させて施錠又は解錠を行うようになっている。
【0004】なお、リモコンキー側の記憶装置及び受信機側の記憶装置は、予め同一の識別コードを記憶させたもの同士が組み合わせて用いられており、且つ、その識別コードは、個々のキーレスエントリー装置ごとに異なる設定とされている。これにより、他人が同種のリモコンキーを用いて解錠しようとしても、錠前機構は動作しないようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記のキーレスエントリー装置では、施錠状態でユーザーがリモコンキーを紛失したような場合、予め設定されている識別コードを含んだコード信号を送信することができなくなるため、錠前機構を動作させて解錠(開錠)することが不可能となった。そして、このような場合には、専門の錠前業者が専用の道具を用いて錠前をこじ開けるというような手段で解錠しなければならず、多大な時間及び労力がかかるという問題があった。
【0006】本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであって、リモコンキーの紛失等のために解錠することができなくなったユーザーからの要請に応じて速やかな解錠サービスを実施することが可能な、キーレスエントリー装置の解錠サービス方法の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明に係るキーレスエントリー装置の解錠サービス方法は、それぞれがリモコンキーと受信機とを備え、リモコンキーは受信機に対し識別コードを含んだコード信号を送信し、受信機は受信したコード信号中の識別コードが当該受信機に設定されている識別コードと一致する場合に錠前機構を動作させるように構成された複数のキーレスエントリー装置について、各キーレスエントリー装置の受信機に設定された識別コードを特定するための識別コード情報と、そのキーレスエントリー装置を使用するユーザーの住所、氏名等のユーザー情報とを、相互に関連付けてデータベースに格納し、ユーザーから解錠要請を受けた場合には、そのユーザーに係るユーザー情報及び識別コード情報を前記データベースから読み出し、その読み出した情報を用いて解錠サービスを実施するものである。
【0008】また、前記方法において、各キーレスエントリー装置の受信機に、当該受信機と対をなすリモコンキーに対応する識別コードを記憶した第1記憶装置と、前記識別コードとは異なる識別コードを記憶した第2記憶装置とを設け、受信したコード信号中の識別コードが前記いずれかの識別コードと一致する場合に錠前機構を動作させるように構成するとともに、データベースには前記第2記憶装置に記憶されている識別コードに係る識別コード情報をユーザー情報とともに格納して解錠サービスの実施に用いるものである。
【0009】また、前記方法において、解錠サービスの実施後に、そのサービスの対象となったキーレスエントリー装置の受信機の第2記憶装置を、別の識別コードを記憶したものと取り替えるとともに、それに応じて、データベースに格納されている識別コード情報を書き替えるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係るキーレスエントリー装置の解錠サービス方法について、図面を参照しつつ説明する。先ず、図6〜図9を用いて、本発明方法が適用されるキーレスエントリー装置の一例を説明する。図6に全体を符号1で示されるキーレスエントリー装置は、1個〜複数個(ここでは3個)のリモコンキー(携帯用送信機)2と、住宅等の出入口のドア近傍に設けられた1台の受信機3と、錠前機構4とから構成されている。錠前機構4は、モータやソレノイド等のアクチュエータ4aと、ドアに設けられ前記アクチュエータ4aによって駆動される錠前本体4bとから構成されている。
【0011】リモコンキー2は、図7に示すように、ロックスイッチ(操作スイッチ)21と、アンロックスイッチ(操作スイッチ)22と、中央演算処理装置(以下CPUと表記する)23と、ROM等のメモリーで構成される記憶装置24と、送信部25と、アンテナ26と、リモコンキー2内の各部へ電力を供給する電池等の電源27とを備えている。
【0012】ロックスイッチ21及びアンロックスイッチ22は、リモコンキー2の表面に手動操作可能に設けられている。記憶装置24は、リモコンキー2の内部に、着脱交換可能に設けられている。この記憶装置24には、各キーレスエントリー装置1に固有の識別コード(IDコード、暗証コードともいう)が予め記憶されている。
【0013】そして、ロックスイッチ21又はアンロックスイッチ22が操作されると、予め設定されている動作プログラムに従ったCPU23の制御に基づき、記憶装置24から識別コードが読み出され、この識別コードとスイッチ操作に応じた機能コードとを含むコード信号が生成され、このコード信号(電波信号)が送信部25によりアンテナ26を介して送信されるように構成されている。
【0014】なお、送信部25により送信されるコード信号は、図8に示すようなフォーマットを有していて、機能コードの部分は実行させようとする動作に応じて変化する。すなわち、ロックスイッチ21が押されたときは機能コードとして施錠指示コードを含んだ「施錠用コード信号」が送信され、一方、アンロックスイッチ22が押されたときには機能コードとして解錠指示コードを含んだ「解錠用コード信号」が送信される。
【0015】一方、受信機3は、図6に示すように、第1記憶装置31と、第2記憶装置32と、CPU33と、受信部34と、アンテナ35と、インターフェース(以下I/Fと表記する)36とを備えている。電源は、住宅用の電灯線(不図示)から得ている。
【0016】第1記憶装置31と第2記憶装置32とは、それぞれROM等のメモリーで構成され、受信機3の内部に、別個独立して着脱交換可能に設けられている。第1記憶装置31には、前記リモコンキー2の記憶装置24に記憶されているものと同一の識別コード(ここでは「第1識別コード」とする)が予め記憶されている。また、第2記憶装置32には、前記第1識別コードと異なる識別コード(ここでは「第2識別コード」とする)が予め記憶されている。
【0017】この受信機3は、予め設定されている動作プログラムに従ったCPU33の制御に基づき、図9のフローチャートに示す動作を行うように構成されている。すなわち、ステップS1で、アンテナ35を介して受信部34が図8に示した所定フォーマットのコード信号を受信すると、ステップS2及びS3で、判定部として機能するCPU33により、受信したコード信号に含まれる識別コードと当該受信機3側の各識別コードとの同一性が判定される。
【0018】具体的には、先ずステップS2で、第1記憶装置31から第1識別コードが読み出され、この第1識別コードと受信したコード信号中の識別コードとが一致するか否かが判定され、一致している場合はステップS4に進み、一致していない場合はステップS3に進む。
【0019】ステップS3では、第2記憶装置32から第2識別コードが読み出され、この第2識別コードと受信したコード信号中の識別コードとが一致するか否かが判定され、一致している場合はステップS4に進み、一致していない場合はステップS1に戻る。
【0020】ステップS4〜S6では、制御部として機能するCPU33により、錠前機構4に対し機能コードに応じた制御信号が出力される。すなわち、先ずステップS4で、前記受信したコード信号中の機能コードの種別が判定される。そして、機能コードが施錠指示コードであると判定された場合は、ステップS5に進んで、施錠指令信号がCPU33からI/F36を介してアクチュエータ4aへ出力されたのち、ステップS1へ戻る。一方、ステップS4で、機能コードが解錠指示コードであると判定された場合には、ステップS6に進んで、解錠指令信号がCPU33からI/F36を介してアクチュエータ4aへ出力されたのち、ステップS1へ戻る。アクチュエータ4aは、前記ステップS5又はS6におけるI/F36からの入力信号に応じて錠前本体4bを駆動し、施錠動作又は解錠動作を行わせる。
【0021】次いで、以上のようなキーレスエントリー装置1のユーザーを対象とした解錠サービスの具体例について説明する。図1は、本実施形態に係る解錠サービス方法を説明する概略説明図であり、図中、100はキーレスエントリー装置1を製造する工場、110はそのキーレスエントリー装置1を販売する販売会社、120は販売会社110から入荷したキーレスエントリー装置1を小売する小売店、130は小売店120から購入したキーレスエントリー装置1を使用するユーザー、140は各ユーザー130が使用するキーレスエントリー装置1に係る解錠サービスを統括するとともに、その解錠サービスに必要な情報(データ)を管理するサービスセンター、150はサービスセンター140からの指示に応じて解錠サービスを実行する代理店を示している。
【0022】小売店120は、具体的には、ホームセンター、錠前店、金物店等である。また、サービスセンター140は、24時間業務を行っているような会社で、且つ全国的な組織を持つ会社(例えば警備会社やマンション管理会社等)に業務委託して、その会社内に設置するのが望ましい。さらに、代理店150は、例えば全国の主要な市町村ごとに設けられ、それぞれの担当地域において解錠サービスを行うものであり、これらの代理店150としては、錠前に関する知識と技術をある程度有している業者(例えば錠前店)を選定するのが望ましい。
【0023】また、図1で、111は販売会社110に設置されたコンピュータシステム、141はサービスセンター140に設置されたコンピュータシステムを示すとともに、図中の二重線矢印は製品(キーレスエントリー装置1や交換用の記憶装置等のキット:詳細は後述)の流れを、実線矢印は解錠サービス用の情報(ユーザー情報、識別コード情報等)の流れを、破線矢印及び一点鎖線矢印は前記以外の情報やサービス等の流れを、それぞれ示している。
【0024】図1において、工場100で製造された製品は販売会社110へ納入される。この際、前記キーレスエントリー装置1の構成要素は、以下のような組み合わせからなる3種類のキット製品に構成され、これらのキット製品の形態で販売会社110へ納入される。
【0025】(1) 新規取付用キットA・・・・図2に示すように、キーレスエントリー装置1を構成する全ての構成要素と、解錠サービスに係るサービス契約書を兼ねる保証書40とがセットになっている。前記のとおり、各リモコンキー2に装着された計3個の記憶装置24と、受信機3に装着された第1記憶装置31とには、同じ識別コード(第1識別コード)が記憶されていて、設置状態では、リモコンキー2から受信機3に送信したコード信号により錠前機構4が動作するようになっている。また、保証書40には、各新規取付用キットAに個別に付された製品番号(製造番号)が記載されている。この保証書40は、記入内容の「写し」がとれるように複写式となっている。
【0026】(2) キー交換用キットB・・・・図3に示すように、記憶装置24を装着した1個のリモコンキー2と、リモコンキー2用の2個の記憶装置24と、受信機3用の第1記憶装置31と、サービス契約書を兼ねない保証書41とがセットになっている。各記憶装置24と、第1記憶装置31とには、同じ識別コード(第1識別コード)が記憶されている。
【0027】(3) 登録更新用キットC・・・・図4に示すように、受信機3用の第2記憶装置32と、サービス契約書を兼ねる保証書40とがセットになっている。前記のとおり複写式の保証書40には、各登録更新用キットCに個別に付された製品番号(製造番号)が記載されている。
【0028】また、工場100では、新規取付用キットA及び登録更新用キットCについては、各キット中の第2記憶装置32に記憶されている識別コード(第2識別コード)と、各キットに付された製品番号(保証書40に記載された番号)とを記録しており、これらの情報は製品納入に伴って工場100から販売会社110に通知される。通知を受けた販売会社110は、前記製品番号と第2識別コードとを相互に関連付けて、コンピュータシステム111の製品データベース(以下DBと表記する)112に格納する。
【0029】次いで、前記キットA,B,Cに構成された製品は、販売会社110から全国各地の小売店120に納入される。また、登録更新用キットCは、解錠サービス実施後の第2記憶装置32交換用として、各代理店150にも納入される(図1には図示省略)。
【0030】キーレスエントリー装置1を新規に取り付けようとするユーザー130は、最寄りの小売店120から新規取付用キットAを購入する。この際、小売店120はユーザー130に、住所、氏名、電話番号、eメールアドレス(有る場合のみ)、パスワード(各ユーザー130が任意に決める)等のユーザー情報を保証書40に記入してもらい、その「写し」をとった後、保証書40をユーザー130に手渡す。(これにより、解錠サービスを1回受けるまで有効な解錠サービス契約が販売会社110とユーザー130との間で締結されたこととなる。)
ユーザー130は、購入した新規取付用キットAを、自らの手で、又は小売店120に依頼して、自宅等の出入口に取り付け、キーレスエントリー装置1として使用する。
【0031】新規取付用キットAを販売した小売店120は、当該キットAの製品番号及びユーザー情報が記載された保証書40の写しを郵便又はファクシミリ等により販売会社110へ送付する。(又は、保証書40写しの記載内容をeメール等により販売会社110へ送付する。)
送付を受けた販売会社110は、保証書40の写しに記載の製品番号をキーとして、その製品番号に対応する第2識別コードを製品DB112から読み出す。そして、この第2識別コードと、前記保証書40の写しに記載の製品番号及びユーザ情報とを、相互に関連付けてユーザーDB113に格納(記憶)する。そして、販売会社110はユーザー130に登録完了通知を郵便又はeメールにより送付する。この登録完了通知には、ユーザー130が解錠サービスを要請する際にダイヤルするサービスセンター140の電話番号等も記載される。
【0032】また、販売会社110は、前記ユーザーDB113に格納されている情報(データ)を、電話回線等の通信回線によるデータ伝送又はCD−ROM等を介してサービスセンター140のコンピュータシステム141に送る。
【0033】サービスセンター140では、前記送られてきた情報とともに、そのユーザー130の最寄りの代理店を示す代理店コードと、そのユーザー130に対応する地図番号とを、コンピュータシステム141のユーザーDB142に格納する。なお、地図番号は、コンピュータシステム141の地図DB143に予め格納されている全国の地図データの中から、ユーザー130の住所(すなわちキーレスエントリー装置1の設置場所)が含まれる地域の地図を読み出すためのものである。図5は、ユーザーDB142の記憶内容(データ構造)を示している。この図からわかるように、各製品番号ごとに、第2識別コード(識別コード情報)と、その番号の製品(キーレスエントリー装置1)を使用するユーザー130の住所・氏名等のユーザー情報と、パスワードと、代理店コード及び地図番号とが、相互に関連づけて格納(記憶)されている。
【0034】以上で、新規取付用キットAの製造・出荷からユーザー130への販売までに係る一連の処理の説明を終え、次いで解錠サービスの実施について説明する。解錠サービスが必要となるのは、例えば、3個のリモコンキー2のうち2個を室内に置いたまま残りの1個で施錠し、外出先でその1個のリモコンキー2を紛失したような場合である。
【0035】こうした場合、図1に示すように、ユーザー130は電話等でサービスセンター140に対し解錠サービスの要請を行う。連絡を受けたサービスセンター140では、そのユーザー130から住所・氏名、製品番号、電話番号等を聞き出し、そのいずれかをキーとしてユーザーDB142から、そのユーザー130に係る一連のデータを読み出す。そして、本人確認のため、ユーザー130にパスワードを尋ね、それがユーザーDB142に記憶されているパスワードと一致した場合に、解錠サービスの要請を受諾する。
【0036】そして、前記でユーザーDB142から読み出した一連のデータのうちの代理店コードから、解錠要請をしてきたユーザー130住所の最寄りの代理店150を特定し、その代理店150に電話、ファクシミリ、eメール等のいずれかにより、住所・氏名等のユーザー情報と、そのユーザー130に係る第2識別コード及びパスワードとを通知して、解錠サービスの実施を指示する。また、ユーザーDB142から読み出した地図番号をキーとして地図DB143から、そのユーザー130の住所付近の地図データを読み出し、それをファクシミリ又はeメールへのファイル添付等により前記代理店150に送付する。
【0037】サービスセンター140から指示を受けた代理店150のサービスマンは、代理店150が保有(在庫)している、例えば図10に示すような解錠用送信機6と、前記登録更新用キットCとを携えて、現場(サービスセンター140から通知されたユーザー130の住所)へ向かう。解錠用送信機6は、テンキー(コード入力部)61と、CPU62と、送信部63と、アンテナ64と、解錠用送信機6内の各部へ電力を供給する電池等の電源65とを備えている。解錠用送信機6の表面に手動操作可能に設けられたテンキー61は、例えば、0,1,2,・・・,E,Fの16個のキー及びエンターキー等から構成され、前記キーレスエントリー装置1における第2識別コードを人手を介して入力できるようになっている。そして、解錠用送信機6は、テンキー61から識別コードが入力されると、予め設定されている動作プログラムに従ったCPU62の制御に基づき、機能コードとしての解錠指示コード(予め設定されている)と、前記入力された識別コードとを含んだ、図8のフォーマットの「解錠用コード信号」を生成するとともに、この解錠用コード信号(電波信号)を送信部63によりアンテナ64を介して送信するように構成されている。
【0038】現場に到着したサービスマンは、解錠サービスを要請したユーザー130に会うと、先ず、前記でサービスセンター140から通知されたパスワード等によって、口頭で本人確認を行う。そして、ユーザー130が本人であることの確認が済むと、前記でサービスセンター140から通知された第2識別コードをテンキー61から入力し、解錠用送信機6からキーレスエントリー装置1の受信機3に対して、第2識別コードを含んだ解錠用コード信号を送信する。すると、受信機3は、その第2記憶装置32に記憶されている第2識別コードと一致する識別コードを含んだ解錠用コード信号を受信することになるため、錠前機構4に対し解錠指令信号を出力する。これにより、施錠状態にあった錠前機構4が動作して解錠状態に移行し、解錠が実現する。
【0039】以上で解錠サービスそれ自体は完了であるが、前記サービスを行う過程で代理店150のサービスマンが第2識別コードを知得しているため、万一サービスマンに悪意があれば、その後、ユーザー130の意に反して解錠を行い、不法侵入するおそれが無いとは言えない。そこで、より一層の保安性(セキュリティー上の信頼性)を確保するため、前記解錠サービスが済んだ後で、第2記憶装置32の交換が行われる(このことに関する製品や情報の流れは図示を省略する)。
【0040】すなわち、ユーザー130が登録更新用キットCの代金(解錠サービスの契約更新料を含む)をサービスマン(代理店150)に支払うと、サービスマンは、それまで受信機3内に装着されていた第2記憶装置32を、自らが持参した登録更新用キットCに含まれている第2記憶装置32と取り替える。これにより、受信機3は、それまでとは異なる第2識別コード(サービスマンもユーザーも知らない)に基づいて受信コード信号を判定するようになるため、前記解錠サービスで用いた第2識別コードを解錠用送信機6から送信して解錠されるという危険性は無くなる。
【0041】登録更新用キットCを交換したサービスマンは、次いで、ユーザー130に、新規取付用キットA購入時と同様のユーザー情報を登録更新用キットCの保証書40に記入してもらい、その保証書40をユーザー130に手渡す(これにより販売会社110とユーザー130との間の解錠サービス契約が更新されたこととなる)とともに、前記保証書40の写しを代理店150から販売会社110に送付する。
【0042】送付を受けた販売会社110は、保証書40の写しに記載の登録更新用キットCの製品番号により、その製品番号と対応する第2識別番号を製品DB112から読み出す。そして、前記ユーザー130のユーザー情報と関連付けてユーザーDB113に格納されていた製品番号及び第2識別コードに係る情報を、前記製品DB112から読み出した情報に書き替える(更新する)。さらに、この書き替えた情報をサービスセンター140のコンピュータシステム141に送り、そのユーザーDB142も同様に書き替える(更新する)。これにより、第2記憶装置32を取り替えたユーザー130から再び解錠要請があった場合も、前回と同様にして解錠サービスを実施することが可能となる。
【0043】なお、第三者が、前記でユーザー130が紛失した1個のリモコンキー2を入手し、そのリモコンキー2を用いて不法に侵入するようなおそれがある場合は、記憶装置24及び第1記憶装置31の交換も行う。この場合、ユーザー130は小売店120から前記キー交換用キットBを購入し、それまで受信機3内に装着されていた第1記憶装置31を、当該キットBに含まれている第1記憶装置31と取り替えるとともに、紛失しなかった2個のリモコンキー2内に装着されていた記憶装置24を、当該キットBに含まれている記憶装置24とそれぞれ取り替える。これにより、受信機3は、それまでとは異なる第1識別コードに基づいて受信コード信号を判定するようになるため、前記紛失したリモコンキー2を用いて解錠されるという危険性は無くなる。
【0044】因みに、ユーザー130が1個のリモコンキー2を紛失した場合であっても、残りのリモコンキー2のいずれかにより解錠が可能な場合は、解錠サービスを要請する必要はなく、受信機3内の第2記憶装置32を交換する必要もない。しかしながら、この場合も紛失したリモコンキー2を用いて不法侵入される危険性は生じる。こうした場合、ユーザー130は小売店120からキー交換用キットBのみを購入し、前記と同様に記憶装置24及び第1記憶装置31を交換する。これにより、紛失したリモコンキー2を用いての不法侵入を防止できるとともに、第2記憶装置32は交換しないため、小売店120や代理店150が保証書の写しを販売会社110へ送ったり、販売会社110やサービスセンター140が、管理しているデータベースの記憶内容を更新したりする手間はかからずに済む。
【0045】以上に説明したように、この実施形態の解錠サービス方法によれば、ユーザー130がリモコンキー2により解錠することができなくなった場合でも、販売会社110に解錠要請を行うことにより、速やかに解錠サービスを受けることができ、従来のようにリモコンキー紛失時の解錠作業に多大な時間と労力を要することがなくなる。また、ユーザー情報や識別コード情報は、販売会社110及びサービスセンター140がデータベース化して管理しており、市中の小売店120や代理店150からは前記データベースにアクセスできないようになっているため、情報の漏洩を防止でき、安全度の高い情報管理が行える。
【0046】なお、本発明の技術的範囲が以上の実施形態によって限定されないことは言うまでもなく、例えば前記ではキーレスエントリー装置1の受信機3に、互いに異なる識別コードを記憶した第1記憶装置31と第2記憶装置32とを設けたが、受信機に識別コードを記憶した記憶装置を1つのみ設けた(識別コードを1種類しか有していない)従来のキーレスエントリー装置であっても、その識別コード情報をユーザー情報と関連付けてデータベースに格納することにより、本発明の解錠サービス方法を適用することは可能である。また、前記では識別コード情報として第2識別コードそのものをデータベースに格納したが、識別コード情報は識別コードを一意に特定できるものであればよく、例えば識別コードを所定の法則に基づいて暗号化したデータを識別コード情報として格納することも考えられる。
【0047】解錠サービスを実施するためのシステムも前記に限られず任意であり、例えば前記ではサービスセンター140を販売会社110とは別に設けたが、サービスセンターを販売会社内に設けて、情報を販売会社で一元管理してもよい。また、前記では現場で解錠サービスを行う業務を代理店150に委託したが、その業務を販売会社110やサービスセンター140を運営している会社等の、支店や営業所等が行うようにしてもよい。さらに、前記ではユーザー130がサービスセンタ140に直接に解錠要請を行うようにしたが、小売店120や代理店150等を介して解錠要請を行うようにしてもよい。さらにまた、サービスセンターでは、ユーザー130からの解錠要請を電話で受けた場合、オペレーターが対応するのではなく、自動的に音声による案内メッセージを出力し、ユーザー130にプッシュホン操作でパスワード等を入力させる自動応答により対応するような構成も考えられる。
【0048】また、前記では、解錠サービス実施後の第2記憶装置32の交換をサービスマンが行ったが、第2記憶装置32はユーザー130が小売店120で購入して、自らの手で交換するようにしてもよい。また、ユーザー130の意向によっては、解錠サービス実施後に第2記憶装置32を交換しないことも考えられる。ただし、この場合は、次回の解錠サービスは有料となる。
【0049】また、前記では、解錠サービス契約は解錠サービスを1回受けると切れるものとしたが、解錠サービス契約の契約内容は任意であり、例えば、予め定められた期間が満了すると契約が切れるような内容であってもよい。
【0050】また、キーレスエントリー装置1の細部も前記に限定されない。例えば前記ではリモコンキー2に操作スイッチとしてロックスイッチ21とアンロックスイッチ22とを設けたが、リモコンキーには操作スイッチを1つだけ設け、施錠用コード信号と解錠用コード信号とが交互に送信されるようにしてもよい。また、リモコンキーから送信されるコード信号には機能コードが含まれず、コード信号を受信した受信機3が、施錠状態にあれば解錠信号を、解錠状態にあれば施錠信号を、それぞれ錠前機構に対して出力するような構成であってもよい。また、リモコンキー2は、コード信号を電波以外の、赤外線や超音波等により送信する構成であってもよい。
【0051】さらに、本発明に言う「キーレスエントリー装置」には、例えばシリンダー錠のように、ドア等の鍵穴にキーを直接差し込んで施解錠を行う機械的キー機構が併設されたキーレスエントリー装置も含まれる。
【0052】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係るキーレスエントリー装置の解錠サービス方法によれば、リモコンキーの紛失等のために解錠することができなくなった場合には、ユーザーからの要請に応じ、データベースに格納されている識別コード情報及びユーザー情報を用いて速やかに解錠サービスを実施することが可能であり、従来のように錠前をこじ開ける等の方法による時間と労力のかかる解錠作業を行う必要がなくなる。
【0053】また、受信機に第1記憶装置と第2記憶装置とを設け、データベースには第2記憶装置に記憶されている識別コードに係る識別コード情報を格納して解錠サービスに用いるので、ユーザーが1個のリモコンキーを紛失した場合であって、残りのリモコンキーにより解錠できる場合には、リモコンキーの記憶装置及び受信機の第1記憶装置を取り替えることにより、紛失したリモコンキーを用いての不法侵入を防止できる。リモコンキーを紛失しても解錠が可能な場合には、以上のようにしてセキュリティー上の信頼性を確保できるので、受信機の第2記憶装置を取り替えたり、データベースに格納している識別コード情報を書き替えたりする必要はなく、情報管理に係る手間が軽減される。
【出願人】 【識別番号】500125814
【氏名又は名称】植田 努
【識別番号】500125825
【氏名又は名称】植田 有美
【識別番号】500223006
【氏名又は名称】木村 文則
【出願日】 平成12年5月17日(2000.5.17)
【代理人】 【識別番号】100047831
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 巌 (外1名)
【公開番号】 特開2001−323697(P2001−323697A)
【公開日】 平成13年11月22日(2001.11.22)
【出願番号】 特願2000−144276(P2000−144276)