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【発明の名称】 ド ア
【発明者】 【氏名】金田 滋保

【氏名】水野 善之

【氏名】今田 淳一

【氏名】刀根川 浩巳

【要約】 【課題】セキュリティレベル及び操作性の低下を防止することができるドアを提供する。

【解決手段】ドア3の屋外側面には、それぞれ機械錠31,32が形成されている。機械錠31,32には、機械鍵の挿入口34が設けられている。機械錠31,32には、それぞれカバー35が装着されている。これらカバー35は薄板状をなし、機械錠31,32の表面に装着されている。各カバー35は不透明となっている。これらカバー35の裏面には粘着剤層が形成されており、その粘着剤層が機械錠31,32の表面に粘着されることによって機械錠31,32に装着されている。これにより、機械錠31,32の挿入口34はカバー35によって隠蔽された状態となっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定のID照合動作に基づいて施解錠されるドア錠を備えるドアであって、その屋外側面に、機械鍵によってドア錠を施解錠可能な機械錠を設けるとともに、その機械錠における機械鍵の挿入口をカバーで隠蔽したことを特徴とするドア。
【請求項2】 前記カバーは、所定の工具によってのみ取り外しが可能な固定手段によって前記機械錠に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のドア。
【請求項3】 前記カバーの有無を検知するカバー検知手段と、前記カバーが前記挿入口から取り外されたことを前記カバー検知手段が検知したときに作動して警告を発する警告手段とを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のドア。
【請求項4】 前記ID照合動作を行うときに用いられる電源と、前記警告手段を作動させるための電源とは、共通のものであることを特徴とする請求項3または請求項3に記載のドア。
【請求項5】 前記カバーには前記機械鍵の挿入口内に挿入可能な突部が設けられ、同カバーは、その突部を挿入口内に挿入した状態で前記機械錠に装着され、前記カバー検知手段は、前記突部が前記挿入口内に挿入されているか否かを検知して前記カバーの有無を検知するとともに、前記機械鍵が前記挿入口内に挿入されたか否かを検知し、前記突部または前記機械鍵が前記挿入口に挿入されていないことを検知したときに、前記警告手段を作動させることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のドア。
【請求項6】 前記警告手段は、一旦作動した後に前記カバーを再び前記機械錠に装着しても、作動し続けることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のドア。
【請求項7】 当該ドアの側面またはドアの屋内側には、前記警告手段の作動を停止させる停止手段が設けられていることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載のドア。
【請求項8】 当該ドア内には、前記ドア錠の施解錠状態を検出する検出手段が設けられ、前記警告手段は、その検出手段によって前記ドア錠の解錠状態が検出されたときに作動を停止することを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載のドア。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば住宅の玄関に用いられるドアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、住宅等の建物のドア錠は、ドアに設けられた鍵穴に機械的なキーを挿入して回動することにより、施錠・解錠されるようになっている。
【0003】しかし近年では、セキュリティの向上を目的に、IDコードを用いた電子キーシステムも提案されている。この電子キーシステムは、所定のIDコードが記録された電子キーと、そのIDコードを読み取るための電子錠とから構成されている。こうした電子キーシステムとして、電子錠に設けられたカードリーダに電子キーを接触させることによって、電子錠にIDコードを読み込ませるものがある。また、電子キーに設けられた送信ボタンを押すことによって、IDコードを含む無線信号を電子キーから電子錠に送信させて、電子錠にIDコードを読み込ませるものもある。いずれのタイプも、電子錠は、読み取ったIDコードと、予め設定されたIDコードとを比較し、それらIDコード同士が一致したときにドア錠を解錠するようになっている。
【0004】しかし、これら電子キーシステムでは、停電等によって電子錠に電力が供給されないときには、電子錠によるドア錠の解錠が不能となるという不都合があった。よって、こうした操作性の低下を解消するためには、従来の機械錠をドアに併設し、電子キー及び機械鍵のうちのいずれか一方によってドア錠を解錠可能としておく必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、機械錠をドアに併設すると、ドア錠のセキュリティレベルは、機械錠のセキュリティレベルと何ら変わらないものとなってしまう。すなわち、ドア錠を解錠するための操作性を向上させようとすると、セキュリティレベルが低下してしまうという問題点があった。
【0006】本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、セキュリティレベル及び操作性の低下を防止することができるドアを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、所定のID照合動作に基づいて施解錠されるドア錠を備えるドアであって、その屋外側面に、機械鍵によってドア錠を施解錠可能な機械錠を設けるとともに、その機械錠における機械鍵の挿入口をカバーで隠蔽したことを要旨とする。
【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のドアにおいて、前記カバーは、所定の工具によってのみ取り外しが可能な固定手段によって前記機械錠に固定されていることを要旨とする。
【0009】請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載のドアにおいて、前記カバーの有無を検知するカバー検知手段と、前記カバーが前記挿入口から取り外されたことを前記カバー検知手段が検知したときに作動して警告を発する警告手段とを備えることを要旨とする。
【0010】請求項4に記載の発明では、請求項3または請求項3に記載のドアにおいて、前記ID照合動作を行うときに用いられる電源と、前記警告手段を作動させるための電源とは、共通のものであることを要旨とする。
【0011】請求項5に記載の発明では、請求項3または請求項4に記載のドアにおいて、前記カバーには前記機械鍵の挿入口内に挿入可能な突部が設けられ、同カバーは、その突部を挿入口内に挿入した状態で前記機械錠に装着され、前記カバー検知手段は、前記突部が前記挿入口内に挿入されているか否かを検知して前記カバーの有無を検知するとともに、前記機械鍵が前記挿入口内に挿入されたか否かを検知し、前記突部または前記機械鍵が前記挿入口に挿入されていないことを検知したときに、前記警告手段を作動させることを要旨とする。
【0012】請求項6に記載の発明では、請求項3または請求項4に記載のドアにおいて、前記警告手段は、一旦作動した後に前記カバーを再び前記機械錠に装着しても、作動し続けることを要旨とする。
【0013】請求項7に記載の発明では、請求項3〜6のいずれか1項に記載のドアにおいて、当該ドアの側面またはドアの屋内側には、前記警告手段の作動を停止させる停止手段が設けられていることを要旨とする。
【0014】請求項8に記載の発明では、請求項3〜7のいずれか1項に記載のドアにおいて、当該ドア内には、前記ドア錠の施解錠状態を検出する検出手段が設けられ、前記警告手段は、その検出手段によって前記ドア錠の解錠状態が検出されたときに作動を停止することを要旨とする。
【0015】以下、本発明の「作用」について説明する。請求項1〜8に記載の発明によると、ドアには機械錠が設けられているため、停電等によってID照合動作が不能となったときには、この機械錠を使用してドア錠を施解錠することができる。また、通常、機械錠における機械鍵の挿入口はカバーによって隠蔽されているため、第三者は、ドアに機械錠が設けられているかどうかを判断しにくい。しかも、カバーを取り外さないと機械錠の種類を確認することができない。よって、不審者のドアへの接近を未然に防ぐことができ、ドア錠のセキュリティレベル及び操作性の低下を防止することができる。
【0016】請求項2に記載の発明によると、第三者が機械錠を破錠する際には、まずカバーを取り外した後に破錠作業を行う必要がある。このため、通常の機械錠に比べて、カバーの取り外し作業を行う必要がある分だけ作業時間が長くなる。すなわち、面倒な破錠作業を要する。しかも、カバーは所定の工具によってのみ取り外しが可能となっているため、破錠作業はより複雑な工程を必要とする。また、ドリルなどの音を発する工具が必要な固定方法を用いれば、破錠作業を目立たせることができる。よって、第三者によるドア錠の不正な解錠を抑制することができ、ドア錠のセキュリティレベルをより向上させることができる。
【0017】請求項3に記載の発明によると、カバーが機械錠から取り外されたときには、警告手段が作動して警告が発せられる。このため、第三者が機械錠を破錠しようとする際には、警告が発せられたなかで破錠作業を行うこととなる。よって、第三者による機械錠の破錠を高いレベルで抑制することができ、ドア錠のセキュリティレベルを向上させることができる。
【0018】請求項4に記載の発明によると、通常、所有者は、ID照合動作が不能となる停電時に、機械鍵を用いたドア錠の施解錠を行うことが多い。そして、こうした場合には警告手段にも電力が供給されないため、カバーを取り外しても警告音が発せられることはない。よって、所有者は警告手段を作動させることなく機械鍵を用いたドア錠の施解錠操作を行うことができる。
【0019】請求項5に記載の発明によると、警告手段は、カバーに設けられた突部または機械鍵が機械錠の挿入口に挿入されていないときに作動する。このため、第三者が、カバーを取り外して、機械鍵以外のものを挿入口に挿入して機械錠を破錠しようとした際には、警告手段が作動する。よって、第三者による機械錠の破錠を高いレベルで抑制することができ、ドア錠のセキュリティレベルをより向上させることができる。しかも、所有者が機械鍵によってドア錠を解錠する際には、機械鍵を挿入口に差し込むだけで警告手段の作動を停止させることができる。このため、所有者が機械鍵を用いてドア錠を解錠した際には、速やかに警告手段の作動を停止させることができる。
【0020】請求項6に記載の発明によると、警告手段は、一旦作動した後にカバーを再び機械錠に装着しても、作動し続けるようになっている。このため、例えば機械錠を破錠しようとする第三者が、機械錠にカバーを取り付けたことと同等の操作(カバー検知手段が「カバー有り」と判断するような操作)をしても、警告手段の作動が停止してしまうことはない。すなわち、擬似的なカバーの装着状態をつくって警告手段の作動を停止させようとしても、警告手段の作動が停止してしまうことはない。よって、第三者による機械錠の破錠をより高いレベルで抑制することができ、ドア錠のセキュリティレベルをより向上させることができる。
【0021】請求項7に記載の発明によると、停止手段はドアの側面または建物の屋内に設けられているため、停止手段を作動させるためには、ドア錠を解錠させることが必要となる。よって、所有者が、携帯機の電池切れ時などに機械鍵を用いてドア錠を解錠した際には、速やかに警告手段の作動を停止させることができる。
【0022】請求項8に記載の発明によると、ドア錠が解錠されたときには、警告手段の作動が停止される。このため、所有者が、携帯機の電池切れ時などに機械鍵を用いてドア錠を解錠した際には、停止方法を知らない場合であっても、より速やかに警告手段の作動を停止させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図4に基づき詳細に説明する。
【0024】図1に示すように、遠隔操作装置1は、住宅2の所有者(家人)に所持される携帯機11と、住宅2のドア3内に配設され、携帯機11と相互通信可能な通信制御装置12とを備えている。
【0025】図2及び図3に併せ示すように、ドア3には、屋外側に露出する屋外アンテナ部4と、屋内側に露出する屋内アンテナ部5が配設されている。屋外アンテナ部4には、LED等からなる表示部6が形成されている。
【0026】屋外アンテナ部4の内部には図4に示す送信アンテナ4a,4bが配設され、、屋内アンテナ部5の内部には図3及び図4に示す送信アンテナ5a,5bが配設されている。また、図1及び図2に示すように、ドア3の側面3aには、受信アンテナ12aが埋設されている。
【0027】なお、本実施形態において、送信アンテナ4a,4b,5a,5bは134kHzの電波を送信可能に設定され、受信アンテナ12aは300MHzの電波を受信可能に設定されている。
【0028】また、ドア3には2つのドア錠7,8が形成されており、同ドア3の屋内側面には、これらドア錠7,8を手動で施解錠可能な手動ロック機構7a,8aが形成されている。これら手動ロック機構7a,8aは、一般的な屋内側施解錠用つまみである。よって、これら手動ロック機構7a,8aを手動で操作することによって対応するドア錠7,8を手動で施解錠することができる。
【0029】図4に示すように、携帯機11は、受信回路13、マイクロコンピュータ(マイコン)14、送信回路15、及び入力回路16を備えている。受信回路13は、通信制御装置12からのリクエスト信号を受信して、その信号をマイコン14に入力するための回路である。
【0030】マイコン14は、受信回路13からのリクエスト信号が入力されたときに、予め設定された所定のIDコードを含む送信信号(IDコード信号)を出力するための回路である。
【0031】送信回路15は、IDコード信号を所定周波数の電波に変調して外部に送信するための回路である。受信回路13には受信アンテナ17aが接続され、送信回路15には送信アンテナ17bが接続されている。なお、本実施形態におけるIDコード信号の周波数は300MHzに設定されている。よって、受信アンテナ17aは134kHzの電波を受信可能に設定され、アンテナ17bは300MHzの電波を送信可能に設定されている。
【0032】入力回路16は、操作キー等からなり、家人のキー操作によって入力された操作信号をマイコン14に入力するための回路である。一方、図4に示すように、通信制御装置12は、送信回路21、受信回路22、及びマイクロコンピュータ(マイコン)23を備えている。
【0033】送信回路21には前記送信アンテナ4a,4b,5a,5bが接続され、受信回路22には前記受信アンテナ12aが接続されている。送信回路21は、マイコン23から出力されるリクエスト信号を所定周波数の電波に変換し、送信アンテナ4a,4b,5a,5bを介して出力するための回路である。したがって、図2に示すように、リクエスト信号は、送信アンテナ4a,4bを介して屋外側におけるドア3の周辺の所定領域A1に出力されるとともに、送信アンテナ5a,5bを介して屋内側におけるドア3の周辺の所定領域A2に出力される。すなわち、これらの所定領域A1,A2において携帯機11と通信制御装置12との相互通信が可能となる。なお、本実施形態におけるリクエスト信号の周波数は、134kHzに設定されている。
【0034】携帯機11から出力されたIDコード信号は、受信アンテナ12aを介して受信回路22によって受信される。この受信回路22は、そのIDコード信号をパルス信号に復調して受信信号を生成するとともに、その受信信号をマイコン23へ出力するための回路である。
【0035】マイコン23には、表示部6及びドア錠7,8が電気的に接続されている。マイコン23は、図示しないCPU、ROM、RAM等からなるCPUユニットである。このマイコン23は、IDコードを含む受信信号が入力されたときには、メモリ23aに記録されたIDコードと受信信号に含まれるIDコードとの比較(IDコードの照合)を行うようになっている。そして、それらIDコードが一致したときに、マイコン23は、ドア錠7,8に対して駆動信号を出力するようになっている。
【0036】次に、このように構成された遠隔操作装置1によるドア錠7,8の基本的な施解錠動作について説明する。遠隔操作装置1の動作時には、まず、通信制御装置12の送信アンテナ4a,5aから所定領域A1,A2に対して、リクエスト信号が間欠的に出力される。このリクエスト信号は、遠隔操作装置1の動作中、常時出力される。
【0037】携帯機11は、所定領域A1,A2内に入ってリクエスト信号を受信すると、このリクエスト信号に応答してIDコード信号を自動送信する。すなわち、携帯機11を所持する家人がドア3に近づいたときに、携帯機11からIDコード信号が自動送信される。携帯機11は、通常、リクエスト信号を受信するためのスタンバイモードとなっており、該リクエスト信号の受信時にのみIDコード信号を送信するようになっている。
【0038】通信制御装置12は、IDコード信号を受信すると、そのIDコード信号に含まれるIDコードを、自身に予め記録されたIDコードと比較する。そして、それらIDコード同士が一致したときには、ドア錠7,8に対して駆動信号を出力して、ドア錠7,8を解錠させる。このため、ドア錠7,8は、家人がドア3に近づくだけで自動的に解錠される。すなわち、家人は、ドア錠7,8を解錠するための操作を一切行う必要がない。
【0039】一方、ドア錠の解錠後、携帯機11が所定領域A1,A2から離間したときには、携帯機11は、リクエスト信号を受信できなくなるため、IDコード信号を送信しなくなる。すなわち、通信制御装置12はIDコード信号を受信できなくなる。この場合、マイコン23は、携帯機11がドア3から離れたものと判断して、ドア錠7,8に対して駆動信号を出力し、ドア錠7,8を施錠させる。よって、ドア錠7,8は、家人がドア3から離間するだけで自動的に施錠される。すなわち、家人は、ドア錠7,8を施錠するための操作を一切行う必要がない。
【0040】したがって、こうした遠隔操作装置1によれば、ドア錠7,8を一切の操作を行うことなく施解錠することができる。また、マイコン23は、ドア錠7,8の解錠時及び施錠時に、前記表示部6に対して信号を出力し、同表示部6によって解錠または施錠されたことを表示させる。なお、本実施形態において表示部6は、色の異なる2つのLEDからなり、ドア錠7,8の解錠時には一方のLEDが点灯され、ドア錠7,8の施錠時には他方のLEDが点灯されるようになっている。
【0041】また、入力回路16の動作時には、携帯機11から通信制御装置12に手動操作信号が送信される。この手動操作信号には、ドア錠7,8を優先的に解錠または施錠するための信号が含まれている。そして、通信制御装置12は、この手動操作信号を受信すると、ドア錠7,8を優先的に解錠または施錠させる。このため、入力回路16を構成する操作キーによって解錠の操作がなされたときには、たとえ携帯機11が所定領域A1,A2外にあったとしても、ドア錠7,8は解錠される。そして、施錠の操作がなされたときには、たとえ携帯機11が所定領域A1,A2内にあったとしても、ドア錠7,8は施錠される。
【0042】ところで、図1〜図3に示すように、ドア3の屋外側面において、各ドア錠7,8の近辺に位置する各箇所には、それぞれ機械錠31,32が形成されている。各機械錠31,32は、略小判状をなしている。
【0043】図3に示すように、機械錠31,32の表面には、凹部33が設けられている。凹部33の奥面には、ドア錠7,8と連動するシリンダ31a,32aの一端面が露出しており、その露出した端面には機械鍵の挿入口34が設けられている。そして、挿入口34に対応する機械鍵を挿入してシリンダを回動することにより、ドア錠7,8を施解錠できるようになっている。なお、各機械錠31,32は、共に同じ構成をなしている。
【0044】このため、通信制御装置12の停電時など、遠隔操作によるドア錠7,8の施解錠が不能なときには、機械鍵で機械錠31,32を操作することにより、ドア錠7,8の施解錠を行うことが可能となる。
【0045】また、これら機械錠31,32には、それぞれカバー35が装着されている。これらカバー35は薄板状をなし、機械錠31,32の表面に装着されている。各カバー35は不透明となっており、本実施形態ではその表面の色がドア3の色と同色に設定されている。また、各カバー35は略小判状をなし、その外郭が各機械錠31,32の表面の外郭と一致する形状をなしている。これらカバー35の裏面には粘着剤層が形成されており、その粘着剤層が機械錠31,32の表面に粘着されることによって機械錠31,32に装着されている。これにより、機械錠31,32の挿入口34はカバー35によって隠蔽された状態となっている。
【0046】したがって、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)ドア3には機械錠31,32が設けられ、機械鍵を用いてこれら機械錠31,32を操作することによりドア錠7,8を施解錠することができる。このため、停電等によって遠隔操作装置1が作動不能のときには、これら機械錠31,32を操作してドア錠7,8を施解錠することができる。よって、ドア錠7,8を施解錠するための操作性を向上させることができる。
【0047】また、機械錠31,32の挿入口34はカバー35によって隠蔽されているため、第三者は、ドア3に機械錠31,32が設けられているかどうかを判断しにくい。しかも、カバー35を取り外さないと機械錠31,32の種類を確認することができない。よって、不審者のドア3への接近を未然に防ぐことができ、ドア錠7,8のセキュリティレベル及び操作性の低下を防止することができる。
【0048】(2)携帯機11は、リクエスト信号の出力領域A1,A2に入ると、通信制御装置12に対して自動的に送信信号を送信する。そして、通信制御装置12は、その送信信号に含まれるIDコードと、予め設定されたIDコードとを比較し、それらIDコード同士が一致したときにドア錠7,8を解錠する。このため、携帯機11の所有者は、ドア3に近づくだけで、一切の操作を行うことなくドア錠7,8を解錠することができる。また、通信制御装置12は、ドア錠7,8が解錠された後、携帯機11からの送信信号を受信できなくなったときには、ドア錠7,8が自動的に施錠される。このため、所有者は、一切の操作を行うことなくドア錠7,8を施錠することができる。
【0049】(3)カバー35の裏面には粘着剤層が形成され、その粘着剤層がが機械錠31,32の表面に粘着されることにより、カバー35が機械錠31,32に装着されている。このため、機械錠31,32を使用する際には、このカバー35を機械錠31,32から容易に剥離することができる。つまり、煩雑な作業を行うことなく機械錠31,32を使用することができる。
【0050】(4)カバー35の表面の色は、ドア3の色と同色に設定されている。このため、ドア3に機械錠31,32が設けられていることを、より認識しにくくすることができる。
【0051】なお、この第1実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 前記第1実施形態では、カバー35の裏面に粘着剤層を形成し、その粘着剤層を機械錠31,32の表面に粘着することによってカバー35を装着するようにしている。しかし、機械錠31,32に対するカバー35の装着態様は、これに限らない。例えば、図5に示すように、カバー35として、機械錠31,32全体を覆うカバー36に変更する。なお、同図において、機械錠31,32は、略円形状に形成されている。このカバー36は、例えば金属等からなる硬質材料によって形成され、機械錠31,32を収容可能な凹部36aを備えている。また、カバー36の隅部には、複数(ここでは4個)のボルト挿通孔37が透設されている。一方、ドア3において各ボルト挿通孔37と対応する箇所には、それぞれ雌ねじ部38が設けられている。
【0052】こうしたカバー36は、ボルト39を各ボルト挿通孔37に挿通させた状態で各雌ねじ部38に螺着することによって機械錠31,32に装着されるようになっている。このため、カバー36を取り外す際には、所定の工具を用いて各ボルト39を螺脱させる必要がある。よって、不審者のドア3への接近を未然に防ぐことができる。したがって、ドア錠7,8のセキュリティレベルを一層向上させることができる。
【0053】なお、ボルト39としては、特殊な工具を用いることによってのみ螺脱できるもの(例えば特殊ねじ)を用いることが望ましい。このようにすれば、第三者によるカバー36の除去をより困難にすることができ、ドア錠7,8のセキュリティレベルをより一層向上させることができる。そして、その特殊工具を携帯機11に配設しておけば、家人は、カバー36を比較的容易に除去することができる。
【0054】また、ボルト39に代えて、リベットを用いたり、強力な接着剤を用いてカバー36を機械錠31,32の表面に接着するようにしてもよい。この場合でも、カバー36を剥離するための特殊工具が必要となり、セキュリティレベルを向上させることができる。
(第2実施形態)次に、本発明を具体化した第2実施形態を図1、図6及び図7に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態においては、第1実施形態と相違する点を主に述べ、共通する点については同一部材番号を付すのみとしてその説明を省略する。
【0055】この第2実施形態では、図6に示すように、カバー35は略円形状に形成され、各凹部33内に挿入した状態で各機械錠31,32に装着可能となっている。すなわち、本実施形態では、カバー35を凹部33内に挿入した状態で挿入口34を隠蔽するようになっている。凹部33には段部33aが設けられており、カバー35はこの段部33aに接するように装着される。また、カバー35は、導電性金属によって形成されている。なお、本実施形態においてカバー35の裏面の所定箇所には粘着剤層が形成されている。そして、この粘着剤層が段部33aに粘着されることによって、カバー35が機械錠31,32に装着されている。
【0056】また、図6(b)に示すように、凹部33内には、2つの電極41a,41bが露出した状態で形成されている。これら電極41a,41bは、互いに離間した位置、かつカバー35の装着時に同カバー35と接触する位置に形成されている。カバー35の裏面に形成された粘着剤層は、これら電極41a,41bを除く箇所に形成されている。このため、カバー35の装着時には、カバー35を介して両電極41a,41b同士が導通する。そして、このカバー35及び両電極41a,41bによって、カバー検知手段としてのカバー検知スイッチ41が構成されている。
【0057】各電極41a,41bには、それぞれ電線42a,42bが接続され、これら電線42a,42bは、図1に2点鎖線で示すブザーユニット43に接続されている。このブザーユニット43はドア3の屋外側面に配設され、図7に示すように、リレーRL1と警告手段としてのブザー44とを備えている。そして、カバー検知スイッチ41、ブザー44及びリレーRL1によってブザー作動回路45が構成されている。
【0058】リレーRL1は2接点型のリレーであり、その接点CP1,CP2はB接点となっている。接点CP1はブザー44の一端子に接続され、接点CP2は電源を介してブザー44の他端子に接続されている。また、リレーRL1のコイル部の一端には前記電線42bが接続され、他端には電源を介して前記電線42aが接続されている。これにより、ブザー作動回路45が構成されている。
【0059】そして、こうしたブザー作動回路45においては、機械錠31,32にカバー35が装着されているときには、カバー検知スイッチ41がONした状態に相当するため、リレーRL1のコイル部に電流が流れる。このため、接点CP1,CP2は開放状態となる。よって、ブザー44に電流は流れず、ブザー44は作動しない。また、機械錠31,32からカバー35が取り外されたときには、カバー検知スイッチ41がOFFした状態に相当するため、接点CP1,CP2が短絡状態となる。よって、ブザー44に電流が流れ、ブザー44が作動する。ブザー44は、作動時に所定の音量の警告音を発するようになっている。すなわち、このブザー作動回路45は、機械錠31,32からカバー35が取り外されたときに、ブザー44を作動して警告音を発するようになっている。
【0060】したがって、本実施形態によれば、前記第1実施形態における上記(1)〜(4)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(5)カバー35が機械錠31,32から取り外されたときには、ブザー44が作動して警告が発せられる。このため、第三者が機械錠31,32を破錠しようとする際には、警告が発せられたなかで破錠作業を行うこととなる。よって、ドア錠7,8の不正な解錠を周りに知らせることができる。したがって、第三者による機械錠31,32の破錠を高いレベルで抑制することができ、ドア錠7,8のセキュリティレベルを向上させることができる。
【0061】また、通常、家人は、通信制御装置12の停電時などに、機械錠31,32によるドア錠7,8の施解錠を行うことが多い。そして、こうした場合、ブザー44には電力が供給されないため、カバー35を取り外しても警告音が発せられることはない。よって、家人は警告音を鳴らすことなく機械錠31,32によるドア錠7,8の施解錠操作を行うことができる。
【0062】(6)カバー35が取り外されたときには警告音が発せられるため、機械錠31,32に対してカバー35を強固に装着しなくても、機械錠31,32の破錠を高いレベルで抑制することができる。よって、ドア錠7,8のセキュリティレベルを向上させることができるとともに、家人によるカバー35の取り外しも容易に行うことができる。
【0063】(7)警告手段としてブザー44が用いられている。このため、ドア錠7,8の不正な解錠が行われようとしたときには、近隣の住人などにその旨を認識させることができる。また、音による警告は不審者に対して心理的に与える効果が大きいため、泥棒等の侵入の抑止力効果を高めることができる。
【0064】(8)ブザー作動回路45は、カバー検知スイッチ41、ブザー44及びリレーRL1のみによって構成されている。このため、ブザー作動回路45を比較的簡単な構成で形成することができる。
(第3実施形態)次に、本発明を具体化した第3実施形態を図8及び図9に基づいて説明する。
【0065】この第3実施形態において前記第2実施形態と異なる点は、ブザー作動回路45の回路構成についてである。図8に示すように、ドア3の閉じ面3aには、停止手段としてのブザー停止スイッチ46とリセットスイッチ47とが並設されている。これらスイッチ46,47は押しボタンスイッチであり、ブザー停止スイッチ46は、接点保持型スイッチ(オルタネーティブ・スイッチ)によって構成されている。これに対して、リセットスイッチ47は、非接点保持型スイッチ(モーメンタリ・スイッチ)によって構成されている。
【0066】そして、図9に示すように、これらスイッチ46,47は、ブザーユニット43に電気的に接続され、ブザー作動回路45の構成要素となっている。また、同図に示すように、本実施形態におけるブザーユニット43は、ブザー44と3接点型のリレーRL2とを備えている。すなわち、本実施形態のブザー作動回路45は、カバー検知スイッチ41、ブザー44、リレーRL2、ブザー停止スイッチ46及びリセットスイッチ47によって構成されている。
【0067】このブザー作動回路45においては、前記電線42aが電源に接続され、前記電線42bがリレーRL2のコイル部の一端に接続されている。同コイル部の他端は、リセットスイッチ47の接点47a及びリレーRL2の接点CP2に接続されている。リセットスイッチ47の他方の接点47bは接地されている。また、リレーRL2の接点CP1は、ブザー停止スイッチ46の接点46aに接続されている。ブザー停止スイッチ46の他方の接点46bはブザー44の一端子に接続され、同ブザー44の他端子は電源に接続されている。リレーRL2の接点CP3は接地されている。なお、リレーRL2の接点CP3はコモン接点となっている。そして、リレーRL2が消磁されているときに接点CP3と接点CP1とが導通した状態となり、リレーRL2が励磁されているときに接点CP3と接点CP2とが導通した状態となる。
【0068】このように構成されたブザー作動回路45においては、まず、機械錠31,32にカバー35を装着した状態で、リセットスイッチ47をONさせる。すると、「カバー検知スイッチ41→リレーRL2のコイル部→リセットスイッチ47」の経路で電流が流れる。すなわち、リレーRL2が励磁される。これにより、リレーRL2の接点CP3は接点CP2と導通する。ここで、リセットスイッチ47をOFFさせても、図9(a)に示すように、「カバー検知スイッチ41→リレーRL2のコイル部→接点CP2→接点CP3」の経路で電流が流れる。このため、リレーRL2は励磁された状態を維持する。つまり、リレーRL2は自己保持回路となっている。そして、この状態においてはブザー44に電流が流れないため、ブザー44が作動することはない。
【0069】その後、機械錠31,32からカバー35が取り外されると、図9(b)に示すように、カバー検知スイッチ41の電極41aと電極41bとが開放状態となり、リレーRL2のコイル部に電流が流れなくなる。すなわち、リレーRL2は消磁され、接点CP3と接点CP1との導通状態に切り換わる。これにより、「ブザー44→ブザー停止スイッチ46→接点CP1→接点CP3」の経路で電流が流れ、ブザー44が作動する。つまり、カバー35が取り外されると、ブザー44から警告音が発せられる。
【0070】また、図9(c)に示すように、一旦ブザー44が作動した後に、カバー35を再び機械錠31,32に装着して電極41a,41b間を導通させても、リレーRL2は励磁されないため、ブザー44は作動し続ける。よって、ブザー44の作動を停止するためには、ブザー停止スイッチ46をOFFするか、カバー35を再び装着した後にリセットスイッチ47をONする必要がある。
【0071】したがって、本実施形態によれば、前記各実施形態における上記(1)〜(7)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(9)ブザー44は、一旦作動すると、その後にカバー35を再び機械錠31,32に装着しても作動し続けるようになっている。このため、例えば機械錠31,32を不正に破錠しようとする第三者が、ブザー44の作動後、電線などで電極41aと電極41bとを短絡させても、ブザー44は作動し続ける。すなわち、機械錠31,32にカバーを取り付けたことと同等の操作を行っても、ブザー44の作動が停止してしまうことはない。よって、擬似的なカバー35の装着状態をつくってブザー44の作動を停止させようとしても、ブザー44の作動を停止することができない。したがって、ドア錠7,8の不正な解錠を確実に周りに知らせることができる。その結果、第三者による機械錠31,32の破錠をより高いレベルで抑制することができ、ドア錠7,8のセキュリティレベルを一層向上させることができる。
【0072】(10)ドア3の閉じ面3aには、ブザー停止スイッチ46が設けられている。このため、家人が機械錠31,32によるドア錠7,8の解錠を行ってブザー44が作動しても、ブザー停止スイッチ46を操作することによってブザー44の作動を速やかに停止させることができる。
【0073】なお、この第3実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 前記実施形態では、ブザー停止スイッチ46及びリセットスイッチ47が、ドア3の閉じ面3aに配設されている。しかし、これらスイッチ46,47は、閉じ面3aに限らず、ドア3の屋内側であれば何処に配設されてもよい。
(第4実施形態)次に、本発明を具体化した第4実施形態を図10〜図12に基づいて説明する。
【0074】この第4実施形態において前記第3実施形態と異なる点は、ブザー停止スイッチ46を、ドア錠7,8の施解錠状態を検出する検出スイッチ48に変更した点についてである。詳しくは、図10に示すように、検出スイッチ48は、ドア3内において機械錠31,32の近辺に配設されている。図11及び図12に示すように、この検出スイッチ48はB接点型のモーメンタリスイッチであり、通常、接点48aと接点48bとが接続片48cによって導通されている。また、検出スイッチ48には、接続片48cと連動する突起49が突設されている。すなわち、突起49が押されたときに、接点48aと接点48bとの間が開放されるようになっている。そして、図11及び図12に示すように、接点48aはリレーRL2の接点CP1に接続され、接点48bはブザー44の一端子に接続されている。
【0075】一方、各機械錠31,32内には、各錠31,32のシリンダ31a,32aとともに回動する突部50が突設されている。図10(a)に示すように、ドア錠7,8の施錠時において突部50は、上方に位置している。また、図10(b)に示すように、ドア錠7,8の解錠時には、突部50が回動して突起49を押した状態となる。すなわち、ドア錠7,8を解錠したときに、検出スイッチ48の接点48aと接点48bとの間が開放される。
【0076】このように構成されたブザー作動回路45においても、図11(b)に示すように、カバー35を取り外すと前記第3実施形態と同様にブザー44が作動して警告音を発する。そして、図12(a)に示すように、機械錠31,32にカバー35を再び装着してもリレーRL2は励磁されないため、ブザー44は作動し続ける。よって、ブザー44の作動を停止するためには、カバー35を再び装着した後にリセットスイッチ47をONするか、図12(b)に示すように、検出スイッチ48をOFFする必要がある。
【0077】したがって、本実施形態によれば、前記各実施形態における上記(1)〜(7)及び(9)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(11)ドア3内における機械錠31,32の近辺には、ドア錠7,8を解錠させたときにOFF状態となる検出スイッチ48が配設されている。このため、家人が機械錠31,32からカバー35を取り外すことによってブザー44が作動しても、機械錠31,32によるドア錠7,8の解錠を行った時点でブザー44の作動を停止させることができる。よって、ブザー44の作動時間を最低限に抑えることができる。
【0078】(12)ブザー44の作動を停止させるための特別な操作を行う必要がない。このため、「家人がブザー44の作動を停止させるための操作を知らない場合には、ブザー44の作動を停止できない。」といった不都合が生じない。
【0079】なお、この第4実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 前記第4実施形態では、検出手段として検出スイッチ48を用いている。しかし、検出手段は、検出スイッチ48に限らず、例えば近接センサや接触センサであってもよい。この場合には、前記突部50が、検出手段に対して近接または接触したときに、ブザー44の作動を停止するようにすればよい。このようにすれば、経年変化に起因する機械的な接触不良の発生を防止することができ、検出手段としての耐久性を向上させることができる。
(第5実施形態)次に、本発明を具体化した第5実施形態を図13〜図15に基づいて説明する。
【0080】図13(a),(b)に示すように、カバー35の裏面側には、裏面に対して垂直に延びる突部35aが形成されている。この突部35aは、各機械錠31,32の挿入口34内に挿入可能に形成されている。
【0081】また、ドア3内における機械錠31,32の奥部には、カバー検知手段としてのカバー検知スイッチ51が配設されている。図13(c)に示すように、このカバー検知スイッチ51はB接点型のモーメンタリスイッチであり、通常、接点51aと接点51bとが接続片51cによって導通されている。また、カバー検知スイッチ51には、接続片51cと連動する突起52が突設されている。すなわち、突起52が押されたときに、接点51aと接点51bとの間が開放されるようになっている。この突起52は、図13(b)に示すように、カバー35の突部35aが各機械錠31,32の挿入口34内に挿入されているときに、突部35aの先端によって押された状態となっている。よって、カバー35の装着状態においては、接点51aと接点51bとが開放されている。
【0082】そして、本実施形態においてブザー作動回路45は、図13(c)に示すように、カバー検知スイッチ51とブザー44とによって構成されている。詳しくは、接点51aが接地され、接点51bがブザー44の一端子に接続されている。ブザー44の他端子は、電源に接続されている。よって、カバー35の装着状態においてはブザー44に電力が供給されないため、ブザー44は作動しない。
【0083】また、図14(a)に示すように、機械錠31,32からカバー35が取り外されると、カバー検知スイッチ51の突起52がカバー35の突部35aの押圧から開放される。このため、図14(b)に示すように、接点51aと接点51bとが導通する。すなわち、カバー検知スイッチ51がONされる。これにより、ブザー44は作動し、警告音を発する。
【0084】そして、図15(a)に示すように、機械錠31,32の挿入口34内に機械鍵53が挿入されると、同機械鍵53の先端によって突起52が押圧される。これにより、図15(b)に示すように、カバー検知スイッチ51が再びOFFされ、ブザー44の作動が停止する。つまり、カバー35の突部35aまたは機械鍵53に相当するものを挿入口34内に挿入しておかないと、ブザー44が作動するようになっている。
【0085】したがって、本実施形態によれば、前記各実施形態における上記(1)〜(7)及び(12)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(13)カバー35の突部35aまたは機械鍵53に相当するものを挿入口34内に挿入しておかないと、ブザー44が作動する。このため、第三者が、カバー35を取り外して、機械鍵53以外のものを機械錠31,32の挿入口34に挿入して破錠しようとした際には、ブザー44が確実に作動する。よって、第三者による機械錠31,32の破錠を高いレベルで抑制することができ、ドア錠7,8のセキュリティレベルをより向上させることができる。しかも、家人が機械鍵53によってドア錠7,8を解錠する際には、機械鍵53を挿入口34に差し込むだけでブザー44の作動を停止させることができる。このため、家人が機械鍵53を用いてドア錠7,8を解錠した際には、より一層速やかに、かつ容易にブザー44の作動を停止させることができる。
【0086】(14)カバー検知スイッチ51は、見えない箇所に配設されている。このため、第三者によってカバー検知スイッチ51を無効化するような操作が行われてしまうことを防止することができる。よって、第三者による破錠作業時には、ブザー44を確実に作動させることができ、ドア錠7,8のセキュリティレベルを確実に向上させることができる。
【0087】(15)ブザー作動回路45は、ブザー44とカバー検知スイッチ51のみによって構成されている。このため、ブザー作動回路45をより簡単に構成することができる。
【0088】なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 前記第2〜第4実施形態では、ブザー作動回路45が、リレーRL1,RL2を用いて構成されている。しかし、これらリレーRL1,RL2に代えて、トランジスタ等の無接点型のスイッチ素子を用いてブザー作動回路45を構成するようにしてもよい。このようにすれば、ブザー作動回路45を小さく構成することができるとともに、同回路45を小電力で駆動させることができる。
【0089】・ 第2〜第4実施形態におけるカバー検知スイッチ41は、どのようなスイッチであってもよい。例えば、マグネットセンサを機械錠31,32側に設けるとともに、カバー35にマグネットを設ければ、非接触で信頼性の高いカバー35の有無検知を行うことができる。
【0090】・ 前記第2〜第5実施形態において、ブザー44の警告音を、時間経過に従って音量が増すようにしてもよい。このようにすれば、家人が機械錠31,32を利用してドア錠7,8を解錠させる際にブザー44が作動しても、ブザー44が小音量で警告音を発しているときにその作動を停止させることができる。
【0091】また、カバー35を機械錠31,32から取り外してから所定時間経過後にブザー44を作動させるようにしてもよい。このようにすれば、家人が機械錠31,32によるドア錠7,8の解錠を行う際に、ブザー44が作動してしまうことを防止することができる。
【0092】・ 前記第2〜第5実施形態では、カバー35が機械錠31,32から取り外されると、ブザー44は、所定の作動停止操作を行わない限り作動し続ける。このため、第三者がカバー35を取り外してそのまま放置したときには、家人がブザー44の作動停止操作を行わないと、ブザー44は作動し続ける。そこで、このブザー44を、作動してから所定時間経過後(例えば10分後)に、自動的に停止するようにしてもよい。このようにすれば、第三者がカバー35を取り外してそのまま放置した際に、ブザー44が作動し続けることを防止することができる。
【0093】・ 前記第2〜第5実施形態では、警告手段としてブザー44を用い、ブザー音による警告を行うようになっている。しかし、この警告手段としてスピーカを用い、音声による警告を行うようにしてもよい。また、警告手段としてライトなどを用い、光による警告を行うようにしてもよい。さらに、警告と同時に、別のセキュリティ装置に信号が伝達されるようにしてもよい。このようにすれば、離れた場所へ異常を知らせることができる。
【0094】・ 前記表示部6をカバー35,36に設けるようにしてもよい。このようにすれば、カバー35,36を、カバーとしてではなく表示部として見せることができ、その下に機械錠31,32が存在することを認識させにくくすることができる。
【0095】・ カバー35,36の表面は、ドア3と同色に限らず、不透明であれば何色に着色されていてもよい。しかし、カバー35,36の表面は、目立たない色で着色されている方が望ましい。
【0096】・ 機械錠31,32の形状は、略小判状や略円形状に限らず、例えば略四角形状や略楕円形状など、どのような形状であってもよい。
・ 前記各実施形態では、ドア錠7,8を施解錠する装置として遠隔操作装置1を用い、ドア錠7,8を自動的に施解錠可能としている。しかし、ドア錠7,8を施解錠する装置としては、前記遠隔操作装置1に限らず、前述した従来の電子キーシステムや、指紋や音声によるID照合を行う装置を用いてもよい。すなわち、ドア錠7,8をID照合動作に基づいて施解錠するものであれば何でも適用可能である。
【0097】・ 前記各実施形態では、ドア3に2つのドア錠7,8が設けられている。しかし、ドア錠7,8は、2つに限らず、1つのみであってもよい。このようにすれば、機械錠31,32のうちの1つのみを設ければよく、部品点数を減らすことができる。また、ドア錠を3つ以上設けてもよい。このようにすれば、セキュリティをより向上させることができる。
【0098】・ 手動ロック機構7a,8aを省略してもよい。このようにしても、自動施解錠動作によって、ドア錠7,8を施解錠させることができる。
・ 表示部6を省略してもよい。
【0099】・ 通信制御装置12は、ドア3内に限らず、ドア3の近辺に配設されてもよい。
・ 前記各実施形態では、リクエスト信号を電波として出力している。しかし、リクエスト信号は、所定領域A1,A2に出力される磁界であってもよい。
【0100】・ ドア3は、住宅用に限らず、店舗や事務所等の建物用ドアであってもよい。また、建物用ドアに限らず、車両用ドアであってもよい。この場合には、警告手段としてクラクションを用いれば、部品点数の増加を防止することができる。
【0101】次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。
(1) 請求項3〜8のいずれか1項に記載のドアにおいて、前記警告手段は、ブザーであること。この技術的思想(1)に記載の発明によれば、ドア錠の不正な解錠が行われようとしたときには、近隣の住人などにその旨を認識させることができる。また、音による警告は不審者に対して心理的に与える効果が大きいため、泥棒等の侵入の抑止力効果を高めることができる。
【0102】(2) 請求項3〜8、技術的思想(1)のいずれか1項に記載のドアにおいて、前記警告手段は、所定時間経過後に作動を停止すること。この技術的思想(2)に記載の発明によれば、第三者が警告手段を作動させてそのまま放置させた際に、同警告手段が作動し続けることを防止することができる。
【0103】(3) 請求項1〜8のいずれか1項に記載のドアにおいて、前記カバーの表面の色は、前記ドアの屋外側面の色と近似したものであること。この技術的思想(3)に記載の発明によれば、ドアに機械錠が設けられていることを、より認識しにくくすることができる。
【0104】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜8に記載の発明によれば、ドア錠のセキュリティレベル及び操作性の低下を防止することができる。
【0105】請求項2に記載の発明によれば、ドア錠のセキュリティレベルをより向上させることができる。請求項3に記載の発明によれば、ドア錠のセキュリティレベルをさらに向上させることができる。
【0106】請求項4に記載の発明によれば、停電時において機械鍵を用いてドア錠を解錠する際に、警告手段が作動してしまうことを防止することができる。請求項5に記載の発明によれば、家人が機械鍵を用いてドア錠を解錠した際に、速やかに警告手段の作動を停止させることができる。
【0107】請求項6に記載の発明によれば、ドア錠のセキュリティレベルをより一層向上させることができる。請求項7に記載の発明によれば、家人が機械鍵を用いてドア錠を解錠した際には、速やかに警告手段の作動を停止させることができる。
【0108】請求項8に記載の発明によれば、家人が機械鍵を用いてドア錠を解錠した際には、警告手段の作動時間を最低限に抑えることができる。
【出願人】 【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成12年3月27日(2000.3.27)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−271523(P2001−271523A)
【公開日】 平成13年10月5日(2001.10.5)
【出願番号】 特願2000−86751(P2000−86751)