| 【発明の名称】 |
制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】原 健太郎
【氏名】真船 庄司
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| 【要約】 |
【課題】本体機と携帯機との間で照合情報を含む信号の無線通信を行って、所定の携帯機であることを照合確認した本体機がなんらかの制御を行う制御装置(例えば、車両のエントリー装置)において、利便性の向上、消費電力の低減、防犯性の向上を図る。
【解決手段】操作部(解錠用スイッチ12等)の操作によってスリープ状態(返信不能状態)から起動状態(返信可能状態)となる携帯機10が、本体機20が間欠的に送信するリクエスト信号を受信すると、携帯機10が認証コードを含むアンサー信号を自動送信し、このアンサー信号を受信した本体機20が認証コードの照合確認を行った上でなんらかの制御を実行する構成とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 使用者が携帯可能な携帯機と、制御対象を含む物に搭載、付設、又は接続され、前記携帯機との間で無線通信を行って所定の携帯機であることを照合確認した上で制御対象の所定の動作を実現するための制御処理を実行する本体機とを有し、前記携帯機は、返信可否状態を切り換える操作部を備え、前記操作部の操作によって返信可能状態又は返信不能状態に切り換わり、返信可能状態において、前記本体機から無線送信されるリクエスト信号を受信することを条件として、当該携帯機に予め登録された制御用認証コードを含むアンサー信号を無線送信する機能を有し、前記本体機は、前記リクエスト信号を常時又は間欠的に無線送信し、前記アンサー信号を受信すると、前記アンサー信号に含まれる制御用認証コードが当該本体機に予め登録された制御用認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば前記照合確認がなされたとする機能を有することを特徴とする制御装置。 【請求項2】 前記携帯機又は使用者の前記本体機又は前記物に対する接近、後退、又は相対移動、或いは、前記制御対象の所定の動作に関連する使用者又は前記物の動作を検出する検出手段をさらに有し、前記本体機は、前記照合確認をした上で、前記検出手段の検出結果に基づいて前記制御処理を実行することを特徴とする請求項1記載の制御装置。 【請求項3】 使用者が携帯可能な携帯機と、制御対象を含む物に搭載、付設、又は接続され、前記携帯機との間で無線通信を行って所定の携帯機であることを照合確認した上で制御対象の所定の動作を実現するための制御処理を実行する本体機と、前記携帯機又は使用者の前記本体機又は前記物に対する接近、後退、又は相対移動、或いは、前記制御対象の所定の動作に関連する使用者又は前記物の動作を検出する検出手段とを有し、前記携帯機は、返信可否状態を切り換える操作部を備え、前記操作部の操作によって返信可能状態又は返信不能状態に切り換わり、返信可能状態において、前記本体機から無線送信されるリクエスト信号を受信することを条件として、当該携帯機に予め登録された制御用認証コードを含むアンサー信号を無線送信する機能を有し、前記本体機は、前記検出手段の検出結果に基づいて前記リクエスト信号を無線送信し、このリクエスト信号の送信後に前記アンサー信号を受信すると、前記アンサー信号に含まれる認証コードが当該本体機に予め登録された制御用認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば前記照合確認がなされたとする機能を有することを特徴とする制御装置。 【請求項4】 前記リクエスト信号には、前記制御用認証コードとは異なるリクエスト用認証コードが含まれ、前記リクエスト信号を受信した携帯機は、このリクエスト信号に含まれる前記リクエスト用認証コードが当該携帯機に予め登録されたリクエスト用認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であることをさらなる条件として、前記アンサー信号の無線送信を実行することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の制御装置。 【請求項5】 使用者が携帯可能な携帯機と、制御対象を含む物に搭載、付設、又は接続され、前記携帯機との間で無線通信を行って所定の携帯機であることを照合確認した上で制御対象の所定の動作を実現するための制御処理を実行する本体機と、前記携帯機又は使用者の前記本体機又は前記物に対する接近、後退、又は相対移動、或いは、前記制御対象の所定の動作に関連する使用者又は前記物の動作を検出する検出手段とを有し、前記携帯機は、返信可否状態を切り換える操作部を備え、前記操作部の操作によって返信可能状態又は返信不能状態に切り換わり、返信可能状態において、前記本体機から無線送信される第1リクエスト信号を受信することを条件として、第1アンサー信号を無線送信し、さらにこの第1アンサー信号を無線送信した後に、前記本体機から無線送信される第2リクエスト信号を受信することを条件として、当該携帯機に予め登録された制御用認証コードを含む第2アンサー信号を無線送信する機能を有し、前記本体機は、通信可能範囲が比較的広い第1通信仕様で、前記第1リクエスト信号を常時又は間欠的に無線送信し、前記第1アンサー信号を受信することを条件として、通信可能範囲が前記制御対象近傍の比較的狭い範囲に限定される第2通信仕様に切り換えた上で、前記検出手段の検出結果に基づいて前記第2リクエスト信号を無線送信し、さらにこの第2リクエスト信号の送信後に前記第2アンサー信号を受信すると、この第2アンサー信号に含まれる制御用認証コードが当該本体機に予め登録された制御用認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば前記照合確認がなされたとする機能を有することを特徴とする制御装置。 【請求項6】 使用者が携帯可能な携帯機と、制御対象を含む物に搭載、付設、又は接続され、前記携帯機との間で無線通信を行って所定の携帯機であることを照合確認した上で制御対象の所定の動作を実現するための制御処理を実行する本体機とを有し、前記携帯機は、返信可否状態を切り換える操作部を備え、前記操作部の操作によって返信可能状態又は返信不能状態に切り換わり、返信可能状態において、前記本体機から無線送信される第1リクエスト信号を受信することを条件として、第1アンサー信号を無線送信し、さらにこの第1アンサー信号を無線送信した後に、前記本体機から無線送信される第2リクエスト信号を受信することを条件として、当該携帯機に予め登録された制御用認証コードを含む第2アンサー信号を無線送信する機能を有し、前記本体機は、通信可能範囲が比較的広い第1通信仕様で、前記第1リクエスト信号を常時又は間欠的に無線送信し、前記第1アンサー信号を受信することを条件として、通信可能範囲が前記制御対象近傍の比較的狭い範囲に限定される第2通信仕様に切り換えた上で、前記第2リクエスト信号を連続的又は間欠的に無線送信し、さらにこの第2通信仕様に切り換えた状態で前記第2アンサー信号を受信すると、この第2アンサー信号に含まれる制御用認証コードが当該本体機に予め登録された制御用認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば前記照合確認がなされたとする機能を有することを特徴とする制御装置。 【請求項7】 前記携帯機は、通信可能範囲が比較的広い第1通信仕様で、前記第1アンサー信号の無線送信を行い、通信可能範囲が比較的狭い第2通信仕様で、前記第2アンサー信号の無線送信を行うことを特徴とする請求項5又は6記載の制御装置。 【請求項8】 前記第1リクエスト信号には、前記制御用認証コードとは異なるリクエスト用認証コードが含まれ、前記第1リクエスト信号を受信した携帯機は、この第1リクエスト信号に含まれる前記リクエスト用認証コードが当該携帯機に予め登録されたリクエスト用認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であることをさらなる条件として、前記第1アンサー信号の無線送信を実行することを特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載の制御装置。 【請求項9】 前記第1アンサー信号には、前記制御用認証コードとは異なるアンサー用認証コードが含まれ、前記第1アンサー信号を受信した本体機は、この第1アンサー信号に含まれる前記アンサー用認証コードが当該本体機に予め登録されたアンサー用認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であることをさらなる条件として、前記第2リクエスト信号の無線送信を実行することを特徴とする請求項5乃至8の何れかに記載の制御装置。 【請求項10】 前記物は乗物であって、前記制御対象は乗物のドアの施錠又は解錠を行う錠装置であり、前記制御処理は、前記錠装置の施錠動作又は解錠動作を実現する制御信号出力であることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両のエントリーシステムなどの防犯性と利便性が要求されるシステムにおいて、認証コードの照合確認(いわゆるID認証)を伴う動作(例えば車両のドアの解錠動作)を使用者のめんどうな操作を要することなく実現する制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の制御装置を含むシステムとしては、例えば、近年では広く普及している車両のキーレスエントリーシステムがある。これは、使用者が携帯可能な携帯機と、制御対象側(この場合、車両側)に設置された本体機(この場合、車載機)とを有し、これらの間で無線通信により認証コードの照合確認を行い、この照合結果が一致であることを必要条件として、前記本体機の制御により所定の制御対象(この場合、車両ドアの錠装置)の所定の動作(解錠動作や施錠動作)を実現するものである。そして、このようなシステムの初期的かつ一般的なものは、携帯機に設けられた特定のボタンなどを使用者が操作することで、携帯機から認証コードを含む特定の操作信号(例えば車両ドアの解錠指令)が無線送信され、これを受信した本体機がその受信信号中に含まれる認証コードが予め本体機に設定されている認証コードに対応していることを確認した上で(即ち、照合確認した上で)、所定の制御対象を制御するための所定の出力(例えば、車両ドアの解錠のための制御信号出力)を行う構成、即ち、携帯機(この場合、送信機)から本体機(この場合、受信機)への一方向の通信のみが行われる単方向通信式のものである。なお、上述した携帯機のボタンなどの操作手段は、1個だけの場合もあるし、複数設けられて複数の操作(例えば、車両ドアの施解錠の他、トランクの解錠、エンジンの始動等)が可能なものもある。 【0003】ところが、このような一般的な単方向通信式のものでは、例えば図12(a)に示すように、車両ドアの解錠を行う場合、使用者は必ず通信可能範囲(即ち、本体機が搭載された車両周囲の所定範囲)に入ってから携帯機を取り出してそのボタン等を操作する必要があり、図のように手荷物等を持っている場合などには、非常にめんどうな作業になる。そこで、例えば実開昭63−34262号公報には、携帯機の電源スイッチを入れることで携帯機から継続的(連続的又は間欠的)に信号(例えば解錠指令と認証コードを含むもの)が送信される状態としておき、その状態で携帯機を携帯した使用者が車両に接近し、通信可能範囲内に入って車両側の本体機(受信機)がこの信号を受信すると、認証コードの照合が行われ、その結果照合確認が行われれば(照合一致であれば)解錠動作が実行される装置が提案されている。この装置によれば、例えば図12(b)に示すように、使用者が通信可能範囲外の任意の場所(この場合、車両から離れた家の中)で携帯機のボタン等を事前に操作して携帯しておけば、図のように手荷物等を持ったままでも、車両に近づくだけで解錠動作が自動的に実行されるので、見かけ上、通信可能範囲が実際よりも任意に拡大することになり、利便性が格段に向上する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した公報に開示されたような装置は、以下のような課題を有していた。 (1)携帯機が、一定期間連続又は間欠的に認証コードを含む信号を送信し続けるため、認証コードを含む重要情報を他人に盗まれる危険性が増えるという欠点がある。 (2)また携帯機が、電源を入れてから常に信号を送信し続けるため、携帯機の搭載バッテリーの消耗が激しく、バッテリー寿命が短くなるか、十分なバッテリー寿命を得るためにバッテリーが大型化する問題がある。 (3)さらに、上述したような解錠のための事前操作をした場合、使用者が車両等から相当離れた位置(通信可能範囲ぎりぎりの位置)に居る時点でも解錠動作が実行されてしまうため、使用者が車両近くに行き乗り込むまでの間に、車両又は車両搭載物の盗難の危険性があった。なお、上記(3)の問題は、通信可能範囲を単に狭くする(いわゆる通信距離を短くする)ことで、抑制できる。しかしこの場合には、遠隔操作(例えば遠距離からの施錠操作等)の利便性が悪化する弊害があり、解決策にならない。そこで本発明は、携帯機の事前の操作で前述のように見かけ上通信可能範囲を拡大できる制御装置であって、上述したような問題点が解消され、消費電力が少なく、防犯性が高く、使用者の利便性も高い制御装置を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】この出願の第1の発明による制御装置は、使用者が携帯可能な携帯機と、制御対象を含む物に搭載、付設、又は接続され、前記携帯機との間で無線通信を行って所定の携帯機であることを照合確認した上で制御対象の所定の動作を実現するための制御処理を実行する本体機とを有し、前記携帯機は、返信可否状態を切り換える操作部を備え、前記操作部の操作によって返信可能状態又は返信不能状態に切り換わり、返信可能状態において、前記本体機から無線送信されるリクエスト信号を受信することを条件として、当該携帯機に予め登録された制御用認証コードを含むアンサー信号を無線送信する機能を有し、前記本体機は、前記リクエスト信号を常時又は間欠的に無線送信し、前記アンサー信号を受信すると、前記アンサー信号に含まれる制御用認証コードが当該本体機に予め登録された制御用認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば前記照合確認がなされたとする機能を有するものである。 【0006】この第1の発明によれば、前述の図12(b)に示したような、制御対象の便利な操作が可能となる。即ち、使用者が通信可能範囲外の任意の場所(本体機との通信が不可能な場所)で、携帯機の前記操作部を事前に操作して携帯機を前記返信可能状態として携帯しておけば、手荷物等を持ったままでも、本体機側に近づくだけで前記リクエスト信号の受信とアンサー信号の送信が行われ、本体機でこのアンサー信号が受信されて制御用認証コードの照合結果が一致すれば、制御対象の所定の動作が自動的に実行される。このため、見かけ上、通信可能範囲が実際よりも任意に拡大することになり、利便性が格段に向上する。なお、携帯機を携帯した使用者が、通信可能範囲内で前記操作部の操作を行った場合には、上記信号の送受信や照合判定の動作が即座に進行するので、従前のキーレスエントリー(前述した単方向通信式のもの)と全く同様の操作も可能となる。しかも本装置では、携帯機の操作部の事前操作によって返信可能状態になるだけであり、携帯機が信号の送信を行うのは、一回の操作で通常一回だけ(前記リクエスト信号に応えてアンサー信号を通常一回送信するだけ)であって、前述の公報に示された従来の装置のように操作部の操作後に継続的に重要な認証コードを含む信号を送信しない。このため、重要な認証コード等の情報を他人に盗まれる危険性が従来の装置よりも格段に減少し、また、携帯機の搭載バッテリーの消耗も僅かとなって、バッテリーの長寿命と小型化が実現できる。 【0007】ここで、「制御対象を含む物」は、制御対象自体である場合も当然あり、また具体的には、例えば車両などの乗物、機械、機器、建造物又は設備などがあり得る。また、「制御対象の所定の動作」としては、車両ドアの施解錠動作に限られず、各種の具体例があり得る。例えば、乗物の搭載物や付帯物の動作や起動或いは起動の許可設定などがあり得る。ここで、乗物の搭載物や付帯物としては、例えば、2輪車用盗難防止装置や、エンジンやモータ等の駆動源、トランスミッションなどの駆動機構、エアコン、オーディオ、ナビゲーションシステム、照明等があり得る。このうち、例えば駆動源や駆動機構については、本発明が適用されて照合確認が必要となれば、第3者が容易に稼働操作(例えば、エンジン始動操作)できなくなるため、特に乗物自体の盗難防止に役立つ。また、建物のドアやシャッター、金庫等の施解錠動作等もあり得る。また、「返信可能状態」とは、前記リクエスト信号を受信し、これに対して前記アンサー信号を送信することができる状態であり、携帯機の全機能が有効となっている単なる電源オン状態或いは起動状態も含まれる。また、「返信不能状態」には、前記リクエスト信号を受信できない状態(受信機能自体が働いていない状態や、ソフト的にリクエスト信号の受信が無効とされた状態含む)であって、結果的に前記アンサー信号を送信することができない状態、或いは、前記リクエスト信号を受信することはできるが、これに対する前記アンサー信号を送信することができない状態(送信機能自体が働いていない状態や、ソフト的にアンサー信号の送信が禁止された状態含む)、などがあり得る。また、「返信不能状態」には、携帯機の全機能が無効となっている単なる電源オフ状態或いは停止状態(いわゆるスリープ状態など)も含まれる。また、「返信可否状態を切り換える操作部」とは、携帯機の状態を上記返信可能状態又は返信不能状態に切り換えるための操作部であり、操作指令用と共用でもよい。また携帯機は、不用意に認証コードを含むアンサー信号を送信しないように、或いはさらに消費電力を節約するため、例えば、前記アンサー信号の送信後(その直後又は所定時間経過後等)に返信不能状態に自動復帰する構成とするのが好ましい。なお、上述したような携帯機や本体機の機能は、例えばマイクロコンピュータを含む制御回路により実現される。 【0008】また、第1の発明の好ましい態様は、前記携帯機又は使用者の前記本体機又は前記物に対する接近、後退、又は相対移動、或いは、前記制御対象の所定の動作に関連する使用者又は前記物の動作を検出する検出手段をさらに有し、前記本体機が、前記照合確認をした上で、前記検出手段の検出結果に基づいて前記制御処理を実行するものである。即ち、前記検出手段の検出結果が前記制御処理実行のトリガ(きっかけ)となっていて、照合確認がなされても、前記検出手段の検出結果によっては前記制御処理を実行しない。このような構成であると、前記操作部の事前操作をして携帯機を携帯した使用者が本体機側に接近して通信可能範囲に入っても、前記リクエスト信号とアンサー信号の送受信と前記照合確認が行われるだけで、制御対象の所定の動作が実行されず、上記検出手段により例えば使用者の前記物(例えば、車両)への接近が検出されてはじめて所定の動作が実行される。このため、上記使用者が通信可能範囲に入っただけで、前記物から相当離れているのに(或いは使用者の操作意志が明確でないのに)、所定の動作が実行されてしまうことによる不具合が回避できる。例えば、前記制御対象が車両ドアの錠装置であり、前記所定の動作がその解錠動作である場合には、使用者が車両近くに行き乗り込むまでの間に、解錠動作が自動的に行われてしまって、車両又は車両搭載物が盗まれてしまうなどの危険性を格段に低減できる。なおここで、上記検出手段は、後述するように使用者の身体を検出するセンサ(例えば、磁気式又は光学式の近接センサ)であってもよいし、前記物としての車両のドアノブの作動状態を検出するセンサであってもよい。 【0009】また、この出願の第2の発明は、前記第1の発明において、前記本体機が、前述した検出手段の検出結果に基づいて前記リクエスト信号を送信する構成である。即ち、前記検出手段の検出結果をトリガとして前記リクエスト信号を送信する構成である。この構成でも、前記操作部の事前操作をして携帯機を携帯した使用者が本体機側に接近して通信可能範囲に入っても、前記リクエスト信号が送信されていないので、やはり制御対象の所定の動作が実行されず、上記検出手段により例えば使用者の前記物(例えば、車両)への接近が検出されてはじめて所定の動作が実行される。このため、上記使用者が通信可能範囲に入っただけで、前記物から相当離れているのに(或いは使用者の操作意志が明確でないのに)、所定の動作が実行されてしまうことによる不具合が回避できる。また、この場合には、前記検出手段によるトリガが成立したときだけ、前記リクエスト信号が送信され、このようなトリガのない状態においては、リクエスト信号が送信されない。このため、本体機の消費電力を格段に低減できるし、さらに、携帯機がないのに車両から送信されているリクエスト信号を読み取るリクエスト信号の盗難も防止できる利点もある。但し、この態様の場合には、前述したようなトリガが成立して初めて、リクエスト信号やアンサー信号の送受信、またそれに伴う照合確認が実行されるため、トリガ成立から制御対象の所定の動作が実行されるまでの遅延時間がその分増加する。したがって、このような遅延時間を最小限にするという観点からは、前述したように前記検出手段をトリガとして制御対象の所定の動作を実行する態様(通信可能範囲に入ったときに照合確認までの動作が実行される構成)が優れている。 【0010】なお、前記リクエスト信号には、前記制御用認証コードとは異なるリクエスト用認証コードが含まれ、前記リクエスト信号を受信した携帯機が、このリクエスト信号に含まれる前記リクエスト用認証コードが当該携帯機に予め登録されたリクエスト用認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であることをさらなる条件として、前記アンサー信号の無線送信を実行する構成としてもよい。このような構成であると、同型の本体機を搭載した他車からのリクエスト信号にいちいち反応して携帯機がアンサー信号を送信しない利点が得られる。また、このリクエスト用認証コードが前記制御用認証コードとは異なることで、制御対象に対する第3者の不正行為(例えば、車両の盗難など)に直結する前記制御用認証コードの盗難が信頼性高く防止できる。 【0011】また、この出願の第3の発明は、携帯機が、やはり返信可否状態を切り換える操作部を備え、前記返信可能状態において、本体機から無線送信される第1リクエスト信号を受信することを条件として、第1アンサー信号を無線送信し、さらにこの第1アンサー信号を無線送信した後に、本体機から無線送信される第2リクエスト信号を受信することを条件として、当該携帯機に予め登録された制御用認証コードを含む第2アンサー信号を無線送信する機能を有し、一方本体機が、通信可能範囲が比較的広い第1通信仕様で、前記第1リクエスト信号を常時又は間欠的に無線送信し、前記第1アンサー信号を受信することを条件として、通信可能範囲が前記制御対象近傍の比較的狭い範囲に限定される第2通信仕様に切り換えた上で、前記検出手段の検出結果に基づいて前記第2リクエスト信号を無線送信し(即ち、前記検出手段の検出結果をトリガとして前記第2リクエスト信号を送信し)、さらにこの第2リクエスト信号の送信後に前記第2アンサー信号を受信すると、この第2アンサー信号に含まれる制御用認証コードが当該本体機に予め登録された制御用認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば前記照合確認がなされたとする機能を有するものである。 【0012】この第3の発明の装置によれば、やはり前述の図12(b)に示したような、操作部の事前操作に基づく便利な操作が可能となり、第1の発明と同様の効果が得られる。しかもこの場合には、前記第1通信仕様に対応する第1通信可能範囲(本体機側第1通信可能範囲)外の任意の場所で携帯機の事前操作をした使用者(携帯機を携帯した使用者)が制御対象に接近する際、まず第1通信可能範囲内に入ったところで、第1リクエスト信号や第1アンサー信号の送受信(第1回通信)が行われる。その後、通信可能範囲が比較的狭い第2通信仕様に切り換えられ、使用者がこの第2通信仕様に対応する第2通信可能範囲(本体機側第2通信可能範囲)に入り、さらに前記検出手段による所定のトリガが成立した時点で、第2リクエスト信号や第2アンサー信号の送受信(第2回通信)と少なくとも制御用認証コードの照合とが行われる。そして、これら2段階の通信と少なくとも制御用認証コードの照合確認がなされた上で、初めて使用者が希望する所定の動作が実行される。このため、制御対象の所定の動作を第3者が不正に実行するためには、少なくとも複数の情報(前記第1アンサー信号、及び前記制御用認証コードを含む前記第2アンサー信号)を盗む必要があり、より困難となる。またこの場合、制御対象の所定動作を行うための最終的な照合確認の重要なコード(即ち、第2アンサー信号に含まれる制御用認証コード)は、通信可能範囲の狭い第2通信可能範囲の設定でしか送信されないため、この重要なコードを第3者が不正に受信することは極めて困難となっている。したがって、本形態例によれば、使用者の利便性を高度に確保した上で、防犯性がさらに向上するという優れた効果が得られる。 【0013】また、この出願の第4の発明は、携帯機が、やはり返信可否状態を切り換える操作部を備え、前記返信可能状態において、本体機から無線送信される第1リクエスト信号を受信することを条件として、第1アンサー信号を無線送信し、さらにこの第1アンサー信号を無線送信した後に、前記本体機から無線送信される第2リクエスト信号を受信することを条件として、当該携帯機に予め登録された制御用認証コードを含む第2アンサー信号を無線送信する機能を有し、一方本体機が、通信可能範囲が比較的広い第1通信仕様で、前記第1リクエスト信号を常時又は間欠的に無線送信し、前記第1アンサー信号を受信することを条件として、通信可能範囲が前記制御対象近傍の比較的狭い範囲に限定される第2通信仕様に切り換えた上で、前記第2リクエスト信号を連続的又は間欠的に無線送信し(少なくとも、前記第2アンサー信号が受信されるまで送信し続け)、さらにこの第2通信仕様に切り換えた状態で前記第2アンサー信号を受信すると、この第2アンサー信号に含まれる制御用認証コードが当該本体機に予め登録された制御用認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば前記照合確認がなされたとするものである。この第4の発明の装置によれば、やはり前述の図12(b)に示したような便利な操作が可能となり、第3の発明と同様の効果も得られる。しかもこの場合には、第3の発明と異なり、所定のトリガの成立がなくても、使用者が第2通信可能範囲(本体機側第2通信可能範囲)に入ったところで、第2回通信と少なくとも制御用認証コードの照合とが行われる。このため、より円滑な制御動作が可能となる。なお、通信可能範囲には、本体機から送信された信号を携帯機が受信できる本体機側通信可能範囲(本体機のアンテナを中心として広がる位置範囲)と、携帯機から送信された信号を本体機が受信できる携帯機側通信可能範囲(携帯機のアンテナを中心として広がる位置範囲)とがあるが、本明細書で特に区別していない場合には、前者(本体機側通信可能範囲)を意味する。 【0014】また、上記第3の発明と第4の発明の好ましい態様としては、携帯機が、通信可能範囲が比較的広い第1通信仕様で、前記第1アンサー信号の無線送信を行い、通信可能範囲が比較的狭い第2通信仕様で、前記第2アンサー信号の無線送信を行う構成とするのがよい。即ち、携帯機側通信可能範囲についても、車載機側通信可能範囲の切り換えに対応して、狭くなる方向に変更される構成である。このような構成であると重要度の高い第2アンサー信号が、携帯機側通信可能範囲の狭い範囲の設定でしか送信されないため、この第2アンサー信号についても第3者が不正に受信することは極めて困難となる。したがって、防犯性の向上にさらに貢献できる。 【0015】また、上記第3の発明と第4の発明の別の好ましい態様としては、前記第1リクエスト信号に、前記制御用認証コードとは異なるリクエスト用認証コードを含ませ、前記第1リクエスト信号を受信した携帯機において、この第1リクエスト信号に含まれる前記リクエスト用認証コードと当該携帯機に予め登録されたリクエスト用認証コードとの照合判定を実行し、この判定結果が肯定的であることをさらなる条件として、前記第1アンサー信号の無線送信を実行する構成がある。或いは、前記第1アンサー信号に、前記制御用認証コードとは異なるアンサー用認証コードを含ませ、前記第1アンサー信号を受信した本体機において、この第1アンサー信号に含まれる前記アンサー用認証コードと当該本体機に予め登録されたアンサー用認証コードとの照合判定を実行し、この判定結果が肯定的であることをさらなる条件として、前記第2リクエスト信号の無線送信を実行する構成でもよい。このような構成であると、第3者が不正な操作をするために入手する必要がある認証コードがさらに増加するので、著しく防犯性が高まる。また、このリクエスト用認証コードやアンサー用認証コードが前記制御用認証コードとは異なることで、制御対象に対する第3者の不正行為(例えば、車両の盗難など)に直結する前記制御用認証コードの盗難が信頼性高く防止できる。また、同型の他の本体機からの第1リクエスト信号にいちいち反応して携帯機が第1アンサー信号を送信しないといった利点も得られる。 【0016】また、本出願の各発明の制御装置における、前記物が乗物(例えば、自動車、小型飛行機等)であって、前記制御対象が乗物のドアの施錠又は解錠を行う錠装置であり、前記制御処理が、前記錠装置の施錠動作又は解錠動作を実現する制御信号出力であってもよい。この場合、乗物の施解錠システム(即ち、いわゆるエントリーシステム)において本発明の前述の効果(防犯性の向上、消費電力低減など)を発揮することができる。 【0017】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。(第1形態例)まず、第1形態例について説明する。本形態例は、図1(b)に示すよな例えば2ドアタイプの車両1のエントリーシステムの制御装置に本発明を適用した例である。この装置は、図1(a)に示すように、携帯機10と、車両1に搭載した本体機20(周辺機器としてのアンテナやセンサ類含む)とよりなる。携帯機10は、所定の通信用周波数(例えばUHFバンド内の周波数)で信号を無線通信するための携帯機側通信手段(図示省略)と、少なくとも認証コード(IDコード、又は鍵コードなどとも呼ばれる)を記憶する携帯機側記憶手段(図示省略)と、携帯機全体の制御や必要な情報処理を行うマイクロコンピュータを含む制御回路(図示省略)と、内蔵電池と、この内蔵電池の電力を電力消費要素(前記携帯機側通信手段や前記制御回路など)に供給する電源回路(図示省略)などを、内部に備える。また、この携帯機10の操作表面には、押しボタン式の操作部である施錠用スイッチ11と解錠用スイッチ12(図1(b)に示す)とが設けられている。また、図1(a)において、符号31は、車両1のドア錠装置の駆動源であるドアロックアクチュエータを示す。 【0018】ここで、前記携帯機側通信手段等の詳細構成については、本発明は特に限定されず、少なくとも公知の各種構成が採用できるので、特に説明しない。主要な要素の概要を説明すると、前記携帯機側通信手段は、アンテナと、このアンテナを介して所定の通信用周波数で無線通信するための回路(変調回路や復調回路、或いは発信回路等)などを備えるものである。また制御回路は、CPU,ROM,RAMや入出力回路を備える。また、携帯機側記憶手段は、認証コードを記憶する書き込み消去可能な不揮発性のメモリ(例えば、E2PROM)を有する。また、前記電源回路は、必要な電圧変換や電圧の安定化処理等を行う回路を有するものである。なおこの場合、例えばこの電源回路には、携帯機10全体の電源供給(或いは主要な電源供給)をオンオフする電源制御手段(スイッチング素子や電磁リレー又は半導体リレー等よりなるもの)が設けられ、制御回路の制御指令(スリープ指令)によってこの電源制御手段が携帯機10全体の電源(或いはメイン電源のみ)をオフにすると、携帯機10全体の稼働が停止して消費電力がゼロ(又はほぼゼロ)になるいわゆるスリープ状態(本発明の返信不能状態に相当)となる構成になっている。また、このスリープ状態において、操作部(この場合、施錠用スイッチ11又は解錠用スイッチ12)が操作されると、前記電源制御手段が駆動されて携帯機10全体の電源供給(或いは主要な電源供給)がオンして携帯機10が起動し、前記スリープ指令が再度出力されるまで、この起動状態(本発明の返信可能状態に相当)が維持される構成となっている。 【0019】また、上記制御回路は、そのマイクロコンピュータの動作プログラム設定等によって、以下のような処理動作を実行する機能を有する。即ち、施錠用スイッチ11又は解錠用スイッチ12が操作されて起動すると、図1(b)に示すように、本体機20から無線送信されるリクエスト信号を前記携帯機側通信手段により受信することを条件として、前記携帯機側記憶手段に予め登録された施解錠制御に使用される認証コード(本発明の制御用認証コードに相当し、以下、施解錠用認証コードという)と、スイッチの種類に応じた操作情報(この場合、施錠指令信号又は解錠指令信号)とを含むアンサー信号を前記携帯機側通信手段により無線送信する機能を有する(これについては、詳細後述する)。なお、このアンサー信号が通信可能範囲内で送信され、これらが本体機20で受信されると、本体機20の制御機能で照合確認がなされた上で車両1のドアを即座に施錠又は解錠する動作が実行される。即ち、携帯機10と本体機20とよりなる本形態例の制御装置は、一般的なキーレスエントリーシステムの制御装置(前述した単方向通信式のもの)と同じ機能をも実現する構成となっている。 【0020】一方、本体機20は、図1(a)に示すように、コントロールユニット21と、アンテナ22と、ドアノブセンサ26,27などのセンサ類とを備える。アンテナ22は、例えば車両1の室内(例えば窓の近く)に設けられたコイルアンテナである。なお、この本体機側アンテナは、必ずしも一つに限らず、室内の複数箇所や、車両内外に複数設けてもよい。また、車両の外(例えば、ドアミラー内)のみに設けてもよい。また、本体機がドア施解錠(キーレスエントリ)制御以外の機能(例えば、エンジン等の始動を照合確認した上で許可するいわゆるイモビライザとしての機能)を有する場合には、その機能専用のアンテナが室内等に別個に設けられていてもよい。 【0021】ドアノブセンサ26,27は、車両1のドアノブ2を操作するためにこのドアノブ2又はその付近に接近した使用者の身体(例えば指Y)を検出する近接センサである。具体的には、例えばドアノブセンサ27は、図2(a)に示すように、発光部27aと受光部27bを備え、これらの間で送受信される光ビームが遮られることで出力が変化する光学式のものでよい。また或いは、図2(b)に示すように、反射波の受信状態に基づいて検出する光学式のものであってもよい。なお、上記ドアノブセンサ26,27やは、後述するように、ドアの施錠又は解錠動作を制御するためのトリガ(図8〜10のステップS7a,S1a,S40で判定される条件)を形成するためのセンサ(本発明の検出手段)である。また、ドアノブセンサ26,27の代わりに、図3(b)に示すようなドアノブ作動センサ29を設けてもよい。ドアノブ作動センサ29は、ドアノブ2が引かれると検出信号を出力するなんらかのセンサである。 【0022】そして、コントロールユニット21は、CPU,ROM及びRAMを含むマイクロコンピュータよりなる制御回路(図示省略)と、所定の通信用周波数で信号を無線通信するための本体機側通信回路(図示省略)と、認証コードを記憶する本体機側記憶手段(図示省略)と、電源回路(図示省略)などを備える。ここで、前記本体機側通信回路等の詳細構成については、本発明は特に限定されず、少なくとも公知の各種構成が採用できるので、特に説明しない。主要な要素の概要を説明すると、前記携帯機側通信回路は、例えばアンテナ22(或いは、前述した別個のアンテナ)を介して所定の通信用周波数で無線通信するための回路(変調回路や復調回路、或いは発信回路等)よりなるものである。また制御回路は、CPU,ROM,RAMや入出力回路を備える。また、本体機側記憶手段は、認証コードを記憶する書き込み消去可能な不揮発性のメモリ(例えば、E2PROM)を有する。また、前記電源回路は、車両1に搭載されたバッテリーを入力電源として、必要な電圧変換や電圧の安定化処理等を行う回路を有するものであり、本体機20の電力消費要素に基本的に常に電源供給を行っている。 【0023】また、上記制御回路は、そのマイクロコンピュータの動作プログラム設定等によって、以下のような処理動作を実行する機能を有する。即ち、基本的には、図1(b)に示すように、リクエスト用認証コード(好ましくは、ドアの施解錠制御を行う施解錠用認証コードとは異なるもの)を含むリクエスト信号を前記本体機側通信回路により無線送信し、携帯機10から前記アンサー信号を前記本体機側通信回路により受信すると、前記アンサー信号に含まれる施解錠用認証コードが前記本体機側記憶手段に予め登録された施解錠用認証コードに対応しているか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば照合確認がなされたとして、アンサー信号に含まれる操作情報に応じた所定の制御処理を実行する機能を有する(詳細後述する)。 【0024】次に、本制御装置の特徴的な動作例を、そのための携帯機10や本体機20の制御処理内容とともに説明する。図7は、本制御装置の動作の流れを示すフローチャートである。まず、本体機20の処理(コントロールユニット21の制御回路の処理)によって、前述のリクエスト用認証コードを含むリクエスト信号が、図4(a)に示すように、例えば間欠的に送信される(ステップS1)。なお、この動作例の場合には、このリクエスト信号の送信は、トリガ(動作のきっかけとなる条件)を必要とせず、本体機20に電源が供給されて本体機20が起動している限り、無条件に継続的に行われる。このため、認証コード盗難に対する防犯性確保のために、前記リクエスト用認証コードは、施解錠制御に使用される認証コードとは異なるものとするべきである。前記リクエスト用認証コードが、施解錠用認証コードと異なるものであれば、例えば図4(a)に示すような他の無線機Mによって、このリクエスト用認証コードが盗難されても実害が少ない(即座に車両の盗難等につながるものでない)からである。なお、このリクエスト用認証コードは、同型の本体機を搭載した他車からのリクエスト信号にいちいち反応して携帯機がアンサー信号を送信しないようにするためのものであり、リクエスト信号に含ませることが好ましいが、必ずしも必須ではないことはいうまでもない。次に、携帯機10の前記操作部(この場合、施錠用スイッチ11又は解錠用スイッチ12)が操作されることで、なんらかの制御動作のための通信が可能な状態になる(ステップS2)。即ち、携帯機10は、通常は前記スリープ状態(返信不能状態)であり、前記リクエスト信号が受信可能な通信可能範囲に位置していても、これを受信してアンサー信号を返信することが不可能な状態にあるため、この状態では照合確認等のための通信が不可能である。いいかえると、なんらの制御動作もなされずに、本体機20が一方的にリクエスト信号を間欠送信している状態が継続するだけである。しかし、前記操作部が操作されると、携帯機10の前述した電源制御手段の動作によって携帯機10が起動し、この起動状態では、リクエスト信号の受信とこれに対するアンサー信号を送信することが可能な状態(受信待ちセット状態;本発明の返信可能状態に相当)となる。なお本形態例では、前記操作部の操作が起動指令と操作指令を兼ねていて、例えば携帯機10の制御回路が起動時に操作された操作部の種類(この場合、施錠用スイッチ11が操作されたのか、或いは解錠用スイッチ12が操作されたのかの情報)を読み取って操作情報として記憶する構成となっている。 【0025】次いで、携帯機10が、図4(b)に示すように自車(対応する本体機20が搭載された車両1)の通信可能範囲に入って(或いは、予め入っていて)、リクエスト信号を受信すると、携帯機10の制御回路が、このリクエスト信号に含まれるリクエスト用認証コードを携帯機側記憶手段に記憶されているリクエスト用認証コードと比較照合し、一致しているか否か判定する(ステップS3,S4)。なおここで、携帯機10がリクエスト信号を受信しなければ、動作はいつまでも先に進まないので、携帯機10が起動した後、リクエスト信号を受信しないまま設定された受信待ち時間(例えば、数分〜数十分)を経過すると、その制御回路の処理で、前記操作情報の記憶を消去してスリープ状態に戻る構成とするのが好ましい。このようにすれば、携帯機10の操作部が不用意に操作された場合や、操作部の操作後に使用者が車両への乗り込み動作(接近動作)等を取りやめた場合に、自動的に通常状態(この場合スリープ状態)に戻って、長時間携帯機10が起動し続けることによる電池の消耗や、携帯機10が通信可能範囲に入った時に突然に以前の操作が後になって働いてしまい不用意に解錠動作等が実行される不具合が回避できる。そして、上記リクエスト用認証コードの照合結果が一致であれば、携帯機10の制御回路が、前記操作情報や施解錠用認証コードを含むアンサー信号を送信する処理を実行し(ステップS5)、照合結果が不一致であれば、同制御回路が前記スリープ指令を出力して携帯機10が前記スリープ状態に戻る(即ち、全体の動作としては前記ステップS1に戻る)。但し、一回の照合不一致でスリープ状態に戻る構成であると、操作部の操作後自車の通信可能範囲に入る前に他車のリクエスト信号を一回受信しただけで、操作部の操作が結果的に無効になってしまうので、ここでは、照合結果不一致のリクエスト信号を複数回受信すると、前記操作情報の記憶を消去してスリープ状態に戻る構成としてもよい。或いは、照合結果が不一致の場合には、ステップS3に戻って動作を繰り返し、前記受信待ち時間が経過するまでは、携帯機10が何度でもリクエスト信号を受け付けるような態様もあり得る。 【0026】その後、上述したように送信されたアンサー信号は、通信可能範囲内からの送信であるため、携帯機10の送信出力の異常低下などの故障がなければ当然に本体機20で受信され、このアンサー信号を受信した本体機20の制御回路は、受信したアンサー信号に含まれている施解錠用認証コードと本体機側記憶手段に記憶されている施解錠用認証コードとを比較照合し、一致しているか否か判定する(ステップS6)。そして、一致であれば、アンサー信号に含まれている操作情報を読み取って(ステップS7)、この操作情報に対応する操作対象の所定の動作を実現する制御処理を実行する(ステップS8)。この場合具体的には、携帯機10の起動時に操作された操作部が施錠用スイッチ11であれば、ドアロックアクチュエータ31に施錠動作を指令する制御信号出力を実行する。また、解錠用スイッチ12であれば、ドアロックアクチュエータ31に解錠動作を指令する制御信号出力を実行する。なお、携帯機10は前記アンサー信号の送信(ステップS5)を実行した後、いずれかの時点でスリープ状態に戻る必要があるが、このスリープ状態への復帰は、携帯機10の制御回路の制御で、例えば前記アンサー信号送信の直後(又は、前記設定時間経過後)のタイミングに行われる構成とすればよい。或いは、本体機20の制御回路が、例えばアンサー信号を受信した後に(又はステップS8の制御動作終了後に)携帯機10に対してスリープ状態への復帰を指令する信号を送信する構成とし、この信号を携帯機10が受信すると、携帯機10の制御回路の制御で前記スリープ指令が出力されて携帯機10が前記スリープ状態に戻る構成でもよい。 【0027】以上説明したような本形態例の装置によれば、前述の図12(b)に示したような、車両1の錠装置の便利な操作が可能となる。即ち、本装置によっても、例えば図12(b)に示すように、使用者が通信可能範囲外の任意の場所(この場合、車両から離れた家の中)で携帯機10の前記操作部を事前に操作して携帯しておけば、図のように手荷物等を持ったままでも、車両に近づくだけで例えば解錠動作が自動的に実行されるので、見かけ上、通信可能範囲が実際よりも任意に拡大することになり、利便性が格段に向上する。なお、携帯機10を携帯した使用者が、通信可能範囲内で前記操作部の操作を行った場合には、前述したステップS1〜S8までの動作が即座に進行するので、従前のキーレスエントリー(前述した単方向通信式のもの)と全く同様の操作も可能となる。しかも本装置では、携帯機の操作によって起動状態(返信可能状態)になるだけであり、携帯機10が信号の送信を行うのは、一回の操作で通常一回だけ(前記アンサー信号を通常一回送信するだけ)であって、前述の公報に示された従来の装置のように継続的に重要な認証コードを含む信号を送信しない。このため、重要な認証コードを他人に盗まれる危険性が従来の装置よりも格段に減少し、また、携帯機の電池等の消耗も僅かとなって、バッテリーの長寿命と小型化が実現できる。特に本形態例の場合には、通常状態では携帯機10が前述したようなスリープ状態となっていて、ほとんど電力消費がないので、バッテリーの長寿命化により貢献できる。 【0028】(第2形態例)次に、第2形態例について説明する。本形態例は、図8に示すように、第1形態例における本体機20の制御処理動作の内容を一部変更したものである。なお、ハード構成その他の第1形態例と同構成の部分については、重複説明を省略する(以下、同様)。即ちこの場合、本体機20の制御回路の制御処理内容は、前記アンサー信号を受信して施解錠用認証コードの照合確認をしても、所定の制御処理(即ち、ステップS8の動作)を即座かつ無条件には実行せず、例えば前述したドアノブセンサ26又は27(検出手段)による指Yの検出信号出力がなされて初めて(即ち、所定のトリガが成立することをさらなる必要条件として)ステップS8の動作を実行する処理手順となっている(図8のステップS7aが追加されている)。なお詳細には、前記ステップS7の動作まで進行していても、ステップS7aの所定のトリガが長時間成立しなければ、例えば所定の設定時間が経過した時点で、本体機20の制御回路が、受信したアンサー信号の操作情報を無効として(例えば、所定のメモリエリアから削除して)、通常状態(単にリクエスト信号を間欠的に出力しているだけの状態)に復帰する処理を行うなどの構成とする必要がある。 【0029】本形態例の制御装置では、第1形態例の効果に加えて以下の利点がある。即ち、前述したような解錠のための事前操作をした場合に、使用者が車両近くに行き乗り込むまでの間に、車両又は車両搭載物が盗まれてしまうなどの危険性を格段に低減できる。というのは、この場合、通信可能範囲から外れた遠方で解錠のための事前操作(即ち、解錠用スイッチ12の操作)がなされて、その携帯機10を携帯した使用者が自車に近づいて通信可能範囲に入った時点では、前述のステップS7までの制御動作(第3者にはその進行が分からない動作)が進行するのみで、解錠動作自体はまだ行われない。そして、図5(a)に示すように、その使用者Aが自車に搭乗しようとして、ドアノブ2の近傍に手を近づけるか、又はドアノブ2に手をかけると(或いはドアノブ2を引くと)、前述したドアノブセンサ26又は27(或いはドアノブ作動センサ29)が前記トリガとなる検出信号を出力するので、この時点で初めてステップS8の制御処理(この場合、解錠動作を指令する制御信号出力)が実行され、ドアの開動作の直前に解錠動作が実行されることになる。したがって、例えばその車両1の近くに潜んでいた第3者が、解錠動作時のロックノブの動きや解錠動作音から解錠動作を察知して、持ち主が離れているすきに車両1に乗り込んで盗み等を実行することが事実上不可能となる。なおこの場合、使用者Aは、事前に操作部を操作しておく以外は、なんら解錠のための操作をすることなく、解錠されていたドアを開けるのと全く同じ動作で、図5(b)に示すように、施錠されていた車両1内に乗り込むことができるのは、第1形態例と同様である。 【0030】(第3形態例)次に、第3形態例について説明する。本形態例は、図9に示すように、第1形態例における本体機20の制御回路の制御処理を一部変更したものである。即ちこの場合、本体機20の制御回路の制御処理内容は、所定のトリガが成立しなければ、前記リクエスト信号の送信を実行しない構成となっている(図9のステップS1aが追加されている)。なお詳細には、所定のトリガが成立すると、予め設定された所定時間が経過するまで、本体機20の制御回路の制御処理で、前記リクエスト信号が間欠的に送信される構成とすればよい。 【0031】本形態例の制御装置では、第2形態例と同様の効果が得られる。即ちこの場合、通信可能範囲から外れた遠方で解錠のための事前操作(即ち、解錠用スイッチ12の操作)がなされて、その携帯機10を携帯した使用者が自車に近づいて通信可能範囲に入った時点でも、リクエスト信号が送信されていないので、携帯機10が起動して受信待ちセット状態になっているだけで、その他の制御動作はなんら行われていない。そして、その使用者が自車に搭乗しようとして、ドアノブ2の近傍に手を近づけるか、又はドアノブ2に手をかけると(或いはドアノブ2を引くと)、前述したドアノブセンサ26又は27(或いはドアノブ作動センサ29)が前記トリガとなる検出信号を出力するので、この時点で初めてステップS1〜S8の制御処理が実行され、ドアの開動作の直前に信号の送受信と照合確認と解錠動作が実行されることになる。したがってやはり、第3者が、解錠動作時のロックノブの動きや解錠動作音から解錠動作を察知して、盗み等を実行することが事実上不可能となる。また、本形態例では、前述したようなトリガが成立したことを必要条件としてリクエスト信号の送信を行い、このようなトリガのない状態においては、リクエスト信号が送信されない。このため、本体機20の消費電力を格段に低減できるし、さらに、携帯機10がないのに車両1から送信されている信号を読み取ってリクエスト用認証コードを読み取る盗難も防止できる利点もある。但し、本形態例の場合には、前述したようなトリガが成立して初めて、リクエスト信号やアンサー信号の送受信、またそれに伴う各認証コードの照合確認等が実行されるため、トリガ成立から所望の制御処理(上記例では、解錠動作)が実行されるまでの遅延時間がその分増加する。したがって、このような遅延時間を最小限にするという観点からは、前述した第2形態例の態様が優れている。 【0032】(第4形態例)次に、第4形態例について説明する。本形態例は、通信可能範囲の広さが切換可能な構成とし、また携帯機10や本体機20の制御処理内容を変更したものであり、他の構成は第1形態例と同じである。まず、通信可能範囲の切換について説明する。なお、通信可能範囲には、本体機20から送信された信号を携帯機10が受信できる本体機側通信可能範囲(本体機20のアンテナを中心として広がる位置範囲)と、携帯機10から送信された信号を本体機20が受信できる携帯機側通信可能範囲(携帯機10のアンテナを中心として広がる位置範囲)とがあるが、ここでは両者が切換可能となっている。まず、本体機側通信可能範囲は、この場合、図6(a)に示すように、車両1から相当離れた遠距離からの無線通信が通常どおり可能な第1通信可能範囲(本体機側第1通信可能範囲)と、車両1の近傍(この場合、特にドアの近傍)の比較的狭い第2通信可能範囲(本体機側第2通信可能範囲)とが設定され、各制御回路の制御によってこれらが切り換えられるようになっている。また、携帯機側通信可能範囲は、上記本体機側第1通信可能範囲内に携帯機1が位置する場合に、携帯機10から送信された信号を本体機20が確実に受信できる必要最小限の範囲(携帯機側第1通信可能範囲)と、上記本体機側第2通信可能範囲内に携帯機1が位置する場合に、携帯機10から送信された信号を本体機20が確実に受信できる必要最小限の範囲(携帯機側第2通信可能範囲)とが設定され、各制御回路の制御によってこれらが切り換えられるようになっている。通信可能範囲のこのような切り換えは、周知のように、本体機20又携帯機10の送信出力を変化させる、本体機20又携帯機10のアンテナを変える(特性の異なる複数のアンテナのうちいずれかを選択的に使用する)、或いは、本体機20又携帯機10の受信感度を変化させるなどによって実現できる。なお、本明細書では、上述したような第1通信可能範囲を実現する本体機20又携帯機10の通信仕様(送信出力、アンテナ特性、受信感度等)を第1通信仕様と称し、上述したような第2通信可能範囲を実現する本体機20又携帯機10の通信仕様を第2通信仕様と称している。 【0033】次に、この第4形態例の装置の特徴的な動作例を、そのための携帯機10や本体機20の制御処理内容とともに説明する。図10は、この形態例の動作の流れを示すフローチャートである。まず、ステップS21〜S27では、前述の第1形態例(図7)のステップS1〜S7とほぼ同様の制御動作が実行される。但し、ステップS25で、送信されるアンサー信号は、前記第1形態例のアンサー信号とは異なり、施解錠用認証コードを含まない第1アンサー信号である。この第1アンサー信号は、同型の他の携帯機からのアンサー信号と区別するためのアンサー用認証コードを含み、この場合、前記操作部の操作に対応した操作情報も含む。また、ステップS26では、本体機20により、上記第2アンサー信号の受信と、上記アンサー用認証コードの照合が行われる。またここで、ステップS21で送信されるリクエスト信号は、後述するステップS41で送信される2回目のリクエスト信号(第2リクエスト信号)に対する1回目のリクエスト信号であり、本発明の第1リクエスト信号に相当する。なお、アンサー用認証コードは、前記リクエスト用認証コードと同じでもよい。また、第1アンサー信号には、上記アンサー用認証コードのような照合用のデータが含まれない態様(ステップS26で認証コードの照合確認を行わない態様)もあり得る。また、ステップS21,S23におけるリクエスト信号(第1リクエスト信号)の送受信や、ステップS25,S26におけるアンサー信号(第1アンサー信号)の送受信は、前述した第1通信仕様で行われる。 【0034】そして本形態例では、ステップS26における上記アンサー用認証コードの照合結果が一致であれば、本体機20の制御回路は、前記第1アンサー信号に含まれている操作情報を読み取り(ステップS7)、その後、通信可能範囲が車両1の近傍の比較的狭い範囲に限定される前述の第2通信仕様に切り換えた上で、送信待ち状態(即ち、後述のトリガが成立するのを待つ状態)となる(ステップS28,S30)。一方、この際携帯機10の制御回路は、前記第1アンサー信号を送信した後の所定のタイミングで、やはり前述の第2通信仕様に切り換えた上で、受信待ち状態(後述の第2リクエスト信号の受信を待つ状態)となって待機する(ステップS28,S29)。なお、携帯機10の第2通信仕様への切り換えは、携帯機10の制御回路が、前記第1アンサー信号の送信後に、例えば予め設定された所定時間が経過したことを独自に判断して行ってもよいし、本体機20が例えばステップS26の照合確認の後で、第1アンサー信号を適正に受信したことを通知する報知信号を送信する構成とし、携帯機10の制御回路が、この報知信号を受信することで第2通信仕様への切り換えを実行する態様でもよい。 【0035】その後、例えば前述したドアノブセンサ26又は27(検出手段)による指Yの検出信号出力がなされると(即ち、所定のトリガが成立すると)、ステップS40,S41に示すように、本体機20の制御回路の処理によって、2回目のリクエスト信号(第2リクエスト信号)が連続的又は間欠的に無線送信される(後述する第2アンサー信号が受信されるまで継続的に送信される)。なお、この第2リクエスト信号は、例えば前述した第1リクエスト信号と同じリクエスト認証コードを含むもの(即ち、前記第1リクエスト信号と同じ信号)でもよいが、防犯性向上のためには、第2リクエスト信号と異なるリクエスト認証コードを含むものとしてもよい。次いで、例えば携帯機10を携帯した使用者Aが、図6(b)に示すように自車(車両1)の第2通信可能範囲に入って(或いは予め入っていて)、前記第2リクエスト信号を受信すると、携帯機10の制御回路が、この第2リクエスト信号に含まれるリクエスト用認証コードを携帯機側記憶手段に記憶されている対応するリクエスト用認証コードと比較照合し、一致しているか否か判定する(ステップS42,S43)。なおここで、携帯機10が第2リクエスト信号を受信しなければ、動作は先に進まないので、携帯機10が例えば第1アンサー信号を送信した後、第2リクエスト信号を受信しないまま、設定された受信待ち時間(例えば、数分〜数十分)を経過すると、その制御回路の処理で、前記操作情報の記憶を消去してスリープ状態に戻る構成とするのが好ましい。そして、上記リクエスト用認証コードの照合結果が一致であれば、携帯機10の制御回路が、施解錠用認証コードを含む第2アンサー信号を送信する処理を実行し(ステップS44)、そうでなければ、ステップS41に戻って動作を繰り返し、前記受信待ち時間が経過するまでは、携帯機10が何度でもリクエスト信号を受け付ける。 【0036】その後、上述したように送信された第2アンサー信号は、第2通信可能範囲内(本体機側第2通信可能範囲)からの送信であるため、携帯機10の送信出力の異常低下などの故障がなければ当然に本体機20で受信され、この第2アンサー信号を受信した本体機20の制御回路は、受信した第2アンサー信号に含まれている施解錠用認証コードと本体機側記憶手段に記憶されている対応する施解錠用認証コードとを比較照合し、一致しているか否か判定する(ステップS45)。そして、一致であれば、ステップS27で確認された操作情報に対応する操作対象の所定の動作を実現する制御処理を実行する(ステップS46)。この場合具体的には、携帯機10の起動時に操作された操作部が施錠用スイッチ11であれば、ドアロックアクチュエータ31に施錠動作を指令する制御信号出力を実行する。また、解錠用スイッチ12であれば、ドアロックアクチュエータ31に解錠動作を指令する制御信号出力を実行する。なお、携帯機10は前記第2アンサー信号の送信(ステップS44)を実行した後、いずれかの時点でスリープ状態に戻る必要があるが、このスリープ状態への復帰は、携帯機10の制御回路の制御で、例えば前記第2アンサー信号送信の直後(又は、前記設定時間経過後)のタイミングに行われる構成とすればよい。或いは、本体機20の制御回路が、例えば第2アンサー信号を受信した後に(又はステップS46の制御動作終了後に)携帯機10に対してスリープ状態への復帰を指令する信号を送信する構成とし、この信号を携帯機10が受信すると、携帯機10の制御回路の制御で前記スリープ指令が出力されて携帯機10が前記スリープ状態に戻る構成でもよい。 【0037】以上説明したような本形態例の装置によれば、やはり前述の図12(b)に示したような、車両1の錠装置の便利な操作が可能となり、第1形態例と同様の効果が得られる。しかもこの場合には、図6(a)に示すように、第1通信可能範囲(本体機側第1通信可能範囲)外の任意の場所で携帯機10の事前操作をした使用者Aが車両1に接近する際、まず第1通信可能範囲に入ったところで、第1リクエスト信号や第1アンサー信号の送受信とそれらに含まれるコードの照合(第1回通信及び第1回照合)とが行われる。その後、通信可能範囲が比較的狭い第2通信可能範囲に切り換えられ、図6(b)に示すように、使用者Aが第2通信可能範囲(本体機側第2通信可能範囲)に入り、さらにドアノブ2の近傍に手を近づける等したところで(所定のトリガが成立した時点で)、第2リクエスト信号や第2アンサー信号の送受信とそれらに含まれるコードの照合(第2回通信及び第2回照合)とが行われる。そして、これら2段階の信号の送受信と照合確認がなされた上で、初めて使用者Aが希望する制御処理(この場合、解錠動作又は施錠動作)が実行される。このため、この車両1の施解錠動作を第3者が不正に実行するためには、そのための前記操作情報とともに、複数の異なる情報(この場合、少なくとも前記アンサー用認証コードを含む第1アンサー信号、及び前記施解錠用認証コードを含む第2アンサー信号)を盗む必要があり、またトリガの必要性も承知していなければならず、極めて困難となる。またこの場合、施解錠動作を行うための最終的な照合確認の重要な信号(即ち、施解錠用認証コードを含む第2アンサー信号)や、それを携帯機10から引き出すために必要な信号(即ち、リクエスト用認証コードを含む第2リクエスト信号)は、通信可能範囲の狭い第2通信可能範囲の設定でしか送信されないため、これら重要なコードを第3者が受信することは極めて困難となっている。したがって、本形態例によれば、使用者の利便性を高度に確保した上で、防犯性が著しく向上するという優れた効果が得られる。なおこの場合、携帯機10を携帯した使用者が、第1通信可能範囲内で前記操作部の操作を行った場合には、前述したステップS21〜S30までの動作が即座に進行し、その後使用者がドアノブ2の近傍に手を近づけ等することでステップS40〜S46までの動作が即座に進行して、従前のキーレスエントリー(前述した単方向通信式のもの)とほとんど変わらない操作が可能となる。 【0038】(第5形態例)次に、第5形態例について説明する。本形態例は、前記第4形態例の変形であり、図11に示すように、前記第4形態例の制御処理内容(図10)を一部変更したものであり、他の構成は第4形態例と同じである。以下、この形態例の装置の特徴的な動作例を、そのための携帯機10や本体機20の制御処理内容とともに説明する。図11は、この形態例の動作の流れを示すフローチャートである。この場合、第4形態例の制御処理内容(図10)におけるステップS30,S40が削除され、ステップS41の代わりに設けられたステップS41aでは、所定のトリガの成立を待たずに、本体機20の制御回路の処理によって、適正な第1アンサー信号を受信したことのみを条件として、2回目のリクエスト信号(第2リクエスト信号)が連続的又は間欠的に無線送信される(後述する第2アンサー信号が受信されるまで継続的に送信される)。なおこの場合、この第2リクエスト信号の送信は、例えば前述したステップS28の通信可能範囲切り換えの後に、即座に開始すればよい。 【0039】以上説明したような本形態例の装置によれば、やはり前述の図12(b)に示したような、車両1の錠装置の便利な操作が可能となり、第4形態例と同様の効果が得られる。しかもこの場合には、図6(a)に示すように、第1通信可能範囲(本体機側第1通信可能範囲)外の任意の場所で携帯機10の事前操作をした使用者Aが車両1に接近する際、まず第1通信可能範囲に入ったところで、第1リクエスト信号や第1アンサー信号の送受信とそれらに含まれるコードの照合(第1回通信及び第1回照合)とが行われる。その後、通信可能範囲が比較的狭い第2通信可能範囲に切り換えられ、使用者Aが第2通信可能範囲(本体機側第2通信可能範囲)に入ったところで、さらに第2リクエスト信号や第2アンサー信号の送受信とそれらに含まれるコードの照合(第2回通信及び第2回照合)とが行われる。即ち、本形態例の場合には、第4形態例と異なり、所定のトリガの成立がなくても、使用者Aが第2通信可能範囲(本体機側第2通信可能範囲)に入ったところで、第2回通信及び第2回照合が実行される。このため、より円滑なエントリ動作が可能となる。 【0040】(他の形態例)なお、本発明は上記形態例に限定されるものでなく、各種の変形や態様があり得る。例えば、上記形態例のような双方向通信による制御処理動作に加えて、通常の単方向通信による制御処理動作も可能なように構成することもできる。例えば、携帯機に受信待ちセット状態(返信可能状態)とする受信待ち用スイッチを施錠用スイッチや解錠用スイッチなどの操作スイッチとは別個に設けて、単に施錠用スイッチや解錠用スイッチが押された場合には、即座に前述のアンサー信号(又は第2アンサー信号)が単純に送信されて、従前のキーレスエントリー(前述した単方向通信式のもの)と同じ操作が可能となるようにし、前述の図12(b)のような使い方をする場合には、例えば上記受信待ち用スイッチを押して一定時間(例えば、数秒)内にさらに何れかの操作スイッチ(施錠用スイッチ又は解錠用スイッチ)を押すと、携帯機が前述した受信待ちセット状態となる構成とすればよい。また、受信待ちセット状態(本発明の返信可能状態であり、上記形態例の場合には起動状態)となっていることを表示するLED表示部などを携帯機10に設けて、使用者が受信待ちセット状態になっていることを明確に意識できるようにしてもよい。 【0041】また、本発明は車両ドアの施解錠に限られず、各種の制御対象や制御内容があり得ることは課題を解決するための手段の欄で記述のとおりである。ちなみに本発明は、携帯機と本体機間の無線通信により照合確認を行った上でなんらかの制御を行う装置や設備であれば、車両のエントリーシステム等以外にも広く適用することができる。また、車両におけるその他の制御(エンジン始動制御、エンジン始動許可制御)などに適用することもできる。また、車両等のドアの錠装置の制御に本発明を適用する場合でも、例えば解錠動作のみについて本発明を適用してもよい(施錠動作については、例えば従前のキーレスエントリーの方式のみとしてもよい)。というのは、図12(b)に示すような使い方(事前操作による制御動作)は、解錠の場合に特に有意義であり、また防犯性の点でも特に解錠動作が重要だからである。また、携帯機10にはさらに複数のスイッチが設けられ、これに対応して各種の遠隔操作や図12(b)に示すような事前操作が可能な構成とされていてもよい。例えば、トランクやエンジンルーム又は燃料補給口等の開閉を遠隔操作するためのスイッチや、暴漢に襲われたときなどに車両のクラクションを鳴らすためのパニックスイッチなどが、適宜設けられていてもよいことはいうまでもない。また、制御対象の制御内容が一種類(例えば錠装置の施解錠のみ)であるような場合には、操作部が例えば一つの操作手段から構成され、操作情報の送信や確認が特に行われない構成であってもよい。例えば、上述した形態例のエントリーシステムにおいて、携帯機10に操作スイッチが1個だけ設けられて、この操作スイッチが操作されると、前述したような処理動作で照合確認が行われた後、本体機20がドアの施解錠状態を判定し、施錠状態であれば最終的な制御処理(図7のステップ8などの制御処理)として解錠制御を行い、解錠状態であれば最終的な制御処理として施錠制御を行うといった構成でもよい。また、図7に示すような制御動作の場合(トリガを使用しない場合)には、ドアノブセンサ26又は27などの検出手段は削除してもよい(不要である)ことはいうまでもない。 【0042】 【発明の効果】本発明の制御装置によれば、前述の図12(b)に示したような、制御対象の便利な操作が可能となる。即ち、使用者が通信可能範囲外の任意の場所(本体機との通信が不可能な場所)で、携帯機の前記操作部を事前に操作して携帯機を前記返信可能状態として携帯しておけば、手荷物等を持ったままでも、本体機側に近づくだけで前記リクエスト信号の受信とアンサー信号の送信が行われ、本体機でこのアンサー信号が受信されて制御用認証コードの照合結果が一致すれば、制御対象の所定の動作が自動的に実行される。このため、見かけ上、通信可能範囲が実際よりも任意に拡大することになり、利便性が格段に向上する。なお、携帯機を携帯した使用者が、通信可能範囲内で前記操作部の操作を行った場合には、上記信号の送受信や照合判定の動作が即座に進行するので、従前のキーレスエントリー(前述した単方向通信式のもの)と全く同様の操作も可能となる。しかも本装置では、携帯機の操作部の事前操作によって返信可能状態になるだけであり、携帯機が信号の送信を行うのは、一回の操作で通常一回だけ(前記リクエスト信号に応えてアンサー信号を通常一回送信するだけ)であって、前述の公報に示された従来の装置のように操作部の操作後に継続的に重要な認証コードを含む信号を送信しない。このため、重要な認証コード等の情報を他人に盗まれる危険性が従来の装置よりも格段に減少し、また、携帯機の搭載バッテリーの消耗も僅かとなって、バッテリーの長寿命と小型化が実現できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002945 【氏名又は名称】オムロン株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月10日(2000.3.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096699 【弁理士】 【氏名又は名称】鹿嶋 英實
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| 【公開番号】 |
特開2001−254549(P2001−254549A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月21日(2001.9.21) |
| 【出願番号】 |
特願2000−67851(P2000−67851) |
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