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【発明の名称】 キーレスエントリー装置
【発明者】 【氏名】桝田屋 秀樹

【要約】 【課題】ユーザーが自動車に近づき、リクエスト信号とアンサー信号の交換が行われたとき、ユーザーに最も近い被制御部材だけを選択的に制御できるようにしたキーレスエントリー装置を提供する。

【解決手段】自動車に搭載した車載用送受信器10と携帯用送受信器とからなり、車載用送受信器10は、自動車の各被制御部材に近接装着された複数アンテナ3F1、3F2、3B、3R1、3R2、複数アンテナ3F1、3F2、3B、3R1、3R2に接続され、各アンテナに固有のIDを持つリクエスト信号を送信する複数送信部2T1〜2T5を有し、複数送信部2T1〜2T5が間歇的にリクエスト信号を対応するアンテナ3F1、3F2、3B、3R1、3R2から送信し、携帯用送受信器は、送信したいずれかのリクエスト信号を受信したとき、リクエスト信号を送信した送信部2T1〜2T5に対応した被制御部材を制御するアンサー信号を送信する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自動車に搭載された車載用送受信器と携帯可能な携帯用送受信器とからなり、前記車載用送受信器は、自動車の各被制御部材に対応して装着された複数本のアンテナと、前記複数本のアンテナに接続され、各アンテナに固有のIDを持った複数のリクエスト信号を送信する送信部とを有し、前記送信部が前記複数のリクエスト信号を対応するアンテナを通して送信し、前記携帯用送受信器は、前記送信されたいずれかのリクエスト信号を受信したとき、前記リクエスト信号を送信したアンテナに対応した被制御部材を制御するアンサー信号を送信することを特徴とするキーレスエントリー装置。
【請求項2】 自動車に搭載された車載用送受信器と携帯可能な携帯用送受信器とからなり、前記車載用送受信器は、自動車の各被制御部材に対応して装着された複数本のアンテナと、前記複数本のアンテナに接続され、各アンテナに固有のIDを持った複数のリクエスト信号を送信する送信部と、自動車の各ドアにノブ接触検知部とを有し、前記送信部が前記複数のリクエスト信号を対応するアンテナを通して送信し、前記携帯用送受信器は、前記送信されたいずれかのリクエスト信号を受信したとき、前記リクエスト信号を送信したアンテナに対応した被制御部材を制御するアンサー信号を送信し、前記車載用送受信器は、前記アンサー信号を受信したとき、前記アンサー信号の被制御部材が前記各ドアの中のいずれかのドアの施錠部であり、かつ、前記アンサー信号に対応するドアのノブ接触検知部が接触検知信号を出力したときに限って、前記ドアを開錠することを特徴とするキーレスエントリー装置。
【請求項3】 前記被制御部材は、自動車の各ドアの施錠部及びトランクの施錠部であることを特徴とする請求項1または2に記載のキーレスエントリー装置。
【請求項4】 前記複数のアンテナは2つのグループに分けられており、前記リクエスト信号の送信はグループ毎に異なるタイミングで行われることを特徴とする請求項1または2に記載のキーレスエントリー装置。
【請求項5】 前記送信部は複数の送信ユニットを有し、少なくともその中の1つの送信ユニットが2つのアンテナで共用されるものであることを特徴とする請求項4に記載のキーレスエントリー装置。
【請求項6】 前記リクエスト信号は、低周波信号であることを特徴とする請求項1乃至5に記載のキーレスエントリー装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キーレスエントリー装置に係わり、特に、車載用送受信器からリクエスト信号を送信し、携帯用送受信器がリクエスト信号を受信したときに携帯用送受信器からアンサー信号を送信し、そのアンサー信号により自動車の被制御部材を制御するキーレスエントリー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、キーレスエントリー装置は、自動車に搭載された車載用送受信器とユーザーが携帯する携帯用送受信器とからなっている。そして、車載用送受信器は、1つの送信部と、この送信部に接続される1つの送信アンテナと、1つの受信部と、この受信部に接続される1つの受信アンテナとを備えるか、または、1つの送信部と、1つの受信部と、この送信部と受信部に切替え接続される1つの送受信アンテナを備えている。
【0003】かかる既知のキーレスエントリー装置においては、動作上で大別すると、次の2つのタイプのものがある。
【0004】その第1のものは、車載用送受信器が、常時、間歇的にリクエスト信号を送信しているもので、携帯用送受信器を携帯したユーザーが自動車に近接し、その携帯用送受信器でリクエスト信号が受信されるようになると、携帯用送受信器がリクエスト信号に応答してアンサー信号を送信し、車載用送受信器がそのアンサー信号を受信すると、自動車の各ドアの施錠部のロックが外され、各ドアの開閉ができるようになるものである。
【0005】また、その第2のものは、車載用送受信器が、自動車の各ドアのノブ付近にノブ接触検知センサーを有しており、携帯用送受信器を携帯したユーザーが自動車に近づいていずれかのドアのノブに接触すると、車載用送受信器からリクエスト信号が送信され、リクエスト信号がユーザーの携帯した携帯用送受信器で受信されると、携帯用送受信器がリクエスト信号に応答してアンサー信号を送信し、車載用送受信器がそのアンサー信号を受信すると、自動車の各ドアの施錠部のロックが外され、各ドアの開閉ができるようになるものである。
【0006】このため、ユーザーは、ドアキーを用いて自動車の各ドアの施錠部のロックを外さなくても、任意のドアの開閉を行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記既知のキーレスエントリー装置は、携帯用送受信器を携帯したユーザーが自動車に近づくだけ、または、自動車に近づいてドアノブに接触するだけで、自動的にドアの開閉をすることができるという利点があるものの、携帯用送受信器がリクエスト信号を受信し、そのリクエスト信号の受信に応答してアンサー信号を送信し、そのアンサー信号が車載用送受信器で受信されると、自動車の全ドアの施錠部のロックが外されるので、悪意のある第3者が、ユーザーから見え難いことを利用して、ユーザーがいる側のドア、例えば運転席側ドアと反対側のドア、例えば助手席側ドアから自動車内に入り込むことが可能になり、防犯上決して好ましいことではない。
【0008】そして、特に、前記第1のタイプの既知のキーレスエントリー装置では、ユーザーが自動車から一定距離、例えば5メートルにまで近づいた場合に、ユーザーから自動車を見通すことができなくても、リクエスト信号とアンサー信号の交換が行われ、各ドアの施錠部のロックが外されるので、前述のような事態が発生する割合が大きいものである。
【0009】また、前記既知のキーレスエントリー装置は、被制御部材が自動車の各ドアの施錠部の場合に限らず、被制御部材がトランクの施錠部であった場合にも、ユーザーが自動車から一定距離に近づいたとき、前述のようにリクエスト信号とアンサー信号の交換が行われ、トランクの施錠部のロックが外されるので、ユーザーがトランクに到達するまでの間、トランクが無防備状態になり、同じように防犯上決して好ましいことではない。
【0010】本発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたもので、その主たる目的は、ユーザーが自動車に近づき、リクエスト信号とアンサー信号の交換が行われたとき、ユーザーに最も近い被制御部材だけを選択的に制御できるようにしたキーレスエントリー装置を提供することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は、ユーザーが自動車に近づき、リクエスト信号とアンサー信号の交換が行われ、かつ、アンサー信号で指定されたドアのノブにユーザーが接触したとき、そのドアだけを選択的に開閉できるようにしたキーレスエントリー装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記主たる目的を達成するために、本発明によるキーレスエントリー装置は、自動車に搭載された車載用送受信器と携帯可能な携帯用送受信器とからなり、車載用送受信器は、自動車の各被制御部材に対応して装着された複数本のアンテナと、複数本のアンテナに接続され、固有のIDを持った複数のリクエスト信号を送信する送信部とを有し、送信部が複数のリクエスト信号を対応するアンテナを通して送信し、携帯用送受信器は、送信されたいずれかのリクエスト信号を受信したとき、リクエスト信号を送信したアンテナに対応した被制御部材を制御するアンサー信号を送信する第1の構成を具備する。
【0013】前記第1の構成によれば、車載用送受信器に自動車の各被制御部材毎にアンテナと送信部とを設け、アンテナ別に固有のIDを割り当てており、車載用送受信器からアンテナの数に対応した数のIDを異にするリクエスト信号を間歇的に送信し、携帯用送受信器が携帯用送受信器に最も近いアンテナから送信されたリクエスト信号を受信すると、携帯用送受信器から受信したリクエスト信号に対応する被制御部材を指定したアンサー信号を送信するようにしているもので、車載用送受信器がこのアンサー信号を受信したとき、アンサー信号で指定した被制御部材だけが制御され、他の被制御部材の制御が行われないことになり、自動車が無防備になる事態の発生を有効に防ぐことができる。
【0014】また、前記他の目的を達成するために、本発明によるキーレスエントリー装置は、自動車に搭載された車載用送受信器と携帯可能な携帯用送受信器とからなり、車載用送受信器は、自動車の各被制御部材に対応して装着された複数本のアンテナと、複数本のアンテナにそれぞれ接続され、各アンテナに固有のIDを持ったリクエスト信号を送信する複数の送信部と、自動車の各ドアにノブ接触検知部とを有し、複数の送信部が間歇的にリクエスト信号を対応するアンテナを通して送信し、携帯用送受信器は、送信されたいずれかのリクエスト信号を受信したとき、リクエスト信号を送信したアンテナに対応した被制御部材を制御するアンサー信号を送信し、車載用送受信器は、アンサー信号を受信したとき、アンサー信号の被制御部材が各ドアの中のいずれかのドアの施錠部であり、かつ、アンサー信号に対応するドアのノブ接触検知部が接触検知信号を出力したときに限って、そのドアを開錠する第2の構成を具備する。
【0015】前記第2の構成によれば、車載用送受信器に自動車の各被制御部材毎にアンテナ、それに各ドアにノブ接触検知部をそれぞれ設け、アンテナ別に固有のIDを割り当てており、車載用送受信器からアンテナの数に対応した数のIDを異にするリクエスト信号を送信し、携帯用送受信器が携帯用送受信器に最も近いアンテナから送信されたリクエスト信号を受信すると、携帯用送受信器から受信したリクエスト信号に対応する被制御部材を指定したアンサー信号を送信するようにしているもので、車載用送受信器がこのアンサー信号を受信したとき、アンサー信号で指定した被制御部材が携帯用送受信器に最も近い位置にあるドアであって、ユーザーがこのドアのノブに接触したとき、このドアの施錠部のロックだけが外され、他のドアの施錠部のロックが外されないようになり、自動車が無防備になる事態の発生を完全に防ぐことができる。
【0016】また、前記第1の構成及び第2の構成による被制御部材は、自動車の各ドアの施錠部及びトランクの施錠部からなっているものである。
【0017】このような構成にすれば、自動車における被制御部材の配置位置が適当に離間しており、各被制御部材にアンテナを近接配置しても、アンテナから送信されたリクエスト信号の送信範囲の重なりが少なくなる。
【0018】さらに、前記第1の構成及び第2の構成による複数のアンテナは、2つのグループに分けられ、リクエスト信号の送信は、グループ毎に異なるタイミングで行われることが好ましい。
【0019】また、この場合に、送信部は複数の送信ユニットを有するようにし、2つのアンテナで1つの送信ユニットを共用させることが可能である。
【0020】このような構成にすれば、複数の送信ユニットからリクエスト信号を送信する場合に、リクエスト信号同士の干渉を少なくすることができ、良好な品質を有するリクエスト信号を送信することができる。また、複数の送信ユニットを2つのアンテナで共用させれば、使用される送信ユニットの数を低減させることができる。
【0021】また、前記各構成におけるリクエスト信号は、低周波信号であることが好ましい。
【0022】このような構成にすれば、送信する各リクエスト信号の到達範囲が限定され、比較的自動車から離れた位置にある携帯用送受信器が不用意にリクエスト信号を受信したり、送信する各リクエスト信号の到達範囲と他のリクエスト信号の到達範囲との交錯を少なくすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0024】図1及び図2は、本発明によるキーレスエントリー装置の1つの実施の形態を示すブロック図であって、図1は車載用送受信器の構成の一例を示し、図2は携帯用送受信器の構成の一例を示すものである。
【0025】図1に示されるように、車載用送受信器10は、制御部(CPU)1と、第1低周波信号(LF)送信部2T1と、第2低周波信号(LF)送信部2T2と、第3低周波信号(LF)送信部2T3と、第4低周波信号(LF)送信部2T4と、第5低周波信号(LF)送信部2T5と、第1送信アンテナ3F1と、第2送信アンテナ3F2と、第3送信アンテナ3Bと、第4送信アンテナ3R1と、第5送信アンテナ3R2と、高周波信号(RF)受信部4と、受信アンテナ5と、記憶部6と、ロック制御部7とからなっている。
【0026】この場合、後述するように、第1送信アンテナ3F1は運転席側ドアミラーの背面に配置され、第2送信アンテナ3F2は助手席側ドアミラーの背面に配置される。第3送信アンテナ3Bはトランクの施錠部の近傍に配置される。第4送信アンテナ3R1は右後部席側ドアノブの近傍に配置され、第5送信アンテナ3R2は左後部席側ドアノブの近傍に配置される。なお、受信アンテナ5は、自動車の任意の箇所、例えば室内の天井部分等に配置される。
【0027】この場合、第1低周波信号送信部2T1乃至第5低周波信号送信部2T5は全体として送信部2を構成している。
【0028】そして、第1低周波信号送信部2T1は、入力端が制御部1に接続され、出力端が第1送信アンテナ3F1に接続される。第2低周波信号送信部2T2は、入力端が制御部1に接続され、出力端が第2送信アンテナ3F2に接続される。第3低周波信号送信部2T3は、入力端が制御部1に接続され、出力端が第3送信アンテナ3Bに接続される。第4低周波信号送信部2T4は、入力端が制御部1に接続され、出力端が第4送信アンテナ3R1に接続される。第5低周波信号送信部2T5は、入力端が制御部1に接続され、出力端が第5送信アンテナ3R2に接続される。高周波信号受信部4は、入力端が受信アンテナ5に接続され、出力端が制御部1に接続される。記憶部6は、制御部1に選択的に接続される。ロック制御部7は、制御部1に接続されるとともに、運転席側ドアロックモータ8F1と、右後部席側ドアロックモータ8R1と、助手席側ドアロックモータ8F2と、左後部席側ドアロックモータ8R2と、トランクロックモーター8Bにそれぞれ接続される。
【0029】また、第1送信アンテナ3F1、第2送信アンテナ3F2、第3送信アンテナ3B、第4送信アンテナ3R1、第5送信アンテナ3R2には、それぞれ異なるID(識別符号)を割り当てており、第1乃至第5低周波信号送信部2T1乃至2T5がリクエスト信号を送信する際に、そのリクエスト信号内に各低周波信号送信部が接続されているアンテナのIDを含んでいるので、リクエスト信号を受信した携帯用送受信器20側において、受信信号中のリクエスト信号中のIDを判別することにより、第1乃至第5送信アンテナ3F1、3F2、3B、3R1、3R2の中のいずれのアンテナを通して送信したリクエスト信号であるかを判定することができる。
【0030】さらに、第1送信アンテナ3F1、第2送信アンテナ3F2、第3送信アンテナ3Bは、第1送信グループを構成し、第4送信アンテナ3R1、第5送信アンテナ3R2は、第2送信グループを構成している。第1送信グループに属する第1乃至第3送信アンテナ3F1、3F2、3Bは付属する第1乃至第3低周波信号送信器2T1乃至2T3によって、第1の期間に間歇的なリクエスト信号を送信し、第2送信グループに属する第4乃至第5送信アンテナ3R1、3R2は付属する第4乃至第5低周波信号送信器2T4乃至2T5によって、第1の期間と異なる第2の期間に間歇的なリクエスト信号を送信する。このため、第1送信グループからの間歇的なリクエスト信号の送信と第2送信グループからの間歇的なリクエスト信号の送信とは、時間的に一致することがない。
【0031】なお、記憶部6には、上記した各送信アンテナ毎に割り当てられたID、場所コード、後述する携帯用送受信器のID、ファンクションコード等が記憶収納されている。
【0032】一方、図2に示されるように、携帯用送受信器20は、制御部(CPU)11と、高周波信号(RF)送信部12と、送信アンテナ13と、低周波信号(LF)受信部14と、受信アンテナ15と、記憶部16と、操作キー17とからなっている。この場合、送信アンテナ13及び受信アンテナ15は、携帯用送受信器20の筐体に内蔵されるか、筐体と一体的に結合配置される。
【0033】そして、高周波信号送信部12は、入力端が制御部11に接続され、出力端が送信アンテナ13に接続される。低周波信号受信部14は、入力端が受信アンテナ15に接続され、出力端が制御部11に接続される。記憶部16は制御部11に選択的に接続され、操作キー17は制御部11に接続される。
【0034】次に、図3は、図1に図示されたこの実施の形態の車載用送受信器を自動車に搭載した状態の一例を示す上面図である。
【0035】なお、図3において、図1に示された構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付けている。
【0036】図3に示されるように、自動車30は、運転席側ドア31F1と、助手席側ドア31F2と、右後部席側ドア31R1と、左後部席側ドア31R2と、トランク32と、運転席側ドアミラー33M1と、助手席側ドアミラー33M2と、運転席側ドアノブ34F1と、助手席側ドアノブ34F2と、右後部席側ドアノブ34R1と、左後部席側ドアノブ34R2と、トランク32のノブ35Nとを備えている。
【0037】そして、第1送信アンテナ3F1は、運転席側ドアミラー33M1の背面側に装着配置され、第2送信アンテナ3F2は、助手席側ドアミラー33M2の背面側に装着配置される。第3送信アンテナ3Bは、トランク32の施錠部35Lの近傍に、施錠部35Lと並んで装着配置される。第4送信アンテナ3R1は、右後部席側ドアノブ34R1の近傍に、右後部席側ドアノブ34R1に並んで装着配置され、第5送信アンテナ3R2は、左後部席側ドアノブ34R2の近傍に、左後部席側ドアノブ34R2に並んで装着配置される。
【0038】なお、図3に示される半円形の領域A1、A2、A3、A4、A5は、それぞれ、第1送信アンテナ3F1、第2送信アンテナ3F2、第3送信アンテナ3B、第4送信アンテナ3R1、第5送信アンテナ3R2からそれぞれ送信されるリクエスト信号を携帯用送受信器20において正規の状態で受信可能な到達範囲を表わしている。
【0039】次いで、図4は、図1に図示のこの実施の形態の車載用送受信器10で実施される主要な動作経緯を示すフローチャートであり、図5は、図2に図示のこの実施の形態の携帯用送受信器20で実施される主要な動作経緯を示すフローチャートである。
【0040】また、図6(a)、(b)は、車載用送受信器10と携帯用送受信器20との間で送受信されるリクエスト信号及びアンサー信号の構成の一例を示す説明図であって、(a)は車載用送受信器10から送信されるリクエスト信号であり、(b)は携帯用送受信器20から送信されるアンサー信号である。
【0041】図6(a)に示されるように、リクエスト信号の構成は、最初にヘッダがあり、次にリクエスト信号を送信したアンテナに割り当てられたIDがあり、その次に被制御部材を表わす場所コードがあり、最後にリクエスト信号を送信する毎に順次更新されるローリングコードがある。また、図6(b)に示されるように、アンサー信号の構成は、最初にヘッダがあり、次にアンサー信号を送信した携帯用送受信器20に割り当てられたIDがあり、その次に操作キー17によって入力された機能を表わすファンクションコードがあり、その次に被制御部材を表わす場所コードがあり、最後にアンサー信号を送信する毎に順次更新されるローリングコードがある。
【0042】ここで、図4及び図5の各フローチャートを用い、この実施の形態のキーレスエントリー装置の動作について説明する。
【0043】始めに、車載用送受信器10は、ある時点に、第1送信グループに属する第1送信アンテナ3F1、第2送信アンテナ3F2、第3送信アンテナ3Bがそれぞれ付属する第1低周波信号送信部2T1、第2低周波信号送信部2T2、第3低周波信号送信部2T3が同時に短期間リクエスト信号を送信する(図4のステップS1参照)。このとき、第1送信アンテナ3F1、第2送信アンテナ3F2、第3送信アンテナ3Bから送信される各リクエスト信号は、それぞれ領域A1、A2、A3内を伝播するので、それらが互いに干渉することがない。
【0044】このリクエスト信号の送信に対応して、携帯用送受信器20は、低周波信号受信部14がいずれかのリクエスト信号を受信すると、この受信信号が制御部11に供給される(図5のステップS21参照)。
【0045】次に、制御部11は、いずれかのリクエスト信号が受信されたか否かを判断する。そして、リクエスト信号が受信されたと判断した(Y)ときは次のステップS23に移行し、一方、リクエスト信号が受信されないと判断した(N)ときは他のステップS27に移行する(図5のステップS22参照)。
【0046】このとき、制御部11は、受信したリクエスト信号に含まれるID、場所コード、ローリングコードを解析する(図5のステップS23参照)。
【0047】次いで、制御部11は、解析したIDが記憶部16に記憶されているIDの中のいずれかのものと一致するか否かを判断する。そして、IDの一致を確認できたと判断した(Y)ときは次のステップS23に移行し、一方、IDの一致を確認できないと判断した(N)ときは他のステップS27に移行する(図5のステップS24参照)。この後、制御部11は、解析した場所コードを抽出する(図5のステップS25参照)。
【0048】続いて、制御部11は、抽出した場所コードに対応した場所コードを送信するアンサー信号に付加する(図5のステップS26参照)。
【0049】次に、制御部11は、操作キー17からファンクションコードが入力されたか否かを判断する。そして、ファンクションコードが入力されたと判断した(Y)ときは次のステップS28に移行し、一方、ファンクションコードが入力されないと判断した(N)ときは最初のステップS21に戻り、再度、ステップS21以降の動作が実行される(図5のステップS27参照)。
【0050】次いで、ステップS27でファンクションコードの入力があるときには、制御部11は、このファンクションコードを含む信号を高周波信号送信部12から送信する(図5のステップS28参照)。
【0051】この信号はリクエスト信号とアンサー信号との交換とは異なるもので、リクエスト信号の受信可能な範囲外において被制御部材を制御したいときに、携帯用送受信器20の操作キー17を操作したときに行われる処理である。この処理に対応して車載用送受信器10は被制御部材を駆動するものであるが、その方法については説明を省略する。
【0052】このアンサー信号の送信に対応して、車載用送受信器10の制御部1は、リクエスト信号の送信に対する返信、すなわちアンサー信号を高周波信号送信部4で受信したか否かを判断する。そして、アンサー信号を受信したと判断した(Y)ときは次のステップS3に移行し、一方、アンサー信号を受信していないと判断した(N)ときは他のステップS7に移行する(図4のステップS2参照)。
【0053】次に、制御部1は、受信したアンサー信号に含まれるID、ファンクションコード、場所コード、ローリングコードを解析する(図4のステップS3参照)。
【0054】次いで、制御部1は、解析したIDが記憶部6に記憶されているIDの中のいずれかのものと一致するか否かを判断する。そして、IDの一致を確認できたと判断した(Y)ときは次のステップS5に移行し、一方、IDの一致を確認できないと判断した(N)ときは他のステップS7に移行する(図4のステップS4参照)。
【0055】続いて、制御部1は、解析した場所コードを抽出する(図4のステップS5参照)。この後、制御部1は、抽出した場所コードに対応する被制御部材、例えば運転席側ドアノブ34F1を特定し、運転席側ドアノブ34F1のロック解除のためにファンクションコードをロック制御部7に供給する(図4のステップS6参照)。このとき、ロック制御部7は、運転席側ドアロックモータ8F1を駆動し、運転席側ドア31F1のドアロックを解除する。
【0056】次に、車載用送受信器10は、前記時点と異なった時点に、第2送信グループに属する第4送信アンテナ3R1、第5送信アンテナ3R2が付属する第4低周波信号送信部2T4、第5低周波信号送信部2T5が同時に短期間リクエスト信号を送信する(図4のステップS7参照)。このときも、第4低周波信号送信部2T1、第5低周波信号送信部2T5から送信される各リクエスト信号は、それぞれ領域A4、A5内を伝播するので、それらが互いに干渉することがない。
【0057】このとき、リクエスト信号の送信に対応して、携帯用送受信器20の低周波信号受信部14がいずれかのリクエスト信号を受信すると、この受信信号が制御部11に供給される(図5のステップS21参照)。
【0058】以下、携帯用送受信器20は、前記図5のステップS22からステップS28までの動作を順次実行し、高周波信号送信部12からアンサー信号を送信する。
【0059】このアンサー信号の送信に対応して、車載用送受信器10の制御部1は、前記図4のステップS2からステップS12までの動作を順次実行し、アンサー信号を解析し、抽出した場所コードに対応する被制御部材、例えば右後部席側ドアノブ34R1を特定し、右後部席側ドアノブ34R1のロック解除のためにファンクションコードをロック制御部7に供給する(図4のステップS12参照)。このとき、ロック制御部7は、右後部席側ドアロックモータ8R1を駆動し、右後部席側ドア31R1のドアロックを解除する。
【0060】そして、このような動作が実行された後は、最初のステップS1に戻り、ステップS1以降の動作が繰り返し実行される。
【0061】前記フローチャートにおいては、携帯用送受信器20から送信されるアンサー信号に応答して、車載用送受信器10が運転席側ドア31F1のドアロックを解除する例、または、右後部席側ドア31R1のドアロックを解除する例を挙げて説明したが、これは、携帯用送受信器20が第1送信アンテナ3F1から送信されたリクエスト信号だけ、または、第4送信アンテナ3R1から送信されたリクエスト信号だけを受信したことによる。そして、携帯用送受信器20が、第2送信アンテナ3F2から送信されたリクエスト信号だけを受信したとすれば、車載用送受信器10は、アンサー信号の受信に対応して、助手席側ドア31F2のドアロックを解除するように働き、また、携帯用送受信器20が、第3送信アンテナ3Bから送信されたリクエスト信号だけを受信したとすれば、車載用送受信器10は、アンサー信号の受信に対応して、トランク32の施錠部35Lのロックを解除するように働く。同じように、携帯用送受信器20が、第5送信アンテナ3R2から送信されたリクエスト信号だけを受信したとすれば、車載用送受信器10は、アンサー信号の受信に対応して、左後部席側ドア31R2のドアロックを解除するように働く。
【0062】また、携帯用送受信器20は、ある時点に第1乃至第3送信アンテナ3F1、3F2、3Bがリクエスト信号を送信し、また、他の時点に第4乃至第5送信アンテナ3R1、3R2がリクエスト信号を送信したにも係らず、それらのリクエスト信号を受信ができなかったとき、携帯用送受信器20からアンサー信号を送信せず、いずれの被制御部材の制御も行われない。
【0063】次に、図7は、本発明によるキーレスエントリー装置の第2の実施の形態を示すブロック図であって、車載用送受信器10の構成の一例を示すものである。
【0064】図7に示されるように、第2の実施の形態のキーレスエントリー装置の車載用送受信器10は、図1に図示の車載用送受信器10が具備する全ての構成要素を具備する他に、運転席側ドアノブセンサー9F1、助手席側ドアノブセンサー9F2、右後部席側ドアノブセンサー9R1、左後部席側ドアノブ9R2、トランクノブセンサー9Bを具備している。なお、図7において、図1に示された構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付けている。
【0065】そして、運転席側ドアノブセンサー9F1は、運転席側ドアノブ34F1内に配置され、ロック制御部7に接続される。助手席側ドアノブセンサー9F2は、助手席側ドアノブ34F2内に配置され、ロック制御部7に接続される。右後部席側ドアノブセンサー9R1は、右後部席側ドアノブ34R1内に配置され、ロック制御部7に接続される。左後部席側ドアノブ9R2は、左後部席側ドアノブ34R2ドア内に配置され、ロック制御部7に接続される。トランクノブセンサー9Bは、トランクノブ35N内に配置され、ロック制御部7に接続される。
【0066】一方、第2の実施の形態のキーレスエントリー装置の携帯用送受信器20は、図2に図示の携帯用送受信器20と同じ構成のものが用いられる。
【0067】また、図8は、第2の実施の形態の車載用送受信器10の動作経緯の一例を示すフローチャートである。
【0068】ここで、前記構成を有する第2の実施の形態のキーレスエントリー装置の動作を図8に図示のフローチャートを用いて説明する。
【0069】始めに、車載用送受信器10の制御部1は、第1送信グループに属する第1送信アンテナ3F1、第2送信アンテナ3F2、第3送信アンテナ3Bに対応する被制御部材の状態、すなわち運転席側ドア31F1、助手席側ドア31F2、トランク32の各ロック状態を検出し(ステップS31参照)、運転席側ドア31F1、助手席側ドア31F2、トランク32がロック状態であるか否かを判断する。そして、それらの全てがロック状態であると判断した(Y)ときは次のステップS33に移行し、一方、それらの少なくとも1つがロック状態でないと判断した(N)ときは他のステップS42に移行する(ステップS32参照)。
【0070】次に、制御部1は、第1送信グループに属する第1送信アンテナ3F1、第2送信アンテナ3F2、第3送信アンテナ3Bが付属する第1低周波信号送信部2T1、第2低周波信号送信部2T2、第3低周波信号送信部2T3にリクエスト信号の送信を指示し、第1送信アンテナ3F1、第2送信アンテナ3F2、第3送信アンテナ3Bからそれぞれリクエスト信号を送信する(ステップS33参照)。
【0071】このリクエスト信号を送信に対応して、携帯用送受信器20は、既に説明した図5に図示のフローチャートの動作が実行され、携帯用送受信器20からアンサー信号を送信する。
【0072】そして、携帯用送受信器20のアンサー信号の送信に対応して、車載用送受信器10の制御部1は、受信したアンサー信号中のファンクションコード、場所コード等を抽出する(ステップS34参照)。
【0073】次いで、制御部1は、アンサー信号から場所コードが抽出できたか否かを判断する。そして、場所コードが抽出できたと判断した(Y)ときは次のステップS36に移行し、一方、場所コードが抽出できなかったと判断した(N)ときは他のステップS41に移行する(ステップS35参照)。
【0074】ステップS35における場所コードの抽出が行われたとき、制御部1は、タイマーをスタートさせ、計時を開始する(ステップS36参照)。この後、制御部1は、抽出した場所コードに対応する被制御部材内に配置されているセンサー、例えば運転席側ドアノブセンサー9F1からの接触検知信号の出力の有無を検出する(ステップS37参照)。
【0075】続いて、制御部1は、タイマーがタイムアップしたか否かを判断する。そして、タイマーがタイムアップしたと判断した(Y)ときはステップS42に移行し、一方、タイマーが未だタイムアップしていないと判断した(N)ときは次のステップS39に移行する(ステップS38参照)。
【0076】次に、制御部1は、タイマーのタイムアップ以前に検出した接触検知信号が運転席側ドアノブセンサー9F1からのものであるか否かを判断する。そして、接触検知信号が運転席側ドアノブセンサー9F1からのものであると判断した(Y)ときは次のステップS40に移行し、一方、接触検知信号が運転席側ドアノブセンサー9F1からのものでないと判断した(N)ときは前のステップS37に戻り、ステップS37以降の動作を繰り返し実行する(ステップS39参照)。
【0077】次いで、制御部1は、アンサー信号で指定された被制御部材と機能が運転席側ドアノブ34F1のロック解除であり、かつ、運転席側ドアノブセンサー9F1からの接触検知信号の出力が確認されたことから、ロック制御部7に制御信号を供給し、ロック制御部7を通して運転席側ドアロックモータ8F1を駆動し、運転席側ドア31F1のドアロックを解除する(ステップS40参照)。
【0078】一方、制御部1は、アンサー信号に場所コードが付加されていないことから、被制御部材を特定しない制御、例えば運転席側ドアノブ34F1、助手席側ドアノブ34F2、右後部席側ドアノブ34R1、左後部席側ドアノブ34R2の各ロック状態を同時に解除する、すなわち通常のキーレス動作を実行する(ステップS41参照)。ステップS35乃至S41の処理は、携帯用送受信器20の操作キー17が操作されたことに対応して行われるものである。
【0079】この後、制御部1は、第1乃至第5低周波信号送信部2T1乃至2T5に対して、リクエスト信号の送信停止の指示を出力し、最初のステップS31に戻って、ステップS31以降の動作を繰り返し実行する。
【0080】さらに、図9は、第2の実施の形態の車載用送受信器10の動作経緯の他の例を示すフローチャートであって、被制御部材の状態に応じて、一方の状態から他方の状態に、または、他方の状態から一方の状態に切り替えることを可能にしたものである。
【0081】このフローチャートによる動作経緯は、大部分の動作経緯が図8に図示のフローチャートの動作経緯と同じであるが、ステップS32において被制御部材、例えば運転席側ドアノブ34F1のロック状態を検出できなかったとき、直接、ステップS42に移行するものではなく、ステップS43乃至ステップS45を経てステップS42に移行する点が異なっている。なお、このフローチャートの各ステップにおいて、図8に図示のフローチャートと同じ機能のステップについては同じ符号を付けている。
【0082】そこで、このフローチャートの動作の説明においては、ステップS43乃至ステップS45に関する動作だけを説明し、他のステップS31乃至ステップ42についての説明は、重複するので省略する。
【0083】始めに、制御部1は、運転席側ドアノブ34F1のロック状態を検出できなかった、すなわち運転席側ドアノブ34F1がロック状態でないことから、第1乃至第2低周波信号送信部2T1乃至2T2に対して、運転席側ドアノブ34F1、助手席側ドアノブ34F2をロック状態にするためのリクエスト信号の送信の指示を出力する(ステップS43参照)。
【0084】このリクエスト信号の送信に対応して、携帯用送受信器20からアンサー信号が送信され、制御部1は、そのアンサー信号を受信できたか否かを判断する。そして、アンサー信号を受信できなかったと判断した(Y)ときは次のステップS45N異に移行し、一方、アンサー信号を受信できたと判断した(N)ときはこのステップS44を繰り返し実行する(ステップS44参照)。
【0085】次いで、制御部1は、ロック制御部7に制御信号を供給し、ロック制御部7を通して運転席側ドアロックモータ8F1を駆動し、運転席側ドア31F1をドアロック状態にする(ステップS45参照)。この後、次のステップS42に移行する。ステップS43乃至S45の処理は、携帯用送受信器20を携帯した使用者が自動車を離れたときに自動的にドアをロックするための処理である。
【0086】また、図10は、本発明によるキーレスエントリー装置の第3の実施の形態を示すブロック図であって、車載用送受信器10の構成の一例を示すものであり、第1及び第2の実施の形態に比べて、送信部の構成を変更したものである。
【0087】図10に示されるように、第3の実施の形態のキーレスエントリー装置の車載用送受信器10は、第1送信アンテナ3F1、第2送信アンテナ3F2、第3送信アンテナ3B、第4送信アンテナ3R1、第5送信アンテナ3R2の5つのアンテナに対し、第1低周波信号送信部2T1’、第2低周波信号送信部2T2’、第3低周波信号送信部2T3’の3つの低周波信号送信部を用いており、その代わりに、制御部1内にアンテナ切替部1Sを設け、第1切替スイッチ1S1、第2切替スイッチ1S2の2つのスイッチを設けている。なお、図10において、図1に示された構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付けている。
【0088】そして、第1低周波信号送信部2T1’は、入力端が制御部1に接続され、出力端が第1送信アンテナ3F1に接続される。第2低周波信号送信部2T2’は、入力端が制御部1に接続され、出力端が第1切替スイッチ1S1の入力端に接続される。第3低周波信号送信部2T3’は、入力端が制御部1に接続され、出力端が第2切替スイッチ1S2の入力端に接続される。第1切替スイッチ1S1は、第1出力端が第2送信アンテナ3F2に接続され、第2出力端が第4送信アンテナ3R1に接続され、制御端がアンテナ切替部1Sに接続される。第2切替スイッチ1S2は、第1出力端が第3送信アンテナ3Bに接続され、第2出力端が第5送信アンテナ3R2にそれぞれ接続され、制御端がアンテナ切替部1Sに接続される。
【0089】前記構成による第3の実施の形態の車載用送受信器10は、次のように動作する。
【0090】いま、第1送信グループに属する送信アンテナが付属する低周波信号送信部がリクエスト信号を送信する場合は、制御部1がアンテナ切替部1Sを通して第1切替スイッチ1S1の入力端を第1出力端に切替接続し、第2切替スイッチ1S2の入力端を第1出力端側に切替接続して、第2低周波信号送信部2T2’を第2送信アンテナ3F2に接続し、第3低周波信号送信部2T3’を第3送信アンテナ3Bに接続する。このとき、制御部1が第1低周波信号送信部2T1’、第2低周波信号送信部2T2’、第3低周波信号送信部2T3’にそれぞれリクエスト信号の送信を指示すると、第1低周波信号送信部2T1’は直接第1送信アンテナ3F1にリクエスト信号を供給し、第2低周波信号送信部2T2’は第1切替スイッチ1S1を通して第2送信アンテナ3F2にリクエスト信号を供給し、第3低周波信号送信部2T3’は第2切替スイッチ1S2を通して第3送信アンテナ3Bにリクエスト信号を供給し、それぞれのアンテナ3F1、3F2、3Bから送信される。
【0091】一方、第2送信グループに属する送信アンテナが付属する低周波信号送信部がリクエスト信号を送信する場合は、制御部1がアンテナ切替部1Sを通して第1切替スイッチ1S1の入力端を第2出力端に切替接続し、第2切替スイッチ1S2の入力端を第2出力端側に切替接続して、第2低周波信号送信部2T2’を第4送信アンテナ3R1に接続し、第3低周波信号送信部2T3’を第5送信アンテナ3R2に接続する。このとき、制御部1が第2低周波信号送信部2T2’、第3低周波信号送信部2T3’にそれぞれリクエスト信号の送信を指示すると、第2低周波信号送信部2T2’は第1切替スイッチ1S1を通して第4送信アンテナ3R1にリクエスト信号を供給し、第3低周波信号送信部2T3’は第2切替スイッチ1S2を通して第5送信アンテナ3R2にリクエスト信号を供給し、それぞれのアンテナ3R1、3R2から送信される。
【0092】また、第3の実施の形態の車載用送受信器10の動作は、前記第1乃至第3低周波信号送信部2T1’乃至2T3’からのリクエスト信号の送信を除けば、既に説明した第1の実施の形態または第2の実施の形態の車載用送受信器10の動作と同じであるので、これ以上の説明は行わない。
【0093】次に、図11は、本発明によるキーレスエントリー装置の第4の実施の形態を示すブロック図であって、車載用送受信器10の構成の他の例を示すものであり、第1の実施の形態に比べると、送信部の構成を変更したものである。
【0094】図11に示されるように、第4の実施の形態のキーレスエントリー装置の車載用送受信器10は、第1送信アンテナ3F1、第2送信アンテナ3F2、第3送信アンテナ3B、第4送信アンテナ3R1、第5送信アンテナ3R2が送信アンテナを切り替える切替スイッチ1S1’を介して1つの送信部2’に接続されている。送信部2’は制御部1に接続されている。切替スイッチ1S1’は制御部1のアンテナ切替部1S’に接続され、アンテナ切替部1S’の指示により送信アンテナを切り替えるように構成されている。
【0095】前記構成による第4の実施の形態の車載用送受信器10は、次のように動作する。
【0096】制御部1が第1送信アンテナ3F1から送信されるリクエスト信号、第2送信アンテナ3F2から送信されるリクエスト信号、第3送信アンテナ3Bから送信されるリクエスト信号、第4送信アンテナ3R1から送信されるリクエスト信号、第5送信アンテナ3R2から送信されるリクエスト信号を、記憶部6に記憶されているID、場所コードを順次呼び出して組み合わせることにより作成し、各リクエスト信号を所定の時間間隔を隔てて順次送信部2に送出する。そして、送信部2がリクエスト信号を低周波信号に置き換え、切替スイッチ1S1’を介して送信アンテナに向けてリクエスト信号を順次送信する。送信部2が送信する各リクエスト信号の間隔は制御部1が送信部2にリクエスト信号を送信した所定間隔と同じ間隔で送信される。一方、制御部1のアンテナ切替部1S’が、送信部2のリクエスト信号の送信に合わせて、切替スイッチ1S1’に送信アンテナ切替の指示をする。
【0097】従って、第1送信アンテナ3F1から送信されるべきリクエスト信号は第1送信アンテナ3F1から送信され、その他のリクエスト信号も間違いなく対応する送信アンテナから送信される。そして、前記所定の時間間隔として、例えば、第1送信アンテナ3F1から送信されるリクエスト信号、第2送信アンテナ3F2から送信されるリクエスト信号、第3送信アンテナ3Bから送信されるリクエスト信号はそれぞれ20msづつ間を置くことなしに連続して送信され、200msの時間を空けた後で、第4送信アンテナ3R1から送信されるリクエスト信号、第5送信アンテナ3R2から送信されるリクエスト信号はそれぞれ20msづつ間を置くことなしに連続して送信される。
【0098】本発明の第1の実施の形態と比較すると、第1の実施の形態が、第1送信アンテナ3F1から送信されるリクエスト信号、第2送信アンテナ3F2から送信されるリクエスト信号、第3送信アンテナ3Bから送信されるリクエスト信号、つまり第1グループの送信アンテナのリクエスト信号が、また、第4送信アンテナ3R1から送信されるリクエスト信号、第5送信アンテナ3R2から送信されるリクエスト信号、つまり第2グループの送信アンテナのリクエスト信号がそれぞれ同時に送信されるのに対して、本実施の形態においては、同時でなく連続して送信されるものであるが、送信アンテナが2つのグループに分けられている構成は同じである。
【0099】第4の実施の形態における、携帯用送受信器20の動作、携帯用送受信器20からのアンサー信号を受信した後の車載用送受信器10の動作は、第1の実施の形態の動作と同じであるので、この点の説明は省略する。
【0100】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、車載用送受信器に自動車の各被制御部材毎にアンテナと送信部とを設け、送信部別に固有のIDを割り当てており、車載用送受信器から送信部の数に対応した数のIDを異にするリクエスト信号を間歇的に送信し、携帯用送受信器が携帯用送受信器に最も近いアンテナから送信されたリクエスト信号を受信すると、携帯用送受信器から受信したリクエスト信号に対応する被制御部材を指定したアンサー信号を送信するようにしているもので、車載用送受信器がこのアンサー信号を受信したとき、アンサー信号で指定した被制御部材、すなわち携帯用送受信器に最も近い位置にある被制御部材だけが制御され、他の被制御部材の制御が行われないことになり、自動車が無防備になる事態の発生を有効に防ぐことができるという効果がある。
【0101】また、本発明によれば、車載用送受信器に自動車の各被制御部材毎にアンテナと送信部、それに各ドアにノブ接触検知部をそれぞれ設け、送信部別に固有のIDを割り当てており、車載用送受信器から送信部の数に対応した数のIDを異にするリクエスト信号を送信し、携帯用送受信器が携帯用送受信器に最も近いアンテナから送信されたリクエスト信号を受信すると、携帯用送受信器から受信したリクエスト信号に対応する被制御部材を指定したアンサー信号を送信するようにしているもので、車載用送受信器がこのアンサー信号を受信したとき、アンサー信号で指定した被制御部材が携帯用送受信器に最も近い位置にあるドアであって、ユーザーがこのドアのノブに接触したとき、このドアの施錠部のロックだけが外され、他のドアの施錠部のロックが外されないようになり、自動車が無防備になる事態の発生を完全に防ぐことができるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプス電気株式会社
【出願日】 平成12年3月1日(2000.3.1)
【代理人】 【識別番号】100078134
【弁理士】
【氏名又は名称】武 顕次郎 (外2名)
【公開番号】 特開2001−248340(P2001−248340A)
【公開日】 平成13年9月14日(2001.9.14)
【出願番号】 特願2000−56326(P2000−56326)