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【発明の名称】 ステアリングロック装置
【発明者】 【氏名】越智 勲

【要約】 【課題】工具を使用して不正にシリンダ錠をボデーから抜き取られないようにしたステアリングロック装置を提供する。

【解決手段】キーの挿入により回動するシリンダインナ1と、該シリンダインナ1を回動可能に収容するシリンダアウタ3と、該シリンダアウタ3を収容保持するボデー9と、該ボデーに9からステアリングシャフト側に付勢され突出してステアリングシャフトを回動不能にするロックシャフト7と、前記ロックシャフト7の端部に形成された操作部7aに係合するカム部5cを備え、前記シリンダインナ1の回動に応動してロックシャフト7をボデー9内に引き込むカム部材5と、該カム部材5をシリンダインナ1側に付勢する付勢手段とを備え、前記シリンダインナ1が取り除かれると前記カム部材5がシリンダインナ1側に移動してカム部5cと前記ロックシャフト7の操作部7aとの係合が外れるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 キーの挿入により回動するシリンダインナと、該シリンダインナを回動可能に収容するシリンダアウタと、該シリンダアウタを収容保持するボデーと、該ボデーからステアリングシャフト側に付勢され突出してステアリングシャフトを回動不能にするロックシャフトと、前記ロックシャフトの端部に形成された操作部に係合するカム部を備え前記シリンダインナの回動に応動してロックシャフトをボデー内に引き込むカム部材と、該カム部材をシリンダインナ側に付勢する付勢手段とを備えたステアリングロック装置において、前記シリンダインナが取り除かれると前記カム部材がシリンダインナ側に移動してカム部と前記ロックシャフトの操作部との係合が外れるようにしたことを特徴とするステアリングロック装置。
【請求項2】 前記カム部と前記ロックシャフトの操作部との係合が外れると、ロックシャフトの操作部がステアリングシャフト側に更に移動してカム部の後端と係合し、カム部材の後端側への移動を阻止するようにしたことを特徴とする請求項1記載ステアリングロック装置。
【請求項3】 前記カム部材のシリンダインナ側への移動を規制する移動規制手段を設け、この移動規制手段によるシリンダインナの移動量はシリンダインナへのキー挿入位置では前記ロックシャフトの操作部との係合が外れ、シリンダインナの回動位置ではカム部と前記ロックシャフトの操作部との係合状態を維持する量としたことを特徴とする請求項2記載のステアリングロック装置。
【請求項4】 前記カム部材のシリンダインナ側への所定以上の移動を規制する移動規制手段を設け、前記カム部材のカム部の後端には突出部を形成して、シリンダインナの回動位置ではカム部と前記ロックシャフトの操作部との係合を維持するようにしたことを特徴とする請求項2記載のステアリングロック装置。
【請求項5】 前記カム部材は少なくとも前記所定の移動位置ではボデーの内周面で保持されていることを特徴とする請求項3若しくは請求項4記載のステアリングロック装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ステアリングロック装置における盗難防止を図ったシリンダ錠の固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ステアリングロック装置は、シリンダインナとシリンダアウタ等で構成されるシリンダ錠と、シリンダインナの回動に応じてロック位置でステアリングシャフトの回動を阻止するロックシャフトとがボデー内に収納されている。ボデー内に収納されたシリンダ錠はかしめなどで固定されるものもあるが、交換を可能にしてサービス性を向上させるため、外周方向に突出するように付勢されたロックピンをシリンダアウタに設け、このロックピンをボデーの係合部に係合させると共に、シリンダインナの所定の回動位置でロックピンの押し込みを可能として、シリンダ錠を取り外すことができるようにしたものも知られている。
【0003】しかしながら、このようなものにおいては、不正を目的としてシリンダ錠をボデーから抜き取るため、例えば、前述のものにおいてはたがねのような工具でかしめ部を破壊してシリンダ錠をボデーから抜き取ったり、後述のものにおいてはポンチでロックピンをたたき込んで無理やりピンを押し込んだり、ドリルで穴を明けてロックピンを取り去ったりして、シリンダ錠をボデーから抜き取り、ドライバーのようなものでカム部材を回動させて、ロックシャフトが移動させられることが考えられる。ロックシャフトが移動させられると、ステアリングの回動が可能になり、自動車が盗難に合う可能性があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明はこの点に着目し、工具を使用して万一、シリンダ錠がボデーから抜き取られてもロックシャフトをボデー内に引き込むことができないようにすることを課題としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するために、この発明のステアリングロック装置では、キーの挿入により回動するシリンダインナと、該シリンダインナを回動可能に収容するシリンダアウタと、該シリンダアウタを収容保持するボデーと、該ボデーからステアリングシャフト側に付勢され突出してステアリングシャフトを回動不能にするロックシャフトと、前記ロックシャフトの端部に形成された操作部に係合するカム部を備え前記シリンダインナの回動に応動してロックシャフトをボデー内に引き込むカム部材と、該カム部材をシリンダインナ側に付勢する付勢手段とを備え、前記シリンダインナが取り除かれると前記カム部材がシリンダインナ側に移動してカム部と前記ロックシャフトの操作部との係合が外れるようにしている。
【0006】前記カム部と前記ロックシャフトの操作部との係合が外れると、ロックシャフトの操作部がステアリングシャフト側に更に移動してカム部の後端と係合し、カム部材の後端側への移動を阻止するようにするのが好ましい。
【0007】また、前記カム部材のシリンダインナ側への移動を規制する移動規制手段を設け、この移動規制手段によるシリンダインナの移動量はシリンダインナへのキー挿入位置では前記ロックシャフトの操作部との係合が外れ、シリンダインナの回動位置ではカム部と前記ロックシャフトの操作部との係合状態を維持する量とするのが好ましい。
【0008】また、前記カム部材のシリンダインナ側への所定以上の移動を規制する移動規制手段を設け、前記カム部材のカム部の後端には突出部を形成して、シリンダインナの回動位置ではカム部と前記ロックシャフトの操作部との係合を維持するようにしてもよい。
【0009】さらに、前記カム部材は少なくとも所定の移動位置ではボデーの内周面で保持されていることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】工具を使用して万一、シリンダ錠がボデーから抜き取られてもロックシャフトをボデー内に引き込むことができないようにするという目的を、簡単な構造で実現した。
【0011】
【実施例】図1乃至第6図は本発明の第1実施例を示す図であり、図2において、キーは図の右側の前面側から挿入される。1はシリンダインナ、2はロックシール、3はシリンダアウタであり、図の左側からロックシール2とシリンダインナ1をシリンダアウタ3に順次挿入し、これらを回動可能に保持することによって周知のシリンダ錠4が構成されている。5はシリンダインナ1に連結されたカム部材であり、キーをシリンダインナ1に挿入して回動させるとカム部材5が共に回動し、同軸上に設けられたスイッチ部6のロータ6aが回転して所定のスイッチ操作が行われる。
【0012】上記、シリンダインナ1、シリンダアウタ3、カム部材5は亜鉛ダイカストで成形されている。
【0013】7はステアリングシャフトの回動を阻止するロックシャフト、7aはその操作部、8はロックシャフト付勢用スプリングであり、ロック位置でキーが抜かれるとロックシャフト7がスプリング8で押されて上方に突出し、図示しないステアリングシャフトをロックするように構成されている。9は上記の各部材を収容するボデー、10はシリンダアウタ3の後端上部に形成されている突部3aに取り付けられたロックピンである。
【0014】このロックピン10は、シリンダインナ1をシリンダアウタ3に挿入した後、シリンダアウタ3の突部3aに形成された凹部3bにスプリング10aと共に挿入し、押さえ板10bをかしめなどの手段で固定することによってシリンダアウタ3に取り付けられており、スプリング10aによる外周方向への付勢力でばね受け10cが押さえ板10bに当たる位置まで突出し、その外端部10dがボデー9に形成された係合穴11に係合している。
【0015】また、シリンダインナ1の背面側(図2において左側)に外径の大きな鍔状部12とこれより径の小さい段部13とが形成されている。ロックピン10はこの段部13に対応する位置に設けられており、その長さは外端部10dが係合穴11に係合している状態でその内端部10eが凹部3bを貫通し、段部13の外周部にほぼ接するように選定されている。従って、シリンダインナ1をシリンダアウタ3に挿入してロックピン10を取り付けると、シリンダインナ1はロックピン10に鍔状部12が当たって抜け止めされ、シリンダ錠4を中心としたシリンダアセンブリの仮組み状態が維持される。
【0016】そして、シリンダインナ1は図3に示すロック位置(LOCK)からACC位置及びON位置を経てスタート位置(START)まで回動可能であって、段部13の外周部にはシリンダインナ1がACC位置にある時にロックピン10と合致する位置に凹部14を形成している。この凹部14はロックピン10の内端部10eを挿入できる大きさに選定してあり、ロックピン10はACC位置でのみ外端部10dが係合穴11から抜け出る位置まで押し込み可能である。
【0017】従って、シリンダアウタ3に組み込んだシリンダインナ1をこのACC位置に回動させることによって、ロックピン10を押し込むことができ、この状態でシリンダ錠4をボデー9に挿入できる。挿入後はロックピン10の外端部10dが係合穴11に係合してシリンダアウタ3がボデー9に固定され、シリンダインナ1も背面側へは移動ができない。またシリンダアウタ3をボデー9から取り出す操作もシリンダインナ1をACC位置に合わせ、ロックピン10を押し込むことによって行うことができる。なお、ロックピン10の押し込み可能な位置はACC位置に限定されるものではなく、他の適宜の回動位置を選ぶことができる。
【0018】さらに、ボデー9には図1、図2に示すように、金属製の補強板15が、ボデー9の係合穴11を覆った位置にワンウェイねじ16で締め付け固定されている。
【0019】補強板15は、ドリル加工等ができない金属材料、例えば、鉄板に焼入れした材料からなり、基部15aから両側(図1においては上下方向)に折り曲げて形成された一対の取付部15b,15bと、一方にのびたカバー部15cが形成されている。そして、取付部15b,15bには、ワンウェイねじ16が挿通する取付穴(図示せず)が形成され、カバー部15cにはボデー9の係合穴11やロックピン10の径よりもさらに小径でφ1.5mm程度のピン穴15dが形成されている。このピン穴15dは概略ロックピン10の上部中心に位置している。従って細いドリルを使用してもロックピン10を破壊することはできない。
【0020】ワンウェイねじ16は、図1に示すように、プラスドライバーが嵌まり込み、ドライバーを時計方向(ねじ締付方向)に回転させた時にはドライバーに係合してねじの締め付けを可能とするとともに、反時計方向に回転させた場合にはドライバーが空転するような十字溝16aが形成されている。
【0021】そして、金属製の補強板15が、締め付け固定された後、不正な方法で(キーを使用せず)シリンダ錠4をボデー9から取り除こうとして、ポンチ等でロックピン10の上部を打ち込んだり、ドリルで穴を明けようとしても、補強板15により阻止される。また、ピン穴15dを通る程度の細い金属棒では、無理やりロックピン10を押し込むことはできない。すなわち、キーをシリンダインナ1に挿入して、シリンダインナ1をACC位置まで回動させ、細い金属棒等でロックピン10を押し込んだ時のみ、ロックピン10が押し込み可能となり、シリンダ錠4をボデー9から取り除くことができるのである。
【0022】キーの挿入口に設けられているロックシール2は、キー挿入口からドライバーのような工具をたたき込んでもシリンダインナ1を回動できないようにするための盗難防止用であるが、背面組み込み方式は一般にシリンダインナ1の背面側への移動を阻止する保持力は比較的小さく、ロックシール2を設けてあってもシリンダインナ1が背面方向に外れて盗難防止効果が低下するという弱点がある。しかし、この例では図2に示すようにボデー9の一部に段部9aを設けてここに鍔状部12を当接させ、シリンダインナ1の背面側への移動はこれによっても阻止されて背面方向に外れることが確実に防止されるようにしている。
【0023】上記のように、この実施例のステアリングロック装置は、不正な方法で(キーを使用せず)シリンダ錠4をボデー9から取り除くことができないようにしたものであるが、それでも何らかの不正な方法でシリンダ錠4がボデー9から取り除かれた場合には、下記の手段により、ロックシャフト7がボデー9内に引き込まれないようにしている。
【0024】カム部材5はシリンダインナ1との連結部5aと、ボデー9の内周面9bに保持された状態で回動する大径部5bと、ロックシャフト7の端部に形成された操作部7aに係合してロックシャフト7をボデー9の内部に引き込むカム部5cと、ロックシャフト7の中空部7bに貫入しカム部5cより小いさな径の中径部5dと、端部がロータ6aに連結する小径部5eと、この小径部より突出して形成されロータ6aに係合して回動させる凸部5fからなる。
【0025】なお、小径部5eにはスプリング17が外嵌されてカム部材5をシリンダインナ1側に付勢している。
【0026】また、図6(a)に示すように、ボデー9の背面側には前記小径部5eが貫挿可能な貫通穴9cが形成され、この貫通穴9cには、小径部に突設された凸部5fが挿通可能な切欠部9dが形成されている。そして、背面9eには切欠部9dに概略対向する位置に窪部9fが形成されている。
【0027】カム部材5は、小径部5eが前面側から背面側に向かって、すなわち図6(b)の紙面の向こう側から手前側に向かってボデー9の貫通穴9cを挿通し、凸部5fが切欠部9dを貫通した後、図6(c)の位置まで回転した状態でボデーに収容される。すなわち、シリンダインナ1がロック位置にあるとき、前記凸部5fは窪部9fの上面に位置している。そして、ACC位置からからスタート位置までの回動範囲では、前記凸部5fは切欠部9dと窪部9f以外の上面に位置している。
【0028】このような、構造にしているため、万一不正な手段でシリンダ錠4がボデー9から取り除かれた場合には、すなわちロック位置でシリンダ錠4が取り除かれた場合には、図4に示すように、カム部材5がスプリング17の付勢力によって、前面側(図においては右側)に移動する。これによって、カム部5cとロックシャフト7の操作部7aとの係合が外れ、ロックシャフト7はスプリング8の付勢力でステアリングシャフト側(図において上側)に移動し中径部5dに当接する。このとき、カム部材5の凸部5fはシリンダインナ1側への所定以上の移動を規制する移動規制手段としての機能を持ち、ボデー9の窪部9fに入り込んだ状態でその底部に当接している。
【0029】この状態で、前面側からカム部材5を押し込んでも、カム部5cの後端が操作部7aに当接しているのでそれ以上の移動ができず、もとの状態に戻ることができない。また、背面側からスイッチ部6を取り外して小径部5eの後端部を前面側に移動させようとしても、凸部5fがボデー9の窪部9fに入り込んだ状態でその底部に当接しているので、それ以上の移動はできず、カム部材5は軸方向に対し微小ながたつき程度の移動しかできなくなっている。また、ドライバーのようなものでカム部材5を回動させても、カム部材5は凸部5fがボデー9の窪部9fに入り込んでいるため回動が不能であり、軸方向への移動もできないため窪部9fから脱出することができない。従って、凸部5fを切欠部9dを通して外すこともできない。さらに、カム部材5の大径部5bと中径部5dはそれぞれボデー9の内周面9b、9gで保持されているため、カム部材5がこじられてもロックシャフト7の付近は変形や破壊することがない。
【0030】このように、ロックシャフト7がボデー9側に引き込まれることはないので、ステアリングシャフトの回動をすることができず、自動車が盗難に合うことがない。
【0031】なお、正規なキーを使用してシリンダ錠4をボデー9から取り除く場合には、シリンダ錠4はロック位置以外の位置で取り除かれるため、カム部材5の凸部5fは窪部9f以外の背面9e上にある。従って、カム部材5はそれ以上移動することができず、カム部5cとロックシャフトの操作部7aとの係合が外れることはなく、再度シリンダ錠4を組付けて正常に使用することができる。
【0032】図7乃至図11は本発明の第2実施例を示す図で、カム部材5のシリンダインナ1側への所定以上の移動を規制する移動規制手段として、凸部5fに代えて中径部5dの端部に鍔部5gを形成し、この鍔部5gがロックシャフト7の中空部7bに当接するようにしたものである。この場合小径部5eの端部は断面小判形の接続部5hとしロータ6aを回転できる形状にしている。なお、第1実施例の凸部5fをそのまま移動規制手段として使用してもよい。
【0033】また、図8及び図10に示すように、カム部5の後方に連続した突出部5iを形成し、シリンダインナ1がロック位置以外の位置にあるときには、シリンダ錠が取り除かれてカム部材5がシリンダインナ1側に移動してもロックシャフト7がステアリングシャフト側に飛び出さないようにしている。
【0034】そして、ロックシャフト7の中空部7bの上部には、前記鍔部5gが挿通できる幅広部7cが形成されている。この場合、カム部材5の鍔部5gをロックシャフト7の中空部7bを挿通させるには、予めスプリング8に付勢された状態でボデー9内に収容されたロックシャフト7を押し下げることにより、前面側からカム部材5の小径部5eをロックシャフト7の中空部7bを挿通させ、図11(b)に示すように鍔部5gを幅広部7cに挿通させることができる。そしてロックシャフト7の押し下げを解除するとロックシャフト7がスプリング8の付勢力でステアリングシャフト側に突出し図11(c)に示すように鍔部5gは中空部7bに係合する位置にある。
【0035】なお、鍔部5gを幅広部7cに挿通させることができる押し下げ位置は、カム部材5の回動によりロックシャフト7が押し下げられる位置よりも低く設定してあり、カム部材5の回動によりロックシャフト7が押し下げられた位置では鍔部5gは中空部7bに係合するようになっている。
【0036】このような、構造にしているため、ロック位置でシリンダ錠4が取り除かれた場合には、第1実施例と同じように、カム部材5がスプリング17の付勢力によって、前面側に移動し、カム部5cとロックシャフトの操作部7aとの係合が外れ、ロックシャフト7は中径部5dに当接する。このとき、カム部材5の鍔部5gはロックシャフト7の中空部7bの後部7dと係合し、カム部材5のシリンダインナ1側への所定以上の移動を規制する移動規制手段としての機能を持つ。
【0037】この状態でカム部材5を回動させると、カム部材5は空回りするだけでロックシャフト7がボデー9側に引き込まれることはない。また、背面側からスイッチ部6を取り外して小径部5eの後端部を前面側に移動させようとしても、鍔部5gロックシャフト7の中空部7bの後部7dと係合し、それ以上の移動はできず、カム部材5は軸方向に対し微小ながたつき程度の移動しかできなくなる。
【0038】なお、正規なキーを使用してシリンダ錠4をボデー9から取り除く場合には、シリンダ錠4はロック位置以外の位置で取り除かれるため、カム部材5の突出部5iがロックシャフト7の操作部7aと係合しているので、再度シリンダ錠4を組付けて正常に使用することができる。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発明のステアリングロック装置は、不正な手段でシリンダインナが取り除かれるとカム部材がシリンダインナ側に移動してカム部とロックシャフトの操作部との係合が外れるようにしてロックシャフトをボデーの内部に引き込むことができないようにしているので、ロックシャフトはステアリングシャフトと係合した状態となっており、盗難を防止することができる。
【0040】カム部と前記ロックシャフトの操作部との係合が外れると、ロックシャフトの操作部がステアリングシャフト側に更に移動してカム部の後端と係合し、カム部材の後端側への移動を阻止するようにすれば、もとの状態に戻すことができないので、より盗難防止性を向上させることができる。
【0041】また、カム部材のシリンダインナ側への移動を規制する移動規制手段を設け、シリンダインナへのキー挿入位置ではロックシャフトの操作部との係合が外れ、シリンダインナの回動位置ではカム部と前記ロックシャフトの操作部との係合状態を維持するようにすれば、スイッチ部を取り外しての背面側からの攻撃に対しても強固な盗難防止を図ることができ、正常な状態でのシリンダ錠の交換が容易にできる。
【0042】さらに、カム部材は少なくとも移動規制手段による所定の移動位置ではボデーの内周面で保持されるようにすれば、カム部材がこじられてもロックシャフトの付近は変形や破壊することがなく、さらに高盗難性を向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000138462
【氏名又は名称】株式会社ユーシン
【出願日】 平成12年2月17日(2000.2.17)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−227221(P2001−227221A)
【公開日】 平成13年8月24日(2001.8.24)
【出願番号】 特願2000−39249(P2000−39249)