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【発明の名称】 セキュリティシステム
【発明者】 【氏名】中島 寛

【氏名】小林 孝次

【要約】 【課題】各部屋の入り口と各部屋への共通の入り口の両方に個人識別装置を設置し、セキュリティを高めたいというニーズに対し、利用者のストレスを軽減する。

【解決手段】各部屋の入り口に指紋照合装置1を設置する。各部屋への共通の入り口に指紋照合装置2を設置する。指紋照合装置1としては番号非入力タイプの指紋照合装置を用い、指紋照合装置2としては番号入力タイプの指紋照合装置を用いる。各部屋への共通の入り口では、指紋照合装置2にID番号を入力し、登録されている複数の指紋の中からそのID番号に対応する登録指紋を呼び出し、入力された指紋との一対一照合を行う。各部屋の入り口では、指紋照合装置1に指紋のみを入力し、登録されている複数の指紋との一対複数照合を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 各部屋の入り口に設置された第1の個人識別装置と、前記各部屋への共通の入り口に設置された第2の個人識別装置とを備えたセキュリティシステムであって、前記第1の個人識別装置は、生体情報の入力部と、登録された複数の生体情報を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶されている登録生体情報を順次に呼び出し、この呼び出した登録生体情報と前記入力部より入力された生体情報との照合を行う照合手段とを備え、前記第2の個人識別装置は、生体情報の入力部と、番号入力部と、登録された複数の生体情報を所定の番号と対応付けて記憶する記憶部と、前記番号入力部より入力された番号に対応する登録生体情報を前記記憶部から呼び出し、この呼び出した登録生体情報と前記入力部より入力された生体情報との照合を行う照合手段とを備えたことを特徴とするセキュリティシステム。
【請求項2】 各部屋の入り口に設置された第1の個人識別装置と、前記各部屋への共通の入り口に設置された第2の個人識別装置とを備えたセキュリティシステムであって、前記第1の個人識別装置は、生体情報の入力部と、登録された複数の生体情報を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶されている登録生体情報を順次に呼び出し、この呼び出した登録生体情報と前記入力部より入力された生体情報との照合を行う照合手段とを備え、前記第2の個人識別装置は、生体情報の入力部と、番号入力部と、この番号入力部より入力された番号により特定される部屋の入り口に設置された前記第1の個人認識装置の記憶部から通信により登録生体情報を呼び出し、この呼び出した登録生体情報と前記入力部より入力された生体情報との照合を行う照合手段とを備えたことを特徴とするセキュリティシステム。
【請求項3】 請求項1又は2において、前記番号入力部より入力される番号が部屋番号であることを特徴とするセキュリティシステム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マンション等の集合住宅、企業・大学等の研究施設などに用いて好適なセキュリティシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】マンション等の集合住宅、企業・大学等の研究施設などでは、各部屋の入り口と各部屋への共通の入り口があり、各部屋の入り口と各部屋への共通の入り口の両方に個人識別装置として指紋照合装置を設置し、セキュリティを高めたいというニーズがある。
【0003】指紋入力装置には、指紋の入力に加えてID番号(識別番号)の入力が必要なタイプ(番号入力タイプ)と、指紋の入力のみでよいタイプ(番号非入力タイプ)の2タイプがある。番号入力タイプでは、ID番号を入力すると、登録されている複数の指紋の中からそのID番号に対応する登録指紋が呼び出され、入力された指紋との照合(一対一照合)が行われる。番号非入力タイプでは、指紋を入力すると、入力された指紋と登録されている複数の指紋との個別照合(一対複数照合)が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】セキュリティを高めたいというニーズに対し、各部屋への共通の入り口および各部屋の入り口の両方に番号入力タイプの指紋照合装置を設置することが考えられる。番号入力タイプの指紋入力装置では、登録人数が多くても照合時間が短いという利点があるが、ID番号入力という煩わしさがある。この場合、トータルでの照合時間は短いものの、各部屋への共通の入り口と各部屋の両方でID番号を入力しなければならず、利用者にストレスを与えることになる。
【0005】また、セキュリティを高めたいというニーズに対し、各部屋への共通の入り口および各部屋の入り口の両方に番号非入力タイプの指紋照合装置を設置することが考えられる。番号非入力タイプの指紋入力装置では、ID番号入力の煩わしさがないという利点があるが、登録人数が多いと照合時間が長くなる。この場合、各部屋への共通の入り口では登録人数が多く、この共通の入り口での照合に時間がかかり、利用者にストレスを与えることになる。例えば、5階建てマンションで、各階5部屋で、各部屋4人が居住しているという条件、つまり共通の入り口では100人の中からの識別、各部屋の入り口では4人の中からの識別という条件を考えた場合、各部屋への共通の入り口では100指との照合を行うことになり、照合に多大な時間がかかる。
【0006】本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、各部屋の入り口と各部屋への共通の入り口の両方に個人識別装置を設置し、セキュリティを高めたいというニーズに対し、利用者のストレスを軽減することのできるセキュリティシステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成するために本発明は、各部屋の入り口に設置する第1の個人識別装置を、生体情報の入力部と、登録された複数の生体情報を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶されている登録生体情報を順次に呼び出し、この呼び出した登録生体情報と入力部より入力された生体情報との照合を行う照合手段とを備えた構成とし、各部屋への共通の入り口に設置する第2の個人識別装置を、生体情報の入力部と、番号入力部と、登録された複数の生体情報を所定の番号と対応付けて記憶する記憶部と、番号入力部より入力された番号に対応する登録生体情報を記憶部から呼び出し、この呼び出した登録生体情報と入力部より入力された生体情報との照合を行う照合手段とを備えた構成としたものである。この発明によれば、各部屋への共通の入り口では、そこに設置されている第2の個人識別装置へID番号や部屋番号などの番号を入力すると、その番号に対応する登録生体情報がこの個人識別装置の記憶部から呼び出され、入力された生体情報との照合が行われる。各部屋の入り口では、そこに設置されている第1の個人識別装置へ生体情報を入力すると、入力された生体情報とこの個人識別装置の記憶部に記憶されている登録生体情報との個別照合が行われる。
【0008】また、本発明は、各部屋の入り口に設置する第1の個人識別装置を、生体情報の入力部と、登録された複数の生体情報を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶されている登録生体情報を順次に呼び出し、この呼び出した登録生体情報と入力部より入力された生体情報との照合を行う照合手段とを備えた構成とし、各部屋への共通の入り口に設置する第2の個人識別装置を、生体情報の入力部と、番号入力部と、この番号入力部より入力された番号により特定される部屋の入り口に設置された第1の個人認識装置の記憶部から通信により登録生体情報を呼び出し、この呼び出した登録生体情報と入力部より入力された生体情報との照合を行う照合手段とを備えた構成としたものである。この発明によれば、各部屋への共通の入り口では、そこに設置されている第2の個人識別装置へID番号や部屋番号などの番号を入力すると、その番号により特定される部屋の入り口に設置された第1の個人認識装置の記憶部から通信により登録生体情報が呼び出され、入力された生体情報との照合が行われる。各部屋の入り口では、そこに設置されている第1の個人識別装置へ生体情報を入力すると、入力された生体情報とこの個人識別装置の記憶部に記憶されている登録生体情報との個別照合が行われる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づき詳細に説明する。図2は本発明に係るセキュリティシステムのマンションへの適用例を示す配置図である。同図において、1は各部屋の入り口に設置された第1の指紋照合装置、2は各部屋への共通の入り口に設置された第2の指紋照合装置、3は各部屋の入り口のドアに対して設けられた電気錠コントローラ、4は共通の入り口の自動ドアに対して設けられた自動ドアコントローラである。本実施の形態において、第1の指紋照合装置1としては番号非入力タイプの指紋照合装置を用い、第2の指紋照合装置2としては番号入力タイプの指紋照合装置を用いている。
【0010】〔実施の形態1〕図1(a)に第1の指紋照合装置1の概略構成を示す。第1の指紋照合装置1は、指紋入力部1A,キー入力部1B,表示部1C,画像処理部1D,入力処理部1E,表示制御部1F,主制御部1G,照合部1H,記憶部1Iおよび出力部1Jを備えている。記憶部1Iにはこの指紋照合装置1が設置された部屋に居住する全ての人の指紋が記憶されている。例えば、その部屋に4人が居住しているものとした場合、その4人の指紋が登録指紋として記憶部1Iに記憶されている。キー入力部1Bに対しては蓋1Kが設けられている。通常は蓋1Kが閉じられてキー入力部1Bが隠されている。
【0011】図1(b)に第2の指紋照合装置2の概略構成を示す。第2の指紋照合装置2は、指紋入力部2A,キー入力部2B,表示部2C,画像処理部2D,入力処理部2E,表示制御部2F,主制御部2G,照合部2H,記憶部2Iおよび出力部2Jを備えている。記憶部2Iにはこの指紋照合装置2が設置された共通の入り口を利用する全ての人の指紋が記録されている。例えば、5階建てマンションで、各階5部屋で、各部屋4人が居住しているという条件であれば、全住人100人の指紋が登録指紋として記憶部2Iに記憶されている。
【0012】〔共通の入り口での指紋照合〕図3は共通の入り口に設置された指紋照合装置2での指紋照合処理を示すフローチャートである。共通の入り口において、マンションの住人は、指紋照合装置2のキー入力部2Bより自己に割り当てられたID番号を入力する。入力されたID番号は入力処理部2Eを介して主制御部2Gへ与えられる(ステップ301)。
【0013】次に、マンションの住人は、指紋照合装置2の指紋入力部2Aに指を押し当てて指紋を入力する。入力された指紋は画像処理部2Dを介して照合部2Hへ与えられる。照合部2Hは、指紋入力部2Aより指紋が入力されると(ステップ302のYES)、キー入力部2BからのID番号に対応する登録指紋を主制御部2Gを介して記憶部2Iから呼び出し(ステップ303)、この呼び出した登録指紋と指紋入力部2Aより入力された指紋との照合を行う(ステップ304)。
【0014】照合の結果、両者が一致すれば、照合部2Hはその旨を主制御部2Gへ通知する(ステップ305)。主制御部2Gは、照合部2Hからの「照合OK」である旨の通知を受けて、出力部2Jを介して自動ドアコントローラ4へ入場許可信号を送る。自動ドアコントローラ4は、主制御部2Gからの入場許可信号を受けて、共通の入り口に設置されている自動ドアを開く。また、主制御部2Gは、表示制御部2Fを介して、表示部2Cに「照合OK」である旨を表示する。
【0015】照合の結果、両者が不一致であれば、照合部2Hはその旨を主制御部2Gへ通知する(ステップ306)。主制御部2Gは、照合部2Hからの通知を受けて、表示制御部2Fを介し、表示部2Cに「照合NG」である旨を表示する。
【0016】〔各部屋の入り口での指紋照合〕図4は各部屋の入り口に設置された指紋照合装置1での指紋照合処理を示すフローチャートである。共通の入り口の自動ドアを開いてマンション内に入った住人は、自分の部屋の前まで来て、その部屋の入り口に設置されている指紋照合装置1と向かい合う。この場合、住人は、指紋照合装置1へのID番号の入力は行わずに、直ちに指紋入力部1Aに指を押し当てて指紋を入力する。
【0017】入力された指紋は画像処理部1Dを介して照合部1Hへ与えられる。照合部1Hは、指紋入力部1Aより指紋が入力されると(ステップ401のYES)、n=0としたうえ(ステップ402)、n=n+1とし(ステップ403)、n番目の登録指紋を主制御部1Gを介して記憶部1Iから呼び出し(ステップ404)、この呼び出した登録指紋と指紋入力部1Aより入力された指紋との照合を行う(ステップ405)。この場合、先ず最初に、n=1番目の登録指紋が記憶部1Iから呼び出され、入力された指紋との照合が行われる。
【0018】照合の結果、両者が一致すれば、照合部1Hはその旨を主制御部1Gへ通知する(ステップ407)。主制御部1Gは、照合部1Hからの「照合OK」である旨の通知を受けて、出力部1Jを介して電気錠コントローラ3へ入室許可信号を送る。電気錠コントローラ3は、主制御部1Gからの入室許可信号を受けて、その部屋の入り口のドアを解錠する。また、主制御部1Gは、表示制御部1Fを介して、表示部1Cに「照合OK」である旨を表示する。
【0019】照合の結果、両者が不一致であれば、ステップ406を経てステップ403へ戻る。これにより、照合部1Hはn=n+1すなわちn=2とし、2番目の登録指紋を主制御部1Gを介して記憶部1Iから呼び出し(ステップ404)、この呼び出した登録指紋と指紋入力部1Aより入力された指紋との照合を行う(ステップ405)。照合の結果、両者が一致すればステップ407へ進むが、両者が一致しなければステップ406へ進み、上述した動作を繰り返す。
【0020】ステップ406ではn=Nとなったか否かをチェックする。本実施の形態では、記憶部1Iにおける登録指紋の数をNとしており、n=Nとなれば、すなわち指紋入力部1Aより入力された指紋が記憶部1Iに記憶されているいずれの登録指紋とも一致しなければ、照合部1Hは「照合NG」である旨を主制御部1Gへ通知する(ステップ408)。主制御部1Gは、照合部1Hからの通知を受けて、表示制御部1Fを介し、表示部1Cに「照合NG」である旨を表示する。
【0021】この実施の形態1によれば、各部屋への共通の入り口では、そこに設置されている指紋照合装置2のキー入力部2BからID番号を入力すると、そのID番号に対応した登録指紋が記憶部2Iから呼び出され、指紋入力部2Aから入力された指紋との照合が行われる。各部屋の入り口では、そこに設置されている指紋照合装置1の指紋入力部1Aから指紋を入力すると、記憶部1Iに記憶されている登録指紋が順次に呼び出され、この呼び出された登録指紋と入力された指紋との照合が行われる。
【0022】すなわち、この実施の形態1では、各部屋への共通の入り口では番号入力タイプの指紋照合装置2を用いて照合が行われ、各部屋の入り口では番号非入力タイプの指紋照合装置1を用いて照合が行われる。この場合、各部屋への共通の入り口では、ID番号を入力しなければならないが、一対一照合が行われるので照合結果は短時間で得られる。各部屋の入り口では、ID番号を入力することなく、照合結果を得ることができる。各部屋の入り口では、登録されている指紋の数が少なく、照合結果は短時間で得られる。これにより、各部屋への共通の入り口および各部屋の入り口の両方に番号入力タイプの指紋照合装置を設置する場合や、各部屋への共通の入り口および各部屋の入り口の両方に番号非入力タイプの指紋照合装置を設置する場合と比較して、利用者のストレスが軽減されるものとなる。
【0023】〔実施の形態2〕実施の形態1では、指紋照合装置2のキー入力部2Bから自己に割り当てられた固有のID番号を入力するものとした。この場合、ID番号は、「1001」,「1002」,「1003」・・・・というような連続番号で割り当てられる。このため、マンションの居住者は、この特別なID番号を覚えておかなければならい。
【0024】これに対して、実施の形態2では、ID番号の代わりに居住者の部屋番号を利用する。この場合の各部屋への共通の入り口に設置する指紋照合装置の概略構成を図5に示す。この指紋照合装置2′では、記憶部2Iに、部屋番号に対応づけてその部屋に居住する人の指紋を記憶させておく。
【0025】図6はこの指紋照合装置2′での指紋照合処理を示すフローチャートである。共通の入り口において、マンションの住人は、指紋照合装置2′のキー入力部2Bより自分の部屋番号を入力する。入力された部屋番号は入力処理部2Eを介して主制御部2Gへ与えられる(ステップ601)。
【0026】次に、マンションの住人は、指紋照合装置2′の指紋入力部2Aに指を押し当てて指紋を入力する。入力された指紋は画像処理部2Dを介して照合部2Hへ与えられる。照合部2Hは、指紋入力部2Aより指紋が入力されると(ステップ602のYES)、m=0としたうえ(ステップ603)、m=m+1とし(ステップ604)、キー入力部2Bからの部屋番号に対応する登録指紋の中からm番目の登録指紋を主制御部2Gを介して記憶部2Iから呼び出し(ステップ605)、この呼び出した登録指紋と指紋入力部2Aより入力された指紋との照合を行う(ステップ606)。この場合、先ず最初に、入力された部屋番号に対応する登録指紋の中からm=1番目の登録指紋が記憶部2Iから呼び出され、入力された指紋との照合が行われる。
【0027】照合の結果、両者が一致すれば、照合部2Hはその旨を主制御部2Gへ通知する(ステップ608)。主制御部2Gは、照合部2Hからの「照合OK」である旨の通知を受けて、出力部2Jを介して自動ドアコントローラ4へ入場許可信号を送る。自動ドアコントローラ4は、主制御部2Gからの入場許可信号を受けて、共通の入り口に設置されている自動ドアを開く。また、主制御部2Gは、表示制御部2Fを介して、表示部2Cに「照合OK」である旨を表示する。
【0028】照合の結果、両者が不一致であれば、ステップ607を経てステップ604へ戻る。これにより、照合部2Hはm=m+1すなわちm=2とし、キー入力部2Bからの部屋番号に対応する登録指紋の中から2番目の登録指紋を主制御部2Gを介して記憶部2Iから呼び出し(ステップ605)、この呼び出した登録指紋と指紋入力部2Aより入力された指紋との照合を行う(ステップ606)。照合の結果、両者が一致すればステップ608へ進むが、両者が一致しなければステップ607へ進み、上述した動作を繰り返す。
【0029】ステップ607ではm=Mとなったか否かをチェックする。本実施の形態では、記憶部2Iにおける入力部屋番号に対応して記憶された登録指紋の数をMとし、m=Mとなれば、すなわち指紋入力部1Aより入力された指紋が記憶部2Iにおける入力部屋番号に対応するいずれの登録指紋とも一致しなければ、照合部2Hは「照合NG」である旨を主制御部2Gへ通知する(ステップ609)。主制御部2Gは、照合部2Hからの通知を受けて、表示制御部2Fを介し、表示部2Cに「照合NG」である旨を表示する。
【0030】この実施の形態2によれば、照合のための特別なID番号を覚えておく必要がなく、すなわち自分の部屋番号だけ覚えておけばよく、利用者のストレスは更に軽減される。なお、部屋番号に対応して記憶された登録指紋を順次に呼び出して入力指紋と照合する分だけ時間がかかるが、この照合時間はきわめて短く、利用者のストレスは小さい。
【0031】〔実施の形態3〕実施の形態2では、各部屋の共通の入り口に設置した指紋照合装置2′に記憶部2Iを設け、この記憶部2Iに部屋番号に対応づけてその部屋に居住する人の指紋を記憶させておくようにした。この場合、各部屋の入り口に設置された指紋照合装置1の記憶部1Iと共通の入り口に設置した指紋照合装置2′の記憶部2Iの両方で、同じ指紋を登録しなければならない。また、共通の入り口に設置した指紋照合装置2′が何者かに持ち去られた場合、指紋データが外部に漏れることになる。
【0032】これに対して、実施の形態3では、各部屋の入り口に設置された第1の指紋照合装置と各部屋の共通の入り口に設置された第2の指紋照合装置とを通信線で結び、第1の指紋照合装置に記憶されている登録指紋を第2の指紋照合装置で用いる。この場合、各部屋の入り口に設置する第1の指紋照合装置には、図7(a)に示すように通信インターフェイス1Kを設ける。この指紋照合装置を1′とする。また、各部屋の共通の入り口に設置する第2の指紋照合装置には、図7(b)に示すように記憶部2Iに代えて通信インターフェイス2Kを設ける。この指紋照合装置を2”とする。そして、図8に示すように、指紋照合装置2”と指紋照合装置1′とを通信線Lで接続する。
【0033】図9は指紋照合装置2”での指紋照合処理を示すフローチャートである。共通の入り口において、マンションの住人は、指紋照合装置2”のキー入力部2Bより自分の部屋番号を入力する。入力された部屋番号は入力処理部2Eを介して主制御部2Gへ与えられる(ステップ901)。
【0034】次に、マンションの住人は、指紋照合装置2”の指紋入力部2Aに指を押し当てて指紋を入力する。入力された指紋は画像処理部2Dを介して照合部2Hへ与えられる。照合部2Hは、指紋入力部2Aより指紋が入力されると(ステップ902のYES)、m=0としたうえ(ステップ903)、m=m+1とし(ステップ904)、主制御部2Gを介して通信インターフェイス2Kを起動し、キー入力部2Bからの部屋番号により特定される部屋の入り口に設置されている指紋照合装置1′に通信線Lを介してアクセスし、その記憶部1Iからm番目の登録指紋を呼び出す(ステップ905)。そして、この呼び出した登録指紋と指紋入力部2Aより入力された指紋との照合を行う(ステップ906)。この場合、先ず最初に、入力された部屋番号により特定される指紋照合装置1′の登録指紋の中からm=1番目の登録指紋が呼び出され、入力された指紋との照合が行われる。
【0035】照合の結果、両者が一致すれば、照合部2Hはその旨を主制御部2Gへ通知する(ステップ908)。主制御部2Gは、照合部2Hからの「照合OK」である旨の通知を受けて、出力部2Jを介して自動ドアコントローラ4へ入場許可信号を送る。自動ドアコントローラ4は、主制御部2Gからの入場許可信号を受けて、共通の入り口に設置されている自動ドアを開く。また、主制御部2Gは、表示制御部2Fを介して、表示部2Cに「照合OK」である旨を表示する。
【0036】照合の結果、両者が不一致であれば、ステップ907を経てステップ904へ戻る。これにより、照合部2Hはm=m+1すなわちm=2とし、キー入力部2Bからの部屋番号により特定される指紋照合装置1′の登録指紋の中から2番目の登録指紋を呼び出し(ステップ905)、この呼び出した登録指紋と指紋入力部2Aより入力された指紋との照合を行う(ステップ906)。照合の結果、両者が一致すればステップ908へ進むが、両者が一致しなければステップ907へ進み、上述した動作を繰り返す。
【0037】ステップ907ではm=Mとなったか否かをチェックする。本実施の形態では、入力部屋番号により特定される指紋照合装置1′中の登録指紋の数をMとし、m=Mとなれば、すなわち指紋入力部1Aより入力された指紋が入力部屋番号により特定された指紋照合装置1′中のいずれの登録指紋とも一致しなければ、照合部2Hは「照合NG」である旨を主制御部2Gへ通知する(ステップ909)。主制御部2Gは、照合部2Hからの通知を受けて、表示制御部2Fを介し、表示部2Cに「照合NG」である旨を表示する。
【0038】この実施の形態3によれば、各部屋への共通の入り口に設置された指紋照合装置2”への指紋の登録は不要であり、各部屋の入り口に設置された指紋照合装置1′に指紋を登録しておくのみでよい。また、共通の入り口に設置した指紋照合装置2”が何者かに持ち去られても、指紋データが外部に漏れることがない。
【0039】なお、実施の形態3では、指紋照合装置2”に対して部屋番号を入力するようにしたが、ID番号を入力するようにしてもよい。この場合、ID番号によって、各部屋の入り口に設置された指紋照合装置1′を特定する。また、上述した実施の形態1〜3では、指紋によって個人を識別するものとしたが、個人の識別は指紋に限られるものではなく、顔や目など各種の生体情報を利用しての個人識別が考えられる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本発明によれば、各部屋への共通の入り口では、そこに設置されている第2の個人識別装置へID番号や部屋番号などの番号を入力すると、その番号に対応する登録生体情報がこの個人識別装置の記憶部から呼び出され、入力された生体情報との照合が行われ、各部屋の入り口では、そこに設置されている第1の個人識別装置へ生体情報を入力すると、入力された生体情報とこの個人識別装置の記憶部に記憶されている登録生体情報との個別照合が行われるものとなり、各部屋への共通の入り口および各部屋の入り口の両方に番号入力タイプの指紋照合装置を設置する場合や、各部屋への共通の入り口および各部屋の入り口の両方に番号非入力タイプの指紋照合装置を設置する場合と比較して、利用者のストレスが軽減されるものとなる。
【0041】また、本発明によれば、各部屋への共通の入り口では、そこに設置されている第2の個人識別装置へID番号や部屋番号などの番号を入力すると、その番号により特定される部屋の入り口に設置された第1の個人認識装置の記憶部から通信により登録生体情報が呼び出され、入力された生体情報との照合が行われ、各部屋の入り口では、そこに設置されている第1の個人識別装置へ生体情報を入力すると、入力された生体情報とこの個人識別装置の記憶部に記憶されている登録生体情報との個別照合が行われるものとなり、上述した効果に加えて、第2の個人識別装置への生体情報の登録を不要とすることができ、また第2の個人識別装置が何者かに持ち去られても、生体情報が外部に漏れることがないという効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000006666
【氏名又は名称】株式会社山武
【出願日】 平成12年2月18日(2000.2.18)
【代理人】 【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
【公開番号】 特開2001−227220(P2001−227220A)
【公開日】 平成13年8月24日(2001.8.24)
【出願番号】 特願2000−40648(P2000−40648)