| 【発明の名称】 |
扉 錠 |
| 【発明者】 |
【氏名】三宅 三徳
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| 【要約】 |
【課題】施錠時には1つのシリンダの施錠操作のみで施錠でき、解錠時には2つのシリンダへの解錠操作を必要とすることによって施錠操作の簡便化と防犯効果を向上した扉鍵を提供する。
【解決手段】1つの錠ケース4’に、デッドボルト11と室内側にサムターン4aと室外側に第1および第2シリンダ4b、4cと、サムターン4aの回動操作をデッドボルトの突出動作または後退動作に変換する施解錠連動機構12と、第1シリンダ4bにあそび回動角θを有して連動し、施解錠連動機構12を作動させる回動操作部材15と、第2シリンダ4cに係止解除状態で第1シリンダ4bの解錠方向への回動を阻止する当接部18bを有する回転体18と、第2シリンダ4cを回動位置で保持する係止部19bを形成され施解錠連動機構12による解錠操作に伴って係止部19bの係合を解除して回転体18を係止解除状態に戻す係止部材19とを有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 1つの錠ケースに、デッドボルトと室内側に設けたサムターンと室外側に設けた第1および第2シリンダと、前記サムターンの回動操作をデッドボルトの突出動作または後退動作に変換する施解錠連動機構と、前記第1シリンダに対して一定のあそびを有して連動し、前記施解錠連動機構を作動させる回動操作部材と、前記第2シリンダに連設されて係止解除状態で第1シリンダの解錠方向への回動を阻止する当接部を有する回転体と、第2シリンダを所定の回動位置で保持する係止部を形成され前記施解錠連動機構による解錠操作に伴って係止部の係合を解除して前記回転体を係止解除状態に戻す係止部材とを有することを特徴とする扉錠。 【請求項2】 1つの錠ケースに、デッドボルトと室内側に設けたサムターンと室外側に設けた第1および第2シリンダと、前記サムターンの回動操作をデッドボルトの突出動作または後退動作に変換する施解錠連動機構と、前記第1シリンダに対して一定のあそびを有して連動し、前記施解錠連動機構を作動させる回動操作部材と、前記第2シリンダに連設されて当接部を有する回転体とを備え、前記第1シリンダと第2シリンダとは、施錠時には両シリンダのいずれか一方のみの操作でデッドボルトを突出して施錠状態にできるとともに、その施錠状態で他方のシリンダを操作することにより前記一方のシリンダの施錠状態を保持するようにしてあり、解錠時には、両シリンダのいずれか一方のみの操作でデッドボルトを後退して解錠状態にできるとともに、両シリンダの一方のシリンダを操作してから他方のシリンダを操作することによりデッドボルトを後退して解錠状態にできるように構成してあることを特徴とする扉錠。 【請求項3】 前記施解錠連動機構に連動する扉錠の解錠操作および施錠操作に連動して解錠および施錠する補助錠を有する請求項1または2に記載の扉錠。 【請求項4】 前記扉錠の施錠状態と解錠状態との間に、デッドボルトを扉枠に形成されたガードアームに対して係合させるガード状態を設けた請求項1または2に記載の扉錠。 【請求項5】 前記施解錠連動機構に連動する扉錠の解錠操作および施錠操作に連動して解錠および施錠する補助錠を有し、施解錠連動機構による施錠状態において補助錠のデッドボルトを施錠状態にすると共に、施解錠連動機構による解錠状態およびガード状態においては補助錠のデッドボルトを解錠状態にするためのあそびを設けた請求項4に記載の扉錠。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、室内側からは1つのサムターンで施解錠でき、室外側からは2個のシリンダのうちのいずれか1個のシリンダだけを操作させることにより施錠できるとともに、室外側からの解錠は、いずれか一方のシリンダを動作させた後に、他方のシリンダを操作することによって解錠できるようにした扉錠に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、(イ) 1つの扉に2個の独立した扉錠を取付けて、不法な錠破壊者による破錠時間が長く掛かるようにして防犯効果を高めた、いわゆる二重ロックの扉錠が知られている。しかし、この二重ロックの扉錠は、各錠がそれぞれサムターンやデッドボルトやシリンダ等を別々に必要とするものであるため、1つの錠を取り付ける場合の略2倍の費用が掛かる上に、取付け作業時間もかかり、さらに施解錠操作も室内・室外のいずれでもそれぞれ2回の操作を要し煩わしい等の欠点があった。 【0003】(ロ) このような欠点を解消する二重ロックの扉錠として、本願出願人は、特公平2−38742号公報記載の扉錠を提案した。この二重ロックの扉錠は、同一の錠ケース内に2個のデッドボルトを設け、室外側に取り付けた2個のシリンダで2個のデッドボルトをそれぞれ別個に施解錠でき、室内側の1つのサムターンで両デッドボルトを共通して施解錠できるようにしたものがある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の(ロ)のものでは、室外側に取り付けた2個のシリンダに対してそれぞれのキーを使用して、2個のデッドボルトをそれぞれ別個に施錠または解錠するものであるため、施解錠時に施錠操作が面倒であるという問題点があった。また、施解錠作動後にはサムターンが常に垂直姿勢である中立状態に戻るため、室内側からサムターンの施錠または解錠の状態が判別できないという問題があった。 【0005】本発明は、上記問題点を解消しようとするものであって、施錠時には1つのシリンダの施錠操作のみで簡単容易に施錠できるとともに、解錠時には2つのシリンダへの解錠操作を必要とすることによって施錠操作の簡便化を図るとともに防犯効果を向上させ、また、サムターンの向きを、たとえば解錠時には垂直姿勢(中立状態)とし、施錠時には水平姿勢とすることにより、室内側から解錠状態または施錠状態が判別できるようにした扉錠を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の扉錠は、1つの錠ケースに、デッドボルトと室内側に設けたサムターンと室外側に設けた第1および第2シリンダと、前記サムターンの回動操作をデッドボルトの突出動作または後退動作に変換する施解錠連動機構と、前記第1シリンダに対して一定のあそびを有して連動し、前記施解錠連動機構を作動させる回動操作部材と、前記第2シリンダに連設されて係止解除状態で第1シリンダの解錠方向への回動を阻止する当接部を有する回転体と、第2シリンダを所定の回動位置で保持する係止部を形成され前記施解錠連動機構による解錠操作に伴って係止部の係合を解除して前記回転体を係止解除状態に戻す係止部材とを有することを特徴としている(請求項1)。 【0007】また、本発明の扉錠は、1つの錠ケースに、デッドボルトと室内側に設けたサムターンと室外側に設けた第1および第2シリンダと、前記サムターンの回動操作をデッドボルトの突出動作または後退動作に変換する施解錠連動機構と、前記第1シリンダに対して一定のあそびを有して連動し、前記施解錠連動機構を作動させる回動操作部材と、前記第2シリンダに連設されて当接部を有する回転体とを備え、前記第1シリンダと第2シリンダとは、施錠時には両シリンダのいずれか一方のみの操作でデッドボルトを突出して施錠状態にできるとともに、その施錠状態で他方のシリンダを操作することにより前記一方のシリンダの施錠状態を保持するようにしてあり、解錠時には、両シリンダのいずれか一方のみの操作でデッドボルトを後退して解錠状態にできるとともに、両シリンダの一方のシリンダを操作してから他方のシリンダを操作することによりデッドボルトを後退して解錠状態にできるように構成してあることを特徴としている(請求項2)。 【0008】また、前記施解錠連動機構に連動する扉錠の解錠操作および施錠操作に連動して解錠および施錠する補助錠を有する場合には(請求項3)、より強固な施錠状態が得られると共に、不法な破錠を防ぐことが可能な扉錠を提供することができる。 【0009】さらに、前記扉錠の施錠状態と解錠状態との間に、デッドボルトを扉枠に形成されたガードアームに対して係合させるガード状態を設けた場合には(請求項4)、許容される範囲だけ扉を開けて来訪者を確認でき、押売りなどの侵入を防ぐことができると共に、部屋の換気を行うことが可能となる。 【0010】また、前記施解錠連動機構に連動する扉錠の解錠操作および施錠操作に連動して解錠および施錠する補助錠を有し、施解錠連動機構による施錠状態において補助錠のデッドボルトを施錠状態にすると共に、施解錠連動機構による解錠状態およびガード状態においては補助錠のデッドボルトを解錠状態にするためのあそびを設けた場合には(請求項5)、扉錠がガード状態にある扉の開閉を補助錠が妨げるということがない。 【0011】上記の構成により、施錠時には1つのシリンダの施錠操作のみで簡単容易に施錠できるとともに、解錠時には2つのシリンダへの解錠操作を必要とすることによって施錠操作の簡便化を図るとともに防犯効果を向上させ、また、サムターンの向きを、たとえば、解錠時には垂直姿勢(中立状態)とし、施錠時には水平姿勢とすることにより、室内側から解錠状態または施錠状態が判別できるようにした扉錠を提供することができる。 【0012】 【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施の形態の第1例を図面に基づいて説明する。図1および図2は、本発明の第一実施形態に係る扉錠4が設けられた防犯扉1の構成を概略的に示す正面図および背面図であり、図3は扉3の回動端側の側面図、図4は扉枠2の開放端側の側面図、図15(A)は扉錠4の構成を概略的に示す部分拡大横断面図、図15(D)は扉3の回動端付近の構成を概略的に示す部分拡大横断面図である。前記防犯扉1は、扉枠2と、この扉枠2の一端側2aに一端側3aを枢支した扉3とから構成されている。 【0013】前記扉3の他端側3b(回動端側)には縦方向に扉錠の取付溝3cが形成されており、前記扉錠4は取付溝3cに対して取り付けられた主錠である。また、5は扉錠4の下方に取り付けられた第1補助錠であり、6は扉錠4の上方に取り付けられた第2補助錠である。そして、これらの扉錠4〜6は長尺の棒体からなる連結部材7によって連結されている。一方、扉枠2の他端側2b(開放端側)には前記各扉錠4〜6にそれぞれ対応する位置に錠受け金具8〜10が設けられている。 【0014】図5、図6、図7は、それぞれ前記扉錠4の内部構造を概略的に示す透視図であり、図5は扉錠4が施錠状態にあるときの各部の状態を示し、図6は扉錠4がガード状態にあるときの各部の状態を示し、図7は扉錠4が解錠状態にあるときの各部の状態を示している。前記扉錠4は、一つの錠ケース4’内に、デッドボルト11と、室内側に設けたサムターン4aと、室外側に設けた第1シリンダ4bおよび第2シリンダ4cと、前記サムターン4aの回動操作をデッドボルト11の突出動作または後退動作に変換する施解錠連動機構12と、前記第1シリンダ4bに対して一定のあそび回動角θを有して連動し、前記施解錠連動機構12を作動させる回動操作部材15と、前記第2シリンダ4cに連設されて係止解除状態で第1シリンダ4bの解錠方向への回動を阻止する当接部18bを有する回転体18と、第2シリンダ4cを所定の回動位置で保持する係止部19bを形成され前記施解錠連動機構12による解錠操作に伴って係止部19bの係合を解除して前記回転体18を係止解除状態に戻す係止部材19とを備えてなる。 【0015】前記デッドボルト11は、扉錠4が施錠状態のときは扉3の側方へ突出し、扉錠4が解錠状態のときは扉3の内側へ後退している(図7参照)ものであり、さらに、扉錠4がガード状態のときは、その先端のフランジ部11cが扉枠2の錠受け金具8のガードアーム8aに係止可能な程度に、扉3の側方へ突出する(図6参照)ものである。 【0016】前記サムターン4aは、使用者が、扉錠4の室内側からデッドボルト11の施解錠操作を行うためのものである。すなわち、使用者が扉錠4の室内側に設けられたサムターン4aを回動操作することにより、デッドボルト11を、扉3の側方へ突出させたり、扉3の内側へ後退させたりすることができ、このようにデッドボトル11を突出および後退させることによって、扉錠4の施解錠が行われる。 【0017】前記第1シリンダ4bおよび第2シリンダ4cは、使用者が、扉錠4の室外側から一つの鍵(図示せず)を用いてデッドボルト11の施解錠操作を行うためのものである。すなわち、施錠状態にある扉錠4を解錠するには、2個のシリンダ4b,4cの一方のシリンダを操作した後、他方のシリンダを操作しなければならず、本例では、扉錠4の室外側に設けられた第2シリンダ4cに鍵を差し込んで所定の回動操作したあと、その鍵を第2シリンダ4cから抜き、続いて第1シリンダ4bに差し込んで所定の回動操作を行えばよく、解錠状態にある扉錠4を施錠するには、2個のシリンダ4b,4cのいずれか一方のシリンダの操作のみでよく、本例では、扉3を閉めた後、扉錠の第1シリンダ4bに鍵を差し込んで所定の回動操作を行えばよい。 【0018】前記施解錠連動機構12は、前記サムターン4aの回動操作に伴って回動するギヤ13と、このギヤ13に設けたピニオンPに噛合するラックRを有し、ギヤ13に連動して上下摺動可能に設けられたスライド部材14とを有している。なお、30は、錠ケース4’に固定されたバネ受部材であり、このバネ受部材30内には、クリック用のボール31を保持するバネ32が設けられている。 【0019】前記スライド部材14は、デッドボルト11に設けられたピン11aが係合するガイド溝14aを有しており、スライド部材14の上下摺動に伴って、デッドボルト11が突出および後退する構成となっている。なお、11bは、デッドボルト11に取り付けられて、その突出動作および後退動作を安定させるためのガイド板である。 【0020】前記回動操作部材15は、前記スライド部材14に形成されたラックRに係合するピニオンPを有するギヤ16と、前記第1シリンダ4bに連動して回動すると共にギヤ16に対して約90°のあそび回動角θを持って連動するギヤ操作部材17とを有している。なお、本例ではギヤ16を前記ギヤ13とほぼ同径にし、これに形成されるピニオンPの数やピッチ、およびスライド部材14に形成されるラックの数やピッチを合わせてその操作性がほぼ同じになるようにしているが、本発明はこれを限定するものではない。 【0021】前記回転体18は、第2シリンダ4cに連動して回動し、この回転体18はばね材18aによって図示時計回り方向に付勢されることにより、開放状態(後述する係止解除状態)において、図5に示すように、前記ギヤ操作部材17の突出部17aに当接して、このギヤ操作部材17の解錠方向への回動を阻止する当接部18bを有している。 【0022】前記係止部材19は、前記スライド部材14に一体的に保持されると共に回動自在に枢支され、ばね材19aによって図示反時計回り方向に付勢されている。また、この係止部材19には、係止部19bが設けられている。この係止部19bは、スライド部材14が図5の施錠状態にあるときに、前記第2シリンダ4cをばね材18aに逆らって反時計回りに回動させた後の回転体18の当接部18bに当接するが、係止部材19は時計方向回りには回動可能であって当接部18bに押されて図8の点線状態に迄回動するが、当接部18bと係止部19bとの係合が外れた瞬間、係止部材19はバネ19aの付勢力によって元の状態(図8の実線状態)に復帰する。この状態では、回転体18の当接部18bは係止部材19の係止部19bに当接するが、係止部材19は反時計回り方向には回動できないので、回転体18の当接部18bは元の位置に戻らないように係止状態に保持されることになる。そして、第2シリンダ4cを元の状態に戻してキーを抜き取る。次に、キーを第1シリンダ4bに差し込みギヤ操作部材17を反時計回り方向に回し、回動操作部材15を介してスライド部材14を下方に摺動させて解錠する。なお、この係止部19bによる回転体18の係止はスライド部材14の図示下方向への移動、すなわち、解錠動作によって解除され、回転体18は再び図7の如く元の係止解除状態に戻るように構成されている。 【0023】以下、扉錠4の動作について説明する。まず、室内側からサムターン4aを用いて扉錠4の施解錠を行う場合について説明する。室内側からサムターン4aを用いて解錠状態にある扉錠4をガード状態とするには、図7に示す解錠状態からサムターン4aを角度βだけ図示時計回りに回動操作するだけでよく、この操作によって、図6に示すように、デッドボルト11をガード状態に対応した位置に突出させることができる。すなわち、前記サムターン4aを角度βだけ図示時計回りに回動操作すると、この回動操作に伴ってギヤ13も同じく角度βだけ図示時計回りに回動し、このギヤ13のピニオンPと係合するラックRを有するスライド部材14は上方へ摺動することになる。そして、このスライド部材14の上方への摺動によって、前記デッドボルト11のピン11aが、前記溝14aに押されてデッドボルト11の突出方向に移動し、前記溝14aに形成された段部14bに当接して止まる。また、このとき、クリック機構(バネ受部材30,ボール31,バネ32)によって、この状態が安定に保持される。すなわち、デッドボルト11が適宜の長さ、たとえば全長の半分程度だけ扉3の外側へ突出し、デッドボルト11の先端に形成されたフランジ部分11cを図4に示す扉枠2に設けたガードアーム8aに対して係合させることができるようになる。したがって、使用者は、ガードアーム8aによって許容される範囲だけ扉3を開けて、来訪者の確認や部屋の換気を行うことが可能となる。 【0024】図6のガード状態にある扉錠4をサムターン4aによって解錠状態とするには、上記とは逆方向に同じ角度βだけサムターン4aを回動すればよい。 【0025】室内側からサムターン4aを用いてガード状態にある扉錠4を施錠状態とするには、図6に示すガード状態から更にサムターン4aを角度αだけ図示時計回りに回動操作するだけでよく、この操作によって、図5に示すように、デッドボルト11を扉3の側方へ完全に突出させることができる。すなわち、前記サムターン4aを角度αだけ図示時計回りに回動操作すると、この回動操作に伴ってギヤ13も同じく角度αだけ図示時計回りに回動し、このギヤ13のピニオンPと係合するラックRを有するスライド部材14は上方へ摺動することになる。そして、このスライド部材14の上方への摺動によって、前記デッドボルト11のピン11aが、前記溝14aに沿って扉3の図示左端側へ移動することにより、デッドボルト11が扉3の側方へ完全に突出する。こうして、扉錠4は施錠状態となる(図5参照)。また、このとき、クリック機構30〜32によって、この状態が安定に保持される。 【0026】図5の施錠状態にある扉錠4をサムターン4aによって図6のガード状態とするには、上記とは逆方向に同じ角度αだけサムターン4aを回動すればよい。 【0027】室内側からサムターン4aを用いて解錠状態にある扉錠4を施錠状態とするには、図7に示す解錠状態からサムターン4aを角度α+βだけ図示時計回りに回動操作するだけでよく、この操作によって、図5に示すように、デッドボルト11を扉3の側方へ完全に突出させることができる。すなわち、前記サムターン4aを角度α+βだけ図示時計回りに回動操作すると、この回動操作に伴ってギヤ13も同じく角度α+βだけ図示時計回りに回動し、このギヤ13のピニオンPと係合するラックRを有するスライド部材14は上方へ摺動することになる。そして、このスライド部材14の上方への摺動によって、前記デッドボルト11のピン11aが、前記溝14aに沿って扉3の図示左端側へ移動することにより、デッドボルト11が扉3の側方へ完全に突出する。こうして、扉錠4は施錠状態となる(図5参照)。 【0028】図5の施錠状態にある扉錠4をサムターン4aによって図7の解錠状態とするには、上記とは逆方向に同じ角度α+βだけサムターン4aを回動すればよい。 【0029】上記のようにサムターン4aを用いて扉錠4の操作を行う際に、スライド部材14の摺動に伴って、スライド部材14のラックRに係合するピニオンPを有する回動操作部材15のギヤ16も回動することになるが、ギヤ操作部材17は、ギヤ16に対して約90°のあそび回動角θを持って連動するように形成されていることから、ギヤ操作部材17は、回動することはなく、また、ギヤ16の回動を妨げることもない。 【0030】上述のように、サムターン4aを用いれば、室内側から扉錠4の施解錠を行うことができる。 【0031】次に、室外側から鍵を用いて扉錠4の施解錠を行う場合について説明する。まず、室外側から鍵を用いて図7に示す解錠状態にある扉錠4を図6に示すガード状態とするには、扉3を閉めた状態で、鍵を第1シリンダ4bに差し込んで図示時計回りに回動させるだけでよい。すなわち、鍵を第1シリンダ4bに差し込んで図示時計回りに角度βだけ回動させると、ギヤ操作部材17に設けた作動部17b,17bによってギヤ16も図示時計回りに角度βだけ回動し、ギヤ16のピニオンPに係合するラックRを有するスライド部材14が上方に摺動する。このスライド部材14の上方への摺動によって、前記デッドボルト11のピン11aが、前記溝14aに形成された段部14bにまで移動することにより、デッドボルト11が適宜の長さ、たとえば全長の半分程度だけ扉3の外側へ突出し、デッドボルト11の先端に形成されたフランジ部分11cを図4に示す扉枠2に形成されたガードアーム8aに対して係合させることができるようになる。このとき、ギヤ13およびサムターン4aも連動して前記の如くサムターン4aを操作したときと同じ状態まで回動し、この状態がクリック機構30〜32によって安定に保持される。そして、鍵は第1シリンダ4bを角度βだけ元に回動してから抜き取ることができる。したがって、使用者は、ガードアーム8aによって許容される範囲だけ扉3を開けて、来訪者の確認や部屋の換気を行うことが可能となる。 【0032】室外側から鍵を用いて図6に示すガード状態にある扉錠4を図5に示す施錠状態とするには、鍵を第1シリンダ4bに差し込んで図示時計回りに回動させるだけでよい。すなわち、鍵を第1シリンダ4bに差し込んで図示時計回りにあそぴ角度βだけ回動させた後、更に角度αだけ回動させると、ギヤ操作部材17とギヤ16が図示時計回りに回動し、ギヤ16のピニオンPに係合するラックRを有するスライド部材14が最上端に摺動する。このスライド部材14の最上端への摺動によって、前記デッドボルト11のピン11aが前記溝14aに沿って扉3の図示左端側へ移動し、デッドボルト11が完全に扉3の側方へ突出する。このとき、ギヤ13およびサムターン4aも連動して前記の如くサムターン4aを操作したときと同じ状態まで回動し、この状態がクリック機構30〜32によって安定に保持される。そして、鍵は第1シリンダ4bを角度α+βだけ元に回動してから抜き取ることができる。こうして、扉錠4は施錠状態となる。 【0033】次に、室外側からシリンダによって図5に示す施錠状態にある扉錠4を図7に示す解錠状態とするには、まず、第2シリンダ4cに鍵を差し込んで図示反時計回りに回動させると、回転体18が反時計方向に回動する。このとき、回転体18の当接部18bが係止部材19の係止部19bに当接するが、係止部材19は時計方向には回動可能であるので、係止部材19は図8の点線状態まで回動する。さらに回転体18を回動すると、当接部18bと係止部19bの当接が外れ、係止部材19はバネ19aによって図8の実線の元の位置に戻ってしまう。このように元の位置に戻った係止部材19の係止部19bは、回転体18の当接部18bの上方に位置することになり、第2シリンダ4cから鍵が抜かれた後、ばね材18aの付勢によって回転体18が図示時計回りに回動しようとしても、その回動は当接部18bが前記係止部19bに当接することにより阻止されることになる(図8参照)。 【0034】続いて、第2シリンダ4cから鍵を抜いて第1シリンダ4bに差し込み、鍵を角度α+βだけ図示反時計回りに回動させると、ギヤ操作部材17の反時計方向への回動を阻止していた当接部18bが移動しているので、ギヤ操作部材17は反時計方向に回動し、ギヤ16を一体回動させ、ギヤ16のピニオンPに係合するラックRを有するスライド部材14が下方へ摺動する。そして、このスライド部材14の最下端への摺動によって、前記デッドボルト11のピン11aが、前記溝14aに押動されて、デッドボルト11は完全に後退する。このとき、スライド部材14の下動により係止部材19も一体的に下動し、当接部18bに当接している回転体18は反時計方向に回動し、係止部19bと離れた瞬間にばね18aにより元の位置まで戻る。次に、鍵により第1シリンダ4bを角度α+βだけ元に戻して鍵を抜き取る(図7参照)。 【0035】また、室外側から鍵を用いて施錠状態にある扉錠4をガード状態とするには、前記と同様、まず、第2シリンダ4cを回動して回転体18を図8の状態にした後、第1シリンダ4bを角度αだけ反時計方向に回動させればよい。 【0036】また、室外側から鍵を用いて図6に示すガード状態にある扉錠4を解錠状態とするには、まず、第2シリンダ4cによって回転体18を図示反時計方向に回動して回転体18を図8の状態にした後、第1シリンダ4bを角度βだけ反時計方向に回動させればよい。 【0037】なお、施錠状態にある扉錠4をガード状態または解錠状態とするに際して、鍵を用いて第2シリンダ4cを反時計方向に回動する前に、第1シリンダ4bを反時計方向に回動しようとしても、ギヤ操作部材17の突出部17aが回転体18の当接部18bに当接しているため、回動できない。 【0038】室外側から鍵を用いて図7の解錠状態にある扉錠4を図8の施錠状態とするには、扉3を閉めた状態で、鍵を第1シリンダ4bに差し込んで角度α+βだけ図示時計回りに回動させるだけでよい。すなわち、鍵を第1シリンダ4bに差し込んで図示時計回りに回動させると、作動部17bによりギヤ16も図示時計回りに回動し、ギヤ16のピニオンPに係合するラックRを有するスライド部材14が最上端に摺動する。第1シリンダ4bを角度βだけ回したときにはガード状態となるが、そのまま更に角度αだけ回すと、このスライド部材14が最上端まで摺動し、前記デッドボルト11のピン11aが前記溝14aに沿って扉3の図示左端側へ移動し、扉3の内側へ後退していたデッドボルト11が完全に扉3の側方へ突出する。こうして、扉錠4は施錠状態となる。 【0039】上述の扉錠4の動作において説明したように、扉錠4のデッドボルト11の突出動作および後退動作は、施解錠連動機構12を構成する構成部材の一つであるスライド部材14の上下方向の摺動によってなされる。そして、このスライド部材14には、扉錠4の施解錠操作を他の補助錠5,6に連動させるための係合部として係合ピン4dが形成されており、この係合ピン4dは扉錠4の前後両側に突出している。 【0040】図9は前記扉錠4に形成された係合ピン4dの位置と、扉錠4の状態との対応関係を示す図である。図9に示すように、係合ピン4dが移動可能範囲において最上端にあるときには扉錠4は施錠状態となり、係合ピン4dが移動可能範囲において最下端にあるときには扉錠4は解錠状態となり、係合ピン4dが移動可能範囲においてほぼ中央位置にあるときには扉錠4はガード状態となる。また、この係合ピン4dは扉3の開放端側3bに形成された前記取付溝3c内に収納される位置に形成されており、この係合ピン4dに対して仮想線によって示す後述の連結部材7の係合凹部7aを連結することにより、扉錠4の施解錠動作に連動して連結部材7も上下方向に摺動される。 【0041】図10は下部に設けられた第1補助錠5の連動機構の構成を示す図であり、図15(B)は、第1補助錠5の構成を概略的に示す部分拡大横断面図である。図10に示すように、前記連結部材7の下端部分に形成された係合凹部7bが係合ピン5aに係合することにより、前記扉錠4の施解錠動作に伴って係合ピン5aが上下方向に摺動するように構成されている。 【0042】図11は前記扉錠4が解錠状態における第1補助錠5の内部構成を示す透視図である。図11において、20は第1補助錠5のデッドボルト、21はこのデッドボルト20の施解錠連動機構、22はこの施解錠連動機構21を構成する構成部材の一つであるスライド部材、23はこのスライド部材22に形成されたラックRに対して一定のあそびAを有して係合するピニオンPを有する回動部材であり、この回動部材23の一端には前記デッドボルト20を突出動作または後退動作させるためのカム23aと、この回動部材23の回転角をデッドボルト20を突出状態または後退状態の何れかに相当する位置で保持させるためのクリック機構23bとを有している。 【0043】また、前記スライド部材22には前記係合ピン5aが取り付けられることにより、前記連結部材7の上下摺動に伴って、スライド部材22が上下摺動するように構成されている。すなわち、扉錠4の施解錠動作に合わせてスライド部材22が上下摺動し、このスライド部材22の上下摺動に伴って回動部材23が回動することにより、デッドボルト20を突出または後退させて第1補助錠5を施解錠できるように構成している。 【0044】今、扉錠4が解錠状態であるときには、図11に示す第1補助錠5も解錠状態であり、前記回動部材23は前記クリック機構23bによってデッドボルト20を後退させた状態を保つことができる回転位置に保持されている。 【0045】図12は扉錠4がガード状態であるときの第1補助錠5の状態を示している。扉錠4がガード状態になることにより、前記係合ピン5aが図10に示したガード状態の位置まで引き上げられ、前記スライド部材22が同様に上方向に摺動する。しかしながら、スライド部材22のラックRとギヤ23のピニオンPとの間には一定のあそびAが形成されているので、主錠4が解錠状態からガード状態までの間はラックRとピニオンPが噛み合うことはない。 【0046】したがって、扉錠4が解錠状態では勿論のこと、ガード状態であっても第1補助錠はデッドボルト20を後退させたままの状態を保つことができ、第1補助錠5は解錠状態を保つことができるように構成されている。なお、扉錠4にガード状態がない場合には、前記あそびAを形成しなくてもよいことはいうまでもない。 【0047】一方、図13は扉錠4が施錠状態であるときの第1補助錠5の状態を示している。図13に示すように、扉錠4が施錠状態になって連結部材7が再上端まで移動したときにはスライド部材22が最上端まで摺動しスライド部材22のラックRとギヤ23のピニオンPの係合によりギヤ23が回動し、カム23aによってデッドボルト20が押し出されて突出動作する。 【0048】なお、前記デッドボルト20にはほゞコ字状に形成された鎌片20aが支軸20bを中心に回動可能に枢支されており、この鎌片20aがデッドボルト20を突出した状態で、時計回りに回動して鎌状突起部20cを突出するように構成し9との係合を外して不法に開扉しようとしても、鎌状突起部20cが扉枠2の錠受け金具9に強力に係合し、これが容易に外れることがなく、不法に開扉できないようにしている。 【0049】図14は扉錠4の上方に設けた第2補助錠6の詳細な構成を示す図3の拡大図であり、図15(C)は、上部に設けられた第2補助錠6の構成を概略的に示す部分拡大横断面図である。図14に示すように、前記連結部材7の上端部はL字状に屈折すると共にこの屈折部分7cに係合孔7dを形成しており、この係合孔7dには第2補助錠6のデッドボルト24の一端に設けられた継手部分24aが挿入される。そして、係合孔7dに継手部分24aが挿入された状態で、継手部分24aの先端に係合孔7dに係合するための係合ピン8aを設けている。 【0050】また、前記継手部分24aの基部にはフランジ24bを形成し、このフランジ24bと前記屈折部分7cとの間にスプリング25を設けて、フランジ24bを図示上方、すなわち、デッドボルト24を突出方向に付勢している。なお、係合ピン6aが屈折部分7cに当接しデッドボルト24のそれ以上の突出は規制されている。すなわち、この継手部分24a,フランジ24b,スプリング25,係合ピン6a,屈折部分7cおよび係合孔7dによって所定ストロークBの伸縮範囲を有する弾性体継手26を形成しており、この弾性体継手26が第2補助錠6の施解錠連動機構を構成する。なお、27は前記デッドボルト24の上下方向の摺動を案内するガイド部材である。 【0051】つまり、施解錠連動機構に弾性体継手26を形成することにより連結部材7の上下摺動に伴って、前記デッドボルト24を上下摺動させることができ、扉錠4や第1補助錠5の施解錠動作に連動して第2補助錠6の施解錠を行うことができると共に、扉3と扉枠2の隙間からデッドボルト24を直接後退させて扉錠4および第1補助錠5のデッドボルト11および20を無理に解錠させようとしても、デッドボルト24の後退をスプリング25によって吸収し、連結部材7を下方に摺動させないようにすることができる。 【0052】したがって、前記弾性体継手26を設けることにより、たとえ第2補助錠6のデッドボルト24を無理に押し下げることができたとしても、扉錠4および第1補助錠5を解錠することはできないので、防犯性をより向上することができる。なお、このような弾性体を用いた非可逆性の連結手段である弾性体継手を扉錠4や第1補助錠5の施解錠連動機構12,21に形成してもよいことは言うまでもない。 【0053】また、前記第2補助錠6は扉錠4が解錠状態からガード状態までの間はデッドボルト24の上端を1点鎖線および2点鎖線にして示すように扉3の上端から突出させないようにして、あそびAを設けている。したがって、使用者が扉錠4をガード状態とした状態で、第2補助錠6は解錠状態となることにより、前記ガードアーム8a(図4参照)が許容する範囲における扉3の開閉を行なうことを可能としている。 【0054】以上、詳述したように、前記各扉錠4〜6の施解錠連動機構にはそれぞれ係合ピン4d,5a,6aを形成し、一本の連結部材7の適所に設けられた係合部7a,7b,7dにこれらのダ4cン4d,5a,6aを係合することにより、主錠4の施解錠操作に連動して、各補助錠5,6を連動して施解錠可能としている。 【0055】上記の構成からなる扉錠4は、室内側からは一つのサムターンを回動操作することで施解錠できるとともに、室外側からは一つの鍵のみを用いて施解錠でき、より確実に不法な破錠を防ぐことを可能とするものであって、前記扉錠4をたとえば防犯扉1などに用いることによって、防犯扉1の防犯性能をより向上させることができる。 【0056】上記の構成からなる扉錠4を、第1補助錠5および第2補助錠6と合わせて用いた場合、すなわち、前記施解錠連動機構12に連動する扉錠4の解錠操作および施錠操作に連動して解錠および施錠する補助錠5、6を設けた場合には、より確実に不法な破錠を防ぐことが可能となるが、第1補助錠5および第2補助錠6のどちらか一方または両方を用いなくともよい。また、前記補助錠5、6は、上述の構成に限るものではなく、たとえば扉錠4と連動しないものでもよい。 【0057】上記のように、前記扉錠4の施錠状態と解錠状態との間に、デッドボルト11を扉枠2に形成されたガードアーム8aに対して係合させるガード状態を設けた場合には、不審者などの侵入を心配せずにガードアーム8aによって許容される範囲だけ扉3を開けて部屋の換気を行うことが可能となるが、前記ガード状態を設けない構成としてもよい。 【0058】また、上記のように、前記施解錠連動機構12に連動する扉錠4の解錠操作および施錠操作に連動して解錠および施錠する補助錠5、6を有し、施解錠連動機構12による施錠状態において補助錠5、8のデッドボルト20、24を施錠状態にすると共に、施解錠連動機構12による解錠状態およびガード状態においては補助錠5、6のデッドボルト20、24を解錠状態にするためのあそびAを設けた場合には、扉錠4がガード状態にある扉3の開閉を補助錠5、6が妨げるということがない。 【0059】 【発明の実施の形態2】次に、本発明の実施の形態の第2例を図16〜図19に基づいて以下に説明する。この実施形態の扉錠(主錠)4は、前記第1実施形態を示す図5〜図8において、第2シリンダ4cのばね部材18aと係止部材19(ばね部材19a及び係止部19b)を省略するとともに、第2シリンダ4cの回転体18の当接部18bと係合したクリックばね18cを設けた構成が前記第1実施形態のものと異なり、サムターン4aや第1シリンダ4bや施解錠連動機構12並びに回動操作機構15などその他の構成は同様としてなるものである。それゆえ、詳細は前記第1実施形態の説明を参照するとよい。また、本実施形態は、図1〜図4、図10〜図15の防犯扉に適用できることは勿論である。なお、図16〜図19で、50、51は第2シリンダ4cの回転体18に形成した当接部18bの回り止めを果すストッパーである。【0060】第2実施形態の扉錠4は、上記構成を採っているので、前記第1実施形態の扉錠と比べて、室外側から扉錠を施錠する場合は、(a)2個のシリンダ4b、4cのいずれか一方のシリンダの操作のみで施錠できるだけでなく、(b)一方のシリンダを操作して他方のシリンダの施錠も行なえる二重ロックができる。また、室外側から扉錠を解錠する場合は、(a)2個のシリンダ4b、4cのいずれか一方のシリンダの操作のみでも解錠できるだけでなく、(b)2個のシリンダ4b、4cの一方のシリンダを操作した後に、他方のシリンダを操作して解錠することもできる。すなわち、室外側から扉錠を施錠または解錠する場合、本実施形態ではいずれもに二通りの操作を選択できる利点がある。なお、上記(b)の施解錠はたとえば居住者が長期の不在時などにおいて行うものである。【0061】これに対し、第1実施形態では、室外側から扉錠を施錠する場合は前記(a)だけの操作しか行なえないし、室外側から解錠する場合は前記(b)だけの操作しか行なえない。第2実施形態の扉錠4で、室内側からサムターン4aを用いて扉錠の施解錠を操作できるのは、前記第1実施形態の扉錠の場合と同様である。 【0062】以下、本実施形態の扉錠4の動作を図16〜図19に基づいて以下に説明する。室外側からサムターン4aを用いて扉錠4の施解錠を行なう場合については、前述したように第1実施形態の扉錠の場合と同様であるので、詳細は前記〔0023〕〜〔0030〕を参照するとよい。 【0063】次に、室外側から鍵を用いて扉錠4の施解錠を行なう場合について説明する。まず、室外側から鍵を用いて図16に示す解錠状態にある扉錠4を図17に示すガード状態とするには、扉3を閉めた状態で、鍵を第1シリンダ4bに差し込んで図示時計回りに角度βだけ回動させると、ギヤ操作部材17に設けた作動部17b,17bによってギヤ16も図示時計回りに角度βだけ回動し、ギヤ16のピニオンPに係合するラックRを有するスライド部材14が上方に摺動する。このスライド部材14の上方への摺動によって、前記デッドボルト11のピン11aが、前記溝14aに形成された段部14bにまで移動することにより、デッドボルト11が枠に設けた(ガード)アームと係合する長さ、たとえば全長の半分程度だけ扉3の外側へ突出し、デッドボルト11の先端に形成されたフランジ部分11cを図4に示す扉枠2に形成されたガードアーム8aに対して係合させてガード状態を保持することができるようになる。このとき、ギヤ13およびサムターン4aも連動して前記の如くサムターン4aを操作したときと同じ状態まで回動し、この状態がクリック機構30〜32によって安定に保持される。そして、鍵は第1シリンダ4bを角度βだけ元に回動してから抜き取ることができる。 【0064】室外側から鍵を用いて図17に示すガード状態にある扉錠4を図18に示す施錠状態とするには、鍵を第1シリンダ4bに差し込んで図示時計回りに回動させるだけでよい。すなわち、鍵を第1シリンダ4bに差し込んで図示時計回りにあそび角度βだで回動させた後、更に角度αだけ回動させると、ギヤ操作部材17とギヤ18が図示時計回りに回動し、ギヤ16のピニオンPに係合するラックRを有するスライド部材14が最上端に摺動する。このスライド部材14の最上端への摺動によって、前記デッドボルト11のピン11aが前記溝14aに沿って扉3の図示左端側へ移動し、デッドボルト11が完全に扉8の側方へ突出する。このとき、ギヤ13およびサムターン4aも連動して前記の如くサムターン4aを操作したときと同じ状態まで回動し、この状態がクリック機構30〜32によって安定に保持される。そして、鍵は第1シリンダ4bを角度α+βだけ元に回動してから抜き取ることができる。こうして、扉錠4は施錠状態となる。 【0065】室外側から鍵を用いて図16の解錠状態にある扉錠4を図18の施錠状態とするには、扉8を閉めた状態で、鍵を第1シリンダ4bに差し込んで角度α+βだけ図示時計回りに回動させるだけでよい。すなわち、鍵を第1シリンダ4bに差し込んで図示時計回りに回動させると、作動部17bによりギヤ16も図示時計回りに回動し、ギヤ16のピニオンPに係合するラックRを有するスライド部材14が最上端に摺動する。第1シリンダ4bを角度βだけ回したときにはガード状態となるが、そのまま更に角度αだけ回すと、このスライド部材14が最上端まで摺動し、前記デッドボルト11のピン11aが前記溝14aに沿って扉3の図示左端側へ移動し、扉3の内側へ後退していたデッドボルト11が完全に扉3の側方へ突出する。こうして、扉錠4は施錠状態となる。 【0066】図18の施錠状態において、第2シリンダ4cに鍵を差し込んで回転体18をクリックばね18cの付勢力に抗して時計方向に約90度回動すると、図19に示すように、第2シリンダ4cの回転体18の一方の当接部18bが、第1シリンダ4bのギヤ操作部材17の突出部17aに係合して、第1シリンダ4bが第2シリンダ4cによって二重ロックされ、第1シリンダ4bを破錠行為から強固に保護する。このとき、回転体18はクリックばね18cの付勢力によって施錠方向に安定して保持される。 【0067】次に、室外側からシリンダによって図18に示す施錠状態にある扉錠4を図16に示す解錠状態とするには、まず、第1シリンダ4bに鍵を差し込んで角度α+βだけ図示反時計回りに回動させると、第1シリンダ4bのギヤ16とは噛合しているスライド部材14のラックRを介してスライド部材14を、図16に示す如く、下方へ摺動する。そして、このスライド部材14の最下端への摺動によって、前記デッドボルト11のピン11aが、前記溝14aに押動されて、デッドボルト11は完全に後退する。このとき、スライド部材14の下動によりサムターン4aもピニオンとラックの噛合により反時計方向に回動する。この場合、第2シリンダ4cは図18の状態であるので、これで解錠状態にすることはできない。 【0068】室外側からシリンダによって図19に示す二重ロックの施錠状態にある扉錠4を図16に示す解錠状態とするには、まず、第2シリンダ4cに鍵を差し込んで回転体18を、クリックばね18cの付勢力に抗して図19で反時計方向に回動した後に、第1シリンダ4bに鍵を差し込んで反時計方向に所定角度だけ回動すると、図16のように解錠状態となる。【0069】また、室外側から鍵を用いて図18又は図19に示す施錠状態にある扉錠4を図17に示すガード状態とするには、以下のように操作する。図18の施錠状態の場合には、第1シリンダ4bに鍵を差し込んで第1シリンダ4bを角度αだけ反時計方向に回動させるとよい。図19の施錠状態の場合には、まず、第2シリンダ4cに鍵を差し込んで回転体18を反時計方向に回動した後に、第1シリンダ4bを角度αだけ反時計方向に回動させるとよい。【0070】また、室外側から鍵を用いて図17に示すガード状態にある扉錠4を図16に示す解錠状態とするには、第1シリンダ4bを角度βだけ反時計方向に回動させればよい。【0071】なお、図19の二重ロックの施錠状態にある扉錠4をガード状態または解錠状態とするに際して、鍵を用いて、第2シリンダ4cを反時計方向に回動する前に、第1シリンダ4bを反時計方向に回動しようとしても、ギヤ操作部材17の突出部17aが回転体18の当接部18bに当接しているため、回動できない。【0072】この第2実施形態の扉錠4のデッドボルト11の突出動作および後退動作は、第1実施形態の扉錠と同様に、施解錠連動機構12を構成する構成部材の一つであるスライド部材14の上下方向の摺動によってなされる。そして、このスライド部材14には、扉錠4の施解錠操作を他の補助錠5,6に連動させるための係合部として係合ピン4dが形成されており、この係合ピン4dは扉錠4の前後両側に突設してある。この第2実施形態の場合も、前述したように図1〜図4、図10〜図15の防犯扉に適用されている。【0073】第1、第2の実施形態の扉錠4は、図1〜図4、図10〜図15の防犯扉のみに適用されるものではなく、補助錠5、6のないもの、その他の防犯扉にも適用できるものである。【0074】【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1によれば、施錠時には1つのシリンダの施錠操作のみで簡単容易に施錠できるとともに、解錠時には2つのシリンダへの解錠操作を必要とすることによって施錠操作の簡便化を図るとともに防犯効果を向上させ、また、サムターンの向きを、たとえば解錠時には垂直姿勢(中立状態)とし、施錠時には水平姿勢とすることにより、室内側から解錠状態または施錠状態が判別できるようにした扉錠を提供することができる。【0075】また、請求項2によれば、上記請求項1の効果に加え、前述したように施錠時又は解錠時のいずれの場合にも、室外側からは2個のシリンダに対して、それぞれ二通りの操作を選択して行なえるという利点がある。【0076】請求項3〜5によれば、それぞれ前述したような利点がある。 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| 【出願人】 |
【識別番号】000130433 【氏名又は名称】株式会社ゴール
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| 【出願日】 |
平成12年12月6日(2000.12.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077470 【弁理士】 【氏名又は名称】玉利 冨二郎
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| 【公開番号】 |
特開2001−227213(P2001−227213A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月24日(2001.8.24) |
| 【出願番号】 |
特願2000−403974(P2000−403974) |
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