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【発明の名称】 支柱立設具
【発明者】 【氏名】泉 周平

【要約】 【課題】支柱にかかる曲げ応力を分散させることができる支柱立設具を提供する。

【解決手段】床等の基板(10)上に支柱(30)を立設するための支柱立設具において、基板(10)上に固定されるベース材(40)と、ベース材(40)から立設された中柱(50)と、そして、支柱(30)に中柱(50)を内装するように挿入して立設させた状態で該中柱(50)に該支柱(30)を固定する固定具(46)とを有して構成されたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 床等の基板上に支柱を立設するための支柱立設具において、前記基板上に固定されるベース材と、前記ベース材から立設された中柱と、そして、前記支柱に前記中柱を内装するように挿入して立設させた状態で該中柱に該支柱を固定する固定具と、を有して構成されたことを特徴とする支柱立設具。
【請求項2】 請求項1に記載の支柱立設具において、前記ベース材には、前記中柱を挿入して立設された前記支柱の下端部を外周側から支持する補助立設部が設けられていることを特徴とする支柱立設具。
【請求項3】 請求項1又は2に記載の支柱立設具において、前記支柱がパイプ状の支柱であることを特徴とする支柱立設具。
【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項に記載の支柱立設具において、前記基板上に固定される前記ベース材を被覆するカバー部材が設けられていることを特徴とする支柱立設具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、支柱立設具に関し、さらに詳しくは、床等の基板上に支柱を立設させるための支柱立設具に関する。
【0002】
【先行技術】初めに、本発明に関連する従来技術を説明する。地面や建造物の床等の基板上に支柱を立てようとする場合、支柱を基板に埋設するか、または、板状のベース材を支柱に溶接することが行なわれている。しかし、溶接工法では、薄肉の支柱や合金製金属の支柱は溶接加工が難しく汎用性に乏しい。また、現場での作業も困難となる。このため、基板に固定されるとともに支柱を内装する鞘管を備えて構成されるベース材が用いられている。具体的には、図3に示すように、板状のベース材(20)、鞘管たる支柱支持パイプ(25)、ベース材(20)を基板(10)に固定するためのベース固定具(21)、および支柱支持パイプ(25)と支柱(30)とを固定する固定具(26)を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図3に示すような支柱立設具によると、曲げ応力が作用した場合、支柱支持パイプ(25)の上端部と支柱(30)との接点付近に応力が集中しやすく、そこから変形、破損など局部挫屈が発生する可能性が高い。支柱(30)が支柱支持パイプ(25)と比較して特に長い場合は、支柱(30)の重量も前記接点付近にかかり、変形、破損などの局部挫屈が発生しやすくなる。特に、パイプ状の支柱の場合は顕著に現れる。そこで、本発明が解決すべき課題は、床等の基板上に立設される支柱の強度不足を補うとともに、変形・破損などの発生を防止することが可能な支柱立設具を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】(請求項1)上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、床等の基板(10)上に支柱(30)を立設するための支柱立設具において、基板(10)上に固定されるベース材(40)と、ベース材(40)から立設された中柱(50)と、そして、支柱(30)に中柱(50)を内装するように挿入して立設させた状態で該中柱(50)に該支柱(30)を固定する固定具(46)とを有して構成されたことを特徴とする。
【0005】(作用)ここで、「基板(10)」は、支柱を立設する面であり、地面やコンクリート・木材で形成される建造物の床等をいう。まず、ベース材(40)をベース固定具(41)にて基板(10)上へ固定する。そして、支柱(30)の端部に形成された中空部(31)に中柱(50)を内装するように挿入して支柱(30)を立設した後、支柱(30)の下部をビス等の固定具(46)にて中柱(40)に固定する。このような支柱立設具によれば、支柱(30)にかかる曲げ応力は、中柱(50)と支柱(30)とが接する面へ分散されるので、応力集中が生じにくく、変形や破損が発生する可能性を低減することができる。
【0006】(請求項2)上記課題を解決するために請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の支柱立設具において、ベース材(40)には、中柱(50)を挿入して立設された支柱(30)の下端部を外周側から支持する補助立設部(45)が設けられていることを特徴とする。
【0007】(作用)補助立設部(45)は、中柱(50)を挿入して立設された支柱(30)の下端部の外周を囲むように設けられており、中柱(50)と補助立設部(45)との隙間(47)に支柱(30)が挿入される。これにより、支柱(30)の下端部の外周が補助立設部(45)に支持され支柱(30)が安定して固定される。
【0008】上記課題を解決するために請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の支柱立設具において、支柱(30)がパイプ状の支柱であることを特徴とする。
【0009】(作用)パイプ状の支柱は内部が中空であるので、端部に中柱(50)が挿入可能な空間を有していると共に、重量比における強度が高いので支柱(30)として用いるには好ましい。
【0010】上記課題を解決するために請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の支柱立設具において、基板(10)上に固定されるベース材(40)を被覆するカバー部材(60)が設けられていることを特徴とする。
【0011】「カバー部材」とは、例えば、基板(10)に固定された支柱立設具の上面全体を覆う部材(60)や、補助立設部(45)及びベース固定具(41)などを個別に覆う部材などをいう。
【0012】(作用)支柱立設具にカバー部材(60)を被覆することにより、足元が支柱立設具に接触した場合であっても、補助立設部(45)やベース固定具(41)が露出していないので部材によるけがの心配がなくなり安全性が高まる。また、柱立設具の美感性も高まる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る支柱立設具の一実施形態を図面に基づいて、更に詳しく説明する。ここで使用する図面は、図1乃至図2である。図1は、本発明に係る支柱立設具の一実施形態を示す斜視図である。図2は、図1に示す支柱立設具の断面図である。
【0014】まず、本実施形態における支柱立設具の構成について説明する。本実施形態に係る支柱立設具は、床等の基板(10)上に固定されるベース材(40)と、そのベース材(40)から立設された中柱(50)と、その端部側に中柱(50)が挿入される中空部(31)を有する支柱(30)に中柱(50)を挿入して支柱(30)を立設させた状態で支柱(30)を固定する固定具(46)とを有している。
【0015】ベース材(40)は、基板(10)にしっかりと接地させる必要があることから加重や衝撃に耐えうる素材、例えば、金属製で形成するのが好ましい。また、本実施形態において、基板(10)は円板状に形成されているが、基板(10)の形状はこれに限るものではなく、多角形状であってもよい。円板状であれば、誤って足元が接触した場合であっても怪我をしにくく、安全性が高い。ベース材(40)には、ベース材(40)を基板(10)に固定するためのベース固定具(41)、例えば、アンカーボルトなどを差し込むためのボルト孔(42)が設けられている。
【0016】中柱(50)は、ベース材(40)の中心部付近に垂直に立設固定されている。中柱(50)を中心部付近に固定するのは安定性を考慮したためである。ただし、中柱(50)は必ずしもベース材(40)の中心部付近に立設されていなくてもよい。また、中柱(50)は、支柱(30)を確実に支持する必要があるため、硬質な材質、例えば金属製で構成するのが好ましい。ここで、立設固定される支柱(30)は、端部側に中柱(50)が挿入される中空部(31)を有していればよく、それ以外の部分は中実であってもよい。従って、支柱(30)は中空であるパイプ状のものに限定されるものではない。ただし、パイプ状の支柱は当然に端部側に中柱(50)が挿入される中空部(31)を有しており、また、重量比における強度が高いので、支柱(30)としては好ましい部材である。そのため、図1及び図2に示す実施形態においてはパイプ状の支柱を用いている。
【0017】補助立設部(45)は、中柱(50)を挿入して立設された支柱(30)の下端部の外周を囲むように設けられており、中柱(50)と補助立設部(45)との隙間(47)に支柱(30)が挿入される。これにより、支柱(30)の下端部が外周側から補助立設部(45)に支持され支柱(30)が安定して固定される。そして、補助立設部(45)の側面には支柱(30)に向かって複数のビス孔(48)が穿設され、ビス等の固定具(46)で支柱(30)が固定される。
【0018】次に、上記した実施形態の作用について説明する。まず、ベース材(40)を、床等の基板(10)上に配置し、ベース固定具(41)によって基板(10)に固定する。基板(10)に固定された支柱立設具の中柱(50)と補助立設部(45)の隙間(47)に支柱(30)を挿入する。これにより、支柱(30)の下部が中柱(50)と補助立設部(45)によって支持されると共に、支柱(30)は中柱(50)に支持される。隙間(47)に挿入された支柱(30)の下部は補助立設部(45)に穿設されたビス孔(48)から固定具(46)によって固定される。
【0019】支柱立設具は、床等の基板(10)上に設置されるため、歩行者の足元が補助立設部(45)やベース固定具(41)などに接触することがある。そこで、図2に示す支柱立設具には、支柱立設具の上面全体を覆うカバー部材(60)が設けられている。カバー部材(60)は、歩行者の足元がベース材(40)、補助立設部(45)やベース固定具(41)等に接触しても怪我をしないようにスポンジや弾力性を有するクッション材で形成されている。その結果、パイプ型支柱立設具の安全性が高まると共に、ベース材(40)、補助立設部(45)やベース固定具(41)等が覆い隠されるので美感性も高まる。尚、カバー部材(60)は、パイプ型支柱立設具の上面全体を覆うものだけでなく、補助立設部(45)やベース固定具(41)を個々に覆うものであってもよい。
【0020】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、床等の基板(10)上に支柱(30)を立設するための支柱立設具において、基板(10)上に固定されるベース材(40)と、ベース材(40)から立設された中柱(50)と、そして、支柱(30)に中柱(50)を内装するように挿入して立設させた状態で該中柱(50)に該支柱(30)を固定する固定具(46)とを有して構成したので、床等の基板上に立設される支柱の変形・破損などの発生を防止することができるという効果がある。すなわち、支柱の中空部には、中柱が差し込まれているので、支柱にかかる曲げ応力は、中柱と支柱との接触面へ分散されて応力集中が生じにくく、変形や破損が起き難くなる。すなわち、支柱に対して、横方向に応力が加わった場合に、支柱の一部分に応力が集中するようなことがなく、中柱と支柱との接触面に応力が分散されるという効果がある。従って、支柱の変形や破損の発生を防止できる。
【0021】請求項2に記載の発明によれば、ベース材(40)には、中柱(50)を挿入して立設された支柱(30)の下端部を外周側から支持する補助立設部(45)を設けたので、支柱の下端部の外周が補助立設部に支持され支柱がより安定して固定されるという効果がある。
【0022】請求項3に記載の発明によれば、支柱をパイプ状の支柱としたので、重量比における強度が高いという効果がある。
【0023】請求項4に記載の発明によれば、基板上に固定されるベース材を被覆するカバー部材を設けたので、歩行者の足元が支柱立設具に接触した場合であっても、部材によるけがの心配がなくなり安全性が高まる。また、柱立設具の美感性も高まるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】593066737
【氏名又は名称】泉 周平
【出願日】 平成12年6月2日(2000.6.2)
【代理人】 【識別番号】100085028
【弁理士】
【氏名又は名称】西森 浩司
【公開番号】 特開2001−349097(P2001−349097A)
【公開日】 平成13年12月21日(2001.12.21)
【出願番号】 特願2000−166641(P2000−166641)