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【発明の名称】 超高塔状タワーの施工法
【発明者】 【氏名】村田 耕司

【氏名】吉田 啓喜

【氏名】沢村 牧人

【氏名】伊藤 武司

【氏名】横溝 克幸

【氏名】松尾 宏司

【要約】 【課題】超高所での作業の安全性の確保、大量の資材の搬入及び搬出に対する周辺環境の保全、作業を晴雨に拘らず安全に行うことによる工期の遵守、経済性の向上等が可能な塔状比5以上の超高塔状タワーの施工方法を提供する。

【解決手段】展望台用の中部構造体20を基礎Ft上において構築し、下部構造体10を中部構造体20内の作業空間においてその下方から上方に順次構築し、構築済みの下部構造体の上方の部分の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次押し上げ、かつ塔状の上部構造体30を中部構造体内の作業空間においてその上方の部分から下方の部分へと順次構築し、その構築済みの部分を順次押し上げ、完成した下部構造体の上部を中部構造体に連結し、完成した上部構造体の下部を中部構造体に連結する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】基礎上に構築される下部構造体と、下部構造体の上側に構築される展望台用の中部構造体と、中部構造体の上側に構築されるアンテナの取付部となる塔状の上部構造体とより構成される塔状比が5以上の超高塔状タワーの施工法において、中部構造体を基礎上又は基礎の上面より余り高くないところにおいて構築し、下部構造体を中部構造体内の作業空間において施工してその下方から上方に順次構築し、構築済みの下部構造体の上方の部分の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次押し上げ、かつ上部構造体を中部構造体内の作業空間においてその上方の部分から下方の部分へと順次構築し、その構築済みの部分を順次押し上げ、完成した下部構造体の上部を中部構造体に連結し、完成した上部構造体の下部を中部構造体に連結することを特徴とする超高塔状タワーの施工法。
【請求項2】基礎上に構築される外形が略円錐台形又は略角錐台形の下部構造体と、下部構造体の上側に構築されるその径が下部構造体の下端の径よりも小さくかつ下部構造体の上端の径よりも大きい外形が略円筒形又は略角筒形又は略逆さ円錐台形又は略逆さ角錐台形の展望台用の中部構造体と、中部構造体の上側に構築されるアンテナの取付部となる塔状の上部構造体とより構成される塔状比が5以上の超高塔状タワーの施工法において、下部構造体をその径が中部構造体の径よりも小さくなる高さまで構築し、中部構造体を前記構築済の下部構造体の上に構築し、構築済の下部構造体の上部より上の下部構造体を中部構造体内の作業空間においてその下方から上方に順次構築し、構築済みの下部構造体の上方の部分の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次押し上げ、かつ上部構造体を中部構造体内の作業空間においてその上方の部分から下方の部分へと順次構築し、その構築済みの部分を順次押し上げ、完成した下部構造体の上部を中部構造体に連結し、完成した上部構造体の下部を中部構造体に連結することを特徴とする超高塔状タワーの施工法。
【請求項3】基礎上に構築される外形が略円錐台形又は略角錐台形の下部構造体と、下部構造体の上側に構築されるその径が下部構造体の下端の径よりも小さくかつ下部構造体の上端の径よりも大きい外形が略円筒形又は略角筒形又は略逆さ円錐台形又は略逆さ角錐台形の展望台用の中部構造体と、中部構造体の上側に構築されるアンテナの取付部となる塔状の上部構造体とより構成される塔状比が5以上の超高塔状タワーの施工法において、展望台用の中部構造体を基礎上又はその上面より余り高くないところにおいて構築し、かつ中部構造体の周囲に中部構造体と結合して付加構造体を構築して、下部構造体を中部構造体と付加構造体とからなる合併構造体内の作業空間においてその下方から上方に順次構築し、構築済みの下部構造体の上方の部分の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって合併構造体を順次押し上げ、下部構造体の径が中部構造体の径よりも小さくなる高さまで下部構造体を構築した後に、中部構造体の周囲の付加構造体を取り除き、構築済みの下部構造体の前記上部より上の下部構造体を中部構造体内の作業空間においてその下方から上方に順次構築し、構築済みの下部構造体の上方の部分の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次押し上げ、かつ上部構造体を中部構造体内の作業空間においてその上方の部分から下方の部分へと順次構築し、その構築済みの部分を順次押し上げ、完成した下部構造体の上部を中部構造体に連結し、完成した上部構造体の下部を中部構造体に連結することを特徴とする超高塔状タワーの施工法。
【請求項4】下部構造体の構築中には中部構造体の周囲寄りの作業空間の下側の下部構造体の施工の邪魔になる部分に開口をあけておき、該開口の部分は下部構造体の完成後に施工し、中部構造体の中央の作業空間の上側の上部構造体の施工の邪魔になる部分に開口をあけておき、該開口の部分は上部構造体の完成後に施工することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つの項記載の超高塔状タワーの施工法。
【請求項5】基礎上に構築される外殻塔体と該外殻塔体の内側の中央コア体とからなる下部構造体と、下部構造体の外殻塔体の上側に構築される展望台用の中部構造体と、中部構造体の上側に構築されるアンテナの取付部となる塔状の上部構造体とより構成される塔状比が5以上の超高塔状タワーの施工法において、展望台用の中部構造体を基礎上又はその上面より余り高くないところにおいて構築し、中部構造体内の作業空間において外殻塔体の上下方向に延びる柱状体をその下方から上方に順次構築し、構築済みの外殻塔体の縦方向に延びる柱状体の上部の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次押し上げ、外殻塔体の上下方向に延びる柱状体の構築に対応して、中部構造体内の作業空間において中央コア体をその下方から上方に順次構築し、中部構造体の下側の中部構造体から吊り下げられた作業足場上において、構築済の外殻塔体の縦方向に延びる柱状体間を連結する水平方向に延びる梁状体を構築し、かつ上部構造体を中部構造体内の作業空間においてその上方の部分から下方の部分へと順次構築し、その構築済みの部分を順次押し上げ、完成した下部構造体の上部を中部構造体に連結し、完成した上部構造体の下部を中部構造体に連結することを特徴とする超高塔状タワーの施工法。
【請求項6】下部構造体の外殻塔体が、基礎の上側の平面視の円上に等しい角間隔をおいて配されかつ上下方向に延びる多数本のRC造の中空の柱状体と、上下方向に間隔をおいて配されかつ各柱状体間を連結する多数本の周方向の梁状体とを多数の四辺形の軸組が構成されるように結合してなるラーメン架構の略円錐台形状又は略角錐台形状の構造体であることを特徴とする請求項5記載の超高塔状タワーの施工法。
【請求項7】下部構造体の中央コア体が、その中心軸を多数本のRC造の中空の柱状体と上下方向に間隔をおいて配された多数本の周方向の梁状体とを多数の四辺形の軸組が構成されるように結合してなるラーメン架構の略円錐台形状又は略角錐台形状の構造体の中心軸線と一致させ、かつ基礎上から中部構造体の上部又は下部まで延在させて、略円筒形又は略角筒形に構成され、その内部の空間内にリフト、エレベータ等の昇降設備が設置できる構成になっていることを特徴とする請求項5記載の超高塔状タワーの施工法。
【請求項8】外殻塔体の柱状体がその長手方向に延在する中空部を有する閉鎖型断面の中空体で構成され、かつ柱状体の中空体の内周に長手方向及び周方向に間隔をおいた多数の箇所に凸部又は凹部が設けられ、構築済みの外殻塔体の縦方向に延びる柱状体の上部の上昇に応じてその構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次押し上げる支持兼押上装置が、上端が中部構造体の上側の部分に取り付けられた上下方向に延びる反力柱と、反力柱の下端にそのピストン杆を連結した油圧ジャッキと、油圧ジャッキのシリンダの下端に取り付けた下側の反力受体と、反力柱の下端より少し上の箇所に取り付けた上側の反力受体と、各反力受体の前記凸部又は凹部に対応する部分に必要時に出入可能に設けた受片とで構成され、前記支持兼押上装置の反力受体、油圧ジャッキ等が設けられている反力柱の部分を構築中の外殻塔体の柱状体の中空部内に挿入し、各反力受体の受片の出又は入による下側及び上側の反力受体の受片の前記凸部又は凹部との係脱と油圧ジャッキの伸縮とにより反力柱を介して中部構造体を順次押し上げて上昇させることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つの項記載の超高塔状タワーの施工法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超高塔状タワーの施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塔状構造物の構築方法には、例えば、次の(1)〜(3)のようなものがある。
(1)内部に吹き抜け空間を有する鉄筋コンクリート造(RC造という)の塔状構造物の構築方法において、構築する塔状構造物の内部に対応する位置にタワークレーンを設置する第1工程、作業ステージをターワークレーンのポストに支持させた状態で設置する第2工程、作業ステージの荷重をターワークレーンのポスト側から構築される分の構造物躯体側に移し替え、作業ステージを前記構造物躯体で支持する第3工程、構築された分の構造物躯体上に型枠を配置し、この型枠と前記構造物躯体で支持された作業ステージとを型枠控えで連結して、1ブロック分の型枠を組み立てる第4工程、前記型枠内に鉄筋を配置した後、コンクリートを打設して1ブロック分の構造物躯体を構築する第5工程、および作業ステージの荷重をターワークレーンのポスト側に移し替え、作業ステージをターワークレーンのポストに支持させた状態で所定高さまで上昇させる第6工程を備え、前記第3工程から第6工程を繰り返し行なう塔状構造物の構築方法(例えば、特開平10−2108号公報参照)。
(2)RC造の塔状構造物の構築方法において、打設後のコンクリート上に載置する主柱と、構築すべき構造物の部分を包囲する型枠と、主柱と型枠とを連結するジャッキとより構成し、ジャッキを短縮することによって主柱に反力を取って型枠を引き上げ、引き上げた型枠の下部をコンクリートに固定し、ジャッキを伸長スルことによって型枠に反力を取って主柱を押し上げ、型枠に包囲された空間内にコンクリートを打設し、このコンクリートの上に主柱を搭載し、ジャッキを短縮することによって主柱に反力を取って型枠を引き上げ、以上の動作を繰り返し行なう塔状構造物の構築方法(例えば、特開平7−82883号公報参照)。
(3)建屋上に上方へ向かって延びる塔体が立設されている塔状構造物の構築方法において、前記建屋の前記塔体の下方に位置する内周部を除いた外周部を先行して施工するとともに、建屋の外周部の内方で塔体の頂部を組み立てた後、この塔体の頂部を建屋の外周部に設けたプッシュアップ手段で建屋に反力を得てプッシュアップさせる工程と、プッシュアップした前記塔体の下方にこれに継ぎ足す一定長さの塔体を構成する塔体ユニットを搬入し、この塔体ユニットを前記塔体の下側に接合する工程とを繰り返すことによって、前記塔体を上方から下方に向けて組み立てて行き、前記塔体の全長の組立が完了した後に、前記塔体を前記プッシュアップ手段でさらにプッシュアップさせる工程と、その下方に前記建屋の内周部を組み付ける工程とを繰り返して、前記建屋の内周部を上方から下方に向けて組み立てて行き、しかる後に、前記建屋の内周部と外周部とを接合する塔状構造物の構築方法(例えば、特開平9−32349号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】放送・通信のデジタル化への急速な動きの中、各地でデジタルアンテナ塔(電波塔)の計画が浮上している。アンテナ塔は、限られた立地条件の中で、地上波受信地域の広域化や観光用展望台の魅力付け等の機能上からできるだけ高い方が好ましく、この結果、高さ300m以上で塔状比5以上となるような超高塔状タワーが要求されている。こうした超高塔状タワーにおいては、特に留意ずべき課題として以下の■〜■の事項が考えられる。
■超高所での作業における安全性の確保。
■最重要構造物としての品質の確保。
■大量の資材の搬入及び搬出に対する周辺環境の保全。
■社会的価値の高い構造物としての工期の遵守。
■大規模事業としての健全なる運営のための経済性の向上。
300m以上の構造物は、我が国では40年前の東京タワー以来の試みであり、当時の唯一の施工実績を参考に、海外の実施例を踏まえて、現在の我が国での社会経済情勢に合致した超高構造物の施工技術の確立が急がれている。
【0004】我が国で唯一の高さ300m以上の構造物である東京タワーは、40年前の施工であるため、当時の施工方法を現在の技術として考察すると、以下の(1)〜(5)の問題がある。
(1)材料の削減のため、多数の小断面部材を現地で組み立てる方式であり、人件費の高い現在ではコストアップにつながる。
(2)品質の確保には作業員の高い職能によるところが大きかったが、現在では、こうした人材の確保が不可能である。
(3)展望台の規模は最小限で塔体径とほぼ同等で突出部が小さいが、現在の事業ニーズではより広いスペースが必要となるため、高所での構築が困難である。
(4)作業中の資材の落下や飛散に対してある程度おおらかであったものと考えられるが、現状の社会情勢では、許容されない。
(5)交通量の違いから、搬入・搬出回数を大幅に削減しなければならない。一方、海外の超高タワーの実施例では、我が国との社会環境の違いによる以下の(a)〜(c)の困難な面がある。
(a)立地条件の余裕から、作業中の資材の落下、飛散等に対してある程度許容される状況であったと推定されるが、我が国の特に都心部では厳格な管理が要求される。
(b)上記と同様な理由により交通環境も大きく異なり、搬入及び搬出の削減が必須である。
(c)鉄筋コンクリート造(RC造という)でスリップフォームによる施工での上部仮設費が掛かり、高所作業に伴う条件に工程が左右される。
【0005】前記(1)の塔状構造物の構築方法は、構築する塔状構造物の内部にタワークレーンを設置し、作業ステージをターワークレーンのポストで支持させ、作業ステージをターワークレーンのポストに支持させた状態で順次上昇させて、塔状構造物を下方から上方へと順次構築するようになっているが、ターワークレーン及び作業ステージを本設の構造物で覆うようにはなっていない。そのため、安全な作業環境を確保することができず、外界の気象条件に左右され、騒音、飛散等の防止のために大規模な仮設の措置を講じる必要がある。前記(1)の塔状構造物の構築方法は、基礎上に構築される下部構造体と、下部構造体の上側に構築される展望台用の中部構造体と、中部構造体の上側に構築されるアンテナの取付部となる塔状の上部構造体とより構成される超高塔状タワーの施工には適用できないものである。前記(2)の塔状構造物の構築方法は、主柱と型枠とを連結するジャッキを短縮することによって主柱に反力を取って型枠を引き上げ、引き上げた型枠の下部をコンクリートに固定し、ジャッキを伸長することによって型枠に反力を取って主柱を押し上げ、型枠に包囲された空間内にコンクリートを打設し、このコンクリートの上に主柱を搭載し、ジャッキを短縮することによって主柱に反力を取って型枠を引き上げ、以上の動作を繰り返し行なう毛のであるため、頑丈な型枠を使う必要があるうえに、打設したコンクリートが充分硬化するまで、主柱及び型枠を押し上げることができない欠点がある。
【0006】前記(3)の塔状構造物の構築方法は、建屋の塔体の下方に位置する内周部を除いた外周部を先行して施工し、建屋の外周部の内方で塔体の頂部を組み立てた後、この塔体の頂部の塔体ユニットを建屋の外周部に設けたプッシュアップ手段で建屋から反力を得てプッシュアップさせ、プッシュアップした上側の塔体ユニットの下方に一定長さの下側の塔体ユニットを継ぎ足す作業と、この上側の塔体ユニットに下側の塔体ユニットを継ぎ足したものを上記と同じやり方でプッシュアップさせる作業を繰り返す行うことにより、所定の高さの塔体を建屋上に上方へ向けて立設するものであるが、先行して施工する部分は、塔体の下方に位置する建屋の外周部であり、この外周部は基礎上に構築され不動になっている。前記(3)の塔状構造物の構築方法は、基礎上に構築される下部構造体と、下部構造体の上側に構築される展望台用の中部構造体と、中部構造体の上側に構築されるアンテナの取付部となる塔状の上部構造体とより構成される超高塔状タワーの施工には適用できないものである。この発明の解決しようとする課題は、上記の従来技術が有していた欠点を有していない超高(例えば、高さ300m以上)塔状タワーの施工を提供すること、換言すると、超高所での作業の安全性の確保、大量の資材の搬入、搬出に対する周辺環境の保全、作業を晴雨に拘らず安全に行うことによる工期の遵守、経済性の向上等が可能な塔状比5以上の超高塔状タワーの施工方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の超高塔状タワーの施工法は、基礎上に構築される下部構造体と、下部構造体の上側に構築される展望台用の中部構造体と、中部構造体の上側に構築されるアンテナの取付部となる塔状の上部構造体とより構成される塔状比が5以上の超高塔状タワーの施工法において、中部構造体を基礎上又は基礎の上面より余り高くないところにおいて構築し、下部構造体を中部構造体内の作業空間において施工してその下方から上方に順次構築し、構築済みの下部構造体の上方の部分の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次押し上げ、かつ上部構造体を中部構造体内の作業空間においてその上方の部分から下方の部分へと順次構築し、その構築済みの部分を順次押し上げ、完成した下部構造体の上部を中部構造体に連結し、完成した上部構造体の下部を中部構造体に連結することを特徴とするものである。この出願の発明の好適な実施形態では、下部構造体の構築中には中部構造体の周囲寄りの作業空間の下側の下部構造体の施工の邪魔になる部分に開口をあけておき、該開口の部分は下部構造体の完成後に施工し、中部構造体の中央の作業空間の上側の上部構造体の施工の邪魔になる部分に開口をあけておき、該開口の部分は上部構造体の完成後に施工する。
【0008】この出願の発明の超高塔状タワーの施工法は、超高(例えば、高さ300m以上)の塔状比5以上の超高塔状タワーに対し、頂部の展望台用の中部構造体を先行して構築して、これを作業空間(すなわち、スカイファクトリー)として用い、この作業空間内において、下部構造体をその下方から上方へと順次構築しながら、下部構造体の施工済みの部分から反力をとって、作業空間を構成する展望台用の中部構造体を順次上昇させ、また、アンテナの取付部となる尖塔状の上部構造体を前記下部構造体内の作業空間においてその上方から下方へと順次製作しなから、上部構造体の製作済みの部分を順次上昇させるものである。下部構造体がコンクリート系の材料からなるものである場合には、展望台用の中部構造体の作業空間(スカイファクトリー)において、スリップフォームもしくはジャンピングフォームを用いて下部構造体を施工し、下部構造体の施工済みの部分から反力をとって作業空間を構成する中部構造体を上昇させる。配筋、型枠の設置(もしくはスライド)、コンクリートの打設、型枠の脱型、仕上げ等の各工程は、展望台用の中部構造体の作業空間内及び中部構造体から吊り下げた足場上で行う。下部構造体が鉄骨系の材料からなるものである場合も、上記と同様に、展望台用の中部構造体の作業空間(スカイファクトリー)において、下部構造体の鉄骨建方を行い、下部構造体の施工済みの部分から反力をとって作業空間を構成する展望台用の中部構造体を上昇させる。アンテナの取付部となる上部構造体は、これを展望台用の中部構造体の作業空間内での作業可能な長さのブロックに分割して製作し、最上部のブロックから押し上げ、その下部にその下方のブロックの上部を取り付けて押し上げるという工程を繰り返して構築し、上部構造体の最下部のブロックの下部を展望台用の中部構造体に連結し、かつ上部構造体にアンテナを設置する。なお、展望台用の中部構造体内の作業空間への材料、部材等の資材の供給は、下部構造体と同時に施工する下部構造体内の昇降設備を利用して行う。
【0009】この出願の発明の好ましい形態では、基礎上に構築される外殻塔体と該外殻塔体の内側の中央コア体とからなる下部構造体と、下部構造体の外殻塔体の上側に構築される展望台用の中部構造体と、中部構造体の上側に構築されるアンテナの取付部となる塔状の上部構造体とより構成される塔状比が5以上の超高塔状タワーの施工法において、展望台用の中部構造体を基礎上又はその上面より余り高くないところにおいて構築し、中部構造体内の作業空間において外殻塔体の上下方向に延びる柱状体をその下方から上方に順次構築し、構築済みの外殻塔体の縦方向に延びる柱状体の上部の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次上押し上げ、外殻塔体の上下方向に延びる柱状体の構築に対応して、中部構造体内の作業空間において中央コア体をその下方から上方に順次構築し、中部構造体の下側の中部構造体から吊り下げられた作業足場上において、構築済の外殻塔体の縦方向に延びる柱状体間を連結する水平方向に延びる梁状体を構築し、かつ上部構造体を中部構造体内の作業空間においてその上方の部分から下方の部分へと順次構築し、その構築済みの部分を順次押し上げ、完成した下部構造体の上部を中部構造体に連結し、完成した上部構造体の下部を中部構造体に連結するようにする。
【0010】また、この出願の発明の好ましい他の形態では、外殻塔体の柱状体がその長手方向に延在する中空部を有する閉鎖型断面の中空体で構成され、かつ柱状体の中空体の内周に長手方向及び周方向に間隔をおいた多数の箇所に凸部又は凹部が設けられ、構築済みの外殻塔体の縦方向に延びる柱状体の上部の上昇に応じてその構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次押し上げる支持兼押上装置が、上端が中部構造体の上側の部分に取り付けられた上下方向に延びる反力柱と、反力柱の下端にそのピストン杆を連結した油圧ジャッキと、油圧ジャッキのシリンダの下端に取り付けた下側の反力受体と、反力柱の下端より少し上の箇所に取り付けた上側の反力受体と、各反力受体の前記凸部又は凹部に対応する部分に必要時に出入可能に設けた受片とで構成され、前記支持兼押上装置の反力受体、油圧ジャッキ等が設けられている反力柱の部分を構築中の外殻塔体の柱状体の中空部内に挿入し、各反力受体の受片の出又は入による下側及び上側の反力受体の受片の前記凸部又は凹部との係脱と油圧ジャッキの伸縮とにより反力柱を介して中部構造体を順次押し上げるようにする。
【0011】さらに、この出願の発明の好ましい他の形態では、下部構造体の外殻塔体が、下部構造体の外殻塔体が基礎の上側の平面視の円上に等しい角間隔をおいて配されかつ上下方向に延びる多数本のRC造の中空の柱状体と、上下方向に間隔をおいて配されかつ各柱状体間を連結する多数本の周方向の梁状体とを多数の四辺形の軸組が構成されるように結合してなるラーメン架構の略円錐台形状又は略角錐台形状の構造体で構成され、下部構造体の中央コア体が、その中心軸を前記のラーメン架構の略円錐台形状又は略角錐台形状の構造体の中心軸線と一致させ、かつ基礎から中部構造体の上部又は下部まで延在させた略円筒形又は略角筒形の構造体で構成され、その内部の空間内にリフト、エレベータ等が設置できる構成になっている。
【0012】そして、外殻塔体は、例えば、RC造の構造体とするか、その少なくとも多数のRC造の柱状体を含む構造体として、高剛性のものとする。外殻塔体は、例えば、S造の構造体とすることもできる。中央コア体は、例えば、これをS造又はSRC造とする。中央コア体は、例えば、鉛直方向に延在する中空部のある筒状体を含み、その筒状体の中空部内にエレベーター等の昇降施設を設置し得るようにする。展望台用の中部構造体は、S造とし、例えば、スーパートラス架構にて構成する。塔状の上部構造体は、S造とし、例えば、シングルレヤートラス架構の尖塔体で構成する。
【0013】超高塔状タワーの施工方法の概要を、図1の(a)〜(b)を使って説明する。展望台用の中部構造体20を、図1の(a)に示すように、基礎Ft上又はその上面より余り高くない(離れていない)ところに構築する。なお、中部構造体20内の空間は、作業空間(スカイファクトリー)として使用する。中部構造体20内の作業空間において、図1の(b)に示すように、下部構造体10をその下方から上方に順次構築し、構築済みの下部構造体の部分の上部の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって中部構造体10を順次押し上げる。下部構造体10の上下方向に延びるRC造の部分を、スリップフォーム、ジャンピングフォーム等の工法にて施工し、下部構造体10のS造の部分は、鉄骨部材の継ぎ足しによる建て方により施工する。なお、中部構造体20内の作業空間内において使う材料、部材等の資材は、下部構造体10内側に設けた揚重手段にて揚重する。塔状の上部構造体30を、図1の(c)に示すように、中部構造体20内の作業空間において、その上方の部分から下方の部分へと順次上側の鉄骨部材への下側の鉄骨部材の継ぎ足しによるやり方にて製作し、その製作済みの部分を順次押し上げ(ジヤッキアップ)て構築する。なお、上部構造体30の施工は、下部構造体10の施工後又は下部構造体10の施工中に行うことができる。
【0014】展望台用の中部構造体20の径が略円錐台形又は略角錐台形の下部構造体10の下部の径よりも小さくい上部の径よりも大きい場合には、例えば、次の(A)又は(B)のようにする。
(A)下部構造体10の径が中部構造体20の径以下になる高さまで下部構造体10を構築してから、中部構造体を前記構築済の下部構造体の下部上に構築し、構築済の下部構造体の上部より上の下部構造体を中部構造体内の作業空間において施工してその下方から上方に順次構築し、構築済みの下部構造体の部分の上方の部分の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次押し上げる。
(B)下部構造体10の周囲にこれに連結してその径を中部構造体20の径以上にするための付加構造体を仮設しておき、下部構造体を中部構造体と前記付加構造体とからなる合併構造体内の作業空間においてその下方から上方に順次構築し、構築済みの下部構造体の部分の上方の部分の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって合併構造体を順次押し上げ、下部構造体の径が中部構造体の径よりも小さくなる高さまで下部構造体を構築した後に、中部構造体の周囲の付加構造体を取り除き、構築済みの下部構造体の上部より上の下部構造体を中部構造体内の作業空間においてその下方から上方に順次構築し、構築済みの下部構造体の部分の上方の部分の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次押し上げるようにする。完成した下部構造体10の上部は中部構造体20に連結し、完成した上部構造体30の下部は中間構造体20に連結する。
【0015】
【実施例】実施例の超高塔状タワーの施工方法は、図2〜図10に示され、その下部構造体10の上下方向に延びる柱状体11を展望台用の中部構造体20内の作業空間で施工し、その水平方向に延びる梁状体13を中部構造体20から吊り下げた仮設足場25上で施工し、また上部構造体30を前記中部構造体20内の作業空間で構築して押し上げる例である。先ず、構築する超高塔状タワー100の構造を説明する。超高塔状タワー100は、図2〜図4に示すように、下部構造体10が外殻塔体10Aと中央コアー体10Bとで構成され、この下部構造体10の上部にこれらと連結して展望台用の中部構造体20が構築され、中部構造体20の上側にこれに連結して尖塔状の上部構造体30が構築されるものである。外殻塔体10Aは、地盤中に構築された基礎Ftの上側の平面視の円上に等しい角間隔をおいて配されかつ上下方向に延びる多数本(図示例では8本)のRC造の中空の柱状体11と、上下方向に間隔をおいて配されかつ各柱状体11間を連結する多数本(図示例では72本)の周方向の梁状体12とを、多数の四辺形の軸組が構成されるように結合してなるラーメン架構の略円錐台形状(図2の底面の円形の径がBで頂面の円形の径がBで高さがHの円錐台形Cと略一致する形状)に構築されている。
【0016】各柱状体11は、例えば、横断面が正方形(又は矩形)でその中央に正方形(又は矩形)の中空部11aがその長手方向に延在しているものであり、円錐台形Cの上下方向に延びる円錐面に沿って円錐台形Cの中心軸線側に傾斜し、その下方から上方にゆくに従って断面積が漸次縮小するようになっている。中央コアー体10Bは、例えば、横断面が円形で、外殻塔体10A内の基礎Ft上の中央に外殻塔体10Aの成よりも高く構築され、少なくとも鉛直方向に延在する多数本(図示例では8本)のS造の柱体13と、上下方向に間隔をおいて配されかつ各柱体13間を連結する多数本の周方向のS造の梁体14と、各柱体13及び各梁体14間の隙間を塞ぐ壁板15等で構成される。中央コアー体10Bの内部には横断面が略円筒形の鉛直方向に延びる中空部が形成され、この中空部にエレベーター等の昇降施設が設置される。外殻塔体10Aの柱状体11と中央コアー体10Bの柱体13とは、外殻塔体10Aの梁状体12と同じレベルにおいて、径方向に向けて水平に配される多数本のS造の梁体16にて連結される。
【0017】展望台用の中部構造体20は、例えば、外殻塔体10Aの上側の中央コアー体10Bの上部の周囲に、S造のスーパートラス架構等からなる成がHで直径がBの円筒形の構造体として構築される。中部構造体20の外形は、例えば、通常の建物の複数階(2階以上の階数)に相当する成の円筒形(又は角筒形)又は逆さ円錐台形(又は逆さ角錐台形)にされ、その中心軸線を外殻塔体10Aの円錐台形Cの中心軸線と一致する外形にする。中部構造体20は、例えば、その径を下部構造体10の外殻塔体10Aの円錐台形Cの底部の径よりも大径にして、超高塔状タワーの完成時には、その前後、左右及び上下は窓、壁、床等で覆われるようにし、ここを展望台として使用するとともに、ここに集客施設、送受信設備等を収容する。中部構造体20の中央の上側に、上部構造体30を構成するS造のシングルレヤートラス架構等からなる円錐状の尖塔体が構築される。上部構造体30に多数のアナログ又はデジタル放送用のアンテナを上下方向及び周方向に間隔をおいて設置する。
【0018】図5に示すように、地盤の基礎Ft上に、この基礎の中心と展望台用の中部構造体20の中心とを一致させて、円筒状の中部構造体20を基礎Ftの上側に基礎Ftと縁切りして構築する。中部構造体20は、その下部をS造の上下の梁21a、束材21b及び斜材21cからなる立体トラス構造の盤状体21で構成し、その上部をS造の上下の梁22a、束22b及び斜材22cからなる立体トラス構造の盤状体22で構成し、下部の盤状体21と上部の盤状体22とを、鉛直方向に延在する多数本の柱体23、図示されていない多数本の斜材等にて連結し、かつその周囲を防風材(例えば、幕、膜、板)24で覆って構成する。図9に示すように、展望台用の中部構造体20の上部の盤状体22の中央の上部構造体30の施工の邪魔になる部分には、開口22a(未施工による開口)をあけておく。中部構造体20の下部の盤状体21の周囲部の下部構造体10の柱状体11の施工の邪魔になる部分には、各柱状体11に対応させて開口21a(未施工による開口)をあけておく。下部の盤状体21の周囲部の中央コアー体10Bの柱体13の施工の邪魔になる部分にも各柱体13に対応させて開口(未施工による開口)をあけておく。下部構造体10及び上部構造体30の施工の邪魔にならない段階になってから、開口21a,22aの部分を施工する。なお、盤状体21の中央コアー体10B内を昇降する昇降装置の昇降部に対応する部分にも、昇降体が昇降する開口を設けておく。中部構造体20内を作業空間として、下部構造体10の外殻体10Aの各柱状体11をその下部を基礎と一体にして下方から順次構築する。次に外殻体10Aの各柱状体11を構築する成型装置40を説明する。
【0019】成型装置40は、図6及び図7に示すように、基礎Ft上の各柱状体11の形成部に外側の型枠41aを配置し、その内側に内側の型枠41bを配置し、外側の型枠41a及び内側の型枠41bの上部を適宜の手段を介して上動支持枠42に連結し、上動支持枠42の柱状体11の中空体11aの周壁部の上面に対応する部分の多数の箇所に、反力棒43aと反力棒43aを上下動させるためのジャッキ43bとからなる反力手段43を設け、上動支持枠42の柱状体11の中空部11aに対応する部分に反力受兼上動手段44を設けて構成される。この反力受兼上動手段44は、反力受兼上動棒44aと、反力受兼上動棒44aを上下動させるためのジャッキ44bと、反力受兼上動棒44bの下端に取り付けた略井形の反力受体44cとから構成され、反力受体44cの略井形の各端部に必要時に出入可能に受片44cが設けられ、この受片44cは、これを出したとき、柱状体11の中空部11aの内周面の長手方向に間隔をおいた多数のレベルの多数の箇所(例えば、8箇所)に形成した凸部11aに係合し、この凸部11包から反力を得ることができるようになっている。
【0020】次に外殻体10Aの各柱状体11の成型の仕方を説明する。まず、ジャッキ43bを使って反力手段43の反力棒43aの下端をコンクリートの打設部から引き上げ、外側の型枠41aと内側の型枠41bとの間に鉄筋を配し、型枠41aと型枠41bとの間の間隔を適宜の間隔保持手段を使って保持し、型枠41a,41b間の隙間に、ホッパー45内の生コンクリートを流し込んで、コンクリートの打設を行う。打設したコンクリートがある程度硬化したら、間隔保持手段による間隔の保持を解除し、硬化したコンクリートから型枠41a,41bを剥がし、基礎面Sf上に置いた反力受体44cを介して基礎から反力を採って、反力受兼上動棒44aのジャッキ44bより下の反力受兼上動棒44aの部分を長くすることにより、上動支持枠42を型枠41a,41bの成より少々小さい高さだけ押し上げる。
【0021】前記と同様に、型枠41a,41b間に鉄筋を配し、型枠41a,41b間の間隔を適宜の間隔保持手段を使って保持し、型枠41a,41b間の隙間に、ホッパー45内の生コンクリートを流し込んで、コンクリートの打設を行う。打設したコンクリートがある程度硬化したら、ジャッキ43bを使って反力手段43の反力棒43aの下部を降下させ、その下端を打設してある程度硬化したコンクリートの上面に当て、ある程度硬化したコンクリートから反力を採って、反力手段43にて上動支持枠42を支持した状態にする。この状態において、ジャッキ44bより下の反力受兼上動棒44aの部分を縮めることにより、反力受兼上動棒44aの下端に取り付けた反力受体44cを、その受片44cを出したとき、その受片44cが柱状体11の中空部11aの凸部11aの上面と係合する位置まで上昇させる。反力受体44cから出した受片44cと形成済みの柱状体11の中空部11aの凸部11aとの係合により、形成済みの柱状体11から反力を採った状態にする。次に、ジャッキ43bを使って反力手段43の反力棒43aの下端をコンクリートの打設部から引き上げ、間隔保持手段による間隔の保持を解除して、硬化したコンクリートから型枠41a,41bを剥がし、反力受体44cの受片44cと凸部11aとの係合により形成済みの柱状体11から反力を採って、反力受兼上動棒44aのジャッキ44bより下の反力受兼上動棒44aの部分を長くすることにより、上動支持枠42を型枠41a,41bの成より少々小さい高さだけ押し上げる。それから、型枠41a,41b間に鉄筋を配し、型枠41a,41b間の間隔を適宜の間隔保持手段を使って保持し、型枠41a,41b間の隙間に、ホッパー45内の生コンクリートを流し込んで、コンクリートの打設を行う。
【0022】上記と同様に、反力手段43を使っての上動支持枠42による支持状態の創出、反力受兼上動手段44を使っての反力受体44cの受片44cと一段上の凸部11aとの係合による上動支持枠42の支持状態の創出、反力手段43の反力棒43aの引き上げ、硬化したコンクリートからの型枠41a,41bの剥がし、反力受兼上動棒44aによる上動支持枠42の押し上げ、型枠41a,41b間への鉄筋、型枠41a,41b間の間隔保持、型枠41a,41b間の隙間へのコンクリートの打設等の操作を順次繰り返し、所定高さの柱状体11を構築する。型枠41a,41bによる一回の柱状体11の形成の度に、柱状体11の中空部11aの内周面の所定のレベルの反力梁44cの受片44cに対応する多数の箇所(例えば、8箇所)に凸部11aを形成する。なお、各柱状体11は、その下方から上方にゆくに従って断面積を漸次縮小させる必要があるから、型枠41a,41bを上昇させる度に、型枠41a,41bの一部を交換(又は加工)して、それらの幅を漸次縮小させる。RC造の各柱状体11は、JISによるSD685の高強度鉄筋及びJISによるFc100の高強度コンクリートを用いて、正四角形(又は矩形)の中空断面の柱状体になるように構築する。中空断面とすると、硬化時の発熱によるひび割れを防止することができ、かつ断面効率や施工性もよくなる。
【0023】また、中部構造体20内を作業空間として、下部構造体10のコア体10Bをその下端を基礎に接合して適宜のやり方で構築する。外殻塔体10Aの柱状体11の下部及び中央コアー体10Bの下部を、図5に示す状態にする作業と並行して、又はその作業の後に、中部構造体20内の作業空間に、クレーン装置50、下部構造体用の支持兼押上手段60、上部構造体用の押上兼支持手段70等を設置する。クレーン装置50は、中部構造体内20の作業空間の多数の箇所に配され、その空間の上部の盤状体22の下側に取り付けられ、その装置50のアーム51の回動により、部材、資材等を吊り揚げて所望の場所に移動させ得るようにする。
【0024】下部構造体用の支持兼押上装置60は、外殻塔体10Aの柱状体11の下部及びその中央コアー体10Bの下部を、図5に示す高さにした後に設置する。支持兼押上装置60を設置する以前に、成型装置40の型枠41a,41bのみを残し、その他の成型装置40の要素を構築済みの柱状体11から撤去する。支持兼押上装置60は、図10に示すように、上端が上側の盤状体22に取り付けた支持押上柱61、支持押上柱61の下端にそのピストン杆62bを連結した油圧ジャッキ62、油圧ジャッキ62のシリンダ62aの下端に取り付けた下側の反力受体63A、支持押上柱61の下端より少し上の箇所に取り付けた上側の反力受体63B、油圧ジャッキ62のシリンダ62aの中途の外側に取り付けた下側の案内体64A、上側の反力受体63Bの下方の支持押上柱61に取り付けた上側の案内体64B、及び反力柱61の上部に取り付けた型枠41a,41bや足場66A,66Bを支持する支持枠体65等で構成されている。下側及び上側の反力受体63A,63Bは、前述の図7に示す反力受体44cと同じ構成を有し、平面視が略井形の本体63aの各端部に必要時に出入可能に受片63bが設けられ、この受片63bは、これを出したとき、柱状体11の中空部11aの内周面の長手方向に間隔をおいた多数のレベルの多数の箇所(例えば、8箇所)に設けた凸部11aに係合し、これらの凸部から反力をとるようになっている。支持兼押上装置60は、図8に示すように、各柱状体11に対応させて8箇所に設置する。下部構造体10の外殻塔体10Aが略円錐台形又は略角錐台形である場合には、支持兼押上装置60の支持押上柱61の上端の中部構造体20の上部の盤状体22への取付部は、構築中の外殻塔体10Aの径の縮小に応じて、径方向内方へ(中部構造体20の中心へ向け)移動させ得るように構成する。支持枠体65の下側に型枠41a,41bが適宜の手段で連結され、支持枠体65の下側に外側の型枠41aの外側の吊り足場66及び内側の型枠41bの内側の吊り足場67が取り付けられている。
【0025】上部構造体用の押上兼支持装置70は、複数の反力柱71aと反力柱71a間を連結する支持片71b上に配置したジャッキ71cからなる上下動手段71と、上下動手段71により上下動する作業台72と、分割して構築する上部構造体の分割体の下部を支持する支持体73とで構成され、上下動手段71は、例えば、図8に示すような8箇所に設置され、上下動手段71の各反力柱71aの下端が上側の盤状体21に固定され、その上端が上側の盤状体22に固定されている。前記作業台72は、作業空間の中央に水平に配され、その周囲の下端に各ジャッキ71cのピストン杆2の上端が連結され、反力柱71aに沿って上下動し得るようになっている。支持体73は、作業空間の中央の上側の盤状体22の下側に水平に配され、その周囲の各反力柱71aに対応する箇所が各反力柱71a又は盤状体22に固定されている。なお、作業場の中央の上側の盤状体22には、塔状体である上部構造体30の平面視の形状(円形)に略一致する開口22aが予め設けられている。
【0026】中部構造体20内に、図5に示すように、クレーン装置50、支持兼押上手段60、押上兼支持手段70等の設置が完了したら、外殻塔体10Aの柱状体11や中央コアー体10Bの更に上方への構築を行う。型枠41a,41bとの間に鉄筋を配し、型枠41a,41b間の間隔を適宜の間隔保持手段を使って保持し、型枠41a,41b間の隙間に、ホッパー内の生コンクリートを流し込んで、コンクリートの打設を行う。打設したコンクリートがある程度硬化したら、間隔保持手段による間隔の保持を解除して、硬化したコンクリートから型枠41a,41bを剥がし、支持兼押上装置60の油圧ジャッキ62を作動して上側の反力受体63Bをその受片63bが構築済みの柱状体11の上側の凸部11aに対応する高さまで上昇させ、反力受体63Bの受片63bを突出させて前記凸部11aに係合させて、上側の反力受体63Bから反力を採り得る状態にする。それから、油圧ジャッキ62を作動して下側の反力受体63Aをその突出していない受片63bが構築済みの柱状体11の一段上の凸部11aに対応する高さまで上昇させ、反力受体63Aの受片63bを突出させて前記凸部11aに係合させて、下側の反力受体63Aから反力を採り得る状態にして、油圧ジャッキ62を作動して(伸ばして)、支持押上柱61を介して中部構造体20を、型枠41a,41bの成より少々小さい高さだけ押し上げる。それから、型枠間に鉄筋を配し、型枠間の間隔を適宜の間隔保持手段を使って保持し、型枠間の隙間に、ホッパー内の生コンクリートを流し込んで、コンクリートの打設を行う。以下同様の作業を繰り返し、中間構造体20内の作業空間において、下部構造体の柱状体11をその下方から上方へと順次構築する。図5に示すように、クレーン装置50にて、単位の柱体13を吊り上げ、構築済みの中央コアー体10Bの柱体13の上に移動して、その下端を構築済みの柱体の上端に接合し、下部構造体の中央コアー体10Bの柱体13をその下方から上方へと順次構築する。
【0027】図5に示すように、構築済みの下部構造体10の柱状体11の上に一定高さの柱状体11の部分を継ぎ足し、かつ構築済みの中央コアー体10Bの柱体の上に幾本かの単位の柱体11を継ぎ足し、前記継ぎ足しに応じて中部構造体20を順次押し上げて、図8に示すような高さになる以前に、下側の盤状体21の下側に吊り足場81,82,83,84を設ける。すなわち、盤状体21の下側の各柱状体11の周囲に足場81を配し、吊り材にて盤状体21から吊り下げ、盤状体21の下側の各柱状体11と中央コアー体10Bの柱体13との間に足場82を配し、これを吊り材にて盤状体21から吊り下げ、盤状体21の下側の中央コアー体10Bの各柱体13の内側に足場83を配し、これを吊り材にて盤状体21から吊り下げ、前記足場82の下側に足場84を配し、これを吊り材にて盤状体21から吊り下げる。また、足場82にあけた開口中を上下して地上から足場82上に部材、資材等を持ち揚げるリフト85,86を下側の盤状体21から吊り下げて設け、中央コアー体10B中を上下して地上から下部の盤状体21上に部材、資材等を持ち揚げるリフト87を上側の盤状体22等から吊り下げて設ける。
【0028】足場82,83上において、外殻体10Aの各柱状体11間を連結する周方向の梁状体12を構築するとともに、中央コアー体10Bの各柱体13間を多数の梁体14にて連結し、壁板15を柱体13及び梁体14に取り付ける。また、足場82,84上において、中央コアー体10Bの各柱体13と外殻体10Aの各柱状体11とを径方向の梁状体16にて連結する。なお、梁状体12及び梁状体16の施工後に、中部構造体20を支持兼押上手段60を用いて押し上げる場合には、周方向の各梁状体12及び径方向の各梁状体16の真下の足場82の部分のみを除去し、中部構造体20の上方への移動の妨げにならないようにする。押し上げ完了後に、前記の除去した部分の足場82を仮設する。中部構造体20の真下の地盤上への部材、資材等の搬入には、搬送車91を用い、中部構造体20内の盤状体21上における部材、資材等の水平方向の搬送には、搬送車92を用いる。足場81上に作業員が乗って各柱状体11の仕上げ等を行い、足場84上に作業員が乗って中央コアー体10Bの仕上げ等を行う。下部構造体の柱体11の下方から上方への構築、各柱状体11間を連結する径方向の各梁状体12の構築、中央コアー体10Bの下方から上方への構築、各柱体13と各柱体13との径方向の各梁状体16による連結等を上記と同じやり方にて実施して、所定の高さの下部構造体10を構築する。
【0029】下部構造体10の完成後又はその構築中に、中部構造体20内の作業空間の降下時の作業台72上において、上部構造体30を多数に分割してなる分割体の第1(最上部)の分割体30を構築し、上下動手段71のジャッキ71cを働かして、作業台72を押し上げ、第1の分割体30の下部を支持体73に着脱可能に結合し、ジャッキ71cを働かして作業台72を降下させ、作業台72上において支持体73にその下部を結合した第1の分割体30の下端に第2(最上部より一つ下)の分割体30の上端を連結して、第2の分割体30を構築し、第1の分割体30の支持体73への結合を解いて、上下動手段71のジャッキ71cを働かして、作業台72を押し上げ、第2の分割体30の下部を支持体73に着脱可能に結合し、ジャッキ71cを働かして作業台72を降下させ、作業台72上において支持体73にその下部を結合した第2の分割体30の下端に第3(最上部より二つ下)の分割体の上端を連結して、第3の分割体を構築し、同様のやり方にて、分割体の支持体からの解除、押し上げ、押し上げた分割体の支持体への結合、押し上げた分割体の下部に連結した下側の分割体の構築の作業を繰り返し行って、上部構造体30を構築する。完成した上部構造体の下部を中部構造体20の上側の盤状体22に連結し、完成した下部構造体の外殻塔体10Aの柱状体11及び梁状体12の上部を中間構造体の下側の盤状体21に連結する。場合によっては、完成した上部構造体の下部を制振手段等を介して中部構造体及び又は下部構造体に連結し、完成した下部構造体の上部を制振手段等を介して中間構造体及び上部構造体に連結するようにする。
【0030】実施例の中部構造体20は、立体トラス構造の下部の盤状体21と立体トラス構造の上部の盤状体22とを多数本の柱体23や斜材等にて連結し、その周囲を防風材で覆って構成されているが、中部構造体20を多層の構造体とし、例えば、立体トラス構造の下部の盤状体と、立体トラス構造の中部の盤状体と、立体トラス構造の上部の盤状体とを間隔を保って多数本の柱体、斜材等にて連結し、その周囲を防風材で覆って構成し、実施例の下部の盤状体21の上で行った作業と同じ作業を中部の盤状体上で行い、実施例の足場82の上で行った作業と同じ作業を下部の盤状体上で行うようにしてもよい。実施例の超高塔状タワーは、そ高さH、その下部構造体10の外殻塔体10Aの高さH、及びその展望台用の中部構造体30の高さHの一例を示すと、Hは650〜700m、Hは350〜450m、Hは20〜50mである。
【0031】
【発明の効果】この発明は、特許請求の範囲の各請求項に記載した構成を備えることにより、次の(イ)〜(ト)の効果を奏する。
(イ)請求項1に係る発明の超高塔状タワーの施工法は、基礎上に構築される下部構造体と、下部構造体の上側に構築される展望台用の中部構造体と、中部構造体の上側に構築されるアンテナの取付部となる塔状の上部構造体とより構成される塔状比が5以上の超高塔状タワーの施工法において、中部構造体を基礎上又は基礎の上面より余り高くないところにおいて構築し、下部構造体を中部構造体内の作業空間において施工してその下方から上方に順次構築し、構築済みの下部構造体の上方の部分の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次押し上げ、かつ上部構造体を中部構造体内の作業空間においてその上方の部分から下方の部分へと順次構築し、その構築済みの部分を順次押し上げ、完成した下部構造体の上部を中部構造体に連結し、完成した上部構造体の下部を中部構造体に連結するから、以下の■〜■の効果を奏する。
■高所での作業がスカイファクトリーとしての展望台用の中部構造体内の作業空間で行うことができるため、落下の危険が無く、安全な作業環境が確保でき、外界の気象条件に左右されずに、能率的な作業進捗を可能とする。また、鉄骨系の材料の溶接時、コンクリート硬化時等の養生を充分に施すことが可能であり、高品質の構造物の確保に有効である。さらに、騒音防止、飛散防止等を徹底することができ、周辺環境の保全を容易に実現できる。
■本設の展望台用の中部構造体を利用するため、仮設費の大幅な削減が可能である。
■展望台用の中部構造体を地上又は地上に近いところにおいて構築するため、より広い空間を実現するために下部構造体の上部から突出した形状の展望台用の中部構造体に対しても、安全性確保、工期の短縮、仮設費の低減、省力化等が可能になる。
■資材の揚重を下部構造体の施工と同期して施工される下部構造体内の昇降設備を利用して行うから、雨、風等の外界の気象条件に拘らず、安全かつ効率的な施工が可能である。
【0032】(ロ)請求項2又は3に係る発明の超高塔状タワーの施工方法のようにすると、展望台用の中部構造体を、その径が略円錐台形又は略角錐台形の外形の下部構造体の下端の径よりも小さくかつ前記下部構造体の上端の径よりも大きくした略円筒形又は略角筒形又は略逆さ円錐台形又は略逆さ角錐台形の外形の構造体とした場合でも、前記(イ)の効果と同様の効果を奏することができる。
(ハ)請求項4に係る発明の超高塔状タワーの施工方法のようにすると、中部構造体内の作業空間において、中部構造体の柱、梁、床等の構成部材に邪魔されることなく、下部構造体を施工することができる。
【0033】(ニ)請求項5に係る発明の超高塔状タワーの施工方法は、基礎上に構築される外殻塔体と該外殻塔体の内側の中央コア体とからなる下部構造体と、下部構造体の外殻塔体の上側に構築される展望台用の中部構造体と、中部構造体の上側に構築されるアンテナの取付部となる塔状の上部構造体とより構成される塔状比が5以上の超高塔状タワーの施工法において、展望台用の中部構造体を基礎上又はその上面より余り高くないところにおいて構築し、中部構造体内の作業空間において外殻塔体の上下方向に延びる柱状体をその下方から上方に順次構築し、構築済みの外殻塔体の縦方向に延びる柱状体の上部の上昇に応じて、その構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次押し上げ、外殻塔体の上下方向に延びる柱状体の構築に対応して、中部構造体内の作業空間において中央コア体をその下方から上方に順次構築し、中部構造体の下側の中部構造体から吊り下げられた作業足場上において、構築済の外殻塔体の縦方向に延びる柱状体間を連結する水平方向に延びる梁状体を構築し、かつ上部構造体を中部構造体内の作業空間においてその上方の部分から下方の部分へと順次構築し、その構築済みの部分を順次押し上げ、完成した下部構造体の上部を中部構造体に連結し、完成した上部構造体の下部を中部構造体に連結するから、前記(イ)の効果を奏することができるだけでなく、上下方向に延びる多数の柱状体と水平方向に延びる多数の梁状体とからなる下部構造体の外殻塔体及び中央コア体を施工性よく構築することができる。
【0034】(ホ)請求項6に係る発明の超高塔状タワーの施工方法は、下部構造体の外殻塔体が、基礎の上側の平面視の円上に等しい角間隔をおいて配されかつ上下方向に延びる多数本のRC造の中空の柱状体と、上下方向に間隔をおいて配されかつ各柱状体間を連結する多数本の周方向の梁状体とを多数の四辺形の軸組が構成されるように結合してなるラーメン架構の略円錐台形状又は略角錐台形状の構造体であるから、下部構造体の高剛性の外殻塔体を施工性よく構築することができるだけでなく、通風性のよい下部構造体の外殻塔体が得られる。
(ヘ)請求項7に係る発明の超高塔状タワーの施工方法は、下部構造体の中央コア体が、その中心軸を多数本のRC造の中空の柱状体と上下方向に間隔をおいて配された多数本の周方向の梁状体とを多数の四辺形の軸組が構成されるように結合してなるラーメン架構の略円錐台形状又は略角錐台形状の構造体の中心軸線と一致させ、かつ基礎上から中部構造体の上部又は下部まで延在させて、略円筒形又は略角筒形に構成され、その内部の空間内にリフト、エレベータ等の昇降設備が設置できる構成になっているから、下部構造体の外殻塔体の施工と同期して施工される中央コア体内に前記昇降設備を設置し、この昇降設備を利用して、部材、資材等の揚重を行うことにより、雨、風等の外界の気象条件に拘らず、安全かつ効率的な揚重を実現することができる。
【0035】(ト)請求項8に係る発明の超高塔状タワーの施工方法は、外殻塔体の柱状体がその長手方向に延在する中空部を有する閉鎖型断面の中空体で構成され、かつ柱状体の中空体の内周に長手方向及び周方向に間隔をおいた多数の箇所に凸部又は凹部が設けられ、構築済みの外殻塔体の縦方向に延びる柱状体の上部の上昇に応じてその構築済みの部分から反力をとって中部構造体を順次押し上げる支持兼押上装置が、上端が中部構造体の上側の部分に取り付けられた上下方向に延びる反力柱と、反力柱の下端にそのピストン杆を連結した油圧ジャッキと、油圧ジャッキのシリンダの下端に取り付けた下側の反力受体と、反力柱の下端より少し上の箇所に取り付けた上側の反力受体と、各反力受体の前記凸部又は凹部に対応する部分に必要時に出入可能に設けた受片とで構成され、前記支持兼押上装置の反力受体、油圧ジャッキ等が設けられている反力柱の部分を構築中の外殻塔体の柱状体の中空部内に挿入し、各反力受体の受片の出又は入による下側及び上側の反力受体の受片の前記凸部又は凹部との係脱と油圧ジャッキの伸縮とにより反力柱を介して中部構造体を順次押し上げて上昇させるから、柱状体の中空体の内周に長手方向及び周方向に間隔をおいた多数の箇所に凸部又は凹部を設けておくだけで、比較的に簡単な支持兼押上装置の使用により、展望台用の中部構造体を必要時に順次押し上げて上昇させることができる。
【出願人】 【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
【出願日】 平成12年6月2日(2000.6.2)
【代理人】 【識別番号】100094732
【弁理士】
【氏名又は名称】小宮 雄造
【公開番号】 特開2001−349096(P2001−349096A)
【公開日】 平成13年12月21日(2001.12.21)
【出願番号】 特願2000−205904(P2000−205904)