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【発明の名称】 建物内の採光構造
【発明者】 【氏名】今野 明子

【要約】 【課題】窓から自然光が入りにくい北面に位置する部屋であっても、充分に光を採り入れて明るい快適な部屋とする。

【解決手段】リビング32に設けた吹き抜け部52は、一階の北側に面している第3の居室12に設けたクローゼット24の上方で開口している。クローゼット24は、第3の居室12側から衣服の出し入れを行う開閉扉24aと、天板24bとを設けたクローゼットである。また、このクローゼット24の上部と一階の天井12aとの間に、第3の居室12と吹き抜け部52との間を仕切る曇りガラス54が配置されている。そして、二階の階段22に沿って設けた腰壁34に、吹き抜け部52に向けて下向きに光を照射する照明装置56が配設されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自然光が入りにくい下階の部屋と、この部屋の上部に位置する上階の空間の一部とを連通する吹き抜け部を設け、前記上階の空間の光を、前記吹き抜け部を介して前記下階の部屋に採り入れるようにしたことを特徴とする建物内の採光構造。
【請求項2】 前記上階の空間の光を、前記吹き抜け部近くの上階の所定位置に設けた照明装置が発する光としたことを特徴とする請求項1記載の建物内の採光構造。
【請求項3】 前記上階の空間の光を、前記吹き抜け部近くの上階に設けた屋外に面する窓から入り込む自然光としたことを特徴とする請求項1記載の建物内の採光構造。
【請求項4】 前記吹き抜け部の直下の空間に収納部を配置し、この収納部の上部に、透光性を有する不透明材料を配置して前記下階の部屋と前記吹き抜け部との間を仕切り、前記下階の部屋に向かう光が前記不透明材料を通過するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の建物内の採光構造。
【請求項5】 前記不透明材料を、曇りガラス等の窓材により構成したことを特徴とする請求項4記載の建物内の採光構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自然光が入りにくい北面の室内に光を採り入れることができる建物内の採光構造に関する。
【0002】
【背景の技術】二階建の一般住宅などは、一階、2階の各部屋に設けた窓から自然光を採り入れ、各部屋を十分に明るくして快適な居住空間にしたいものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、都市部の住宅密集地域などの一般住宅では、隣接する棟による自然光の遮断等の影響で、必ずしも昼光を部屋に充分に確保することが難しい。また、住宅密集地域でなくても、北面に位置している部屋は、昼光の採り入れが難しく、暗い室内となって快適性の面で問題がある。
【0004】よって、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、例えば窓から自然光が入りにくい北面に位置する部屋であっても、充分に光を採り入れて明るい快適な部屋とすることができる建物内の採光構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するために、本発明の建物内の採光構造は、自然光が入りにくい下階の部屋と、この部屋の上部に位置する上階の空間の一部とを連通する吹き抜け部を設け、前記上階の空間の光を、前記吹き抜け部を介して前記下階の部屋に採り入れるようにした。
【0006】この発明によると、例えば下階の部屋が北面に位置していても、充分に光が室内に入り込むので快適な部屋を提供することができる。
【0007】また、前記上階の空間の光を、前記吹き抜け部近くの上階に設けた照明装置が発する光としてもよい。
【0008】このようにすると、上階に設けた照明装置が発する光が、吹き抜け部を介して下階の部屋に入り込むので、照明装置の光を上階及び下階の部屋に有効に利用することができる。
【0009】また、前記上階の空間の光を、前記吹き抜け部近くの上階に設けた屋外に面する窓から入り込む自然光としてもよい。
【0010】このようにすると、上階に設けた窓から入り込む自然光を下階の部屋に導くことができるので、照明装置等の電気コストをかけず経済的に下階の部屋を明るくすることができる。
【0011】また、前記下階の部屋の前記吹き抜け部の直下の空間を収納空間とし使用し、この収納空間と前記下階の部屋を仕切り部材で仕切るとともに、前記仕切り部材の天井近くの部材を、透光性を有する不透明材料により構成して、前記上階の光を前記吹き抜け部を介して前記下階の部屋に採り入れるようにしてもよい。
【0012】このようにすると、収納空間の上部を光通路として有効に利用することができ、光が室内に入り込み、且つ収納空間を設けた快適な下階の部屋を提供することができる。
【0013】また、前記不透明材料を、曇りガラス等の窓材により構成してもよい。このようにすると、曇りガラス等の窓材から下階の部屋に光が入り込むと、下階の部屋に居る人が、あたかも窓材が屋外に面しているように感じて落ち着いた雰囲気を味わうことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】図1は、二階建ての建物の一階2を示し、図2は、二階4を示している。
【0016】一階2は、図1に示すように、南に面して玄関6を配置し、玄関6の東側及び西側に第1及び第2の居室8、10を配置しているとともに、北側の西向きに第3の居室12を配置し、北側の東向きに第4の居室14を配置している。そして、第3及び第4の居室の間に設けた廊下16に通じるようにトイレ18を配置しているとともに、玄関6に面しながら第1及び第3の居室8、12の間に設けた廊下20に、二階4に通じる階段22を配置している。
【0017】ここで、北側に面している第3の居室12には、クローゼット24が設けられている。また、第3の居室12と同様に北側に面している第4の居室14にも、クローゼット26と、このクローゼット26の両サイドに一対の収納部28、30が設けられている。前記クローゼット26及び一対の収納部28、30の構造については、後で説明する。
【0018】二階4は、図2に示すように、南に面してリビング32、バルコニー34を配置し、バルコニー34より北側にリビング32に通じるダイニング36を配置し、ダイニング36の北隣にキッチンルーム38を配置している。
【0019】また、北側の西向きに第5の居室40を配置し、北側の東向きに食品庫等を備えた家事室42を配置している。また、第5の居室40と家事室42との間に、浴室44、洗面所46、トイレ48と、これらに通じる廊下50を配置している。そして、前述した階段22は、リビング32に通じている。
【0020】ここで、図2に示すように、階段22に沿って腰壁34が配置されており、この腰壁34と第5の居室40との間に、一階2に通じる吹き抜け部52が形成されている。
【0021】図3は、吹き抜け部52の近くの一階、二階の構造を示すものであるが、吹き抜け部52は、一階の第3の居室12に設けたクローゼット24の上方で開口している。クローゼット24は、第3の居室12側から衣服の出し入れを行う開閉扉24aと、天板24bとを設けたクローゼットである。
【0022】また、このクローゼット24の上部と一階の天井12aとの間に、第3の居室12と吹き抜け部52との間を仕切る曇りガラス54が配置されている。そして、二階の階段22に沿って設けた腰壁34に、吹き抜け部52に向けて下向きに光を照射する照明装置56が配設されている。
【0023】上記構成によると、照明装置56が光を発すると、その光は吹き抜け部52を通過し、曇りガラス54も通過して第3の居室12内に入り込む。
【0024】図4は、第3の居室12内においてクローゼット24側を示した図であるが、第3の居室12が北面に位置していても、クローゼット24の上部から充分に光が室内に入り込み、室内が明るくなるので快適な部屋を提供することができる。
【0025】また、クローゼット24の上部を光通路として有効に利用することができて、光を室内に採り込みつつ、収納空間を備えた機能的に優れた部屋となる。
【0026】また、曇りガラス54から第3の居室12に光が入り込むので、第3の居室12に居る人は、あたかも曇りガラス54が屋外に面しているように感じて落ち着いた雰囲気を味わうことができる。
【0027】なお、階段22の照明用となるように照明装置56を配置すると、照明装置56の機能が倍増する。
【0028】一方、図2に戻るが、二階4の廊下50の北側を向く壁と、家事室42の北側を向く壁に、窓60、62が設けられており、これらの窓60、62の近くの床を開口して一階2に通じる吹き抜け部64、66が形成され、これら吹き抜け部64、66を囲むように腰壁68、70が設けられている。
【0029】図5は、吹き抜け部64、66の近くの一階、二階の構造を示すものであるが、これら吹き抜け部64、66は、一階の第4の居室14に設けた収納部28、30の上方で開口している。これら収納部28、30は、第4の居室14側から衣服の出し入れを行う開閉扉31aを備えた箱形の収納部であり、これら収納部28、30の裏側及び底部の一部を壁及び床から離して、吹き抜け部64、66側から一階の第4の居室14まで連通する空気通路72を設けている。また、これら収納部28、30の上部と一階の天井14aとの間に、第4の居室14と吹き抜け部64、66との間を仕切る曇りガラス74が配置されている。
【0030】上記構成によると、2階3の窓60、62から入り込んだ自然光は、吹き抜け部64、66を通過し、曇りガラス74も通過して第4の居室14内に入り込む。
【0031】図6は、第4の居室14内においてクローゼット26側を示した図であるが、第4の居室14が北面に位置していても、収納部28、30の上部から充分に光が室内に入り込み、室内が明るくなるので快適な部屋を提供することができる。
【0032】また、収納部28、30の上部を光通路として有効に利用することができて、光を室内に採り込みつつ、収納空間を備えた機能的に優れた部屋となる。
【0033】また、曇りガラス74から第4の居室14に光が入り込むので、第4の居室14に居る人は、あたかも曇りガラス74が屋外に面しているように感じて落ち着いた雰囲気を味わうことができる。
【0034】また、2階4の窓60、62から入り込んだ自然光が、吹き抜け部64、66、曇りガラス74を通過して入り込むので、電気コストをかけず経済的に第4の居室14を明るくすることができる。
【0035】さらに、吹き抜け部64、66側から一階の第4の居室14まで連通する空気通路72を設けているので、若し、2階4の窓60、62を開けて風が入ると、その風が空気通路72を通って第4の居室14内に流れるので、第4の居室14内の換気を行うことができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の建物内の採光構造によると、例えば窓から自然光が入りにくい北面に位置する部屋であっても、充分に光を採り入れて明るい快適な部屋とすることができる。
【出願人】 【識別番号】000114086
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
【出願日】 平成11年12月24日(1999.12.24)
【代理人】 【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
【公開番号】 特開2001−182339(P2001−182339A)
【公開日】 平成13年7月6日(2001.7.6)
【出願番号】 特願平11−368201