| 【発明の名称】 |
ロープ作業用の吊り下げ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】野村 義蔵
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| 【要約】 |
【課題】建築物の外側や内側に障害物があっても、障害物を回避して円滑に移動させることができるとともに、作業者が屋上から安心して建築物の窓側に降下することができるようにする。
【解決手段】外側フレーム11は、左右の枠体11aと、左右の枠体11aの間に所定間隔をおいて複数配される中央桟11bとにより梯子形状に構成され、中央フレーム5と内側フレーム21は、縦方向に複数設けられる調節穴h2,h3とこの調節穴h2,h3に螺合されるボルトB2,B3により横フレーム2に対して高さ調節されるとともに、ボルトB2,B3を緩めることにより横フレーム2に対して横移動可能とされている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 建築物の屋上の外周壁の上方に配される横フレームと、横フレームの左右両端側に各々縦方向に取り付けられる外側フレームと内側フレームと、外側フレームと内側フレームとの間において横フレームの縦方向に取り付けられる中央フレームと、中央フレームに回転可能に取り付けられ外周壁の上端を移動する中央の回転部材と、外側フレームに取り付けられ建築物の外壁に沿って移動する外側の回転部材と、内側フレームに取り付けられ外周壁の内側に沿って移動する内側の回転部材と上記各フレームの所定箇所に締結されるロープとを備え、外側フレームは、左右の枠体と、左右の枠体の間に所定間隔をおいて複数配される中央桟とにより梯子形状に構成され、中央フレームと内側フレームは、縦方向に複数設けられる調節穴とこの調節穴に螺合されるボルトにより横フレームに対して高さ調節されるとともに、ボルトを緩めることにより横フレームに対して横移動可能とされ、ロープに作業者が締結されて建築物の窓や外壁の清掃や修理等を行うことを特徴とするロープ作業用の吊り下げ装置。 【請求項2】 外側の回転部材と内側の回転部材は、外側フレームと内側フレームに取り付けられる車軸フレームを介して移動方向の前後に二個取り付けられるとともに、外側の回転部材と内側の回転部材の径は、少なくとも中央の回転部材の径よりも大きくされていることを特徴とする請求項1記載のロープ作業用の吊り下げ装置。 【請求項3】 外側フレームは、横フレームに連結される第1の連結プレートを介して取り付けられるとともに、一端が第1の連結プレートに連結され、他端が外側フレームの中央桟に係止されるフック状部材により連結されていることを特徴とする請求項1記載のロープ作業用の吊り下げ装置。 【請求項4】 中央の回転部材の回転軸の近傍位置に、各々U字状の一対の係止部材の基端側同士が回動可能に連結されて、中央の回転部材を外周からロックするロック装置が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のロープ作業用の吊り下げ装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ビル等の建築物の窓や外壁の清掃や修理作業を行うために使用されるロープ作業用の吊り下げ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ビル等の建築物の窓や外壁の清掃や修理作業を行う場合は、ビルの屋上の外周壁上端に所定間隔おいて取り付けられる円環状の取り付け具(以下「丸環」という)に、腰掛け具が締結されたロープを吊り下げ、作業者は腰掛け具に乗ってビル等の建築物の窓や外壁を清掃作業等を行っている。しかし、上記丸環にロープを吊り下げる方式では、所定幅間隔の清掃等を行いながら地上まで降下すると、所定幅間隔をおいて配される次の箇所の丸環にロープを結び換えて吊り下げ、清掃作業等を行なわなければならなかった。 【0003】そこで、横移動可能なロープ作業用の吊り下げ装置がいくつか開発されている。図7に示すロープ作業用の吊り下げ装置G1は、その一例を示すもので、建築物の屋上の外周壁上端(「カサギ」とも呼ばれる)の上方に配される横フレーム102と、横フレーム102の左右の両端側に各々縦方向に取り付けられる外側フレーム111と内側フレーム121と、これらのフレームの間に配される中央フレーム116と、外側フレーム111に取り付けられる外側の回転部材114と、内側フレーム121に取り付けられる内側の回転部材122と、中央フレームに取り付けられる中央の回転部材106とを備え、所定箇所からロープRを吊り下げるものである。各縦方向の外側と内側フレーム111,121は、連結プレート115,117,118等を介して取り付けられ、中央の回転部材106は、中央フレーム116を介して横フレーム102に取り付けられる。各回転部材106,114,122は、いずれも自動車のタイヤのような幅の広いものが3個ずつ使用されている。なお、外側フレーム111や内側フレーム121には、外方に突出する突出部材111a,121aが設けられている。ロープRには、作業者が腰掛ける腰掛け具や清掃用具(バケツ等)等が締結されており、作業者は、このロープに吊り下げられた状態で建築物の窓や外壁の清掃や修理等を行う。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、ビルの屋上には、外周壁上端の内側に上記丸環が所定間隔をおいて取り付けられたり、ビルの外壁には、看板や社名プレートや照明器具等が取り付けられている。また、屋上の外周壁上端の形状も一様ではなく、段差を設けたものや、外周壁上端に沿ってスロープが取り付けられているもの等種々様々である。したがって、上記丸環や看板等の障害物が取り付けられていると、ロープ作業用の吊り下げ装置G1を横方向に移動させようとしても、障害物と衝突して、それ以上は横方向に移動させることができない問題を有していた。 【0005】また、屋上の外周壁上端の形状も一様ではないために、外周壁上端の形状が異なる建築物ごとに安全性を考慮した細かな設定が必要となるが、上記従来のロープ作業用の吊り下げ装置G1では、中央フレーム106と内側フレーム121は、横フレーム102に対して横移動可能とされるのみで、高さ方向の設定が行われず、機能性を考慮した細かな設定が行われないという問題を有していた。また、屋上から降下する場合、作業者には突出部材111aや外周壁上端以外には掴まったり足を掛けるところがないために、恐怖心が伴いながら降下することとなっていた。さらに、各回転部材106,114,121は、いずれも自動車のタイヤのような幅の広いものが複数使用されていることと、外側の回転部材114と内側の回転部材122の径の大きさが中央の回転部材106の径よりも小さいこと等から、ロープ作業用の吊り下げ装置G1を容易には移動させることができない問題を有していた。特に、作業者がロープRに吊り下がった状態の一人の作業状態では、円滑に移動させることは困難で、屋上で待機する他の作業者が移動させることとなっていた。また、重量が重く運搬が容易でないことや製作コストが高価であるなどの問題も有していた。 【0006】一方、ビルの屋上からロープやワイヤを介して数人が搭乗可能なゴンドラを吊り下げて建築物の窓や外壁の清掃や修理等を行う機器もあるが、機器が大型化・複雑化する反面、横方向への移動にも、看板や社名プレートや照明器具等の障害物があると、それ以上移動させることができない問題を有した。 【0007】そこで、本発明の目的は、建築物の外側や内側に障害物があっても、障害物を回避して円滑に移動させることができるとともに、作業者がロープに吊り下がった状態でも横方向の移動を円滑に行うことが可能な簡単かつ軽量な構成で、しかも、作業者が屋上から安心して建築物の窓側に降下することができるロープ作業用の吊り下げ装置を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の請求項1記載のロープ作業用の吊り下げ装置は、建築物の屋上の外周壁の上方に配される横フレームと、横フレームの左右両端側に各々縦方向に取り付けられる外側フレームと内側フレームと、外側フレームと内側フレームとの間において横フレームの縦方向に取り付けられる中央フレームと、中央フレームに回転可能に取り付けられ外周壁の上端を移動する中央の回転部材と、外側フレームに取り付けられ建築物の外壁に沿って移動する外側の回転部材と、内側フレームに取り付けられ外周壁の内側に沿って移動する内側の回転部材と上記各フレームの所定箇所に締結されるロープとを備え、外側フレームは、左右の枠体と、左右の枠体の間に所定間隔をおいて複数配される中央桟とにより梯子形状に構成され、中央フレームと内側フレームは、縦方向に複数設けられる調節穴とこの調節穴に螺合されるボルトにより横フレームに対して高さ調節されるとともに、ボルトを緩めることにより横フレームに対して横移動可能とされ、ロープに作業者が締結されて建築物の窓や外壁の清掃や修理等を行うことを特徴とする。 【0009】本発明によれば、横フレームに対して各々回転部材を有する外側フレームと中央フレームと内側フレームを取り付けて、ロープ作業用の吊り下げ装置を組み立てる。例えば、屋上の外周壁上端の内側に丸環があったり、建築物の外壁に看板等の障害物がある場合は、これらを跨ぐような長さの外側フレームや内側フレームを用意しておき、中央フレームとともに横フレームに取り付ける。組み立てに際しては、外側フレームの位置を基準として、中央フレームと内側フレームの横方向の長さを調節して横フレームに取り付ける。そして、内側フレームと中央フレームの複数の調節穴にボルトを螺合させることにより、各々の高さ調節を行う。なお、中央フレームと内側フレーの横フレームに対する横移動は、ボルトを緩めることにより行う。したがって、屋上の外周壁上端の形状に合わせてきめ細かく配設することができる。このようにして組み立てられたロープ作業用の吊り下げ装置を建築物の屋上の外周壁上端を跨ぐように配して、上記各フレームの所定箇所から腰掛け具等が締結されたロープを吊り下げると、外側フレームが梯子形状に構成されているので、腰掛け具が締結されたロープを備え付けた作業者は、梯子を伝わるように降下することができる。 【0010】本発明の請求項2記載のロープ作業用の吊り下げ装置は、外側の回転部材と内側の回転部材は、外側フレームと内側フレームに取り付けられる車軸フレームを介して移動方向の前後に二個取り付けられるとともに、外側の回転部材と内側の回転部材の径は、少なくとも中央の回転部材の径よりも大きくされていることを特徴とする。 【0011】本発明によれば、外側の回転部材と内側の回転部材は、移動方向の前後に二個取り付けられる軽量化が図られているために、作業者がロープに吊り下がった状態で、ロープ作業用の吊り下げ装置を円滑に移動させることができるとともに、多数の回転部材が取り付けられる従来装置よりも安価に製作することができる。また、外側の回転部材と内側の回転部材は、その径の大きさが中央の回転部材よりも大きくされているので、この径の長さよりも小さな障害物に衝突することなく、外周壁上端に沿って横方向に移動させることができる。 【0012】本発明の請求項3記載のロープ作業用の吊り下げ装置は、外側フレームは、横フレームに連結される第1の連結プレートを介して取り付けられるとともに、一端が第1の連結プレートに連結され、他端が外側フレームの中央桟に係止されるフック状部材により連結されていることを特徴とする。 【0013】この発明によれば、外側フレームは横フレームに対して第1の連結プレートを介して取り付けられると共にフック状部材によって連結されるので、外側フレームが横フレームに対して簡易かつ確実に連結されることとなる。 【0014】本発明の請求項4記載のロープ作業用の吊り下げ装置は、中央の回転部材の回転軸の近傍位置に、各々U字状の一対の係止部材の基端側同士が回動可能に連結されて、中央の回転部材を外周からロックするロック装置が取り付けられていることを特徴とする。 【0015】本発明によれば、U字状の一対の係止部材の基端側を中心として左右に開くようにすると、中央の回転部材を外周から係止することとなり、逆に、一対の係止部材を中央の回転部材の中心に寄せるようにすると、ロックが解除されることとなる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、図面を引用しながら本発明の実施の形態例を説明する。 【0017】本実施の形態のロープ作業用の吊り下げ装置1は、図1及び図2に示すように、横フレーム2と、横フレーム2の中央と左右の両端側に各々縦方向に取り付けられる中央フレーム5と外側フレーム11と内側フレーム21とを主要構成部材として、これらが着脱自在に構成されている。 【0018】横フレーム2は、建築物BLの屋上の外周壁上端(「カサギ」とも呼ばれる)Kの上方に、外周壁上端の長手方向に対して十字を形成するように垂直に配されるもので、アルミニウム製や合金製の建材が使用されている。この横フレーム2は、断面が四角形状の内部空洞の角形のもので、内部には、補強部材が内蔵されている。横フレーム2の中央と左右の両端側には、各々縦方向に中央フレーム5と外側フレーム11と内側フレーム21とが取り付けられる。横フレーム2の窓や外壁側の端部には、外側フレーム11を取り付ける第1の連結プレート15を連結するための連結用穴h6が形成されている。なお、本実施の形態の各構成部材は、L字型や凹状の市販のアルミニウム製やアルミ合金製等の建材や不要になった自転車の車輪等を組み合わせて組み立てられている。 【0019】外側フレーム11は、建築物BLの窓や外壁側に配されるもので、市販のアルミニウム製の梯子を所定長さに切断したものが使用されている。すなわち、外側フレーム11は、図3に示すように、左右の枠体11aと、この左右の枠体11aの間に所定間隔をおいて複数連結される円柱状の中央桟11bとにより梯子形状に構成されている。したがって、作業者は、梯子を昇降するようにして、左右の枠11aや複数の中央桟11bに手や足を掛けて、上り下りすることができる。 【0020】外側フレーム11の上端側は、第1の連結プレート15を介して横フレーム2に対して取り付けられている。第1の連結プレート15は、横フレーム2の前後に取り付けられる狭持部材15a,15bと横桟17と取付金具16とナットから構成されている。狭持部材15a,15bは、各々L字状を呈して、その一側面に縦方向に複数の調節穴h1が形成されている(図1)。複数の調節穴h1は、外側フレーム11の長さを調節するためのもので、この調節穴h2と、横フレーム2の連結用穴にボルトB1を螺合させて、第1の連結プレート15の長さを調節することにより外側フレーム11を所定長さに取り付ける。 【0021】第1の連結プレート15と外側フレーム11とは、図3に示すように、フック状部材12を介して取り付けられている。フック状部材12は、U字形状のもので、基端側がL字状の第1の連結プレート15の一側面に形成される穴h5に固定され、U字形状の先端側が外側フレーム11の中央桟11aを係合するようになっている。本実施の形態のフック状部材12は、中央桟11aの上方から第1段目と第2段目に各々2個ずつ計4個取り付けられ、安定して確実に連結している。 【0022】外側フレーム11の下端側の内側は、一対の車軸フレーム13a,13bが取り付けられ、この一対の車軸フレーム13a,13bの間に回転軸18を介して外側の回転部材14が回転可能に取り付けられている。一対の車軸フレーム13a,13bは、外側フレーム11にボルトB2によりボルト止めされている。本実施の形態の外側の回転部材14は、軽量で円滑な回転が可能で、半径も大きくする必要性等を考慮し、自転車の車輪が使用され、外側の回転部材14が移動方向の前後に並んで設けられている。すなわち、外側の回転部材14は、ホイールS1の外周にタイヤT1が配設され、スポークS2を介して中心のハブS3と連結されている。 【0023】中央フレーム5は、外周壁Kの上端に向かって配されるもので、横フレーム2の前後に各々2個ずつの4個のL字型の狭持部材5a,5b,5c,5dを組み合わせて構成されるとともに、下端側に一対の中央の回転部材6が取り付けられた車軸フレーム9a,9bが一対連結されている。すなわち、L字型の狭持部材5a,5b,5c,5dのうち、前方のL字型部材5aと5bと、後方のL字型部材5cと5dとは、上方でボルトB4によりボルト止めされ、広がりを防止している。 【0024】4個のL字型部材5a,5b,5c,5dには、縦方向に複数の調節穴h2が同じ位置に対向して各々形成されている。複数の調節穴h2は、中央フレーム5の高さを調節するためのもので、この調節穴h2を使用して、横フレーム2の上側と下側でボルトB2を螺合させることより、中央フレーム5を所定高さとなるように取り付けている。したがって、ボルトB2を緩めると、中央フレーム5を横フレーム2に対して横方向に移動させることができる。このような中央フレーム5は、一対の狭持部材5a,5c(或いは5b,5d)で横フレーム2を狭持しても良く、又、外側フレーム11のように連結プレートを介して連結させることも可能である。 【0025】中央フレーム5の下端側は、一対の車軸フレーム9a,9bの中央とボルト止めされている。一対の車軸フレーム9a,9bの両側には、中央の回転部材6が回転軸7を介して回転可能に設けられている。中央の回転部材6は、外周壁上端Kの上面を回転するもので土砂等を運搬する一輪車のタイヤが使用され、移動方向の前後に並んで2個設けられている。すなわち、幅広のタイヤT2がホイール8に取り付けられて、一対の車軸フレーム9a,9bに狭持されている。 【0026】車軸フレーム9a,9bの中央の回転部材6の一方の近傍には、固定プレート10cが取り付けられ、この固定プレート10cを介してロック装置10が取り付けられている。このロック装置10は、一対のU字状の係止部材10a,10bの基端側同士が回動可能に連結されて、中央の回転部材6を外周から係止する構成である。すなわち、一対のU字状の係止部材10a,10bは、外側と内側の係止部材10a,10bの基端側にボルト止めされて楕円形状を呈するもので、固定プレート10cに対して両基端側がボルト止めされて左右に扇状に開くように回転可能に取り付けられている。したがって、このロック装置10は、一対の係止部材10a,10bを中央から左右に各々回動させると、楕円形状のロック装置10となってタイヤである中央の回転部材6の上方側を外周を係合し、一対の係止部材10a,10bを中央に重ね合わせると、中央の回転部材6が回転する。なお、ロック装置10は、中央の回転部材6の下方側を外周から係合させる構成とすること可能である。 【0027】内側フレーム21は、建築物BLの屋上の外周壁上端Kの内側に配されるもので、第2の連結プレート20を介して横フレーム2に着脱自在に取り付けられている(図1)。この内側フレーム21は、各々L字状を呈する横フレーム2の前後から横フレーム2を狭持する一対のもので、その一側面には、縦方向に調節穴h3が複数形成されている。第2の連結プレート20は、横フレーム2の幅間隔よりも大きな板状を呈し、横フレーム2の前後から横フレーム2をボルトを介して狭持している。すなわち、第2の連結プレート20の上方と下方にボルト用穴h4が形成され、横フレーム2の上下でボルトB3を架け渡してボルト止めされている。複数の調節穴h3は、内側フレーム21の高さを調節するためのもので、この調節穴h3と、第2の連結プレート20のボルト用穴h4との位置を調節して、これらの穴にボルトB3を螺合させて、内側フレーム21を所定長さに取り付ける。したがって、ボルトB3を緩めることにより横フレーム2に対して横移動可能とされている。 【0028】内側フレーム21の下端側の内側には、内側の回転部材22が車軸フレーム23a,23bを介して取り付けられている。すなわち、内側の回転部材22は、上下一対の車軸フレーム23a,23bの間に回転軸24を介して回転可能に狭持されている。内側フレーム21は、ビルの屋上側へのウエイトを担保するために、長さの長いアルミニウム製の建材が使用され、その全長に亘って調節穴h3が形成されている。 【0029】内側の回転部材22は、移動方向の前後に並んで2個設けられている。この内側の回転部材22は、外側の回転部材14と同様、自転車の車輪が使用され、そのタイヤT3の幅(タイヤT1の幅も同様)は、約30mmから約50mmである。これら内側の回転部材22と外側の回転部材14とは、中央の回転部材6の径の大きさよりも大きい。これは、作業者がロープRに吊り下がった状態で、ロープ作業用の吊り下げ装置1を容易に移動させ得るようにするためである。本実施の形態の内側フレーム21に取り付けられる車軸フレーム23a,23bと内側の回転部材22は、外側フレーム11に取り付けられる車軸フレーム13a,13bと外側の回転部材14と同じものが使用されている。ただし、一対の外側の回転部材14と14の間隔は、一対の内側の回転部材22と22の間隔よりも広くなっている。 【0030】ここで、内側フレーム21は、図5に示すように、図1及び図2に示す例と逆方向に取り付けることも可能である。なお、この場合は、第2の連結プレート20の向きも逆方向(内側方向)になる。このような取付は外側フレーム14についても同様である。 【0031】ロープRは、一端側に腰掛け具(「ブランコ」とも呼ばれる)や清掃用具(バケツ等)等が締結された長さ調節可能なもので、他端が横フレーム3の他端側や内側フレーム21に締結されている。ロープRには、作業者の体から外れないようにする安全装置等も設けられている。このロープRは、中央フレーム5の間に通され、L字型の狭持部材5aと5cの間とL字型の狭持部材5b,5dの間にも通され、更に、第1の連結プレート15の間(15aと15aとの間)に通され、円柱状の中央桟11bの外周を回るようにして、これらの間から外れないようにしている。したがって、ロープRは、ロープ作業用の吊り下げ装置1の中央に配され、作業者が左右に引っ張るようにすると、本装置1が左右に移動させ得ると共にロープRを損傷させるようなこともない。なお、このロープRの他端は、安全性を担保するために、屋上の所定箇所に締結されていても良い。 【0032】次に、本実施の形態のロープ作業用の吊り下げ装置1を組み立てる場合について説明する。ここでは、建築物BLの屋上の外周壁上端Kの内側に丸環Mが配設され、建築物BLの外壁に社名プレートPが配設されたビルBLに設置させる場合について説明する(図2)。 【0033】前提として、各フレーム2,5,11,21の長さの異なるものや、各回転部材6,14,22の径の大きさの異なるものを種々用意しておく。そして、エレベータ等で各部材を屋上に搬出する。まず、図2に示すように、ビルBLの外壁の社名プレートPを跨ぐ長さの所定長さの外側フレーム11を用意し、外側フレーム11の上方側に横フレーム2を取り付け、下方側に外側の回転部材14が装着された車軸フレーム13a,13bを取り付ける。上方側では、外側フレーム11に第1の連結プレート15を横U字状のフック状部材12を使用して連結させる。次いで、このように連結された第1の連結プレート15の調節穴h1と横フレーム2の連結用穴h6にボルトB1を螺合させて外側フレーム11を横フレーム2に対して高さを調節して連結する。これらのボルト止めには、ワッシャやナットを使用して連結する。 【0034】次いで、外側フレーム11の位置を基準として、外側フレーム11から所定長さをおいて横フレーム2に中央フレーム5を取り付ける。中央フレーム5は、予め4個のL字型の狭持部材5a,5b,5c,5dを組み合わせるとともに中央の回転部材6が回転可能に取り付けられた第2の車軸フレーム9a,9bが装着されたものを使用する。そして、L字型の狭持部材5a,5b,5c,5dの調節穴h2にボルトを螺合させるとともに、2個のボルトB4により狭持部材5aと5bの上方と狭持部材5cと5dの上方でボルト止めする。 【0035】次いで、同じように外側フレーム11の位置を基準として、外側フレーム11から所定長さをおいて横フレーム2に内側フレーム21を取り付ける。内側フレーム21は、予め第2の連結プレート20を横プレート2にボルトにより連結させた状態で、この第2の連結プレート20の連結穴と内側プレート21の所定位置の調節穴h3にボルトを螺合させて連結させる。なお、ボルトB1,B2,B3,B4を緩めると、各縦方向のフレーム5,11,21は横フレーム2に沿って横方向に移動可能である。 【0036】本実施の形態の外側の回転部材11が軸支された車軸フレーム13a,13bと内側の回転部材22が軸支された車軸フレーム23a,23bとは、同じ構成のものが使用されていることから、これらは外側フレーム11と内側フレーム21のいずれに取り付けても良い。したがって、自転車の車輪を使用していることとも相まって安価に製作される。なお、外側フレーム11は、横フレーム2に対して横移動しないが、横フレーム2のビルBLの外側への突出する長さを調節すれば足りる。 【0037】ここで、ビルBLの屋上の外周壁Kの形状としては種々のものがある。例えば、図6に示すように、屋上の外周壁Kの形状物が段差形状の場合は、仮想線で示す内側フレーム21を横フレーム2に取り付けても良いが、この内側フレーム21を取り外して、実線で示す小型の内側の回転部材32が装着された内側フレーム31を取り付けても良い。何れの場合も、外周壁Kの段差形状に合わせる必要があるが、本実施の形態の内側フレーム21,31の他、中央フレーム5も外側フレーム11も縦方向の長さの調節が可能であるから、屋上の外周壁上端の形状に合わせてきめ細かく配設することができる。なお、ロープRは、その他端を予め横フレーム2の他端側や内側フレーム21に締結さておいても良く、組み立てた後締結させても良い。 【0038】このように組み立てられたロープ作業用の吊り下げ装置1を建築物BLの屋上の外周壁上端を跨ぐように配設する。すなわち、中央の回転部材6を外周壁上端Kの上面中央に位置させ、内側プレート21を外周壁Kの内側に配設させ、外側フレーム11を配設させる。各縦方向のフレーム5,11,21は横フレーム2に沿って横方向の移動も高さ方向の調節も可能であるから、各ボルトB1,B2,B3,B4を仮止めしておき、外周壁Kの形状に合わせて高精度の設定を行った後、ボルトB1,B2,B3,B4を本締めすると良い。また、外側の回転部材14と内側の回転部材22が屋上の外周の外周壁上端Kを挟み込みながら移動可能となる。 【0039】このようにロープ作業用の吊り下げ装置1を設置すると、図2に示すように、内側プレート21は建築物BLの屋上の丸環Mを跨ぐように配設されるとともに、外側プレート11はビルBLの外壁の社名プレートPを跨ぐように配設される。したがって、ロープ作業用の吊り下げ装置1を外周壁Kに沿って移動させると、丸環Mや社名プレートP等の障害物と衝突することなく自由に移動させることが可能となる。また、外側の回転部材14と内側の回転部材22は、幅の狭い自転車のタイヤT1,T2が使用されているために、ビルBLの窓のサッシ部分のような狭い箇所でも配設可能で、窓を損傷させるようなこともない。 【0040】次に、本実施の形態のロープ作業用の吊り下げ装置を実際に使用する場合について説明する。作業者は、腰掛け具に腰を乗せた状態でロープの安全装置により体を固定させた状態で、ロープの安全装置を確認して、降下姿勢に入る。本実施の形態のロープ作業用の吊り下げ装置1では、外側フレーム11が梯子形状に構成されているので、ロープを備え付けた作業者は、梯子を伝わるように降下することができる。ここで、外側フレーム11から降下する前には、外側フレーム11を左右に揺動させて安全に取り付けられた状態か否かの確認を行うと共に、本装置1が円滑かつ速やかに左右に移動するか否かを確認してから降下する。そして、吊り下がり状態が思わしくない場合は、屋上に至急戻る必要があるが、外側フレーム11が梯子形状に構成されているので、屋上に戻ることも容易である。なお、ロック装置10の解除は、外側フレーム11に移行し、降下する際に行うと、降下する前に移動することがない。 【0041】作業者は、外側フレーム11から降下して、建築物BLの窓や外壁の清掃作業や修理作業等を行うが、本装置1の左右の移動は、吸盤部材等を使用して行う。この吸盤部材は、窓に吸着する吸盤と取っ手を有するもので、窓の所定箇所に吸盤部材を吸着させて、その方向にロープRを引っ張るようにする。すると、軽量な本装置1の各回転部材6,14,22が回転して容易に移動させることができる。すなわち、本実施の形態の装置によれば、一人の作業で本装置1を左右に移動させながら窓や外壁の清掃作業や修理作業等を行うことが可能で、社名プレート9等の障害物があってもビルBLの外側(窓側)を一側面すべてを一人の作業者で容易に清掃等することができる。 【0042】ここで、ロープRは、第1の連結プレート15の間等の本装置1の中央に配設されているために、右に移動させる場合も左に移動させる場合も同じ感覚(力のいれ具合が同じ)で移動させることができる。そして、ロープ作業用の吊り下げ装置1を外周壁上端に沿って移動させると、丸環Mや社名プレートPと衝突することなく自由に移動させることが可能となる。これは、内側の回転部材22と外側の回転部材14は、軽量で中央の回転部材6の径の大きさよりも大きな自転車の車輪が使用されているからである。そして、休憩するような場合は、ロック装置10によりロックして中央の回転部材6の一方の回転を規制して本装置1が移動しないようにする。なお、ロック装置10の一対の係止部材10a,10bから紐を伸ばして、この紐を引っ張ることにより、ロックさせても良い。 【0043】以上、本実施の形態のロープ作業用の吊り下げ装置では、ビルの屋上の外周に設置する場合で説明したが、アパートやマンションのベランダの外壁に設置することも可能である。また、本実施の形態のロープ作業用の吊り下げ装置では、作業者がロープに吊り下がった状態で、ロープ作業用の吊り下げ装置を移動させる場合で説明したが、屋上で待機する他の作業者に本装置を移動させてもらっても良いことは言うまでもない。 【0044】 【発明の効果】本発明に係るロープ作業用の吊り下げ装置は、外側フレームが梯子形状に構成されているので、腰掛け具が締結されたロープを備え付けた作業者は、梯子を伝わるように降下することができる。したがって、作業者は安心して降下することが可能となる。また、本装置を構成する各フレームは、アルミニウム建材等の汎用部品が使用されるとともに、各回転部材は、各々一対ずつとされ、安全かつ円滑な移動を担保する最小限度の部品で構成されているので、軽量で安価に製造することが可能である。 【0045】また、本発明に係るロープ作業用の吊り下げ装置は、中央フレームと内側フレームは、縦方向に調節穴が複数設けられるので、種々の形状の屋上の外周壁上端に対してきめ細かく対応させて正確かつ安全な設置が可能となる。 【0046】さらに、本発明に係るロープ作業用の吊り下げ装置は、外側の回転部材と内側の回転部材は、その径の大きさが少なくとも中央の回転部材の径の大きさよりも大きくされていることから、これらの径よりも小さな障害物(丸環や建築物の外壁に看板灯の障害物)を回避して移動させることができるので、移動範囲が広範になる等種々の効果を有する。 【0047】
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| 【出願人】 |
【識別番号】500066388 【氏名又は名称】野村 義蔵
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| 【出願日】 |
平成12年2月17日(2000.2.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100105809 【弁理士】 【氏名又は名称】木森 有平
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| 【公開番号】 |
特開2001−227154(P2001−227154A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月24日(2001.8.24) |
| 【出願番号】 |
特願2000−38943(P2000−38943) |
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