| 【発明の名称】 |
ウォータジェットによる切断装置を備えた移動式作業車両 |
| 【発明者】 |
【氏名】木下 幸夫
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| 【要約】 |
【課題】コンパクトでかつ騒音の少ない、ウォータジェットによる切断装置を備えた移動式作業車両を提供する。
【解決手段】ウォータジェットによる切断装置の駆動力源を、移動式作業車両の走行用エンジンと兼用する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンの駆動力により走行及び作業機の駆動を行い、上下揺動自在な作業機の先端部にウォータジェットによる切断装置を備えた移動式作業車両において、ウォータジェットの高水圧発生源の駆動力を、前記エンジン(21)より得ることを特徴とするウォータジェットによる切断装置を備えた移動式作業車両。 【請求項2】 車載するタンク及び外部の水源の少なくともいずれか一方から、車載するポンプ(51,83)で水をくみ上げて加圧可能としたことを特徴とする請求項1記載のウォータジェットによる切断装置を備えた移動式作業車両。 【請求項3】 外部ユニット(70,90)で発生した高圧水または高圧水を得るための駆動力の応援を受ける接続部(70a,70b,90a,90b)を備え、車載のエンジンの駆動力で発生した高圧水と外部ユニット(70,90)を介して発生した高圧水とを合わせて吐出可能とすることを特徴とする請求項2記載のウォータジェットによる切断装置を備えた移動式作業車両。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ウォータジェットによる切断装置を備えた移動式作業車両に関する。 【0002】 【従来の技術】建築物を解体するためにその構成部材を切断する手段として、従来用いられてきた圧砕機や機械式カッタに代えて、ウォータジェットによる切断装置を用いることが知られている。ウォータジェットによる切断装置は周知の通り、ノズルから噴出する極細い高圧水流を任意の物体に吹付け穿孔する事によりこの物体を切断するものである。例えば、特開平8−338197号公報には、車両に搭載した作業機の先端部にウォータジェットによる切断装置を取付けて、トンネルの覆工面の痛んだ箇所を剥離する作業等に用いる技術が記載されている。また他にも、道路の補修作業において、ウォータジェットによる切断装置を用いて舗装表面のアスファルトを細かく切断する工法が知られている。 【0003】ところで、ウォータジェットで一戸建て住宅程度の規模の建築物を解体する場合、例えば油圧ショベルまたは移動式クレーンのように、下部走行体に対して垂直方向軸周りに回転自在に連結した上部旋回体とこの上部旋回体に対して上下揺動自在に連結した作業機とを有し、この作業機の先端に上下、左右またはその両方に移動自在になるようにノズルを連結した移動式作業車両を用いれば、ノズルの位置及び方向を設定自在とすることができ、建築物の構成部材を自在に切断することができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】一般に、道路舗装やトンネルの覆工面に用いるウォータジェットによる切断装置は、厚さも強度も大きな部材を切断するため、大型であり、かつ強力なパワーユニットを水の加圧用に搭載しているのが普通である。したがって、前記特開平8−338197には明記していないものの、これらの装置では走行用エンジンと別に水の加圧用パワーユニットを有するか、または装置自身は走行機能を持たずに他の移動式車両で牽引して移動する形態をとる事になる。しかるに一方、一戸建て住宅程度の規模の建築物の壁材等は、道路舗装のアスファルトやトンネルの覆工面のコンクリートと比較して厚さも強度も大きく下回るのが普通である。そのため、住宅解体などに使用する作業車両は、要求される切断能力が比較的小さいので、汎用の移動式作業車両が有するような走行用のエンジンからでも水の加圧用の動力を取出せる。その代わり、住宅地での稼動を想定して、現場への車両進入性が有利になるように小型であること、及び周囲環境への悪影響を少なくするように低騒音であることが要求される。したがって、前記のように走行用エンジンと別に水の加圧用パワーユニットを有するか、または装置自身は走行機能を持たずに他の移動式車両で牽引して移動する形態をとる構造では、以下の問題がある。 (1)走行用エンジンと別に水の加圧用パワーユニットを有する構造では、例えば水の加圧用パワーユニットがエンジンであれば、水の加圧用のエンジンと、走行用のエンジンの2基を稼動させて作業する事になるので、作業中の騒音が大きく燃費も悪い。もしも水の加圧用パワーユニットが電動モータであったとしても、発電機を稼動してこの電動モータに電力を供給する必要があるので、やはり騒音が大きくなり、燃料消費が多い。 (2)他の移動式車両で牽引して移動する形態では、設置場所を移動する毎に移動式車両が必要になり、現場での機動性が良くない。また、場積が増加し小回りが利かなくなるので、現場への車両進入性が悪い。 【0005】本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、小型で低コスト・低燃費で騒音の低いウォータジェットによる切断装置を備えた移動式作業車両を提供することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目的を達成するために、本発明は、エンジンの駆動力により走行及び作業機の駆動を行う作業車両であって、上下揺動自在な作業機の先端部にウォータジェットによる切断装置を備えた移動式作業車両において、ウォータジェットの高水圧発生源の駆動力を、前記エンジンより得ることを特徴とする。 【0007】上記構成によると、移動式作業車両本体のエンジンをウォータジェットの加圧用に用いるため、装置全体を小型化する事ができる。また、移動式作業車両本体のエンジンによって作業機の駆動と高圧水の噴射とを行い、解体作業の間他の動力源を稼動させる必要はなくなるので、騒音の発生を抑え燃費を向上させる事ができる。さらに、移動にあたって他の移動式車両で牽引する必要がないので、機動性及び現場への車両進入性が向上する。 【0008】また、前記ウォータジェットによる切断装置を備えた移動式作業車両において、車載するタンク及び外部の水源の少なくともいずれか一方から、車載するポンプで水をくみ上げて加圧可能としたことを特徴とする。 【0009】上記構成によると、前記の作用及び効果に加えて、以下の効果が得られる。 (1)車載するタンクから切断装置に水を供給することにより、水源のない現場でも、ウォータジェットによる切断作業ができるとともに、車両を移動させながらの切断作業も可能になって作業効率が向上する。 (2)外部の水源から水をくみ上げて切断装置に水を供給することにより、長時間連続してウォータジェットによる切断作業ができて作業効率が向上する。 (3)外部の水源から水をくみ上げて車載するタンクに送り込み、かつ車載するタンクから切断装置に水を供給することにより、長時間連続してウォータジェットによる切断作業ができて作業効率が向上する。さらに、外部の水源からくみ上げた水を一旦タンクに貯蔵する事で気泡及び異物をタンク内で分離でき、キャビテーション及び異物噛み込みによる切断装置の故障を防止できるので信頼性が向上する。 【0010】さらに、前記ウォータジェットによる切断装置を備えた移動式作業車両において、外部ユニットで発生した高圧水または高圧水を得るための駆動力の応援を受ける接続部を備えたことにより、車載のエンジンの駆動力で発生した高圧水と外部ユニットを介して発生した高圧水とを合わせて吐出可能とすることを特徴とする。 【0011】上記構成によると、前記の作用及び効果に加えて、以下の効果が得られる。外部から高圧水または高圧水を得るための駆動力の供給を必要に応じて受ける事で高圧水の流量が増えるので、同時にノズルを交換して径を広げるかまたはノズルを新たに増設して数を増やせば、噴射量を増加させてウォータジェットの切断能力を大きくできる。したがって、例えば部分的に強固な部材があってこれを切断するのに本装置単体では能力が不足している、といった場合でも、外部からの応援によって一時的に切断能力を大きくする事により、強固な部材を切断できるようになる。このことにより、切断対象物の材質によってより大きな切断能力が必要になっても、ウォータジェットによる切断装置全体を他の装置と入れ替えたり他の方法で切断したりする必要がなくなる。よって工期を短縮でき、解体コストを抑えられる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。まず、第1の実施形態について、図1、図2、図3、図4を参照して説明する。 【0013】図1は本発明の第1の実施形態による移動式作業車両の外観図である。移動式作業車両の下部走行体1に旋回自在に搭載された上部旋回体2に第1ブーム3の基端部が上下揺動自在に取着され、第1ブーム3の先端部に第2ブーム4の基端部が上下揺動自在に取着され、第2ブーム4の先端部に第3ブーム5の基端部が上下揺動自在に取着され、第3ブーム5の先端部に解体対象物を切断する切断装置10が取着されている。上部旋回体2と第1ブーム3との間には、第1ブーム3を上下揺動させる第1起伏シリンダ6が取着され、第1ブーム3と第2ブーム4との間には、第2ブーム4を上下揺動させる第2起伏シリンダ7が取着され、第2ブーム4と第3ブーム5との間には、第3ブーム5を上下揺動させる第3起伏シリンダ8が取着されている。解体作業時には、上部旋回体2を水平方向に旋回させ、第1ブーム3と第2ブーム4と第3ブーム5とを上下揺動させる事により切断装置10を任意の位置に移動させ、解体対象物を切断する。 【0014】図2に第1の実施形態による移動式作業車両の機器レイアウト図を示す。下部走行体には走行用のエンジン21と、このエンジン21によって駆動される油圧ポンプ22と、油圧ポンプ22の吸込口22aに接続される作動油タンク23とが設けてある。下部走行体1と上部旋回体2との間には、スイベルジョイント24が取着され、油圧ポンプ22の吐出口22bから吐出する圧油はこのスイベルジョイント24を介して上部旋回体2へ送られる。上部旋回体2には水タンク31と、水タンク31から水を導入して油圧によりこれを加圧して切断装置10に供給する水加圧装置32と、上部旋回体2を旋回させる油圧モータ9と、油圧モータ9を回転自在に切替えるとともに第1ブーム3、第2ブーム4及び第3ブーム5をそれぞれ上下揺動自在に切替える作業機切替弁25とが設けてある。水加圧装置32の高圧水は、第1ブーム3、第2ブーム4及び第3ブーム5上に布設したホース33により、切断装置10に供給される。 【0015】つぎに切断装置10の詳細について図3を参照して述べる。図3には切断装置10の概略図を示す。切断装置10は、本体11と、本体11を第3ブーム5に対して回転させる回転支持部12と、本体11に固着されたレール13と、レール13上を摺動自在とするノズルユニット14とを有する。回転支持部12は第3ブーム5の長手方向軸周りに回転自在な第1回転継手12aを基端部すなわち第3ブーム5との結合部寄りに有し、第3ブーム5の長手方向軸に垂直な軸周りに回転自在な第2回転継手12bを先端部すなわち本体11との結合部寄りに有する。ノズルユニット14はホース33により水加圧装置32から高圧水の供給を受け、この高圧水を切断対象物に吹付けて切断する。レール13は、ノズルユニット14を配置する摺動面13aと、摺動面13aと垂直でかつ本体11の長手方向に平行な当接面13bとを有し、摺動面13aが第2回転継手12bの回転軸12cと平行になるようにかつ当接面13bが先端側になるように固着される。ノズルユニット14は水の噴出方向が当接面13bと略垂直になるように取付けられる。切断作業を行うには、まず第1回転継手12aを回転させて当接面13bを切断対象物に当接させ、次に第2回転継手12bを回転させて切断方向を設定し、さらにノズルユニット14をレール13の長手方向に摺動させながら高圧水を吹付けることで切断対象物を切断する。 【0016】図4に水加圧装置32の回路図を示す。エンジン21によって駆動される油圧ポンプ22の吐出口22bからスイベルジョイント24を経た直下流に油圧供給切替弁41が配置されている。油圧供給切替弁41は入口ポート41aと、第1出口ポート41bと、第2出口ポート41cとを有する。入口ポート41aは油圧ポンプ22に、第1出口ポート41bは作業機切替弁25に、第2出口ポート41cはチェック弁42を介して方向制御弁43に接続される。油圧供給切替弁41は人力または電気によって選択自在とされる2つの切替位置を有し、第1切替位置では入口ポート41aと第1出口ポート41bとが連通して、かつ第2出口ポート41cが閉じ、第2切替位置では入口ポート41aと第2出口ポート41cとが連通して、かつ第1出口ポート41bが閉じる。方向制御弁43は、チェック弁42を介して油圧供給切替弁41に接続される入口ポート43aと、スイベルジョイント24を介して作動油タンク23に戻るタンクポート43bと、増圧器44に接続される第1出口ポート43cと、これも増圧器44に接続される第2出口ポート43dとを有する。また、方向制御弁43は、コントローラ45からの電気信号によって選択自在とされる2つの切替位置を有し、第1切替位置では入口ポート43aと第1出口ポート43cとが連通して、かつタンクポート43bと第2出口ポート43dとが連通し、第2切替位置では入口ポート43aと第2出口ポート43dとが連通して、かつタンクポート43bと第1出口ポート43cとが連通する。方向制御弁43の入口ポート43aにはリリーフ弁46が接続されて、方向制御弁43にかかる最高油圧を、油圧ポンプ22の定格圧力以下に制限している。 【0017】増圧器44は、小径の第1高圧シリンダ44a及びこの第1高圧シリンダ44a内を摺動する第1高圧ピストン44bと、大径の第1低圧シリンダ44c及びこの第1低圧シリンダ44c内を摺動する第1低圧ピストン44dと、小径の第2高圧シリンダ44h及びこの第2高圧シリンダ44h内を摺動する第2高圧ピストン44gと、大径の第2低圧シリンダ44f及びこの第2低圧シリンダ44f内を摺動する第2低圧ピストン44eとを有する。第1高圧ピストン44bと、第1低圧ピストン44dと、第2高圧ピストン44gと、第2低圧ピストン44eとは互いに固着部材を介して固着され、ピストンアセンブリ44kの態を成しており、前記4つのピストンは同一方向へ同一ストローク分だけ摺動する。ピストンアセンブリ44kが図中左方向へ移動すると、第1高圧シリンダ44a内及び第1低圧シリンダ44c内が圧縮され、ピストンアセンブリ44kが図中右方向へ移動すると、第2低圧シリンダ44f内及び第2高圧シリンダ44h内が圧縮される。 【0018】増圧器44の第1低圧シリンダ44cは方向制御弁の第1出口ポート43cと接続され、増圧器44の第2低圧シリンダ44fは方向制御弁の第2出口ポート43dと接続される。また、増圧器44の第1高圧シリンダ44aと第2高圧シリンダ44hとは水回路に接続される。 【0019】水回路の構成について以下に述べる。前記水タンク31の水がチャージポンプ51によってくみ上げられ、くみ上げられた水は2股に分岐してそれぞれ、第1吸込逆止弁52を介して第1高圧シリンダ44aに流入し、また第2吸込逆止弁53を介して第2高圧シリンダ44hに流入する。第1高圧シリンダ44a及び第2高圧シリンダ44hに流入した水は増圧器44の作動によって加圧され、それぞれ第1吐出逆止弁54、第2吐出逆止弁55を介してアキュムレータ56に蓄圧された後、切断装置10から噴出する。なお、使用する水量が多く水タンク31の容量では不足する場合には、水タンク31に接続口31aを設け、これに外部水源を接続して、水が連続供給されるようにしても良い。 【0020】増圧器44の作動について以下に述べる。まず、方向制御弁が第1切替位置にすると、油圧ポンプ22からの圧油が方向制御弁43の入口ポート43a及び第1出口ポート43cを経て第1低圧シリンダ44cに流入し第1低圧ピストン44dを第1低圧シリンダ44cが膨張する方向すなわち右方向へ押す。これにより、ピストンアセンブリ44kが右方向へ移動し、第1高圧シリンダ44aは膨張して水を吸い込み、第2低圧シリンダ44f及び第2高圧シリンダ44hは収縮してそれぞれ油と水とを吐出する。第2低圧シリンダ44fから吐出された油は方向制御弁43の第2出口ポート43d及びタンクポート43bを経て作動油タンク23に戻る。第2高圧シリンダ44hから吐出された水は第2吐出逆止弁55を経てアキュムレータ56に流入する。つぎに、方向制御弁43を第2切替位置にすると、油圧ポンプ22からの圧油が方向制御弁43の入口ポート43a及び第2出口ポート43dを経て第2低圧シリンダ44fに流入し第2低圧ピストン44eを第2低圧シリンダ44fが膨張する方向すなわち左方向へ押す。これにより、ピストンアセンブリ44kが左方向へ移動し、第2高圧シリンダ44hは膨張して水を吸い込み、第1低圧シリンダ44c及び第1高圧シリンダ44aは収縮してそれぞれ油と水とを吐出する。第1低圧シリンダ44cから吐出された油は方向制御弁43の第1出口ポート43c及びタンクポート43bを経て作動油タンク23に戻る。第1高圧シリンダ44aから吐出された水は第1吐出逆止弁54を経てアキュムレータ56に流入する。コントローラ45からの電気信号で方向制御弁43を交互に連続して切替え、以上の行程を繰り返す事により、油圧を高水圧に変換してアキュムレータ56に連続して蓄圧するとともに高圧を掛けて噴出することができる。 【0021】ここで第1低圧シリンダ44c、第1高圧シリンダ44a、第2低圧シリンダ44f及び第2高圧シリンダ44hの有効受圧面積をそれぞれAL1、AH1、AL2及びAH2とする。そして、AL1=AL2=ALAH1=AH2=AHAL/AH=Iとして、なおかつ機械的損失及び圧力損失を無視すれば、この増圧器44は供給される油圧PLを変換率I倍の水圧PH(=I×PL)に変換する事になる。通常移動式作業車両に搭載される油圧ポンプは定格圧力20〜30MPa程度のものが多く、一方ウォータジェットによる切断に用いる水圧は200〜300MPa程度であることが多い。したがって、変換率Iが10程度になるように各シリンダの有効受圧面積を選定する事により、一般的な油圧ポンプの発生する油圧を10倍程度に増幅してウォータジェットによる切断に用いる高水圧を発生させる事ができる。 【0022】本発明の第1の実施形態によれば、旋回及びブーム揺動用の油圧ポンプ22をウォータジェットの加圧用に転用し、しかも増圧器44によって油圧ポンプ22の吐出油圧を増幅して高水圧に転化できる。したがって、エンジン21、油圧ポンプ22及びこれらの周辺機器等に手を加える事なく、ベースとなる汎用の移動式作業車両に切断装置、水加圧装置及び水タンク等を追加することにより、コンパクトで機動性及び現場進入性に優れる解体作業車両を安価に構成する事ができる。その上、水加圧用に駆動源を追加する必要がないので、作業中の騒音及び燃料消費を低減できる。 【0023】本発明の第2の実施形態について、図5を参照して説明する。なお、説明は第1の実施形態と相違する部分のみに限ることとして、第1の実施形態と同一の構成要素には同一符号を付し、ここでの説明を省く。 【0024】図5は第2の実施形態による水加圧装置の回路図である。本実施形態による水加圧装置は第1の実施形態による構成に加えて、副増圧器61と、コントローラ45からの電気信号によりにより切替えられる副方向制御弁62と、第3吸込逆止弁63と、第3吐出逆止弁64と、第4吸込逆止弁65と、第4吐出逆止弁66と、外部油圧逆止弁67と、外部油圧逆止弁67と外部機器とを接続する第1外部油圧継手70aと、作動油タンク23と外部機器とを接続する第2外部油圧継手70bとを有する。副増圧器61は増圧器44と、副方向制御弁62は方向制御弁43と、第3吸込逆止弁63は第1吸込逆止弁52と、第3吐出逆止弁64は第1吐出逆止弁54と、第4吸込逆止弁65は第2吸込逆止弁53と、第4吐出逆止弁66は第2吐出逆止弁55と、それぞれ同一の構造を有する。 【0025】副方向制御弁62の入口ポート62aには外部油圧ユニット70からの圧油が第1外部油圧継手70aと外部油圧逆止弁67とを介して導入され、タンクポート62bは作動油タンク23に接続されている。副増圧器61の第1低圧シリンダ61cは副方向制御弁62の第1出口ポート62cと接続され、副増圧器61の第2低圧シリンダ61fは副方向制御弁62の第2出口ポート62dと接続される。また、副増圧器61の第1高圧シリンダ61aと第2高圧シリンダ61hとには水タンク31からチャージポンプ51によってくみ上げられた水が2股に分岐してそれぞれ、第3吸込逆止弁63、第4吸込逆止弁65を介して流入するように接続されている。 【0026】コントローラ45からの電気信号によって副方向制御弁62が交互に切替わると、副増圧器61のピストンアセンブリ61kが図中左右に移動し、第1高圧シリンダ61a及び第2高圧シリンダ61hに流入した水は副増圧器61の作動によって加圧され、それぞれ第1吐出逆止弁64、第2吐出逆止弁66を介して、アキュムレータ56で増圧器44からの高圧水と合流して蓄圧された後、切断装置10から噴出する。なお、外部油圧ユニット70を接続しない場合及び外部油圧ユニット70を接続していても作動させない場合は、副増圧器61は作動せず、増圧器44の作動によって加圧された高圧水のみが切断装置10から噴出する。 【0027】外部油圧ユニット70は電動モータ71と、この電動モータ71によって駆動される電動油圧ポンプ72とを有する。作動油タンク23の油を第2外部油圧継手70bを介し電動油圧ポンプ72によって、副方向制御弁62の入口ポート62aに送り込む。電動モータ71の電源は外部より導入する。 【0028】第2の実施形態によれば、通常は移動式作業車両単体で、第1の実施形態の移動式作業車両と同様に、エンジン21によって駆動される油圧ポンプ22と油圧ポンプ22の油圧を増幅して高水圧に転化する増圧器44とを用いてウォータジェットによる切断作業を行う。そして、例えば部分的に強固な部材があってこれを切断するのに移動式作業車両単体では能力が不足している、といった場合、外部油圧ユニット70から油圧の供給を受け、この油圧を移動式作業車両に内設する副増幅器61によって増幅して高水圧に転化し、副増圧器61からの高圧水を増幅器44からの高圧水と合流させて高圧水の供給量を増やすことができる。これにより、例えば径の異なるノズルを着脱自在としたりノズルの本数を増減可能とする構造であれば、ノズルの径を広げたりノズルの数を増やしたりするとともに高圧水の供給量を増やすことで水圧を低下させることなく高圧水の噴射量を増加できるので、ウォータジェットの切断能力を大きくできる。したがって、外部油圧ユニット70からの応援によって一時的に切断能力を大きくする事により、強固な部材を切断できるようになる。このことにより、切断対象物の材質によってより強力な切断能力が必要になっても、移動式作業車両をより強力な切断能力を有する他の装置と入れ替えたりまたは他の方法で切断したりする必要がなくなる。よって工期を短縮でき、人件費や機材リース料等の解体コストを抑えられる。 【0029】本発明の第3の実施形態について、図6を参照して説明する。なお、説明は第1の実施形態と相違する部分のみに限ることとして、第1の実施形態と同一の構成要素には同一符号を付し、ここでの説明を省く。 【0030】まず、図6は第3の実施形態による回路図である。エンジン21の出力を取出す軸上に断接自在なクラッチ81を介して、高圧を発生する水圧ポンプ82と、水タンク31から水をくみ上げて水圧ポンプ82に供給するチャージポンプ83とを設けている。ウォータジェットによる切断作業を行う際には、前記クラッチ81を接続して水圧ポンプ82とチャージポンプ83と作動させ、水圧ポンプ82から吐出される高圧水をアキュムレータ56に送り込んで蓄圧した後、切断装置10から噴出して切断対象物を切断する。なお、油圧ポンプ22は水圧ポンプ82とは別個の軸上に設けられ、クラッチ81とは無関係に作業機切替弁25へ圧油を供給する。また、必要に応じて外部水圧ユニット90を接続して噴出水量を増加させても良い。この場合は、外部水圧ユニット90と本体とを接続する第1外部水圧継手90a及び第2外部水圧継手90bを設ける必要がある。外部水圧ユニット90は、電動モータ91と、この電動モータ91によって駆動される水圧ポンプ92とを有する。チャージポンプ83のくみ上げた水を分岐して第1外部水圧継手90aを介して水圧ポンプ92に導入し、水圧ポンプ92によって加圧した後、水圧ポンプ82からの高圧水と第2外部水圧継手90bを介して合流させてアキュムレータ56に送り込む。電動モータ91の電源は外部より導入する。 【0031】第3の実施形態によれば、高圧を発生する水圧ポンプ82,92で直接水を加圧する事により、増圧器が不要になる。したがって、第1及び第2の実施形態に対して増圧器の往複動による振動・騒音がなくなり、その分移動式作業車両の発生する騒音・振動を低減できる。また、ウォータジェットによる切断作業を行なわない場合は、クラッチ81を切り離す事で、水圧ポンプ82の動力損失による燃費の悪化やエンストなどを防止できる。また、外部水圧ユニット90からの応援によって高圧水の供給量を増やす事ができ、ノズルの径を広げたりノズルの数を増やしたりするとともに高圧水の供給量を増やすことで水圧を低下させることなく高圧水の噴射量を増加できるので、ウォータジェットの切断能力を大きくできる。したがって、第2の実施形態と同様に、切断対象物によって一時的に切断能力を大きくする必要が生じてもこれに対応できるようになる。 【0032】以上本発明の実施形態を例示して説明してきたように、本発明によると、移動式作業車両のエンジンの駆動力をウォータジェットの水圧源に用いるので、作業中の騒音及び燃費が低減できる上、油圧ショベルや移動式クレーンといった汎用の移動式作業車両に最小限の改造を加えることで、ウォータジェットによる切断作業を可能にできる。したがって、汎用機をベースとした低コストの、しかもコンパクトで機動性及び現場への進入性に優れた、ウォータジェットによる切断装置を作業機の先端部に備えた移動式作業車両を構成できる。また、外部から外部水圧ユニットにより高圧水の供給を受けるか、または外部油圧ユニットにより高圧水を得るための油圧の供給を受けることができ、ノズルの径を広げたりノズルの数を増やしたりするとともに高圧水の供給量を増やすことで水圧を低下させることなく高圧水の噴射量を増加できるので、ウォータジェットの切断能力を大きくできる。したがって、例えば部分的に強固な部材があってこれを切断するのに本装置単体では能力が不足している、といった場合でも、外部からの応援によって一時的に切断能力を大きくする事により、強固な部材を切断できるようになる。このことにより、切断対象物の材質によってより大きな切断能力が必要になっても、ウォータジェットによる切断装置全体を他の装置と入れ替えたり他の方法で切断したりする必要がなくなる。よって工期を短縮でき、解体コストを抑えられる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001236 【氏名又は名称】株式会社小松製作所
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| 【出願日】 |
平成12年1月31日(2000.1.31) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−214620(P2001−214620A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月10日(2001.8.10) |
| 【出願番号】 |
特願2000−22812(P2000−22812) |
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