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【発明の名称】 外壁材パネル
【発明者】 【氏名】柳瀬 聡

【氏名】真杉 英俊

【要約】 【課題】防火性に優れ、機械的強度の大きい鉤状嵌合部位を有する外壁材用パネルを提供する。

【解決手段】鉤状嵌合部位を有する無機繊維強化プラスチックパネルであって、鉤状嵌合部位の内部に補強材が埋設されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 鉤状嵌合部位を有する無機繊維強化プラスチックパネルであって、鉤状嵌合部位の内部に補強材が埋設されていることを特徴とする外壁材パネル。
【請求項2】 補強材が金属、ガラス、プラスチック、セラミックの中から選ばれる一種または複数の材質よりなることを特徴とする請求項1記載の外壁材パネル。
【請求項3】 パネルが、無機繊維以外の組成物として、少なくともフェノール樹脂、無機フィラーを含有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の外壁材パネル。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の外壁に取り付けられる軽量で頑強な外壁材パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般住宅は木造軸組構造の場合、その外壁面は木やモルタルによって仕上げられ、その表面を吹き付けによる塗装で仕上げられるのが一般的である。この木造軸組構法の場合、モルタルの養生期間や塗料の乾燥のための養生期間が必要であり、そのためこの構法は湿式構法と呼ばれる。一方、間柱に合板やパネルを釘付けし、その外側に窯業系サイディングボードを釘付けしたり、タイル等を横レールに引っかけるなどといった、プレハブ構法、ツーバイフォー構法と呼ばれる構法による住宅も一般的であり、これらの構法は乾式構法と呼ばれている。
【0003】前記湿式構法による外壁は、例えば、吹き付けによる塗装を行った場合、近隣家屋への塗料液微粉の飛散や塗料中の有機溶剤の揮散による環境負荷の増大が問題であるばかりでなく、塗装仕上げ面が約10年で色調や表面樹脂層が劣化して外壁の見栄えが劣るようになる問題があり、そのため再塗装を必要とした。また、レンガ、タイル等をモルタルを介して積み重ねたり、張り付けたりする構法でもやはり、養生のため長い工期を要する点が問題である。
【0004】一方、乾式構法においては、例えば特開平05-209454号公報に開示されているような窯業系サイディングボードやタイル等を用いる場合、これらの単位面積当たりの重量は重く、重量が過大である事が多く、設計の段階から大きな重量に耐えうる設計をしなければならなかった。さらにまた、特に木造軸組構造の家屋のうち、築後10年以降のいわゆる中古住宅の外壁の改装(リフォーム)を再塗装によらずに実施しようとして窯業系サイディングボードやタイル等を用いようとした場合には、既存の外壁材や柱の設計強度を越えることになり、これらの大きな重量の窯業系サイディングボードやタイル等は使用できない場合が多く、窯業系サイディングボードやタイル等を用いた家屋そのもののリフォームであっても、既存の外壁材や柱の設計荷重を越えないようにするための、既存外壁材の除去や柱の増強等の別工事が発生し、リフォーム工事の施工上極めて不利であった。
【0005】また、窯業系サイディング材の施工では、例えば約90cm×約180cm板の大平面のパネルを釘打ちで固定していくため、重量物である該パネルの運搬や壁面での位置決め作業の際に施工者にかかる負担も大きいのが現状である。そのため、近年、例えば特開昭63-125770号公報に開示されているように、軽量外壁材として、金属サイディング等の軽量サイディング材が開発されてきている。これは、表層を構成するアルミニウム等の金属薄板表面にエンボス状凹凸をつけ、その内層をウレタンフォーム等とした構造でありこれを釘打ちによって既存外壁面に取り付ける構法である。しかしながらこの構法は、デザイン面では、該アルミニウム表面の凹凸形状は光沢感が出過ぎるため外観の高級感に欠けることが多い。また、特に、アルミニウム表面では、その融点が660℃であるため、火災等によって外壁表面に裸火が激しく接するような場合、表面が溶融破壊され、防火性の面で問題があった。
【0006】これらの問題を解決するために、難燃性の樹脂に無機繊維を添加して原料とし、それを加熱プレスして成形、硬化させることによって、軽量で防火性の高い外壁材を得る方法が特許第2965551号公報に開示されている。一方、このようにして作られる外壁材を既存の外壁面に取り付ける際、外壁材に嵌合部位を設け、この部分を組み合わせることによって、より強固に、より効率的に取り付ける方法が特開平7-217059号公報に開示されている。嵌合部位を設けることにより、外壁材同士が強固に接合されるため、外壁材の内側に雨水が浸入するのを防ぎ、さらには外壁材を長期にわたって使用する際に問題となる材料の「そり」を防止するのにも役立つ。またこの方法によれば、外壁材を既存の外壁面に固定する際の釘、ビスの数を減らすことができ、効率的である。
【0007】しかしながら嵌合部位によってお互いを接合するような構造を持った外壁材は、嵌合部位に大きな機械的負荷がかかり、長期使用中に嵌合部位が破損するという問題点を有している。繊維を含有した樹脂成形物は一般に繊維強化プラスティック(Fiber Reinforced Plastics : FRP)と呼ばれ、樹脂単一の成形物に比べて大きな強度を有するが、これを外壁材として屋外で使用する場合には、風雨による影響や日光による劣化など多くのストレスを受けるため、屋内で使用する場合と比べて短い期間で破損部分が発生するようになる。嵌合部位は前述のごとく大きな負荷がかかるためにその傾向が顕著であり、とりわけ鉤状をした嵌合部位はこの傾向が極めて顕著である。また鉤状の嵌合部位はパネルを成形する際に破損しやすく、製品の収率を落とす原因となるため、この点からも特に十分な強度が要求される部分といえる。
【0008】この問題を解決するための一策として、パネル中の無機繊維含量を増やすという方法が考えられる。これは一般にFRP中の無機繊維含量を大きくすると、成形物の強度が増加することによる。しかしながらパネルの無機繊維含量をむやみに増やすことは、製造コストの増大につながるため経済的な観点からは好ましくない。また外壁材においては、通常嵌合部位以外の部分は厚みが薄く高度な意匠を有しているケースが多いため、その成形性から必然的に無機繊維含量の上限値は制限されてしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点を解決し、屋外の長期使用に十分耐えうるよう、特に鉤状嵌合部位の機械的強度を高めた、外壁材パネルを提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記、本発明課題を達成するために鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成させるに至った。本発明は、下記の通りである。
(1)鉤状嵌合部位を有する無機繊維強化プラスチックパネルであって、鉤状嵌合部位の内部に補強材が埋設されていることを特徴とする外壁材パネル。
【0011】(2)補強材が金属、ガラス、プラスチック、セラミックの中から選ばれる一種または複数の材質よりなることを特徴とする(1)記載の外壁材パネル。
(3)パネルが、無機繊維以外の組成物として、少なくともフェノール樹脂、無機フィラーを含有することを特徴とする(1)又は(2)記載の外壁材パネル。本発明の思想は、大きな機械的強度の要求される鉤状嵌合部位の内部に補強材を埋設し、その耐久性を高めるというものである。
【0012】以下、本発明について詳細に説明する。本発明は、無機繊維を含有する外壁材パネルであって、該パネルが鉤状嵌合部位を有した構造であり、鉤状嵌合部位の内部に補強材を含有していることを特徴とする。本発明おいて無機繊維とはガラス繊維または鉱物繊維あるいはそれらの混合物を示す。特にガラス繊維は強度が大きく形状が均一なので好適である。本発明において、ガラス繊維はE−ガラス、C−ガラス、T−ガラス、AR−ガラス、D−ガラスなどガラスの種類は特に限定されないが、コスト面などから考えるとE−ガラスが好ましい。また、ガラス繊維の繊維径は3〜30μm程度の繊維径のものが好ましく、より好ましくは6〜15μmである。またガラス繊維の繊維長は0.1〜100mmであることが好ましく、3〜30mmであることがより好ましい。ガラス繊維の繊維長が0.1mm未満の場合、該ガラス繊維による補強効果が十分に発揮されず、結果として成形物の曲げ強度が発現しないので好ましくない。ガラス繊維長が100mmを超えると、樹脂および無機フィラーとの混合物の流動性が低下し成形性に劣るようになるので好ましくない。無機繊維含量については本発明において特に限定されないが、厚みが薄く高度な意匠を有している場合では、実質的に値として2重量パーセント以上、20重量パーセント以下が推奨される。
【0013】本発明において外壁材パネルとは、主に外壁として用いられることを目的として一定の形状に成形されたものを指す。なお外壁とは建築物または塀の側壁である。またここでいう外壁材パネルは、既存の壁の上から張り付けることによって外壁の改装(リフォーム)を行うことを考えて平型のパネル状をしており、鉤状嵌合部位が存在する。ここで鉤状嵌合部位とはコの字型の凹部を有し、別のパネルの凸部をこれにはめ込むことにより複数のパネルを接合できるような構造を指す。鉤状嵌合部位の一例を図1に示す。
【0014】鉤状嵌合部位は図1に示される鉤状の突起部分とこの突起部分が接合するパネルの本体部分から成る。パネルの本体部分における鉤状嵌合部位とは、突起部分と本体部分との接合面の中心から半径5センチの接合面内の円により、本体部分を接合面に垂直に切り抜いた部分を指す。この一例を図2に側断面図で示す。また、この鉤状嵌合部位に別のパネルの凸部がはめ込まれた状態を図3に示す。
【0015】本発明の外壁材パネルの一例を図4によって説明する。図4は、外壁材パネルの正面図であり、図4のパネルの下部および右部に鉤状嵌合部位が存在する。このうち下部にある鉤状嵌合部位は図4の(e)に示されるように嵌合部位の幅aを小さくとってある。この鉤状嵌合部位の凹部にパネル上部にある凸部をはめ込むことによって2枚のパネルを嵌合によって上下方向につなぎ合わせることができる構造となっているが、幅aを小さくとることによってパネルにそりが発生した場合でも上下方向の嵌合が可能となる。図4の(e)に示される部分はパネルにかかる応力を幅aの構造材で支えることになるため、この部分には大きな強度が要求されるため、本発明が効果的である。
【0016】本発明の特徴は鉤状嵌合部位の内部に補強材が埋設されていることにある。補強材の材質としては金属、ガラス、プラスチック、セラミックの中から選ばれる一種または複数の材質の組み合わせが選ばれる。パネルの材質よりも強度の大きい補強材が鉤状嵌合部位内部に存在することによって、大きな負荷にも長期にわたって耐えることができ、また成形の際にこの部分が破損するのを防ぎ製品収率を向上させる。補強材としては鉤状嵌合部位の破損を防ぐために引っ張り破断荷重が100N以上であることが必要である。好ましくは300N以上、更に好ましくは500N以上のものを選択することが推奨される。なおここで引っ張り破断荷重とは、JISプラスチックK7005の方法を参考に測定される値である。補強材は試験片に加工することなくそのままの形状で引っ張り試験機の上側つかみ具および下側つかみ具にしっかりと固定する。この時、補強材の長手方向が引っ張り方向に一致するように固定する。引っ張り速度毎分2mmで試験を開始し、補強材に亀裂が入りチャートに記録される引っ張り荷重が低下したところの荷重の絶対値が引っ張り破断荷重である。
【0017】図5に本発明における補強材の形状の一例を示す。補強材の形状としては図5の(a)〜(f)のような形状のもの以外に図5の(g)に示すように金属、ガラス、プラスチック、セラミックの中から選ばれる一種または複数の材質からなる繊維状物質を補強材として挿入埋設しても効果がある。この場合の補強材の引っ張り破断荷重は繊維束における破断荷重である。本発明における外壁材パネルは、0.5〜5mmの板厚であることが好ましく、1.0〜3.0mmであることがより好ましい。外壁材の厚みが0.5mm未満であると、外壁材として使用した場合、外力によって容易に変形したり、破損したりするので好ましくない。また、5mmより厚い板厚では単位面積あたりの重量が大きくなったり、原材料を多量に使用するのでコスト面でも不利であり好ましくない。
【0018】本発明の外壁材パネルの上下側及び左右側の周縁部のうち、少なくとも上下側を含む周縁部分に図4の(a)に示したような複数の貫通した円状またはスリット状の穴部があることが好ましい。穴部が無い場合には、施工時にパネルを下地壁面または胴縁に固定するために、釘またはビスを直接パネルに押し当てて貫通させながら下地壁面または胴縁に固定するか、或いは、接着剤等で固定することになるが、釘またはビスを直接パネルに押し当てて貫通させながら下地壁面または胴縁に固定する際、貫通の衝撃によってパネルが破損する可能性があるので好ましくない。
【0019】また、接着剤による固定では接着剤が固化するまでの間、別の方法で暫定的にパネルを保持する必要があり、工程が煩雑になり工期が増大して好ましくない。本発明の外壁材パネル一枚の単位面積当たりの重量は、1kg/m以上、10kg/m以下であることが好ましい。パネル一枚の単位面積当たりの重量が1kg/m未満であると、施工後得られる外壁面が風によって振動したり、風圧によって変形が顕著になったりするので好ましくない。また、外壁材一枚当たりの重量が10kg/mを越えると施工時の大工職人の運搬時の負荷が大となるばかりでなく、既存の外壁にかかる重量負荷も多大となり、極端な場合、既存の外壁の破損につながるので好ましくない。
【0020】本発明の外壁材パネルの製造法としては、目的のパネル形状をなした上下分離可能な金型を準備し、該金型に樹脂、無機フィラー、無機繊維その他の添加物を含んだ成形用樹脂組成物を該パネルに必要な量だけ投入し、加熱加圧し、その後該金型を開き目的のパネルを取り出して得られる。また、金型を射出成型用のインジェクション用樹脂組成物導入口を設けて射出成型しても良い。この時、本発明の外壁材パネルの特徴である鉤状嵌合部位への補強材投入の方法としては、あらかじめ金型の鉤状嵌合部位に相当する部分に補強材を挿入しておく方法が簡便で確実であり推奨される。
【0021】本発明によって得られる外壁材用パネルには無機繊維以外の組成物として、少なくともフェノール樹脂、無機フィラーを含有することが好ましい。このようにして得られる樹脂組成物を成形したものは、防火性に優れた外壁材用パネルとなる。上記フェノール樹脂としては、レゾール系フェノール樹脂であっても、ノボラック系フェノール樹脂であっても良く、また、これらの樹脂に、必要に応じて重合度を高める目的で、レゾール型フェノール樹脂では酸触媒、ノボラック型フェノール樹脂では塩基触媒を添加して用いても良いが、常温で液状を示すレゾール系フェノール樹脂を無触媒で用いることが、成形加工が容易にできる点、生産性が上げられる点から好ましい。
【0022】また、フェノール樹脂含量としては、1〜60重量パーセントであることが好ましい。フェノール樹脂が1重量パーセント未満である場合、混合する無機フィラーと無機繊維を十分な強度で結合させることがむずかしい。また、フェノール樹脂含量が60重量パーセントを越える場合は防火性が低下する。無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、クレー、タルク、マイクロバルーン、硫化バリウム、無水ケイ酸、けい藻土、ガラスパウダー、マイカ、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、ゾノトライト、トバモライト、ワラストナイト、けい砂等が挙げられ、好ましくは炭酸カルシウム、タルク、水酸化アルミニウである。これらは1種のみで用いることもできるし、2種以上の混合物として用いることもできる。
【0023】このようにして得られる外壁材用パネルには、フェノール樹脂に増粘性を付与したり、得られたパネルに難燃性、耐候性、離型性等を付与するために難燃剤、紫外線吸収剤、内部離型剤、増粘剤等の添加剤を加えることが好ましく、特に内部離型剤が含まれていることが好ましい。内部離型剤の添加量は、0.1〜5重量パーセントが好ましく、より好ましくは1〜3重量パーセントである。内部離型剤としては脂肪族炭化水素系のもの、高級脂肪族アルコール系のもの、脂肪酸アマイド系のもの、金属石けん系のもの、リン酸系のものなどが挙げられ、中でもステアリン酸亜鉛、中和性リン酸アルコールが好ましい。特に中和性リン酸アルコールを用いると塗料の定着性が良いので好ましい。内部離型剤を用いないと金型を使用した成形時に、パネルが金型内壁に強固に付着し、金型を開いた際に、パネルが引き裂かれて壊れることがあり、パネルの収率を低下させ易い。
【0024】本発明における外壁材用パネルの表面は耐光性塗料で塗装されていることが好ましい。本発明の外壁材は太陽光のもとで暗黒色への色調の変化を起こす性質を有する場合が多く、そのため屋外での長期使用時における外壁面の色調を一定にするために外壁材表面を塗料によって覆い、太陽光による外壁材本体の色調の変化を抑え、なおかつ外壁材本体の色調が外壁表面の色調に影響を与えないように、被塗装面の色調に左右されず、しかも塗料そのものも耐候性の高い塗料を用いて塗装されていることが好ましい。耐候性塗料としては、アクリルシリコン系、ウレタン系、シリコン系、フッ素樹脂系のいずれを用いても良いが、コスト面からアクリルシリコン系が好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0026】
【実施例1】レゾール系フェノール樹脂(昭和高分子(株)製BRL−240)30.0重量部、増粘剤として水酸化カルシウム(関東化学(株)製 試薬特級)0.3重量部、内部離型剤としてステアリン酸亜鉛(関東化学(株)製試薬一級)1重量部、炭酸カルシウム(白石工業(株)製ホワイトンP−30)65重量部、繊維長3mmのガラス繊維(日東紡績株式会社製 CS-3SK)5重量部、をオムニミキサー(千代田技研工業(株)製OM−5)にて約1分間、混合撹拌して成形用樹脂組成物を得た。
【0027】180℃に加熱した加圧プレスに装着された表面クロムメッキ仕上げの鋼製金型の鉤状嵌合部位に相当する部分にアルミ製の補強材(引っ張り破断荷重550N)を挿入し、さらに該金型へ該成形用樹脂組成物を素早く所定量セットし、金型を閉めて加熱加圧(1.17×107Pa)したところ、平均厚みは2mm、単位面積当たりの重量が4kg/m2で金型内形状と同型のパネルを得た(図4)。このプレス成形を30回繰り返し、30枚のパネルを製造したさ際の製品収率は100%であった。得られたパネルは、表面にアクリルシリコン系(スズカファイン(株)社製ラフトンセラミック)を用いて塗装を実施した。
【0028】得られたパネルの鉤状嵌合部位を図6(b)のごとき形状に切りだして試験片とし、JISプラスチックK7005の方法に準じて測定する。図6(a)は、測定方法を説明する側面概要図である。図6(a)の状態から引っ張り速度毎分2mmで引っ張り破断荷重の測定をしたところ、548Nであり十分な強度を有していた。結果を表1に示す。またこのパネルを難燃性試験に供したところ、JIS規格での難燃2級レベルであり、建築基準法での準不燃相当のレベルであった。
【0029】
【実施例2〜5】金型の鉤状嵌合部位に挿入する補強材の種類を変えて、実施例1と同様にパネルを作成し、製品収率、鉤状嵌合部位の引っ張り破断荷重を測定した。結果を表1に示す。補強材を入れたものはいずれも製品収率は100%であり、高い強度を有していることがわかる。
【0030】
【比較例】実施例1において、鉤状嵌合部位に補強材を挿入することなくパネルを作製した。30回のプレス成形を行ったところ2枚のパネルで鉤状嵌合部位の欠損がみられたため製品収率は93%となった。引っ張り破断荷重を測定したところ235Nであり、補強材を入れたものに比べて小さな強度を示した。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】

【0032】
【発明の効果】本発明の外壁材用パネルは、鉤状嵌合部位の強度不足を解消し、実用上十分な耐久性を有する。
【出願人】 【識別番号】000000033
【氏名又は名称】旭化成株式会社
【出願日】 平成12年5月29日(2000.5.29)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−336273(P2001−336273A)
【公開日】 平成13年12月7日(2001.12.7)
【出願番号】 特願2000−158416(P2000−158416)