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【発明の名称】 手摺及び手摺端部処理ユニット
【発明者】 【氏名】大場 伸悦

【要約】 【課題】取付け壁面に取付けたときに該取付け壁面から上面が張り出す手摺において、キャップ処理及びジョイント処理に対して一種類の手摺端部処理部品をもって共用化ができるようにする。

【解決手段】手摺本体6と手摺端部処理部品7とアタッチメント30とを備えている。手摺本体6は、その端面9aが端面上縁9bよりも垂下され、その手摺本体6の端面9aに嵌合穴18、19が形成されている。手摺端部処理部品7は、その直角をなす接続面21,22が上面20より垂下され、各接続面21,22に、嵌合穴26、27が形成されている。アタッチメント30は、その一端部が手摺端部処理部品7の嵌合穴26,27に着脱可能に嵌合され、その他端部が手摺本体6の嵌合穴18,19に嵌合される。これにより、一対の接続面21,22に手摺本体6を接続するジョイント処理と、一方の接続面21(22)にのみ手摺本体6を接続し他方の接続面22(21)を廊下壁面2に当接させるキャップ処理とを選択的に行えるようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 取付け壁面に取付けたときに該取付け壁面から張り出す上面と該上面より下部側に連なる端面とを有し、該上面と該端面とが端面上縁をもって区画されている手摺本体と、前記手摺本体の端部に取付けられたときに該手摺本体の上面に対して面一な面を構成する上面と該上面より下部側に連なる一対の接続面とを有し、該各接続面の各接続面上縁を略直角に配設した状態で該各接続面上縁により該上面と該各接続面とが区画されている手摺端部処理部品と、を備える手摺であって、前記手摺本体の端面が該手摺本体の端面上縁よりも該手摺本体の長手方向外方に突出しないように形成されていると共に、該手摺本体の端面に、該手摺本体の端面上縁よりも該手摺本体の長手方向外方に突出しないようにして嵌合部が形成され、前記手摺端部処理部品の各接続面が該手摺端部処理部品の各接続面上縁よりも外方に突出しないように形成されていると共に、該手摺端部処理部品の各接続面に、該手摺端部処理部品の各接続面上縁から外方に突出しないようにして取付け部が形成され、前記手摺端部処理部品の取付け部に接続用アタッチメントがその一端部において着脱可能に取付けられると共に、前記手摺本体の嵌合部に該接続用アタッチメントの他端部が凹凸嵌合されている、ことを特徴とする手摺。
【請求項2】 請求項1において、前記手摺本体の端面が、該手摺本体の上面から垂直に垂下され、前記手摺端部処理部品の各接続面が、該手摺端部処理部品の上面から垂直に垂下され、前記手摺本体の端面外周縁形状が、該手摺本体の上面に比して下部の張り出し量が少なくされて、上下において非対称形状とされると共に、前記手摺端部処理部品における各接続面の外周縁形状が前記手摺本体の端面外周縁形状と等しくされ、前記手摺本体の端面に、嵌合部として、該手摺本体端面の周縁部内全体において、嵌合穴が形成され、前記手摺端部処理部品の各接続面に、取付け部として、前記手摺本体端面の嵌合穴と等しい嵌合穴がそれぞれ形成され、前記接続用アタッチメントが、前記手摺本体及び手摺端部処理部品の嵌合穴に略等しい端面形状とされて嵌合可能とされている、ことを特徴とする手摺。
【請求項3】 請求項2において、前記手摺本体端面の嵌合穴が、該手摺本体端面の周縁部内全体をもって形成される第1嵌合穴と、該第1嵌合穴の底部に、該手摺本体端面の上部において形成される第2嵌合穴とを備え、前記手摺端部処理部品の各嵌合穴が、前記各接続面の周縁部内全体をもってそれぞれ形成される第1嵌合穴と、該各第1嵌合穴の底部に、該各接続面の上部側においてそれぞれ形成される第2嵌合穴とを備え、前記接続用アタッチメントが、前記手摺本体端面及び前記各接続面の各第1嵌合穴に嵌合可能とされる本体部と、該本体部に連続して設けられ前記手摺本体端面の第2嵌合穴及び前記各接続面の各第2嵌合穴に対して嵌合可能とされる一対の突出部と、を備えている、ことを特徴とする手摺。
【請求項4】 請求項1において、前記手摺端部処理部品の上面が、前記一対の接続面の両接続面上縁がなす角を二等分する仮想線を基準として、対称形状となるように設定されている、ことを特徴とする手摺。
【請求項5】 取付け壁面から上面が張り出す手摺本体の端部を処理する手摺端部処理ユニットであって、前記手摺本体端部に取付けるための手摺端部処理部品と、該手摺端部処理部品を前記手摺本体端部に取付けるために用いられる接続用アタッチメントとを備え、前記手摺端部処理部品は、前記手摺本体の端部に取付けられたとき該手摺本体の上面に対して面一な面を構成する上面と該手摺端部処理部品の上面より下部側に連なる一対の接続面とを有し、該各接続面の各接続面上縁を略直角に配設した状態で該各接続面上縁により該手摺端部処理部品の上面と該各接続面とが区画されており、前記手摺端部処理部品の各接続面が該手摺端部処理部品の各接続面上縁よりも外方に突出しないように形成されると共に、該手摺端部処理部品の各接続面に、該手摺端部処理部品の各接続面上縁から外方に突出しないようにして取付け部がそれぞれ形成され、前記接続用アタッチメントが、前記手摺端部処理部品におけるいずれの接続面の取付け部に対しても着脱可能に取付けられるように設定されている、ことを特徴とする手摺端部処理ユニット。
【請求項6】 請求項5において、前記手摺端部処理部品の各接続面が、該手摺端部処理部品の上面から垂直に垂下され、前記手摺端部処理部品における各接続面の外周縁形状が、前記手摺本体に対応すべく該手摺端部処理部品の上面に比して下部の張り出し量が少なくされて、上下において非対称形状とされ、前記手摺端部処理部品の各接続面に、取付け部として、該各接続面の周縁部内全体において嵌合穴がそれぞれ形成され、前記接続用アタッチメントが、前記手摺端部処理部品の各嵌合穴に略等しい端面形状とされて嵌合可能とされている、ことを特徴とする手摺端部処理ユニット。
【請求項7】 請求項6において、前記手摺端部処理部品の各嵌合穴が、前記各接続面の周縁部内全体をもってそれぞれ形成される第1嵌合穴と、該各第1嵌合穴の底部に、該各接続面の上部側においてそれぞれ形成される第2嵌合穴とを備え、前記接続用アタッチメントが、前記各接続面の各第1嵌合穴に嵌合可能とされる本体部と、該本体部に連続して設けられ前記各接続面の各第2嵌合穴に対して嵌合可能とされる突出部と、を備えている、ことを特徴とする手摺端部処理ユニット。
【請求項8】 請求項5において、前記手摺端部処理部品の上面が、前記一対の接続面の両接続面上縁を結ぶ外側面上縁に直線状部分を含むようして略三角形とされている、ことを特徴とする手摺端部処理ユニット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手摺及び手摺端部処理ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、建物内における廊下壁面等の取付け壁面に手摺が設けられる傾向にある。手摺は、一般に、長尺の手摺本体(手摺材)を順次、継ぎ合わせながら長さを調整することが行われており、これに伴い、手摺の最終端部においては、手摺端部処理として、手摺本体の端部にキャップを取付けて該手摺本体端面を覆うキャップ処理が行われ、取付け壁面のコーナー部においては、手摺の連続性を確保しつつ方向を変えるために、手摺端部処理として、2本の手摺本体をジョイントを介して接続して該2本の手摺本体の方向を略直角状態に変えるジョイント処理が行われている(例えば特公昭62−42103号公報)。
【0003】ところで、近時、掌、腕、肘等を付くことを目的とした手摺が開発されつつある。この手摺は、取付け壁面に取付けられると、その上面が取付け壁面から前方に略水平状態に張り出すと共に、手摺本体の上面とその手摺本体の端部に取付けられる手摺端部処理部品の上面とが連続した面一な面を構成することになる。このため、この手摺を用いれば、取付け壁面からの広い面一な手摺上面を利用して、掌、腕、肘等を付きつつ歩くことができ、握力の乏しい者にとって利便性は高まることなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記肘付き等を目的とした手摺においても、前述の他の種類の手摺同様、手摺本体の端部において、キャップ処理、ジョイント処理が必要であり、その各処理に応じた独自の手摺端部処理部品を用意しなければならない。このため、肘付き等を目的とした手摺に関しては、完成後に高い利便性が得られるものの、その手摺端部処理部品の種類の管理負担は軽くない状況にある。
【0005】本発明は、上記実情に鑑み、手摺本体が取付けられたとき該手摺本体の上面が取付け壁面から張り出す構成になることに着目してなされたもので、その第1の技術的課題は、取付け壁面に取付けたときに該取付け壁面から上面が張り出す手摺において、キャップ処理及びジョイント処理に対して一種類の手摺端部処理部品をもって共用化ができるようにすることにある。
【0006】第2の技術的課題は、上記手摺において用いられる手摺端部処理ユニットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項1)にあっては、取付け壁面に取付けたときに該取付け壁面から張り出す上面と該上面より下部側に連なる端面とを有し、該上面と該端面とが端面上縁をもって区画されている手摺本体と、前記手摺本体の端部に取付けられたときに該手摺本体の上面に対して面一な面を構成する上面と該上面より下部側に連なる一対の接続面とを有し、該各接続面の各接続面上縁を略直角に配設した状態で該各接続面上縁により該上面と該各接続面とが区画されている手摺端部処理部品と、を備える手摺であって、前記手摺本体の端面が該手摺本体の端面上縁よりも該手摺本体の長手方向外方に突出しないように形成されていると共に、該手摺本体の端面に、該手摺本体の端面上縁よりも該手摺本体の長手方向外方に突出しないようにして嵌合部が形成され、前記手摺端部処理部品の各接続面が該手摺端部処理部品の各接続面上縁よりも外方に突出しないように形成されていると共に、該手摺端部処理部品の各接続面に、該手摺端部処理部品の各接続面上縁から外方に突出しないようにして取付け部が形成され、前記手摺端部処理部品の取付け部に接続用アタッチメントがその一端部において着脱可能に取付けられると共に、前記手摺本体の嵌合部に該接続用アタッチメントの他端部が凹凸嵌合されている構成としてある。この請求項1の好ましい態様としては、請求項2、3、4の記載の通りとなる。
【0008】上記第2の技術的課題を達成するために本発明(請求項5)にあっては、取付け壁面から上面が張り出す手摺本体の端部を処理する手摺端部処理ユニットであって、前記手摺本体端部に取付けるための手摺端部処理部品と、該手摺端部処理部品を前記手摺本体端部に取付けるために用いられる接続用アタッチメントとを備え、前記手摺端部処理部品は、前記手摺本体の端部に取付けられたとき該手摺本体の上面に対して面一な面を構成する上面と該手摺端部処理部品の上面より下部側に連なる一対の接続面とを有し、該各接続面の各接続面上縁を略直角に配設した状態で該各接続面上縁により該手摺端部処理部品の上面と該各接続面とが区画されており、前記手摺端部処理部品の各接続面が該手摺端部処理部品の各接続面上縁よりも外方に突出しないように形成されると共に、該手摺端部処理部品の各接続面に、該手摺端部処理部品の各接続面上縁から外方に突出しないようにして取付け部がそれぞれ形成され、前記接続用アタッチメントが、前記手摺端部処理部品におけるいずれの接続面の取付け部に対しても着脱可能に取付けられるように設定されている構成としてある。この請求項5の好ましい態様としては、請求項6〜8の記載の通りとなる。
【0009】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、手摺本体の端面が手摺本体の端面上縁よりも該手摺本体の長手方向外方に突出しないように形成され、その手摺本体の端面に、該手摺本体の端面上縁よりも該手摺本体の長手方向外方に突出しないようにして嵌合部が形成されている一方、手摺端部処理部品の各接続面が各接続面上縁よりも外方に突出しないように形成され、その各接続面に各接続面上縁から外方に突出しないようにして取付け部が形成されていることから、手摺本体の嵌合部と手摺端部処理部分の取付け部とを接続用アタッチメントを介して接続すれば、少なくとも、手摺本体の端面上縁と手摺端部処理部品の接続面上縁とが突き合わされ、手摺本体の上面と手摺端部処理部品の上面とをもって連続した面一な面が構成されることになる。
【0010】このため、ジョイント処理するときには、手摺端部処理部品の一対の接続面に対して手摺本体を上述の如くそれぞれ接続すれば、その2本の手摺は、取付け壁面のコーナー部(入隅部、出隅部)において、上面を連続的な面一面として確保しつつ、手摺端部処理部品を介して略直角状態となり、手摺端部処理部品は、ジョイントとして機能することになる。
【0011】一方、キャップ処理する場合には、手摺本体の端面に接続用アタッチメントを介して手摺端部処理部品の一方の接続面を接続すると共に他方の接続面を手摺本体背面側と同方向に向くようにすれば、これらを取付け壁面に取付けたときには、手摺本体の上面と手摺端部処理部品の上面とが面一状態をもって取付け壁面から張り出す一方、手摺端部処理部品の他方の接続面は取付け壁面に直近配置されて該他方の接続面は取付け壁面により覆われることになる。このため、手摺端部処理部品は、端面が覆われると共に取付け壁面から突出(取付け壁面に固定)しているように見えることになり、手摺端部処理部品は実質的にキャップとしても機能することになる。勿論この場合、手摺本体の左右端部のいずれに対しても、接続面を変えることにより、上述のキャップ処理を行うことができることになる。
【0012】しかもこの場合、入隅部においては、キャップ処理として端部処理を行った上記手摺を、該入隅部を構成する直角をなす各入隅壁面(取付け壁面)に、その各キャップ処理側が奥に入るように配設すれば、入隅部においても、手摺を実質的に連続的な状態に配置できることになる。
【0013】したがって、取付け壁面に取付けたときに該取付け壁面から上面が張り出す手摺において、キャップ処理及びジョイント処理に対して一種類の手摺端部処理部品をもって共用化ができることになる。
【0014】請求項2の発明によれば、手摺本体の端面が、該手摺本体の上面から垂直に垂下され、手摺端部処理部品の各接続面が、該手摺端部処理部品の上面から垂直に垂下され、手摺本体の端面外周縁形状が、該手摺本体の上面に比して下部の張り出し量が少なくされて、上下において非対称形状とされると共に、手摺端部処理部品における各接続面の外周縁形状が手摺本体の端面外周縁形状と等しくされ、手摺本体の端面に、嵌合部として、該手摺本体端面の周縁部内全体において、嵌合穴が形成され、手摺端部処理部品の各接続面に、取付け部として、手摺本体端面の嵌合穴と等しい嵌合穴がそれぞれ形成され、接続用アタッチメントが、手摺本体及び手摺端部処理部品の嵌合穴に略等しい端面形状とされて嵌合可能とされていることから、手摺本体が上下において非対称形状でありつつも、上面だけでなく張り出し前面全体においても、連続した面一な面を得て、見栄えの向上を図ることができることになる。
【0015】また、上記のように手摺本体が上下において非対称形状であっても、接続用アタッチメントが手摺端部処理部品の各嵌合穴に対して着脱可能とされていることと相まって、手摺端部処理部品の接続面を変えるだけで、手摺本体の左右いずれの端面にも接続することができることになり、手摺端部処理部品の機能を高めることができることになる。
【0016】さらに、手摺本体端面の嵌合穴、手摺端部処理部品における各接続面の嵌合穴が、その各面の周縁部内全体をもって形成されると共に、その各嵌合穴の外周縁形状が非円形形状であり、そのような各嵌合穴に、その嵌合穴と同一端面形状を有する接続用アタッチメントが嵌合されることから、手摺本体に対する手摺端部処理部品の相対的な回り止め機能を高めることができ、手摺端部処理部品上面からの荷重に対する安定性を高めることができることになる。
【0017】さらにまた、手摺本体の上面に比して下部の張り出し量が少なくされて入ることから、張り出し部先端部を把持できる把持部として形成できることになり、通常の手摺(断面円形)としての機能(把持機能)をも兼ね備えることができることになる。
【0018】請求項3の発明によれば、手摺本体端面の嵌合穴が、該手摺本体端面の周縁部内全体をもって形成される第1嵌合穴と、該第1嵌合穴の底部に、該手摺本体端面の上部において形成される第2嵌合穴とを備え、手摺端部処理部品の各嵌合穴が、各接続面の周縁部内全体をもってそれぞれ形成される第1嵌合穴と、該各第1嵌合穴の底部に、該各接続面の上部側においてそれぞれ形成される第2嵌合穴とを備え、接続用アタッチメントが、手摺本体端面及び各接続面の各第1嵌合穴に嵌合可能とされる本体部と、該本体部に連続して設けられ手摺本体端面の第2嵌合穴及び各接続面の各第2嵌合穴に対して嵌合可能とされる一対の突出部と、を備えていることから、手摺本体及び手摺端部処理部品の広い上部分を利用して、広い第2嵌合穴をそれぞれ形成し、その両第2嵌合穴に突出部を嵌合することによって、手摺本体に対する手摺端部処理部品の回り止め機能と、手摺本体に対する手摺端部処理部品の支持力(片持ち力)とを、一層、向上させることができることになる。
【0019】請求項4の発明によれば、手摺端部処理部品の上面が、一対の接続面の両接続面上縁がなす角を二等分する仮想線を基準として、対称形状となるように設定されていることから、手摺端部処理部品の製造を容易にできるばかりか、手摺端部処理部品をキャップ、ジョイントとして使用するに際して、当該手摺を違和感のないものとすることができることになる。
【0020】請求項5の発明によれば、手摺端部処理部品と接続用アタッチメントとを用いることにより当該手摺端部処理ユニットをジョイントとして機能させて、出隅部において、2本の手摺本体を直角状態に配設させることができるだけでなく、手摺端部処理部品の接続面のいずれか一方にのみに手摺本体を接続する一方、他方の接続面の接続面上縁を取付け壁面に直近配置させて手摺端部処理部品の他方の接続面を取付け壁面により覆うことができることになり、当該手摺端部処理ユニットを、手摺において、手摺端部処理部品をキャップ処理のためのキャップとしても用いることができることになる。
【0021】請求項6の発明によれば、当該手摺端部処理ユニットを手摺本体の端部処理に用いることによって、前記請求項2に係る手摺を得ることができ、該請求項2に係る手摺において用いられる手摺端部処理ユニットが提供できることになる。
【0022】請求項7の発明によれば、当該手摺端部処理ユニットを手摺本体の端部処理に用いることによって、前記請求項3に係る手摺を得ることができ、該請求項3に係る手摺において用いられる手摺端部処理ユニットが提供できることになる。
【0023】請求項8の発明によれば、手摺端部処理部品の上面が、一対の接続面の両接続面上縁を結ぶ外側面上縁に直線状部分を含むようして略三角形とされていることから、その手摺端部処理部品が取付けられた手摺本体を、該手摺端部処理部品が入隅部の隅に入り込むようにして両入隅壁面にそれぞれ取付けることによって、その両手摺本体における手摺端部処理部品の両外側面上縁(直線状部分)を当接させることができることになり、入隅部において、手摺上面の連続性を確保することができることになる。このため、入隅部においても、手摺上面の広い面を肘付き等に連続して利用できることになる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0025】図1は、実施形態に係る手摺1を取付け壁面としての廊下壁面2に取付けた手摺構造を平面的に示している。建物、例えば病院の廊下壁面2(取付け壁面)には、直線的に長く延びる直線的壁部3、コーナー部としての入隅部4、出隅部5が存在しており、この各部分を考慮して、手摺構造が設けられている。
【0026】廊下壁面2の直線的壁部3においては、手摺構造は、長尺な複数の手摺本体6(手摺材)を継ぎ合わせて長さが確保されると共に、その最終端部(図1において、左端部)をなす手摺本体6端部に手摺端部処理部品7がキャップとして取付けられている。
【0027】前記手摺本体6は、図2〜図4に示すように、芯材としての長尺な笠木受け8と、カバー材としての長尺な笠木9とを備えている。笠木受け8は、アルミ押し出し成形により、取付け壁部10と棚部11と支え部12とを有するように一体成形されている。取付け壁部10は板状とされており、その取付け壁部10は手摺本体6の長手方向長さを確保すべく一方向に延ばされている。棚部11は、取付け壁部10の上端部全域から該取付け壁部10に対して直角状態をもって起立されており、その棚部11の先端部は、外に向けて円弧を形成するように丸められている。この棚部11の上面には嵌合溝13が取付け壁部10の延び方向全体に亘って形成されており、その嵌合溝13はその溝底側から溝開口に向けて溝幅が狭められている。支え部12は、棚部11よりも内方側において、該棚部11よりも短い起立長さをもって起立されており、この支え部12も、取付け壁部10の延び方向全体に亘って延びている。このような笠木受け8は、その取付け壁部10が廊下壁面2に留め具14をもって固定されており、これにより、棚部11が廊下壁面2から前方に張り出すことになっている(例えば80mm前後)。
【0028】前記笠木9は、前記笠木受け8の外形形状に略等しくしつつ、硬質樹脂等(例えば、表面が軟質ポリ塩化ビニール、内部が硬質ポリ塩化ビニール)をもって押し出し成形により成形されている。この笠木9は、笠木受け8に沿うように包み込んだ状態で、その笠木9の上、下端部が笠木受け8の上、下端の段部に廊下壁面2との間隙を利用して弾発係合されており、これにより、笠木9と笠木受け8とは一体化されている。この結果、手摺本体6には、笠木9が笠木受け8の棚部11上に沿うように設けられて張り出し部15が水平に形成され、その張り出し部15の先端部には、笠木受け8の丸みに案内されて、手が把持できる程度の丸みをもった把持部16が形成されている。しかも、笠木9は、張り出し部15下方において、支え部12に当接するように引っ込められており(上下において非対称形状)、手摺本体6には、その張り出し部15の下方において、下方に向かうに従って奥行きが広がる凹所17が前方に向けて開口するように形成されている。
【0029】また、この笠木9の長手方向(取付け壁部10の延び方向)各端部は、図2、図3に示すように、その長手方向において笠木受け8よりも多少長く延び、その長手方向両端面9aは、該各端面上縁9bよりも該各端面9aが長手方向外方に突出しないようにするべく、張り出し部15に対して垂直に垂下されている。これにより、笠木9の長手方向両端部内に、嵌合部として、笠木9の端部内周縁形状を外周とした第1嵌合穴18が形成されると共に、その第1嵌合穴18に引き続いて、前記嵌合溝13に基づく第2嵌合穴19(笠木受け8端面と笠木9との間に形成)が笠木受け8の端面に形成されている。
【0030】前記手摺端部処理部品7は、図5〜図7に示すように、上面20と一対の接続面21、22と外側面23と底面24とを備えて立体形状を形成している。上面20は平坦面とされており、その形状は、図6中の中心線Lを基準として対称な形状とされている。具体的には、等しい二辺をもって直角を形成し、その直角を形成する側とは反対側の二辺の各端から該各辺に対して垂直に多少、直線的にそれぞれ延ばした後、その両辺端を直線をもって結合する形状をしている(略直三角形状)。一対の接続面21、22は、上面20と各接続面21(22)と区画する接続面上縁21a(22a)よりも該各接続面21(22)が突出しないようにするべく、上面20から接続面上縁21a(22a)を経て垂下しており、このとき、接続面21、22同士も直角関係を維持している。この各接続面21(22)は、本実施形態においては、その各接続面上縁21a(22a)の長さだけが前記手摺本体6の端面上縁(笠木端面上縁)9bの長さに等しいだけでなく、その各接続面21(22)の外周縁形状自体が、前記手摺本体6の端面外周縁と同一形状(下方に向かうに従って引っ込む形状)とされ、その各外周縁形状が、手摺端部処理部品7においても手摺本体6の長手方向に全範囲に亘って続くことになっており、手摺端部処理部品7の上面の下方側には、凹所25が形成されることになっている。このため、各接続面21(22)と手摺本体6の端面とを合わせたとき、手摺本体6の上面(張り出し部上面15a)と手摺端部処理部品7の上面20とは面一となることになっている。外側面23は、前記上面20の残りの辺から下方側に連なる面とされ、その外側面23は、各接続面21(22)の外周縁形状が該各接続面21(22)の垂直方向において維持されるように形成されている。底面24は、一対の接続面21、22の下端及び外側面23の下端と連なっている。
【0031】この手摺端部処理部品7は、樹脂(ABS樹脂)をもって一体成形されており、その各接続面21(22)には、取付け部として、第1、第2嵌合穴26、27が内方に向けてそれぞれ形成されている。第1嵌合穴26は、各接続面21(22)に該各接続面21(22)に対して段差を有するようにして全外周縁部内全体に亘って形成されており、この第1嵌合穴26の外周縁形状は、前記手摺本体6端面における笠木9内周縁形状と等しくされている。第2嵌合穴27は、第1嵌合穴底部26aに手摺端部処理部品7の上面部に隣接して形成されており、第2嵌合穴27の形状及び位置は、前記手摺本体6端面における第2嵌合穴19の形状及び位置と等しくされている。また、この各接続面に21(22)における第1嵌合穴底部26aには、一対のねじ孔28が形成されており、その一対のねじ孔28は一定間隔があけられている。本実施形態では、各第1嵌合穴底部26aより内方側(図6中の中心線L側)がリブ組織をもって形成され、上記ねじ孔28は、リブ組織に伴って形成されるボス部29内に形成されており、これにより、使用樹脂材料の低減化が図られている。
【0032】手摺本体6と手摺端部処理部品7とは、図1、図5、図8〜図11に示すように、接続用アタッチメント(以下、アタッチメントという)30を介して接続されている。このアタッチメント30は、本体部31と一対の突出板部(突出部)32、33とを有している。本体部31は、所定幅をもった外周部34と、その外周部34をその幅方向内側において支える支持板部35とを有している。外周部34の端面外周縁形状は、前記手摺本体6端面及び前記手摺端部処理部品7における第1嵌合穴18、26の外周縁形状と等しくされ、その外周部34は両第1嵌合穴18、26に着脱可能に嵌合できることになっている。支持板部35には、ねじ孔36を有する一対のボス部37が前記手摺端部処理部品7における一対のボス部29に対応して設けられており、その両ボス部29、37は外周部の幅と同一幅をもって該外周部内に収まるようにされている。
【0033】一対の突出板部32、33は、本体部31における外周部34上縁部に設けられている。一対の突出板部32、33は、外周部34の上面と面一状態を維持しつつ、該外周部34の幅方向両側外方に向けて同一形状をもって突出されており、この各突出板部32(33)は、前記手摺本体6端面及び前記手摺端部処理部品7における各第2嵌合穴19、27に着脱可能に嵌合できることになっている。
【0034】このようなアタッチメント30の取付けに関しては、図11に示すように、先ず、その本体部31が手摺端部処理部品7における一方の接続面21の第1嵌合穴26に嵌合保持されると共に、一方の突出板部32が手摺端部処理部品7の第2嵌合穴27に嵌合保持される。そして本実施形態においてはさらに、より強固に固定するために、手摺端部処理部品7及びアタッチメント30のねじ孔28、36と留め具38を利用し、アタッチメント30が手摺端部処理部品7の一方の接続面21に固定される。これにより、アタッチメント30は、その本体部31の一部及び他方の突出板部33が一方の接続面21から突出された状態となる。
【0035】次に、手摺端部処理部品7に取付けられたアタッチメント30の突出部分が、手摺本体6に取付けられる。この取付けにおいては、図2、図3、図11に示すように、アタッチメント30の突出部分としての本体部31及び他方の突出板部33(図2、図3においては、対象物の理解を容易にするためハッチをもって示す)が、手摺本体6端面の第1嵌合穴18及び第2嵌合穴19にそれぞれ嵌合保持される。この場合、本実施形態においては、手摺本体6とアタッチメント30とをより強固に固定するために、上記嵌合の際に接着剤(図示略)が用いられ、その接着剤に基づくアタッチメント30と手摺本体6との接着によっても、固定関係の向上が図られる。
【0036】これにより、手摺本体6の張り出し部上面15aと手摺端部処理部品7の上面20とが面一となり、手摺本体6の張り出し部上面15aと手摺端部処理部品7の上面20とは実質的に連続面を形成することになる。尚、本実施形態においては、手摺本体6端面と手摺端部処理部品7端面との間に若干、隙間(2mm程度)をあけて外周溝39を形成し、それをもって目地模様を形成している(図11参照)。
【0037】一方、手摺端部処理部品7の他方の接続面22は、図1、図2、図11に示すように、その平面を利用して廊下壁面2に当接(直近配置)されている。これにより、手摺端部処理部品7の他方の接続面22が廊下壁面2に覆われると共に、該廊下壁面2に固定されているように見え、このように使用された手摺端部処理部品7は実質的にキャップとして機能することになる。
【0038】またこのとき、手摺端部処理部品7は、万一の場合(固定の不備により笠木受け8に対して笠木9が相対移動可能になってしまった場合)に備えて、手摺本体6の笠木9を受け止めて、笠木受け8に対する笠木9の相対移動を規制する機能をも発揮することになる。
【0039】上記手摺端部処理部品7の用い方は、図1に示すように、入隅部4においても用いられる。
【0040】すなわち、入隅部4は、直交する廊下壁面4a,4bにより空間が引っ込むように構成されており、その廊下壁面2に、手摺端部処理部品7が取付けられた手摺本体6がそれぞれ取付けられている。このとき、両手摺端部処理部品7は入隅部4の隅に深く入り込むように配設されており、その両手摺端部処理部品7における両外側面上縁23aは、近づくように配置されている。これにより、入隅部4においても、手摺1の実質的な連続性が確保されることになり、手摺1の肘付き面(張り出し部15)が連続的に利用できることになる。
【0041】勿論、図12に示すように、入隅部4において、両手摺端部処理部品7における外側面上縁23aを互いに当接させてもよい。これにより、入隅部4における手摺1の連続性が、確実に得られることになる。
【0042】出隅部5における手摺構造においても、図1、図13〜図15に示すように、前記手摺端部処理部品7は用いられている。
【0043】すなわち、出隅部5は、直交する廊下壁面5a,5bにより突出するように形成されており、手摺端部処理部品7は、その直交する廊下壁面5a,5bの角部に、その各接続面21(22)が各廊下壁面5a,5bから起立するように配置されている。この手摺端部処理部品7の両接続面21、22には、前述の如く、アタッチメント30を介して手摺本体6が接続されており、出隅部5においても、広い上面を有する手摺1の連続性が確保されている。
【0044】この出隅部5における手摺構造において、手摺端部処理部品7の外側面上縁23aを外に向けて円弧状に形成するのが好ましい。これにより、滑らかな外側面上縁23aの曲線により、違和感のない連続性を、より実感することができると共に、その出隅部においてエッジ部分が存在しないようにすることができることになる。
【0045】以上実施形態について説明したが本発明にあっては、次のような態様を包含する。
1)手摺端部処理部品7の外側面上縁23aを内に凸となるようにする等、適宜形状とすること。
2)笠木9を笠木受け8に対して前方(張り出し方向)に離間させることにより内部空間を形成して、緩衝作用を得る等、笠木形状を利用すること。
3)手摺端部処理部品7として、樹脂により一体成形されたものに限らず、複数の部材を組み合わせて構成されたものを用いること。
4)手摺端部処理部品7における各接続面21(22)の取付け部として、ねじ孔或いはねじを各接続面21(22)に設け、アタッチメント30をねじとねじ孔とを利用して各接続面21(22)に接続すること。
5)手摺1の上面として、水平面なものに限らず、先端部(張り出し部)を若干、上方に隆起させたようなもの、曲率半径を大きくした状態で、上方に向けて凸或いは凹面とするもの(若干、凸面或いは凹面)等、種々のものを含むこと。
【0046】尚、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましい或いは利点として載されたものに対応したものを提供することをも含むものである。
【出願人】 【識別番号】000110479
【氏名又は名称】ナカ工業株式会社
【出願日】 平成12年5月17日(2000.5.17)
【代理人】 【識別番号】100080768
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 実
【公開番号】 特開2001−323623(P2001−323623A)
【公開日】 平成13年11月22日(2001.11.22)
【出願番号】 特願2000−144680(P2000−144680)