| 【発明の名称】 |
旋回流管 |
| 【発明者】 |
【氏名】岡本 敏明
【氏名】森 祐介
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| 【要約】 |
【課題】旋回流管が大型化しても運搬、据付が容易であり、しかも熱による伸縮を無理なく許容できるようにする。
【解決手段】流体を旋回させて流下することにより流体の落下エネルギーを減勢させる旋回流管であって、躯体1の上部に形成された流入槽15の底部15aに上端が固定された上部旋回流管19と、下部支持部である躯体1の底部1aに下端が固定された下部旋回流管25とを備え、上部旋回流管19の下端と下部旋回流管25の上端との間を、ベローズ26により伸縮可能に連結する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流体を旋回させて流下することにより流体の落下エネルギーを減勢させる旋回流管であって、躯体の上部に形成された流入槽の底部に上端が固定された上部旋回流管と、下部支持部に下端が固定された下部旋回流管とを備え、前記上部旋回流管の下端と下部旋回流管の上端との間を、ベローズにより伸縮可能に連結したことを特徴とする旋回流管。 【請求項2】 流体を旋回させて流下することにより流体の落下エネルギーを減勢させる旋回流管であって、躯体の上部に形成された流入槽の底部に上端が固定された上部旋回流管と、下部支持部に下端が固定された下部旋回流管とを備え、前記上部旋回流管の下端と下部旋回流管の上端との間を、嵌合部により伸縮可能に接続したことを特徴とする旋回流管。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、旋回流管に関するものであり、より詳しくは、特に大型の旋回流管における運搬、据付が容易であり、しかも熱による伸縮を無理なく許容できるようにした旋回流管に関するものである。 【0002】 【従来の技術】都市部における雨水による浸水被害をなくすために、豪雨時に降った雨水の一部を一時的に地下に設けられた大規模な貯留室に溜めさせ、川の水位が低下したら、貯留室に貯留した水をポンプで汲み上げて川へ放流するようにした浸水対策用施設が計画されている。 【0003】上記浸水対策用施設において、雨水を集める集水管と地下深くに設けられる貯留室に連通する接続管との間の鉛直な長い距離を、水を案内して落下させる構造として、旋回流管が検討されている。 【0004】図5は、従来の旋回流管の一例を示している。図5では、地中に、鉛直方向に長くコンクリートにより構築された躯体1が設けられており、躯体1の内部には旋回流管2が鉛直に配置されており、該旋回流管2の下端は、下部支持部である躯体1の底部1aに固定ボルト12により固定されている。 【0005】また、旋回流管2の上端近傍の側面には、図示しない分水施設からの雨水等の流体を送る集水管3が接続されている。 【0006】旋回流管2の内部における集水管3接続部の下部、及び旋回流管2の下端内部等には、落下する流体を旋回させるための螺旋状の旋回案内板4が設けられている。図中5は、旋回流管2内の上部に設けられた旋回案内板4の支持と空気抜きとを兼ねた中心管である。 【0007】また、旋回流管2における下端内部の流体の落下着水部には充填材6が設けられており、旋回流管2の充填材6の直上位置における側面には、水平方向に延びる導管7が接続されており、該導管7は、貯留室8(或いは貯留室に連通する本管)に接続されている。また、躯体1の上下方向所要位置には、ステージ9が設けられており、該ステージ9には、旋回流管2の水平方向の移動及び振動を拘束するための拘束装置10が設けられている。 【0008】図5の旋回流管2は、その下端を躯体1の底部1aに固定しているが、躯体1の底部1aに複数の旋回流管2からの流体を集めるための合流管が設けられ、この合流管を下部支持部としてこの上部に旋回流管2の下端を連通状態に固定するようにしている場合もある。 【0009】近年、大量の雨水を大深度の貯留室8に導くために大型の旋回流管2の採用が検討されるようになってきており、このような旋回流管2の大型化により、旋回流管2の上下方向の長さが長くなった場合、外気温度の変化、及び流体の有無等による熱の変化によって、旋回流管2が長手方向に大きく伸縮することになる。 【0010】このため、従来では、集水管3における旋回流管2への接続部近傍にベローズ11を設け、このベローズ11によって前記旋回流管2の伸縮による長さの変化を吸収することが行われている。 【0011】また、上記したような大型の旋回流管2を実施する場合、旋回流管2を工場等で一体物として製造すると、現地まで運搬して据付けることができないので、工場等で2つ或いはそれ以上に分割した状態で製造し、現地に運搬した後、分割されたものをマンホール13から躯体1内に吊下ろして据付ける際に、溶接14により互いに連結して一体の旋回流管2とすることが行われている。 【0012】図5に示した旋回流管2では、雨水等の流体は、集水管3を流動して旋回流管2の上端側方から旋回流管2の内部に流入し、流入した流体は旋回流管2の内部に備えた旋回案内板4によって旋回流となり、旋回が保持された状態で旋回流管2の下端まで流下し、旋回流管2の下端部から導管7に吐出され、導管7に吐出された流体は貯留室8に導かれて貯留される。前記旋回流管2は、躯体1の底部1aに固定されているので、流体落下時の衝撃力や振動は、充填材6を介して躯体1に伝えられる。 【0013】上記したように、旋回流管2の内部に備えた旋回案内板4により旋回を与えて流体を流下させると、流体の落下エネルギーは減勢され、これによって旋回流管2から導管7に吐出される流体の落下着水部分における衝撃力は低減することができ、短時間のうちに大量の流体を導管7を介して貯留室8にスムーズに流すことができる。 【0014】また、外気温度の変化や流体の有無等による熱の変化によって旋回流管2が長手方向に伸縮した場合には、集水管3に設けたベローズ11が変形することによって、旋回流管2の伸縮の長さの変化を吸収する。 【0015】 【発明が解決しようとする課題】しかし、図5に示した従来の旋回流管2は、旋回流管2の重量をすべて躯体1の底部1aで受けるようにしており、且つ旋回流管2の上端に対して側方から集水管3により流体を導入させるようにした構成としているので、旋回流管2が大型化した場合に、地震に対して特に旋回流管2の上部の強度が低下するという問題がある。また、旋回流管2が大型化した場合には、旋回流管2を工場等で複数に分割して製造し、それを現地に運搬して据付時に溶接14にて一体に組立てるようにしているために、据付時の溶接作業が増加するという問題を有していた。 【0016】また、従来の旋回流管2は、旋回流管2の下端を下部支持部に固定し、旋回流管2の上端に直角方向に接続された集水管3にベローズ11を配設するようにしているために、旋回流管2が長手方向の伸縮すると、旋回流管2の上端が矢印で示すように上下方向に移動し、このためにベローズ11が剪断方向に変形されることになり、ベローズ11の寿命が短縮されるという問題がある。 【0017】また、ベローズ11が剪断方向に変形されることによってベローズ11の内部に設けられる案内板(図示せず)に無理な変形が生じ、このためにベローズ11における流体の流動性が悪化してベローズ11にゴミ等が引っ掛かって、詰まりが生じ易くなるという問題を有していた。 【0018】本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなしたもので、旋回流管が大型化しても運搬、据付が容易であり、しかも熱による伸縮を無理なく許容できるようにした旋回流管を提供することを目的とする。 【0019】 【課題を解決するための手段】本発明は、流体を旋回させて流下することにより流体の落下エネルギーを減勢させる旋回流管であって、躯体の上部に形成された流入槽の底部に上端が固定された上部旋回流管と、下部支持部に下端が固定された下部旋回流管とを備え、前記上部旋回流管の下端と下部旋回流管の上端との間を、ベローズにより伸縮可能に連結したことを特徴とする旋回流管、に係るものである。 【0020】また、本発明は、流体を旋回させて流下することにより流体の落下エネルギーを減勢させる旋回流管であって、躯体の上部に形成された流入槽の底部に上端が固定された上部旋回流管と、下部支持部に下端が固定された下部旋回流管とを備え、前記上部旋回流管の下端と下部旋回流管の上端との間を、嵌合部により伸縮可能に接続したことを特徴とする旋回流管、に係るものである。 【0021】上記手段によれば、以下のような作用が得られる。 【0022】旋回流管を上部旋回流管と下部旋回流管とにより構成し、両者間をベローズ或いは嵌合部にて接続するようにしているので、運搬して据付ける作業が容易になる。 【0023】上部旋回流管を上部の流入槽の底部に固定し、下部旋回流管を躯体底部等の下部支持部に固定しているので、旋回流管全体の地震に対する強度を高めることができる。 【0024】外気温度の変化や流体の有無等による熱の変化によって上部旋回流管と下部旋回流管とが別々に伸縮するが、この伸縮による長さ変化は上部旋回流管と下部旋回流管との間に設けたベローズによって確実に吸収でき、このとき、上部旋回流管と下部旋回流管の伸縮方向とベローズの伸縮方向とが一致しているので、ベローズが不測の方向に変形することがなく、ベローズの寿命を延長することができ、且つベローズの案内板が変形するような問題も生じない。 【0025】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図示例と共に説明する。 【0026】図1、図2は本発明を実施する形態の一例を示したものであり、図中図5に示したものと同一のものには同じ符号を付してその説明を省略し、本発明の特徴部分についてのみ詳述する。 【0027】図1、図2に示すように、躯体1の上部に流入槽15を設け、該流入槽15の側部に、流入堰16を介して受入槽17を設けている。該受入槽17には、図1の紙面と直角方向から雨水等の流体が流入する集水管18が接続されている。 【0028】前記流入槽15の底部15aには、所要長さを有する上部旋回流管19の上端が固定されている。図1に示す上部旋回流管19の内部には、所要長さの旋回案内板4が設けられていると共に、流入槽15に設けた支持部材20により中心管5が固定されている。 【0029】上部旋回流管19の上端は、図2に示すように、流入槽15の底部15aに金属リング21によって形成された開口22を貫通しており、上部旋回流管19の上端に形成したフランジ23がボルト24を介して前記金属リング21に固定されている。 【0030】また、前記上部旋回流管19の下側には、図1に示すように、所要長さを有する下部旋回流管25が設けられており、該下部旋回流管25の下端は、下部支持部である躯体1の底部1aに固定ボルト12を介して固定されている。 【0031】上記上部旋回流管19の下端と、下部旋回流管25の上端との間には所要の間隔が形成されており、その間隔に伸縮可能なベローズ26が挿入されて一体に連結されている。 【0032】ベローズ26は、図2に示すように、上下両端のフランジ27,28間に可撓部29を備えていると共に、可撓部29の内側に案内板30を備えた構成を有しており、上下のフランジ27,28が、前記上部旋回流管19の下端に形成したフランジ31と、下部旋回流管25の上端に形成したフランジ32に対して、ボルト33により連結されている。 【0033】以下に、上記形態例の作用を説明する。 【0034】図1、図2の旋回流管は、上部旋回流管19と下部旋回流管25とによって構成するようにしているので、工場等において上部旋回流管19と下部旋回流管25を別々に製造し、これを現地に運搬して躯体1の内部に搬入して組立てることができる。 【0035】旋回流管を組立てるには、先ず下部旋回流管25を図1のマンホール13から流入槽15の底部15aに設けた金属リング21の開口22を通して躯体1内に吊下ろし、下部旋回流管25の下端を、躯体1の底部1a等の下部支持部に固定ボルト12により固定し、また下部旋回流管25の所要箇所を、拘束装置10により拘束する。更に、下部旋回流管25の下端に導管7を連結する。 【0036】また、下部旋回流管25の上端にベローズ26の下端をボルト33により連結する。 【0037】続いて、上部旋回流管19をマンホール13から吊下ろして流入槽15の底部15aの金属リング21による開口22に嵌入させ、上部旋回流管19の上端のフランジ23を金属リング21にボルト24により取付けることにより固定する。更に、上部旋回流管19の下端と前記ベローズ26の上端とをボルト33により連結する。 【0038】図1、図2に示した旋回流管によれば、集水管18からの流体は、受入槽17に流入され、流入堰16をオーバーフローして矢印で示すよう流入槽15に流入し、これにより流体は上部旋回流管19の上端から上部旋回流管19の軸方向に直接流入するようになる。上部旋回流管19内に流入した流体は、内部に備えた旋回案内板4によって旋回流となり、旋回が保持された状態でベローズ26を通って下部旋回流管25の下端まで流下し、下部旋回流管25の下端部から導管7に吐出され、導管7に吐出された流体は貯留室8に導かれて貯留される。 【0039】上記において、旋回流管を、上部旋回流管19と下部旋回流管25とにより構成したことにより、運搬して据付ける作業を容易にすることができる。 【0040】また、上記したように、上部旋回流管19を上部の流入槽15の底部15aに固定し、下部旋回流管25を躯体底部1a等の下部支持部に固定しているので、旋回流管全体の地震に対する強度を高めることができる。 【0041】上記した旋回流管では、外気温度の変化や流体の有無等による熱の変化によって上部旋回流管19と下部旋回流管25は別々に伸縮するが、この伸縮による長さの変化は、上部旋回流管19と下部旋回流管25との間に設けたベローズ26によって確実に吸収される。 【0042】このとき、上部旋回流管19と下部旋回流管25の伸縮方向とベローズ26の伸縮方向が一致しているので、ベローズ26が不測の方向に変形することがなく、ベローズ26の寿命を延長することができ、且つベローズ26の案内板30が変形するような問題も生じることがない。 【0043】図3、図4は本発明を実施する形態の他の例を示したものである。図3、図4では、図1、2の場合と同様に、流入槽15の底部15aに固定するようにした上部旋回流管19と、下端を下部支持部である躯体1の底部1aに固定した下部旋回流管25とを備えた構成において、下部旋回流管25の上端に拡径部34を設け、該拡径部34に、上部旋回流管19の下端を嵌合させることにより上下に変位可能な嵌合部35を形成し、前記拡径部34と上部旋回流管19の下端との間に、シール材36を介在させた構成としている。 【0044】上記図3、図4に示した構成においても、図1、図2の構成の場合と同様に、旋回流管を運搬して据付ける作業が容易になり、また、上部旋回流管19及び下部旋回流管25の上下方向の伸縮を、どこにも無理な力を与えることなく容易に吸収することができる。 【0045】尚、本発明は上述の実施の形態にのみ限定されるものではなく、下部旋回流管の下端を固定する下部支持部は合流管等種々の構成に適用できること、ベローズ及び嵌合部を設置する位置は任意に選定し得ること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ること、等は勿論である。 【0046】 【発明の効果】本発明によれば、旋回流管を上部旋回流管と下部旋回流管とにより構成し、両者間をベローズ或いは嵌合部にて接続するようにしているので、運搬して据付ける作業が容易になるという効果がある。 【0047】上部旋回流管を上部の流入槽の底部に固定し、下部旋回流管を躯体底部等の下部支持部に固定しているので、旋回流管全体の地震に対する強度を高めることができる効果がある。 【0048】外気温度の変化や流体の有無等による熱の変化によって上部旋回流管と下部旋回流管とが別々に伸縮するが、この伸縮による長さ変化は上部旋回流管と下部旋回流管との間に設けたベローズによって確実に吸収でき、このとき、上部旋回流管と下部旋回流管の伸縮方向とベローズの伸縮方向とが一致しているので、ベローズが不測の方向に変形することがなく、ベローズの寿命を延長することができ、且つベローズの案内板が変形するような問題も生じさせない効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000099 【氏名又は名称】石川島播磨重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月4日(2000.2.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062236 【弁理士】 【氏名又は名称】山田 恒光 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−214503(P2001−214503A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月10日(2001.8.10) |
| 【出願番号】 |
特願2000−27834(P2000−27834) |
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