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【発明の名称】 側溝蓋
【発明者】 【氏名】坂本 康彦

【要約】 【課題】軽量で高い強度を有し、しかも側溝に容易に固定でき、さらに容易に分別リサイクル可能な側溝蓋を得ることにある。

【解決手段】側溝Mの開口部Maを覆う側溝蓋Eであって、合成樹脂製の蓋本体10と、この蓋本体10に着脱可能に取付けられた補強手段20と、前記蓋本体10に設けられ蓋本体10を側溝Mに着脱可能に固定する固定手段30から構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 側溝(M)の開口部(Ma)を覆う側溝蓋(E)であって、合成樹脂製の蓋本体(10)と、この蓋本体(10)に着脱可能に取付けられた補強手段(20)と、前記蓋本体(10)に設けられ、蓋本体(10)を側溝(M)に着脱可能に固定する固定手段(30)から構成したことを特徴とする側溝蓋。
【請求項2】 前記蓋本体(10)は、側溝(M)の開口部(Ma)を覆い、且つ持ち運び可能な形状に成形され、裏面側には、側溝(M)の長手方向と交叉させると共に、間隔をおいて、前記補強手段(20)を着脱可能に取付ける長溝(11)を配置したことを特徴とする請求項1記載の側溝蓋。
【請求項3】 前記蓋本体(10)の裏面側には、相互に交叉する補強用のリブ(12)を配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の側溝蓋。
【請求項4】 前記補強手段(20)は、金属製の中空体により構成され、前記長溝(11)内に取付手段(21)で着脱可能に取付けられていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の側溝蓋。
【請求項5】 前記側溝(M)への固定手段(30)は、前記蓋本体(10)の裏面側に配置され、外端部(30a)を側溝(M)の内面側(Mb)に圧接することで、蓋本体(10)の側溝(M)からの離脱を阻止することができるよう構成したことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の側溝蓋。
【請求項6】 前記固定手段(30)は、前記蓋本体(10)に回転可能に設けられたねじ(31)と、蓋本体(10)の裏面側においてこのねじ(31)と螺合するアーム(32)と、前記蓋本体(10)に設けられ前記アーム(32)の外端部(30a)側を案内する案内部材(33)とから成り、前記アーム(32)は、剛性を有する中間部(34)の両側に可撓部(34a)を介して剛性を有するストッパ部(35)を有し、このストッパ部(35)は、前記案内部材(33)の案内孔(33a)に移動可能に挿入されており、前記ねじ(31)を回転することにより、前記固定手段(30)の外端部(30a)つまり、アーム(32)のストッパ部(35)の外端部を側溝(M)の内面側(Mb)に圧接することで蓋本体(10)を側溝(M)に固定できるよう構成したことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の側溝蓋。
【請求項7】 前記蓋本体(10)を成形する合成樹脂に着色剤を配合して蓋本体(10)を所望の色に着色したことを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の側溝蓋。
【請求項8】 前記蓋本体(10)を成形する合成樹脂に蓄光剤を配合して蓋本体(10)が発光するようにしたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の側溝蓋。
【請求項9】 前記蓋本体(10)に回転可能に設けられた前記ねじ(31)の、蓋本体(10)に形成された操作孔(13)にキャップ(14)を着脱可能に取付け、さらに、このキャップ(14)を、蓄光剤を配合した合成樹脂により成形し、キャップ(14)が発光するようにしたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の側溝蓋。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は側溝蓋に関し、さらに詳しくは、従来の側溝蓋と比較して、大巾な軽量化が可能であるにもかかわらず、高い剛性が得られ、しかも側溝に容易に固定及び取り外しができる側溝蓋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】道路沿等に埋設されている側溝の開口部は、安全性の確保や美観の確保等の理由から側溝蓋によって閉鎖されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが現在使用されている側溝蓋は、針金や鉄筋入りのコンクリート製のものが主流で、コンクリートと針金や鉄筋との分別リサイクルはとても望む事ができない。しかも車両の通過等による側溝蓋の浮き上がり(離脱)を防止するために、その一つ一つが重く製造されている。ところが、これら従来の側溝蓋は一見非常に頑丈そうに見えているものの、その使用環境の厳しさもあって意外に破損が多く、自治体等では交換に追われていると言われている。
【0004】さらに、この交換作業も高重量の関係から重労働で、例えば、自宅前の破損した2〜3個の側溝蓋を交換するのでさえ、主婦等女性では不可能であり、交換作業に専従している作業者は腰を傷める人が多いと言われている。
【0005】また、従来の側溝蓋はコンクリートを打ったままの状態のものが主流で、デザイン化やカラーリング等考慮されていないのが現状である。
【0006】この発明は、上述した問題点を解消するためになされたものであり、軽量で高い強度を有し、しかも、側溝に容易に固定でき、さらに容易に分別リサイクル可能な側溝蓋を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、側溝(M)の開口部(Ma)を覆う側溝蓋(E)であって、合成樹脂製の蓋本体(10)と、この蓋本体(10)に着脱可能に取付けられた補強手段(20)と、前記蓋本体(10)に設けられ、蓋本体(10)を側溝(M)に着脱可能に固定する固定手段(30)から構成したことを特徴としている。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記蓋本体(10)は、側溝(M)の開口部(Ma)を覆い、且つ持ち運び可能な形状に成形され、裏面側には、側溝(M)の長手方向と交叉させると共に、間隔をおいて、前記補強手段(20)を着脱可能に取付ける長溝(11)を配置したことを特徴としている。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記蓋本体(10)の裏面側には、相互に交叉する補強用のリブ(12)を配置したことを特徴としている。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記補強手段(20)は、金属製の中空体により構成され、前記長溝(11)内に取付手段(21)で着脱可能に取付けられていることを特徴としている。
【0011】請求項5に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記側溝(M)への固定手段(30)は、前記蓋本体(10)の裏面側に配置され、外端部(30a)を側溝(M)の内面側(Mb)に圧接することで、蓋本体(10)の側溝(M)からの離脱を阻止することができるよう構成したことを特徴としている。
【0012】請求項6に係る発明は、請求項5に係る発明において、前記固定手段(30)は、前記蓋本体(10)に回転可能に設けられたねじ(31)と、蓋本体(10)の裏面側においてこのねじ(31)と螺合するアーム(32)と、前記蓋本体(10)に設けられ前記アーム(32)の外端部(30a)側を案内する案内部材(33)とから成り、前記アーム(32)は、剛性を有する中間部(34)の両側に可撓部(34a)を介して剛性を有するストッパ部(35)を有し、このストッパ部(35)は、前記案内部材(33)の案内孔(33a)に移動可能に挿入されており、前記ねじ(31)を回転することにより、前記固定手段(30)の外端部(30a)つまり、アーム(32)のストッパ部(35)の外端部を側溝(M)の内面側(Mb)に圧接することで蓋本体(10)を側溝(M)に固定できるよう構成したことを特徴としている。
【0013】請求項7に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記蓋本体(10)を成形する合成樹脂に着色剤を配合して蓋本体(10)を所望の色に着色したことを特徴としている。
【0014】請求項8に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記蓋本体(10)を成形する合成樹脂に蓄光剤を配合して蓋本体(10)が発光するようにしたことを特徴としている。
【0015】請求項9に係る発明は、請求項6に係る発明において、前記蓋本体(10)に回転可能に設けられた前記ねじ(31)の、蓋本体(10)に形成された操作孔(13)にキャップ(14)を着脱可能に取付け、さらに、このキャップ(14)を、蓄光剤を配合した合成樹脂により成形し、キャップ(14)が発光するようにしたことを特徴としている。
【0016】そして、上記のように構成された発明においては、蓋本体(10)を合成樹脂化したので、従来の側溝蓋と比較して大巾な軽量化を図ることができる一方、この蓋本体(10)に着脱可能に補強手段(20)を取付けたので、高い剛性を得ることができると共に、製品寿命が尽きた後、容易に合成樹脂と補強手段とに分別できてリサイクルすることができ、さらに蓋本体(10)に側溝(M)への固定手段(30)を設けたので、蓋本体(10)を側溝に容易に固定及び取り外すことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を実施例に基づき図1〜図7を参照して説明する。
【0018】この実施例で示す側溝蓋Eは、図1〜図5に示すように、合成樹脂等の蓋本体10と、この蓋本体10に着脱可能に取付けられた補強手段20と、前記蓋本体10に設けられ蓋本体10を側溝Mに着脱可能に固定する固定手段30とから構成されている。
【0019】さらに詳細に説明すると、前記蓋本体10は、側溝Mの開口部Maを覆い、且つ持ち運びが容易な大きさ並びに形状に合成樹脂を材料として成形されており、裏面側には、側溝Mの長手方向と直交させると共に、間隔をおいて前記補強手段20を着脱可能に取付けるための長溝11が設けられている。さらに、他の部分には、相互に直交する補強用のリブ12が間隔をおいて多数設けられている。
【0020】前記補強手段20は、本実施例において図示したように、金属製の角パイプ20が用いられ、上述した蓋本体10の長溝11内に、取付手段21本実施例ではステンドリルねじ21を用い下孔なしで直接蓋本体10に固定されている。
【0021】本実施例において補強手段20は金属製の角パイプを用いたが、これは断面円パイプや、断面三角パイプでも良く、C型チャンネルやハット型チャンネル等チャンネル材を用いても良いのは勿論である。
【0022】上述したように補強手段20として既成のパイプ材やチャンネル材等金属製の補強材20を用いたので軽量化を図ることができると共にコストダウンをも図る事ができる一方、上述したように、この金属製の補強材20をねじ21で蓋本体10に直接取り付けているので、この側溝蓋Eの使用寿命の経過後において、上記ねじ21をゆるめて取り外すことで、蓋本体10から容易に金属製の補強材20を分離することができ、合成樹脂製の蓋本体10と、金属製の補強材20とを容易に分別してリサイクルすることができる。
【0023】また蓋本体10には、前述したように補強材20を取付けるための長溝11を設けてあるので、補強材20を容易に位置決めできて、容易に取付けることができ、補強材取付の作業性を向上することができるのは勿論、蓋本体10の補強効果を大巾に向上することができる。この補強効果は前記リブ12によっても大巾に向上することができる。
【0024】前記側溝Mへの固定手段30は、本実施例においては図3〜5に示すように、前記蓋本体10を表面側から裏面側に向かって貫通して回転可能に設けられたねじ31と、蓋本体10の裏面側においてこのねじ31と螺合するアーム32と、蓋本体10に設けられ前記アーム32の両外端部30aを案内する案内部材33とから構成されている。
【0025】前記ねじ31は、下端部に取付けた下部ストッパ31aと、この下部ストッパ31aの上方に間隔をおいて取付けた上部ストッパ31bとの間にねじ部31cが形成してあり、上端部に形成された頭部31dにはプラス型又はマイナス型の凹部(図示しない)が設けられており、この凹部にドライバー等を挿入してねじ31を回転できるようになっている。また、上述したねじ31は、図示したように、蓋本体10を表面側から裏面側に向かって貫通して形成されている操作孔13内に回転可能に挿入され、操作孔13に形成されている段部13aに、上記ねじ31の頭部31dが係止されている。
【0026】前記アーム32は、巾方向両側を折り曲げることによって剛性を付与した中間部34の長手方向両側に、可撓部34aを介して、上述した中間部34と同様に剛性を付与したストッパ部35が連続して形成されており、上記中間部34の中央部に形成したバーリング部34bの内側にねじ部(図示しない)が形成されている。そしてこのねじ部に、前記ねじ31のねじ部31cが螺合されている。
【0027】前記案内部材33は、図4及び図5に示すように、蓋本体10の左右両側に形成されている補強用リブ12を、下方に延長して形成されており、この延長部に前記案内孔33aが形成され、この各案内孔33a内に、前記アーム32のストッパ部35が移動可能に挿入されている。
【0028】従って、ねじ31を反時計方向に回転すると図4に示すように、アーム32が下降し、その中間部34の可撓部34aを介してストッパ部35が、案内部材33と協働して上方に折曲し、結局アーム32の全巾Wが縮減される。この状態からねじ31を時計方向に回転すると、図5に示すように、アーム32が上昇し、その中間部34の可撓部34aを介してストッパ部35が、案内部材33と協働して水平化し、結局アーム32の全巾Wが増大し、ストッパ部35の外端部つまり固定手段30の外端部30aが、側溝Mの内面側Mbに圧接され、蓋本体10すなわち本側溝蓋Eを側溝Mに固定できることになる。
【0029】前記蓋本体10を成形する合成樹脂に着色剤を配合することにより蓋本体を所望の色に着色することができる。従って、例えば、店舗の前の側溝蓋の色は青色、あるいは駐車場の入口の側溝蓋の色は黄色、又は、駐車禁止地帯の側溝蓋の色は赤色、安全地帯の側溝蓋の色は緑色等と予め決めておけば、必要に応じて適宜色に着色した側溝蓋を選ぶことができる。
【0030】さらに、蓋本体を成形する合成樹脂に蓄光剤を配合することにより蓋本体を発光させることができ、夜間における安全性を向上することができる。また、前記蓋本体10に回転可能に設けられたねじ31の操作孔13に、着脱可能に取付られたキャップ14を、上述したように蓄光剤を配合した合成樹脂によって成形すれば、夜間キャップを光らせることができ、これも安全性を向上することができる。
【0031】40は連結部材であって、この実施例においては図6に示すように、略L字状に形成され、蓋本体10の相互に隣在する側の下端に設けられている。この連結部材40は、前述した側溝Mの固定手段30を備えていない側溝蓋に設ければ良い。すなわち図7に示すように、この連結部材40を設けた側溝蓋E2 を先に側溝に取付け、その後、図示したように固定手段(図示しない)を備えた側溝蓋E1 を取付けて、上記連結部材40の連結爪41を、側溝蓋E1 の係止孔15内に係止する。すると固定手段30によって側溝Mに固定された側溝蓋E1 によって、固定手段30を備えてない側溝蓋E2 を側溝Mに固定できる。従って、固定手段30は側溝蓋全数の半数だけ設ければ良いので、側溝蓋のコストとその取付工事のコストとの両方でコストダウンを図ることができる。
【0032】
【発明の効果】この発明は上述したように、蓋本体(10)を合成樹脂化したので、従来の側溝蓋と比較して大巾な軽量化を図ることができる一方、この蓋本体(10)に着脱可能に補強手段(20)を取付けたので、高い剛性を得ることができると共に、製品寿命が尽きた後、容易に合成樹脂と補強手段とに分別できてリサイクルすることができ、さらに蓋本体(10)に側溝(M)への固定手段(30)を設けたので、蓋本体(10)を側溝に容易に固定及び取り外すことができる。
【出願人】 【識別番号】596057974
【氏名又は名称】坂本 康彦
【出願日】 平成11年7月12日(1999.7.12)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
【公開番号】 特開2001−20366(P2001−20366A)
【公開日】 平成13年1月23日(2001.1.23)
【出願番号】 特願平11−197762