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【発明の名称】 路面部に対する雨水の地下浸透構造
【発明者】 【氏名】林 慎一郎

【氏名】林 和志郎

【氏名】林 宏三郎

【要約】 【課題】路面部の下方に設置埋設することによって、路面等上の降雨水を地中に浸透させるようにした雨水の地下浸透構造に関し、走行車両の重量及び振動に耐える強度を付与したものである。

【解決手段】道路Rの下方に、雨水の地下浸透構造体Mを埋設し、当該地下浸透構造体Mは、基盤部1の盤面に筒体部2を突設して成るスペーサーユニットAを、前後左右及び上下方向に連結することによって組み立てられる枠状構造物内に、垂直補強用柱部Vと、水平補強用梁部Hとを縦横に配設する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 透水性アスファルトを敷設して形成した道路(R)の下方に、雨水の地下浸透構造体(M)を埋設し、当該地下浸透構造体(M)は、基盤部(1)の盤面に筒体部(2)を突設して成るスペーサーユニット(A)を、前後左右及び上下方向に連結することによって組み立てられる枠状構造物(M)内に、垂直補強用柱部(V)と、水平補強用梁部(H)とを縦横に配設するように構成した路面部に対する雨水の地下浸透構造。
【請求項2】 枠状構造物内に配設する垂直補強用柱部(V)と水平補強用梁部(H)の形成を、互いに連通されかつ縦横に組み込んだ空洞部形成用ユニット内に対する充填物充填に基づき形成するように構成した請求項1に記載の路面部に対する雨水の地下浸透構造。
【請求項3】 垂直補強用柱部(V)と水平補強用梁部(H)を縦横に形成するための空洞部形成用ユニットとして、柱部構成用矩形枠部とその端部に連なる水平フランジ部とで構成される枠状体を、所要数に分割形成して成る柱形成用ユニット(B)と、四隅に立ち上がらせた柱部と、その下縁に連設する分岐路用底板部とで構成される枠状体を、所要数に分割形成して成り、かつ、上記柱形成用ユニット(B)上に連結するための分岐路形成用ユニット(C)と、外向き上縁板部(7)と垂直板部(8)と底板部(9)とで構成される枠状体を、所要数に分割形成して成り、かつ、上記分岐路形成用ユニット(C)の分岐口に連結するための梁部形成用ユニット(D)とで構成して成る請求項1または請求項2に記載の路面部に対する雨水の地下浸透構造。
【請求項4】 柱形成用ユニット(B)と、分岐路形成用ユニット(C)と、梁部形成用ユニット(D)との平面寸法と高さ寸法とを、スペーサーユニット(A)の平面寸法と高さ寸法に合致させるように構成した請求項3に記載の路面部に対する雨水の地下浸透構造。
【請求項5】 地下浸透構造体Mの所要箇所に、ガス、水道、電気、電話等の配管または配線を収装するための配管部mを形成するように構成した請求項1乃至請求項4の何れかに記載の路面部に対する雨水の地下浸透構造。
【請求項6】 道路(R)の路肩部分または歩道部分、若しくはその両方の部分に、地表面の舗装目的を果たすと同時に、地中からの植物の伸長、及び雨水の地下浸透を阻害しないような構成を具えた踏み盤(S)を敷設して成る請求項1乃至請求項5の何れかに記載の路面部に対する雨水の地下浸透構造。
【請求項7】 踏み盤(S)として、複数の矩形状舛体(11)を縦横に結合して成り、かつ、縦横方向に互いに連結することが出来るように構成すると共に、各矩形状舛体(11)の隣接部分を、地中からの植物の伸長と雨水の地下浸透を阻害しないために開口させるように構成した請求項6に記載の路面部に対する雨水の地下浸透構造。
【請求項8】 地中からの植物の伸長と雨水の地下浸透を阻害しないために開口する部分を、押圧力に依り打ち抜かれる打ち抜き用線(15)で囲繞するように構成した特徴とする請求項7に記載の路面部に対する雨水の地下浸透構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、路面部の下方に設置埋設することによって、路面等上の降雨水を地中に浸透させるようにした雨水の地下浸透構造に関する。
【0002】
【従来の技術】下水道に対し、大量の雨水が集中的に流入した場合、下水道としての機能を失い溢水を招いてしまう。
【0003】このような事態発生を回避するための手段として調整池がある。これは、雨水を一時的に貯めておくことにより、上記した下水道の溢水を防止すると共に、地中に対する雨水の自然浸透を図るためのものである。然し乍、調整池は敷地の確保と言う問題と、子供等の落下事故に対する危険回避のための管理上の問題とを伴い、そのため、構築上及び管理上、著しい経済的負担が伴った。
【0004】上記のような問題を解決するための手段として、「雨水等の貯留浸透施設」(特開平4−26648号)がある。これは、地面を掘り下げてタンク部を構成し、その内部に透水性を具えた多数の容器状部材を、前後、左右及び上下方向に配設して充填すると共に、最上位には被覆手段を設けるように構成したものである。
【0005】当該貯留浸透施設はタンク部内に、実質的には縦横及び上下に配設した容器状部材内に、雨水を貯留することによって、一時的貯留目的の達成と、地中に対する雨水浸透を図るようにしたものである。 これによりタンク上面は、その被覆手段の存在に基づく危険性回避と有効利用が図られ、前記調整池において生じた問題が解消される。
【0006】然し乍、上記した「雨水等の貯留浸透施設」における配設充填部材である容器状部材は、これが箱状であるために強度的問題があると共に、その用途が当該貯留浸透施設の専用部材とする、と言うような利用上の制限性が生じた。
【0007】このような問題の解消化を企図し、強度的強化を図ることに依って多目的利用が図られるようにしたものとして、特開平10−252108号公報に掲載された「ユニット部材」がある。 これは基盤部の表面に筒部を形成して成るものであり、互いの筒部を突き合わせた状態で、前後、左右そして上下に連結して枠状構造体を形成するようにしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した「ユニット部材」であるが、これを用いて枠状構造体を形成した場合、その積重ね高さが増すにつれて強度的問題が生じ、倒伏事故を招くと言うような心配が生じることとなった。
【0009】本発明は、このような心配の解消化を図り、路面と言う自動車走行等に基づき強い圧力が加わる部分に対する、雨水の地下浸透構造の構築が可能化されるようにしたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、透水性アスファルトを敷設して形成した道路Rの下方に、雨水の地下浸透構造体Mを埋設し、当該地下浸透構造体Mは、基盤部1の盤面に筒体部2を突設して成るスペーサーユニットAを、前後左右及び上下方向に連結することによって組み立てられる枠状構造物内に、垂直補強用柱部Vと、水平補強用梁部Hとを縦横に配設するように構成したことを特徴とする路面部に対する雨水の地下浸透構造に係る。
【0011】上記した枠状構造物内に配設する垂直補強用柱部Vと水平補強用梁部Hの形成は、互いに連通されかつ縦横に組み込んだ空洞部形成用ユニット内に対する充填物の充填に基づき形成するように構成する。
【0012】そして、垂直補強用柱部Vと水平補強用梁部Hを、縦横に形成するための空洞部形成用ユニットであるが、具体的には、柱部構成用矩形枠部とその端部に連なる水平フランジ部とで構成される枠状体を、所要数に分割形成して成る柱形成用ユニット(B)と、四隅に立ち上がらせた柱部と、その下縁に連設する分岐路用底板部とで構成される枠状体を、所要数に分割形成して成り、かつ、上記柱形成用ユニット(B)上に連結するための分岐路形成用ユニット(C)と、外向き上縁板部(7)と垂直板部(8)と底板部(9)とで構成される枠状体を、所要数に分割形成して成り、かつ、上記分岐路形成用ユニット(C)の分岐口に連結するための梁部形成用ユニット(D)とで構成する。
【0013】更に、道路Rの路肩部分または歩道部分、若しくはその両方の部分に、地表面の舗装目的を果たすと同時に、地中からの植物の伸長、及び雨水の地下浸透を阻害しないような構成を具えた踏み盤Sを敷設する。
【0014】本発明は、上記のような構成の採用に基づき、前述した従来の問題点を解決すると共に、路面部に対する雨水の地下浸透構造と言う、新規な構造物の提供を図ったものである。
【0015】
【作用】道路R上の降雨水は、透水性アスファルトを経て地中にしみ込むと共に、その下方に設けられている雨水の地下浸透構造体M内に流入して、一時的貯留が成される。
【0016】貯留した雨水は、当該地下浸透構造体Mの周面及び底面からの地中浸透が図られる。 また、当該地下浸透構造体Mが一杯になった場合は、オーバーフロー的に既存の下水道等に流される。
【0017】道路Rの路肩部分または歩道部分に敷設した舗装用の踏み盤Sは、その各矩形状舛体11の隣接部分に設けた開口部分から、地中からの植物の伸長を促すと共に、地表の雨水を取り込んむ。 取り込まれた雨水は、地下浸透構造体Mに取り込まれ、前記と同様にして地下浸透が図られる。
【0018】
【実施例】図1は本発明に係る「路面部に対する雨水の地下浸透構造」全体を表したものである。
【0019】同図において、Rは道路、rはセンターライン標示である。 当該道路Rは、その下面に敷設した砂利層Pの上面に透水性アスファルトを敷設して形成する。すなわち、当該道路Rは、表面の降雨水を内部側に浸透することを妨げない、と言う機能を具えたアスファルト(公知技術に属する。)で敷設してある。
【0020】Mは当該道路R部分の下方に構築した雨水の地下浸透構造体であって、図3に示すような、矩形状を呈する基盤部1と、当該基盤部1の盤面に一体的に突設した筒体部2とから成るスペーサーユニットA群を、図2に示すように、縦横に連結して構成したものである。 【0021】mは地下浸透構造体Mの所要箇所に設けた配管部であって、ガス、水道、電気、電話等の配管または配線を収装するためのユニットである。 すなわち、当該配管部mは、設置該当部分のスペーサーユニットAに代えて、ユニット的に組み込むように構成することに依って、その設置の容易性が図られる。図1に示す実施例にあっては、道路の中央部に設置してあるが、道路の路肩寄り等適宜な箇所であっても良い。 【0022】前記したスペーサーユニットA群であるが、これは、後述するような垂直補強用柱部Vと水平補強用梁部Hとを、縦横に配設することに依って、上方からの圧力に対する強い耐性が付与されるような補強が施されている。
【0023】なお、図3の実施例にあっては、四つの筒体部2を中心に対して対称的に形成するように構成してあるが、当該筒体部2の配置形態及び形成個数は、図示の実施例に限定されるものではない。 すなわち、当該筒体部2は一個または適宜の複数個とすることが出来る。
【0024】また、上記筒体部2の形態も、図示のような円錐台形状に限定されるものではなく、等径の筒体、多角形や楕円等任意の断面形状を具えた筒体であっても良い。
【0025】更に、基盤部1の平面形状も、図3に示すような正四角形状以外、円形、楕円形、多角形等任意な形状とすることも出来る。 換言すると、当該基盤部1の平面形状は、同一面状に連続して組み合わせ可能とする形状であれば良い。
【0026】上記したスペーサーユニットAであるが、これは図2に示すように、二枚のスペーサーユニットAをその互いの筒体部2を対向させた状態で上下に連結したものを一単位とし、これを所要単位、前後、左右、及び上下の各方向に所要単位連結することに依って、枠状構造体Mを形成する。 形成された構造体は、筒体部2がスペーサー用柱として機能し、基盤部1で仕切られた所定の空間が形成された構造体として機能する。 そして、当該空間に雨水が貯えられるように構成してある。
【0027】本発明は、上記のように形成された構造体に対し、その補強的役割を果たすためのブロック部材を一体に組み込ませたことを、大きな特徴とする。
【0028】図7において、Bは柱形成用ユニット、Cは当該柱形成用ユニットBの上端に連結される分岐路形成用ユニット、Dは当該分岐路形成用ユニットCの分岐路に連結する梁部形成用ユニットである。 そして、当該各ユニットB、C、Dは下記のように構成されている。
【0029】上記した柱形成用ユニットBであるが、図4に示すように、柱部構成用矩形枠部と、その端部に連なる水平フランジ部とで構成される枠状体を、縦方向にコーナー状に四分割された形態を具えたものである。 すなわち、当該柱形成用ユニットBは、分割柱部3とこれに連なる分割フランジ部4とを具えたものである。
【0030】そして、当該柱形成用ユニットBは、四つの当該ユニットBを、互いの分割柱部3の端縁を合致させたものを一単位とするように構成してある。 なお、合致状態にあるフランジ部の外形の大きさは、前述したスペーサーユニットAにおける基盤部1と等大となるように構成してある。 更に、当該ユニットBの高さは、スペーサーユニットAの高さと等しくなるように構成してある。
【0031】前記した分岐路形成用ユニットCであるが、図5に示すように、四隅に立ち上がらせるための柱部と、その下縁に連設する分岐路用底板部とで構成される枠状体を、縦方向にコーナー状に四分割した形態を具えたものである。 すなわち、当該分岐路形成用ユニットCは、柱単体部5とこれの下縁に連設する分岐用分割底板部6とを具えたものである。
【0032】そして、当該分岐路形成用ユニットCは、これを四つ、互いの分岐用分割底板部6の端縁を合致させたものを一単位とするように構成してある。 なお、当該合致状態にある分岐路形成用ユニットCは、前記柱形成用ユニットBのフランジ部上にぴったりと載設される大きさ、すなわち、両者の平面積が等大となるように構成してある。
【0033】前記した梁部形成用ユニットDであるが、図6に示すように、上記柱単体部5の上端面と面一に合致する外向き上縁板部7と、当該柱単体部5と等しい高さを具えた垂直板部8と、対向する当該柱単体部5の幅の半分の幅を具えた底板部9とから成るものである。
【0034】そして、当該梁部形成用ユニットDは、これを二つ、互いの底板部9の長さ方向の端縁を合致させたものを一単位とするように構成してある。なお、当該梁部形成用ユニットDは、合致状態において、その上縁板部7を含めた平面形状が、前述したスペーサーユニットAにおける基盤部1と等大となるように構成してある。
【0035】図7は上記した柱形成用ユニットB、分岐路形成用ユニットC、梁部形成用ユニットDの連結状態を表したものである。 そして、同図に示すものを一セットとし、これを所要数連結することに依って、所要形態、例えば格子状の梁が形成される。
【0036】そして、所要単位数の柱形成用ユニットBを縦方向に連結することに依り、目的高さの柱が形成され、また、所要単位数の梁部形成用ユニットDを長手方向に連結することに依り、目的長さの梁が形成される。
【0037】なお、上記した柱部及び梁部の内部空間には、図8に示すように充填材Eを充填する。 当該充填材Eとしては、コンクリートのような強度の高い物質を充填することが好ましい。 然し乍、構築場所に即応した適宜の充填材、例えば軽量性を加味した充填材等を使用しても良い。
【0038】なお、上記梁部の内部空間に対しては、H型鋼、木材等剛性の材料を充填しても良い。これは柱部の空間のように流し込み充填に依存することなく、上方からはめ込むようにしての充填が可能だからである。
【0039】本発明に係るユニット部材相互の組立てに際しては、初めに、二枚のスペーサーユニットAをその互いの筒体部2を対向させた状態で上下に連結したものを一単位とし、これを所要単位数、前後、左右及び上下方向に連結することによって枠状構造体を形成する。 形成された構造体は、筒体部2をスペーサーとして所定の空間が形成された構造体として機能する。
【0040】また、上記したように構築される構造体Mにおいて、補強を要する部分には、補強用の柱と梁を縦横に張り巡らすように、予め設定しておく。
【0041】すなわち、柱形成用ユニットB、分岐路形成用ユニットC、梁部形成用ユニットDを、図7に示すように組立て、これを上記した構造体内に配置する。
【0042】なお、当該各ユニットB,C,Dの平面寸法及び高さ寸法を、スペーサーユニットAの平面寸法と高さ寸法に合致させるような寸法的設定を施すことに依り、当該各ユニットB,C,Dの組み込みは、これの該当する部分に組み込むスペーサーユニットAに代えて、当該各ユニットB,C,Dの填め込み的組み込みを行えば良い。
【0043】この状態で目的に応じた充填材を、上記各ユニットB,C,Dで構成される空洞部に流し込めば、構造体Mに対する補強が果たされる。
【0044】なお、図1に示すように、雨水の地下浸透構造Mは多段的に構築されたものである。 従って、下端から最初の水平補強用梁部Hに至るまでの部分を一段とし、最下位段を形成した後に、その上部に二段目を形成すると言うように、所要段数に達するまで、一段づつ下方から順次形成するような工法を採るものである。
【0045】ところで、図1において、Sは道路Rの路肩部分及び歩道部分等に敷設した踏み盤であって、地表面の舗装目的を果たすと同時に、地中からの植物の伸長を阻害しないような構成が採られている。 当該踏み盤Sは下記のように構成されている。
【0046】図10乃至図12において、Sは平面矩形状を呈する踏み盤であって、当該踏み盤Sは複数の矩形状舛体11を縦横に結合した形態を呈するものである。 そして、当該各枡体11は、縦枠12aと横枠12bとで形成する格子状上面枠12に対して、当該枡体11の上縁部を連ならせることに依って、互いの一体結合を図るように構成してある。
【0047】上記した縦枠12aと横枠12bとで形成する格子状上面枠12であるが、これの各枡体11の連設部分には、地中からの植物の伸長を阻害しないようにするためと、地表の雨水を地下浸透させるために、下記するような構成が採られている。
【0048】すなわち、図10乃至図12に示すように、地中からの植物の伸長を阻害しない等のために開口される部分を、上面からの押圧力に依り打ち抜き可能とする打ち抜き用線15で囲繞すると共に、当該囲繞部分内には、その頂面が枡体11の上縁より上位に位置するだけの高さを具えた押圧用隆起部16を形成してある。
【0049】図示の実施例にあっては、当該押圧用隆起部16は枡体11の側縁に沿った一個の隆起としてあるが、これを複数個に分割形成するように構成しても良い。また、このように分割形成した場合は、夫々の隆起部の間に補強用リブを格子状上面枠2の内側に設けることが、補強上の見地から好ましい。
【0050】上記した打ち抜き用線15としては、ミシン孔、V状溝孔が挙げられる。 換言すれば、当該抜き用線15は、圧力により破断可能とする線であれば良い。
【0051】前記した枡体11であるが、その側面には、充填物Fである打設コンクリート等を側面側に外部流出物Gとして流れ出させ、これの凝固に基づき地中に根状に張らせたかのような安定的支持作用を奏させるための、側面開口部13が形成してある。なお、このような開口部は、この他に、図示の実施例のように、枡体1の底面側も底面開口部4を併設しても良い。
【0052】また、当該枡体11は、上部が矩形状に開口されると共に、下方は先細状のテーパー状に形成した枡状に形成することに依って、踏み盤Sの積み重ね状態での保管に際し、下位の枡体内に上位の枡体が差し込まれ、積み重ねの嵩高が最小化されるように構成してある。
【0053】なお、図示の実施例にあっては、当該舛体11は9個としているが、これに限定されるものではない。 すなわち、踏み盤Sは、縦横に組立て連結される形態とすることが必要である。
【0054】従って、当該枡体11はこのような形態とする配列が可能とする個数であれば良い。 そして、踏み盤S自体の平面形状も、図示のような正方形状に限定されるものではなく、長方形状であっても良い。
【0055】前記踏み盤Sであるが、これは互いの辺縁において縦横に連結できるように構成してある。 そのための具体的手段であるが、図示の実施例にあっては、一方の隅角を構成する二辺に受け形状の係合部a,bを連設し、当該隅角と対向する隅角を構成する二辺には、上方から垂下する鈎形状の係合部c,dを連設する。そして、当該係合部a,bと係合部c,dとを互いに引掛けることに依って、踏み盤S相互の連結が図られるように構成してある。
【0056】然し乍、踏み盤S相互の連結手段は、図示の実施例に限定されるものでは全くなく、各踏み盤Sを縦横に連結可能とするものであれば、その手段は問わない。
【0057】上記した踏み盤Sは下記のようにして使用に供される。
【0058】先ず、図11に示すように、所要枚数の枠盤を縦横に連結しながら、所要の地表部分に設置する。
【0059】次に、その上面から土砂、または、コンクリート等の充填物Fを流し込むことに依って、当該充填物Fが各枡体11を満たすと共に、当該各枡体11の上縁より上位に位置するだけの高さを具えた押圧用隆起部16で囲まれた部分、すなわち、格子状上面枠12の上面内まで、当該充填物Fを流し込む。
【0060】然る後、地均し用ローラー等に依り、上記充填物Fの上面に押圧力を加えれば、当該押圧力に基づき、押圧用隆起部16を介して打ち抜き用線15を打ち抜き、当該部分を下方に落下させる。 そのため、充填物Fは圧縮されて枡体11内に押し込まれ、その口縁ギリギリ迄の充填が成される。 余剰な充填物は枡体11に設けた開口部から逃がされる。
【0061】上記に基づき、各踏み盤Sは、その連結部を含め、各枡体11の隣接部分(格子状上面枠12に該当する部分)には、図12に示すような空間t(押圧用隆起部16等が打ち抜かれて形成される連通空間)が形成される。 また、枡体11内には充填物Fが流し込まれて地表舗装が図られる。
【0062】同時に、上記した各枡体11の隣接部分に形成される前記空間tの存在は、地表の雨水に対する地中浸透作用を奏すると共に、地中からの植物伸長用空間としての役割を果たし、芝等に対する地表上での伸長育成が図られる。
【0063】なお、踏み盤S自体の構成は上述したような形態にとらわれるものではない。すなわち、各矩形状舛体11の隣接部分に、地中からの植物の伸長と雨水の地下浸透を阻害しないために開口させるように構成したものであれば、その開設のための手段は、前記のように押圧用隆起部16に依存することなく、例えば手作業で開けるように構成したものでも良い。
【0064】
【発明の効果】本発明は請求項1に記載のような構成、すなわち、透水性アスファルトを敷設して形成した道路Rの下方に、雨水の地下浸透構造体Mを埋設し、当該地下浸透構造体Mは、基盤部1の盤面に筒体部2を突設して成るスペーサーユニットAを、前後左右及び上下方向に連結することによって組み立てられる枠状構造物内に、垂直補強用柱部Vと、水平補強用梁部Hとを縦横に配設するように構成することに依り、当該地下浸透構造体Mは著しく堅牢化され、自動車走行等に基づく重量及び振動で崩壊してしまうようなことがない。従って、路面に対する良好なる雨水排除処理が図られ、豪雨時における道路冠水と言うような事態発生を防止する。
【0065】本発明は請求項2に記載のような構成、すなわち、枠状構造物内に配設する垂直補強用柱部Vと水平補強用梁部Hの形成を、互いに連通されかつ縦横に組み込んだ空洞部形成用ユニット内に対する充填物充填に基づき形成することに依り、作業の重労働性が解消される。すなわち、剛性の補強材を用いた場合、その重量に基づき、力仕事的作業を余儀なくされるが、本発明にあっては充填物の流し込み的充填に依存することが出来るから、作業負担の軽減化が図られる。
【0066】本発明は請求項3に記載のような構成、すなわち、垂直補強用柱部Vと水平補強用梁部Hを縦横に形成するための空洞部形成用ユニットとして、柱部構成用矩形枠部と、その端部に連なる水平フランジ部とで構成される枠状体を、所要数に分割形成して成る柱形成用ユニットBと、四隅に立ち上がらせた柱部3と、その下縁に連設する分岐路用底板部とで構成される枠状体を、所要数に分割形成して成り、かつ、上記柱形成用ユニットB上に連結するための分岐路形成用ユニットCと、外向き上縁板部7と垂直板部8と底板部9とで構成される枠状体を、所要数に分割形成して成り、かつ、上記分岐路形成用ユニットCの分岐口に連結するための梁部形成用ユニットD、とで構成することに依り、各ユニットの分割に基づくコンパクト性から、保管作業、輸送作業の容易化、並びに軽量性から、構築作業の簡便化が図られる。
【0067】本発明は請求項4に記載のような構成、すなわち、柱形成用ユニットBと、分岐路形成用ユニットCと、梁部形成用ユニットDとの平面寸法と高さ寸法とを、スペーサーユニットAの平面寸法と高さ寸法に合致させるように構成することに依り、当該各ユニットB,C,Dの組み込みは、これの該当する部分のスペーサーユニットAに代えて行うと言う、当該各ユニットB,C,Dの填め代え的組み込みが果たされる。 従って、作業の迅速化及び簡便化が図られる。
【0068】本発明は請求項5に記載のような構成、すなわち、地下浸透構造体Mの所要箇所に、ガス、水道、電気、電話等の配管または配線を収装するための配管部mを形成することに依り、当該配管部mの設置が道路の構築と同時に果たされる。そして、当該配管部mの設置を、設置該当部分のスペーサーユニットAに代えて、ユニット的に組み込むように構成することに依って、設置作業の簡便化が図られる。
【0069】本発明は請求項6に記載のような構成、すなわち、道路Rの路肩部分または歩道部分、若しくはその両方の部分に、地表面の舗装目的を果たすと同時に、地中からの植物の伸長、及び雨水の地下浸透を阻害しないような構成を具えた踏み盤Sを敷設することに依り、路肩部分等に対する雨水の地下浸透が図られると同時に、芝生等を育成して自然の趣を具えた歩道等を形成することが出来る。
【0070】本発明は請求項7に記載のような構成、すなわち、踏み盤Sとして、複数の矩形状舛体11を縦横に結合して成り、かつ、縦横方向に互いに連結することが出来るように構成すると共に、各矩形状舛体11の隣接部分を、地中からの植物の伸長と雨水の地下浸透を阻害しないために開口させることに依り、各矩形状舛体11の四周からの雨水浸透と同時に芝生等の育成化が図られる。 従って、歩行の邪魔にならない部分での雨水浸透と、碁盤の目状の整然たる芝生等の育成が図られる。
【0071】本発明は請求項8に記載のような構成、すなわち、地中からの植物の伸長と雨水の地下浸透を阻害しないために開口する部分を、押圧力に依り打ち抜かれる打ち抜き用線15で囲繞するように構成することにより、雨水の地下浸透及び植物の伸長を阻害しないために開口する部分に対する打ち抜き作業が、地均し作業と連動して一括的に果たされる。 従って、作業の能率化に大きく貢献する。
【出願人】 【識別番号】594060118
【氏名又は名称】林 慎一郎
【識別番号】594051976
【氏名又は名称】林 和志郎
【識別番号】594065788
【氏名又は名称】林 宏三郎
【出願日】 平成11年7月12日(1999.7.12)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−20362(P2001−20362A)
【公開日】 平成13年1月23日(2001.1.23)
【出願番号】 特願平11−197691