| 【発明の名称】 |
排水用床下配管構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】住本 良広
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| 【要約】 |
【課題】複数階を有するビル等の建築物において予め従来型の床下配管設計がなされている場合に、その床下配管設計に大幅な変更を加えることなく、容易に断面卵形の排水横管を用いた床下配管構造にすることができ、また、床下の配管作業及び床下に配設した管のメンテナンス作業を容易に行うことができる排水用床下配管構造の提供。
【解決手段】床スラブ上に設けられる各種衛生器具に接続された床上排水横管と、床上排水横管の下流側に接続され前記床スラブを貫通するように配設されたスラブ貫通縦管と、スラブ貫通縦管の下流側端部に接続され床スラブと階下の天井面との間に配設された床下排水横管と、床下排水横管の下流側端部に接続され上部が建築物外部に連通された排水縦管とからなり、床上排水横管及び床下排水横管はそれぞれ断面卵形状となっている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数階を有するビル等の建築物で施工される排水用床下配管構造であって、床スラブ上に設けられる各種衛生器具に接続された床上排水横管と、この床上排水横管の下流側に接続され前記床スラブを貫通するように配設されたスラブ貫通縦管と、このスラブ貫通縦管の下流側端部に接続され前記床スラブと階下の天井面との間に配設された床下排水横管と、この床下排水横管の下流側端部に接続され上部が建築物外部に連通された排水縦管とからなり、前記床上排水横管及び床下排水横管はそれぞれ、上部の曲率半径が下部の曲率半径よりも大きくなった断面卵形状の排水横管とされていることを特徴とする排水用床下配管構造。 【請求項2】 複数階を有するビル等の建築物で施工される排水用床下配管構造であって、床スラブ上に設けられる各種衛生器具に接続され前記床スラブを貫通するように配設されたスラブ貫通縦管もしくは床スラブに埋め込んで設けられる各種衛生器具に接続され該衛生器具に下方から挿入するように配設された器具挿入縦管と、このスラブ貫通縦管もしくは器具挿入縦管の下流側端部に接続され前記床スラブと階下の天井面との間に配設された床下排水横管と、この床下排水横管の下流側端部に接続され上部が建築物外部に連通された排水縦管とからなり、前記床下排水横管は、上部の曲率半径が下部の曲率半径よりも大きくなった断面卵形状の排水横管とされていることを特徴とする排水用床下配管構造。 【請求項3】 前記床上排水横管の下流側端部は、一端部が断面卵形状とされ他端部が断面円形状とされ中途部がこれら両端部を繋ぐように形成されこれら各部が機械的強度を有する可撓性材料で一体成形された相異断面管継手の前記一端部に接続されており、この相異断面管継手の前記他端部は、前記スラブ貫通縦管の上部から側方へ延出して設けられた断面円形状管に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の排水用床下配管構造。 【請求項4】 前記床上排水横管の下流側端部は、中央分岐接続部が断面卵形状とされ両端側接続部がそれぞれ断面円形状とされたT字形管継手の前記中央分岐接続部、もしくは、一端側接続部が断面卵形状とされ他端側接続部が断面円形状とされたエルボ形管継手の前記一端側接続部に接続されており、このT字形管継手の下端側接続部もしくはエルボ形管継手の他端側接続部に、前記スラブ貫通縦管の上端部が接続されていることを特徴とする請求項1に記載の排水用床下配管構造。 【請求項5】 前記スラブ貫通縦管の下流側端部は、一端側接続部が断面円形状とされ他端側接続部が断面卵形状とされたエルボ形管継手の前記一端側接続部に接続されており、このエルボ形管継手の前記他端側接続部は、前記床下排水横管の上流側端部に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の排水用床下配管構造。 【請求項6】 前記床下排水横管の下流側端部は、一端側接続部が断面卵形状とされ他端側接続部が断面円形状とされ中途部がこれら両端側接続部を繋ぐように形成されこれら各部が機械的強度を有する可撓性材料で一体成形された相異断面管継手の前記一端側接続部に接続されており、この相異断面管継手の前記他端側接続部は、前記排水縦管から側方へ延出された断面円形管に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水用床下配管構造。 【請求項7】 前記床下排水横管の下流側端部は、中央分岐接続部が断面卵形状とされ両端側接続部がそれぞれ断面円形状とされたT字形管継手の前記中央分岐接続部に接続されており、前記排水縦管は、このT字形管継手の両端側接続部のそれぞれに接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水用床下配管構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、排水用床下配管構造に関し、より詳しくは、複数階を有するビル等の建築物において予め従来型の床下配管設計がなされている場合に、その床下配管設計に大幅な変更を加えることなく、容易に断面卵形の排水横管を用いた床下配管構造にすることができ、また、断面卵形の排水横管を用いて通気縦管と通気横管の双方を無くし床下の配管数を少なくすることにより、床下の配管作業及び床下に配設した管のメンテナンス作業を容易に行うことができるとともに、配管工数と部品点数の双方を格段に低減することができる排水用床下配管構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、複数階を有する事務所ビルやホテル等の建築物では、断面円形の排水横管を用いた排水構造が利用されている。ところが、断面円形の排水横管を用いた場合、排水トラップの破封を防止するために別途、通気管を配設する必要があった。その例を図19及び図20に示す。この例では、床スラブ(30)の上に便器等の衛生器具(31)が設置され、この衛生器具(31)から下方へ延出された排水管(32)が床スラブ(30)を貫通して床下空間(33)まで延びている。この排水管(32)はエルボ(34)を介して断面円形の排水横管(35)に接続されており、この排水横管(35)は排水縦管(41)の床下部分に接続されている。排水横管(35)の中途部には、排水時における排水横管(35)内の気圧変動を抑制するための通気横管(36)が接続されており、この通気横管(36)は通気縦管(42)に接続され、この通気縦管(42)の上部は最上階に設けられた通気ガラリに連通されている。通常、この通気横管(36)は床下空間(33)内において排水横管(35)と平行に配設されている。床下空間(33)内には、通気横管(36)及び排水横管(35)以外に、給水管(38)が配管されているのが一般的である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本出願人は、従来の排水構造がもつ問題点、すなわち断面円形管を用いたことによる通気管の必要性を解消すべく、既に特願平11−221217号等において、断面卵形の排水横管を用いた排水構造を提案している。断面卵形の排水横管は、断面円形の排水管よりも汚水の水深を十分に確保してその流速を速めることができるとともに、その優れた排水性により、管内上部に通気空間を確保することができる。従って、断面卵形の排水横管を用いることで、通気横管を不要にすることができる。 【0004】しかしながら、この発明は、上記したような床下配管構造を対象として考えられていない。つまり、上記した従来の床下配管構造では、排水横管(35)の下流側端部が排水縦管(41)の床下部分に接続されているのに対し、本出願人による先の発明では、排水横管が排水縦管の床上部分に接続されたいわゆる床上配管構造になっている。前記した従来の床下配管構造は、現在の排水施工現場の大半で採られている構造であるが、この従来の排水構造を本出願人による先の発明の排水構造に変更しようとすれば、排水横管(35)を排水縦管(41)の床上部分に接続しなければならない。この場合、排水横管(35)の取り回し方や、壁体に孔を明ける位置等に大幅な変更を加えなければならない。従って、本出願人による先の発明は、折角優れた機能を有していても、実際には採用されにくいというのが実情であった。 【0005】以上、従来の床下配管構造が持つ問題点と、この問題点を解消しようとした本出願人による発明の問題点について説明してきたが、従来の床下配管構造には、以下のような問題点も存在する。すなわち、従来の床下配管構造においては、床下空間(33)内に、通気横管(36)、排水横管(35)、給水管(38)等の多数の管が配設されていた。しかしながら、床下空間(33)の大きさは、階下の天井面(39)の位置によって制約を受けるので、これら多数の管を床下空間(33)内に配設するのは、容易ではなかった。特に、この配管作業は床下の作業員にとっては高所での危険な作業となるため、少しでも軽くてコンパクトな管を配管したいのが実状である。また、これらの管は、図20に示すように、壁体(40)を貫通した状態で配設されることが多いが、排水横管(35)と通気横管(36)は互いに連結された状態で壁体(40)に貫通配設する必要があるため、作業員にとっては複雑で且つ重くて難しい作業であった。また、各衛生器具(31)ごとに床スラブ(30)に孔を明け、この孔にそれぞれ排水管(32)を通していたので、孔を明ける作業に多くの手間がかかるとともに、配管に要する部材点数と工数が多くなり、配管作業に非常に多くの時間と手間がかかっていた。 【0006】また、上記した3種の管のいずれかをメンテナンスする際には、天井板を一旦取り外し、梯子に乗った状態で管を着脱する必要がある。この場合、管の数が少ない方が管同士の干渉を避けられるため、作業が容易となるのであるが、図19及び図20に例示するような従来の配管状態では、管の数が多くて作業を行いにくく、特に、排水横管(35)或いは通気横管(36)のいずれか一方をメンテナンスしようとした場合、その両方を取り外さなければならないため、面倒かつ危険で多くの手間と時間がかかるという問題があった。また、従来の排水横管(35)は、断面円形状であったため、排水勾配を大きく設定しないとスムースに排水することができない。その結果、各管は一端部と他端部の高低差が大きくなるので、これらを限られたスペース内に配管しようとすれば、必然的にその長さが限定されてしまうという問題もあった。 【0007】本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、複数階を有するビル等の建築物において予め従来型の床下配管設計がなされている場合に、その床下配管設計に大幅な変更を加えることなく、容易に断面卵形の排水横管を用いた床下配管構造にすることができ、また、断面卵形の排水横管を用いて通気縦管と通気横管の双方を無くし床下の配管数を少なくすることにより、床下の配管作業及び床下に配設した管のメンテナンス作業を容易に行うことができるとともに、配管工数と部品点数の双方を格段に低減することができる排水用床下配管構造の提供を目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、複数階を有するビル等の建築物で施工される排水用床下配管構造であって、床スラブ上に設けられる各種衛生器具に接続された床上排水横管と、この床上排水横管の下流側に接続され前記床スラブを貫通するように配設されたスラブ貫通縦管と、このスラブ貫通縦管の下流側端部に接続され前記床スラブと階下の天井面との間に配設された床下排水横管と、この床下排水横管の下流側端部に接続され上部が建築物外部に連通された排水縦管とからなり、前記床上排水横管及び床下排水横管はそれぞれ、上部の曲率半径が下部の曲率半径よりも大きくなった断面卵形状の排水横管とされていることを特徴とする排水用床下配管構造である。 【0009】請求項2記載の発明は、複数階を有するビル等の建築物で施工される排水用床下配管構造であって、床スラブ上に設けられる各種衛生器具に接続され前記床スラブを貫通するように配設されたスラブ貫通縦管もしくは床スラブに埋め込んで設けられる各種衛生器具に接続され該衛生器具に下方から挿入するように配設された器具挿入縦管と、このスラブ貫通縦管もしくは器具挿入縦管の下流側端部に接続され前記床スラブと階下の天井面との間に配設された床下排水横管と、この床下排水横管の下流側端部に接続され上部が建築物外部に連通された排水縦管とからなり、前記床下排水横管は、上部の曲率半径が下部の曲率半径よりも大きくなった断面卵形状の排水横管とされていることを特徴とする排水用床下配管構造である。 【0010】請求項3記載の発明は、前記床上排水横管の下流側端部は、一端部が断面卵形状とされ他端部が断面円形状とされ中途部がこれら両端部を繋ぐように形成されこれら各部が機械的強度を有する可撓性材料で一体成形された相異断面管継手の前記一端部に接続されており、この相異断面管継手の前記他端部は、前記スラブ貫通縦管の上部から側方へ延出して設けられた断面円形状管に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の排水用床下配管構造である。 【0011】請求項4記載の発明は、前記床上排水横管の下流側端部は、中央分岐接続部が断面卵形状とされ両端側接続部がそれぞれ断面円形状とされたT字形管継手の前記中央分岐接続部、もしくは、一端側接続部が断面卵形状とされ他端側接続部が断面円形状とされたエルボ形管継手の前記一端側接続部に接続されており、このT字形管継手の下端側接続部もしくはエルボ形管継手の他端側接続部に、前記スラブ貫通縦管の上端部が接続されていることを特徴とする請求項1に記載の排水用床下配管構造である。 【0012】請求項5記載の発明は、前記スラブ貫通縦管の下流側端部は、一端側接続部が断面円形状とされ他端側接続部が断面卵形状とされたエルボ形管継手の前記一端側接続部に接続されており、このエルボ形管継手の前記他端側接続部は、前記床下排水横管の上流側端部に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の排水用床下配管構造である。 【0013】請求項6記載の発明は、前記床下排水横管の下流側端部は、一端側接続部が断面卵形状とされ他端側接続部が断面円形状とされ中途部がこれら両端側接続部を繋ぐように形成されこれら各部が機械的強度を有する可撓性材料で一体成形された相異断面管継手の前記一端側接続部に接続されており、この相異断面管継手の前記他端側接続部は、前記排水縦管から側方へ延出された断面円形管に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水用床下配管構造である。 【0014】請求項7記載の発明は、前記床下排水横管の下流側端部は、中央分岐接続部が断面卵形状とされ両端側接続部がそれぞれ断面円形状とされたT字形管継手の前記中央分岐接続部に接続されており、前記排水縦管は、このT字形管継手の両端側接続部のそれぞれに接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水用床下配管構造である。これらの発明を提供することにより、上記課題を悉く解決する。 【0015】 【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る排水用床下配管構造が適用されたビルの概略構造を模式的に示す図である。図2は、図1における排水用床下配管構造(図1におけるA部)の構造を詳細に示す拡大図(給水管の図示は省略)である。本発明の第1実施形態に係る排水用床下配管構造は、複数階を有するビル等の建築物で施工される排水用床下配管構造であって、床スラブ(1)上に設けられる各種衛生器具(2)に接続された床上排水横管(3)と、この床上排水横管(3)の下流側に接続され床スラブ(1)を貫通するように配設されたスラブ貫通縦管(4)と、このスラブ貫通縦管(4)の下流側端部に接続され床スラブ(1)と階下の天井面(5)との間に配設された床下排水横管(6)と、この床下排水横管(6)の下流側端部に接続され上部が建築物外部に連通された排水縦管(7)とからなり、床上排水横管(3)及び床下排水横管(6)はそれぞれ、上部の曲率半径が下部の曲率半径よりも大きくなった断面卵形状の排水横管とされているものである。 【0016】以下、これら構成要素について、順次、詳説する。本発明における衛生器具(2)の種類は特に限定されるものではなく、小便器、大便器の他、洗面台、掃除流し等も含むことができる。図示例では、符号(2a)が大便器、符号(2b)が小便器、符号(2c)が洗面台を表している。 【0017】床上排水横管(3)は、床スラブ(1)上に配設された衛生器具(2)の排水孔(図示せず)に接続されており、この衛生器具(2)から流入された汚水を受けてスラブ貫通縦管(4)側へ流すことができる。この床上排水横管(3)は、前記したように、上部の曲率半径が下部の曲率半径よりも大きくなった断面卵形状をしている。このような形状の管を採用することにより、汚水の水深を十分に確保して、同一断面積の断面円形状管よりも汚水の流速を速めることができる。従って、断面円形状管よりも小さな排水勾配(例えば1/200勾配に設定することも可能)でも効率よく十分な排水を行うことができ、管内に汚物が蓄積されてしまうこともない。また、その優れた排水性により、管内上部に通気空間が確保されるので、別途、通気管を設けなくても排水トラップの破封が生じない。 【0018】この床上排水横管(3)と衛生器具(2)の接続構造は特に限定されるものではないが、衛生器具(2)を大便器(2a)(図3参照)とした場合には、例えば、本出願人による先の出願(特願2000−19396号)において示した排水管継手及び排水管継手差込ソケットを用いることができる。図2及び図3では、その排水管継手差込ソケット(8)のみを示す。 【0019】スラブ貫通縦管(4)は、床スラブ(1)を縦方向に貫通するように配設されたものである。このスラブ貫通縦管(4)は、その上部が上記した床上排水横管(3)に、管継手等を介して接続されている。スラブ貫通縦管(4)の断面形状は特に限定されるものではないが、例えば円形状断面とすることができる。スラブ貫通縦管(4)と床上排水横管(3)の接続構造も特に限定されないが、例えば以下の構造を採用することが可能である。 【0020】その一例を図4及び図5に示す。これらの図に示す例では、床上排水横管(3)の下流側端部は、一端側接続部(19)が断面卵形状とされ他端側接続部(20)が断面円形状とされ中途部(21)がこれら両端側接続部(19),(20)を繋ぐように形成された相異断面管継手(9)の前記一端側接続部(19)に接続されている。この相異断面管継手(9)の前記他端側接続部(20)は、スラブ貫通縦管(4)の上部から側方へ延出して設けられた断面円形状管(10)に接続されている。断面円形状管(10)とスラブ貫通縦管(4)の接続構造は特に限定されないが、例えば、図4に例示するようなエルボ形管継手(11)や、図5に例示するようなT字(チー)形管継手(12)を用いることができる。なお、T字形管継手(12)を用いた場合には、T字形管継手(12)の上端側接続部に、点検用孔(23)を備えた筒状の点検窓部材(24)を嵌合装着することも可能である。 【0021】相異断面管継手(9)は、一端側接続部(19)が断面卵形状とされ他端側接続部(20)が断面円形状とされているので、断面卵形状の床上排水横管(3)と断面円形状管(10)とを確実に接続することができる。相異断面管継手(9)の材質は、特に限定されるものではないが、機械的強度を有する合成ゴム等の可撓性材料から構成することができ、この場合、各接続部内に床上排水横管(3)と断面円形状管(10)を内嵌した後、各接続部の外周面を締め付けバンド(図示せず)で締め付けて、床上排水横管(3)及び断面円形状管(10)との密着性を高めることができる。 【0022】スラブ貫通縦管(4)と床上排水横管(3)の接続構造の他の例を図6及び図7に示す。図6に示す例では、床上排水横管(3)の下流側端部は、中央分岐接続部(13)が断面卵形状とされ両端側接続部(14),(15)がそれぞれ断面円形状とされたT字(チー)形管継手(12)の中央分岐接続部(13)に接続されている。T字形管継手(12)の一端側接続部(下側に位置する)(14)には、スラブ貫通縦管(4)の上端部が接続されている。 【0023】T字形管継手(12)の詳細を図8及び図9に示す。T字形管継手(12)は、中央分岐接続部(13)が断面卵形状とされ、両端側接続部(14),(15)がそれぞれ断面円形状とされいるので、断面卵形の床上排水横管(3)と断面円形状のスラブ貫通縦管(4)を相互に接続することができる。T字形管継手(12)の材質は特に限定されないが、例えば、硬質の合成樹脂(例えば、硬質の塩化ビニル樹脂)や、機械的強度と可撓性の双方を有する合成ゴムの他、不燃性を有するスチール系材料等を採用することができる。硬質の合成樹脂を採用した場合には、接続される管の端部周面に接着剤を塗布した後、その端部をT字形管継手(12)の接続部に内嵌することにより、確実に接続することができる。また、可撓性を有する合成ゴムを採用した場合には、接続される管を内嵌させた後、その内嵌箇所の外側周面に締め付けバンド(図示せず)を装着してこれを締め付けることにより、被接続管との密着性を高めて確実な接続を行うことができる。スチール系材料を用いる場合には、フランジ接合や、水密性を有するパッキン材を用いた差込接合を行うのが一般的である。 【0024】スラブ貫通縦管(4)と床上排水横管(3)の接続構造の更に他の例を図7に示す。図7に示す例では、床上排水横管(3)の下流側端部は、一端側接続部(17)が断面卵形状とされ他端側接続部(18)が断面円形状とされたエルボ形管継手(11)の前記一端側接続部(17)に接続されている。エルボ形管継手(11)の他端側接続部(18)には、スラブ貫通縦管(4)の上端部が接続されている。エルボ形管継手(11)の詳細を図10及び図11に示す。エルボ形管継手(11)は、一端側接続部(17)が断面卵形状とされ他端側接続部(18)が断面円形状とされているので、断面卵形状の床上排水横管(3)と断面円形状のスラブ貫通縦管(4)を確実に接続することができる。なお、このエルボ形管継手(11)は、他端側接続部(18)を下方へ向けた状態で、一端側接続部(17)は上部の曲率半径が下部の曲率半径よりも大きくなった断面卵形状となっている。 【0025】エルボ形管継手(11)の材質は特に限定されないが、例えば、硬質の合成樹脂(例えば、硬質の塩化ビニル樹脂)や、機械的強度と可撓性の双方を有する合成ゴムの他、不燃性を有するスチール系材料等を採用することができる。硬質の合成樹脂を採用した場合には、接続される管の端部周面に接着剤を塗布した後、その端部をT字形管継手(12)に内嵌することにより、水密性を高くした状態で確実に接続することができる。また、可撓性を有する合成ゴムを採用した場合には、接続される管を内嵌した後、その内嵌箇所の外側周面に締め付けバンド(図示せず)を装着してこれを締め付けることにより、被接続管との密着性を高めて確実な接続を行うことができる。スチール系材料を用いる場合には、フランジ接合や、水密性を有するパッキン材を用いた差込接合を行うのが一般的である。 【0026】床下排水横管(6)は、前記したように、スラブ貫通縦管(4)の下流側端部に接続され、床スラブ(1)と階下の天井面(5)との間に配設されるものである。この床下排水横管(6)は、上部の曲率半径が下部の曲率半径よりも大きくなった断面卵形状となっている。このような形状とすることにより、汚水の水深を十分に確保して、同一断面積の断面円形状管よりも汚水の流速を速めることができる。従って、小さな排水勾配でも効率よく十分な排水を行うことができ、管内に汚物が蓄積されてしまうこともない。また、その優れた排水性により、管内上部に通気空間が確保されるので、別途、通気管を設けなくても排水トラップの破封が生じない。 【0027】床下排水横管(6)とスラブ貫通縦管(4)の接続構造は特に限定されるものではないが、例えば、図12に示すような接続構造を採用することができる。図12に示す例では、スラブ貫通縦管(4)の下部は、一端側接続部(43)が断面円形状とされ他端側接続部(44)が断面卵形状とされたエルボ形管継手(45)の一端側接続部(43)に接続されている。エルボ形管継手(45)の他端側接続部(44)は、床下排水横管(6)の上流側端部に接続されている。エルボ形管継手(45)の詳細を図13及び図14に示す。エルボ形管継手(45)は、一端側接続部(43)が断面円形状とされ他端側接続部(44)が断面卵形状とされているので、断面円形状のスラブ貫通縦管(4)と断面卵形状の床下排水横管(6)を確実に接続することができる。なお、このエルボ形管継手(45)は、上記したエルボ形管継手(11)とは異なり、一端側接続部(43)を上方へ向けた状態で、他端側接続部(44)は上部の曲率半径が下部の曲率半径よりも大きくなった断面卵形状となっている。 【0028】床下排水横管(6)の下流側端部は、排水縦管(7)に接続されている。床下排水横管(6)と排水縦管(7)の接続構造は特に限定されるものではないが、例えば以下の構造を採用することが可能である。その一例を図15に示す。図15に示す例では、床下排水横管(6)の下流側端部は、一端側接続部(19)が断面卵形状とされ他端側接続部(20)が断面円形状とされ中途部(21)がこれら接続部(19),(20)同士を繋ぐように形成された相異断面管継手(9)の一端側接続部(19)に接続されている。相異断面管継手(9)の他端側接続部(20)は、排水縦管(7)から側方へ延出された断面円形状管(10)に接続されている。この相異断面管継手(9)には、上記した相異断面管継手(9)と同様のものを採用することができる。 【0029】断面円形状管(10)は、中央分岐接続部(13)及び両端側接続部(14),(15)がそれぞれ断面円形状とされたT字形管継手(12)の中央分岐接続部(13)に接続されている。T字形管継手(12)の一端側接続部(14)及び他端側接続部(15)にはそれぞれ、断面円形状の排水縦管(7)が接続されている。このように、排水縦管(7),(7)は各階において内部連通状態で縦方向に相互連結されており、建築物全体では、図1に示すように、その連結したものが最下階から最上階まで伸びている。最上階の排水縦管(7)の上部は、最上階に配設された伸頂通気管(22)、及び屋上に配設された通気ガラリ(46)を介して建築物外部と連通している。従って、各階の排水縦管(7)は、床下排水横管(6)及び床上排水横管(3)内の気圧変動を抑制するために、必要に応じてそれら管内の空気を建築物外部へ排出し、或いはそれら管内に外気を導入することができる。 【0030】床下排水横管(6)と排水縦管(7)の接続構造の他の例を図16に示す。この例では、床下排水横管(6)の下流側端部は、中央分岐接続部(13)が断面卵形状とされ両端側接続部(14),(15)がそれぞれ断面円形状とされたT字形管継手(12)の中央分岐接続部(13)に接続されている。排水縦管(7)は、このT字形管継手(12)の両端側接続部(14),(15)のそれぞれに接続されている。 【0031】第1実施形態に係る排水用床下配管構造は、断面卵形の床上排水横管(3)、断面円形のスラブ貫通縦管(4)、断面卵形の床下排水横管(6)を順次に接続して構成されているので、予め従来型の床下配管設計がなされている場合に、床下排水横管(6)の取り回し方や、壁体に孔を明ける位置等に大幅な変更を加える必要がない。従って、予め従来型の床下配管設計がなされている場合に、その床下配管設計を大幅に変更することなく、容易に断面卵形の排水横管を用いた床下配管構造を提供することができる。 【0032】なお、第1実施形態では、大便器(2a)の例として、洋式のものを挙げているが、本発明における大便器(2a)としては、和式のものを採用することも可能である。和式の大便器(図示せず)を採用する場合には、仕上げ床面(図示せず)の高さを床上排水横管(3)の上端部付近にまで上げ、大便器の下部から排出される汚水を床上排水横管(3)へ排出できるようにすればよい。 【0033】次に、本発明の第2実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図17及び図18は、第2実施形態を示す図である。この実施形態が、上記した第1実施形態と異なる点は、床上排水横管を設けずに、衛生器具(2)下部の排水口に直接、スラブ貫通縦管(4)(図17参照)若しくは器具挿入縦管(47)(図18参照)を接続している点である。衛生器具(2)の種類、各管同士の接続構造については、上記第1実施形態と同様のものを採用することが可能である。 【0034】スラブ貫通縦管(4)を用いる場合としては、図17に示す如く床スラブ(1)上に衛生器具(2)を配設する場合が考えられる。つまり、衛生器具(2)が床スラブ(1)上にある場合には、衛生器具(2)の排水口がスラブ(1)上に位置するため、縦管の上端部を床スラブ(1)上に位置させる必要があるからである。 【0035】一方、器具挿入縦管(47)を用いる場合としては、図18に示す如く床スラブ(1)に衛生器具(2)を埋め込んで配設する場合が考えられる。つまり、衛生器具(2)が床スラブ(1)に埋め込まれている場合には、衛生器具(2)の排水口がスラブ(1)の内部或いはスラブ(1)の下方に位置するため、縦管の上端部を床スラブ(1)の内部或いはスラブ(1)の下方に位置させる必要があるからである。 【0036】スラブ貫通縦管(4)を用いる場合について詳しく説明する。この場合、例えば、図17に示すように、衛生器具(2)(図示例では洋式の大便器)を床スラブ(1)上に配設するとともに、衛生器具(2)の下部に設けられた排水口(図示せず)にスラブ貫通縦管(4)を接続し、このスラブ貫通縦管(4)の下部を床下排水横管(6)に接続することにより施工することができる。この場合、スラブ貫通縦管(4)は、各衛生器具(2)ごとに設けられることになる。 【0037】器具挿入縦管(47)を用いる場合について詳しく説明する。この場合、例えば、図18に示すように、衛生器具(2)(図示例では和式の大便器)を床スラブ(1)に埋め込んで配設するとともに、衛生器具(2)の下部に設けられた排水口(図示せず)に器具挿入縦管(47)を接続し、この器具挿入縦管(47)の下部を床下排水横管(6)に接続することにより施工することができる。この場合、器具挿入縦管(47)は、各衛生器具(2)ごとに設けられることになる。 【0038】スラブ貫通縦管(4)と床下排水横管(6)、器具挿入縦管(47)と床下排水横管(6)の接続構造は、特に限定されるものではないが、例えば、第1実施形態で述べた、本出願人による先の出願(特願2000−19396号)における排水管継手(46)及び排水管差込ソケット(8)と、この排水管継手(46)とスラブ貫通縦管(4)もしくは器具挿入縦管(47)を接続するエルボ(48)とを用いて接続することができる。また、図示はしないが、床下排水横管(6)の頂部に孔を明け、例えばこの孔にリング状のパッキンを嵌め込んで、このパッキン内にスラブ貫通縦管(4)もしくは器具挿入縦管(47)を差し込んで接続を行うこともできる。 【0039】第2実施形態によれば、通気横管が不要になるので、その分、部材点数を削減することができる。また、衛生器具(2)を和式の大便器とする場合には、通常、大便器を床スラブ(1)に埋め込んで配設することになるが、この場合、床上排水横管を配設するために仕上げ床面の高さを上げる必要がないので、施工工数と部材点数の双方を削減することができる。言わば、本来の和風便器の標準施工を行うことができる。 【0040】 【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、複数階を有するビル等の建築物において予め従来型の床下配管設計がなされている場合に、その床下配管設計に大幅な変更を加えることなく、容易に断面卵形の排水横管を用いた床下配管構造を提供することができる。また、断面卵形の排水横管を用いることにより、通気縦管と通気横管の双方を無くすことができ、床下の配管作業及び床下に配設した管のメンテナンス作業を容易に行うことが可能となる。また、各衛生器具の汚水を1本のスラブ貫通縦管でまとめて床下へ排水することができるので、各衛生器具ごとにスラブ貫通縦管を設けて床下へ排水していた従来に比べて、配管工数と部品点数の双方を格段に低減することができる。また、排水横管の全てを床上配管するのではなく、スラブ貫通縦管の下端部から先は床下配管としているので、床上配管できない箇所が存在していても、確実に排水縦管に接続して排水することができる。 【0041】請求項2記載の発明によれば、複数階を有するビル等の建築物において予め従来型の床下配管設計がなされている場合に、その床下配管設計に大幅な変更を加えることなく、容易に断面卵形の排水横管を用いた床下配管構造を提供することができる。また、断面卵形の排水横管を用いることにより、通気縦管と通気横管の双方を無くすことができ、床下の配管作業及び床下に配設した管のメンテナンス作業を容易に行うことが可能となり、また、配管工数と部品点数の双方を格段に低減することができる。また、排水横管を床下配管としているので、床上配管できない箇所が存在していても、確実に排水縦管に接続して排水することができる。 【0042】請求項3記載の発明は、一端側接続部が断面卵形状とされ他端側接続部が断面円形状とされ中途部がこれら両端側接続部を繋ぐように形成されこれら各部が機械的強度を有する可撓性材料で一体成形された相異断面管継手を用い、スラブ貫通縦管の上部から側方へ延出して設けられた断面円形状管と床上排水横管とを接続しているので、相異断面管継手と被接続管との密着性を高めることができるとともに、被接続管同士が相互にずれていても、相異断面管継手によってそのずれを吸収することができ、配管作業が極めて容易となる。 【0043】請求項4記載の発明は、中央分岐接続部が断面卵形状とされ両端側接続部がそれぞれ断面円形状とされたT字形管継手の前記中央分岐接続部、もしくは、一端側接続部が断面卵形状とされ他端側接続部が断面円形状とされたエルボ形管継手を用いているので、床上排水横管とスラブ貫通縦管を一つの部材で接続することができる。従って、配管に要する部品点数と工数を少なくして、配管作業を極めて容易に行うことができる。 【0044】請求項5記載の発明は、一端側接続部が断面円形状とされ他端側接続部が断面卵形状とされたエルボ形管継手を用いているので、スラブ貫通縦管と床下排水横管を一つの部材で接続することができる。従って、配管に要する部品点数と工数を少なくして、配管作業を極めて容易に行うことができる。 【0045】請求項6記載の発明は、一端側接続部が断面卵形状とされ他端側接続部が断面円形状とされ中途部がこれら両端側接続部を繋ぐように形成されこれら各部が機械的強度を有する可撓性材料で一体成形された相異断面管継手を用い、排水縦管から側方へ延出された断面円形管と床下排水横管を接続しているので、相異断面管継手と被接続管との密着性を高めることができるとともに、被接続管同士が相互にずれていても、相異断面管継手によってそのずれを吸収することができ、配管作業が極めて容易となる。 【0046】請求項7記載の発明は、中央分岐接続部が断面卵形状とされ両端側接続部がそれぞれ断面円形状とされたT字形管継手を用いているので、床下排水横管と排水縦管側端部を一つの部材で接続することができる。従って、配管に要する部品点数と工数を少なくして、配管作業を極めて容易に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】399019364 【氏名又は名称】株式会社 エッグ・プラミング
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| 【出願日】 |
平成12年5月24日(2000.5.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082072 【弁理士】 【氏名又は名称】清原 義博
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| 【公開番号】 |
特開2001−329587(P2001−329587A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月30日(2001.11.30) |
| 【出願番号】 |
特願2000−153748(P2000−153748) |
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