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【発明の名称】 自動給水装置
【発明者】 【氏名】中西 淳

【氏名】竹内 健剛

【氏名】平出 啓介

【氏名】岸良 和宏

【要約】 【課題】使用者を感知して自動的に給水を行う小便器の自動洗浄装置としての自動給水装置において、使用者がいないときに自動給水をしたとき、それが正規の動作によるものであるのか又は装置の誤動作による給水であるのかを明確に見分けられるようにする。

【解決手段】使用者を感知するセンサ32と、開弁及び閉弁動作によって給水及び給水停止を行う給水弁と、センサ32からの信号を受けて給水弁を作動制御する制御部とを有し、自動的に給水を行う自動給水装置14において、設定時間を超えて使用者を感知しないときに行う自動給水時に、これを表示するLED表示灯19を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 使用者を感知するセンサと、開弁及び閉弁動作によって給水及び給水停止を行う給水弁と、該センサからの信号を受けて該給水弁を作動制御する制御部とを有し、自動的に給水を行う自動給水装置において、設定時間を超えて使用者を感知しないときに行う自動給水時にこれを表示するLED表示灯を設けたことを特徴とする自動給水装置。
【請求項2】 請求項1において、前記自動給水装置が小便器の自動洗浄装置としての自動給水装置であって、該自動給水が、次の小便器の使用者が予測した第1の設定時間を超えて来なかったときに行う追加洗浄のための自動給水であることを特徴とする自動給水装置。
【請求項3】 請求項1において、前記自動給水装置が小便器の自動洗浄装置としての自動給水装置であって、該自動給水が、第2の設定時間を超えて小便器が使用されないときに尿石付着防止を含む設備保護洗浄のために行う自動給水であることを特徴とする自動給水装置。
【請求項4】 請求項1において、前記自動給水装置が小便器の自動洗浄装置としての自動給水装置又は自動水栓における自動給水装置であって、前記自動給水が凍結防止を目的とした間欠流動のための自動給水であることを特徴とする自動給水装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は小便器の自動洗浄装置又は自動水栓の自動給水装置として好適な自動給水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小便器の自動洗浄装置としての自動給水装置として、使用者を感知するセンサと、開弁及び閉弁動作によって給水及び給水停止を行う給水弁と、センサからの信号を受けて給水弁を作動制御する制御部とを有し、使用者の感知に基づいて自動的に給水を行って小便器洗浄を行うようになしたものが広く用いられている。
【0003】この自動洗浄装置としての自動給水装置では、通常、使用者を感知した時点で直ちに比較的少量の給水を行い、即ち少量の洗浄水を流し(ここではこれを予備洗浄と称する。この予備洗浄によって小便器の鉢内面を予め濡らして汚れが付着し難いようにする)、そして使用後において小便器から使用者が立ち去るのとほぼ同時に本来の洗浄動作(ここでは即時洗浄と称する)を行うようになっている。
【0004】この小便器の自動洗浄装置としての自動給水装置ではまた、設定時間を超えて使用者を感知しない場合においても自動給水を行うことがある。例えばドライブインの公共トイレにおいてはバスの到着時等に多数の人が次々と小便器を使用する。この場合使用者が小便器から立ち去るごとにその都度即時洗浄を行っていると、その効果が少ない反面で多量の水を無駄に消費してしまうことになる。
【0005】そこで短い時間内に次々と小便器が使用される場合には、その都度即時洗浄を行わず、小便器の使用頻度から次の使用者が来るまでの時間を予測し、その予測した設定時間を超えて使用者が来なかったときに初めてそこで洗浄水を流す(ここでは追加洗浄と称する)ことが行われている。
【0006】或いはまたこのような追加洗浄とは別に、長時間小便器のトラップ内や後続の配管内に尿を含む水が滞留すると、特に尿成分の濃い水が滞留していたりすると、それらの部分に尿石が付着し易くなることから、小便器が長時間使用されないときにおいても洗浄水を流し、尿石付着を防止するなど、設備保護のための洗浄(ここでは設備保護洗浄と称する)を自動的に行うといったことも行われている。
【0007】また特に寒冷地等においては、水が長時間停止した状態にあると凍結を起し易いことから、たとえ小便器が使用されない時間であっても間欠的に自動給水を行って水を間欠流動させるといったことも行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのように使用者がいないときに洗浄水が自動的に流れていたりすると、それが上記のような追加洗浄,設備保護洗浄,間欠流動であるのか又は装置の故障による誤動作であるのかの見分けがつかないため、管理者ないしメンテナンス作業者が装置の誤動作によるものと勘違いしてしまい、自動給水装置自体ないしその部品を、その必要がないにも拘わらず誤って交換してしまい、不必要な経費がかかってしまうといったことが起り得る。
【0009】以上小便器の自動洗浄装置としての自動給水装置についての問題点を説明したが、センサによる人体感知に基づいて吐水口から自動的に給水を行う自動水栓においても、寒冷地等において凍結防止のために使用者がいないときにも自動的に給水弁を開弁及び閉弁させて間欠的な給水、即ち水を間欠流動させることが行われており、この場合においても上記と同様の問題を生ずる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の自動給水装置はこのような課題を解決するために案出されたものである。而して請求項1のものは、使用者を感知するセンサと、開弁及び閉弁動作によって給水及び給水停止を行う給水弁と、該センサからの信号を受けて該給水弁を作動制御する制御部とを有し、自動的に給水を行う自動給水装置において、設定時間を超えて使用者を感知しないときに行う自動給水時にこれを表示するLED表示灯を設けたことを特徴とする。
【0011】請求項2のものは、請求項1において、前記自動給水装置が小便器の自動洗浄装置としての自動給水装置であって、該自動給水が、次の小便器の使用者が予測した第1の設定時間を超えて来なかったときに行う追加洗浄のための自動給水であることを特徴とする。
【0012】請求項3のものは、請求項1において、前記自動給水装置が小便器の自動洗浄装置としての自動給水装置であって、該自動給水が、第2の設定時間を超えて小便器が使用されないときに尿石付着防止を含む設備保護洗浄のために行う自動給水であることを特徴とする。
【0013】請求項4のものは、請求項1において、前記自動給水装置が小便器の自動洗浄装置としての自動給水装置又は自動水栓における自動給水装置であって、前記自動給水が凍結防止を目的とした間欠流動のための自動給水であることを特徴とする。
【0014】
【作用及び発明の効果】上記のように本発明の自動給水装置は、設定時間を超えて使用者を感知しないときに行う自動給水時にこれを表示するLED表示灯を設けたもので、このようにすれば、たとえ使用者がいないときに自動給水が行われていたとしても、それが正規の動作によるものか或いは装置の誤動作によるものかを管理者ないしメンテナンス作業者が直ちに明確に見分けることができる。従って、装置が誤動作したものと勘違いしてしまい、装置自体ないしその部品を取り替えてしまって、不必要な経費がかかってしまうといった問題を解決することができる。
【0015】本発明においては、小便器の自動洗浄装置としての自動給水装置が追加洗浄のための自動給水を行っているときにこれをLED表示灯にて表示するようになすことができる(請求項2)。或いはまた、設備保護洗浄のための自動給水を行っているときにこれをLED表示灯にて表示するようになすことができる(請求項3)。
【0016】更にはまた、凍結防止を目的とした間欠流動のための自動給水を行っているときにこれをLED表示灯にて表示するようになすことができる(請求項4)。この間欠流動は自動水栓においても行うものであり、従って本発明は自動水栓における自動給水装置に適用することができる。
【0017】
【実施例】次に本発明を小便器の自動洗浄装置としての自動給水装置に適用した場合の実施例を図面に基いて詳しく説明する。図1において、10はトイレの壁(この例ではタイル壁)12に設置された小便器で、14は同じくその壁12に埋込状態に設けられた小便器10の自動洗浄装置としての自動給水装置である。ここで自動給水装置14はプレート状の蓋16を有している。蓋16には表示窓18が設けられており、この表示窓18を通じて後述のLED表示灯19が外部から見えるようになっている。
【0018】図2及び図3に上記自動給水装置14の内部構造が詳しく示してある。これらの図に示しているように、自動給水装置14は壁12の埋込位置においてボックス20内部に止水栓22と、水路24を開閉する主弁26と、主弁26のパイロット弁としての電磁弁28と、センサユニット30とを有している。
【0019】センサユニット30は、図4に示しているようにその前面下部に光学式に人体、即ち使用者を感知するためのセンサ32を有しており、またその内部に、電磁弁28を作動制御する制御部34(図5参照)を有している。ここでセンサ32は、プレート状の蓋16の表示窓18に臨む位置に配置されている。また図2に示しているように蓋16は開口36を閉鎖する状態で取り付けられている。
【0020】この自動給水装置14は、図2及び図3に示しているようにボックス20の外部において、給水源との接続用の接続管38及び小便器10の給水口との接続用の接続管40をそれぞれ有している。この自動給水装置14では、給水源からの水が止水栓22を経て主弁26に到り、そしてその主弁26の開弁により水路24を流通して接続管40を経由し小便器10の給水口に到り、小便器10の鉢内面に噴射される。これによって小便器10の鉢内面が洗浄される。
【0021】図3に示しているように、主弁26の後側には背圧室29が形成されており、主弁26はこの背圧室29内の水の圧力によって通常時は閉弁した状態にある。而して制御部34からの信号により電磁弁28が開弁動作すると背圧室29内の水抜きが行われ、ここにおいて背圧室29内の水圧が低下して主弁26が水路24内の水の圧力により開弁動作し、水路24を開放状態とする。ここにおいて給水源からの水が水路24を流通した後、小便器10の給水口に供給される。
【0022】また一方電磁弁28が閉弁動作すると、水路24内の水が図示を省略する小孔を通じて背圧室29内部に流れ込み、背圧室29内の水圧を漸次上昇させる。そして背圧室29内の水の圧力が元の圧力まで高まると、その圧力によって主弁26が閉弁動作し、水路24を遮断して給水を停止する。
【0023】尚本例の自動給水装置14にあっては、使用者が小便器10の前に立ったときにセンサ32による感知に基いて電磁弁28を開き給水動作、即ち小便器10の予備洗浄を行う。また原則的に、その後使用者が小便器10から立ち去り、センサ32からの感知から外れるのとほぼ同時に電磁弁28が再び開いて本来の給水、即ち小便器10に対する本来的な洗浄(即時洗浄)を行う。この場合予備洗浄では比較的少量の洗浄水を流し、また即時洗浄ではこれよりも多量の洗浄水を流して小便器洗浄を行う。制御部34がそのように電磁弁28の作動を制御する。
【0024】本例の自動給水装置14はまた、使用者がいない場合においても自動給水、即ち上記した追加洗浄,設備保護洗浄等の動作を行う。而して本例の自動給水装置14には、その追加洗浄のための自動給水,設備保護洗浄のための自動給水の際にこれを表示する上記LED表示灯19が、センサユニット30の前面下部に設けてある。ここでLED表示灯19は蓋16の表示窓18に臨む位置に配置してある。
【0025】而してLED表示灯19にて追加洗浄,設備保護洗浄を表示するに際し、これを各種パターンで点灯,点滅等させることができる。図6はそのパターン例を示している。同図中パターン例1は、予備洗浄,即時洗浄に際してはLED表示灯19を速い速度で点滅させる一方、追加洗浄,設備保護洗浄に際してはこれを遅い速度で点滅させるようにしたもので、またパターン例2はこれとは逆に、予備洗浄,即時洗浄に際してはLED表示灯19を遅く点滅させる一方、追加洗浄,設備保護洗浄に際しては速く点滅させるようにしたものである。
【0026】更にパターン例3は、予備洗浄,即時洗浄の際にはLED表示灯19を消灯状態に維持する一方、追加洗浄,設備保護洗浄に際してはこれを点滅させるようにしたもので、またパターン例4は、予備洗浄,即時洗浄の際にはLED表示灯19を消灯状態に保つ一方、追加洗浄,設備保護洗浄の際にこれを点灯させるようにしたものである。更にパターン例5は、予備洗浄,即時洗浄の際には点灯状態に保ち、また一方追加洗浄,設備保護洗浄のときにはこれを点滅させるようにしたものである。
【0027】その他本例においてはLED表示灯19を他の様々な態様で点灯,消灯ないし点滅させるようになすことができる。またこの例ではLED表示灯19を1つだけ設けて、その点灯,消灯,点滅状態の如何によって追加洗浄,設備保護洗浄の状態を表示するようにしているが、場合によって2つ若しくは3つ(又はそれ以上)のLED表示灯19を設けて、それらの点灯,消灯,点滅状態の組合せによって、それぞれを識別表示するようになすこともできるし、或いはまたその発色の色を変えることによって、それらを表示するようになすこともできる。
【0028】以上では追加洗浄,設備保護洗浄の際にこれをLED表示灯19にて表示するようにしているが、凍結防止目的のための間欠流動、即ち間欠的に電磁弁28を開閉させて自動給水を行うようになした場合において、これをLED表示灯19にて表示するようになすこともできる。
【0029】この場合、LED表示灯19を上記予備洗浄,即時洗浄及び追加洗浄,設備保護洗浄と異なったパターンでこれを点灯,消灯ないし点滅させることとなる。但し上記において追加洗浄及び設備保護洗浄のうち追加洗浄のみを行う場合、或いはまた設備保護洗浄のみを行う場合、更にはまた間欠流動のみを行う場合においてそれらをLED表示灯19にて表示する場合、単に予備洗浄及び即時洗浄と識別できるパターンで点灯,消灯,点滅させるようにすれば良い。
【0030】以上のように本例の自動給水装置14には、追加洗浄のための自動給水,設備保護洗浄のための自動給水の際に、また場合によって凍結防止を目的とした間欠流動のための自動給水の際にこれを表示するLED表示灯19が設けてあるため、たとえ使用者がいないときに自動給水が行われていたとしても、それが正規の動作によるものか或いは装置の誤動作によるものかを管理者ないしメンテナンス作業者が直ちに明確に見分けることができる。従って、装置が誤動作したものと勘違いしてしまい、その部品ないし装置自体を取り替えてしまって、不必要な経費がかかってしまうといった問題を解決できる。
【0031】以上本発明の実施例を詳述したがこれらはあくまで一例示である。例えば本発明は小便器10の上部の蓋の内部に組み込まれる自動洗浄装置としての自動給水装置に適用することも可能であるし、或いはまた自動水栓における自動給水装置に適用することも可能である。またLED表示灯19を上例以外の他の箇所に設けることも可能であるなど、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【出願人】 【識別番号】000000479
【氏名又は名称】株式会社イナックス
【出願日】 平成12年5月19日(2000.5.19)
【代理人】 【識別番号】100089440
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 和夫
【公開番号】 特開2001−329585(P2001−329585A)
【公開日】 平成13年11月30日(2001.11.30)
【出願番号】 特願2000−148094(P2000−148094)