トップ :: E 固定構造物 :: E03 上水;下水




【発明の名称】 浴室ユニットの支持脚固定構造
【発明者】 【氏名】山根 誠

【要約】 【課題】細いバーの上にも容易にかつ迅速に支持脚を支持固定させることができる浴室ユニットの支持脚固定構造を提供することを目的としている。

【解決手段】浴室ユニットを構成するパン部材および/または浴槽を下側から受ける支持脚の下端に設けられた支持プレートが、基礎床面から所定の高さに位置に架設された架台の水平バー上に載置された状態で水平バーに固定されている浴室ユニットの支持脚固定構造であって、前記支持プレートが、挟着部材と水平バーとの間で挟着固定されている構成とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】浴室ユニットを構成するパン部材および/または浴槽を下側から受ける支持脚の下端に設けられた支持プレートが、基礎床面から所定の高さに位置に架設された架台の水平バー上に載置された状態で水平バーに固定されている浴室ユニットの支持脚固定構造であって、前記支持プレートが、挟着部材と水平バーとの間で挟着固定されていることを特徴とする浴室ユニットの支持脚固定構造。
【請求項2】挟着部材が、一側に開口を有する断面略C字形をし、開口の両端縁部が挟着面となった本体と、この本体の開口を臨む位置に設けられたねじ孔に螺合し、ねじの解締によってその先端が開口方向に進退する固定ボルトとを備えている請求項1に記載の浴室ユニットの支持脚固定構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴室ユニットの支持脚固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】浴室ユニットとして、浴槽受部および洗い場床部を一体に備えた防水パン、浴槽受部となる浴槽パンおよび洗い場床部を構成する洗い場パン等の底に特開平9−71988号公報に開示されているような支持脚を備えたパン状部材を、その支持脚を設置部に設けられた受部に受けさせてこの受部に固定する。そして、浴槽受部に浴槽を設置するとともに、パン状部材の周縁部に設けられたパネル受部に壁パネルの下端を支持させて側壁を設け、この側壁の上に天井パネルを載せて構築されるようになっているものがある。
【0003】この種の浴室ユニットの場合、設置部の土間や床面等の基礎床面に予めブロック等によって支柱を形成し、この支柱の上面を受部とすることによってパン状部材の底と、設置面との間に排水管等の十分な配管空間を確保できるようにしている。しかし、このようにブロック等を用いて支柱を設ける方式の場合、支柱部分の厚みが厚いため支柱部分の分だけ配管空間が狭くなる。したがって、十分な配管空間をとろうとすると、パン状部材と基礎床面との間隔を大きくしなければならない。すなわち、建物の床下空間の高さを高くする必要があり、建築コストがかかる。
【0004】そこで、床下空間の高さを抑えても配管空間を十分に確保するために、鋼鉄製の細い角パイプや略C字形鋼材(以下、「Cチャン」と記す)などによって形成された水平バーを布基礎間に水平状態に吊り下げ、この水平バーの上面で支持脚を受けさせるようにする吊り架台を用いる方法や、鋼鉄製の細い角パイプやCチャン等の水平バーに支持脚を設けた置き架台をあらかじめ設置面上に組み立てるとともに、水平バーの上面でさらにパン状部材の支持脚を受けさせるようにする方法が採用されている。
【0005】ところで、上記水平バー上に支持脚を支持させる方法の場合、支持脚は、通常、その受面である水平バーの上面に設置面に接着剤を用いて固定されるが、上記のようにバーの上面で支持脚を受けさせるようになっている浴室ユニットの場合、水平バーの幅が狭く接着剤をうまく水平バーと支持脚の下端部との間に充填できない場合があるとともに、たとえ、うまく充填できたとしても、接着剤が硬化してパン状部材がずれ動いたりしないようになるまで、浴槽の設置作業や壁パネルの設置作業等の後行程の作業を行うことができない。したがって、作業効率が悪いという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような事情に鑑みて、細いバーの上にも容易にかつ迅速に支持脚を支持固定させることができる浴室ユニットの支持脚固定構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる浴室ユニットの支持脚固定構造は、このような目的を達成するために、浴室ユニットを構成するパン部材および/または浴槽を下側から受ける支持脚の下端に設けられた支持プレートが、基礎床面から所定の高さに位置に架設された架台の水平バー上に載置された状態で水平バーに固定されている浴室ユニットの支持脚固定構造であって、前記支持プレートが、挟着部材と水平バーとの間で挟着固定されている構成とした。
【0008】また、本発明の支持脚固定構造は、請求項2のように、挟着部材が、一側に開口を有する断面略C字形をし、開口の両端縁部が挟着面となった本体と、この本体の開口を臨む位置に設けられたねじ孔に螺合し、ねじの解締によってその先端が開口方向に進退する固定ボルトとを備えている構成とすることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳しく説明する。図1および図2は、本発明にかかる浴室ユニットの支持脚固定構造の1つの実施の形態をあらわしている。
【0010】図1に示すように、この浴室ユニット1は、浴槽受部となる浴槽パン2と、洗い場部を形成する洗い場パン3とを備えている。浴槽パン2は、置き架台4上に支持されている。
【0011】すなわち、置き架台4は、図2に示すように、2本の平行に配置され、その開口側を下側に向けて配置した状態のCチャンを用いて形成したパン支持用水平バー(以下、「パン支持バー」と記す)41と、このパン支持バー41に直交するように配置された連結バー42とによって形成された矩形の枠部4aと、この枠部4aのコーナー部から下方に延出して枠部4a受面である基礎床面FLから所定の高さ位置に支持する支持脚4bとを備えている。
【0012】また、パン支持バー41は、置き架台4の基礎床面FLへの設置時に浴槽パン2の下方から洗い場パン3の下部に入り込む長さに形成されている。そして、浴槽パン2は、その底から下方に延出するように設けられた4つの支持脚21がその下端に設けられた支持プレート22をパン支持バー41上に載置状態で図3に示すように挟着部材5によって固定されている。
【0013】すなわち、挟着部材5は、図3に示すように、パン支持バー41の幅と略同じか少し広く、支持プレート22の外径より狭い幅をした開口51を持ち、この開口51の両側縁部52が挟着部となった断面略C字形の本体53と、この本体53の開口51を臨む位置に設けられたねじ孔(図示せず)に螺合し、ねじの解締によってその先端が開口51方向に進退する固定ボルト54と、ゆるみ止め用のナット55とを備えている。そして、下方からパン支持バー41が、開口51から内部に入り込むように配置され、固定ボルト54を開口51方向へ進出させて、開口51の両端縁部52をパン支持バー41側に引きつけて両端縁部52とパン支持バー41の上面との間で支持プレート22を挟着することによって支持脚21をパン支持バー41に固定できるようになっている。
【0014】一方、洗い場パン3は、その底から長さの長い長尺支持脚31と、長さの短い短尺支持脚32とが、それぞれ一対ずつ平行に延出していて、長尺支持脚31と短尺支持脚32とが連結バー33を介して連結されているとともに、長尺支持脚31が基礎床面FL上に直接支持され、短尺支持脚32がパン支持バー41に支持されている。そして、短尺支持脚32は、その下端に設けられた支持プレート34が、浴槽パン2の支持プレート22と同様に挟着部材5を介してパン支持バー41に挟着固定されている。
【0015】なお、各連結バー33,42は、その開口が下方を向くようにして配置されたCチャンによって形成されている。また、各支持脚21,31,33は、図示していないが、いずれも高さ調整手段を備えている。図1中、11は、布基礎である。
【0016】この浴室ユニット1は、以上のようになっており、洗い場パン3および浴槽パン2が以下のようにして組み立て施工されるようになっている。すなわち、まず、置き架台4を設置面である基礎床面FLの所定位置に設置し、その支持脚4bに設けられた高さ調整手段によって置き架台4のパン支持バー41のレベルを調整する。
【0017】つぎに、図4に示すように、洗い場パン3を長尺支持脚31が基礎床面FLに支持され、短尺支持脚32がパン支持バー41の上面に支持されるように設置し、作業者が、浴槽パン2設置側から洗い場パン3の長尺支持脚31および短尺支持脚32の高さ調整手段を調整して洗い場パン3のレベルを所定の高さ位置に調整するとともに、短尺支持脚32の支持プレート34を挟着部材5を用いてパン支持バー41に固定する。
【0018】そして、必要に応じて、予め洗い場パン3の下方に配設された給排水管等を洗い場パンの排水口等に接続したのち、図1に示すように、浴槽パン2をその支持脚21が、パン支持バー41の所定位置に載るように設置したのち、作業者が浴槽パン2の上方から床浴槽パン2に予め穿設された作業用孔(図示せず)あるいは給湯給水配管の挿通孔等を介して手や体を床下に臨ませ、支持脚21の高さ調整手段を調整して浴槽パン2のレベルを所定の高さ位置に調整するとともに、支持脚21の支持プレート22を挟着部材5を用いてパン支持バー41に固定する。
【0019】その後、作業用孔および挿通孔を閉鎖して浴槽(図示せず)を浴槽パン2上に設置するとともに、図示していないが、壁パネルおよび天井パネル等を所定位置に組み立てることによって浴室を完成させることができる。この浴槽ユニット1の支持脚固定構造は、支持脚21および短尺支持脚32の支持プレート22,34を挟着部材5によって挟着固定するだけで、支持脚21および短尺支持脚32をしっかりと固定できるようになっているので、従来のような接着剤を用いた固定方法のように、次行程を実施するあたり、接着剤の硬化待ちなどを行わなくて済むようになり、作業時間を短縮することができる。
【0020】本発明にかかる浴室ユニットの支持脚固定構造は、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、上記の実施の形態では、浴槽支持バー41や連結バー33,42がCチャンで形成されていたが、角パイプやH形鋼などを用いるようにしても構わない。また、材質も鋼鉄製に限らず、アルミニウム等の軽量金属などでも構わないし、表面に樹脂ライニング等の防錆加工されたものでも構わない。
【0021】また、上記の実施の形態では、支持脚が置き架台4上に支持されていたが、吊り架台の水平バー上に支持される構造でも構わない。
【0022】
【発明の効果】本発明にかかる浴室ユニットの支持脚固定構造は、以上のように構成されているので、接着剤の硬化を待つなど、次作業へ移る際に待ち時間が不要となり、作業効率が向上する。
【出願人】 【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
【出願日】 平成12年3月9日(2000.3.9)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−254416(P2001−254416A)
【公開日】 平成13年9月21日(2001.9.21)
【出願番号】 特願2000−65230(P2000−65230)