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【発明の名称】 油脂分除去装置を備えた洗浄台
【発明者】 【氏名】佐藤 秀雄

【要約】 【課題】本発明は、洗浄槽付き洗浄台を含むシンク付き調理台、シンク付き中華レンジ等の名称で市販されている洗浄台に油脂分除去装置を組み込み、洗浄水中に含まれる油脂分を回収・除去し下水に流さないうにすると共に、回収した油脂分をリサイクル資源として有効に活用できるようにしたものである。

【解決手段】食器等を洗浄する洗浄槽と上面を形成する天板とを備えた洗浄台に油脂分除去装置を具備させ、油脂分を含んだ洗浄水を油脂分離除去装置内に導き油脂分を回するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 食器等を洗浄する洗浄槽と上面を形成する天板とを備えた洗浄台に油脂分除去装置を具備させ、油脂分を含んだ洗浄水を油脂分除去装置内に導き油脂分を回収除去するようにしたことを特徴とする油脂分除去装置を備えた洗浄台。
【請求項2】 洗浄台上面に取付ける天板にフランジを設け、このフランジを洗浄槽内に着脱自在に位置させるように組み付けたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の油脂分除去装置を備えた洗浄台。
【請求項3】 洗浄台上面に取付る天板の外形寸法を該洗浄台に隣接して設置される厨房台寸法等に合わせるようにしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項記載の油脂分除去装置を備えた洗浄台。
【請求項4】 洗浄台に組込む油脂分除去装置を、分離槽上面に溜める油脂分を汲上げるオイルスキマーと、オイルスキマーで捕獲した油脂を溜めるオイルタンク等により構成し、前記オイルタンクとオイルスキマーとの間に剥離板を備え、オイルスキマーより剥離した油脂を上記剥離板を経由してオイルタンクに導くようにすると共に、前記剥離板を油脂の固化温度以上に加熱しておくようにしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の油脂分除去装置を備えた洗浄台。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は洗浄槽付き洗浄台、厨房台、ダクト付きシンク、シンク付き作業台、シンク付き調理台、シンク付き中華レンジ等の名称で市販されている洗浄台に油脂分除去装置を組み込み、前記洗浄台と油脂分除去装置を一体化し、洗浄水中に含まれる油脂分を回収し、下水に流さないようにすると共に回収した油脂分をリサイクル資源として有効に活用するようにした発明に関するものである。
【0002】
【従来の技術】動植物油を調理に多く使用する店、例えば中華料理店或いはラーメン店等の排水経路には残飯に混じって出る油脂分を下水道に流さない為のグリーストラップが設けられている。これを図13を用いて説明する。30は厨房内に設置された洗浄槽(シンク)を示す、31はグリーストラップ、このグリーストラップ31は先の洗浄槽30と配管32で接続されている。又、このグリーストラップ31は厨房外(建屋外)の土中に埋没され、蓋33を有している、34はグリーストラップ31内の水を下水道或いは浄化槽(図示せず)等に流す為の配管である。この配管34は図からも明らかな如く、グリーストラップ31の底部に接続されている。尚、前記配管32はグリーストラップ31の上部に接続されている。かかるグリーストラップ31を有する中華料理店或いはラーメン店の洗浄槽(シンク)30に投入される油脂分を含む廃水は、図にも示す如く、液状残飯、スープ、或いは食器洗浄用洗剤等が混合されている。これらの油脂分を含む廃水は、全てグリーストラップを経由するのでグリーストラップ31内で油脂分と水とに分離され、水だけが下水道に排水されるものであるが長年使用したり、水を多量に流したり、洗剤を多量に使ったりすると、油脂除去装置が既存のグリーストラップ31であった場合、次のような問題が起り易い。例えば、配管32、配管34の内壁に油脂分が付着し、ついには油脂分により目詰まりを起し易く、グリーストラップでの油脂分の分離がうまく行かず、下水道側に排水に混じって油脂分を流出させてしまい、河川等を汚染する。或いは、グリーストラップ上部に溜った油脂分は、蓋を開けて定期的に人力をもって取り除いてやらないと発生した臭気が外部に漏れ周囲の環境を悪化させる。更には、定期的に油脂分を機械的に除去すると同時に多量の水も採ってしまう為に、採取した油脂分の処置に困ってしまう等の問題があった。これらの問題の一つである、グリーストラップ上部に溜まった油脂分は蓋を開けて、定期的に人力をもって取り除く作業を自動化する提案もある。以下、この提案を図14を用いて説明する。35は厨房内に設置された洗浄槽(シンク)である。この洗浄槽35には、図13で説明した液状残飯、スープを含む水等が流される。36はグリーストラップ(阻集器)である。このグリーストラップ36は分離槽37を有している。又、このグリーストラップ36は厨房外の土中に図に示す如く埋設されている。而して、洗浄槽35に水(洗浄用)と共に流される油脂は導管38を経由してグリーストラップ36の入口39より分離槽37内に入る。導通された水を含む油脂は先ずフィルター40で微小固体と液体に区分けされる。その後分離槽37内にて、水と油脂分とに分離され、油脂分は分離槽37の上方に溜り、水はその下方に溜っている。下方に溜っている水は排水口41より下水道に排水される。この時、提案されたグリストラップ36は分離槽37の上方に浮上する油脂分をポンプ42を使って人力に代わって汲上げるものである。ポンプ42によって汲上げられた油脂分は油脂回収部43に集められるようにしたものである。尚、前記した図13、図14に示すグリーストラップ31、36を備えた油脂分除去システム或いは装置の例としては、特開平9−235776号、特開平7−284767号等の公報がある。尚、図14に示す厨房台を厨房等に設置する際には当然部材の整合性が問題になる。従って、既存の洗浄台(洗浄槽付き厨房台、ダクト付きシンク、シンク付き作業台、シンク付き中華レンジ等)は例えば高さ800〜850mm、奥行450〜750mmの如く統一されているが、高さと、巾を変数とした時には多数の機種が発生することになる。この為、例えば前記洗浄台に高価な油脂分除去装置を技術的に組み込むことが可能としても、メーカーとして価格的に需要家要求に対応しきれないことがあった。この点からも従来に於いては単なる厨房台等が主流となって市販されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した如く、従来市販されている厨房台単体は油脂分除去装置を具備していないので、前記洗浄台のシンク(洗浄槽)で洗浄した場合には、前記に記述したグリーストラップの問題点をそのまま保有してしまうものであった。又、厨房台メーカーにすれば、ある程度寸法が統一されているとはいえ、高さ、巾寸法が異なるそれぞれのタイプの厨房台に価格の高い油脂分除去装置を全て組み込むと言うことは、技術的には可能であったとしても資金面で非常に難しいことであった。又、一方では各々の厨房に合う油脂分除去装置等を備えた洗浄台を使用者が購入することは不可能なことであった。又、更には洗浄水に含まれる油脂分を回収してリサイクル資源に当てようとする工夫もなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決する為なされたものである。即ち、食器等を洗浄する洗浄槽と上面を形成する天板を備えた洗浄台に油脂分除去装置を具備させ、油脂分を含んだ洗浄水を油脂分除去装置内に導き油脂分を回収除去するものである。よってその洗浄台(シンク付き厨房台、ダクト付きシンク、シンク付き作業台、シンク付き調理台、シンク付き中華レンジ等これらを総称して洗浄台と呼ぶ)で油脂で汚れた皿器等を洗い、そのまま流してしまっても本発明の場合、下水へ排水される過程で油脂分除去装置が介在していることより下水に油脂分が直接流れ出してしまうと言うことがないことは勿論、回収された油脂は環境負荷の少ないリサイクル資源として有効に活用できるものである。又、前記洗浄台の上面を形成する天板のフランジは、洗浄槽と嵌合し、着脱自在に組み付けられるようにされているので、組み付け基準が明確となり該天板の着脱が容易に行えることは勿論、該天板のフランジ側に跳ねた水滴は全て洗浄槽側に落滴し戻る。又、洗浄台上面に取付ける天板の外形寸法は、該洗浄台に隣接して設置される厨房台等に合わせるようにしたものであるから、周囲との整合性のとれた厨房台が得られるものである。更に、洗浄台に組み込む油脂分除去装置は、油脂分が液状を保つ温度に加温可能な分離槽の上面に溜まる油脂分を汲上げるオイルスキマーと、オイルスキマーで捕獲した油脂を溜めるオイルタンク等とより構成し、前記オイルタンクとオイルスキマーとの間に剥離板を備え、オイルスキマーより剥離した油脂を前記剥離板を経由してオイルタンクに導くようにすると共に、前記剥離板を油脂の固化温度以上に加熱しておくように工夫したものであるから、厨房台より流された油脂を含む洗浄水から油脂が容易に回収・除去され、きれいな水が下水に流されることは勿論、回収された純度の高い油は、リサイクル資源となり家畜の飼料、工業用原料、肥料或いは燃料として利用することが出来るものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明の詳細を図1〜図12に示す一実施例で説明する。図1は油脂分除去装置を備えた本発明の洗浄台斜視図、図2は図1の洗浄台より天板を取り外した状態を示す図、図3は上記厨房台に組み込まれている油脂分除去装置の縦断面図であり、図4のA−A断面相当図である、図4は図5の油脂分除去装置外観斜視説明図、図5は本発明の油脂分除去装置を含んだ油脂分除去システムを説明する図、図6は図3中の熱伝導板拡大説明図、図7、図8は図6とは異なる実施例を示す図、図9は油脂専用の洗浄槽と第2の分離槽との位置関係を示す図、図10は本発明の油脂分除去装置がもつ処理槽に補助分離器を取付けた状態を示す図、図11は補助分離器及び吸油マットでの油脂回収を説明する図、図12は図10に示す補助分離器を詳細に示した図である。先ず図1に於いて、Iは本発明を備えた洗浄台である。この洗浄台Iは厨房台、作業台あるいは中華レンジ台等を含むものである。而して、この洗浄台Iは図から明らかな如く、手前側に油脂分で汚れた皿、食器等を洗う油脂専用の洗浄槽1を有している。この油脂洗浄槽1は後述する油脂分除去装置2の油脂専用の洗浄槽1を構成している、又12はオイルタンクで前記油脂分除去装置2が回収した油脂分を溜めるタンクである。図2に於て、IIは前記洗浄台Iの上面を形成する天板、この天板IIの外形は厨房等に於いて、本洗浄台Iに隣接して設けられる各種厨房台等に合わせて作られる。即ち、この天板を取り換えれば、どのような隣り合う厨房台にも合わせることが出来る。この為に前記天板は下部の油脂分除去装置2の上に着脱自在に乗せられる格好で取り付けられており、外形寸法は油脂分除去装置2とは必ずしも一致していないものである。換言すると、この天板IIは高さ、奥行を隣接する厨房台(例えば高さ800〜850mm、奥行450〜750mm )に合せた形で作られている。更に言うならば厨房台メーカーは、この天板IIのみを数種類準備しておけば通常サイズの厨房であれば整合性のとれた厨房台を常に供給することが出来る。このことを更に詳しく説明する。2は油脂分除去装置、IIは天板を示す。この天板IIは外周フレームIIaを有する他、前記油脂分除去装置2の上面開口部の内側に入り込むフランジ部IIbを有している。2aは油脂分除去装置2に設けられた支持部、この支持部2aに、前記の天板IIの外周フレームIIaが乗せられる形で油脂分除去装置2に取付けられる。その一方、天板IIのフランジ部IIbは、油脂分除去装置2の上面開口部の内側に丁度入り込む形で取り付けられる。12はオイルタンク、15は後述するダクトであり、9は排水口を示す、油脂専用の洗浄槽1は、その排水口1aがダクト15の排水口9に対応するよう天板IIを介して油脂分除去装置2に組み付けられている。次に、図5に於いて油脂除去ステム(全体構成)を説明する。1は厨房内に設置された油脂専用の洗浄槽(シンク)、この洗浄槽(シンク)1にはラーメンのスープ、普通のスープ、たれ、ドレッシング等の液状残飯が流される。勿論この油脂専用の洗浄槽(シンク)1にも図に示していないが固形物を下流に流さない為のスノコ(フィルター)が設けられている。2は油脂分除去装置、この油脂分除去装置2には、前記油脂専用の洗浄槽(シンク)1に流された液状の残飯が、配管(後述するダクト15)を経由して流れ込む。この油脂分除去装置2には先の液状の残飯の他、食器、調理器具の汚れを落とした油脂を含む廃水も油脂専用の洗浄槽を経てダクト15を経由して流れ込む。5は厨房内の洗浄槽(シンク)、この洗浄槽5には食器、調理器具の浸けおき水、食器洗浄機の廃水、野菜の洗い水等、油脂を含まない廃水が投入され配管6を経由してグリーストラップ(祖集器)7に送り込まれる。このグリーストラップ7は一般的に採用されているもので、油脂分以外の液体廃水を下水道8に流し、油脂分をグリーストラップ7内に溜めて置くものである。先に説明した油脂分除去装置2で油脂の大半が取り除かれた廃水は、配管3を通水し洗浄槽5とグリーストラップ7を接続する配管6に合流接続され、その配管6を経由してグリーストラップ7に導通されるものである。又、油脂分除去装置2と油脂専用の洗浄槽1は一体的に作られ、通常は厨房の洗浄槽5と併設される。このようにすることにより、中華料理店で働く人たちは、日常作業として油脂分を含む液状残飯は油脂専用の洗浄槽1に、油脂分を含まない廃水は洗浄槽5にとそれぞれ選択して排水することが出来る。前述の如く、油脂分を含む液状残飯は、油脂分除去装置2を経由し、既存のグリーストラップ等を経由して下水道に排水される。これにより下水道は従来の如く、汚染することがないことは勿論、グリーストラップ自体の清掃頻度を大幅に減らすことが出来る。
【0006】次に図4を用いて洗浄台Iに組み込まれる油脂分除去装置2の全体構成を説明する。この油脂分除去装置2をもつ洗浄台は厨房に設置されるのが好ましいが、厨房外(建屋外)であっても何ら支障はない。又、この油脂分除去装置2の高さは先に記述した天板IIを取り付けた状態で(800〜850mm)に作られているものである。1は油脂専用の洗浄槽、この油脂専用の洗浄槽1は液状残飯及び食器、調理器具の汚れ洗浄に使われる。10はオイルスキマーで、後述する金属ベルトに油脂を付着(疎水相互作用による吸着)させ、分離槽11より油脂を汲上げる作用をする。12はオイルタンクで先のオイルスキマー10で汲上げげた油脂を一次ストックして置く所である。このオイルタンク12に溜まる油脂は水分を含まない純粋な油脂であるから十分リサイクルに耐えるものである。11は分離槽であるがこのものの詳細について以下図3、9をもって説明する。図9に於て、前記油脂専用の洗浄槽1には既に説明した如く、液状残飯等が投入される他、油脂で汚れた食器類13が投入され、ここで洗浄される。投入された液状残飯或いは洗浄後の油脂を含んだ水は排水口9より、分離槽11を区画して作る第2の分離槽14の外壁面14aに設けられたダクト15を経由して吐出口16より第2の分離槽14内に取り込まれる。この第2の分離槽14は、分離槽11とは独立しており、分離槽11内に着脱自在に組み込まれているものである。これに伴い油脂専用の洗浄槽1も勿論着脱自在の組み込み式である。
【0007】図3に戻って、吐出口16より第2の分離槽14に入った油脂分を含んだ水は22のガイド板の働きにより、液状残飯の油脂は上方に、水は下方に導かれる。10は油脂分を吸着作用により除去する手段の一つであるオイルスキマーで、このオイルスキマー10は駆動モーター17により駆動される。例えば薄板ステンレス鋼製ベルト18を図に示す如く回転し、油脂分をベルトとの疎水性相互作用等の吸着作用を利用し、上部に汲上げる。従って、ベルト18の下端は油脂が溜る第2の分離槽14の上方に浸漬している。このベルト18で汲上げられた油脂は剥離板19によりベルト18より剥離され、補助タンク20を経由し、オイルタンク12に導かれる。尚、剥離板19aはベルト18に付着した油脂が駆動モーター17部に至る前で剥離するように設けられている。又、前記補助タンク20は、オイルタンク12に油脂分のみを流し、水等を含む不純物を分離槽14に戻す役目を果たす。即ち、この補助タンク20は図に示す如く、二重管分離装置20aが組み込まれており、前記タンク20の下部に溜まる水等の不純物が矢印の如く分離槽14に戻す役目を果す。又、油脂分の吸着作用により除去する手段として吸着マット(図示せず)を、このオイルスキマーに代えて使うことも出来る。21は第2の分離槽14内の貯留液体を加熱し、含有される油脂分の固形化(高粘度化)を防止する加熱ヒーターである。鉱物油等と異なり、動植物性の油は低温になると高粘度化することは良く知られている。本発明の油脂分除去装置の特徴の一つは、加熱手段を設け周囲温度が変動しても油脂分の粘性を低下させることなく、吸油マット(図示せず)若しくはオイルスキマー10を用いて分離槽より油脂を吸着或いは汲上げることが出来るようにしたことである。尚、効率の良い吸着等を行うためには分離構内の温度を50℃以上に維持すると良い。この温度管理の面からも先の第2の分離槽14を分離槽11と区画して容積を小さくしておくことが、省電力等を考えるとき有利である。又、前記加熱ヒーター21は当然温度制御部21aを有し、常に最適状態で第2の分離槽14の温度を制御している。尚、加熱ヒーター21は図にも示す如く大きな蓄熱部21bをもっている。この蓄熱部21bの役目は分離槽14内の温度が局部的に上昇するのを防止するとともに、分離槽14全体の液温を均一に上昇させる為のものである。この為、前記蓄熱部21bは適度な放熱面積及び重量をもつ良熱導体で作られている。尚、この構成は加熱ヒーター21の異常温度上昇防止の役割も果たす。又、この蓄熱部21bをアルミニウム鋳込みで製造したときには、その表面をステンレス鋼板等の耐食材で覆っておくとよい。従って、周囲温度で動植物性油が固化温度になろうとも槽内では該油脂分が固化することはない。これは本油脂分除去装置2を建屋外に置いた時にもいえる。又、更に前記補助タンク20の底部を分離槽14の液体中内に位置させ、分離槽14内に貯留され加熱・蓄熱した液体を介して補助タンク20が加温されるようにしてあるので、この補助タンク20内で油脂が固化することが無く常に良好な流動性が保たれる。
【0008】23は分離槽11側に設けられた二重管と三重管から構成される補助分離器である。この補助分離器23は図10、図11に示す如く、分離器11の底部に突設し、外側管23aは油脂面24aより上方に突出し、内側管23bは水面24bと同等に設定されている。そして、図11に示す如く、外側管23aには水面24bより下方に水取入れ口25が設けられている。水は内側管23b上端より内側に取り込まれる。尚、図中26は吸油マット、この吸油マット26は、分離槽14で捕獲されず補助分離器23側迄達した油脂を最終的に処分するものである。この給油マット26は使わない場合にはこの部分の油脂を定期的に人力をもって除去すると、本装置を長期にわたり効率良く活用出来る。ここに於いて、前記補助分離器23の詳細を図3、図12を用いて説明する。図12において、23は補助分離器、この補助分離器23はドレーン側配管27に接続されると共に、内部に密度差で水と油脂分々離支援を行うトラップA、B、C−−−等が複数箇所に設けられている。又、この補助分離器23は3重管より成る本管23cと2重管より成る枝管23dとで構成され、本管23cの途中と枝管23dの下端との間を水平管23eで接続している。23fは水平管23eの途中に設けられた枝管である。この補助分離器23における水と油脂分の分離について、以下に説明する。オイルスキマー10等により大部分の油脂分が除去された水、以後一次処理水と呼ぶ、は分離槽11の下部に図12の矢印■の如く導かれてくるよう構成されている。この一次処理水は矢印■の如く進み二重管より成る枝管23dの傾斜部23gに案内され上昇する。傾斜部23gの働きは矢印■の如く上昇する水流を整流しつつ、浮力による油脂分の水面方向への上昇力と合力させ、矢印■で示すように油脂分の上昇を加速することである。水取入口25aから取入れられる矢印(10)で示す水流は、矢印■の如く取入れられた一次処理水より油脂分が減少されている。この水を二次処理水とする。この水取入口25aの前後で水と油脂分の分離支援する部分がトラップAである。即ち、油脂分と水の密度差を利用し、水と油脂分を分離するものである。水取入口25aより枝管23d内に入った二次処理水は、この水取入口25aと対向して設けられていない内側管の水取入口25bまでほぼ真横に内管の外周に沿って矢印の如く進み、この過程に於いても油脂分は水面側に浮上がる。この水取入口25bの前後で水と油脂分を分離支援する所がトラップBである。この二重管より成る枝管23dの内側管に入った二次処理水は、矢印(11)で示すように油脂分が浮き上がり油脂分がさらに減少する。この水を三次処理水と呼ぶ。そして、この三次処理水は矢印(12)で示すように、ドレーンの排水力に吸引されて降下し、水平管23eを経て枝管23fに至る。この部分でも油脂分は矢印で示すように枝管23fの管内水面方向に向って浮き上がり、さらに油脂分が減少する。この水を四次処理水とする。枝管23f下部を通過した四次処理水は本管23cに到達する。この水平管23eに三次処理水が通過するときでも、水平管23eが前記水取入口25bより下方に位置することもあって、枝管23dを浮上していく油脂分が巻込まれることは少ない。トラップCに到達した四次処理水は、矢印(13)で示す本管23cを上昇する比較的油脂分を多く含む流れと、矢印(14)で示す降下流に分割され、降下する水が五次処理水となる。特に重要なことは、三重管より成る本管23cの二重管部の配管27側に設けられた水取入口25cが、前記トラップCより距離と、落差をとって下方に設ける点である。この距離を十分とることにより矢印(14)の水の流れ、五次処理水に含まれる油脂分は降下することが出来ず、矢印(13)に示すように水面側に上昇する。換言すると、水取入口25cは分離槽11の底面近くに設けられていることによりこの効果を発揮する。一方この水取入口25cより矢印(15)で示すように本管23cの中管内に入った五次処理水は上昇し、内側管の開口25dよりドレーンとなる配管27側に溢落する。この時に於いてもトラップD部では、油脂分は矢印(16)で示すように水面に浮き、油脂分が分離により極度に減少した水だけが矢印(17)で示すように、配管27側に溢落する。このように本補助分離器23は、配管27へ流れ落ちる水の吸引力に基づき補助分離器23内を流れる水を複数箇所設けたトラップ部を経由させ、経由する毎に油脂分が水面方向に浮上し、油脂分が水流から除去され続けるので、浄化された水を下流側に流そうとする機能を有する。尚、本補助分離器23は本管、枝管それぞれ頂部に外観向上、消音、防臭等の目的で蓋23h、23iが設けてある。蓋23h、23i直下部に溜まる油脂分は、これら蓋を外し、吸油マット等を使用して時々除去すればよい。図3に戻って、27は前記補助分離器23にて分離された水を、図5で説明したグリーストラップ7(祖集器)に導く配管である。このように本油脂分除去装置2からの廃水は、直接下水道に排水されるものでなく既存のグリーストラップ7(図5参照)に排水されるのが特徴である。28は分離槽11の底部に設けられた清掃用排水キャップ、槽内洗浄時には、この清掃用排水キャップ28を外し、分離槽11内の水を全て槽外に排出した後、分離槽11に組み込まれている油脂専用の洗浄槽9,オイルスキマー10、オイルタンク12、第2分離槽14、加熱ヒーター21等をそれぞれ順次取り外し洗浄するものである。これらの洗浄水は、グリーストラップ7に導水後、外部に排水されるのは言うまでもない。又、図3に示す如く、剥離板19には熱伝導板19bが取り付けられており、この熱伝導板19bは図3、図6からも明らかな様に、一方端が剥離板19の裏側全体を覆うように密着して取り付けられ、他方端が分離槽14内の蓄熱貯留液体で加熱された補助タンク20に浸漬されている。換言すると、約50℃以上に加温されている分離槽14内の貯留液体の蓄熱を伝熱して剥離板19を加温することにより、該剥離板19上を流れる油脂がこの該剥離板19上で固形化するのを防止している。前記加熱手段を持っていないと油脂が固形化し易いのは、外気温が下がる冬季や、本油脂分離除去装置の稼働終了間際である。これを防止すべく、分離槽14内の貯留液体の蓄熱を熱伝導板19bを介して伝熱し剥離板19を加温するものである。しかして、熱伝導板19bは熱伝導が良好で、耐食性を有する材料で形成されればよい。又、剥離板19全体を覆うのは剥離板19がステンレス鋼等の如く熱伝導の悪い材質が使用された場合、熱伝導を促進する目的で全体から加温する為である。図7は、図6とは異なる実施例を示すもので、剥離板19の裏面全体をヒーターで加温するようにした例を示すものである。この事例では、特別な手段を用いることなく電気ヒーター19cの入力の制御により、前記剥離板19の温度を50℃以上に制御できる。図8に示すものは、図6に示す熱伝導板19bが伝熱効率不足を来し、剥離板19を50℃以上に加温することが出来ない場合に、電気ヒーター19cを用いて加温する例を示すものである。更に、本発明は図には示してないが前記剥離板19を加温する例で縷々説明して来たが、剥離板19の下流側に位置する補助タンク20についても言えることでもあり、当然必要があればこのタンクも種々の手段で加温されるものである。こうすることにより、オイルスキマー10より剥離された油脂は剥離板19、補助タンク20を経由してオイルタンク12に流動性の良い液体状態で導かれ、途中で固化、堆積するなどの障害で、流れを阻止することがない。尚、前記天板付き洗浄台Iへの油脂を含む洗浄水の供給は図に示してないが、高低差を設定し、ポンプ等の移送手段を使えば油脂専用の洗浄槽と油脂分除去装置を離れた位置に置いておくことも出来る。次にかかる構成を有する油脂分除去装置2内の油脂除去工程を図3を用いて説明すると、先ず油脂専用の洗浄槽9に投入され、油脂は矢印■の如く排水口9aを通り、第2分離槽14に設けられたダクト15を経由して矢印■の如く吐出口16より第2の分離槽14内に投入される。第2分離槽14内に入った油脂を含む廃水はガイド板22により水の流れが整流され、水は矢印■の如く分離槽14の下方へ、油脂は矢印■の如く上昇水流と密度差による浮力が合力され、分離槽14上方に浮き上がる、この矢印■に示す浮き上がった油脂はもともと第2分離槽14が加熱ヒーター21により加熱されていることもあって固形化することなく流動状態を保ち表面に浮いている。この表面に浮いている油脂は、オイルスキマー10等により汲上げられる。汲上げられた油脂は剥離板19補助タンク20を経てオイルタンク12に溜められリサイクルに廻される。一方、油脂分が減少した前記一次処理水は矢印■の如く、ガイド板22の底部を沿って矢印■に示す流れとなり、更には矢印■の流れに示す第2の分離槽14より分離槽11に至る、分離槽11に至った廃水の内、油脂分(オイルスキマー10で取りきれなかった油脂分)は、密度差による浮力で水面上に浮き吸油マット26に吸着される。逐次油脂分が分離除去された処理水は、補助分離器23の二重管分に矢印■、矢印(10)で示す経路を経て入り、導管を経て内側管23b上端より配管27に入りグリーストラップ7(図5参照)に導かれる。このように油脂分除去装置2をグリーストラップ7の前に設置することにより該グリーストラップ7の汚染等を押さえることが出来る。又、図4に示すように、本油脂分除去装置2はキャスター29を備えているので、本発明の天板付洗浄台は、厨房内は勿論建屋外への移動も容易に行える。換言すると、本天板付厨房台は店舗等で使い易い所に移動して使うことが出来る。又、剥離板19は、油脂が流動性を保つ温度に加温されているのでオイルスキマー10より剥離された油脂が、該剥離板19を流れる過程で固形化し、剥離板19に付着することがない。 一度油脂分が固形化して剥離板19に堆積するようなことがあると、その固形化した油脂分が核となり固化が成長・促進されてしまう。この点を考慮して、前記剥離板19は周囲温度に関係なく、常に50℃以上に加温しておくと前記障害を防止できる。これを実現したのが本発明である。又、本発明のもう一つの特徴は分離槽11を基準に第2の分離槽14、オイルスキマー10、オイルタンク12、補助タンク20、加熱ヒーター21、補助分離器23等何れも脱着が容易に作られていることにより、取扱い・操作性、そして経済性等に優れているという点である。
【0009】
【発明の効果】本発明は以上説明した如く洗浄台に油脂分除去装置を組み込み、必要に応じ天板の交換を可能にしたもので、隣り合う厨房台に合わせることが容易に行え、且つ、整合性のとれた厨房を提供することが可能であり、究極的には下水道等の汚れを防止し、油脂は回収してリサイクル使用が可能等多大な効果を提供出来るものである。さらには、汚染、目詰り等で従来長期使用に耐えられなかったグリーストラップの機能低下が防止可能となり、周囲温度に影響されることがなく油脂回収が行え、多重の油脂除去機能で下水道に流れる廃水の浄化を一段と向上させる等の効果を有するものである。
【出願人】 【識別番号】598130790
【氏名又は名称】有限会社 大都技研
【出願日】 平成12年12月26日(2000.12.26)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−248201(P2001−248201A)
【公開日】 平成13年9月14日(2001.9.14)
【出願番号】 特願2000−394480(P2000−394480)