| 【発明の名称】 |
排水管のスラブ上配管システム |
| 【発明者】 |
【氏名】小川 治久
【氏名】藤田 和弘
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| 【要約】 |
【課題】配管の接合強度と適切な排水勾配とを維持することができると共に、施工を簡単に行うことができる排水管のスラブ上配管システムを提供することを目的とする。
【解決手段】排水器具9と排水縦管5に介設した縦排水分岐継手20とを接続する排水横引き配管4を、スラブ10と床8との間に配管した排水管のスラブ上配管システムにおいて、排水横引き配管4は、上流端を排水器具9にねじ接合され且つ下流端を縦排水分岐継手20にねじ接合されると共に、中間部で差込み接合されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 排水器具と排水縦管に介設した縦排水分岐継手とを接続する排水横引き配管を、スラブと床との間に配管した排水管のスラブ上配管システムにおいて、前記排水横引き配管は、上流端を前記排水器具にねじ接合され且つ下流端を前記縦排水分岐継手にねじ接合されると共に、中間部で差込み接合されていることを特徴とする排水管のスラブ上配管システム。 【請求項2】 前記差込み接合は、繋込み側の坊主管とこれを受ける受け口との間に、Oリングおよび押し輪を介在して成ることを特徴とする請求項1に記載の排水管のスラブ上配管システム。 【請求項3】 前記排水横引き配管の最下流部には、上流側に前記差込み接合のための受け口を形成し、下流側に前記縦排水分岐継手にねじ接合するための雄ねじを形成したソケット継手が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の排水管のスラブ上配管システム。 【請求項4】 前記排水横引き配管の中間部には、流入側の軸線と流出側の軸線とがオフセットしている段違いソケット継手が介設されていることを特徴とする請求項1、2または3に記載の排水管のスラブ上配管システム。 【請求項5】 前記排水器具が、洗濯機用排水トラップであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の排水管のスラブ上配管システム。 【請求項6】 前記排水横引き配管の中間部には、前記洗濯機用排水トラップからの排水と他の排水トラップからの排水を合流させる横排水分岐継手が介設され、前記横排水分岐継手は、前記洗濯機用排水トラップ側の一方の受け口と、前記他の排水トラップ側の他方の受け口と、下流側の合流部とから成り、前記合流部に対し前記他方の受け口は、細径に形成されると共に底面を面一として偏心していることを特徴とする請求項5に記載の排水管のスラブ上配管システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、排水縦管に対する排水横引き配管(横枝管)を、いわゆるスラブ上ころがし配管とした排水管のスラブ上配管システムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば、集合住宅の住戸内における排水管の改修工事では、排水縦管から延びる排水横引き配管がスラブ下に施工されている場合に、これをやり換えると階下の他人の住戸の天井も同時にやり換える必要が生ずる。このため、改修工事では、該当住戸のみの工事とすべく、新設の排水横引き配管をスラブ上に配管するようにしている。そして、このような新設の排水横引き配管では、排水用の塩ビライニング鋼管とMD継手(排水鋼管用可とう継手)とを組み合わせて、配管が行われる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、スラブ上の配管は、スラブと床との間に排水管を施工するものであるため、排水器具と排水縦管までの距離が長いと適切な排水勾配を確保できなくなるおそれがある。また、排水勾配を確保できても、MD継手のフランジが床板につかえてしまうなどの不具合がある。一方、ねじ込み形式の排水継手を用いれば、配管接合強度を高めることができると共に、継手の出っ張りが邪魔になることがない。しかし、排水横引き配管の全てをねじ接合とすると、最終的に排水器具(例えば排水トラップ)を排水管にねじ込む必要が生じ、施工性が極端に悪化する問題があった。 【0004】本発明は、配管の接合強度と適切な排水勾配とを維持することができると共に、施工を簡単に行うことができる排水管のスラブ上配管システムを提供することをその目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の排水管のスラブ上配管システムは、排水器具と排水縦管に介設した縦排水分岐継手とを接続する排水横引き配管を、スラブと床との間に配管した排水管のスラブ上配管システムにおいて、排水横引き配管は、上流端を排水器具にねじ接合され且つ下流端を縦排水分岐継手にねじ接合されると共に、中間部で差込み接合されていることを特徴とする。 【0006】この構成によれば、上流端を排水器具にねじ接合し且つ下流端を縦排水分岐継手にねじ接合するようにしているため、排水横引き配管に十分な接合強度を持たせることができる。また、排水横引き配管は、その中間部で差込み接合されているため、この接合部分の上流側を排水器具にねじ接合し、下流側を縦排水分岐継手にねじ接合しておいて、最後に差込み接合により排水横引き配管を組み上げることで、これを簡単に施工することができる。 【0007】この場合差込み接合は、繋込み側の坊主管とこれを受ける受け口との間に、Oリングおよび押し輪を介在して成ることが、好ましい。 【0008】この構成によれば、差込み接合の部分にフランジやボルトを用いる必要がなく、ワンタッチで接合作業を行うことができると共に、フランジ等が床板につかえるなど、邪魔になることがない。 【0009】これらの場合、排水横引き配管の最下流部には、上流側に差込み接合のための受け口を形成し、下流側に縦排水分岐継手にねじ接合するための雄ねじを形成したソケット継手が設けられていることが、好ましい。 【0010】この構成によれば、ソケット継手により、縦排水分岐継手とのねじ接合と、排水横引き配管の上流側配管部分との差込み接合とを、単一の継手で行うことができる。このため、管材の部品点数を削減することができる。 【0011】これらの場合、排水横引き配管の中間部には、流入側の軸線と流出側の軸線とがオフセットしている段違いソケット継手が介設されていることが、好ましい。 【0012】この構成によれば、段違いソケット継手により、排水横引き配管の一部のみを急勾配とすることで、排水横引き配管の全体が急勾配となるのを防止することができる。このため、配管内に泡や異物が流れずに残るのを防止でき、排水の流れを円滑なものとすることができる。また、各部を設計値以上の急勾配とする必要がなくなるため、接合部分に無理な力が加わるのを防止することができる。 【0013】これらの場合、排水器具が、洗濯機用排水トラップであることが、好ましい。またこの場合、排水横引き配管の中間部には、洗濯機用排水トラップからの排水と他の排水トラップからの排水を合流させる横排水分岐継手が介設され、横排水分岐継手は、洗濯機用排水トラップ側の一方の受け口と、他の排水トラップ側の他方の受け口と、下流側の合流部とから成り、合流部に対し他方の受け口は、細径に形成されると共に底面を面一として偏心していることが、好ましい。 【0014】この構成によれば、横排水分岐継手では、その一方の受け口を介して洗濯機用排水トラップから排水と共に洗剤の泡が流入する。この状態で、他方の受け口を介して他の排水トラップの排水が流入しても、この受け口が偏心して設けられているため、洗剤の泡に流入を阻止され難く、排水の流れを円滑なものとすることができる。なお、横排水分岐継手としては、Y字管、T字管、TY字管が考えられる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態に係る排水管のスラブ上配管システムを、集合住宅の住戸内排水管改修工事に適用した場合について説明する。図1の斜視図および図2の平面詳細図に示すように、この排水管改修工事は、脱衣室兼廊下に設けた既設の洗面器を撤去し、新たに洗面化粧台1を設置すると共に、洗面化粧台1の脇に洗濯機を設置できるように小型の洗濯機排水パン2を設置するものであり、この改修工事に伴って、洗面化粧台1用の給湯管3の新設、および洗濯機排水パン2用の排水横引き配管4の新設を行う。また、洗濯機排水パン2の設置および排水横引き配管4の新設に伴い、脱衣室兼廊下の床の張替えを行うものである。 【0016】洗面化粧台1の設置にあたって給水系は、止水栓までを既設の給水管を利用する。給湯系は、既設風呂釜から新設の給湯管3を配管して洗面化粧台1に繋ぎ込む。また、排水系は、既設の排水縦管5から延びる既設の排水分岐配管6を利用し、これに洗面化粧台1のPトラップ7を繋ぎ込む。なお、図示しないが、洗面化粧台1への給水管および給湯管3の繋ぎ込みには、フレキシブル継手を用いることが好ましい。 【0017】洗濯機排水パン2の設置にあたっては、新設の床板8に開口を形成し、洗濯機排水パン2に設けた洗濯機用排水トラップ9をこの開口からスラブ10上に垂下する(図3参照)。一方、既設の排水縦管5に縦排水分岐継手20を取り付ける共に、縦排水分岐継手20を利用して排水縦管5に排水流路(排水口)を穿孔する。そして、縦排水分岐継手20と洗濯機用排水トラップ9とを、排水横引き配管4で接続する。すなわち、洗濯機用排水トラップ9は、新設の排水横引き配管4を介して既設の排水縦管5に接続される。 【0018】次に、図3および図4を参照して、洗濯機用の排水横引き配管4廻りの構成について詳細に説明する。この排水横引き配管4は、縦排水分岐継手20に接続されるソケット継手21と、洗濯機用排水トラップ9に接続される接続直管22とを差込み接合して構成されている。そして、これら直管および継手は、管径(呼び内径)を50mmとするコーティング鋼管およびコーティング鋼管継手で構成されている。 【0019】縦排水分岐継手20は、分岐接続部32を形成した継手本体31と、継手本体31に回動自在に取り付けたサドルバンド33と、サドルバンド33を継手本体31に締結するボルト・ナット34とで構成されている。分岐接続部32は、先端部内面に管用の雌ねじ32aが形成され、また基部内面にOリング35が装着されている。この場合、分岐接続部32は、1/50の排水勾配となるように、継手本体31からわずかに上向きに突出している。 【0020】この縦排水分岐継手20では、排水縦管5を挟持するようにして継手本体31にサドルバンド33を締結し、Oリング35を排水縦管5の外周面に密着させることにより、排水縦管5に固定される。図示では省略しているが、この状態で分岐接続部32を案内にして、ホールソーにより排水縦管5に排水口を穿孔するようにする。なお、縦排水分岐継手20の取付位置(取付高さ)は任意であるため、上流側の洗濯機用排水トラップ9のレベルと排水勾配(1/50)を考慮して、これを決定する。特に洗剤の泡が混入する排水では、排水を円滑に流下させるために1/50の排水勾配は、遵守する必要がある。 【0021】ソケット継手21は、上流側に差込み形式の管受け口21aを形成し、下流側に管用の雄ねじ21bを形成したものであり、縦排水分岐継手20の分岐接続部32に対しねじ接合されている。すなわち、縦排水分岐継手20の分岐接続部32に対し、ソケット継手21を回転させながらその雄ねじ21bをねじ込んでゆくことで、縦排水分岐継手20にソケット継手21が接合される。このように、ソケット継手21を縦排水分岐継手20にねじ接合することにより、所定の排水勾配をもってソケット継手21を縦排水分岐継手20に強固に接合することができる。 【0022】接続直管22は、上流側に管用の雄ねじ22aを形成し、下流側を切断したままの坊主管22bとしたものであり、ソケット継手21に対し差込み接合され、且つ洗濯機用排水トラップ9に対しねじ接合されている。この場合、坊主管22bにOリング37および押し輪38を装着し、これをソケット継手21の管受け口21aに差し込むことで、管受け口21aの内周面と坊主管22bの外周面との間にOリング37および押し輪38が挿入され、ソケット継手21に接続直管22が水密に接合される。すなわち、接続直管22は、その上流端に洗濯機用排水トラップ9を接続した状態で、ソケット継手21にワンタッチで接合される。 【0023】洗濯機用排水トラップ9は、洗濯機排水パン2を貫通してこれに水密に取り付けられており、上部にホース接続用のノズル41が角度調整自在に取り付けられている。トラップ本体42は、隔壁を有して略P型のトラップ構造となっており、流出部43の内面には管用の雌ねじ43aが形成されている。なお、図示では省略したが、洗濯機排水パン2に対するトラップ本体42の取付部分には、スペーサが介設可能に構成されており、10mm程度の高さ調整(レベル調整)が可能となっている。 【0024】このように構成された排水横引き配管4は、1/50の排水勾配で配管されるが、この排水勾配は、上述したように、洗濯機用排水トラップ9の洗濯機排水パン2に対する取付位置、および縦排水分岐継手20の排水縦管5に対する取付位置により、調整可能である。また、図5に示す段違いソケット継手23によっても、調整可能である。このソケット継手23は、管受け口23a側と管繋込み23b側(坊主管)との中間部分に、急傾斜部23cを有している。すなわち、流入部側の軸線と流出部側の軸線とがオフセットしており、その段差がほぼ15mmとなっている。このように、段違いソケット継手23を用いることで、全体として1/50の排水勾配を維持することができるため、排水の障害となる洗剤の泡の管内残留を抑制することができる。 【0025】次に、図6および図7を参照して、タイプの異なる他の住戸における洗濯機用の排水横引き配管4について、詳細に説明する。この住戸では、洗濯機排水パン2の排水に加え洗面化粧台1の排水が、排水横引き配管4に流入する。すなわち、洗濯機排水パン2の排水と洗面化粧台1の排水とは、排水横引き配管4の途中で合流し、縦排水分岐継手20を介して排水縦管5に流入する。このため、ソケット継手21には、合流用に偏心TY排水継手(横排水分岐継手)24が接続され、且つ偏心TY排水継手24には、洗濯機用排水トラップ9を接続する接続直管22、および洗面化粧台1のSトラップ11を接続するロングエルボ25が、繋ぎ込まれている。そして、この場合も、直管および継手は、管径(呼び内径)を50mmとするコーティング鋼管およびコーティング鋼管継手で構成されている。ただし、洗面化粧台1系のロングエルボ25は管径40mmである。 【0026】偏心TY排水継手24は、下流端を坊主管とした合流部24aと、ロングエルボ25が接続される直管受け口24bと、接続直管22が接続される曲管受け口24cとで構成されている。合流部24aおよびは曲管受け口24cは、洗濯機排水が流れるため管径50mmに、直管受け口24bは、洗面器排水が流れるため管径40mmに設計されている。このため、直管受け口24bの部分は、管径が40mmから50mmに変化するレデューサ構造になっている。より具体的には、合流部24a側と直管受け口24b側とは、底面を面一としており、合流部24aの軸線に対し直管受け口24bの軸線が下方にわずかに(6mm程度)偏心している。 【0027】これにより、合流部24a側に洗剤の泡が残っていても、洗面器排水は泡の下側を流れることになるため、泡により洗面器排水の流れが阻止されることがない。しかも、洗面器排水により泡の流下を促進させることができる。なお、排水縦管5に対し、洗濯機排水パン2の位置が洗面化粧台1の位置より遠い場合には、偏心TY排水継手24の曲管受け口24c側に洗面化粧台1を繋ぎ込むようにし、曲管受け口24cを上記と同様に偏心させるようにする。そして、この場合も、合流部24aはソケット継手21に対して差込み形式(Oリングおよび押し輪)で接合され、直管受け口24bおよび曲管受け口24cも、ロングエルボ25および接続直管22がそれぞれ差込み形式(Oリングおよび押し輪)で接合されている。 【0028】ロングエルボ25は、上流側に差込み形式の管受け口25aを形成し、下流側を切断したままの坊主管25bとしたものであり、下流側を偏心TY排水継手24に対し差込み接合され、且つ上流側には洗面化粧台1のSトラップ11が差込み接合(Oリングおよび押し輪)されている。ロングエルボ25の管受け口25aとSトラップ11との接合部分には、アタッチメントとして管径が40mmの短管45が用いられると共に、短管45とSトラップ11との間にゴムリング46を介在させるようにしている。なお、ソケット継手21および接続直管22は、上記と同一の接合形態となる。また、ソケット継手21と偏心TY排水継手24との間に、上記の段違いソケット継手23を介設するようにしてもよい。 【0029】以上のように本実施形態によれば、縦排水分岐継手20とソケット継手21とをねじ接合し、且つ接続直管22と洗濯機用排水トラップ9とをねじ接合しているため、排水横引き配管4の上流端および下流端の接合強度を高める(人が乗っても支障なし)ことができる。また、ソケット継手21と接続直管22或いは偏心TY排水継手24とを差込み接合しているため、排水横引き配管4の最終的な管接合を簡単に行うことができる。したがって、排水横引き配管4に排水勾配の狂いなどが生ずることがなく、且つこれを簡単に施工することができる。 【0030】なお、偏心TY排水継手に代えて、偏心Y排水継手や偏心T排水継手を用いるようにしてもよい。また、特に図示しないが、排水横引き配管と床板や根太が干渉する部分は適宜、床板や根太を切断或いは切欠くようにする。 【0031】 【発明の効果】以上のように本発明の排水管のスラブ上配管システムによれば、ねじ接合と差込み接合とを組み合わせた接合形態によって排水横引き配管を構成しているため、接合強度を高め得ると共に、施工性を向上させることができる。したがって、スラブ上配管であっても、適切な排水勾配を維持することができ、且つ改修工事では、隣家に迷惑を及ぼすことなく迅速に工事行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000150006 【氏名又は名称】日本総合住生活株式会社 【識別番号】000232726 【氏名又は名称】株式会社ベンカン
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| 【出願日】 |
平成12年3月7日(2000.3.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093964 【弁理士】 【氏名又は名称】落合 稔
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| 【公開番号】 |
特開2001−248197(P2001−248197A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月14日(2001.9.14) |
| 【出願番号】 |
特願2000−62505(P2000−62505) |
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